JP2013162618A - 車両の電力消費率算出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】走行用バッテリの蓄電量に基づいて航続可能距離を算出する場合に運転者に違和感を感じさせることのない電費学習を行うことが可能な車両の電力消費率算出装置を提供する。
【解決手段】前回学習電費ECn-1に今回区間電費ECn’を反映させることにより今回学習電費ECnを算出して航続可能距離を算出するに際し、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が悪化している状況では、今回学習電費ECnが悪化する側への偏差を電費学習レートαnにより規制する一方、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が良好である状況では、今回学習電費ECnが良好になる側への偏差を電費学習レートβnにより規制する。これにより、今回学習電費ECnが大きく変化して航続可能距離が大きく変動してしまうことに起因する運転者の違和感を招かないようにする。
【選択図】図3
【解決手段】前回学習電費ECn-1に今回区間電費ECn’を反映させることにより今回学習電費ECnを算出して航続可能距離を算出するに際し、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が悪化している状況では、今回学習電費ECnが悪化する側への偏差を電費学習レートαnにより規制する一方、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が良好である状況では、今回学習電費ECnが良好になる側への偏差を電費学習レートβnにより規制する。これにより、今回学習電費ECnが大きく変化して航続可能距離が大きく変動してしまうことに起因する運転者の違和感を招かないようにする。
【選択図】図3
Description
本発明は、電気自動車等に代表される車両において、単位距離を走行するのに要した電力量である電力消費率(以下、単に「電費」という場合もある)を算出する装置に係る。
近年、環境保護の観点から電気自動車に代表されるように走行用電動モータを駆動力源とする車両の開発が進められている(下記の特許文献1や特許文献2を参照)。この電気自動車には、走行用電動モータに供給する電力を蓄える走行用バッテリが搭載され、この走行用バッテリに蓄えられた電力を消費しながら走行用電動モータの動力を得ている。
また、一般に、電気自動車は、現在の走行用バッテリの蓄電量(蓄電残量)での航続可能距離(走行可能距離)を算出し、その情報をメータパネル(インストルメントパネル)等に表示するようになっている(下記の特許文献3を参照)。具体的には、過去の走行状況(電力消費量と走行距離との関係)から電費を算出する(電費学習を行う)。この電費は、単位距離を走行するのに要した電力量である。そして、走行用バッテリの蓄電量を電費で除算することによって航続可能距離が算出され、その航続可能距離がメータパネル上に表示される。
ところで、電気自動車をよりいっそう実用的なものとするためには、上記航続可能距離を高い精度で算出可能とし、また、その航続可能距離の変化に対して運転者が違和感を持たないようにすることが必要である。つまり、登坂路を走行した場合などのように電費が悪化する(電費が大きくなる)状況において算出される航続可能距離が極端に短くなったり、逆に、降坂路を走行した場合などのように電費が良好になる(電費が小さくなる)状況において算出される航続可能距離が極端に長くなったりすると、運転者が違和感を持つことになってしまう。
このような課題は、電気自動車において航続可能距離が算出される場合ばかりでなく、ハイブリッド車両やプラグインハイブリッド車両において走行用電動モータのみの動力を用いて走行している際に航続可能距離を算出する場合においても同様に生じる可能性がある。
本発明の発明者は、このような違和感を解消するためには、上記電費の算出手法を改良する必要があることに着目し、本発明に至った。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、走行用バッテリの蓄電量に基づいて航続可能距離を算出する場合に運転者に違和感を感じさせることのない電費学習を行うことが可能な車両の電力消費率算出装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、走行用の動力を出力可能な電動機を備え、蓄電装置に蓄えられた電力を使用して前記電動機の動力により走行する場合における電力消費率を算出する車両の電力消費率算出装置を前提とする。この車両の電力消費率算出装置に対し、上記車両の走行状態に応じて上記電力消費率を算出する際に用いるレートを変更する構成としている。
