JP2013163622A - 会合シリカの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】式(1):
Si(OR14 (1)
(R1はアルキル基)
で示されるテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を加水分解及び縮合することによって得られたSiO2単位からなる親水性シリカの表面に、R4SiO3/2単位(R4は1価炭化水素基)を導入し、更にR6 3SiO1/2単位(R6は1価炭化水素基)を導入する疎水化処理により得られた疎水性球状シリカ微粒子であって、炭素含有量が2〜5質量%であり、アルコキシ基含有量が0.3〜10質量%であり、1次粒子の平均粒子径が0.01〜200nmである疎水性球状シリカ微粒子を、加湿雰囲気下、温度を100〜500℃で会合させる平均粒子径が5〜500nmの範囲にある1次粒子が2個以上会合した会合シリカの製造方法。
【効果】本発明の製造方法により得られた疎水化した会合シリカ微粒子は、特にトナー外添剤として有用である。
【選択図】なし

Description

本発明は、会合シリカ微粒子、特には高分散性、低凝集性を有する疎水性の会合シリカ微粒子の製造方法に関する。更に、静電潜像現像トナー用の外添剤に関する。
電子写真法等で使用する乾式現像剤は、結着樹脂中に着色剤を分散したトナーそのものを用いる一成分現像剤と、そのトナーにキャリアを混合した二成分現像剤とに大別できる。これらの現像剤を用いてコピー操作を行う場合、プロセス適合性を有するためには、現像剤が流動性、耐ケーキング性、定着性、帯電性、クリーニング性等に優れていることが必要である。特に、流動性、耐ケーキング性、定着性、クリーニング性を高めるために、外添剤として無機微粒子をトナーに添加することがしばしば行われている。
トナー表面に混合機を用いて外添剤とトナーを混合させた場合に、これらの凝集体を解きほぐしながらトナー表面に付着させることが必要であり、その際にトナー表面に付着せず遊離した状態のまま存在したり、あるいはある程度付着しているが現像器内のストレス、摺擦等によりトナー表面より脱離し遊離状態となる場合もある。これらの遊離外添剤は、感光体表面にトナーが現像される際にトナーと共に感光体に移行し、転写後も感光体表面にとどまり、クリーニングされずに感光体表面に付着することがしばしば認められる。
これらの遊離外添剤が感光体表面に蓄積されると、コピー上の画質欠陥の原因(フィルミング、その他)となったり、感光体表面にキズをつけることがしばしば見られ、感光体の寿命を短くする原因となっている。また、現像時に現像機からこれら遊離外添剤がこぼれ落ちて複写機内を汚染するという問題もある。あるいは、現像剤中のキャリア表面に付着し、キャリアとトナー間での電荷授受を阻害し、結果としてトナーの帯電を低下させる一要因となることもある。
無機系の外添剤としてヒュームドシリカの使用が報告されている(例えば、特許文献1:特開2002−116575号公報参照)。しかし、ヒュームドシリカは、その複雑な粒子構造からトナーの流動性の付与効果において不十分であるという問題があった。また、球状溶融シリカをトナー用外添剤として使用することも報告されている(例えば、特許文献2:特開2002−154820号公報参照)。しかし、この場合も、球状であるがためにトナー樹脂粒子の表面への付着力が乏しく、シリカ微粒子が脱落したトナー粒子表面がコピー機の感光体表面と接触し、トナーが所定の用紙に転写されず、感光体表面に残存し易い等の問題を有している。
特開2002−116575号公報 特開2002−154820号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、会合シリカ微粒子、特には高分散性、低凝集性を有する疎水性の会合シリカ微粒子の製造方法を提供することを目的とする。
更に、トナーの流動性は保ちながら、トナーからの脱落が少ない会合シリカ微粒子からなる静電荷像現像用トナー外添剤を提供することを他の目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、下記製造方法によって得られた会合シリカが静電荷像現像用トナーの外添剤として非常に有効であることを知見した。
即ち、本発明は、上記の課題を解決する手段として、第一に、
下記一般式(1):
Si(OR14 (1)
(式中、R1は同一又は異なり、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
で示されるテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を加水分解及び縮合することによって得られたSiO2単位からなる親水性シリカ微粒子の表面に、R4SiO3/2単位(式中、R4は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入し、更にR6 3SiO1/2単位(式中、R6は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入する疎水化処理により得られた疎水性球状シリカ微粒子であって、炭素含有量が2〜5質量%であり、アルコキシ基含有量が0.3〜10質量%であり、粒子径が0.01〜200nmである疎水性球状シリカ微粒子を、加湿雰囲気下、温度を100〜500℃で反応させることを特徴とする平均粒子径が5〜500nmの範囲にある1次粒子が2個以上会合した会合シリカの製造方法を提供する。
本発明は、第二に、
(A)下記一般式(1):
