JP2013164227A - 廃棄物焼却炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】低空気比燃焼を可能とする廃棄物焼却炉を提供することを課題とする。
【解決手段】廃棄物投入口13から落下投入された廃棄物を燃焼する主燃焼室11を有し、主燃焼室11での燃焼後の未燃ガスを燃焼する二次燃焼室12が該主燃焼室の出口側に接続されており、主燃焼室と二次燃焼室に、炉内状況の監視、水又は処理剤の注入又は焼却炉運転準備を行うための補助機器要素31〜3が設けられている火格子式廃棄物焼却炉において、排ガスの一部を、少なくとも一つの上記補助機器要素31〜34に向けパージガスとして供給するパージガス供給手段35を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、都市ごみ等の廃棄物を焼却する廃棄物焼却炉に関する。
都市ごみ等の廃棄物を焼却処理する焼却炉として、火格子式廃棄物焼却炉が広く用いられており、その代表的なものの概要構成を添付図面の図2に示す。この図2の形式の焼却炉は特許文献1にも開示されている。
図2に示される焼却炉は、廃棄物を燃焼する主燃焼室1の下部に廃棄物の移動方向に配置され三段から成る火格子(乾燥火格子1a、燃焼火格子1bそして後燃焼火格子1c)を有し、後燃焼火格子1cの上方に位置する主燃焼室1の出口に二次燃焼室2が連設されている。上記主燃焼室1には乾燥火格子1aの上方に位置して廃棄物投入口3がそして後燃焼火格子1cの右下方には灰落下口4がそれぞれ設けられている。通常、上記二次燃焼室2は廃熱回収用の廃熱ボイラ5の一部でもあり入口近傍部分である。また、上記二次燃焼室2には、外部からの二次空気を主燃焼室1内へ吹き込む二次空気吹込み口(図示せず)が設けられている。
図2に示される焼却炉にあっては、廃棄物投入口3から炉内に投入された廃棄物は、シュートを通して乾燥火格子1a上に堆積され、乾燥火格子1aの下からの一次空気と炉内の輻射熱により乾燥されると共に、昇温されて着火する。すなわち、上記乾燥火格子1aの直上方では、廃棄物の流れ方向の上流側たる左域空間で乾燥領域をそして下流側たる右域空間では燃焼開始領域を形成する。燃焼開始領域で着火して燃焼を開始した廃棄物は、燃焼火格子1b上に送られ、廃棄物が熱分解ガス化され可燃性ガスが発生し、燃焼火格子1bの下から送られる燃焼用の一次空気によりガス分と固形分が燃焼し、上記燃焼火格子1bの直上方空間で主燃焼領域を形成する。そして、更に後燃焼火格子1c上で、後燃焼火格子1cの下から送られる燃焼用の一次空気により固定炭素など未燃分が完全に燃焼し、該後燃焼火格子1c直上方空間で後燃焼領域を形成する。しかる後、後燃焼後に残った灰は、灰落下口4より外部に排出される。かくして廃棄物は三段の火格子1a〜1cの下から吹き上げる一次空気により、燃焼する。
このような焼却炉では、廃棄物の燃焼は主燃焼室1内で行われ、燃焼排ガスに含まれている未燃ガスは、二次燃焼用空気吹込み口からの二次空気を受けて二次燃焼室2で二次的な燃焼が行われて未燃分が完全に燃焼する。二次燃焼室2からの排ガスは、廃熱ボイラ5にて熱交換された後に、減温塔6、バグフィルタ7を経由して無害化された状態で煙突9から外部に放出される。廃熱ボイラでは、高温の燃焼排ガスから熱交換器により熱回収され蒸気を発生し、その蒸気を熱供給,発電等に供している。
この図2の焼却炉は、上述の一次空気と二次空気のための2系統の燃焼用空気供給系を備え、一次空気供給系はファン10からダンパ等の流量調節機構を介して火格子1a〜1cに空気を送り込む系統であって、図2ではファン10により送気される一次空気を予熱する予熱器11を有しており、二次空気供給系(図示せず)はファンからダンパ等の流量調節機構を介して二次燃焼用空気を吹込み口から二次燃焼室2内に吹き込む系統である。上記予熱器は、廃棄物の燃焼熱により上記廃熱ボイラ5で発生した蒸気の熱を利用を予熱源として利用している。