この特定事項により、電力消費率を算出する際のレートの変更により、電力消費率が算出される際に、その電力消費率の前回値に対する乖離量を上記レートによって制限することが可能となる。このため、電力消費率が大きく変化してしまうことを抑制できる。その結果、例えば、電力消費率と蓄電装置に蓄えられている電力とに基づいて車両の航続可能距離を算出する場合には、この航続可能距離が大きく変化することによって運転者が違和感を持つといったことがなくなり、この種の車両のよりいっそうの実用化を図ることができる。
本発明では、車両の走行状態に応じて電力消費率を算出する際に用いるレートを変更することにより、電力消費率が大きく変化してしまうことを抑制できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、2輪駆動(例えば前輪駆動)の電気自動車に本発明を適用した場合について説明する。
−電気自動車の概略構成−
図1は、本実施形態に係る電気自動車1の概略構成を示す図である。
図1は、本実施形態に係る電気自動車1の概略構成を示す図である。
この電気自動車1は、駆動輪2a,2bと、この駆動輪2a,2bにディファレンシャルギヤ31を介して接続された駆動軸32と、この駆動軸32へ車両走行用の動力を出力する走行用のモータ4と、このモータ4にインバータ51を介して電力を供給するバッテリ5と、電気自動車1全体をコントロールする電子制御ユニット(ECU)6とを備えている。
上記モータ4は、たとえば周知の永久磁石(PM)型同期発電電動機により構成されており、インバータ51からの3相交流電力により駆動される。インバータ51は、6個のスイッチング素子を有する周知のインバータ回路として構成されており、バッテリ5からの直流電力をPWM(Pulse Width Modulation)制御等により擬似的な3相交流電力としてモータ4へ供給する。
上記ECU6は、CPU(Central Processing Unit)61を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU61の他に処理プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)62と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)63と、図示しない入出力ポートとを備える。
上記ECU6へは、モータ4のロータ(回転子)の回転位置を検出する回転位置検出センサ71からの検知信号θや、インバータ51の各相に取付けられた図示しない電流センサからの相電流iu,iv,iw、シフトレバー7Aの動作位置を検出するシフトポジションセンサ73からのシフトポジションSP、アクセルペダル7Bの踏込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ74からのアクセル開度Acc、ブレーキペダル7Cの踏込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ75からのブレーキペダル踏込み量BP、車速センサ76からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ECU6からはインバータ51へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。
このように構成された電気自動車1は、運転者がアクセルペダル7Bを踏込んだときに、アクセルペダルポジションセンサ74により検出されるアクセル開度Accと、車速センサ76により検出される車速Vとに基づいて設定される要求トルクが、モータ4から出力されるようモータ4を駆動制御することにより走行する。
一方、運転者がブレーキペダル7Cを踏込んだときにブレーキペダルポジションセンサ75により検出されるブレーキペダル踏込み量BPと、車速センサ76により検出される車速Vとに基づいて設定される制動トルクが、モータ4から出力されるようにモータ4を駆動制御(回生制御)することにより制動する。
ECU6は、モータ4に対して上記要求トルクや制動トルクを発生するようなモータ電流が供給されるように、インバータ51を構成するスイッチング素子のオン・オフを制御するスイッチング制御信号を生成する。インバータ51は、このスイッチング制御信号に応答した電力変換を行うことにより、モータ4へ3相交流電力を供給する。
また、ECU6は、後述する電費算出のための情報取得動作、これら情報を使用した電費(区間電費)算出動作、および、電費学習動作も実行する。
−電費学習の基本動作−
次に、単位距離を走行するのに要した電力量である電費の学習について、その基本動作を説明する。この電費学習は、バッテリ5の蓄電量(蓄電残量)SOCを、学習された電費(学習電費)によって除算することによって電気自動車1の航続可能距離を算出し、この航続可能距離を車室内のメータパネル上に表示するために行われる。
