JP2013162255A - 逆フィルタ回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝搬特性による影響を受けた信号を補償処理する逆フィルタ回路に関し、リアルタイム的に補償処理を可能とする。
【解決手段】伝搬特性を補償処理する逆フィルタ回路であって、伝搬特性による影響を受けた信号をデジタル信号に変換して入力し、単位時間の遅延手段と乗算手段と加算手段とを含むFIRフィルタ10と、このFIRフィルタ10の出力信号を基に係数演算を順次行う係数演算回路11と、この係数演算回路11により順次求めた係数対応の期待値を予め格納した期待値テーブル14と、係数演算回路11により順次求めた係数が期待値テーブル14に格納した期待値の範囲内の係数について保持する係数メモリ12と、この係数メモリ12に保持した係数をFIRフィルタ10の乗算手段に乗算係数として順次設定する逐次係数設定回路13とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種伝搬経路の伝搬特性により影響を受けた信号を処理して、原信号を再生する為の逆フィルタ回路に関する。
各種の信号を有線、無線等の各種の伝搬経路により送信側から受信側へ伝送し、受信側に於いて受信処理する場合、受信信号は、伝搬経路の特性による影響を受けて、原信号とは異なる波形の信号となる。その為に、伝搬経路の特性に対して逆特性のフィルタによって、原信号を復元する為の逆フィルタを適用することが知られている。その逆フィルタは、既に各種の手段が提案されており、空間やケーブル等の信号伝搬経路の特性の逆特性を実現する例えばFIR(Finite Impulse Response)フィルタを適用することが一般的である。このFIRフィルタは、例えば、図11(A)に示すように、加算回路(+)と複数の単位時間の遅延回路Z−1と複数の乗算器(a〜aは乗算係数)とを含み、入力端子X(z)から入力された信号Xは乗算器により係数aが乗算され、遅延回路Z−1により遅延された信号Xk−1は乗算器により係数aが乗算され、以下同様にして、遅延された信号Xk−Nは係数aが乗算され、各乗算器による乗算出力信号は、加算回路(+)によって加算されて出力端子Y(z)から出力される信号処理構成が一般的である。この処理は、畳込み演算と称されるもので、入力と出力との比である伝達関数は、図11の(B)にも示しているように、次の(1)式で表される。
H(z)=Y(z)/X(z)=a+a−1+a−2+・・+a−N
・・・・(1)
又図12は、代表的なIIRフィルタの構成を(A)に、伝達関数を(B)にそれぞれ示すもので、このIIR(Infinite Impulse Response)フィルタも前述のFIRフィルタと同様に、複数の遅延回路Z−1と複数の乗算器b〜bと加算回路(+)とによる処理構成を有するものであるが、FIRフィルタとの相違点は、NFBとして示すフィードバック構成を適用している点にある。このIIRフィルタの入力と出力の比である伝達関数H(z)は、次の(2)式で表される。
H(z)=Y(z)/X(z)
=1/(1/b+b−1+b−2+・・+b−M) ・・・・(2)
又図13の(A),(B)は、伝搬路H(z)による特性変化の説明図であり、同図の上側の(A)の“(a)伝搬路H(z)による特性変化”として示すように、伝搬路の周波数特性が左側に示すフラット特性で、伝搬路の特性が中程に示すようなGain・周波数特性の場合、右側に示す伝搬路の特性により影響を受けたものとなる。そこで、同図の下側の(B)の“(b)逆フィルタG(z)による伝搬路H(z)特性補償”として示すように、伝搬路を介した信号の受信側に逆フィルタG(z)を接続する。それによって、伝搬路の周波数特性が逆フィルタG(z)によって補償され、下部に示すように、伝達関数H(z)G(z)=1となり、周波数特性がフラットな受信信号として処理することが可能となる。しかし、逆フィルタは、伝搬路の周波数特性と逆の周波数特性を有する構成とするものであるから、例えば、伝搬路ゲインとして非常に低い部分に対しては、逆フィルタのゲインを非常に大きくしなければならないことになり、それによって、処理動作が不安定な構成となるか、或いは、実現困難な構成となる。
