JP6218117B2 - 火格子式廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法 - Google Patents

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本発明は、都市ごみ等の廃棄物を焼却する火格子式の廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法に関する。
都市ごみ等の廃棄物を焼却処理する焼却炉として、火格子式廃棄物焼却炉が広く用いられている。その代表的なものの構成の概要を以下に説明する。
火格子式廃棄物焼却炉は、廃棄物を燃焼する燃焼室の下部に廃棄物の移動方向に配置され三段から成る火格子(乾燥火格子、燃焼火格子そして後燃焼火格子)を有し、後燃焼火格子の上方に位置する燃焼室の出口に二次燃焼室が連設されている。上記燃焼室には乾燥火格子の上方に位置して廃棄物投入口が設けられている。そして後燃焼火格子の廃棄物の移動方向下流側下方には灰落下口が設けられている。通常、上記二次燃焼室は廃熱回収用の廃熱ボイラの一部でもあり、その入口近傍部分である。また、乾燥火格子、燃焼火格子そして後燃焼火格子それぞれの火格子下から燃焼用一次空気を吹き込む燃焼用一次空気吹込み機構が設けられている。
このような火格子式廃棄物焼却炉において、廃棄物投入口から燃焼室内に投入された廃棄物は、乾燥火格子上に堆積され、乾燥火格子の下からの空気と炉内の輻射熱により乾燥されると共に、昇温されて着火する。すなわち、上記乾燥火格子の直上方では、廃棄物の移動方向の上流側空間で乾燥領域が形成され、乾燥火格子の直上方の下流側空間から燃焼火格子の直上方の上流側空間にかけて燃焼開始領域が形成される。燃焼開始領域で着火して燃焼を開始した廃棄物は、乾燥火格子から燃焼火格子上に送られ、廃棄物が熱分解されて可燃性ガスが発生し、燃焼火格子の下から送られる燃焼用一次空気により可燃性ガスと固形分が燃焼し、燃焼火格子の直上方空間で主燃焼領域が形成される。そして、更に後燃焼火格子上で、固定炭素など未燃分が完全に燃焼し、該後燃焼火格子の直上方空間で後燃焼領域が形成される。しかる後、燃焼後に残った灰は、灰落下口より外部に排出される。
かくして、火格子式廃棄物焼却炉では、廃棄物は燃焼室にて三段の火格子の下から吹き込まれる燃焼用一次空気により燃焼する。さらに、燃焼室からの燃焼ガスに含まれている可燃性ガスの未燃分(未燃ガスという)は、廃熱ボイラの一部である二次燃焼室で二次燃焼用空気を受けて燃焼(二次燃焼という)する。二次燃焼の後に燃焼排ガスは廃熱ボイラで熱回収される。
従来の火格子式廃棄物焼却炉では、実際に焼却炉内に供給する空気量を廃棄物の燃焼に必要な理論空気量で除した比(空気比)は、通常、1.6程度である。これは、一般燃料の燃焼に必要な空気比である1.05〜1.2に比べて大きくなっている。その理由は、廃棄物には、一般燃料としての液体燃料や気体燃料に比べて不燃分が多く、かつ不均質なため、空気の利用効率が低く、燃焼を行うには多量の空気が必要となるためである。しかし、単に供給空気を多くすると、空気比が大きくなるにしたがって排ガス量も多くなるので、これに伴ってより大きな排ガス処理設備が必要となる。
廃棄物焼却炉において空気比を小さくした状態で、支障なく廃棄物を燃焼することができれば、排ガス量は低減し、排ガス処理設備がコンパクトになり、その結果、廃棄物焼却施設全体が小型化して設備費を低減できる。これに加えて、排ガス処理のための薬剤使用量も低減するので、運転費を低減できる。さらには、排ガス量の低減により廃熱ボイラの熱回収率を向上できるので、熱回収できずに大気に捨てられる熱量を低減させ、これに伴って廃棄物焼却廃熱を利用する発電の効率を上げることができる。
このように、低空気比燃焼を行う利点は大きいが、一方で、空気比が1.5以下の低空気比燃焼では燃焼が不安定になるという問題が生じる。すなわち、低空気比で廃棄物を燃焼させると、燃焼が不安定となり、COの発生が増加したり、火炎温度が局所的に上昇してNOxが急増したり、煤が大量に発生したりして排ガス中の有害物が増加するという問題が生じ、また、局所的な高温により廃棄物や灰が溶融して炉壁に付着してクリンカが発生したり、炉壁の耐火物の寿命が短くなるという問題点がある。
このような状況のもとで、空気比が1.5以下の低空気比で安定して燃焼することができる廃棄物焼却炉が検討されており、特許文献1に開示されている。この特許文献1では、廃棄物焼却炉の燃焼室の天井から高温ガスを燃焼室内に吹き込むことにより、以下の効果が得られるとしている。
即ち、高温ガスの顕熱と輻射により廃棄物の熱分解を促進すること、酸素を含んだ高温ガスの吹込みにより廃棄物の熱分解により発生した可燃性ガスの燃焼を促進すること、さらに高温ガスを燃焼室の天井に設けたノズルから燃焼室内に吹き込み、この高温ガスの流れと、廃棄物から発生した可燃性ガスと燃焼ガスとの上昇流とを衝突させ、廃棄物層直上に流れの遅いよどみ領域を形成することにより、可燃性ガスの流れが緩やかになり、可燃性ガスが酸化剤成分と十分に混合されるため安定した燃焼が行われ、平面状火炎を形成し定在させることなどの効果があり、高温ガスを燃焼室内に吹き込むことにより、低空気比燃焼操業下で廃棄物の燃焼を安定して行わせることができるとしている。
このような火格子式廃棄物焼却炉において、炉内は、廃棄物の移動方向で上流側から、乾燥領域、燃焼開始領域、主燃焼領域と後燃焼領域が順に形成される。主燃焼領域において燃焼火格子上の廃棄物は熱分解そして部分酸化が行われ、可燃性ガスが発生し、その可燃性ガスと廃棄物の固形分が燃焼する。可燃性ガスが燃焼する際に火炎を形成して燃焼する。しかる後、後燃焼領域において、残った廃棄物中の固定炭素などの固形分の未燃分が後燃焼火格子上で完全に燃焼される。固形分が燃焼する際には火炎は発生せず熾燃焼する。