次に、単位距離を走行するのに要した電力量である電費の学習について、その基本動作を説明する。この電費学習は、バッテリ5の蓄電量(蓄電残量)SOCを、学習された電費(学習電費)によって除算することによって電気自動車1の航続可能距離を算出し、この航続可能距離を車室内のメータパネル上に表示するために行われる。
この電費学習は、所定時間(例えば5分間)毎に電費(以下、「区間電費」という)が算出され、この区間電費を、過去に学習された学習電費に反映させる(例えば、なまし処理により反映させる)ことにより行われる。
具体的には、まず、電気自動車1の走行中における電力消費量および走行距離を積算していく。この電力消費量は、前記電流センサによって検出された充放電電流等の情報に基づいて算出される。また、走行距離は、前記車速センサ76からの信号等に基づいて算出される。
そして、このようにして積算した電力消費量および走行距離を上記ROM62に記憶しておき、前回の電費学習が行われた後の所定時間経過後に、上記記憶していた電力消費量を走行距離で除算することにより、今回の走行区間(所定時間内に走行した走行区間)での区間電費(Wh/km)を算出する。
そして、このようにして求めた区間電費を、過去の電費学習動作によって学習した学習電費に反映させることで、学習電費を更新する(この区間電費を過去の学習電費に反映させる動作については後述する)。そして、その後の車両走行状態にあっては、バッテリ5の蓄電量SOCを学習電費で除算することによって航続可能距離を算出し、この航続可能距離をメータパネル上に表示する。この走行中にあっては、バッテリ5の蓄電量SOCの変化にともない航続可能距離(メータパネル上の表示)も変化していく。例えば、走行用エネルギとして電力が消費されて蓄電量SOCが低下した場合には航続可能距離は短くなる。逆に、モータ4の回生動作等によってバッテリ5が充電され、蓄電量SOCが上昇した場合には航続可能距離は長くなる。
−電費学習および航続可能距離算出動作−
次に、本実施形態の特徴とする電費学習および航続可能距離の算出動作について具体的に説明する。本実施形態における電費学習では、算出される電費学習値の採りうる範囲(1回の区間電費の算出にともなって変化する学習電費の変化幅)に、後述する電費学習レートによる制限を設け、学習電費の値が極端に大きくなって航続可能距離が急速に短くなったり、電費学習値が極端に小さくなって航続可能距離が急速に長くなったりすることに起因する運転者の違和感を招かないようにしている。
次に、本実施形態の特徴とする電費学習および航続可能距離の算出動作について具体的に説明する。本実施形態における電費学習では、算出される電費学習値の採りうる範囲(1回の区間電費の算出にともなって変化する学習電費の変化幅)に、後述する電費学習レートによる制限を設け、学習電費の値が極端に大きくなって航続可能距離が急速に短くなったり、電費学習値が極端に小さくなって航続可能距離が急速に長くなったりすることに起因する運転者の違和感を招かないようにしている。
具体的に、前回の電費学習によって求められた学習電費(以下、「前回学習電費」という)と、今回の走行区間において算出された電費(以下、「今回区間電費」という)とを比較し、前回学習電費に対して今回区間電費が高い、つまり今回区間電費が前回学習電費に対して悪化している場合には、算出された今回区間電費に対し、上記電費学習レートによって学習電費が高くなる側に対して制限を付与し、今回区間電費を反映することで求められる今回学習電費が前回学習電費に対して大きく乖離してしまう(今回学習電費が極端に高くなってしまう)ことを抑制するようにしている。
逆に、前回学習電費に対して今回区間電費が低い、つまり今回区間電費が前回学習電費に対して良好である場合には、算出された今回区間電費に対し、上記電費学習レートによって学習電費が低くなる側に対して制限を付与し、今回区間電費を反映することで求められる今回学習電費が前回学習電費に対して大きく乖離してしまう(今回学習電費が極端に低くなってしまう)ことを抑制するようにしている。
以下、本実施形態における動作手順(電気自動車1の航続可能距離表示動作の手順)について図2のフローチャートに沿って説明する。このフローチャートは、図示しないイグニッションスイッチ(スタートスイッチ)がONされた後、所定時間毎に実行される。
先ず、ステップST1において、電力消費量および走行距離の積算が行われる。ここで積算される電力消費量および走行距離は、前回の電費学習が完了してから現時点までの電力消費量および走行距離である。
その後、ステップST2において、電費学習の実行タイミングとなったか否かを判定する。この判定は、前回の電費学習(前回学習電費の算出)が完了してからの経過時間が所定時間(例えば5分)に達したか否かを判定する。この所定時間の値としてはこれに限定されるものではなく、適宜設定される。