又図14の(A),(B),(C)は、インパルス応答による伝搬路の伝達関数の推定イメージと、FIRフィルタと、応答出力波形との説明図であり、同図の(A)の左端側に示すインパルスを伝搬路H(z)により伝送すると、伝搬された信号は、伝搬路の特性により、大きな歪を受けた波形となり、AD変換出力信号は、例えば、同図の(C)に示す離散出力a,a,a,・・・となる。なお、離散出力は、アナログ波形的に図示している。この場合、例えば、同図の(B)に示すFIRフィルタにより、(A)の伝搬路H(z)の特性を擬似する為には、インパルス応答の離散出力と同じ値を、乗算器の係数a,a,a,・・・aに設定することで実現できる。
又図15の(A),(B),(C)は、伝搬路とその伝搬特性H(z)を有するFIRフィルタと、逆フィルタとしての特性G(z)を有するIIRフィルタとを示す。信号レベルがフラットな周波数特性の信号を伝搬路H(z)により伝送し、伝搬路の周波数特性と逆の周波数特性の逆フィルタG(z)を介して出力することにより、フラットな周波数特性の信号を受信出力する理想的な場合を示し、伝搬路と逆フィルタとによる伝達関数H(z)G(z)は、同図にも示すように、
H(z)G(z)=
(a+a1−1+a−2+・・・+a−N)/(1/b+b−1+b−2+・・・+b−M) ・・・・(3)
と表わすことができる。この場合の伝達関数H(z)G(z)=1とするには、図示のように、N=M、更に、a=1/b,a1=,a=b・・・a=bとすることが必要である。このようなIIRフィルタは、フィードバック経路を含むことから、係数によっては不安定となる場合がある。一般的な伝達関数H(z)として、ローパスフィルタLPFでは、高周波領域のレベルが非常に低くなり、又ハイパスフィルタHPFでは、直流(極低周波)領域のレベルが非常に低くなるから、それぞれのレベルが低くなる周波数領域に対する逆フィルタは、ゲインを非常に大きくすることが必要となり、それら周波数領域に於ける動作が不安定となる。
そこで、逆フィルタをIIRフィルタではなく、FIRフィルタによって実現することが検討されている。図16の(A)は、インパルス応答の離散出力をFFT処理して周波数特性を求め、その周波数特性の逆特性計算処理を行って、その結果をIFFT処理することにより、図示した逆インパルス応答の離散出力を得る過程の概要を示し、同図(B)は、そのIFFT処理で得られた逆インパルス応答を係数a,a・・・aとして構成したFIRフィルタを示す。又同図の(C)に示すFIRフィルタは、単位時間の遅延回路Z−1と、係数g〜gを適応的に変化させて、入力された信号及び遅延回路による遅延信号にそれぞれ乗算し、乗算出力信号を加算回路(+)により加算して、適応的に逆インパルス応答を得るものである。両者共に計算量が多い点と、処理時間が長くなる点とが大きな欠点である。
又音響受聴システムとして、受聴者毎に相違する音響伝達関数の逆フィルタ推定を、適応信号処理技術により実時間処理する場合、収束しないで発散することがあり、その原因を解明した検討内容が“適応逆フィルタ推定と同定問題との関連に関する検討”として発表されており(例えば、非特許文献1参照)、又これに関連して、収束性を改善し、構成を簡素化可能とするように、初期値メモリと前処理フィルタと未知伝達関数と適応型フィルタと帯域フィルタと係数更新演算回路と減算器とを含む適応信号処理システムを構成して、初期値メモリからの初期値を前処理フィルタと適応逆フィルタとの係数として設定し、前処理フィルタの出力を帯域フィルタと未知伝達関数とを適応逆フィルタの係数に設定して、未知の伝達関数の逆特性を求める信号処理システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