このような廃棄物焼却炉では、燃焼室における状況の監視(前者)あるいは水や処理剤の注入や焼却炉の運転準備操作(後者)を行う補助機器要素を備えている。該補助機器要素は、前者の例としては、燃焼室内の状況を監視する監視カメラ、そして後者の例としては、燃焼室に水分を供給する水噴霧ノズル、燃焼室へ液体あるいは粉粒体燃料を炉運転立上げ時に噴射する昇温バーナ、二次燃焼室へ脱硝剤を吹き込む脱硝剤吹込みノズル等が挙げられるが、これらは、燃焼ガスあるいは排ガスと接触するように設けられている。このような補助機器要素を用いて、廃棄物の燃焼と排ガスの処理を円滑に行っている。
上記補助機器要素は、燃焼ガスや排ガスと接触するので、燃焼ガスや排ガスに含まれるダストの付着により汚れや詰まりが生ずる。これを防止するために、通常、炉外からの空気をパージガスとして上記補助機器要素に供給して上記ダストの付着を防止することで、補助機器要素を保護しその機能を維持している。
特開平9-49624
図2に示されるような従来の廃棄物焼却炉では、実際に炉内に供給する空気量を廃棄物の燃焼に必要な理論空気量で除した比は(空気比)は、通常、1.6程度である。これは、一般燃料の燃焼に必要な空気比である1.05〜1.2に比べて大きくなっている。その理由は、廃棄物には、上記一般燃料としての液体燃料や気体燃料に比べて不燃分が多く、かつ燃料分の分布が不均質なため、空気の利用効率が低く、燃焼を行うには多量の空気が必要となるためである。しかし、単に供給空気を多くすると、空気比が大きくなるにしたがって排ガス量も多くなるので、これに伴ってより大きな排ガス処理設備が必要となる。
焼却炉において空気比を小さくした状態で支障なく廃棄物を燃焼することができれば排ガス量は低減し、排ガス処理設備がコンパクトになり、その結果、廃棄物焼却施設全体が小型化して設備費を低減できる。これに加えて、排ガス処理のための薬剤量も低減するので、運転費を低減できる。さらには、熱回収できずに大気に捨てられる熱量を低減させ、廃熱ボイラの熱回収率が向上できるので、これに伴って廃棄物発電の効率を上げることができる。
このような状況のもとで、空気比を1.3以下の低空気比で廃棄物焼却炉を操業することが検討されている。低空気比操業を行うことにより焼却炉より排出される排ガス量が低減されるため、排ガスの体積当たりの顕熱が増加し廃熱ボイラでの熱回収効率が向上して発生蒸気による発電効率が向上でき、また、排ガス処理設備をコンパクトにでき廃棄物焼却設備全体をコンパクトにできる効果がある。
しかしながら、このように、低空気比燃焼に対する利点は大きくなるが、一方で、低空気比燃焼では燃焼が不安定になるという問題が残る。すなわち、低空気比で廃棄物を燃焼させると、燃焼が不安定となり、COの発生が増加したり、火炎温度が局所的に上昇してNOxが急増したり、煤が大量に発生したり、クリンカが発生したり、局所的な高温により炉の耐火物の寿命が短くなるという問題点がある。
火格子式焼却炉では、焼却炉へ供給する空気量を低減して低空気比燃焼を指向する場合でも、乾燥、燃焼、後燃焼のため火格子から供給する一次空気は空気比1.0程度は供給しないと廃棄物の燃焼状況が悪化してしまい、燃え切りが悪くなり灰分中未燃分の増加(熱勺減量の増加)につながることになってしまう。したがって、低空気比燃焼での操業を行うためには、二次空気量をも減少させることが試みられているが、次のような問題がある。すなわち、低空気比燃焼を指向し二次空気量を減少させると、二次空気が炉内発生ガスと十分な混合がなされないため、未燃ガスが完全燃焼されず、燃焼排ガス中に数百ppmオーダのCOガスが残存する場合があり、COスパイクの発生の原因となる。COスパイクが発生すると、有害物質を含んだ排ガスが炉外に放出されることになり、公害防止の上から好ましくない。そのため低空気比燃焼を実現するのが困難になっている。
