JP2013165189A - NiO系酸化物半導体発光素子および酸化物半導体単結晶層の成長方法 - Google Patents

NiO系酸化物半導体発光素子および酸化物半導体単結晶層の成長方法 Download PDF

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Abstract

【課題】比較的低温でNiO系酸化物層を積層して、LEDやLDなどの半導体デバイスを簡単に形成することができるNiO系酸化物半導体単結晶層の成長方法およびNiO系酸化物半導体発光素子を提供する。
【解決手段】サファイア基板21の表面に、p型NiO層22が数μm程度の厚さに成長され、その上に、所望の発光波長に合せたバンドギャップを有する材料NiXO(XはNiOのバンドギャップを下げるような元素)からなる活性層23が積層されている。その上にn型NiO層24が同様に数μm程度の厚さに積層されている。p型NiO層22は、MOCVD法により、基板温度を厳密に制御し、導入ガスの流量も厳密に制御して導入することにより、直接単結晶層を成長する。
【選択図】図7

Description

本発明は、たとえば酸化ニッケル(以下、NiOともいう)などの酸化物半導体をサファイア基板などの基板上に直接単結晶層で成長し、NiO系酸化物半導体により発光素子を形成するNiO系酸化物半導体発光素子およびその酸化物半導体単結晶層の成長方法に関する。さらに詳しくは、半導体層の成長後に高温でのアニール処理をすることなく、NiO系酸化物の単結晶半導体層を得ることができる酸化物半導体単結晶層の成長方法に関する。
酸化物半導体層は、透明性、高安定性、低温形成、大面積形成、という従来のシリコン系半導体や有機化合物半導体などに無い特徴をもつ材料として注目されている。しかしながら、これらの酸化物半導体は、ITO、SnO2、ZnOなどで知られているように、n型の導電型を示し、その応用としては、液晶表示装置や太陽電池などの透光性電極として使用されている程度である。
ZnO系化合物に関しては、これらのエキシトンの結合エネルギーの大きさを活用すべく、また、そのバンドギャップの大きさから、青色や紫外光の光を発光する発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)などの発光素子にする研究が進められている。しかし、p型層で低抵抗のZnO系化合物半導体層を形成することができず、近年急速に発展したGaN系化合物を用いて形成される半導体発光素子にとって代るには至っていない。しかし、GaN系化合物半導体を用いた半導体発光素子も、1000℃以上などの非常に高温で成長する必要があると共に、結晶性の優れた半導体層を得ることが難しく、必ずしも安価な素子を得ることができないこと、GaN系化合物は化学的安定性が強く、ウェットエッチングをすることができず、サファイア基板を用いて発光素子を形成すると、垂直型素子に形成することができないのみならず、積層した半導体層をエッチングすることが大変であるなどの問題も有している。
一方、NiOは、酸化物半導体の中でも数少ないp型の導電型を示す材料として注目されており、広く研究されているが、いまだに単結晶半導体層としての実用化には至っていない。従来の多結晶体の集合である表面凹凸の大きいp型のNiO薄膜を600〜1500℃でアニール処理をすることにより、NiOの単結晶層を形成することが知られている(特許文献1参照)。すなわち、この特許文献1に示される単結晶層の形成は、超平坦化した基板表面に100℃以下、より好ましくは10〜50℃の低温で、パルスレーザデポジション法などによりp型NiOを300nm程度の厚さに成膜し、その後で600〜1500℃でアニールをすることにより、p型NiOからなる単結晶層を得るものである。
特開2004−91253号公報