又無線通信に於いて、無線信号の伝搬経路の特性を推定することにより、伝送誤り率の改善を図る為に、伝搬路のインパルス応答群を推定し、送受信信号の帯域制限を行うフィルタを介して出力し、出力信号の中の雑音成分に相当するインパルス応答を閾値によって判定して除去することにより、伝搬路推定を行う手段が提案されている(例えば、特許文献2参照)。又撮像した画像情報を処理する場合の手振れ補正処理として、FIRフィルタの逆フィルタとしてのIIRフィルタを利用することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−95097号公報 特開2006−262039号公報 特開2008−167322号公報
筒井令、穂刈治英、島田正治著"適応逆フィルタ推定と同定問題との関連に関する検討"信学技報 TECHNICAL REPORT OF IEICE.EA98−91(1998−12)pp.9〜16
各種の信号処理に於ける逆フィルタを、FIRフィルタにより実現することは可能であり、例えば、FFT構成を利用することや、適応的に係数を設定すること等が前述のように知られている。しかし、計算量が膨大となることと、それに伴ってリアルタイム処理が困難であること等、各種の分野に於いて実際に適用面で多くの課題があった。又IIRフィルタは、前述のように、リアルタイム処理が可能ではあるが、安定性に問題があり、従って、各種の精度を要求される分野に於いては適用することができなかった。又前述の各種の先行技術文献に於いても、リアルタイム処理と安定性との問題を解決する手段は提示されていない。
本発明は、伝搬特性により波形歪み影響を受けた信号を、FIRフィルタ構成を適用して、インパルス応答等の応答波形を基に、逐次的に逆フィルタの係数を計算する手段を含み、リアルタイム処理を安定に実行可能とした逆フィルタ回路を提供することを目的とする。
本発明の逆フィルタ回路は、伝搬特性を補償処理する逆フィルタ回路であって、伝搬特性による影響を受けた信号をデジタル信号に変換して入力する手段と、前記伝搬特性の逆フィルタ特性に近似した特性に制御する為の単位時間の遅延手段と乗算手段と加算手段とを含むFIRフィルタと、前記伝搬特性による影響を受ける以前の信号を疑似したデジタル信号データを持つ期待値テーブルと、該FIRフィルタの出力信号と期待値テーブルの値を基に係数演算を順次行う係数演算回路と、前記係数演算回路により順次求めた係数を保持する係数メモリと、該係数メモリに保持した係数を前記FIRフィルタの前記乗算手段に乗算係数として順次設定する逐次係数設定回路とを備えている。
又前記伝搬特性による影響を受けた信号をデジタル信号に変換して繰り返し入力する手段と、前記伝搬路の逆フィルタ特性に近似した特性に制御する為の単位時間の遅延手段と乗算手段と加算手段とを含む前記FIRフィルタと、前記係数演算回路と、前記期待値テーブルと、前記係数メモリと、前記逐次係数設定回路とを含み、且つ前記係数メモリに保持した前記FIRフィルタの乗算手段対応の係数について平均化処理を基に有効か否かを判定する平均化有効判定処理手段と、該平均化有効判定処理手段による最終有効判定の係数を前記逐次係数設定回路に設定する構成を備えている。
前記期待値テーブルを、限定された周波数範囲を有する複数種類のインパルス等の応答特性対応に設けて選択可能とした構成を備えている。
前記FIRフィルタを、検出用FIRフィルタと運用FIRフィルタとし、前記検出用FIRフィルタによる前記逐次係数設定回路に設定した最終係数を設定する最終係数設定回路と、該最終係数設定回路に設定した係数を前記運用FIRフィルタの乗算係数として設定する構成を備えている。
前記係数演算回路により求めた係数と閾値とを比較する比較手段と、該比較手段により該係数が閾値を超えた時に該係数に減衰係数を乗算する手段とを含む構成を備えている。