Si(OR14 (1)
(式中、R1は同一又は異なり、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
で示されるテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を、塩基性物質の存在下で親水性有機溶媒と水との混合媒体中で加水分解、縮合して、親水性シリカ微粒子を生成させ、親水性シリカ微粒子混合媒体分散液を得る工程と、
(B)前記親水性シリカ微粒子混合媒体分散液中の親水性シリカ微粒子の表面にR4SiO3/2単位(式中、R4は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入し、第一次疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
(C)得られた第一次疎水性球状シリカ微粒子の表面にR6 3SiO1/2単位(式中、R6は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)を導入して第二次疎水性シリカ微粒子を得る工程と、
(D)得られた第二次疎水性球状シリカ微粒子を加湿雰囲気下、温度を100〜500℃で反応させることにより上記会合シリカを製造する方法を提供する。
本発明は、第三に、
上記疎水性球状シリカ微粒子を、槽内に入れて搬送しつつ乾燥する乾燥機に投入し、加熱搬送しながらかつ向流側から加熱蒸気を加えながら、温度を100〜500℃で反応させることを特徴とする上記会合シリカの製造方法を提供する。
この場合、上記乾燥機が、撹拌用ブレード付きフィーダー型、スクリューフィーダー型、ロータリーキルン型、又はスパイラルリフタ型であることが好ましく、特に撹拌用ブレード付きフィーダー型であることが好ましい。
更に、本発明は、前記方法で得られた疎水性会合シリカ微粒子からなる静電荷像現像用トナー外添剤を提供する。
本発明の製造方法により得られた疎水化した会合シリカ微粒子は、トナー外添剤として有用であり、トナーの流動性を改良することができ、更に、また粒子が会合した形の異形粒子であるため、トナー表面より脱離し遊離することが少なくなり、コピー上の画質欠陥の原因(フィルミング、その他)となることがない。このトナー外添剤を用いることで、電子写真法、静電記録法等における静電荷像の現像に応用することにより、高画質化が期待できる。
本発明に係る会合シリカの形態を示す説明図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
合成シリカ微粒子は、その製法によって、シラン化合物を燃焼させて得られる燃焼法シリカ(即ち、ヒュームドシリカ)、金属珪素粉を爆発的に燃焼させて得られる爆燃法シリカ、珪酸ナトリウムと鉱酸との中和反応によって得られる湿式シリカ(このうちアルカリ条件で合成したものを沈降法シリカ、酸性条件で合成したものをゲル法シリカという)、ヒドロカルビルオキシシランの加水分解によって得られるゾルゲル法シリカ(いわゆるStoeber法)に大別される。本発明は、このうち、ゾルゲル法シリカに関するものであり、ゾルゲル法を改良した会合型シリカである。
<会合シリカ微粒子の特徴>
まず、本発明の会合シリカ微粒子の特徴について、詳細に説明する。
本発明における会合シリカ微粒子とは、1次粒子が集合して球状となったり、又は凝集して塊状となった通常の形態の粒子ではなく、2個以上の1次粒子が会合して鎖状、繊維状、その他、異形の形態にある粒子のことをいう。
この会合シリカ微粒子における1次粒子の会合態様として、図1に示したように、1次粒子が2個会合したもの、3個以上鎖状に会合したもの、3個が3点で会合したもの、4個が平面的にあるいはテトラポット型に会合したもの、同様に5個以上の粒子が会合したもの、などの他、更にこれら会合シリカ粒子群同士が結合した会合シリカ微粒子も挙げることができる。
上記会合シリカ微粒子を構成する1次粒子は2個以上、好ましくは2〜20個、特に好ましくは2〜6個、互いに会合している。会合シリカ微粒子を構成する1次粒子は必ずしも球状である必要はなく、卵状、サイコロ状、棒状であってもよいが、外添剤用途を考えると1次粒子は球状であることが好ましい。また、1次粒子の粒子径は互いに異なっていてもよく、更に会合部分の大きさは1次粒子の粒子径と同程度が好ましい。
上記1次粒子の平均粒子径は0.01〜200nm、好ましくは0.1〜150nmの範囲にある。平均粒子径が0.01nm未満の場合は、1次粒子が凝集して得られる粒子群が塊状になる傾向があり、現像剤の流動性、耐ケーキング性、定着性等が不十分なものとなり、平均粒子径が200nmを超えると、粒子が大きすぎて、感光体の変質や削れ、上記微粒子のトナーへの付着性の低下等の不都合を生じる場合がある。
また、会合シリカの平均粒子径は5〜500nmであり、より好ましくは50〜400nmである。
会合シリカ微粒子を構成する1次粒子の割合は、会合シリカ微粒子の透過型電子顕微鏡写真を撮影し、任意エリア中の全粒子について、会合している1次粒子の総数と1次粒子のみからなる粒子の数を夫々求め、下記計算式で求めることができる。
[(会合している1次粒子の総数)/(会合している1次粒子の総数+1次粒子のみの数)]×100=1次粒子の割合(%)
粒子数の計測は、1次粒子の総数が約300個となるようなエリアについて測定するのがよい。
なお、ここで「粒子径」とは体積基準メジアン径を意味する。
<会合シリカ微粒子の製造方法>
次に、本発明の会合シリカ微粒子の製造方法について詳細に説明する。該会合シリカ微粒子は、下記一般式(1):