前述のように、100℃以下の低温で成膜した薄膜を高温でアニール処理をする方法では、膜厚の厚い層を形成したり、導電型や組成の異なる半導体層を連続して成膜したりすることができず、たとえばLEDなどの半導体発光素子や半導体装置を製造するのに実用的ではない。そのため、NiO系酸化物を利用した発光素子は実現しておらず、また、透光性導電膜として太陽電池や液晶表示装置などの電極として用いる場合でも、ガラスなどとの関連で高温によるアニール処理を行うことができない場合には、十分な結晶性を得ることができず、低抵抗の電極として形成することができないという問題がある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、比較的低温でNiO系酸化物層を積層して、LEDやLDなどの半導体デバイスを簡単に形成することができるように、酸化物半導体層を連続的に成長することができるNiO系酸化物半導体単結晶層の成長方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、酸化物半導体層の中でも、とくにp型半導体層を得やすいNiOや、このNiOにCo、Mn、F、Clなどを混晶させたり、ドーピングしたりすることなどによりバンドギャップを異ならせたNiO系酸化物半導体層を、比較的低温で連続的に結晶性良く成長することにより、NiO系酸化物半導体発光素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、とくにp型酸化物半導体を得やすいNiOを用いて、高温でのアニール処理をすることなく、単結晶層を基板表面に直接成長するために鋭意検討を重ねた結果、温度制御、ガス流量比などを厳密に制御することにより、サファイア基板などに比較的低温で単結晶層を直接成長することができることを見出した。そして、そのようなNiO系酸化物層を積層することにより、低抵抗のp型半導体層を形成することができ、NiO系酸化物半導体を主体として発光効率の優れた酸化物半導体発光素子を形成し得ることを見出した
ここにNiO系酸化物とは、NiOの他に、Niの一部がCo、Mn、F、Cl、Nなどの他の元素と置換されるか、これらの元素がドーピングされた酸化物を意味する。
本発明によるNiO系酸化物半導体発光素子は、基板上に形成される第1導電型のNiO系単結晶半導体層と、該第1導電型NiO系単結晶半導体層の上に直接または他の酸化物半導体層を介して形成され、該第1導電型NiO系単結晶半導体層よりもバンドギャップの小さいNiO系半導体からなる活性層と、該活性層上に設けられる第2導電型酸化物単結晶半導体層とを有している。
本発明の酸化物半導体単結晶層の成長方法は、基板上にNiO系酸化物単結晶半導体層を成長する方法であって、MOCVD装置に基板を載置して基板の温度を制御し、有機金属ガスと酸化用ガスとを同時に前記MOCVD装置に導入し、前記基板表面に直接NiO系酸化物半導体単結晶層を成長することを特徴とする。
前記有機金属ガスがアリルシクロペンタジエニルニッケルであり、前記酸化用ガスが99.9999%以上の高純度窒素ガスであり、キャリアガスが、99.9999%以上の窒素ガスであることが好ましい。
本発明によれば、NiOや、そのNiOのNiの一部をCoなどの他の元素と置換した化合物からなるNiO系化合物半導体をMOCVD法により直接成長することができるため、ダブルヘテロ接合の半導体発光素子などを簡単に製造することができる。この場合、NiO系酸化物は、とくにp型半導体層を形成しやすいため、低抵抗のp型層を得やすく、高発光効率のLEDを得やすいという効果もある。また、少々結晶性を犠牲にすれば、200℃程度の低温でも成長することができ、太陽電池や液晶表示装置の透光性基板上の透光性電極としても、非常に低抵抗の電極として形成することができる。さらに、低抵抗のp型層を得ることができるため、従来のGaN系発光素子や、ZnO系発光素子などの従来構造の半導体発光素子のp型層として、p型NiO層を利用することもできる。その結果、従来の青色系の半導体発光素子の発光特性を向上させることができるという効果もある。
本発明の酸化物半導体層を成長するMOCVD装置の概略図である。 (a)は、本発明の一実施形態により基板温度500℃で成長したNiO層のロッキングカーブを示す図、(b)は、基板温度を種々変更して成長した層の半値幅の関係を示す図である。 本発明の一実施形態により基板温度500℃で成長したNiO層の(200)面のスキャン測定をした結果を示す図である。 本発明の一実施形態により基板温度を種々変えて成長したNiO層の波長に対する透過率を測定した結果を示す図である。 (a)は、本発明の一実施形態により基板温度500℃で成長したNiO層の、波長に対するフォトルミネッセンス(PL)発光強度を示す図、(b)は、従来の低温スパッタリング法で成長しアニール処理をしたNiO層の同様の波長に対するPL発光強度を示す図である。 (a)は、本発明の一実施形態により基板温度を種々変更して成長したNiO層の基板温度に対する比抵抗の関係を示す図、(b)は温度可変ホール効果測定による温度の逆数に対する比抵抗の関係を示す図である。 本発明のNiO系酸化物半導体を用いたLEDの構造の一例である。