本発明の逆フィルタ生成回路は、リアルタイムに、伝搬特性による影響を受けた信号に対する逆フィルタ特性を生成して補償することが可能となり、各種の伝搬経路を介した信号を受信処理する手段に適用できる利点がある。
本発明の原理を説明すると共に、実施例1としてのインパルス応答から逆フィルタの係数を逐次作成する過程の説明図である。 本発明の実施例1の説明図である。 本発明の実施例2として、インパルス以外の応答から逆フィルタの係数を逐次作成する過程の説明図である。 本発明の実施例2の説明図である。 本発明の実施例3として、逆フィルタの係数の平均化と有効処理を行う回路構成の説明図である。 本発明の実施例3の動作のフローチャートの要部(A)、正常な場合の逆インパルス応答波形(B)及び異常な場合の逆インパルス応答波形(C)の説明図である。 本発明のフィルタ特性について、逆フィルタによる処理を必要とする周波数範囲f〜fの信号の周波数特性(a)と、その周波数範囲f〜fの信号を処理する為の限定逆フィルタの周波数特性(b)と、限定逆フィルタ実現特性(c)と、逆フィルタ係数を求めるためのインパルス及びそれ以外の各種信号波形の例(d)〜(g)を示す。 本発明の実施例4の説明図で、図5の実施例3に対して、インパルス及びそれ以外の各種信号波形に対応した期待値テーブルを持つ回路構成例を示す。 本発明の実施例5の説明図で、実施例4に対して、運用用と検出用の二つのFIRフィルタを持つ回路構成を示す。 本発明の実施例6の動作のフローチャートの要部(A)、通常の逆インパスル応答波形(B)及び係数Gの値を制限(重み付け)した応答波形(C)の説明図である。 従来の一般的なFIRフィルタ(A)と伝達関数(B)との説明図である。 従来の一般的なIIRフィルタ(A)と伝達関数(B)との説明図である。 伝搬路による特性変化(A)と特性補償(B)との説明図である。 従来の伝搬路によるインパルス応答(A)とFIRフィルタ(B)とAD変換出力信号(C)との説明図である。 従来の伝搬路によるインパルス応答(A)とFIRフィルタ(B)とIIRフィルタ(A)との説明図である。 従来のインパルス応答をFFT処理して周波数特性を求め、その逆周波数特性を計算し、逆周波数特性を逆FFTすることで逆インパスル応答を求める手段(A)と、その逆インパルス応答を係数としたFIRフィルタ(B)と、適応的に係数を求めたFIRフィルタ(C)との説明図である。
本発明の逆フィルタ生成回路は、図2を参照すると、伝搬特性を補償処理する逆フィルタ回路であって、伝搬特性による影響を受けた信号をデジタル信号に変換して入力する手段と、前記伝搬特性の逆フィルタ特性に近似した特性に制御する為の単位時間の遅延手段と乗算手段と加算手段とを含むFIRフィルタ10と、このFIRフィルタ10の出力信号を基に係数演算を順次行う係数演算回路11と、この係数演算回路11により順次求めた係数対応の期待値を格納した期待値テーブル14と、前記係数演算回路11により順次求めた係数が前記期待値テーブル14に格納した期待値の範囲内の係数について保持する係数メモリ12と、この係数メモリ12に保持した係数を前記FIRフィルタ10の前記乗算手段に乗算係数として順次設定する逐次係数設定回路13とを備えている。
図1は、本発明の原理説明図であり、インパルス応答から逆フィルタの係数を逐次作成する手段を示し、同図の(A)は、信号源から伝搬路H(z)を介した信号を、AD変換し、逆フィルタG(z)により処理する概要を示し、同図の(B)は、FIRフィルタ構成による逆フィルタ、同図の(C)は、AD変換出力波形の一例と逆フィルタの係数算出の概要を示す。信号源からのインパルスX=1、X=0,X=0,・・・を、伝搬路H(z)を介して伝送し、この伝搬路H(z)による影響を受けた受信信号をAD変換した信号X,X,X,・・・は、アナログ波形として示すと、例えば、同図の(C)に示すものとなる。この信号を逆フィルタG(z)によって、Y=1,Y=0,Y=0,・・・となるように処理する。即ち、FIRフィルタの係数g,g,g,g,g,・・・を、次式(4)により求めて設定する。このFIRフィルタ係数は、同図の(C)の下方に示すようにして求めて設定する。
