JP5371408B2 - 船外機制御装置およびそれを備えた船舶 - Google Patents
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Description
船尾に複数の船外機を装備した多機掛けの構成とする場合には、複数の船外機が同期して転舵される。たとえば、下記特許文献1に開示された構成では、船外機のステアリングブラケット同士が連結部材で連結されている。これにより、複数の船外機の同期転舵を保証している。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、船舶の船尾に取り付けられるべき複数の船外機を制御する船外機制御装置であって、前記複数の船外機の右最大転舵角および左最大転舵角を、前記複数の船外機ごとに個別に設定する最大転舵角設定手段と、転舵方向下流側の船外機ほど大きな転舵角となるように前記複数の船外機の目標転舵角を個別に設定する目標転舵角設定手段と、前記目標転舵角設定手段によって設定された目標転舵角に応じて、前記複数の船外機の転舵角を制御する転舵制御手段とを含み、前記最大転舵角設定手段は、前記複数の船外機のうち右端に位置する右端船外機の右最大転舵角を前記複数の船外機のうち左端に位置する左端船外機の右最大転舵角よりも大きく設定し、前記左端船外機の左最大転舵角を前記右端船外機の左最大転舵角よりも大きく設定するものであり、前記目標転舵角設定手段は、各船外機の目標転舵角を、対応する右最大転舵角および左最大転舵角の間の範囲で設定するものである、船外機制御装置である。
前記転舵制御手段は、隣接する船外機同士が干渉しないように(クリアランスが確保された状態で)前記複数の船外機を同期して転舵させるべく、各船外機の転舵角制御を行うものであることが好ましい。
この構成によれば、隣接する船外機間のクリアランスが調整されるので、船外機間の干渉が生じない範囲で、各船外機の転舵角を最適な値とすることができる。
請求項5記載の発明は、前記目標転舵角設定手段は、転舵角中立位置を中心とした所定転舵角範囲を等転舵角領域とし、前記等転舵角領域において、前記右端船外機および前記左端船外機の目標転舵角をいずれも前記基本目標転舵角に等しく設定するものである、請求項4に記載の船外機制御装置である。
請求項6記載の発明は、船体と、前記船体の後尾(船尾)に取り付けられた複数の船外機と、前記複数の船外機を制御する請求項1〜5のいずれか一項に記載の船外機制御装置とを含む、船舶である。
この構成によれば、船外機間の干渉を回避しつつ、各船外機を個々に最大限にまで転舵できることから、船舶の旋回性を向上することができる。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る船舶の構成を説明するための図解的な平面図である。船舶1は、船体2と、一対の船外機3と、一対の転舵機構4と、操作部5と、コントローラ6とを備えている。
一対の船外機3は、船体後尾の右舷に配置された右舷船外機3Rと、船体後尾の左舷に配置された左舷船外機3Lとを含む。一対の船外機3は、船体2の船尾板2aに左右に並んで取り付けられており、左右方向の揺動(転舵)が可能な状態とされている。船外機3は、原動機としてのエンジン(内燃機関)10と、このエンジン10によって回転駆動されるプロペラ11とを有している。エンジン10が収容された上部はトップカウリング12によって保護されている。このトップカウリング12は、平面視において流線形(しずく形)の外形を有しており、このトップカウリング12によって、船外機3の平面視外形が規定されている。すなわち、船外機3は、後方に向かうに従って(より正確には揺動中心から離れるに従って)幅広となる平面視外形を有している。