火格子式廃棄物焼却炉においては、乾燥火格子、燃焼火格子、後燃焼火格子の各火格子下より空気(一次空気)を供給している。そして、二次燃焼用空気吹込み口から二次空気を受けて二次燃焼室で燃焼排ガスに含まれている未燃ガスの二次的な燃焼が行われている。
さらには、通常、炉内には一次空気と二次空気のほかに、補助機器要素の保護、ダストによる詰まりの解消のために、上述のごとく各種補助機器要素のパージ空気が供給されている。パージ用に供給される空気は、焼却炉全体の観点で見ると、焼却炉に供給される空気の一部となっており、空気供給量の総和に含まれ空気比を上げてしまうだけでなく、各補助機器要素の保護を目的として供給されているのであって、二次燃焼を主目的としてないため、燃焼ガスの攪拌、混合、再燃焼を目的とした二次空気に比べ、二次燃焼に有用利用される割合は極く少ない。実際には、廃棄物の処理量が150T/d程度以下の比較的中型又は小型の焼却炉では、パージ空気量の総和が空気比で0.1程度に相当することもあり、これだけの量の空気が炉内に供給されており、低空気比燃焼を指向することに対して障害となっている。
本発明は、かかる事情に鑑み、補助機器要素へのパージガスとして空気を用いることなく、低空気比燃焼を行った場合においても、CO等の有害ガスの発生を抑制でき、廃棄物を安定して燃焼できる火格子式の廃棄物焼却炉を提供することを課題とする。
本発明に係る火格子式廃棄物焼却炉は、廃棄物投入口から落下投入された廃棄物を燃焼する主燃焼室を有し、主燃焼室での燃焼後の未燃ガスを燃焼する二次燃焼室が該主燃焼室の出口側に接続されており、主燃焼室と二次燃焼室に、炉内状況の監視、水又は処理剤の注入又は焼却炉運転準備を行うための補助機器要素が設けられている。
かかる廃棄物焼却炉において、本発明では、焼却炉の排ガスの一部を、少なくとも一つの上記補助機器要素にパージガスとして供給するパージガス供給噴気手段を有することを特徴としている。
本発明において、補助機器要素は、例えば、燃焼室へ水を噴霧する水噴霧ノズル、燃焼室へ燃料を噴射もしくは高温ガスを送入する昇温バーナ、燃焼室内を監視する監視カメラ、二次燃焼室へ脱硝剤を吹き込む脱硝剤吹込みノズルである。
このような構成の本発明によれば、パージガスとして外部からの空気を使用せず焼却炉の排ガスの一部を使用する。したがって、従来のような、パージガスとして空気を使用する際に、焼却炉全体で空気比を上げてしまい低空気比燃焼を行うことに対して障害となることがなく、低空気比燃焼に好適となる。
パージガスとして外部からの空気を用いずに循環排ガスを利用することにより、焼却炉全体の観点では、外部からの空気をパージガスとして用いていた場合に比べて、供給する酸素量が少なくなることとなる。そのため、低空気比燃焼を指向して一次空気量を低減し、二次燃焼用空気量も低減することを検討する際に、従来の焼却炉で低空気比燃焼を試みる場合よりも、本発明ではパージガスを外部からの空気から循環排ガスに置き換える空気量に相当する分だけ二次空気量を多めに供給することができることになる。すなわち、二次燃焼用二次空気の供給量の調整幅を増やすことができ、低空気比燃焼でも二次燃焼室での未燃ガスの燃焼を円滑に行えるので、COやNOxの発生を抑制でき安定した燃焼を行うことができ、低空気比燃焼を達成できる。
本発明は、以上説明したように、パージガスとして外部からの空気を用いずに循環排ガスを利用することとしたので、単にパージ空気のための空気源が不要となるのみならず、低空気比操業を指向して一次空気供給量を低減する際にも、外部からパージ空気を導入する従来炉で低空気比操業を行う場合より、本発明ではパージガスを外部からの空気から循環排ガスに置き換える空気量に相当する分だけ二次空気量を多めに供給することができることになり、二次空気量を増加させることができるため、低空気比燃焼を行う際に二次燃焼用二次空気の供給量の調整幅を増やすことができ、低空気比燃焼でも二次燃焼室での未燃ガスの燃焼を円滑に行えるので、COやNOxの発生を抑制でき安定した燃焼を行うことができ、低空気比燃焼を達成できる。