Si(OR14 (1)
(式中、R1は同一又は異なり、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
で示されるテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を加水分解及び縮合することによって得られたSiO2単位からなる親水性シリカ微粒子の表面にR4SiO3/2単位(式中、R4は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入し、更にR6 3SiO1/2単位(式中、R6は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入する疎水化処理により得られた疎水性球状シリカ微粒子であって、炭素含有量が2〜5質量%であり、アルコキシ基含有量が0.3〜10質量%であり、粒子径が0.01〜200nmである疎水性球状シリカ微粒子を、加湿雰囲気下、温度を100〜500℃で反応させることにより平均粒子径が5〜500nmの範囲にある1次粒子が2個以上会合した会合シリカが得られる。
この場合、より好ましくは、
(A)下記一般式(1):
Si(OR14 (1)
(式中、R1は同一又は異なり、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
で示されるテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を、塩基性物質の存在下で親水性有機溶媒と水との混合媒体中で加水分解、縮合して、親水性シリカ微粒子を生成させ、親水性シリカ微粒子混合媒体分散液を得る工程と、
(B)前記親水性シリカ微粒子混合媒体分散液中の親水性シリカ微粒子の表面にR4SiO3/2単位(式中、R4は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入し、第一次疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
(C)得られた第一次疎水性球状シリカ微粒子の表面にR6 3SiO1/2単位(式中、R6は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)を導入して第二次疎水性シリカ微粒子を得る工程と、
(D)得られた第二次疎水性球状シリカ微粒子を加湿雰囲気下、温度を100〜500℃で反応させることにより上記会合シリカを製造することができる。以下に詳細説明する。
−親水性シリカ微粒子の合成−
まず親水性シリカ微粒子混合媒体分散液を作製する(A)工程について説明する。
一般式(1):
Si(OR14 (1)
(式中、R1は同一又は異なり、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
で示されるテトラアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合生成物を加水分解及び縮合させ親水性シリカ微粒子を生成させる。
上記一般式(1)中、R1は、好ましくは炭素原子数1〜6、より好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜2のアルキル基である。R1としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、特に好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。
上記一般式(1)で示される4官能性シラン化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン等が挙げられ、好ましくは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、特に好ましくは、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが挙げられる。また、一般式(1)で示される4官能性シラン化合物の部分加水分解縮合生成物としては、例えば、メチルシリケート、エチルシリケート等が挙げられる。
前記親水性有機溶媒としては、一般式(1)で示される4官能性シラン化合物と、この部分加水分解縮合生成物と、水とを溶解するものであれば特に制限されず、例えば、アルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸セロソルブ等のセロソルブ類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等、好ましくは、アルコール類、セロソルブ類、特に好ましくはアルコール類が挙げられる。アルコール類としては、一般式(2):
3OH (2)
(式中、R3は炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)
で示されるアルコールが挙げられる。
上記一般式(2)中、R3は、好ましくは炭素原子数1〜4、特に好ましくは1〜2の1価炭化水素基である。R3で表される1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基など、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、より好ましくはメチル基、エチル基が挙げられる。一般式(2)で示されるアルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等、好ましくは、メタノール、エタノールが挙げられる。アルコールの炭素原子数が増えると、生成する会合シリカ微粒子の粒子径が大きくなる。従って、目的とする会合シリカ微粒子の粒子径によりアルコールの種類を選択することが望ましい。
