JP2013163439A - 船外機の制御システム - Google Patents

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    • B63H25/42Steering or dynamic anchoring by propulsive elements; Steering or dynamic anchoring by propellers used therefor only; Steering or dynamic anchoring by rudders carrying propellers

Abstract

【課題】個別に舵角を設定可能な複数の船外機が取り付けられた船舶において、舵角差の拡大を防止することができる船外機の制御システムを提供する。
【解決手段】船外機の制御システムは、複数の船外機3a,3bと、目標舵角設定部と、複数のアクチュエータと、実舵角検知部と、制御部と、を備える。複数の船外機は、船舶の船尾に取り付けられる。複数の船外機は、独立して転舵可能である。目標舵角設定部は、各船外機の目標舵角を設定する。複数のアクチュエータは、各船外機の舵角が目標舵角となるように各船外機を転舵動作させる。実舵角検知部は、各船外機の実舵角を検知する。制御部は、互いに隣接して配置された船外機の実舵角の差である舵角差が所定値以上となったときに、舵角差の拡大を回避するように船外機の転舵動作を制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、船外機の制御システムに関する。
従来の船舶には、複数の船外機が船尾に取り付けられており、各船外機が、タイバーと呼ばれる棒状の部品によって連結されているものがある。このような船舶では、複数の船外機の舵角が連携して変更される。従って、船外機の舵角の変更時には、各船外機間に所定距離が保たれた状態で、各船外機が転舵動作する。このため、船外機同士が異なる方向に向くことはない。
これに対し、特許文献1及び特許文献2では、複数の船外機をタイバーによって連結せずに、複数の船外機の舵角を個別に制御する船舶が開示されている。具体的には、特許文献1の船舶では、操船者によって選択された走行性能モードに応じて、各船外機の舵角が設定される。特許文献2の船舶では、エンジン回転数とステアリングホイールの回転角とに基づいて、左舷船外機と右舷船外機の目標舵角が個別に設定される。
このように複数の船外機がタイバーによって連結されていない船舶では、複数の船外機の舵角が大きく異なった状態となりうる。この場合、互いに隣接する船外機の一方が他方の船外機に近づき過ぎることにより、船外機同士が衝突する可能性がある。そこで、特許文献3に開示されている船舶では、転舵方向における下流側に位置する船外機ほど、舵角が大きくなるように、複数の船外機の目標舵角が個別に制御される。これにより、タイバーによって連結されていない複数の船外機を備える船舶において、船外機の衝突が防止される。
特開2007−083795号公報 特開2006−199189号公報 特開2010−143322号公報
しかし、上記のように船外機が衝突しないような角度に目標舵角が設定されても、船外機の転舵動作中に船外機の一部、例えばカバーやプロペラなどが衝突してしまう可能性がある。例えば、複数の船外機のうち一部の船外機が故障などの原因によって新たな船外機に取り替えられることがある。この場合、新たな船外機の転舵装置に生じる摩擦の大きさと、従来からの船外機の転舵装置に生じる摩擦の大きさとが異なることがあり得る。このような摩擦の大きさの違いにより、船外機の転舵速度(船外機が操舵軸まわりに回転する速度)に差が生じて、船外機同士が衝突する可能性がある。また、各船外機の舵角が大きく異なった状態となるため、船舶の操舵性能が低下する可能性がある。
さらに、船外機の転舵速度に差が生じると、上記とは逆に、船外機同士が大きく離れた状態となることがありうる。この場合も、各船外機の舵角が大きく異なった状態となるため、船舶の操舵性能が低下する可能性がある。
本発明の課題は、個別に舵角を設定可能な複数の船外機が取り付けられた船舶において、舵角差の拡大を防止することができる船外機の制御システムを提供することにある。
本発明の一態様に係る船外機の制御システムは、複数の船外機と、目標舵角設定部と、複数のアクチュエータと、実舵角検知部と、制御部と、を備える。複数の船外機は、船舶の船尾に取り付けられる。複数の船外機は、独立して転舵可能である。目標舵角設定部は、各船外機の目標舵角を設定する。複数のアクチュエータは、各船外機の舵角が目標舵角となるように各船外機を転舵動作させる。実舵角検知部は、各船外機の実舵角を検知する。制御部は、互いに隣接して配置された船外機の実舵角の差である舵角差が所定値以上となったときに、舵角差の拡大を回避するように船外機の転舵動作を制御する。