主燃焼領域とは、廃棄物の熱分解、部分酸化が行われ可燃性ガスが発生し、その可燃性ガスが火炎を伴って燃焼しているとともに廃棄物の固形分が燃焼する燃焼領域である。火炎を伴う燃焼が実質的に完了する点を燃切点と言い、主燃焼領域と後燃焼領域との境界となる。燃切点より後の領域では、廃棄物中の固形分の未燃分が燃焼する熾燃焼領域(後燃焼領域)となる。
特開2013−213652号公報
廃棄物焼却炉による廃棄物の燃焼においては、廃棄物が熱分解されて発生する可燃性ガスの燃焼を安定して行うことが、燃焼によって発生するCO,NOxなどの有害物質の発生量を抑制することに大きく寄与する。そこで、特許文献1に記載の廃棄物焼却炉では、燃焼室天井に設けたノズルから高温ガスを燃焼室内に吹き込むようにして燃焼の安定を図っている。
このような特許文献1の廃棄物焼却炉によれば、焼却炉天井から吹込んだ高温ガスが、廃棄物の熱分解または燃焼により発生した熱分解ガス(可燃性ガス)と燃焼ガスとの上昇流と衝突して効果的に対向流場を形成し、淀み領域または上下方向の循環領域が広域にわたって生成されるようになる。これにより、該淀み領域または該循環領域において可燃性ガスの流れが緩やかになり安定した燃焼が行われ、火炎が平面状に定在し極めて安定した燃焼状態が保たれる。
また、特許文献1の廃棄物焼却炉は、二次燃焼用空気を二次燃焼室に吹込む二次燃焼用空気吹込み手段を備え、燃焼室から排出されるガスに含まれる可燃性ガスの未燃分(未燃ガス)を二次燃焼している。このように、燃焼室への高温ガスの吹込みにより燃焼を安定化し、さらに、二次燃焼室で未燃ガスを二次燃焼することにより、焼却炉から排出される排ガスの酸素、NOx、COの濃度を適正な範囲に制御し、CO,NOxなどの有害物質の排出を規制値以下とするようにしている。
また、廃棄物焼却炉では廃棄物の燃焼により発生し排ガスに含まれるダイオキシン類を分解するために、燃焼用酸化剤を供給した最終位置から排ガス流れの下流側で、排ガスを温度850℃以上で2秒以上滞留させる高温保持領域を確保することが要求されている。この要求を満足するようにするためには、二次燃焼用空気を供給した位置が上記最終位置であることから、高温保持領域を確保するように、二次燃焼室の高さを、排ガスが温度850℃以上で2秒以上滞留可能とするのに十分な高さであることが必要であって、通常、そのように設計されている。したがって、二次燃焼室を含めた廃熱ボイラは廃棄物焼却設備において高さが最も高くなっていることが多い。
しかしながら、特許文献1に記載のような炉天井から高温ガスを吹き込み、二次燃焼用空気を二次燃焼室に吹込む廃棄物焼却炉では、上述の高温保持領域を確保するという要求を満足しようとすると、廃棄物焼却設備の高さを低くし廃棄物焼却設備を収容する施設建屋高さを低くしてコンパクト化し、建設費用低減を実現するという要望には対応できない。
本発明は、かかる事情に鑑み、炉天井から高温ガスを吹き込む廃棄物焼却炉において、廃棄物の燃焼を安定して行うことができ、CO、NOx等の有害物質の発生量を抑制でき、低空気比燃焼操業を問題なく行うことが可能であり、さらに、廃棄物焼却設備の高さを低くし施設建屋高さを低くしてコンパクト化し、建設費用低減を実現できる火格子式廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法を提供することを課題とする。
本発明によれば、上述の課題は、火格子式廃棄物燃焼炉そしてその廃棄物焼却方法に関して、次のように構成されることにより解決される。
<火格子式廃棄物焼却炉>
火格子式廃棄物焼却炉であって、火格子を備え該火格子上の廃棄物を燃焼する燃焼室と、燃焼室に連設され燃焼排ガスから熱回収する廃熱ボイラと、燃焼用一次空気を上記火格子の下から上記燃焼室内に吹き込む一次空気吹込み手段と、高温ガスを上記燃焼室の天井から下向きに吹き込む高温ガス吹込み手段とを有する火格子式廃棄物焼却炉において、高温ガス吹込み手段は、火格子上の廃棄物の移動方向である炉長方向の複数位置で燃焼室の天井に設けられた高温ガス吹込口と、高温ガス吹込口へ高温ガスを供給する高温ガス供給手段と、焼却炉から排出される排ガスの酸素、NOx、COのうち少なくとも一つのガス成分濃度を計測するガス成分濃度計測手段と、ガス成分濃度計測手段により計測する計測値に基づき上記ガス成分濃度が所定値範囲となるように高温ガスの吹込み流量を制御する高温ガス吹込制御手段とを備え、高温ガス吹込制御手段により、廃棄物から発生する可燃性ガスの燃焼が燃焼室で終了可能となっていることを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
本発明において、廃熱ボイラは、その高さが排ガスを温度850℃以上で2秒以上滞留可能とする高さであることが好ましい。
<廃棄物焼却方法>
火格子式廃棄物焼却炉であって、火格子を備え該火格子上の廃棄物を燃焼する燃焼室と、燃焼室に連設され燃焼排ガスから熱回収する廃熱ボイラと、燃焼用一次空気を上記火格子の下から上記燃焼室内に吹き込む一次空気吹込み手段と、高温ガスを上記燃焼室の天井から下向きに吹き込む高温ガス吹込み手段とを有する火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法において、火格子上の廃棄物の移動方向である炉長方向の複数位置で燃焼室の天井に設けられた高温ガス吹込口から高温ガスを吹き込み、焼却炉から排出される排ガスの酸素、NOx、COのうち少なくとも一つのガス成分濃度を計測して計測値に基づき上記ガス成分濃度が所定値範囲となるように高温ガスの吹込み流量を制御し、廃棄物から発生する可燃性ガスの燃焼を燃焼室で終了させることを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法。
本発明において、廃熱ボイラは、その高さが排ガスを温度850℃以上で2秒以上滞留可能とする高さであることが好ましい。