本発明の一実施形態として廃棄物焼却炉装置の概要構成図である。 従来の廃棄物焼却炉装置の概要構成図である。
以下、添付図面の図1にもとづき、本発明の実施の形態を説明する。
図1に示される本実施形態の廃棄物焼却炉は、廃棄物Pを燃焼するための主燃焼室11の出口側に二次燃焼室12が連設された燃焼室を有している。二次燃焼室12は廃熱回収のための廃熱ボイラ17の一部でもあり入口近傍部分である。
主燃焼室11の下部には、廃棄物Pの移動方向(図では右方向)で、上流側から乾燥火格子11a、燃焼火格子11b、そして後燃焼火格子11cが順に設けられている。各火格子11a,11b,11cはそれぞれ、火格子上の廃棄物Pを右方に移動させる動作を伴っている。
上記焼却炉では、乾燥火格子11aの略左半部となる上流側の上方に、廃棄物投入口13が設けられており、該廃棄物投入口13から垂下するシュート14により上記主燃焼室11の上部空間に連通していて、廃棄物投入口13から投入された廃棄物Pが上記シュート14を経て上記乾燥火格子11aに落下するようになっている。該乾燥火格子11a上に落下した廃棄物Pは、各火格子11a〜11cの動作によって、火格子上に廃棄物Pの層を形成しつつ燃焼火格子11bそして後燃焼火格子11cへと移動する。各火格子11a〜11cの下方には、燃焼用のガスの供給を受けるための風箱11a−1,11b−1,11c−1が設けられている。風箱11a、11b−1、11c−1には燃焼用の一次空気が供給される。一次空気は、乾燥火格子11a上の廃棄物Pの乾燥・着火に使われ、燃焼火格子11bそして後燃焼火格子11c上の廃棄物Pの燃焼に使われるほか、火格子の冷却作用、廃棄物Pの攪拌作用を有する。また、後燃焼火格子11cに対して下流側で隣接する位置に、下方に開口する灰落下口15が設けられている。
主燃焼室11の出口部(下流側)の上方位置で該主燃焼室11に二次燃焼室12が連設されている。廃熱ボイラ17はその入口近傍部分が二次燃焼室12であり、二次燃焼室12に続いて屈曲流路空間が形成され、内壁面の水冷壁や伝熱管群により廃熱を回収し、上方の排出口17aから排ガスを後述の減温塔41から下流側での処理のために排出するようになっている。
また、上記廃熱ボイラ17の上部には、高温ガスを適宜排出するバイパス排出口17bも設けられていて、外部で上記排出口17aと合流している。
本実施形態では、焼却炉は、燃焼用空気となる一次空気と二次空気の2系統の空気供給手段と循環排ガス供給手段とを備えている。
一次空気供給手段21は、外部に設けられた空気供給源からの空気を管路22を経て、乾燥火格子11a、燃焼火格子11bそして後燃焼火格子11cのそれぞれの風箱11a−1,11b−1,11c−1に分岐供給管21a,21b,21cから送り込むようになっており、上記管路22には、圧送用ファン23、予熱器24そして流量調整機構としてのダンパ(図示せず)が設けられている。また、二次空気供給手段(図示せず)は、外部に設けられた空気供給源からの空気を管路を経て、二次燃焼室12に送り込むようになっており、二次空気供給手段の管路には、図示しないが、一次空気供給手段21の場合と同様に、圧送用ファンそして流量調整機構としてのダンパが設けられている。
廃熱ボイラ17の排出口17aには、図示されてはいないが、排出口17aから排出される排ガスの酸素濃度を検出する酸素濃度計が設けられていて、炉外に設けられた制御装置に該酸素濃度計の検出信号が送られ、制御装置が検出酸素濃度に応じて二次空気供給手段の上記ダンパの開度を制御するようになっていることが好ましい。