操作部5は、操船者によって操作されるステアリングハンドル5aと、このステアリングハンドル5aの操舵角(操作角)を検出する操舵角センサ5bとを備えている。この操舵角センサ5bの出力信号は、コントローラ6に入力されるようになっている。
図2は、転舵機構4の構成を説明するための平面断面図である。船外機3は、クランプブラケット7およびスイベルブラケット8を介して船体2の船尾板2a(図1参照)に取り付けられている。より具体的には、船尾板2aにクランプブラケット7が固定されており、このクランプブラケット7にスイベルブラケット8が結合されている。さらに、スイベルブラケット8に対して、船外機3が左右方向の揺動(転舵)が可能な状態で取り付けられている。さらに詳細に説明すると、クランプブラケット7は、左右方向に延びたチルト軸15を介してスイベルブラケット8を上下方向に回動自在に支持している。スイベルブラケット8は、その後端に立設されたステアリング軸16を有している。このステアリング軸16に対して、船外機3の本体17が左右方向に回動自在に支持されている。
左右の船外機3L,3R間に機械的な結合はなく、それぞれ独立に転舵できるようになっている。ただし、左右の船外機3L,3Rは、互いに接近して配置されているので、無秩序な転舵を行えば、互いに衝突するおそれがある。このような衝突が生じないように、コントローラ6によって左右の転舵機構4L,4Rが制御される。
転舵用モータ24は、ハウジング25内に固定されたステータ26を備え、このステータ26のコイル(図示せず)に通電することによって、ロータとしてのボールねじナット23を回転駆動する。この転舵用モータ24の回転が、コントローラ6によって制御されるようになっている。ハウジング25内には、ボールねじナット23の回転を検出することにより、船外機3の転舵角を検出する転舵角センサ30が備えられている。転舵角センサ30は、たとえば、ボールねじナット23の外周面に形成された多数の溝(突条)を磁束の変化によって検出するギャップセンサで構成することができる。以下、左舷転舵機構4Lおよび右舷転舵機構4Rにそれぞれ付設された転舵角センサ30を区別するときには、それぞれ「左舷転舵角センサ30L」および「右舷転舵角センサ30R」などという。
コントローラ6は、CPUおよびメモリを備え、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理ユニットとしての機能を実現する。より具体的には、コントローラ6は、個別転舵角設定ユニット31、個別転舵制御ユニット32、クリアランス調整ユニット33および最大転舵角取得ユニット34としての機能を実行する。個別転舵角設定ユニット31としての機能とは、左舷船外機3Lの目標転舵角δL*と、右舷船外機3Rの目標転舵角δR*とを個別に設定する機能である。個別転舵制御ユニット32としての機能とは、個別に設定された目標転舵角δL*,δR*に従って左舷船外機3Lおよび右舷船外機3Rを個別に転舵制御する機能である。クリアランス調整ユニット33としての機能とは、左右の船外機3L,3Rのクリアランスを適正値に導くために、左右の船外機3L,3Rの転舵制御を行う機能である。最大転舵角取得ユニット34としての機能とは、左舷船外機3Lの右最大転舵角および左最大転舵角、ならびに右舷船外機3Rの右最大転舵角および左最大転舵角を取得し、メモリ6Mに格納する機能である。それぞれの右最大転舵角および左最大転舵角の間の転舵角範囲で左右の船外機3L,3Rの目標転舵角δL*,δR*が設定されることになる。
左舷船外機3Lの転舵角δLよりも右舷船外機3Rの転舵角δRを大きく設定した図5Bの状況では、左右の船外機3L,3Rの転舵角δL,δRが等しい図5Aの状況のときよりも、船外機3L,3Rが発生する推進力による大きなモーメントが生じる。したがって、図5Aの状況の場合の方が、船舶1の旋回性能が優れている。