<高温ガス吹込制御>
先行技術としての特許文献1では、二次燃焼室へ二次燃焼用空気を供給することにより、燃焼室から流入する未燃の可燃性ガス(未燃ガス)を二次燃焼して、焼却炉から排出される排ガスの酸素、NOx、COのうち少なくとも一つのガスの濃度(以下「ガス成分濃度」という)が規制値としての適正な範囲に入るようにしている。未燃ガスが十分に燃焼されないと、言い換えれば未燃ガスが残存すると、ガス成分濃度が規制値を超えた排ガスが排出され不具合となる。
本発明は、燃焼室で発生する可燃性ガスを燃焼室内でほぼ完全に燃焼して、未燃ガスが残存しないようにすれば、上記ガス成分濃度が規制値の範囲に収まり、二次燃焼用空気を供給して未燃ガスを二次燃焼する二次燃焼室を不要にすることができるという着想に基づき導いたものである。本発明では、焼却炉から排出される排ガスの酸素、NOx、COのうち少なくとも一つのガスの濃度(ガス成分濃度)を計測し、計測したガス成分濃度が規制値の範囲に収まるように燃焼室へ吹き込む高温ガスの流量を制御することにより、可燃性ガスを燃焼室でほぼ完全に燃焼させ、燃焼室から下流側への未燃ガスの流出をなくしている。
本発明では、排ガスのガス成分濃度が規制値範囲に収まるように高温ガスの吹込み量を制御するので、NOx、COなどの有害物の発生が抑制される。したがって、燃焼室の出口側に連設される廃熱ボイラに、未燃ガスを燃焼して排ガスのガス成分濃度を規制値範囲に収めるための二次燃焼室を設ける必要がなくなり、廃熱ボイラは熱回収に十分な領域を確保するとともに、ダイオキシン類の有害物質を分解するために排ガスを所定温度(850℃)以上で所定時間(2秒)以上滞留させる高温保持領域を確保する高さであればよく、従来の焼却設備に比べて二次燃焼室が不要となる分、高さ方向で炉をコンパクト化できる。
本発明において、排ガス中の酸素、NOx、CO等のガス成分濃度の計測値による燃焼室へ吹き込む高温ガスの制御は、計測された各ガス成分濃度が所定値範囲よりも増加あるいは減少した場合に、高温ガス吹込み量(流量)を次のように調整して行われる。
排ガス成分濃度の状況 吹込み高温ガス流量の対応加減調整
・酸素濃度
所定範囲より増大 → 高温ガス流量をやや減少させる
所定範囲より減少 → 高温ガス流量を増大させる
(燃焼用酸素不足)
・CO濃度
所定範囲より増大 → 高温ガス流量を増大させる
(酸素不足で燃焼が不活性)
所定範囲より減少 → 現状維持
・NOx濃度
所定範囲より増大 → 高温ガス流量を減少させる
(酸素過多で燃焼が過活性)
所定範囲より減少 → 現状維持
以上のように、本発明では、燃焼室へ高温ガスを吹き込むと共に、焼却炉から排出される排ガスの酸素、NOx、COのガス成分濃度を計測してこれらを適正な範囲に制御して、廃棄物から発生する可燃性ガスを燃焼室で完全に燃焼させることができるように、高温ガス吹込み流量を調整することとしたので、可燃性ガスの未燃分(未燃ガス)が燃焼室出口から廃熱ボイラに流入しなくなる。このように、本発明では、高温ガス吹込制御手段により、可燃性ガスを燃焼室で完全に燃焼させることができ、排ガスの酸素、NOx、COのガス成分濃度を適正な範囲に制御することができるので、廃熱ボイラに二次燃焼室を設ける必要がなく、廃熱ボイラは熱回収に十分な領域を確保するとともに、ダイオキシン類の有害物質を分解するために排ガスを所定温度(850℃)以上で所定時間(2秒)以上滞留させる高温保持領域を確保する高さであればよく、従来の焼却設備に比べて二次燃焼室が不要となる分、高さ方向で炉をコンパクト化できる。
その結果、廃棄物焼却設備の高さを低くし施設建屋高さを低くしてコンパクト化し、二次燃焼用空気の供給配管や送風機などの装置が不要となり、建設費用低減を実現できる。
本発明では、さらに、燃焼室の天井から高温ガスを吹き込むこととしたので、次のような効果をも得る。
[高温ガス吹込みによる燃焼安定化効果]
廃棄物焼却炉燃焼室の天井に設けた吹込口から高温ガスを下向きに吹き込み、高温ガスの顕熱と輻射により廃棄物の熱分解を促進することができ、廃棄物の熱分解により発生した可燃性ガスの燃焼を促進することができ、さらに、高温ガスの下向きの流れと、廃棄物層から発生する可燃性ガスと燃焼ガスとの上向きの流れとを衝突させ、廃棄物層直上でガス流れが緩やかなよどみ領域又は上下方向に循環する循環領域を燃焼室の幅方向と長さ方向の広い範囲に亘って形成することができるので、安定した燃焼が行われ、平面状燃焼領域(火炎)を定在させることができる。また、定在する平面状火炎の輻射などにより廃棄物の熱分解をさらに促進することができる。このように高温ガス吹き込みにより、焼却炉の大きさに関わらず、空気比が1.5以下の低空気比燃焼においても廃棄物と、発生する可燃性ガスを安定して燃焼することができる。そして、燃焼が安定するため、廃棄物焼却炉から排出される排ガス中のCO、NOxなど有害物の発生量を抑制することができる。
以上、高温ガス吹込みにより、例えば、空気比が1.5以下の低空気比燃焼においても、廃棄物と、発生する可燃性ガスを安定して燃焼することができ、廃棄物焼却炉から排出される排ガス中のCO、NOxなど有害物の発生量を抑制することができる。また、廃棄物の熱分解、燃焼を促進することができるため、廃棄物焼却処理量に対して燃焼室内容積を小さくすることができ、焼却炉の炉高を低くすることができ、廃棄物焼却炉をコンパクトにすることにより設備費用と運転費用を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る廃棄物焼却炉の概要構成を示し、炉長方向での縦断面図である。 図1に示す廃棄物焼却炉内の燃焼状態を説明する、炉幅方向の断面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面にもとづき説明する。なお、本発明の技術的範囲は、これらの実施形態によって限定されるものではなく、発明の要旨を変更することなく様々な形態で実施することができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の範囲にまで及ぶものである。