上記廃熱ボイラ17の後流側には、排ガスの処理装置として、減温塔41、除塵装置42が順次接続されていて、これらで無害化された排ガスが誘引ファン44で煙突45に送られ、該煙突45から大気に放出されるようになっている。
上記減温塔41は、廃熱ボイラ17の排出口17aそしてバイパス排出口17bから減温塔41内に導入された排ガスに散水を行って、次の除塵装置42に適した温度まで該排ガスの温度を降下させるようになっている。
減温塔41と除塵装置42とはダクトで接続されていて、降温された排ガスは、除塵装置42に入る前に消石灰や活性炭の添加を受けて酸性ガスの中和とダイオキシン類の吸着除去がなされてから除塵装置42に導入される。除塵装置42に導かれた降温排ガスは、該除塵装置42のバグフィルタ等により飛灰や中和反応生成物が除去され、飛灰や中和反応生成物は除塵装置42の下部から排出される。除塵後の排ガスは、誘引ファン44によって煙突45にもたらされ、大気に放出される。なお、上記除塵装置としては、例えば、バグフィルタ方式、電気集塵方式等の除塵装置を用いることができる。
このような本実施形態装置には、燃焼室と二次燃焼室に、炉内状況の水又は処理剤の注入又は焼却炉運転準備を行うための諸補助機器要素が燃焼ガスあるいは排ガスと接触して設けられている。
先ず、主燃焼室11の天井には、水を下方に向け噴霧する水噴霧ノズル31が設けられており、該主燃焼室11の側壁には、燃料を噴射もしくは高温ガスを送入する昇温バーナ32、そして炉内状況の監視カメラ33が設けられている。
上記水噴霧ノズル31は、廃棄物の燃焼中に炉内温度調整のために水を噴霧するためであり、昇温バーナ32は、焼却炉の運転立上げ時に、炉内壁の温度を上昇させて運転開始準備を行うために、液体あるいは粉粒体の燃料を供給したり、高温ガスを供給したりするものである。また、昇温バーナは、焼却炉の運転中に補助燃焼の手段としても使用可能である。上記監視カメラ33は、主燃焼室11内の廃棄物の燃焼状況、炉内壁の状況等の監視に供する。
さらに、本実施形態装置には二次燃焼室12の側壁に、排ガスにアンモニア等の脱硝剤を送入する脱硝剤吹込みノズル34も設けられている。
本実施形態では、図1に見られるように、除塵装置42の出口部から分岐管35が設けられていて除塵後の排ガスの一部を抽出するようになっており、該分岐管35は、上記補助機器要素、すなわち、水噴霧ノズル31、昇温バーナ32、監視カメラ33、脱硝剤吹込みノズル34に除塵後の排ガスをパージガスとして供給するように、各補助機器要素の近傍に設けられた噴気部材(図示せず)に接続されている。該噴気部材と上記分岐管35が補助機器要素にパージガスとして除塵後の排ガスを供給するパージガス供給手段を形成する。
このような本実施形態の焼却炉では、各火格子11a〜11cの上に廃棄物Pの層が形成される。
乾燥火格子11a上の廃棄物Pは、廃棄物の流れ方向の上流側範囲で乾燥され、下流側範囲で着火して燃焼が開始する。燃焼火格子11b上の廃棄物Pはここで熱分解そして部分酸化が行われ可燃性ガスが発生し、可燃性ガスと固形分が燃焼する。廃棄物Pはこの燃焼火格子11b上で実質的に殆んど燃焼される。しかる後、僅かに残った廃棄物P中の固定炭素など未燃分が後燃焼火格子11c上で完全に燃焼される。
主燃焼室11内で燃焼されずに残った可燃性ガスは未燃ガスとして、上記後燃焼火格子11cの上方に位置する二次燃焼室12に流入してここで二次燃焼用空気を供給され燃焼する。
このような本実施形態の焼却炉は、次の要領で運転される。
先ず、廃棄物投入口13へ廃棄物Pを投入すると、シュート14を経て落下する廃棄物Pは乾燥火格子11aに堆積され、各火格子11a〜11cの動作により、燃焼火格子11b上そして後燃焼火格子11c上へと移動し、各火格子11a〜11c上に廃棄物Pの層を形成する。