また、上記塩基性物質としてはアンモニア、及びジメチルアミン、ジエチルアミン等のジ低級アルキルアミン、好ましくは、アンモニア及びジエチルアミン、特に好ましくはアンモニアが挙げられる。これらの塩基性物質は、所要量を水に溶解した後、得られた水溶液(塩基性)を前記親水性有機溶媒と混合すればよい。
このとき使用される水の量は、上記一般式(1)で表されるテトラアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合生成物のアルコキシ基の合計1モルに対して0.5〜5モルであることが好ましく、0.6〜2モルであることがより好ましく、0.7〜1モルであることが特に好ましい。水に対する親水性有機溶媒の比率は、質量比で0.5〜10であることが好ましく、1〜5であることがより好ましく、1.5〜2であることが特に好ましい。塩基性物質の量は、上記一般式(1)で表されるテトラアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合生成物のアルコキシ基の合計1モルに対して0.01〜2モルであることが好ましく、0.5〜1.5モルであることがより好ましく、1.0〜1.2モルであることが特に好ましい。
上記一般式(1)で表されるテトラアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合生成物の加水分解及び縮合は、周知の方法、即ち、塩基性物質を含む親水性有機溶媒と水との混合物中に、上記一般式(1)で表されるテトラアルコキシシラン及び/又はその部分加水分解縮合生成物を添加することにより行われる。
−第一次疎水性球状シリカ微粒子の合成−
次に第一次疎水性球状シリカ微粒子を作製する(B)工程について説明する。
第一次疎水性球状シリカ微粒子の製造は、上記の本質的にSiO2単位からなる親水性シリカ微粒子の表面にR4SiO3/2単位を導入する。
上記R4SiO3/2単位を導入するためには親水性球状シリカ微粒子分散液に一般式(3):
4Si(OR53 (3)
(但し、R4は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基、R5は同一又は異種の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基を示す。)
で示される3官能性シラン化合物及びその部分加水分解縮合物から選択される1種又は2種以上の化合物を添加し処理する。
この場合、R4としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられるが、より好ましくは炭素原子数1〜12、特に1〜8のアルキル基が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。また、上記置換1価炭化水素基としては、上記した基の水素原子の1個又はそれ以上をハロゲン原子で置換した基等が挙げられる。
上記R5としては、アルキル基、アラルキル基、フェニル基等が挙げられる。
一般式(3)で示される3官能性シラン化合物の具体例としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等のトリアルコキシシランが挙げられ、また、これらの部分加水分解縮合物を用いてもよい。
一般式(3)で示される3官能性シラン化合物の添加量は、処理される親水性シリカ微粒子が含有するSiO2単位1モル当たり1〜0.001モル、好ましくは0.1〜0.01モル用いるのがよい。
また、上記3官能性シラン化合物又はその(部分)加水分解縮合物を添加、処理する場合の処理条件は、反応温度は、10〜70℃が好ましく、より好ましくは20〜50℃であり、反応時間は、通常10分〜10時間、特には30分〜5時間である。
なお、R4SiO3/2単位の導入量は、処理される親水性シリカ微粒子が含有するSiO2単位1モル当たり0.0001〜1質量%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜0.1質量%である。
−第二次疎水性球状シリカ微粒子の合成−
更に第二次疎水性球状シリカ微粒子を作製する(C)工程について説明する。
第二次疎水性球状シリカ微粒子の製造は、更にR6 3SiO1/2単位を導入するもので、上記第一次疎水性球状シリカ微粒子に、引き続き下記一般式(4):
6 3SiNHSiR6 3 (4)
(式中、R6は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)
で表されるシラザン化合物、又は下記一般式(5):
6 3SiX (5)
(式中、R6は上記と同じであり、XはOH基又は加水分解性基である。)
で表される1官能性シラン化合物、あるいはこれらの組み合わせを添加し、上記第一次疎水性球状ゾルゲルシリカ微粒子表面に残存する反応性基をトリオルガノシリル化し疎水化する。
上記一般式(4)及び(5)中、R6は、好ましくは炭素原子数1〜4、特に好ましくは1〜2の1価炭化水素基である。R6で表される1価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等のアルキル基など、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、特に好ましくは、メチル基、エチル基が挙げられる。また、これらの1価炭化水素基の水素原子の一部又は全部が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、好ましくは、フッ素原子で置換されていてもよい。