以下、本発明の一実施形態の火格子式焼却炉の基本構成、各構成装置そして作用について説明する。
<火格子式焼却炉の基本構成>
図1は本発明の一実施形態に係る廃棄物焼却炉の概要構成を示している。まず、本発明の一実施形態に係る廃棄物焼却炉の基本構成と焼却方法の概要を説明し、次いで各構成装置の詳細を説明する。この実施形態において、燃焼室内での廃棄物の移動方向(炉長方向)における燃焼室の上流側を前部、下流側を後部という。
本実施形態に係る廃棄物焼却炉1は、燃焼室2と、この燃焼室2の廃棄物の流れ方向の上流側(図1の左側)上方に配置され、廃棄物を燃焼室2内に投入するための廃棄物投入口3と、燃焼室2の廃棄物の流れ方向の下流側(図1の右側)の上方に連設される廃熱ボイラ4とを備える火格子式の焼却炉である。
燃焼室2の底部には、廃棄物を移動させながら燃焼させる火格子(ストーカ)5が設けられている。この火格子5は、廃棄物投入口3に近い方から、すなわち、上流側から乾燥火格子5a、燃焼火格子5b、後燃焼火格子5cの順に設けられていて、乾燥火格子5aと燃焼火格子5bの上に廃棄物層Wが形成されている。
乾燥火格子5aでは主として廃棄物の乾燥と着火が行われる。燃焼火格子5bでは主として廃棄物の熱分解、部分酸化が行われ、熱分解により発生した可燃性ガスと固形分の燃焼が行われ、可燃性ガスが燃焼する際に火炎を形成する。後燃焼火格子5c上では、残った廃棄物中の固形分の未燃分を完全に燃焼させる。廃棄物中の固形分が燃焼する際には火炎は発生せず熾燃焼する。完全に燃焼した後の燃焼灰は、灰落下口6より排出される。
このような本実施形態の焼却炉では、燃焼室2内の空間に、廃棄物層の直上の空間に、下記のような諸領域が形成される。
乾燥火格子5aの直上方で廃棄物投入口3の下方に対応して位置する、該乾燥火格子5aの廃棄物の流れ方向の上流側範囲(前部)の上方には乾燥領域A1が形成される。
乾燥火格子5aの下流側範囲(後部)から燃焼火格子5bの上流側範囲(前部)の上方には燃焼開始領域A2が形成される。すなわち、乾燥火格子5aの廃棄物は、上流側範囲で乾燥され、下流側範囲で着火して、燃焼火格子5bの上流側範囲(前部)までの範囲で燃焼が開始する。
燃焼火格子5b上の廃棄物はここで熱分解そして部分酸化が行われ、可燃性ガスが発生し、その可燃性ガスと廃棄物の固形分が燃焼する。廃棄物はこの燃焼火格子5b上で実質的に殆んど燃焼される。こうして、上記燃焼火格子5bの上方に主燃焼領域A3が形成される。
しかる後、僅かに残った廃棄物中の固定炭素など未燃分が後燃焼火格子5c上で完全に燃焼される。この後燃焼火格子5cの上方に後燃焼領域A4が形成される。
廃棄物が焼却される場合、まず水分の蒸発が起こり、次いで熱分解と部分酸化反応が起こり、可燃性ガスが生成し始める。ここで燃焼開始領域A2とは、廃棄物の燃焼が始まり、廃棄物の熱分解、部分酸化により可燃性ガスが生成し始める領域である。また、主燃焼領域A3とは、廃棄物の熱分解、部分酸化が行われ可燃性ガスが発生し、その可燃性ガスが火炎を伴って燃焼しているとともに廃棄物の固形分が燃焼する燃焼領域であり、火炎を伴う燃焼が完了する点(燃切点)までの領域である。燃切点より後の領域では、廃棄物中の固形未燃分が燃焼する熾燃焼領域(後燃焼領域A4)となる。
上記乾燥領域A1、燃焼開始領域A2、主燃焼領域A3そして後燃焼領域A4については、再度、後述する。
上記燃焼室2内の乾燥火格子5a、燃焼火格子5b及び後燃焼火格子5cの下部には、それぞれ風箱7a,7b,7c,7dが設けられている。ブロワ8により供給される燃焼用一次空気Pは、燃焼用一次空気供給管9を通って前記各風箱7a,7b,7c,7dに供給され、各火格子5a,5b,5cを通って燃焼室2内に供給される。なお、火格子下から供給される燃焼用一次空気Pは、火格子5a,5b,5c上の廃棄物の乾燥及び燃焼に使われるほか、火格子5a,5b,5cの冷却作用、廃棄物の攪拌作用を有する。
上記燃焼室2の下流側における出口には廃熱ボイラ4が連設されていて、燃焼排ガスは該廃熱ボイラ4で熱回収される。熱回収された後、廃熱ボイラから排出された燃焼排ガスは、図示しない排ガス処理装置系で消石灰等による酸性ガスの中和と、活性炭によるダイオキシン類の吸着が行われ、さらに図示しない除塵装置に送られ、中和反応生成物、活性炭、ダストなどが回収される。前記除塵装置で除塵され、無害化された後の燃焼排ガスは、図示しない誘引ファンにより誘引され、煙突から大気中に放出される。また、除塵装置で除塵された後の燃焼排ガスの一部が、後述する返送排ガスとして用いられる。
このような基本構成である火格子式焼却炉において、本実施形態に係る廃棄物焼却炉1は、燃焼用一次空気を前記火格子の下から上記燃焼室内に吹き込む一次空気吹込み手段と、燃焼室の天井に炉長方向で複数位置に高温ガス吹込口を備え、高温ガスをこの高温ガス吹込み口から下向きに吹き込む高温ガス吹込み手段とを具備している。
<一次空気吹込み手段>
本実施形態では、廃棄物焼却炉1は、燃焼用空気となる一次空気の一次空気供給系を備えている。一次空気供給系は、空気供給源からの一次空気Pを燃焼用一次空気供給管9を経て、乾燥火格子5a、燃焼火格子5b及び後燃焼火格子5cのそれぞれの風箱7a,7b,7c,7dに分岐供給管から送り込むようになっており、上記燃焼用一次空気供給管9には、ブロワ8そして流量調整機構としてのダンパ11が設けられている。
<高温ガス吹込み手段>