本発明の他の態様に係る船外機の制御方法は、船舶の船尾に取り付けられ、独立して転舵可能な複数の船外機を制御するための方法であって、次のステップを備える。第1ステップでは、各船外機の目標舵角を設定する。第2ステップでは、各船外機の舵角が目標舵角となるように各船外機を転舵動作させる。第3ステップでは、各船外機の実舵角を検知する。第4ステップでは、互いに隣接して配置された船外機の実舵角の差である舵角差が所定値以上となったときに、舵角差の拡大を回避するように船外機の転舵動作を制御する。
本発明の一態様に係る船外機の制御システムでは、互いに隣接して配置された船外機の舵角差が所定値以上となったときに、舵角差の拡大を回避するように船外機の転舵動作が制御される。このため、個別に舵角を設定可能な複数の船外機が取り付けられた船舶において、舵角差の拡大を防止することができる。
本発明の他の態様に係る船外機の制御方法では、互いに隣接して配置された船外機の舵角差が所定値以上となったときに、舵角差の拡大を回避するように船外機の転舵動作が制御される。このため、個別に舵角を設定可能な複数の船外機が取り付けられた船舶において、舵角差の拡大を防止することができる。
本発明の実施形態に係る船外機の制御システムを搭載した船舶の斜視図。 船外機の側面図。 船外機の制御システムの構成を示す模式図。 制御部の構成を示す模式図。 操作部材が左方に操作されたときの船外機の転舵動作を示す模式図。 操作部材が右方に操作されたときの船外機の転舵動作を示す模式図。 舵角の定義を示すための船外機の模式図。 実舵角に応じたクリアランスの違いを示すための船外機の模式図。 実舵角とクリアランスとの関係を示すグラフ。 目標舵角補正処理を示すフローチャート。 目標舵角補正処理を示すフローチャート。 他の実施形態に係る船外機の制御システムの制御部の構成を示す模式図。 他の実施形態に係る船外機の制御システムにおける船外機の転舵動作を示す模式図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、船舶1を示す斜視図である。船舶1は、本発明の実施形態に係る船外機の制御システムを搭載している。図1に示すように、船舶1は、船体2と、複数の船外機3a,3bとを備える。本実施形態では、船舶1は、2つの船外機(以下、「第1船外機3a」と「第2船外機3b」と呼ぶ)を備えている。第1船外機3aと第2船外機3bとは、船体2の船尾に取り付けられる。第1船外機3aと第2船外機3bとは、船体2の幅方向に並んで配置されている。第1船外機3aと第2船外機3bとは互いに隣接して配置されている。具体的には、第1船外機3aは、船尾の右舷に配置されている。第2船外機3bは、船尾の左舷に配置されている。第1船外機3aと第2船外機3bとは、それぞれ船舶1を推進させる推進力を発生させる。
船体2は、操船席4を含む。操船席4には、操舵装置5と、リモコン装置6と、コントローラ7とが、配置されている。操舵装置5は、オペレータが船舶1の旋回方向を操作するための装置である。リモコン装置6は、オペレータが船速を調整するための装置である。また、リモコン装置6は、オペレータが船舶1の前進と後進とを切り替えるための装置である。コントローラ7は、操舵装置5及びリモコン装置6からの操作信号に応じて船外機3a,3bを制御する。
図2は、第1船外機3aの側面図である。以下、第1船外機3aの構造について説明するが、第2船外機3bの構造も第1船外機3aの構造と同様である。第1船外機3aは、船外機本体10aとブラケット15aとを有する。船外機本体10aは、カバー部材11aと、第1エンジン12aと、プロペラ13aと、動力伝達機構14aとを含む。カバー部材11aは、第1エンジン12aと動力伝達機構14aとを収容している。第1エンジン12aは、第1船外機3aの上部に配置されている。第1エンジン12aは、船舶1を推進させる動力を発生させる動力源の一例である。プロペラ13aは、第1船外機3aの下部に配置されている。プロペラ13aは、第1エンジン12aからの駆動力により回転駆動される。動力伝達機構14aは、第1エンジン12aからの駆動力をプロペラ13aに伝達する。動力伝達機構14aは、ドライブシャフト16aと、プロペラシャフト17aと、シフト機構18aとを含む。ドライブシャフト16aは、上下方向に沿って配置される。
ドライブシャフト16aは、第1エンジン12aのクランクシャフト19aに連結されており、第1エンジン12aからの動力を伝達する。プロペラシャフト17aは、前後方向に沿って配置されている。プロペラシャフト17aは、シフト機構18aを介してドライブシャフト16aの下部に連結されている。プロペラシャフト17aは、ドライブシャフト16aからの駆動力をプロペラ13aに伝達する。シフト機構18aは、ドライブシャフト16aからプロペラシャフト17aへ伝達される動力の回転方向を切り換える。