Xで表される加水分解性基としては、例えば、塩素原子、アルコキシ基、アミノ基、アシルオキシ基等、好ましくは、アルコキシ基、アミノ基、特に好ましくは、アルコキシ基が挙げられる。
上記一般式(4)で表されるシラザン化合物としては、例えば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサエチルジシラザン等、好ましくはヘキサメチルジシラザンが挙げられる。上記一般式(5)で表される1官能性シラン化合物としては、例えば、トリメチルシラノール、トリエチルシラノール等のモノシラノール化合物、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロロシラン等のモノクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン等のモノアルコキシシラン、トリメチルシリルジメチルアミン、トリメチルシリルジエチルアミン等のモノアミノシラン、トリメチルアセトキシシラン等のモノアシルオキシシラン、好ましくは、トリメチルシラノール、トリメチルメトキシシラン、トリメチルシリルジエチルアミン、特に好ましくは、トリメチルシラノール、トリメチルメトキシシランが挙げられる。
これらの使用量は、使用した親水性シリカ微粒子のSiO2単位1モルに対して0.05〜0.5モルである。
上記式(4)のシラザン化合物及び/又は式(5)の1官能性シラン化合物を用いて疎水化処理する場合の処理条件は、反応温度は10〜80℃であることが好ましく、より好ましくは20〜70℃であり、反応時間は、通常30分〜24時間、特には1〜12時間である。
こうして得られた疎水性球状シリカ微粒子を、常法の乾燥方法によって疎水性球状シリカ微粒子粉体とする。
得られた疎水性球状シリカ微粒子粉体は、炭素含有量が2〜5質量%であり、アルコキシ基含有量が0.3〜10質量%であり、粒子径が0.01〜200nmである疎水性球状シリカ微粒子が好ましい。
この時、特にアルコキシ基含有量が、0.3〜10質量%、好ましくは1.0〜6質量%である。この量が0.3質量%より少ないと会合するシリカの割合が低くなり、10質量%よりも多いと凝集物が増加する場合がある。
−会合シリカ微粒子の合成−
上記(C)工程で得られた疎水性球状シリカ微粒子粉体を用いて会合シリカを作製する(D)工程について説明する。
疎水性球状シリカ微粒子粉体を加湿雰囲気下で温度を100〜500℃で反応させることにより、疎水性球状シリカ微粒子同士を会合させ、会合シリカ微粒子を作製する。この場合、微粒子間でアルコキシ基の縮合反応が生じると考えられる。
この時、単に加湿雰囲気下で温度をかけることによりシリカ粒子同士が会合はするが、より会合を促進させるために、シリカ粒子を槽内に入れて搬送させつつ、乾燥できるような乾燥機を用いることが特に好ましい。
このような乾燥機としては、撹拌用ブレード付きフィーダー型、スクリューフィーダー型、ロータリーキルン型、スパイラルリフタ型であることが好ましい。
この場合、加熱搬送しながらかつ向流側から加熱蒸気を加えながら、撹拌混合し、100〜500℃に加熱することが好ましい。
そのような乾燥機は、撹拌用ブレード付きフィーダー型のものが、会合シリカを製造するには最も好ましい。
この時の加熱温度は100〜500℃、特に200〜400℃が好ましい。この温度が100℃未満であると会合比率が上がらず、この温度が500℃を超えると凝集物が増加することがある。
また、蒸気量は、特に制限されないが、0.5〜50kg/hが好ましく、より好ましくは5〜30kg/hであり、加熱時間は、通常10分〜10時間、特には30分〜5時間である。
<疎水性会合シリカ微粒子からなるトナー外添剤>
本発明の疎水性会合シリカ微粒子は、トナー外添剤等として有用である。該会合微粒子からなるトナー外添剤のトナーに対する配合量は、トナー100質量部に対して、通常0.01〜20質量部であり、好ましくは0.1〜5質量部、特に好ましくは1〜2質量部である。この配合量が少なすぎると、トナーへの付着量が少なく十分な流動性が得られず、多すぎるとトナーの帯電性に悪影響を及ぼす。
該会合微粒子のトナー粒子表面への付着状態は、単に機械的に付着していても、ゆるく固着されていてもよい。また、この付着した微粒子は、トナー粒子の表面全体を覆っていても、一部だけを覆っていてもよい。更に、該微粒子は、その一部が凝集体を形成してトナー粒子の表面を覆っていてもよいが、単層粒子の状態で覆っていることが好ましい。
本発明の会合微粒子を適用可能なトナー粒子としては、結着樹脂と着色剤とを主成分として含有する公知のトナー粒子等が挙げられ、必要に応じて、更に帯電制御剤等が添加されていてもよい。
本発明の会合微粒子からなるトナー外添剤を添加されたトナーは、例えば、電子写真法、静電記録法等により、静電荷像を現像するために使用される静電荷像現像用等に使用される。前記トナーは、一成分現像剤として使用することができるが、それをキャリアと混合し、二成分現像剤として使用することもできる。二成分現像剤として使用する場合には、上記トナー外添剤を予めトナー粒子に添加せず、トナーとキャリアとの混合時に添加してトナーの表面被覆を行ってもよい。該キャリアとしては、公知のもの、例えば、フェライト、鉄粉等、又は、それらの表面に樹脂コーティングされたもの等が使用できる。