=1
+g=0
+g+g=0
+g+g+g=0
+g+g+g+g=0
・・・・・・・
+gN−1+gN−2+gN−3+gN−4 ・・・
+g=0
・・・・(4)
この(4)式については、図1の(C)に、係数g,g,g,g,g,・・・の導出経路の要点も示している。
この(4)式に於ける係数は、図1の(B)に示す遅延手段としての遅延回路Z−1と乗算手段としての乗算器と加算手段としての加算回路とを含むFIRフィルタ構成による逆フィルタの各乗算器の乗算係数とするものであり、それによって、FIRフィルタ構成ではあるが、逆フィルタ特性を実現するものである。即ち、図1の(A)に示す伝搬路H(z)とAD変換と逆フィルタG(z)の構成に於いて、伝搬路H(z)を介して受信されたインパルス応答を、AD変換処理によって、X,X,X2、・・・の離散信号とし、FIRフィルタ構成による逆フィルタG(z)の係数をg,g,g,g・・・とすると、出力は、g,+g+g, g+g+g,・・・として、それぞれ計算される。図1の(B)に於いては、インパルス応答X,X,X迄が入力された状態を示す。このような処理を行う場合、次第に演算量が多くなる。そこで、逆フィルタでインパルス応答のデータを基にした場合、例えば、入力=1で、他の出力は全て0のインパルス出力を実現する為には、前述の(4)式の内容を満たすことが必要になる。この(4)式については、図1の(C)にも示している。これはN次の連立方程式であるから、計算により求めることができるが、FIRフィルタ構成の係数Nが大きくなるに従って計算量が増加する。実際のところ、逆フィルタを完全に再現できるのはIIRフィルタであり、IIRフィルタとは無限インパルス応答を表すので、理論的にNは無限個必要になる。即ち、逆フィルタを有限なNによってFIRフィルタ構成で実現するということは理論的には無理であり、実用的に利用できる近似的なFIR逆フィルタを作ることが実際には要求される。
そこで、本発明は、前記の式(4)を、次式(5)のように変形して利用する。
=Y=1 ∴g=1/X
+g=Y=0 ∴g=−W/X
+g=Y=0 ∴g=−W/X
+g=Y=0 ∴g=−W/X
+g=Y=0 ∴g=−W/X
・・・
+g=Y=0 ∴g=−W/X
・・・・・(5)
この(5)式のW,W,W,W・・・は、それぞれ(4)式の一部を置き換えたものであり、この(4)式と(5)式との一部について、図1の(C)にも示している。時系列的に見ると、Xによりgが計算でき、次のXにより既に計算されたgがあるので、Wが計算でき、その結果と、先のX入力値から、gが計算できる。従って、以下同様にして、順次X,X,X,X・・・Xを入力することによって、W,W,W,W・・・を計算で求めることができ、逆関数の期待値である1,0,0,・・と比較して、次々に、g,g,g,g・・・を逐次的に決定することができる。即ち、インパルス応答のデータ入力に対して、リアルタイム的に逆フィルタの係数を決定できるものとなる。
図2は本発明の実施例1の説明図であり、(A)に示す伝搬路H(z)と、AD変換と、逆フィルタG(z)については図1の(A)に示す構成と同様であり、図2の(B)に示す逆フィルタを実現するFIRフィルタ10は、図1の(B)に示す構成及び処理機能と同様のものであり、入力した信号を順次単位時間遅延させる遅延手段(Z−1)と、乗算器等の乗算手段と、加算器等の加算手段とを含むもので、構成や演算手段等は既に知られている構成や演算手段等と類似したものであり、係数g,g,g,g・・・をそれぞれ乗算すると乗算手段の出力は、係数演算回路11に入力される構成とし、係数演算回路11は期待値テーブル14のデータと比較して、所定範囲内の係数g,g,g,g・・・gを係数メモリ12に記憶する。