ブラケット15aは、第1船外機3aを船体2に取り付けるための機構である。第1船外機3aは、ブラケット15aを介して、船体2の船尾に着脱可能に固定される。第1船外機3aは、ブラケット15aのチルト軸Ax1aを中心に回動可能に取り付けられる。チルト軸Ax1aは、船体2の幅方向に延びている。第1船外機3aは、ブラケット15aの操舵軸Ax2aを中心に回動可能に取り付けられる。第1船外機3aを操舵軸Ax2aまわりに回動させることによって、舵角を変化させることができる。舵角は、船外機本体10aとブラケット15aとの間のなす角度である。すなわち、舵角は、船体2の前後方向に延びる中心線に対してプロペラ13aの回転軸線Ax3aがなす角度である。また、第1船外機3aをチルト軸Ax1aまわりに回動させることによって、第1船外機3aのトリム角を変化させることができる。トリム角は、船体2に対する船外機の取り付け角に相当する。
図3は、本発明の実施形態に係る船外機の制御システムの構成を示す模式図である。船外機の制御システムは、上述した第1船外機3aと、第2船外機3bと、操舵装置5と、リモコン装置6と、コントローラ7とを含む。
第1船外機3aは、第1エンジン12aと、第1エンジンECU31a(electric control unit)と、第1操舵アクチュエータ33aと、第1舵角検知部34aと、を含む。
第1操舵アクチュエータ33aは、第1船外機3aをブラケット15aの操舵軸Ax2aを中心に回動させる。これにより、第1船外機3aの舵角が変更される。第1操舵アクチュエータ33aは、第1船外機3aの舵角が後述する目標舵角となるように第1船外機3aを転舵動作させる。第1操舵アクチュエータ33aは例えば油圧シリンダを含む。
第1舵角検知部34aは、第1船外機3aの実舵角を検知する。第1舵角検知部34aは、本発明の実舵角検知部に相当する。第1操舵アクチュエータ33aが油圧シリンダである場合には、第1舵角検知部34aは例えば油圧シリンダのストロークセンサである。第1舵角検知部34aは、検知信号を第1エンジンECU31aに送る。
第1エンジンECU31aは、第1エンジン12aの制御プログラムを記憶している。第1エンジンECU31aは、操舵装置5及びリモコン装置6からの信号、第1舵角検知部34aからの検知信号、第1船外機3aに搭載された他のセンサ(図示せず)からの検知信号に基づいて、第1エンジン12aと第1操舵アクチュエータ33aとの動作を制御する。第1エンジンECU31aは、コントローラ7と通信線を介して接続されている。
第2船外機3bは、第2エンジン12bと、第2エンジンECU31bと、第2操舵アクチュエータ33bと、第2舵角検知部34bとを含む。第2船外機3bのこれらの機器は、上述した第1船外機3aの機器と同様の機能を有しているため、詳細な説明を省略する。なお、図3においては、第1船外機3aと第2船外機3bとにおいて互いに対応する機器には、同一の数字を有する符号を付している。
リモコン装置6は、第1操作部材41aと第1操作位置センサ42aと第2操作部材41bと第2操作位置センサ42bとを含む。第1操作部材41aは、例えばレバーである。第1操作部材41aは、前後方向に傾倒可能である。第1操作位置センサ42aは、第1操作部材41aの操作位置を検知する。第1操作位置センサ42aの検知信号は、コントローラ7に送信される。オペレータは第1操作部材41aを操作することにより、第1船外機3aのプロペラ13aの回転方向を前進方向と後進方向とに切り替えることができる。また、第1船外機3aの目標エンジン回転速度が第1操作部材41aの操作位置に応じた値に設定される。これにより、オペレータは、第1船外機3aのプロペラ13aの回転速度を調整することができる。第2操作部材41bは、例えばレバーである。第2操作部材41bは、第1操作部材41aと左右に並んで配置されている。第2操作部材41bは、前後方向に傾倒可能である。第2操作位置センサ42bは、第2操作部材41bの操作位置を検知する。第2操作位置センサ42bの検知信号は、コントローラ7に送信される。オペレータは、第2操作部材41bを操作することにより、第2船外機3bのプロペラの回転方向を前進方向と後進方向とに切り替えることができる。また、第2船外機3bの目標エンジン回転速度が第2操作部材41bの操作位置に応じた値に設定される。これにより、オペレータは、第2船外機3bのプロペラの回転速度を調整することができる。
操舵装置5は、操舵部材45と、操舵位置センサ46とを含む。操舵部材45は、例えばハンドルである。操舵部材45は、第1,第2船外機3a,3bの目標舵角を設定するための部材である。操舵位置センサ46は、操舵部材45の操作量すなわち操作角を検知する。操舵位置センサ46の検知信号はコントローラ7に送信される。オペレータが操舵部材45を操作すると、第1操舵アクチュエータ33aと第2操舵アクチュエータ33bとが駆動される。これにより、オペレータは、船舶1の進行方向を調整することができる。なお、コントローラ7は、第1操舵アクチュエータ33aと第2操舵アクチュエータ33bとをそれぞれ独立して制御することができる。従って、第1,第2船外機3a,3bは、互いに独立して転舵可能である。