図9は、右最大転舵角および左最大転舵角を設定するための学習処理(最大転舵角取得ユニット34としての機能)を説明するためのフローチャートである。コントローラ6に対して所定の学習モード信号を与えることによって、コントローラ6は、学習モードに従う動作を実行する。学習モード信号は、たとえば、コントローラ6に接続可能な専用の設定機器を用いてコントローラ6に入力可能とされていてもよい。設定機器は、所定のプログラムを搭載したコンピュータであってもよい。
学習モード信号が入力された場合には(ステップS11:YES)、コントローラ6は、右舷船外機3Rのみの転舵制御を行う(ステップS12)。すなわち、コントローラ6は、操舵角センサ5bによって検出される操舵角に応じて、右舷船外機3Rに対応した右舷転舵機構4Rのみを制御する。調整作業者は、右舷船外機3Rの転舵状態を目視確認しながら、ステアリングハンドル5aを右方向に回転操作し、右舷船外機3Rを、船体その他の構造部分と間に最小限のクリアランスを確保できる右最大転舵位置まで転舵させる。この状態で、作業者は、前記設定機器から、コントローラ6に対して学習信号を供給する(ステップS13)。この学習信号に応答して、コントローラ6は、右舷転舵角センサ30Rによって検出される右舷転舵角δRを取得する。そして、この取得された右舷転舵角δRを、右舷船外機3Rのための右最大転舵角δRmax_rとしてメモリ6Mに格納する。こうして、右舷船外機3Rのための右最大転舵角δRmax_rの学習が行われる(ステップS14)。
コントローラ6は、左舷船外機3Lのみの転舵制御を行う(ステップS18)。すなわち、コントローラ6は、操舵角センサ5bによって検出される操舵角に応じて、左舷転舵機構4Lのみを制御する。調整作業者は、左舷船外機3Lの転舵状態を目視確認しながら、ステアリングハンドル5aを左方向に回転操作し、左舷船外機3Lを、船体その他との構造部分との間に最小限のクリアランスを確保できる左最大転舵位置まで転舵させる。この状態で、作業者は、前記設定機器から、コントローラ6に対して学習信号を供給する(ステップS19)。この学習信号に応答して、コントローラ6は、左舷転舵機構4Lの転舵角センサ30Lによって検出される左舷転舵角δLを取得する。そして、この取得された左舷転舵角δLを、左舷船外機3Lのための左最大転舵角δLmax_lとしてメモリ6Mに格納する。こうして、左舷船外機3Lのための左最大転舵角δLmax_lの学習が行われる(ステップS20)。
このようにして、左右の船外機3L,3Rのそれぞれに対して、右最大転舵角および左最大転舵角を学習させることができる。この学習された左右の最大転舵角を用いることによって、ステアリングハンドル5aの操作に応じて、左右の船外機3L,3Rのための目標転舵角δL*,δR*が設定されることになる(図7および図8参照)。
具体的には、ステアリングハンドル5aが操作されて、コントローラ6の転舵制御が起動されるときに、図10Aに示すように、船外機3L,3R間のクリアランス(転舵角の差)が適正値よりも大きい場合を想定する。
このように、クリアランスが過大なときは、ステアリングハンドル5aによる操舵方向に対応する船外機移動方向(転舵方向)に関して上流側の船外機がその下流側の船外機に近づくように旋回されることによって、両船外機間のクリアランスが調整される。
ステアリングハンドル5aが回転操作されると、これに応答して、クリアランス調整動作が行われる。具体的には、ステアリングハンドル5aが右回りに操作されると、左舷船外機3Lを旋回することなく、右舷船外機3Rを左舷船外機3Lから遠ざけるように右旋回させる動作が実行される。そして、クリアランスが適正値になると、その後は、両船外機3L,3Rの両方が右方向に同期して旋回される。
このように、クリアランスが過小なときは、ステアリングハンドル5aによる操舵方向に対応する船外機移動方向(転舵方向)に関して下流側の船外機がその上流側の船外機から遠ざかるように旋回される。これによって、両船外機間のクリアランスが適正値に調整される。