本実施形態では、廃棄物焼却炉1は、高温ガスを上記燃焼室2の天井2Aから下向きに吹き込む高温ガス吹込み手段を備えている。高温ガス吹込み手段は、火格子5上の廃棄物の移動方向である炉長方向の複数位置で燃焼室の天井2Aに高温ガス吹込口13(13a,13b,13c,13d,13e)を備え、また、高温ガス吹込口13は炉長方向で乾燥火格子5aから後燃焼火格子5cの前部までの天井2Aに設けられている。高温ガス吹込み手段は、さらに、高温ガス吹込口13へ高温ガスを供給する高温ガス供給装置24と、高温ガスを上記高温ガス吹込口13へ導く管路と、流量調整機構としての調整弁14を有している。
高温ガスが下方に吹き込まれるように、高温ガス吹込口13の向きが定められている。かくして、高温ガス吹込口13から、高温ガスを乾燥領域A1から後燃焼領域A4の前部の領域に向かって吹き込むように設けられている。また、最も下流側に位置する高温ガス吹込口13eからの高温ガスは、燃切点の直後の領域に向かって吹き込まれることとしてもよい。
上記高温ガス吹込口13は、炉幅方向(図1にて紙面に対して直角な方向、図2にて左右方向)にも複数箇所に設けられている。
上記高温ガス吹込口13は一つの管路に設けられた一括調整弁14そして、個々の高温ガス吹込口13a,13b,13c,13d,13eのために分岐した管路のそれぞれに設けられた個別調整弁14a,14b,14c,14d,14eを介して燃焼室2へ高温ガスを吹き込むようになっている。したがって、吹き込まれる高温ガスの量は、上記五つの高温ガス吹込口13a,13b,13c,13d,13eに対して、一括調整弁14を調整することで、まとめて制御することも、個々の個別調整弁14a,14b,14c,14d,14eを独立して調整することで別途制御することも可能であり、勿論両方で調整することも可能である。
高温ガス供給装置24は、返送排ガスと高温空気とを混合して高温ガスを調製し、該高温ガスを高温ガス吹込口13へ供給する。ここで、「返送排ガス」とは、焼却炉から排出された排ガスを排ガス処理系で中和処理し除塵装置で除塵した後の排ガスの一部である。また、上記高温空気は、空気を加熱器により加熱して生成される。高温ガス供給装置24は、返送排ガスと高温空気のそれぞれの流量を調整することにより混合割合を調整して高温ガスの温度、酸素濃度を調整する。また、高温ガス供給装置24は、高温空気のみ又は返送排ガスのみを高温ガスとして供給してもよい。
高温ガス供給手段から供給される高温ガスはその酸素濃度が5〜21dry体積%であることが好ましく、12〜21dry体積%であることがより好ましい。
<高温ガス吹込制御手段>
本実施形態では、焼却炉1の廃熱ボイラ4の出口に、排ガスのガス成分濃度を計測するガス成分濃度計測手段としてのガス成分濃度計21と、このガス成分濃度計21からの信号を受けて既述の高温ガス吹込手段の調整弁14あるいは14a,14b,14c,14d,14eを制御する高温ガス吹込制御装置22とを有している。
ガス成分濃度計21は、本実施形態では、酸素濃度計21a,NOx濃度計21b、CO濃度計21cを有している。上記高温ガス吹込制御装置22は、ガス成分濃度計(21a,21b,21c)から信号を受けると、一括調整弁14あるいは個別調整弁14a,14b,14c,14d,14eさらには一括調整弁14と個別調整弁14a,14b,14c,14d,14eのうちの少なくとも一つの開度を調整する制御を行う。
このような高温ガス吹込制御装置22を有する本発明では、ガス成分濃度計21(21a,21b,21c)により排ガス中の酸素濃度、CO、NOxのガス成分濃度を計測し、これらのガス成分濃度のうちの一つ、あるいは複数が所定値範囲内にないときに、高温ガス吹込制御装置22により、上記ガス成分濃度が所定値範囲内になるように高温ガス吹込量を調整するように、一括調整弁14、個別調整弁14a〜14eの少なくとも一つの開度を制御する。
本発明において、上記燃焼用一次空気、高温ガスを供給するための管路等の構成は図示したものに限定されず、焼却炉の規模、形状、用途等により適宜選択され得る。本発明では、二次燃焼用ガスを供給することなく、上記高温ガスの吹込みを制御することで、燃焼室での可燃性ガスを燃焼しているので、二次空気の供給のための管路は不要である。
次に、このように構成される本実施形態の装置での焼却状況の概要、高温ガスの吹込み制御による作用について順次説明する。
<焼却状況の概要>
先ず、廃棄物投入口3へ廃棄物を投入すると、落下した廃棄物は図示しない廃棄物供給装置により燃焼室2内に供給され、乾燥火格子5a上に堆積され、各火格子5a〜5cの動作により、燃焼火格子5b上そして後燃焼火格子5c上へと移動し、各火格子上に廃棄物Wの層を形成する。各火格子は、風箱7a,7b,7c,7dを経て、燃焼用の一次空気を受けており、これにより各火格子の廃棄物は乾燥そして燃焼される。
乾燥火格子5a上では主として廃棄物の乾燥と着火が行われる。すなわち、乾燥火格子5aの廃棄物は、乾燥火格子5aの上流側範囲で乾燥され、乾燥火格子5aの下流側範囲で着火して、燃焼火格子5bの上流側範囲(前部)までの範囲で燃焼が開始する。乾燥火格子5aの廃棄物の流れ方向の上流側範囲(前部)の上方には乾燥領域A1が形成される。乾燥火格子5aの下流側範囲(後部)から燃焼火格子5bの上流側範囲(前部)の上方には燃焼開始領域A2が形成される。燃焼火格子5b上では主として廃棄物の熱分解、部分酸化が行われ可燃性ガスが発生し、その可燃性ガスが火炎を伴って燃焼するとともに、廃棄物中の固形分の燃焼が行われる。燃焼火格子5bの上方に主燃焼領域A3が形成される。この燃焼領域は火炎を伴う燃焼が完了する点(燃切点)までの領域である。燃焼火格子5b上において廃棄物の燃焼は実質的に完了する。後燃焼火格子5c上では、僅かに残った廃棄物中の固定炭素など未燃分を完全燃焼させる。燃切点より後の領域では、廃棄物中の固形未燃分(チャー)が燃焼し、後燃焼火格子5cの上方に後燃焼領域A4が形成される。完全燃焼した後の燃焼灰は、灰落下口6より排出される。このように廃棄物が燃焼している状態で、図1に見られるように、各火格子5a,5b,5cの直上空間には、乾燥領域A1、燃焼開始領域A2、主燃焼領域A3そして後燃焼領域A4がそれぞれ形成される。