この係数メモリ12のデータを逐次係数設定回路13により読出し、FIRフィルタ10の係数g,g,g,g・・・gとして逐次セットする。この構成の動作は、始めに、FIRフィルタG(z)の全ての係数g,g,g,g・・・をゼロに設定し、第1の係数gに初期値(例えば1)を設定する。このインパルス応答等のデータの先頭データXをFIRフィルタ10に入力し、その出力Yを得て、インパルス応答の期待値1(期待値テーブル14のY=1)から逆フィルタとしての条件を満足する係数gの値を、係数演算回路11によって、1/Xとして計算する。そして、FIRフィルタに前記計算による係数gを設定する。次のデータXを入力すると、gとXの積であるWが計算され、これにより係数gは、−W/Xとなる。以下順次同様にして、一つ前の係数gの初期値の設定、入力XによるFIRフィルタ出力W、期待値0よりG(z)の係数gを逐次的に計算する。
この図2の(B)に示す構成に於いては、FIRフィルタ10の係数g,gが既に設定され、データXの入力により係数演算回路11により係数gがg=−W/Xとして計算され、その係数gが係数メモリ12にセットされる状況を示しており、以下同様にして、データX,X,X,X,・・・の入力に従って、順次係数g,g,g,g,・・・が決められ、逐次係数設定回路13により、FIRフィルタ10に逐次係数が設定されるもので、最初のXoの値が正確にインパルス波形の初めの値(X)である場合には、100%正しいものとなる。
但し、現実には幾つかの課題がある。即ち、
課題1:インパルス波形が完全なインパルスを実現できるかという課題。
課題2:ADコンバータのサンプリングのタイミングで正確にインパルスの時間に対応するかどうかの課題。又(5)式で明らかなように、計算は全てXで除算を行っているから、このXの値が小さ過ぎると、演算結果は非常に大きな値となる課題。
課題3:ノイズによる課題。インパルス応答の波形にノイズが含まれている場合は、それが演算に影響することがある。
課題4:逆フィルタの応答が何時までも振動して収束しない場合に対する課題。
図3は、本発明の実施例1のインパルス以外の応答から逆フィルタの係数を逐次作成する過程に於ける前述の課題1及び課題2への対応策を示す。なお、図2に於ける係数演算回路11、係数メモリ12、逐次係数設定回路13及び期待値テーブル14は、図示を省略し、逆フィルタを実現するFIRフィルタ10のみを図示している。前述の(4)式の右辺について、インパルスの1,0,0,0,・・・以外のE,E,E,E・・・に変更すると、
=E
+g=E
+g+g=E
+g+g+g=E
+g+g+g+g=E
・・・・・・・
+gN−1+gN−2+gN−3+gN−4 ・・・ +
=E
・・・・(6)
となる。次式(7)は、式(5)と同様に、W,W,W,W,・・・を用いて、式(6)を変形したものである。
=Y=E ∴g=E/X
+g=Y=E ∴g=(E−W)/X
+g=Y=E ∴g=(E−W)/X
+g=Y=E ∴g=(E−W)/X
+g=Y=E ∴g=(E−W)/X
・・・・・・
+g=Y=E ∴g=(E−W)/X
・・・・(7)
この(7)式についても、図3の(C)の下方の右側に示している。
図4は、本発明の実施例2の説明図であり、同図の(A)は、前述の各図の(A)と同様に、信号源から伝搬路H(z)を介した信号を、AD変換し、逆フィルタG(z)により処理する概要を示し、同図の(B)は、FIRフィルタ構成による逆フィルタ、同図の(C)は、AD変換出力波形の一例と逆フィルタの係数算出の概要を示す。伝搬路H(z)と、AD変換と、逆フィルタG(z)とについては、前述の図1〜図3に示す構成と同様であり、同図の(B)の逆フィルタを実現するFIRフィルタ20の出力は、係数演算回路21に入力される構成とし、係数演算回路21は期待値テーブル24のデータと比較してgの係数を計算し、係数メモリ22に記憶する。この係数メモリ22のデータを逐次係数設定回路23により読出し、FIRフィルタの係数gとして逐次セットする。