つぎに本発明のNiO系酸化物半導体発光素子および酸化物半導体単結晶層の成長方法について、図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態であるNiO系酸化物の単結晶層を成長する方法は、たとえば図1に示されるようなMOCVD装置1を使用する。すなわち、MOCVD炉1aの基板載置台3に、たとえばサファイアからなる基板2を載置し、ヒータ4により加熱することにより基板2の温度を200〜900℃の間の所定の温度に保持する。そして、窒素(N2)と酸素(O2)との混合ガス、および窒素(N2)と有機金属化合物との混合ガスを同時にMOCVD炉1aに導入し、1気圧の成長圧力下でNiOの単結晶層を成長するものである。
図1に示されMOCVD装置は、MOCVD炉1a内にヒータ4を有する載置台3が設けられ、キャリアガスの窒素(N2)と酸化剤としての酸素(O2)との混合ガスを、所望の流量になるように流量計51を見ながらバルブ61、62を調整して、MOCVD炉1a内に導き、また、キャリアガスの窒素(N2)の流量を流量計52により確認しながら、バルブ63、64を調整して、Niの前駆物質(有機金属化合物;たとえばアリルシクロペンタジエニルニッケル)7内に導き、Niの前駆物質7を含んだ窒素(N2)ガスをMOCVD炉1a内に導入できるようになっている。また、MOCVD炉1aには、排出口11が設けられ、除害筒8を経てブロワー9により内部の余剰ガスが排出され、1気圧を保持できるようになっている。このような装置で、載置台3上に酸化物半導体単結晶層を成長する基板2を、その成長面が上になるように載置する。この基板2は、予めアセトン、エタノール、純粋で5分ずつ超音波洗浄を行ってある。そして、MOCVD炉1a内を真空引きし、ヒータ4を作動させて基板2の温度を所定の温度にすると共に、反応ガスの有機金属ガスと、酸素ガスをそれぞれ所定の流量で導入して反応させることにより、基板2の表面にNiO層が成長する。
酸化物半導体層を成長する基板2としては、たとえば主面がC面(0001)のサファイア基板を用いることができるが、必ずしもC面に限定されるものではなく、他のA面(11−20)またはM面(10−10)などのサファイア基板を用いることもできる。さらに、サファイア基板でなくても、MgO基板、Ga23基板、Ni金属板などを用いることもできる。
成長する酸化物半導体としては、p型層を得やすいという点で、p型NiO層を成長することができるが、n型ドーパントを導入することにより、n型NiO層を成長することができる。また、NiOに限らず、Niの有機金属の他にNiと置換し得る他の金属の有機金属も同時にMOCVD炉1a内に導入することにより、たとえばNiCoOやNiMnOなどのNiO系酸化物を成長することもできる。
前述のように、本発明者らは、結晶性の優れた単結晶層を得るため、その基板温度(成長温度)を変化させたり、キャリアガスの流量比(MO+N2:O2+N2)を変化させたりすることによる成長層の結晶性を調べて、最適な条件を調べた。比較の相対性を確保するため、以下に示す検討結果は、基板2としては、C面を主面とするサファイア基板を用い、そのサファイア基板の温度を200〜900℃の範囲で種々変更してNiO層の成長を行い、その成長層の評価をした。なお、基板温度以外は、有機金属化合物として、30℃のアリルシクロペンタジエニルニッケル(AllylCp-Ni)を用い、酸化剤として、高純度(99.9999%)酸素ガスを用い、キャリアガスとして、高純度(99.9999%)窒素ガスを用い、成長圧力を1気圧、O/Ni比を1805、(有機金属+N2):(O2+N2)=4:1、成長時間を1時間として、全て同じ条件とした。