クリアランスの調整のために一方の船外機のみの転舵制御が行われているときには、たとえば、操船席に配置したインジケータランプ50を作動(たとえば点灯または点滅)させて、操船者にクリアランス調整動作中であることを報知するようにしてもよい。むろん、操船者への報知は、ブザー等の他の報知手段によって行ってもよい。
クリアランスが過小である場合には、コントローラ6は、ステアリングハンドル5aの操作方向に対応する転舵方向に関して下流側の船外機を当該転舵方向に転舵させる(ステップS35)。この動作が、転舵角δL,δRに基づいて求められる左右の船外機3L,3R間のクリアランスが適正値になるまで行われる(ステップS36)。
左右の船外機3L,3R間のクリアランスが適正値になると、コントローラ6の動作は、通常転舵制御に移行する(ステップS33)。
この実施形態に係る船舶は、左右の船外機3L,3Rの間に、さらに、別の船外機3C(以下、区別するときには「中央船外機3C」という。)が備えられている。中央船外機3Cは、船体2の船尾板2aに、船外機3L,3Rと同様の構成によって取り付けられている。さらに、中央船外機3Cに対応して、中央転舵機構4Cが設けられている。中央転舵機構4Cの構成は、左舷転舵機構4Lおよび右舷転舵機構4Rと同様である。中央転舵機構4Cに備えられた転舵用モータ24C(図13参照)が、コントローラ6によって制御されるようになっている。
ステアリングハンドル5aを右まわりに回転操作すると、それに応じて、左右および中央の船外機3L,3R,3Cの転舵角δL,δR,δCが変化し、船外機3L,3R,3Cのプロペラ11が船体2に対して右側へ回動される。これにより、船外機3L,3R,3Cの推進力は、船舶中心線1aに対して左向きになる。その結果、船舶1が右方向へと旋回することになる。ステアリングハンドル5aを右方向へと切り込んでいく操作量が大きいほど、船外機3L,3R,3Cの転舵角δL,δR,δCも大きくなる。ただし、3つの船外機3L,3R,3Cの転舵角δL,δR,δCは等しくない。具体的には、右舷転舵角δRは中央転舵角δCよりも大きく、中央転舵角δCは左舷転舵角δLよりも大きくなっている。転舵角δL,δC間の差および転舵角δC,δR間の差は、転舵角δL,δR,δCが大きくなるほど大きくなっている。これは、平面視において後方側ほど幅広となる外形を有する船外機3L,3R,3Cの干渉を回避するためである。すなわち、船外機3L,3R,3Cの転舵角δL,δR,δCを等しくしていると、転舵角が大きくなるに従って、船外機3L,3R,3C間のクリアランスが小さくなり、ついには隣接する船外機同士が接触するに至る。そこで、この実施形態では、転舵方向下流側(右側)に位置する船外機ほど、転舵角を大きく設定することとしている。
基本目標転舵角δ*が正の領域(右方向操舵領域)では、右舷目標転舵角δR*は、基本目標転舵角δ*に等しく定められている。これに対して、中央目標転舵角δC*は基本目標転舵角δ*よりも小さな値に定められており、左舷目標転舵角δL*は中央目標転舵角δC*よりも小さな値に定められている。同様に、基本目標転舵角δ*が負の領域(左方向操舵領域)では、左舷目標転舵角δL*は、基本目標転舵角δ*に等しく定められている。これに対して、中央目標転舵角δC*は、その絶対値が基本目標転舵角δ*の絶対値よりも小さな値とされている。さらに、右目標舷転舵角δR*は、その絶対値が中央目標転舵角δC*の絶対値よりも小さな値に定められている。
コントローラ6は、操舵角センサ5bによって検出される操舵角を取得し(ステップS1)、この操舵角に対応した基本目標転舵角δ*を演算する(ステップS2)。