コントローラ7は、制御部71と記憶部72とを含む。制御部71は、CPUなどの演算装置を含む。記憶部72は、例えばRAMやROMなどの半導体記憶部、或いは、ハードディスク或いはフラッシュメモリなどの装置を含む。記憶部72は、第1,第2船外機3a,3bを制御するためのプログラム及びデータを記憶している。コントローラ7は、リモコン装置6からの信号に基づいて、第1,第2エンジンECU31a,31bに指令信号を送信する。これにより、第1,第2エンジン12a,12bが制御される。また、コントローラ7は、操舵装置5からの信号に基づいて、第1,第2操舵アクチュエータ33a,33bに指令信号を送信する。これにより、第1,第2操舵アクチュエータ33a,33bが制御される。図4は、コントローラ7の制御部71によって行われる処理を示している。制御部71は、目標舵角補正処理と追従不良検知処理とを実行する。目標舵角補正処理は、舵角差の拡大を抑えるための処理である。追従不良検知処理は、操舵部材45の操作に対する船外機の追従性の不良を検知する処理である。図4に示すように、制御部71は、目標舵角設定部73と、目標舵角補正部74と、追従不良検知部75と、指令部76とを含む。
目標舵角設定部73は、操舵部材45の操作量に基づいて、各船外機3a,3bの目標舵角を設定する。例えば、目標舵角設定部73は、操舵部材45の操作量と各船外機3a,3bの目標舵角との関係を規定するテーブル或いはマップなどの情報を記憶している。目標舵角設定部73は、この情報を参照することにより、目標舵角を設定する。以下、操舵部材45の操作量に基づいて設定される目標舵角を「基本目標舵角」と呼ぶ。通常時には、第1船外機3aの目標舵角(以下、「第1目標舵角」と呼ぶ)と、第2船外機3bの目標舵角(以下、「第2目標舵角」と呼ぶ)とは、それぞれ基本目標舵角に設定される。
目標舵角補正部74は、第1船外機3aの実舵角と第2船外機3bの実舵角との舵角差が所定値以上となったときに、舵角差の拡大を抑えるように目標舵角を補正する。具体的には、目標舵角補正部74は、図5に示す左方衝突限界値Llimitと図6に示す右方衝突限界値Rlimitとを算出する。左方衝突限界値Llimitは以下の数1式によって算出される。なお、以下の数式では、図7に示すように、直進時の舵角を0度として、直進時の舵角よりも左方向への舵角を正の値とし、直進時の舵角よりも右方向への舵角を負の値とする。
[数1]
Llimit=AL+B(AL)-C
図5に示すように、Llimitは、第1船外機3aにとっての左方衝突限界値である。ALは、第1船外機3aの左方に位置する船外機すなわち第2船外機3bの実舵角である。すなわち、ALは、第2舵角検知部34bによって検知された第2船外機3bの実舵角である。B(AL)は、第1船外機3aと第2船外機3bとの舵角が同じ場合、すなわち、第1船外機3aと第2船外機3bとが平行である場合における第1船外機3aと第2船外機3bとの間のクリアランスである。図8に示すように、クリアランスB(AL)は、第2船外機3bの実舵角ALに応じて変化する。従って、図9に示すように、クリアランスは、第2船外機3bの実舵角に応じて決定される。クリアランスは、第2船外機3bの実舵角が0であるときに最大となる。クリアランスは、第2船外機3bの実舵角が0から大きくなるほど小さくなる。また、クリアランスは、第2船外機3bの実舵角が0から小さくなるほど小さくなる。Cは、舵角の変更のオーバーシュートを考慮したマージンである。オーバーシュートは、一時的な目標舵角からの意図しないズレであり、例えば、エンジンの剛性や船舶の素材などの機械的な要因や、電気的な要因によって生じる。Cは、定数であってもよく、或いは、第1船外機3aの舵角に応じて変化させてもよい。
目標舵角補正部74は、基本目標舵角が、第2船外機3bに近づく方向に左方衝突限界値Llimitを越えていないかを判定する。具体的には、以下の数2式及び数3式が満たされているか否かを判定する。
[数2]
At(N)-AL(N-1)>0
[数3]
At(N)>Llimit