電費学習の実行タイミングではなくステップST2でNO判定された場合には、区間電費や学習電費の算出を行うことなくステップST6に移り、前回ルーチンにおいて算出された学習電費、および、現在のバッテリ5の蓄電量SOCを用いて航続可能距離が算出され、この航続可能距離がメータパネル上に表示される。この航続可能距離が算出は、上述した如く、バッテリ36の蓄電量SOCを学習電費で除算することによって行われる。
電費学習の実行タイミングになり、ステップST2でYES判定されるとステップST3に移る。このステップST3では、区間電費(今回区間電費)の算出が行われる。具体的には、上述したように、前回の電費学習が行われた後に積算された(上記ステップST1で積算されて上記ROM62に記憶されていた)電力消費量の積算値を走行距離の積算値で除算することにより、今回の走行区間(上記所定時間内に走行した走行区間)での区間電費(Wh/km)を算出する。
その後、ステップST4に移り、学習電費の算出を行う。この学習電費の算出では、以下の演算式(1)が利用される。この演算式(1)は予め上記ROM62に記憶されている。
ECn=ECn-1−βn≦ECn’≦ECn-1+αn …(1)
ここで、ECn-1は前回学習電費であり、ECn’は今回区間電費(後述するように電費学習レートによって制限される値)であり、αnおよびβnは電費学習レートであり、ECnは前回学習電費ECn-1に今回区間電費ECn’を反映させることで得られる今回学習電費である。
ここで、ECn-1は前回学習電費であり、ECn’は今回区間電費(後述するように電費学習レートによって制限される値)であり、αnおよびβnは電費学習レートであり、ECnは前回学習電費ECn-1に今回区間電費ECn’を反映させることで得られる今回学習電費である。
また、上記電費学習レートαn,βnは上記ROM62に予め記憶されている図3の電費学習レート抽出テーブルの演算式を利用して求められる。
この電費学習レートαn,βnについて説明すると、電費学習レートαnは、前回学習電費ECn-1に対して加算されることで今回区間電費ECn’の採りうる範囲(実際の今回区間電費ECn’に対して制限を与える範囲)を規定し、それを今回学習電費ECnとするためのものである。一方、電費学習レートβnは、前回学習電費ECn-1に対して減算されることで今回区間電費ECn’の採りうる範囲(実際の今回区間電費ECn’に対して制限を与える範囲)を規定し、それを今回学習電費ECnとするためのものである。
具体的には、先ず、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が高い場合(ECn’>ECn-1である場合)には、前回学習電費ECn-1に対して加算または減算される電費学習レートαn,βnを以下の式(2),(3)によって算出する。
αn=αn-1+γ1 …(2)
βn=0 …(3)
ここで、αn-1は前回ルーチンにおいて求められた電費学習レートであり、γ1は電費学習レートαnを増加させるためのレート増加値である。
βn=0 …(3)
ここで、αn-1は前回ルーチンにおいて求められた電費学習レートであり、γ1は電費学習レートαnを増加させるためのレート増加値である。
つまり、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が高い場合、今回学習電費ECnは前回学習電費ECn-1に対して高い値として求められることになるが、この場合、求められる今回学習電費ECnの増加分を上記電費学習レートαn以下に抑えることで、今回学習電費ECnと前回学習電費ECn-1との乖離を抑制している。つまり、上記航続可能距離を新たに求める際に利用される学習電費が大幅に大きくなることによって航続可能距離が大幅に短くなってしまうといったことを抑制できるようにしている。
具体的な数値を用いて説明すると、例えば前回学習電費ECn-1が「100」であり、現在の電費学習レートαnが「0」であり、レート増加値γ1が「5」であった場合、学習電費の算出時には電費学習レートαnが「5(=αn-1+γ1)」となり、今回区間電費ECn’の採りうる範囲としては、「105(=ECn-1+αn)」までに制限される。このため、仮に今回区間電費ECn’が「150」であったとしても「105」に制限されることにより、今回学習電費ECnは「105」となる。また、次回の電費学習時には、電費学習レートαnが「10(=αn-1+γ1)」となり、今回区間電費ECn’の採りうる範囲としては、「115(=ECn-1+αn)」までに制限される。このため、仮に今回区間電費ECn’が「150」であったとしても「115」に制限されることにより、今回学習電費ECnは「115」となる。このようにして、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が高い状態が継続したとしても今回学習電費ECnの急上昇は抑えられることになる。