こうして各船外機3L,3R,3Cの目標転舵角δL*,δR*,δC*が求まると、コントローラ6は、これらの目標転舵角δL*,δR*,δC*に基づいて、左舷転舵機構4L、右舷転舵機構4Rおよび中央転舵機構4Cの転舵用モータ24L,24R,24Cをそれぞれ制御する(ステップS5,S6,S42。個別転舵制御ユニット32としての機能)。より具体的には、転舵角センサ30L,30R,30Cによってそれぞれ検出される左舷、右舷および中央の船外機3L,3R,3Cの実際の転舵角δL,δR,δCが目標転舵角δL*,δR*,δC*に一致するように、コントローラ6は、転舵用モータ24L,24R,24Cをそれぞれフィードバック制御する。
学習モード信号が入力された場合に(ステップS11:YES)、コントローラ6は、まず、右舷船外機3Rの右最大転舵角δRmax_rを学習するための処理を実行する(ステップS12ないしS14)。
すなわち、まず、コントローラ6は、左舷船外機3Lのための左最大転舵角δLmax_lを学習するための処理を実行する(ステップS18〜S20)。
次に、コントローラ6は、中央船外機3Cのみの転舵制御を行う(ステップS54)。すなわち、コントローラ6は、操舵角センサ5bによって検出される操舵角に応じて、中央転舵機構4Cのみを制御する。調整作業者は、中央船外機3Cの転舵状態を目視確認しながら、ステアリングハンドル5aを左方向に回転操作し、中央船外機3Cを、左最大転舵角まで転舵された左舷船外機3Lとの間に最小限のクリアランスを確保できる左最大転舵位置まで転舵させる。この状態で、作業者は、前記設定機器から、コントローラ6に対して学習信号を供給する(ステップS55)。この学習信号に応答して、コントローラ6は、中央転舵機構4Cの転舵角センサ30Cによって検出される中央転舵角δCを取得する。そして、コントローラ6は、その取得された中央転舵角δCを、中央船外機3Cのための左最大転舵角δCmax_lとしてメモリ6Mに格納する。こうして、中央船外機3Cのための左最大転舵角δCmax_lの学習が行われる(ステップS56)。
次に、転舵制御起動時における船外機間のクリアランス調整(クリアランス調整ユニット33としての機能)について説明する。詳細な図示は省略するが、三機掛けの構成におけるクリアランス調整動作は、前述の図10Aおよび図10Bならびに図11を用いて説明した二機掛けの構成の場合と類似している。
前記(6)の場合のクリアランス調整動作は次のとおりである。すなわち、ステアリングハンドル5aが右に操舵されたときは、まず、コントローラ6は、右舷船外機3Rは転舵せずに、左舷船外機3Lおよび中央船外機3Cの同期転舵制御を行い、中央船外機3Cと右舷船外機3Rとの間のクリアランスを適正化する。その後は、コントローラ6は、3つの船外機3L,3C,3Rの同期転舵制御を行う。一方、ステアリングハンドル5aが左に操舵されたときは、コントローラ6は、まず、右舷船外機3Rのみの転舵制御を行い、右舷船外機3Rおよび中央船外機3C間のクリアランスを適正化する。その後は、コントローラ6は、3つの船外機3L,3C,3Rの同期転舵制御を行う。
また、前述の実施形態では、船外機間のクリアランスを転舵角センサ30の出力を用いて演算しているが、距離センサ等の他の測定手段を用いてクリアランスを求めてもよい。すなわち、船外機間のクリアランスを計測する距離センサを備え、この距離センサの出力に基づいて船外機間のクリアランスを適正化することとしてもよい。距離センサを用いたクリアランスの適正化は、転舵角制御の起動時のみならず、各船外機の左右の最大転舵角の学習時にも行うことができる。つまり、距離センサの出力に基づいて各船外機を最大転舵状態とし、そのときの転舵角センサ30の出力を取り込んで学習すればよい。
以下に、「課題を解決するための手段」の項に記載した用語と前述の実施形態における用語との対応関係を示す。
船舶:船舶1
船体:船体2
船外機:左舷船外機3L、右舷船外機3R、中央船外機3C
船外機制御装置:コントローラ6、転舵角センサ30