更に、本発明者らは、本発明に係る疎水性会合シリカ微粒子からなるトナー外添剤は、所望の特性に加えて、粒子が会合した形の異形粒子であるため、トナー表面より脱離し遊離することが少なくなり、コピー上の画質欠陥の原因(フィルミング、その他)となることがなく、高画質化が可能であることを見出したものである。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を具体的に説明する。なお、下記の実施例は、本発明を何ら制限するものではない。
[実施例1]
[疎水性会合シリカ微粒子の合成]
撹拌機と、滴下ロートと、温度計とを備えた3リットルのガラス製反応器にメタノール857gと、水74gと、25質量%アンモニア水51.1gとを入れて混合した。この溶液を30℃となるように調整し、撹拌しながらテトラメトキシシラン800g(5.26モル)及び3.5質量%アンモニア水287gを同時に添加し始め、両方を4時間で滴下した。その後30℃を保ちながら、1時間撹拌した。そこにメチルトリメトキシシラン7.2g(0.053モル)を0.5時間かけて滴下し、50℃で1時間撹拌を行い、親水性球状微粒子シリカを得た。その後一旦室温まで冷却し、ヘキサメチルジシラザン169g(1.05モル)を0.5時間かけて滴下した後、この分散液を67℃に加熱し、8時間反応させた。次いで、この分散液中の溶媒を80℃、減圧下(6,650Pa)で留去することにより、疎水性球状シリカ微粒子315gを疎水性球状シリカ微粒子粉体として得た。
この疎水性球状シリカ微粒子粉体の炭素含有量は3.6質量%であり、アルコキシ基含有量が3.2質量%であり、平均粒子径は80nmである球状シリカあった。
この疎水性球状シリカ微粒子粉体200gを撹拌用ブレード付きフィーダー型乾燥機に添加し、向流側からスチームを流しながら、温度を200℃に保ち、滞留時間を2時間で反応を行い、疎水性会合シリカ微粒子粉体1を194g得た。
得られた疎水性会合シリカ微粒子1について、下記の測定方法に従って、それぞれの測定を行った。結果を表1に示す。上記会合前の疎水性球状シリカ粒子の粒子径は下記測定方法1、会合されていることは、測定方法2および3、アルコキシ基含有量は下記測定方法6、炭素含有量は下記測定方法7で測定を行った。
・測定方法1:疎水性球状シリカ微粒子粉体及び疎水性会合シリカ微粒子の粒子径測定
メタノールにシリカ微粒子を0.5質量%となるように添加し、10分間超音波にかけることにより、該微粒子を分散させた。このように処理した微粒子の粒度分布を、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製、商品名:LA910)により測定し、その体積基準メジアン径を粒子径とした。なお、メジアン径とは粒子径分布を累積分布として表したときの累積50%に相当する粒子径である。
・測定方法2:疎水性球状シリカ微粒子の形状測定
電子顕微鏡(日立製作所製、商品名:S−4700型、倍率:10万倍)によって観察を行い、形状を確認した。
・測定方法3:会合シリカ微粒子を構成する1次粒子の割合測定
会合シリカ微粒子を構成する1次粒子の割合は、会合シリカ微粒子の透過型電子顕微鏡(日立製作所製、商品名:HF−3300)にて写真を撮影し、任意エリア中の全粒子について、会合している1次粒子の総数と1次粒子のみからなる粒子の数を夫々求め、下記計算式で求めることができる。
[(会合している1次粒子の総数)/(会合している1次粒子の総数+1次粒子のみの数)]×100=1次粒子の割合(%)
粒子数の計測は、1次粒子の総数が約300個となるようなエリアについて測定した。
・測定方法4:会合粒子の1次粒子結合数
会合シリカ微粒子を構成する1次粒子の結合数は、会合シリカ微粒子の透過型電子顕微鏡(日立製作所製、商品名:HF−3300)にて写真を撮影し、任意エリア中の会合粒子について、会合している1次粒子の総数と会合粒子の数を夫々求め、下記計算式で求めることができる。
(1次粒子の総数)/(会合粒子の総数)=1次粒子の結合数
粒子数の計測は、1次粒子の総数が約300個となるようなエリアについて測定した。
・測定方法5:疎水性シリカ微粒子のアルコキシ基含有量
シリカ微粒子5gに1N水酸化カリウム−イソプロピルアルコール溶液10gを添加し、70℃で1時間加熱しシリカの分解を行い、その後、液体分を蒸留して取る。この留分をガスクロマトグラフ分析し含有されるメタノール量を定量することで、シリカ微粒子に含有されるアルコキシ基量を定量する。
・測定方法6:疎水性シリカ微粒子の炭素含有量
堀場製作所製EMIA−110型機を使用し、シリカ微粒子をボードに0.1g採取し、燃焼炉にそのボードを送って1,200℃で燃焼させる。その時の二酸化炭素量により炭素量を換算した。
[外添剤混合トナーの作製]
ガラス転移温度Tg60℃、軟化点110℃であるポリエステル樹脂96質量部と、着色剤(住友カラー(株)製、商品名:カーミン6BC)4質量部とを、溶融混練、粉砕及び分級することにより、平均粒子径7μmのトナーを得た。このトナー40gに上記疎水性会合疎水性シリカ微粒子1gをサンプルミルにより混合し、外添剤混合トナーとした。これを用いて、下記の測定方法4に従って、トナー流動性を測定した。なお、得られた結果を表2に示す。
・測定方法7:トナー流動性の測定