At(N)は現在の基本目標舵角である。AL(N-1)は、前回の判定で設定された第1目標舵角である。初回の判定では、第1目標舵角AL(N-1)は、基本目標舵角に設定されている。数2式では、操舵部材45が左方に操作されているか否かが判定される。図5は、操舵部材45が左方に操作されているときの船外機3a,3bの転舵動作を示す模式図である。上述したように、通常運転時には、第1目標舵角と第2目標舵角とは、操舵部材45の操作量に応じた基本目標舵角に設定されている。従って、図5に示すように、操舵部材45が左方に操作されている場合には、第1船外機3aと第2船外機3bとは、左方に同じ舵角で転舵動作を行うはずである。しかし、第2船外機3bの操舵速度が第1船外機3aの操舵速度よりも遅いときには、第1船外機3aは、第2船外機3bに近接するように移動する。この場合、第1目標舵角すなわち基本目標舵角が、第2船外機3bに近づく方向に左方衝突限界値Llimitを越えていることは、第1船外機3aが第2船外機3bに近接しており第2船外機3bに衝突する可能性があることを意味する。従って、数3式のように、基本目標舵角At(N)が左方衝突限界値Llimitよりも大きいか否かを判定することにより、第1船外機3aが第2船外機3bに近接しているか否かを判定することができる。
目標舵角補正部74は、数2式及び数3式の両方が満たされている判定したときには、第1目標舵角を、左方衝突限界値Llimitに補正する。また、目標舵角補正部74は、第2目標舵角については、補正せずに、基本目標舵角At(N)に維持する。
図10は、上述した目標舵角補正部74によって行われる目標舵角補正処理を示すフローチャートである。ステップS101では、目標舵角補正部74は判定回数Nが1であるか否かを判定する。すなわち、目標舵角補正部74は、現在の判定が初回の判定であるか否かを判定する。判定回数Nが1であるときには、目標舵角補正部74はステップS102の処理を行う。ステップS102では、目標舵角補正部74は、第1目標舵角AL(0)を基本目標舵角At(1)に設定する。判定回数Nが1ではないときには、目標舵角補正部74は、ステップS103及びステップS104の処理を行う。ステップS103では、目標舵角補正部74は、上述した数2式が満たされているか否かを判定する。ステップS104では、目標舵角補正部74は上述した数3式が満たされているか否かを判定する。数2式及び数3式が満たされているときには、ステップS105の処理が行われる。ステップS105では、目標舵角補正部74は、第1目標舵角AL(N)を、左方衝突限界値Llimitに補正する。ステップS103において数2式が満たされていないとき、又は、ステップS104において数3式が満たされていないときには、目標舵角補正部74は、第1目標舵角AL(N)を補正しない。すなわち、目標舵角補正部74は、第1目標舵角AL(N)を基本目標舵角At(N)に維持する。
図6に示す右方衝突限界値Rlimitは、以下の数4式によって算出される。
[数4]
Rlimit=AR-B(AR)+C
Rlimitは、第2船外機3bにとっての右方衝突限界値である。ARは、第2船外機3bの右方に位置する船外機すなわち第1船外機3aの実舵角である。すなわち、ARは、第1舵角検知部34aによって検知された第1船外機3aの実舵角である。B(AR)は、第1船外機3aと第2船外機3bとの舵角が同じ場合、すなわち、第1船外機3aと第2船外機3bとが平行である場合における第1船外機3aと第2船外機3bとの間のクリアランスであり、上述したB(AL)と同様に規定される。B(AR)は、第1船外機3aの実舵角ARに応じて決定される。Cは、上記の数1式と同様に、舵角の変更のオーバーシュートを考慮したマージンである。Cは、定数であってもよく、或いは、第2船外機3bの舵角に応じて変化させてもよい。
目標舵角補正部74は、基本目標舵角が、第1船外機3aに近づく方向に右方衝突限界値Rlimitを越えていないかを判定する。具体的には、以下の数5式及び数6式が満たされているか否かを判定する。
[数5]
At(N)-AR(N-1)<0
[数6]
At(N)<Rlimit
At(N)は、上述したように現在の基本目標舵角である。AR(N-1)は、前回の判定で設定された第2目標舵角である。初回の判定では、第2目標舵角AR(N-1)は、基本目標舵角に設定されている。数5式では、操舵部材45が右方に操作されているか否かが判定される。図6は、操舵部材45が右方に操作されているときの船外機3a,3bの転舵動作を示す模式図である。上述したように、通常運転時には、第1目標舵角と第2目標舵角とは、操舵部材45の操作量に応じた基本目標舵角に設定されている。従って、図6に示すように、操舵部材45が右方に操作されている場合には、第1船外機3aと第2船外機3bとは、右方に同じ舵角で転舵動作を行うはずである。しかし、第1船外機3aの操舵速度(第1船外機3aが操舵軸Ax2a周りに回転する速度)が第2船外機3bの操舵速度(第2船外機3bが操舵軸Ax2b周りに回転する速度)よりも遅いときには、第2船外機3bは、第1船外機3aに近接するように移動する。この場合、第2目標舵角すなわち基本目標舵角At(N)が第1船外機3aに近づく方向に右方衝突限界値Rlimitを越えていることは、第2船外機3bが第1船外機3aに近接しており第1船外機3aに衝突する可能性があることを意味する。従って、数6式のように、基本目標舵角At(N)が右方衝突限界値Rlimitよりも小さいか否かを判定することにより、第2船外機3bが第1船外機3aに近接しているか否かを判定することができる。