既述のごとく、燃焼室2の出口に、廃熱ボイラ4が連設されていて、排ガスは廃熱ボイラ4で熱回収される。熱回収された後、廃熱ボイラ4から排出された排ガスは、消石灰等による酸性ガスの中和と、活性炭によるダイオキシン類の吸着が行われ、さらに除塵装置(図示せず)に送られ、中和反応生成物、活性炭、ダストなどが回収される。上記除塵装置で除塵され、無害化された後の排ガスは、誘引ファン(図示せず)により誘引され、煙突から大気中に放出される。なお、上記除塵装置としては、例えば、バグフィルタ方式、電気集塵方式等の除塵装置を用いることができる。また、除塵装置で除塵された後の排ガスの一部が、返送排ガスとして用いられる。
<高温ガス吹込制御>
焼却炉1の廃熱ボイラ4の出口に備えられたガス成分濃度計21(21a,21b,21c)により排ガス中の酸素濃度、CO、NOxのガス成分濃度を計測し、これらのガス成分濃度のうちの一つ、あるいは複数が所定値範囲内にないときに、高温ガス吹込制御装置22により、上記濃度が所定値範囲内になるように高温ガス吹込量を調整するために、一括調整弁14、個別調整弁14a〜14eの少なくとも一つの開度を制御する。ガス成分濃度計21a,21b,21cでの計測された各ガス成分濃度の状況が所定値範囲よりも増大傾向あるいは減少傾向にある場合に、その傾向に対して吹込み高温ガス流量をどのように対応加減調整するかは次のごとくである。
ガス成分濃度の状況 吹込み高温ガス流量の対応加減調整
・酸素濃度
所定範囲より増大 → 高温ガス流量をやや減少させる
所定範囲より減少 → 高温ガス流量を増大させる
(燃焼用酸素不足)
・CO濃度
所定範囲より増大 → 高温ガス流量を増大させる
(酸素不足で燃焼が不活性)
所定範囲より減少 → 現状維持
・NOx濃度
所定範囲より増大 → 高温ガス流量を減少させる
(酸素過多で燃焼が過活性)
所定範囲より減少 → 現状維持
このように、高温ガス吹込制御装置で燃焼室への高温ガス吹込量を制御することにより、廃棄物から発生する可燃性ガスの燃焼が燃焼室において終了可能となり、未燃ガスを燃焼室から流出させないようにし、その結果、排ガスの酸素、NOx、COのガス成分濃度を適正な範囲に制御することができるため、廃熱ボイラに二次燃焼室を設ける必要がなくなり、廃熱ボイラは排ガスからの熱回収に十分な領域を確保するとともに、ダイオキシン類の有害物質を分解するために排ガスを所定温度(850℃)以上で所定時間(2秒)以上滞留させる高温保持領域を確保する高さであればよく、従来の焼却設備に比べて二次燃焼室が不要となる分、高さ方向で炉をコンパクト化でき、施設建屋高さを低くしてコンパクト化し、建設費用低減を実現できる。
<燃焼用一次空気の吹込み>
燃焼用一次空気Pは、ブロワ8から燃焼用一次空気供給管9を通って乾燥火格子5a、燃焼火格子5b及び後燃焼火格子5cのそれぞれの下部に設けられた風箱7a,7b,7c,7dに供給された後、各火格子5a,5b,5cを通って燃焼室2内に供給される。燃焼室2内に供給される燃焼用一次空気Pの流量は、燃焼用一次空気供給管9に設けられた流量調整用のダンパ11により調整される。また、風箱7a,7b,7c,7d及び燃焼用一次空気Pを供給するための燃焼用一次空気供給管9等の構成は図示したものに限定されず、焼却炉の規模、形状、用途等により適宜選択され得る。
燃焼用一次空気Pとしては、温度が常温〜200℃の範囲であり、酸素濃度が15〜21dry体積%の範囲のガスを用いることが好ましい。燃焼用一次空気Pとして、空気、酸素を含有するガス及び返送排ガスのいずれかを用いてもよいし、これらの混合ガスを用いてもよい。
<高温ガス吹込みによる燃焼安定化>
図1に見られるように、高温ガスが、高温ガス吹込口13(13a、13b、13c、13d、13e)から、乾燥領域A1から後燃焼領域A4の前部の領域に向かって吹き込まれ、廃棄物層Wに向かって下向きに吹き込まれる。
高温ガス吹込口13から、高温ガスを燃焼室2内の乾燥領域A1から後燃焼領域A4の前部までの領域に、かつ廃棄物層W直上に向かって下向きに吹き込むことにより、下向きに吹き込まれる高温ガスは、廃棄物の熱分解・部分酸化により生じた可燃性ガスと燃焼ガスとの上昇流と対向し、双方のガス流れが衝突し、廃棄物層W直上に平面状の流れの遅いよどみ領域または上下方向に循環する循環領域が生じる。これらの領域はガス流れの速度が遅いため、可燃性ガスが燃焼する火炎が定在することになり、すなわち廃棄物層W直上に平面状燃焼領域(平面火炎)Eが定在し(図2参照)、可燃性ガスが安定して燃焼される。
また、高温ガスの熱輻射と顕熱によって廃棄物が加熱され、熱分解・部分酸化が促進されることに加えて、廃棄物層の直上に平面状燃焼領域(平面火炎)が定在するので、この平面火炎からの熱輻射と顕熱によって廃棄物が加熱され、熱分解・部分酸化がさらに促進される。また、酸素を含んだ高温ガスの吹き込みにより廃棄物の熱分解により発生した可燃性ガスの燃焼が促進される。
かくして、低空気比燃焼操業下でも廃棄物Wの燃焼を安定して行わせることができる。その結果、低空気比燃焼においてもCO,NOx、ダイオキシン類等の有害物質の発生を抑制することができる。このため、低空気比燃焼を支障なく行うことができる。
次に、高温ガスについてその調製、吹込口について、順次説明する。
<高温ガスの調製>
高温ガス吹込口13から吹き込まれる高温ガスの温度は、100〜400℃の範囲とすることが好ましく、150〜200℃程度とすることがより好ましい。100℃未満の温度のガスを吹き込むと炉内温度が低下し、燃焼が不安定となりCO発生量が増加する。400℃を超えるガスを吹き込むと燃焼室内における火炎温度が著しく高温になり、クリンカの生成が助長されるなど問題が生じる。高温ガスの温度を150〜200℃程度とすることにより、前記の問題の発生を抑制するとともに空気を加熱するエネルギーを適切な範囲とすることができるので、より好ましい。