基本構成については、図2に示す構成と同様であるが、期待値テーブル24のデータを、Y=E,Y=E,Y=E,・・・とした場合を示す。FIRフィルタ20の総ての係数g〜gを、初期リセットにより総て0に設定し、次に、第1の係数gに初期値(例えば、1)を設定し、入力されたインパルス応答等のデータの先頭データXをFIRフィルタ20に入力し、その出力Yを得て、インパルス応答等の期待値EとYとが等しいとして、FIRフィルタ20としての条件を満足する係数gの値を、g=E/Xとして計算する。次に、FIRフィルタ20に、計算結果の係数のgを第一の係数として設定し、次のデータXを入力すると、gとXの積Wが算出される。これにより第二の係数gは(E−W)/Xとして求めることができる。計算後の係数gを第二の係数として設定し、次のデータXを入力すると、FIRフィルタ20の係数として、g+gの積和、つまりWを求める。これにより、第三の係数gは(E−W)/Xとして求めることができる。以下同様に計算された係数gN−1を設定の後、入力XによるFIRフィルタ出力W、期待値Eによって、G(z)の係数gを逐次的に求めることができる。この実施例2の構成は、図2に示す構成に比較して一般的である。なお、図2に示す構成は、図4に示す本実施例2に於ける期待値として、E=1,E=E=E ・・・E=0とした場合に相当する。又インパルス応答波形は、厳密なインパルスである必要はなく、疑似的なインパルス或いはSinc関数(一部)、減衰スイープサイン波のような限定した周波数成分を含む波形の信号に対しても適用可能である。
図5は、本発明の実施例3の説明図であり、伝搬路H(z),AD変換,逆フィルタG(z)の構成(A)については、図1〜図4と同様であり、又逆フィルタとして機能させるFIRフィルタ30及び係数演算回路31、係数メモリ32、逐次係数設定回路33、期待値テーブル34を含む構成(B)は、図3と同様であるが、この実施例3は、平均化有効判定処理部35を追加した構成を有するものである。又図5の(C)はAD変換出力信号をアナログ波形として示す波形例を示す。この実施例3に於いて、インパルス応答等の入力は、複数回入力することを前提とし、初期状態として、FIRフィルタ30の係数g〜gは、全てリセットし、g〜g=0とする点は、前述の各実施例と同様であり、先ず、Xを入力してFIRフィルタ30の出力を求め、係数演算回路31は、期待値テーブル34の期待値Y=E,Y=E,・・・Y=Eを参照し、期待値に相当する場合の係数を係数メモリ32に格納する。
図5の(B)に示す各部の状態は、g=(E−W)/Xの演算結果を係数メモリ32に格納する状態を示し、逐次係数設定回路33により係数メモリ32から順次係数を読出して、FIRフィルタ30の係数として設定する。そして、逐次係数設定回路33による係数g,gは点線矢印で示すように設定済みで、次の係数gの設定の状態を実線矢印で示している。又AD変換時のサンプリングタイミングによっては、サンプリング値Xが小さ過ぎると、係数が極端に大きくなる。その場合は、次のデータをXとすることにより、この問題(前述の課題2)を回避することができる。又演算中に、係数gの値が大き過ぎる場合は、オーバフローするから、この場合も次の入力波形のデータを待つ。又インパルス性のノイズが重畳した場合、オーバフローすることがあり、このような状態となる場合も次の入力波形のデータを待つ。このようにして、逆フィルタの係数として安定な入力波形のデータについて処理し、平均化有効判定処理部35により、最終の有効な係数g〜gを逐次係数設定回路33に通知する。又FIRフィルタ構成による逆フィルタは、近似フィルタを構成できるに過ぎないもので、完全な逆特性を有するものでなくても、例えば、エコーキャンセラの場合、完全にエコー成分を0にしなくても、例えば、1/10(20dB)程度のキャンセルができれば、実用可能となる場合が多い。従って、AD変換処理を含むデジタルシステムの場合、ナイキスト周波数以下に限定される場合が一般的であるから、直流に近い周波数成分や高域成分等を除いた周波数領域に於ける逆フィルタを実現した構成は、実用的な構成を提供可能となる。