目標舵角補正部74は、数5式及び数6式の両方が満たされている判定したときには、第2目標舵角を、右方衝突限界値Rlimitに補正する。この場合、目標舵角補正部74は、第1目標舵角を補正せずに基本目標舵角に維持する。
図11は、上述した目標舵角補正部74によって行われる目標舵角補正処理を示すフローチャートである。ステップS201では、目標舵角補正部74は判定回数Nが1であるか否かを判定する。すなわち、目標舵角補正部74は、現在の判定が初回の判定であるか否かを判定する。判定回数Nが1であるときには、目標舵角補正部74はステップS202の処理を行う。ステップS202では、目標舵角補正部74は、第2目標舵角AR(0)を基本目標舵角At(1)に設定する。判定回数Nが1ではないときには、目標舵角補正部74は、ステップS203及びステップS204の処理を行う。ステップS203では、目標舵角補正部74は、上述した数5式が満たされているか否かを判定する。ステップS204では、目標舵角補正部74は上述した数6式が満たされているか否かを判定する。数5式及び数6式が満たされているときには、ステップS205の処理が行われる。ステップS205では、目標舵角補正部74は、第2目標舵角AR(N)を、右方衝突限界値Rlimitに補正する。ステップS203において数5式が満たされていないとき、又は、ステップS204において数6式が満たされていないときには、目標舵角補正部74は、第2目標舵角AR(N)を補正しない。すなわち、目標舵角補正部74は、第2目標舵角AR(N)を基本目標舵角At(N)に維持する。
目標舵角補正部74は、第1目標舵角又は第2目標舵角の補正を行わないときには、第1目標舵角及び第2目標舵角の両方を基本目標舵角に設定する。なお、図10及び図11に示す判定は、短い周期で(例えば数ミリ秒の周期)で繰り返し実行される。
図4に示す指令部76は、第1目標舵角に応じた第1操舵アクチュエータ33aへの指令信号を出力する。また、指令部76は、第2目標舵角に応じた第2操舵アクチュエータ33bへの指令信号を出力する。従って、図5に示すように、第1船外機3aの実舵角が、左方衝突限界値Llimitを越えた領域に入ったときには、第1目標舵角が左方衝突限界値Llimitに補正される。左方衝突限界値Llimitは、第2船外機3bの実舵角に応じて設定される。このため、第1目標舵角は、第2船外機3bの実舵角に応じて設定される。これにより、第2船外機3bの転舵速度に合わせて第1船外機3aの転舵速度が低下する。その結果、第1船外機3aの第2船外機3bへの衝突が回避される。また、上記とは逆に、図6に示すように、第2船外機3bの実舵角が、右方衝突限界値Rlimitを越えた領域に入ったときには、第2目標舵角が右方衝突限界値Rlimitに補正される。右方衝突限界値Rlimitは、第1船外機3aの実舵角に応じて設定される。このため、第2目標舵角は、第1船外機3aの実舵角に応じて設定される。これにより、第1船外機3aの転舵速度に合わせて第2船外機3bの転舵速度が低下する。その結果、第2船外機3bの第1船外機3aへの衝突が回避される。
図4に示す追従不良検知部75は、第1目標舵角と第1実舵角との偏差を監視し、異常な偏差が検知されたときには、不良検知信号を出力する。また、追従不良検知部75は、第2目標舵角と第2実舵角との偏差を監視し、異常な偏差が検知されたときには、不良検知信号を出力する。具体的には、追従不良検知部75は、第1目標舵角と第1実舵角との差(以下、「第1舵角差」と呼ぶ)が所定の角度差閾値より大きいか否かを検知する。追従不良検知部75は、第1舵角差が所定の角度差閾値より大きい状態の継続時間を計測する。追従不良検知部75は、この継続時間が所定の時間閾値以上となったときに、不良検知信号を出力する。また、追従不良検知部75は、第2目標舵角と第2実舵角との差(以下、「第2舵角差」と呼ぶ)が所定の角度差閾値より大きいか否かを検知する。追従不良検知部75は、第2舵角差が所定の角度差閾値より大きい状態の継続時間を計測する。追従不良検知部75は、この継続時間が所定の時間閾値以上となったときに、不良検知信号を出力する。
追従不良検知部75が不良検知信号を出力すると、指令部76は、第1船外機3a及び第2船外機3bの転舵動作を停止させる。或いは、指令部76は、第1船外機3a及び第2船外機3bのエンジン回転速度を低下させる。これにより、船速が減速する。さらに、指令部76は、操船席4に配置された表示装置に警告表示を表示させてもよい。