まず、この条件下で、基板温度を500℃としたときに、成長したNiO層の結晶性の評価として、X線回折法を用いて調べた。その結果、ω−2θスキャンの結果よりc軸配向したC面サファイア基板上に(111)配向したNiO結晶層が成長していることが確認できた。また、図2(a)に500℃の基板温度で成長したときのNiO層のロッキングカーブの測定結果が、図2(b)に基板温度を400℃から600℃まで50℃ずつ変化させたときの半値幅の変化が、それぞれ示されているように、基板温度が高いほど半値幅は小さくなり好ましいが、500℃以上では殆ど変化はなく、500℃の基板温度で成長したときの半値幅は0.109(392arcsec)であった。
この値は、従来技術のところで述べたようなPLD法で低温成長してから、1200℃でアニール処理をしたNiO層の測定値とほぼ同程度であった。すなわち、本発明によれば、500℃程度の低温で成長し、その後で高温のアニール処理をすることなく、従来の高温によるアニール処理を行ったものと同程度の特性の単結晶層を得ることができる。また、逆格子マッピング(ロッキングカーブを2次元的に測定する手法で、ピーク幅の広がる原因が格子定数のバラツキによるものなのか、モザイク広がりによるものなのか、などが分る)の結果より、結晶にモザイク性はあるも、格子定数のバラツキは小さいことが分った。
さらに、結晶の面内を評価するために、インプレイン(In-Plane)測定を行った。図3に、横軸が角度で縦軸が強度で表した(200)面のφscan測定の結果を示す。図3から明らかなように、60°間隔に6回対称をしていることが分る。
さらに、基板温度を500℃(A)、600℃(B)、300℃(C)にして、他の条件は同じでNiO層を形成し、透過率を測定した結果が図4に示されている。図4から明らかなように、500℃の基板温度で成長したNiO層が、一番透過率がよく90%程度となり、600℃の基板温度で成長したものは、やや低下し、300℃の基板温度では、さらに透過率が低下している。
さらに基板温度を500℃にして成長したNiO層のフォトルミネッセンス(PL)を調べた結果を図5(a)に示す。図5(a)から明らかなように、375nmと550nmとに高輝度のスペクトルを確認することができる。とくに、375nm(3.26eV)の強度が強く、NiOが紫外光で発光する酸化物であることが分る。一方、従来技術で述べた低温でのスパッタリング法により成長し、高温アニールにより形成したNiO層、は図5(b)に示されるように、半値幅も大きく、結晶性が良くないことが分る。
さらに、上述の方法で成長したNiO層の電気的評価をするため、基板温度が400〜600℃で50℃間隔の種類で成長したNiO層のそれぞれについて、Van der Pauw法によるホール効果測定によりその比抵抗を測定した結果を図6(a)に示す。この場合、NiO層にオーミック電極として、Ni/Au膜をそれぞれ500Å、2000Åの厚さに、電子ビーム蒸着装置によって蒸着した積層膜を電極とした。図6(a)から明らかなように、基板温度を高くするほど比抵抗は小さくなり、600℃の基板温度で成長した場合、その比抵抗は8.32×102Ω・cmとなった。また、温度依存ホール効果測定の結果を図6(b)に温度の逆数と比抵抗との関係で示す。この結果より、温度の低下に伴い抵抗値が上昇することから、金属とは異なり半導体特性を示すことが分る。このグラフの傾きから、活性化エネルギーを求めたところ、0.37eVであることが分った。
以上の考察から分るように、成長温度(基板温度)を400〜600℃、さらに好ましくは、450〜550℃に正確に制御することにより、サファイア基板などの基板表面に直接NiO層をエピタキシャル成長することができることが確認できた。しかも、この直接基板表面に成長することにより、高温によるアニールを必要とすることなく、また、従来の高温によるアニールによりNiO層を形成したものと比較して、より結晶性の高いNiO単結晶層を得ることができた。
前述の例は、NiO層について検討をしたが、アリルシクロペンタジエニルニッケルの他に、Co、Mnなどの有機金属を適当な割合で混入することにより、同様にNiCoOやNiMnOなどを形成することができ、所望のバンドギャップのNiO系酸化物単結晶層を得ることができる。