また、高温ガス吹込口13から吹き込まれる高温ガスの酸素濃度は5〜21dry体積%に、より好ましくは12〜21dry体積%に調整されていることが好ましい。これにより、上述の効果がより効果的に発揮され、排ガスの低NOx化、低CO化がより促進される。
高温ガスの酸素濃度を上述の範囲とする根拠は次の通りである。高温ガスの酸素濃度が下限より低いと、高温ガスの吹き込みにより乾燥領域A1から主燃焼領域A3までの領域が過剰に低酸素雰囲気となり、廃棄物の熱分解により発生する可燃性ガスの発生量が過剰になり、燃焼室内で燃焼されずに二次燃焼領域に流入する可燃性ガスの未燃分(未燃ガス)の量が過剰となるので不適であり、酸素濃度が上限より高いと、可燃性ガスの燃焼が過剰となり高温場が生じNOx発生量が多くなり不適であり、したがって、高温ガスの酸素濃度は5〜21dry体積%が好ましく、酸素濃度を12〜21dry体積%とすると上記の問題を確実に回避できるのでより好ましい。
高温ガスが上述したガス温度及び酸素濃度となるように、本実施形態では、高温ガスとして、焼却炉から排出された排ガスの一部を返送する返送排ガスと高温空気の混合ガス又は高温空気が用いられる。上記返送排ガスとしては、焼却炉から排出された排ガスに対して前述の排ガス処理系と除塵装置により酸性ガスの中和処理、ダイオキシン類の処理、除塵処理が行われた排ガスの一部が用いられる。また、上記高温空気は、空気を廃熱ボイラで発生させた蒸気との熱交換により加熱して生成される。そして、本実施形態では、返送排ガス、返送排ガスと高温空気の混合ガス、高温空気が、必要に応じて廃熱ボイラで発生させた蒸気との熱交換により加熱され、温度と酸素濃度が上記所定の条件を満たすような高温ガスとして燃焼室内に吹き込まれる。
このように、高温ガスを調製する際の返送排ガスと高温空気の混合割合や、返送排ガス、返送排ガスと高温空気の混合ガス、高温空気の加熱条件などを調整して、高温ガスの温度、酸素濃度を所望の範囲とする。
<高温ガス吹込口>
高温ガス吹込口13は、燃焼室2の天井の、乾燥火格子5aから後燃焼火格子5cの移動方向上流側(前部)までの範囲内での火格子直上の位置に設けられている。
高温ガス吹込口13は、それぞれ燃焼室2の幅方向に複数配置される。高温ガス吹込口13は、ノズル型でもスリット型でもよい。
燃焼室内の廃棄物層直上で幅方向と炉長方向の広い範囲に亘って平面状燃焼領域が形成されるように、廃棄物からの上昇流と対向させる高温ガスの流れの状況を好ましい状態に制御するように、高温ガス吹込口の配置位置、配置数、配置間隔、吹込み方向、吹込口の形状のうち少なくとも一つを、設定又は調整する。
図1においては、高温ガス吹込口13から廃棄物層に向かって下向きに高温ガスを吹き込んでいる。ここで、高温ガスの吹込み方向としては、廃棄物層に対する垂線から20°までの角度範囲の吹込み方向で吹き込まれることが望ましい。これは、吹き込んだ高温ガスと、廃棄物の熱分解・部分酸化によって生じる可燃性ガスと燃焼ガスの上昇流とが衝突して生じる流れ場を対向流場とするためであり、高温ガスの吹込み方向が廃棄物層に対する垂線から20°より大きい範囲となると、適切な対向流場が形成されなくなるためである。
廃棄物焼却炉燃焼室の天井に設けた吹込口から高温ガスを下向きに吹き込むことにより、高温ガスの下向きの流れと、廃棄物層から発生する可燃性ガスと燃焼ガスとの上向きの流れとを衝突させ、廃棄物層直上でガス流れが緩やかなよどみ領域又は上下方向に循環する循環領域を燃焼室の幅方向と炉長方向の広い範囲に亘って形成することができるので、平面状燃焼領域を定在させることができ、焼却炉の大きさ、すなわち、燃焼室の幅や高さに関わらず、空気比が1.5以下の低空気比燃焼においても廃棄物と、発生する可燃性ガスを安定して燃焼することができる。そして、燃焼が安定するため、廃棄物焼却炉から排出される排ガス中のCO,NOxなど有害物の発生量を抑制することができる。さらには、定在する平面状火炎の輻射などにより廃棄物の熱分解を促進することができるため、火格子に供給する廃棄物量(火格子負荷)および燃焼室内に供給する廃棄物の熱量(火炉負荷)を大きくすることができる。このため廃棄物焼却処理量に対して燃焼室内容積を小さくすることができ、焼却炉の炉高を低くすることができ廃棄物焼却設備をコンパクトにすることにより設備費用と運転費用を低減することができる。
以上説明したように本発明によれば、高温ガス吹き込みにより、燃焼室内の廃棄物層直上付近に安定なよどみ領域又は循環領域を形成させることができ、平面状燃焼領域を定在させ、廃棄物焼却炉の大きさにかかわらず、空気比が1.5以下の低空気比燃焼を行った場合においても、燃焼室内の幅方向と長さ方向の全域に亘って燃焼の安定性が維持され、COやNOx等の有害ガスの発生量が低減できる廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法が提供される。さらに、従来よりさらに低空気比で燃焼を行えるので焼却炉から排出される排ガス総量をさらに大幅に低減でき、また、廃熱の回収効率を向上できる廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法が提供される。
また、定在する平面火炎の輻射などにより廃棄物の熱分解を促進することができるため、火格子に供給する廃棄物の量(火格子負荷)および燃焼室内に供給する廃棄物の熱量(火炉負荷)を大きくすることができる。このため廃棄物焼却処理量に対して燃焼室内容積を小さくすることができ、焼却炉の炉高を低くすることができ、廃棄物焼却設備をコンパクトにすることにより設備費用及び運転費用を低減することができる。