以上のように、本実施形態に係る船外機の制御システムは、目標舵角補正処理と、追従不良検知処理とを実行する。目標舵角補正処理において、船外機の制御システムは、第1船外機3a及び第2船外機3bの目標舵角が左右の衝突限界値を越えてないかを監視する。そして、第1船外機3a及び第2船外機3bの目標舵角が左右いずれかの衝突限界値を越えたときには、目標舵角を補正することにより、転舵速度の速い方の船外機の転舵速度が減速される。これにより、第1船外機3aと第2船外機3bとの舵角差が所定値以上となったときには、舵角差の拡大を回避するように船外機の転舵動作が制御される。その結果、第1船外機3aと第2船外機3bとの衝突が回避される。
また、追従不良検知処理において、船外機の制御システムは、目標舵角と実舵角との差が、所定の角度差閾値よりも大きい状態が所定時間以上、継続しているかを監視する。そして、目標舵角と実舵角との差が、所定の角度差閾値よりも大きい状態が所定時間以上、継続している場合には、不良検知信号を出力することにより、転舵動作の停止、又は、エンジン回転速度の低減が行われる。すなわち、衝突防止のための処理とは別に、追従不良を検知するための処理が行われる。従って、第1船外機3aと第2船外機3bとの衝突の可能性が検知されたときに追従不良として直ちにエンジン回転速度が低下される場合と比べて、不要な船速の低下を抑えることができる。或いは、第1船外機3aと第2船外機3bとの衝突の可能性が検知されたときに追従不良として直ちに転舵動作が停止される場合と比べて、操船への悪影響を抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、操舵装置5としてステアリングホイールが例示されているが、ジョイスティックであってもよい。
上記の実施形態では、第1船外機3aと第2船外機3bとの基本目標舵角は同じであるが、それぞれ別々の基本目標舵角が設定されてもよい。すなわち、目標舵角設定部73は、第1船外機3aの目標舵角として第1基本目標舵角を設定し、第2船外機3bの目標舵角として第2基本目標舵角を設定してもよい。この場合、第1基本目標舵角と第2基本目標舵角とは異なる値であってもよい。
上記の実施形態ではコントローラ7は他の装置から独立して設けられているが、他の装置に搭載されてもよい。例えば、コントローラ7は、操舵装置5に搭載されてもよい。
本発明の船外機の制御システムは、3つ以上の船外機を制御するものであってもよい。この場合、左右に隣接する2つの船外機のうち右方に位置するものを上記の第1船外機3aと見なし、左方に位置するものを上記の第2船外機3bと見なすことにより、上記の同様の制御を適用することができる。
上記の実施形態では、左方衝突限界値Llimitと右方衝突限界値Rlimitとによって、各船外機3a,3bの衝突が予測されているが、他の判定方法によって各船外機3a,3bの衝突が予測されてもよい。例えば、転舵速度に基づいて各船外機3a,3bの衝突が予測されてもよい。この場合、図12に示すように、船外機の制御システムは、転舵速度検知部77と衝突予測部78とを備える。転舵速度検知部77は、例えば第1実舵角に基づいて、第1船外機3aの転舵速度(以下、「第1転舵速度」と呼ぶ)を算出する。転舵速度検知部77は、例えば第2実舵角に基づいて、第2船外機3bの転舵速度(以下、「第2転舵速度」と呼ぶ)を算出する。衝突予測部78は、第1転舵速度と第2転舵速度とに基づいて各船外機3a,3bの衝突を予測する。例えば、衝突予測部78は、第1転舵速度と第2転舵速度との差が所定の速度閾値より大きいときに、各船外機3a,3bの衝突を予測する。衝突予測部78が各船外機3a,3bの衝突を予測したときには、指令部76は、転舵速度の速い船外機の転舵速度を低下させるように指令信号を出力する。例えば、指令部76は、第1船外機3aの転舵速度が第2船外機3bの転舵速度よりも速いときには、第1船外機3aの転舵速度を低下させるように第1操舵アクチュエータ33aに指令信号を送る。また、指令部76は、第2船外機3bの転舵速度が第1船外機3aの転舵速度よりも速いときには、第2船外機3bの転舵速度を低下させるように第2操舵アクチュエータ33bに指令信号を送る。以上のような構成によっても、各船外機3a,3bの衝突を回避することができる。
上記の実施形態では、目標舵角補正部74は第1目標舵角を左方衝突限界値Llimitに補正し、第2目標舵角をRlimitに補正しているが、他の値によって補正してもよい。例えば、第1目標舵角は、左方衝突限界値Llimitより小さい値に補正されてもよい。また、第2目標舵角は、右方衝突限界値Rlimitより大きい値に補正されてもよい。すなわち、衝突の可能性が検知された場合には、検出値である衝突限界値をそのまま代入するのではなく、衝突を回避できる舵角を第1目標舵角、第2目標舵角に設定すればよい。