つぎに、このNiO系酸化物の成長法を利用してLEDを形成する例について説明をする。図7にLEDの概略構成図が示されるように、たとえばサファイア基板21の表面に、p型NiO層22が数μm程度の厚さに成長され、その上に、所望の発光波長に合せたバンドギャップを有する材料NiXO(XはNiOのバンドギャップを下げるような元素で、その混晶させる量によりバンドギャップを調整することができる)からなる活性層23を積層されている。p型NiO層22を形成するには、前述の方法により成長する際に、p型ドーパントとして、Liや、Nなどをドーピングすることにより、比抵抗の小さいp型NiO層22を得ることができる。また、活性層の材料としては、たとえばNiOはバンドギャップが3.7eVであり、CoOのバンドギャップが2eVであるため、NixCo1-xO(0≦x≦1)にすれば、xを選定することにより、2eVから3.7eV(緑色から紫外光、波長で325nm〜620nm)までの発光色を自由に選定することができる。さらにその上にn型NiO層24を同様に数μm程度の厚さに積層する。このn型NiO層24を形成するには、たとえばこの成長の際に、Mn、F、Clなどのn型ドーパントをドーパントとして注入する。
図7に示すようなサファイア基板21を基板として用いると、サファイア基板21が絶縁性であり、サファイア基板21の裏面から一方の電極を取り出すことができないため、積層した半導体層の一部を表面からエッチング除去して、下層にあるp型NiO層22を露出させている。そして、その露出した面にp側電極26を、また、積層したn型NiO層24の表面の一部にn側電極25を、それぞれ前述の電極と同様にNi/Auの積層膜により形成することにより、LEDを得ることができる。
前述の例では、n型層およびp型層をそれぞれ単層で形成したが、それぞれ、または一方を複層にして、キャリアの閉じ込め効果の大きい層とオーミックコンタクトを得やすいコンタクト層とに分けて形成することもできる。また、前述の例では、基板表面に直接p型NiO層22を成長したが、他の半導体からなるバッファ層などを介在させても良い。さらに、前述の例では、基板側をp型層にしたが、基板側をn型層にしても同様に形成することができる。さらに、前述の例では、全てをNiO系酸化物半導体で構成したが、たとえばn型層および/または活性層をZnO系化合物など他の酸化物半導体層で形成することもできる。他の酸化物層を用いても、同じMOCVD装置で形成することができ、同様に形成することができる。
なお、基板2として、サファイアでなく、導電性の基板を用いれば、積層した半導体層の一部をエッチング除去する必要はなく、基板の裏面に直接一方の電極を形成することができ、垂直型の発光素子とすることができる。また、基板2として、たとえばNi基板を用いれば、わざわざ下側電極を形成することなく、基板2をそのまま一方の電極として用いることができる。
1 MOCVD装置
2 基板
3 載置台
4 ヒータ
51、52 流量計
61〜64 バルブ
7 アリルシクロペンタジエニルニッケル
8 除害筒
9 ブロア
21 サファイア基板
22 p型NiO層
23 NixCo1-xO活性層
24 n型NiO層
25 n側電極
26 p側電極

Claims (5)

  1. 基板上に形成される第1導電型のNiO系単結晶半導体層と、該第1導電型NiO系単結晶半導体層の上に直接または他の酸化物半導体層を介して形成され、該第1導電型NiO系単結晶半導体層よりもバンドギャップの小さいNiO系半導体からなる活性層と、該活性層上に設けられる第2導電型酸化物単結晶半導体層とを有するNiO系酸化物半導体発光素子。
  2. 基板上に酸化ニッケル系酸化物単結晶半導体層を成長する方法であって、
    MOCVD装置に基板を載置して基板の温度を制御し、有機金属ガスと酸化用ガスとを同時に前記MOCVD装置に導入し、前記基板表面に直接NiO系酸化物半導体単結晶層を成長することを特徴とする酸化半導体単結晶層の成長方法。
  3. 前記有機金属ガスがアリルシクロペンタジエニルニッケルであり、前記酸化用ガスが99.9999%以上の高純度酸素ガスであり、キャリアガスが、99.9999%以上の高純度窒素ガスである請求項2記載の酸化物半導体単結晶層の成長方法。
  4. 前記基板温度の制御温度が200℃を下回らない温度である請求項2または3記載の酸化物半導体単結晶層の成長方法。
  5. 前記基板表面に直接成長する酸化物半導体層がp型である請求項2〜4のいずれか1項に記載の酸化物半導体単結晶層の成長方法。
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