さらに、本発明では、高温ガス吹込制御手段により、可燃性ガスを燃焼室で完全に燃焼させることができ、排ガスの酸素、NOx、COのガス成分濃度を適正な範囲に制御することができるので、廃熱ボイラに二次燃焼室を設ける必要がなく、廃熱ボイラは熱回収に十分な領域を確保するとともに、ダイオキシン類の有害物質を分解するために排ガスを所定温度(850℃)以上で所定時間(2秒)以上滞留させる高温保持領域を確保する高さであればよく、従来の焼却設備に比べて二次燃焼室が不要となる分、高さ方向で炉をコンパクト化できる。そのため、廃棄物焼却設備の高さを低くし施設建屋高さを低くしてコンパクト化し、二次燃焼用空気の供給配管や送風機などの装置が不要となり、建設費用低減を実現できる。
1 廃棄物焼却炉
2 燃焼室
4 (廃熱)ボイラ
5 火格子
5a 乾燥火格子
5b 燃焼火格子
5c 後燃焼火格子
13(13a,13b,13c,13d,13e) 高温ガス吹込口
21(21a,21b,21c) ガス成分濃度計測手段(ガス成分濃度計)
22 高温ガス吹込制御装置
24 高温ガス供給装置(手段)

Claims (4)

  1. 火格子式廃棄物焼却炉であって、火格子を備え該火格子上の廃棄物を燃焼する燃焼室と、燃焼室に連設され燃焼排ガスから熱回収する廃熱ボイラと、燃焼用一次空気を上記火格子の下から上記燃焼室内に吹き込む一次空気吹込み手段と、高温ガスを上記燃焼室の天井から下向きに吹き込む高温ガス吹込み手段とを有する火格子式廃棄物焼却炉において、
    高温ガス吹込み手段は、火格子上の廃棄物の移動方向である炉長方向の複数位置で燃焼室の天井に設けられた高温ガス吹込口と、高温ガス吹込口へ高温ガスを供給する高温ガス供給手段と、
    焼却炉から排出される排ガスの酸素、NOx、COのうち少なくとも一つのガス成分濃度を計測するガス成分濃度計測手段と、
    ガス成分濃度計測手段により計測する計測値に基づき上記ガス成分濃度所定範囲とするとともに、廃棄物から発生する可燃性ガスの未燃分を燃焼室から廃熱ボイラに流出させることなく、可燃性ガスを燃焼室で燃焼させるように高温ガスの吹込み流量を制御する高温ガス吹込制御手段とを備え、
    廃熱ボイラは、可燃性ガスの未燃分を二次燃焼する領域を有せず、その高さが排ガスを温度850℃以上で2秒以上滞留可能とする高さであり、
    高温ガス吹込制御手段は、ガス成分濃度計測手段により計測したガス成分濃度計測値が所定範囲より増大あるいは減少したときに、高温ガスの吹込み流量を次の(1)ないし(6)のように制御することを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉。
    (1)酸素濃度計測値が所定範囲より増大したとき、高温ガス吹込み流量を減少させる。
    (2)酸素濃度計測値が所定範囲より減少したとき、高温ガス吹込み流量を増大させる。
    (3)CO濃度計測値が所定範囲より増大したとき、高温ガス吹込み流量を増大させる。
    (4)CO濃度計測値が所定範囲より減少したとき、高温ガス吹込み流量を現状の流量で維持する。
    (5)NOx濃度計測値が所定範囲より増大したとき、高温ガス吹込み流量を減少させる。
    (6)NOx濃度計測値が所定範囲より減少したとき、高温ガス吹込み流量を現状の流量で維持する。
  2. 高温ガス供給手段は、複数の高温ガス吹込み口のそれぞれに対応して設けられた個別調整弁を有しており、
    高温ガス吹込制御手段は、それぞれの個別調整弁の開度を独立して調整し、それぞれの高温ガス吹込み口から吹き込む高温ガスの吹込み流量を独立して制御することとする請求項1に記載の火格子式廃棄物焼却炉。
  3. 火格子式廃棄物焼却炉であって、火格子を備え該火格子上の廃棄物を燃焼する燃焼室と、燃焼室に連設され燃焼排ガスから熱回収する廃熱ボイラと、燃焼用一次空気を上記火格子の下から上記燃焼室内に吹き込む一次空気吹込み手段と、高温ガスを上記燃焼室の天井から下向きに吹き込む高温ガス吹込み手段とを有する火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法において、
    火格子上の廃棄物の移動方向である炉長方向の複数位置で燃焼室の天井に設けられた高温ガス吹込口から高温ガスを吹き込み、
    焼却炉から排出される排ガスの酸素、NOx、COのうち少なくとも一つのガス成分濃度を計測して計測値に基づき上記ガス成分濃度所定値範囲とするとともに、廃棄物から発生する可燃性ガスの未燃分を燃焼室から廃熱ボイラに流出させることなく、可燃性ガスを燃焼室で燃焼させるように高温ガスの吹込み流量を制御し、
    廃熱ボイラは、可燃性ガスの未燃分を二次燃焼する領域を有せず、その高さが排ガスを温度850℃以上で2秒以上滞留可能とする高さであり、
    ガス成分濃度計測値が所定範囲より増大あるいは減少したときに、高温ガスの吹込み流量を次の(1)ないし(6)のように制御することを特徴とする火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法。
    (1)酸素濃度計測値が所定範囲より増大したとき、高温ガス吹込み流量を減少させる。
    (2)酸素濃度計測値が所定範囲より減少したとき、高温ガス吹込み流量を増大させる。
    (3)CO濃度計測値が所定範囲より増大したとき、高温ガス吹込み流量を増大させる。
    (4)CO濃度計測値が所定範囲より減少したとき、高温ガス吹込み流量を現状の流量で維持する。
    (5)NOx濃度計測値が所定範囲より増大したとき、高温ガス吹込み流量を減少させる。
    (6)NOx濃度計測値が所定範囲より減少したとき、高温ガス吹込み流量を現状の流量で維持する。
  4. 複数の高温ガス吹込み口のそれぞれに対応して設けられた個別調整弁の開度を、それぞれの個別調整弁について独立して調整し、それぞれの高温ガス吹込み口から吹き込む高温ガスの吹込み流量を独立して制御することとする請求項3に記載の火格子式廃棄物焼却炉による廃棄物焼却方法。
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