上記の実施形態では、現在の基本目標舵角と前回の判定で設定された第1目標舵角とを比較することによって、操舵部材45の左方への操作を判定している。また、現在の基本目標舵角と前回の判定で設定された第2目標舵角とを比較することによって、右方への操作を判定している。しかし、操舵部材45の操作方向の検出は上記の実施形態の態様に限られない。例えば、第1船外機3aの実舵角と第2船外機3bの実舵角とによって、操舵部材45の操作方向が検出されてもよい。ただし、実舵角は、操舵アクチュエータ33a,33bの反応遅れなどの要因によって、目標舵角と異なる場合があり得る。従って、オペレータが意図する操舵方向を検出するためには、上記の実施形態のように目標舵角を用いた検出方法が、より好ましい。
上記の実施形態では、第1船外機3aと第2船外機3bとの衝突を回避するために目標舵角補正処理が行われている。すなわち、第1船外機3aと第2船外機3bとが近接する方向への舵角差の拡大を回避するために目標舵角補正処理が行われているが、第1船外機3aと第2船外機3bとの離れ過ぎを回避するために目標舵角補正処理が行われてもよい。例えば、図13に示すように、第1船外機3aに対して右方乖離限界値Rlimit’が設定されてもよい。この場合、第1船外機3aの実舵角が、第2船外機3bから離れる方向に右方乖離限界値Rlimit’を越えないように、第1船外機3aの転舵動作が制御される。右方乖離限界値Rlimit’は、第2船外機3bの実舵角に応じて設定されてもよい。また、第2船外機3bに対して左方乖離限界値Llimit’が設定されてもよい。この場合、第2船外機3bの実舵角が、第1船外機3aから離れる方向に左方乖離限界値Llimit’を越えないように、第2船外機3bの転舵動作が制御される。左方乖離限界値Llimit’は、第1船外機3aの実舵角に応じて設定されてもよい。
本発明によれば、個別に舵角を設定可能な複数の船外機が取り付けられた船舶において、舵角差の拡大を防止することができる船外機の制御システムを提供することができる。
3a 第1船外機
3b 第2船外機
73 目標舵角設定部
33a 第1操舵アクチュエータ
33b 第2操舵アクチュエータ
34a 第1舵角検知部
34b 第2舵角検知部
71 制御部

Claims (8)

  1. 船舶の船尾に取り付けられ、独立して転舵可能な複数の船外機と、
    各船外機の目標舵角を設定する目標舵角設定部と、
    各船外機の舵角が前記目標舵角となるように各船外機を転舵動作させる複数のアクチュエータと、
    各船外機の実舵角を検知する実舵角検知部と、
    互いに隣接して配置された船外機の実舵角の差である舵角差が所定値以上となったときに、前記舵角差の拡大を抑えるように前記船外機の転舵動作を制御する制御部と、
    を備える船外機の制御システム。
  2. 前記目標舵角設定部によって設定された目標舵角と、前記実舵角検知部によって検知された前記実舵角との差が所定値以上である状態が、所定時間以上、継続したときには、前記制御部は、前記船外機の転舵動作を停止させる、又は、船速が減速するように前記船外機を制御する、
    請求項1に記載の船外機の制御システム。
  3. 前記舵角差が所定値以上となったときに、前記制御部は、転舵速度の速い方の船外機の転舵速度を低下させる、
    請求項1に記載の船外機の制御システム。
  4. 前記舵角差が所定値以上となったときに、前記制御部は、転舵速度の速い方の船外機の目標舵角を、転舵速度の遅い方の船外機の実舵角に基づいて決定される舵角に設定する、
    請求項3に記載の船外機の制御システム。
  5. 前記所定値は、前記船外機の実舵角に応じて決定される、
    請求項1に記載の船外機の制御システム。
  6. 複数の前記船外機は、基準船外機と、前記基準船外機に隣接して配置された比較船外機とを含み、
    前記比較船外機が前記基準船外機に近づく方向に転舵動作している場合において、前記比較船外機の実舵角が、前記基準船外機の実舵角に基づいて決定される所定の判定角度領域に入ったときに、前記制御部は、前記比較船外機の目標舵角を、前記基準船外機の実舵角に基づいて決定される舵角に設定する、
    請求項1に記載の船外機の制御システム。
  7. 各船外機の転舵速度を検知する転舵速度検知部をさらに備え、
    前記制御部は、前記転舵速度に基づいて各船外機の衝突を予測し、現在の転舵速度で転舵動作を続けると衝突すると予測したときには、転舵速度の速い船外機の転舵速度を低下させるように前記アクチュエータを制御する、
    請求項1に記載の船外機の制御システム。
  8. 船舶の船尾に取り付けられ、独立して転舵可能な複数の船外機の制御方法であって、
    各船外機の目標舵角を設定するステップと、
    各船外機の舵角が前記目標舵角となるように各船外機を転舵動作させるステップと、
    各船外機の実舵角を検知するステップと、
    互いに隣接して配置された船外機の実舵角の差である舵角差が所定値以上となったときに、前記舵角差の拡大を抑えるように前記船外機の転舵動作を制御するステップと、
    を備える船外機の制御方法。
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