なお、このように前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が高い状態が継続する状況では、電費学習レートαnが徐々に大きくなっていき、上述の場合、「105」→「115」→「130」→「150」の順で上記所定時間毎に今回区間電費ECn’の採りうる範囲が拡大していくため、今回学習電費ECnとしては二次関数的に高くなっていく。
一方、今回区間電費ECn’が前回学習電費ECn-1以下であった場合(ECn’≦ECn-1である場合)には、前回学習電費ECn-1に対して加算または減算される電費学習レートαn,βnを以下の式(4),(5)によって算出する。
αn=0 …(4)
βn=βn-1+γ2 …(5)
ここで、βn-1は前回ルーチンにおいて求められた電費学習レートであり、γ2は電費学習レートβnを増加させるためのレート増加値である。
βn=βn-1+γ2 …(5)
ここで、βn-1は前回ルーチンにおいて求められた電費学習レートであり、γ2は電費学習レートβnを増加させるためのレート増加値である。
つまり、今回区間電費ECn’が前回学習電費ECn-1以下であった場合、今回学習電費ECnは前回学習電費ECn-1以下の値として求められることになるが、この場合、求められる今回学習電費ECnの減少分を上記電費学習レートβn以下に抑えることで、今回学習電費ECnと前回学習電費ECn-1との乖離を抑制している。つまり、上記航続可能距離を新たに求める際に利用される学習電費が大幅に小さくなることによって航続可能距離が大幅に長くなってしまうといったことを抑制できるようにしている。
具体的な数値を用いて説明すると、例えば前回学習電費ECn-1が「100」であり、現在の電費学習レートβnが「0」であり、レート増加値γ2が「5」であった場合、学習電費の算出時には電費学習レートβnが「5(=βn-1+γ2)」となり、今回区間電費ECn’の採りうる範囲としては、「95(=ECn-1−βn)」までに制限される。このため、仮に今回区間電費ECn’が「50」であったとしても「95」に制限されることにより、今回学習電費ECnは「95」となる。また、次回の電費学習時には、電費学習レートβnが「10(=βn-1+γ2)」となり、今回区間電費ECn’の採りうる範囲としては、「85(=ECn-1−βn)」までに制限される。このため、仮に今回区間電費ECn’が「50」であったとしても「85」に制限されることにより、今回学習電費ECnは「85」となる。このようにして、今回区間電費ECn’が前回学習電費ECn-1以下である状態が継続したとしても今回学習電費ECnの急降下は抑えられることになる。
なお、このように今回区間電費ECn’が前回学習電費ECn-1以下である状態が継続する状況では、電費学習レートβnが徐々に大きくなっていき、上述の場合、「95」→「85」→「70」→「50」の順で上記所定時間毎に今回区間電費ECn’の採りうる範囲が拡大していくため、今回学習電費ECnとしては二次関数的に低くなっていく。
また、上記電費学習レートαn,βnには、電気自動車1の走行状態に応じて最大値(上限値)が与えられている。図4は、電気自動車1の走行状態と電費学習レートαn,βnの最大値との関係を示す図である。この図4に示すように、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が高い場合に学習電費に制限を与える電費学習レートαnにあっては、区間電費が悪化するような特定域(例えば車両加速域)での走行状態にある場合には、最大値が小さく設定され、学習電費が大幅に悪化して航続可能距離が大幅に短くなってしてしまうことを規制している。この特定域として具体的には図中の電費A(例えばHWY電費(高速電費モードでの電費))よりも電費が悪化する運転域として設定される。
一方、今回区間電費ECn’が前回学習電費ECn-1以下である場合に学習電費に制限を与える電費学習レートβnにあっては、区間電費が良好になるような特定域(例えば車両減速域)での走行状態にある場合には、最大値が小さく設定され、学習電費が大幅に良好になって航続可能距離が大幅に長くなってしてしまうことを規制している。この特定域として具体的には図中の電費B(例えばLA♯4電費(米国の排ガス測定パターンでの電費))よりも電費が良好となる運転域として設定される。
このようにして、電費学習レートαn,βnによる制限を与えた状態でステップST4では、学習電費の算出が行われる。
その後、ステップST5に移り、上記ROM62に記憶していた電力消費量の積算値および走行距離の積算値をリセットする。