乾燥火格子11a、燃焼火格子11bそして後燃焼火格子11cは、風箱11a−1,11b−1そして11c−1を経て、燃焼用の一次空気を受けており、これにより各火格子11a〜11c上の廃棄物Pは乾燥されてから燃焼する。
乾燥火格子11aでは主として廃棄物Pの乾燥と着火が行われる。すなわち、乾燥火格子11aの廃棄物の流れ方向の上流側域で乾燥がそして下流側域で着火(燃焼開始が)行われる。燃焼火格子11bでは主として廃棄物Pの熱分解、部分酸化が行われ、可燃性ガスと固形分の燃焼が行われる。燃焼火格子11bにおいて廃棄物Pの燃焼は実質的に完了する。後燃焼火格子11c上では、僅かに残った廃棄物P中の固定炭素など未燃分を完全におき燃焼させる。完全に燃焼した後の燃焼灰は、灰落下口15より排出される。
主燃焼室11内で発生した未燃ガスは、二次燃焼室12に導かれ、そこで上述の二次空気と混合・攪拌され、二次燃焼される。二次燃焼室12内の燃焼排ガスに脱硝剤吹込みノズル34からアンモニアが吹き込まれNOxが脱硝される。二次燃焼室12からの燃焼排ガスは廃熱ボイラ17で熱回収される。熱回収された後、廃熱ボイラ17から排出された燃焼排ガスは、減温塔41で除塵装置42に適した温度にまで降温された後、消石灰による酸性ガスの中和と、活性炭によるダイオキシン類の吸着が行われ、しかる後、除塵装置42に送られ、活性炭や中和反応生成物などが回収される。上記除塵装置42で除塵された後の燃焼排ガスは、誘引ファン44により誘引され、煙突45から大気中に放出される。
本実施形態装置では、各補助機器要素にパージガスとして除塵後の排ガスが供給されており、各補助機器要素に対して燃焼ガスや排ガス中のダストが付着して問題が生じることを防止している。したがって、各補助機器要素は常にその機能を良好に維持する。また、パージガスとして外部からの空気を用いずに循環排ガスを利用することとしたので、単にパージ空気のための空気源が不要となるのみならず、低空気比操業を指向して一次空気供給量を低減する際にも、外部からパージ空気を導入する従来炉で低空気比操業を試みる場合より、本発明ではパージガスを外部からの空気から循環排ガスに置き換える空気量に相当する分だけ二次空気量を多めに供給することができることになり、二次空気量を増加させることができるため、低空気比燃焼を行う際に二次燃焼用二次空気の供給量の調整幅を増やすことができ、低空気比燃焼でも二次燃焼室での未燃ガスの燃焼を円滑に行えるので、COやNOxの発生を抑制でき安定した燃焼を行うことができ、低空気比燃焼を達成できる。
11 主燃焼室
11a 乾燥火格子
11b 燃焼火格子
11c 後燃焼火格子
12 二次燃焼室
13 廃棄物投入口
21 一次空気供給手段
31〜34 補助機器要素
31 水噴霧ノズル
32 昇温バーナ
33 監視カメラ
34 脱硝剤吹込みノズル
35 パージガス供給手段(分岐管)

Claims (2)

  1. 廃棄物投入口から落下投入された廃棄物を燃焼する主燃焼室を有し、主燃焼室での燃焼後の未燃ガスを燃焼する二次燃焼室が該主燃焼室の出口側に接続されており、主燃焼室と二次燃焼室に、炉内状況の監視、水又は処理剤の注入又は焼却炉運転準備を行うための補助機器要素が設けられている火格子式廃棄物焼却炉において、
    焼却炉の排ガスの一部を、少なくとも一つの上記補助機器要素に向けパージガスとして供給するパージガス供給手段を有することを特徴とする廃棄物焼却炉。
  2. 補助機器要素は、燃焼室へ水を噴霧する水噴霧ノズル、燃焼室へ燃料を噴射もしくは高温ガスを送入する昇温バーナ、燃焼室内を監視する監視カメラ、二次燃焼室へ脱硝剤を吹き込む脱硝剤吹込みノズルであることとする請求項1に記載の廃棄物焼却炉。
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