目標転舵角設定手段:個別転舵角設定ユニット31
転舵制御手段:個別転舵制御ユニット32
転舵角検出手段:転舵角センサ30
最大転舵角取得手段:最大転舵角取得ユニット34
クリアランス調整手段:クリアランス調整ユニット33
2 船体
3 船外機
3L 左舷船外機
3R 右舷船外機
3C 中央船外機
4 転舵機構
4L 左舷転舵機構
4R 右舷転舵機構
4C 中央転舵機構
5 操作部
5a ステアリングハンドル
5b 操舵角センサ
6 コントローラ
24 転舵用モータ
24L 左舷転舵用モータ
24R 右舷転舵用モータ
24C 中央転舵用モータ
30 転舵角センサ
30L 左舷転舵角センサ
30R 右舷転舵角センサ
30C 中央転舵角センサ
31 個別転舵角設定ユニット
32 個別転舵制御ユニット
33 クリアランス調整ユニット
34 最大転舵角取得ユニット
40,41 等転舵角領域
50 インジケータランプ
Claims (6)
- 船舶の船尾に取り付けられるべき複数の船外機を制御する船外機制御装置であって、
前記複数の船外機の右最大転舵角および左最大転舵角を、前記複数の船外機ごとに個別に設定する最大転舵角設定手段と、
転舵方向下流側の船外機ほど大きな転舵角となるように前記複数の船外機の目標転舵角を個別に設定する目標転舵角設定手段と、
前記目標転舵角設定手段によって設定された目標転舵角に応じて、前記複数の船外機の転舵角を制御する転舵制御手段とを含み、
前記最大転舵角設定手段は、前記複数の船外機のうち右端に位置する右端船外機の右最大転舵角を前記複数の船外機のうち左端に位置する左端船外機の右最大転舵角よりも大きく設定し、前記左端船外機の左最大転舵角を前記右端船外機の左最大転舵角よりも大きく設定するものであり、
前記目標転舵角設定手段は、各船外機の目標転舵角を、対応する右最大転舵角および左最大転舵角の間の範囲で設定するものである、船外機制御装置。 - 各船外機の転舵角を検出する転舵角検出手段をさらに含み、
前記最大転舵角設定手段は、前記複数の船外機をそれぞれ右最大転舵状態としたときに前記転舵角検出手段が検出する各船外機の転舵角を各船外機の右最大転舵角として取得し、前記複数の船外機をそれぞれ左最大転舵状態としたときに前記転舵角検出手段が検出する各船外機の転舵角を各船外機の左最大転舵角として取得する最大転舵角取得手段を含む、請求項1記載の船外機制御装置。 - 前記転舵角検出手段が検出する各船外機の転舵角に基づいて前記複数の船外機の転舵角を制御し、隣接する船外機間のクリアランスを調整するクリアランス調整手段をさらに含む、請求項1または2記載の船外機制御装置。
- 前記目標転舵角設定手段は、操作者によって操作されるステアリングハンドルの操舵角に対応した基本目標転舵角を演算する手段を有し、右転舵角領域の少なくとも一部では、前記右端船外機の目標転舵角を前記基本目標転舵角に等しく設定する一方で前記左端船外機の目標転舵角を前記基本目標転舵角よりも小さな値に設定し、左転舵角領域の少なくとも一部では、前記左端船外機の目標転舵角を前記基本目標転舵角に等しく設定する一方で前記右端船外機の目標転舵角を前記基本目標転舵角よりも小さな値に設定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の船外機制御装置。
- 前記目標転舵角設定手段は、転舵角中立位置を中心とした所定転舵角範囲を等転舵角領域とし、前記等転舵角領域において、前記右端船外機および前記左端船外機の目標転舵角をいずれも前記基本目標転舵角に等しく設定するものである、請求項4に記載の船外機制御装置。
- 船体と、
前記船体の後尾に取り付けられた複数の船外機と、
前記複数の船外機を制御する請求項1〜5のいずれか一項に記載の船外機制御装置とを含む、船舶。
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