トナーの流動性は、粉体流動性分析装置FT−4(シスメックス(株)製)を用いて測定した。この装置の測定原理を説明する。垂直に置かれた筒状容器に粉体を充填し、該粉体中を垂直な軸棒の先端に設けられた二枚の回転翼(ブレード)を回転させながら一定の距離(高さH1からH2まで)下降させる。このときに粉体から受ける力をトルク成分と荷重成分とに分けて測定することにより、ブレードがH1からH2まで下降するのに伴うそれぞれの仕事量(エネルギー)を求め、次いで両者のトータルエネルギー量を求める。こうして測定されたトータルエネルギー量が小さいほど粉体の流動性が良好であることを意味するので、粉体流動性の指標として使用する。
また、以下のように、安定性試験、流速試験、通気試験、及び圧縮試験を行った。
容器:
安定性、流速及び通気の試験では、容積120ml、内径80mm、長さ60mmのガラス製円筒型容器を使用した。圧縮試験では容積25ml、内径25mm、長さ52.5mmのガラス製円筒型容器を使用した。容器の下部から空気を導入することができるように構成されている。
ブレード:
円筒型容器内の中央に鉛直に装入されるステンレス製の軸棒の先端に水平に対向する形で二枚取り付けられている。ブレードは、容積120mlの容器の場合は直径48mmのものを使用し、容積25mlの容器の場合には直径23.5mlのものを使用する。
H1からH2までの長さ:容積120mlの容器の場合は50mmであり、容積25mlの容器の場合には47.5mmである。
安定性試験:
上記のようにして、測定容器に充填した粉体を静置した状態から流動させた場合の粉体流動特性をみる。ブレード先端の回転速度を100mm/secの条件とし、トータルエネルギー量を7回連続して測定する。7回目のトータルエネルギー量(最も安定した状態であるので基本流動性エネルギーと称される)を表2に示した。小さいほど安定性が高い。
流速試験:
流速の変化に対する粉体流動特性をみる。ブレード先端の回転速度を10mm/secで測定した際のトータルエネルギー量を表2に示した。小さいほど流動性が高い。
通気試験:
通気量に応じた粉体流動特性をみる。ブレード先端の回転速度を100mm/secとし、容器下部から導入する空気の通気量を0mm/secから0.1mm/secずつ増加させ0.5mm/secまでの6段階で別々に順序に測定し、最小の通気量(0mm/sec)及び最大の通気量(0.5mm/sec)でのトータルエネルギー量を表2に示した。小さいほど空気が関与する状態での粉体流動性が高い。
圧縮試験:
圧縮に対する粉体流動特性をみるものである。粉体にピストンを介して加重を加えて10Nにて加圧して圧縮した後、ブレード先端の回転速度を100mm/secとして測定しトータルエネルギー量を求めた。結果を表2に示した。小さいほど粉体が圧縮を受けた場合の粉体流動性が高い。
[現像剤の調製]
上で調製した外添剤混合トナー5質量部と、平均粒子径85μmのフェライトコアにパーフルオロアルキルアクリレート樹脂及びアクリル樹脂をポリブレンドしたポリマーでコーティングしたキャリア95質量部とを混合して、現像剤を調製した。この現像剤を用いて、下記の測定方法8及び9に従って、トナー帯電量及び感光体へのトナー付着について測定した。なお、得られた結果を表2に示す。
・測定方法8:トナー帯電量の測定
上記現像剤を高温高湿(30℃、90%RH)又は低温低湿(10℃、15%RH)の条件下に1日放置した後、振とう機により30秒間混合して、摩擦帯電を行った。それぞれの試料の帯電量を、同一条件下で、ブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製、商品名:TB−200型)を用いて測定した。上記2つの条件におけるトナー帯電量の差を求めることにより、該トナーの環境依存性について評価した。
・測定方法9:感光体へのトナー付着測定
上記現像剤を有機感光体が備えられた二成分改造現像機に入れ、30,000枚のプリントテストを行った。該感光体へのトナーの付着は、全ベタ画像での白抜けとして感知できる。白抜けの程度を次の基準で評価した。
白抜け10個以上/cm2:多い
白抜け1〜9個/cm2:少ない
白抜け0個/cm2:なし
・測定方法10:クリーニング性
クリーニング性評価については、実機評価終了後、潜像担持体上表面の傷や残留トナーの固着発生状況と出力画像への影響を目視で評価した。
◎ : 未発生
○ : 傷がわずかに認められるが、画像への影響はない
△ : 残留トナーや傷が認められるが、画像への影響は少ない
× : 残留トナーがかなり多く、縦スジ状の画像欠陥が発生
××: 残留トナーが固着して、画像欠陥も多数発生
[実施例2]
実施例1において、撹拌用ブレード付きフィーダー型乾燥機での条件を400℃とした以外は同様にして、疎水性会合シリカ微粒子191gを乾燥粉体として得た。この疎水性会合シリカ微粒子2を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
[実施例3]
実施例1において、撹拌用ブレード付きフィーダー型乾燥機での条件を滞留時間4時間とした以外は同様にして、疎水性会合シリカ微粒子192gを乾燥粉体として得た。この疎水性会合シリカ微粒子3を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
[実施例4]
実施例1において、撹拌用ブレード付きフィーダー型乾燥機での条件を500℃で滞留時間を4時間とした以外は同様にして、疎水性会合シリカ微粒子192gを乾燥粉体として得た。この疎水性会合シリカ微粒子4を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
[実施例5]
実施例1において、スクリューフィーダー型乾燥機での条件を400℃で滞留時間を2時間とした以外は同様にして、疎水性会合シリカ微粒子192gを乾燥粉体として得た。この疎水性会合シリカ微粒子5を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