その後、ステップST6に移り、上記算出された学習電費を利用して航続可能距離が算出され、この航続可能距離がメータパネル上に表示され、リターンされる。この航続可能距離が算出は、上述した如く、バッテリ36の蓄電量SOCを学習電費で除算することによって行われる。
このような動作が繰り返されることにより、前回学習電費に対する今回学習電費の乖離量を上記電費学習レートによって制限することが可能となる。このため、学習電費が大きく変化してしまうことを抑制でき、その結果、電気自動車1の航続可能距離が大きく変化することによって運転者が違和感を持つといったことがなくなり、電気自動車1のよりいっそうの実用化を図ることができる。
図5(a)は区間電費および学習電費の変化の一例を示す図であり、図5(b)は電費学習レートの変化の一例を示す図である。この図5では、電費学習タイミングt1〜t4の期間では、前回学習電費ECn-1に対して今回区間電費ECn’が高く(ECn’>ECn-1)、電費学習レートαnが上記レート増加値γ1ずつ増大していく期間となっている。なお、この期間では電費学習レートβnが「0」となっている。一方、電費学習タイミングt4〜t5の期間では、今回区間電費ECn’が前回学習電費ECn-1以下であり(ECn’≦ECn-1)、電費学習レートαnが「0」となるとともに上記電費学習レートβnがレート増加値γ2だけ増大した期間となっている。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態は、2輪駆動の電気自動車に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、4輪駆動の電気自動車に対しても適用可能である。また、電気自動車に限らず、走行用駆動力源として電動モータと内燃機関とを搭載したハイブリッド車両や、外部電源によってバッテリの充電が可能なプラグインハイブリッド車両において、電動モータのみの動力を用いて走行している際に航続可能距離を算出する場合に対しても本発明は適用可能である。
以上説明した実施形態は、2輪駆動の電気自動車に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、4輪駆動の電気自動車に対しても適用可能である。また、電気自動車に限らず、走行用駆動力源として電動モータと内燃機関とを搭載したハイブリッド車両や、外部電源によってバッテリの充電が可能なプラグインハイブリッド車両において、電動モータのみの動力を用いて走行している際に航続可能距離を算出する場合に対しても本発明は適用可能である。
本発明は、学習電費に基づいて航続可能距離を算出し、その航続可能距離を運転者に向けて表示する電気自動車に適用可能である。
1 電気自動車
4 モータ(電動機)
5 バッテリ(蓄電装置)
6 ECU
76 車速センサ
4 モータ(電動機)
5 バッテリ(蓄電装置)
6 ECU
76 車速センサ
Claims (1)
- 走行用の動力を出力可能な電動機を備え、蓄電装置に蓄えられた電力を使用して前記電動機の動力により走行する場合における電力消費率を算出する車両の電力消費率算出装置において、
上記車両の走行状態に応じて上記電力消費率を算出する際に用いるレートを変更するよう構成されていることを特徴とする車両の電力消費率算出装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012022240A JP2013162618A (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 車両の電力消費率算出装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012022240A JP2013162618A (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 車両の電力消費率算出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013162618A true JP2013162618A (ja) | 2013-08-19 |
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---|---|---|---|
JP2012022240A Pending JP2013162618A (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 車両の電力消費率算出装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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