[実施例6]
実施例1において、ロータリーキルン型乾燥機での条件を400℃で滞留時間を2時間とした以外は同様にして、疎水性会合シリカ微粒子192gを乾燥粉体として得た。この疎水性会合シリカ微粒子6を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
[実施例7]
実施例1において、スパイラルリフタ型乾燥機での条件を400℃で滞留時間を2時間とした以外は同様にして、疎水性会合シリカ微粒子192gを乾燥粉体として得た。この疎水性会合シリカ微粒子7を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
[比較例1]
実施例1において、撹拌用ブレード付きフィーダー型乾燥機での条件を向流側からのスチームを流さずに行った以外は同様にして疎水性シリカ微粒子196gを乾燥粉体として得た。この疎水性シリカ微粒子を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
[比較例2]
実施例1において、撹拌用ブレード付きフィーダー型乾燥機での条件を600℃とした以外は同様にして、疎水性会合シリカ微粒子189gを乾燥粉体として得た。この疎水性シリカ微粒子を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
[比較例3]
実施例1において、撹拌用ブレード付きフィーダー型乾燥機での条件を80℃とした以外は同様にして、疎水性会合シリカ微粒子195gを乾燥粉体として得た。この疎水性シリカ微粒子を用いて実施例1と同様に測定した。この結果を表1及び表2に示す。
Figure 2013163622
Figure 2013163622
(注)
(1)7回目
(2)ブレードスピード 10mm/s
(3)通気量 0mm/s
(4)通気量 0.5mm/s
(5)加圧 10N

Claims (6)

  1. 下記一般式(1):
    Si(OR14 (1)
    (式中、R1は同一又は異なり、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
    で示されるテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を加水分解及び縮合することによって得られたSiO2単位からなる親水性シリカの表面に、R4SiO3/2単位(式中、R4は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入し、更にR6 3SiO1/2単位(式中、R6は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入する疎水化処理により得られた疎水性球状シリカ微粒子であって、炭素含有量が2〜5質量%であり、アルコキシ基含有量が0.3〜10質量%であり、1次粒子の平均粒子径が0.01〜200nmである疎水性球状シリカ微粒子を、加湿雰囲気下、温度を100〜500℃で反応させることを特徴とする平均粒子径が5〜500nmの範囲にある1次粒子が2個以上会合した会合シリカの製造方法。
  2. (A)下記一般式(1):
    Si(OR14 (1)
    (式中、R1は同一又は異なり、炭素原子数1〜6のアルキル基である。)
    で示されるテトラアルコキシシラン及びその部分加水分解縮合生成物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を、塩基性物質の存在下で親水性有機溶媒と水との混合媒体中で加水分解、縮合して、親水性シリカを生成させ、親水性シリカ微粒子混合媒体分散液を得る工程と、
    (B)前記親水性シリカ混合媒体分散液中の親水性シリカ微粒子の表面にR4SiO3/2単位(式中、R4は置換又は非置換の炭素原子数1〜20の1価炭化水素基である。)を導入し、第一次疎水性球状シリカ微粒子を得る工程と、
    (C)得られた第一次疎水性球状シリカ微粒子の表面にR6 3SiO1/2単位(式中、R6は同一又は異なり、置換又は非置換の炭素原子数1〜6の1価炭化水素基である。)を導入して第二次疎水性シリカ微粒子を得る工程と、
    (D)得られた第二次疎水性球状シリカ微粒子を加湿雰囲気下、温度を100〜500℃で反応させることを特徴とする請求項1記載の会合シリカの製造方法。
  3. 疎水性球状シリカ微粒子を、槽内に入れて搬送しつつ乾燥する乾燥機に投入し、加熱搬送しながらかつ向流側から加熱蒸気を加えながら、温度を100〜500℃で反応させることを特徴とする請求項1又は2記載の会合シリカの製造方法。
  4. 疎水性球状シリカ微粒子を槽内に入れて搬送しつつ乾燥する乾燥機が、撹拌用ブレード付きフィーダー型、スクリューフィーダー型、ロータリーキルン型、又はスパイラルリフタ型であることを特徴とする請求項3記載の会合シリカの製造方法。
  5. 疎水性球状シリカ微粒子を槽内に入れて搬送しつつ乾燥する乾燥機が、撹拌用ブレード付きフィーダー型であることを特徴とする請求項3又は4記載の会合シリカの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の会合シリカの製造方法によって得られた疎水性会合シリカ微粒子からなる静電荷像現像用トナー外添剤。
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