図6は、本発明の実施例3について、(A)は動作のフローチャートの要部、(B)は正常な場合の波形、(C)は異常な場合の波形の例をそれぞれ示し、同図の(A)に於いて、FIRフィルタの係数g〜gをリセットし(a1)、N=0とする(a2)。即ち、FIRフィルタを初期状態にリセットする。次に、応答データX読込みを行い(a3)。最初のデータXについて、X>Vthか否か、即ち、Xが閾値Vth以上の値であるか否かを判定し(a4)、Xが閾値Vth以上の場合には係数gの計算を行い(a5)、閾値Vth以上でない場合は、前のステップ(a3)に戻る。又ステップ(a5)に於ける計算結果が、オーバフローとなるか否かを判定し(a6)、オーバフロー有りの判定の場合は、異常有りの判定として、次の入力波形データについての処理に移行する(a10)。即ち、最初のステップ(a1)へ戻る。又オーバフロー無しの場合は、N+1(a7)とし、全係数gの計算完了(a8)の場合は、次のステップ(a11)へ移行し、計算完了でない場合は、係数gの初期値設定のステップ(a9)へ移行して、ステップ(a3)へ戻る。全係数gの計算完了(a8)により、複数の応答データの平均化処理を行い(a11)、最終の係数g〜gを決定する。
図7は、フィルタ特性とパルス波形との各種の例を示し、(a)は逆フィルタによる処理を必要とする周波数範囲f〜fの信号の周波数特性、(b)は、(a)に示す周波数範囲の信号を処理する為の限定逆フィルタの周波数特性、(c)は限定逆フィルタ実現特性、(d)〜(g)は各種の信号波形の例を示す。(a)に示す周波数特性の信号に対して、(b)に示す周波数f〜fの範囲についての特性の逆フィルタを適用することによって、(c)に示すように、周波数f〜f間は平坦特性の信号とすることができることを示す。又入力される信号の種類として、(d)インパルス、(e)擬似インパルス、(f)Sinc関数(一部)、(g)減衰スイープサイン波等があり、入力される信号種類に対応した特性のフィルタ構成を実現することが可能である。
図8は、本発明の実施例4の説明図であり、同図の(A)は、前述の各図の(A)と同様に、信号源から伝搬路H(z)を介した信号をAD変換し、逆フィルタG(z)により処理する概要を示し、同図の(B)は、図5に示す実施例の(B)に示す構成と同様であるが、期待値テーブルについては複数個設けた場合を示し、又図8の(C)は、図5に於ける(C)と同様なAD変換出力波形例を示す。この図8の(B)に於いて、FIRフィルタ40、係数演算回路41、係数メモリ42、逐次係数設定回路43、期待値テーブル44−1,44−2,44−3、平均化有効判定処理部45を含む構成を有し、複数の期待値テーブル44−1,44−2,44−3は、必要に応じて更に多種類設けることも可能であり、運用時の入力信号波形、例えば、前述の図7の(d)〜(g)等の信号波形対応に期待値テーブルを設けることができる。このような構成により、各種の波形の信号に対応した逆フィルタ特性を実現することができる。
図9は、本発明の実施例5の説明図であり、(A),(B),(C)は、前述の図8の(A),(B),(C)と同様であるが、図9の(B)に示すように、検出用FIR50−1と、運用FIR50−2と、最終係数設定回路56とを含む構成を有し、係数演算回路51、係数メモリ52、逐次計数設定回路53、期待値テーブル54−1,54−2,54−3、平均化有効判定処理部55については、図8に示す実施例と同様である。この実施例5に於いて、検出用FIR50−1に対して、逐次係数設定回路53により、前述の各実施例によって説明したように、乗算器に対する係数g、g、gを設定した状態を示す。逐次係数設定回路53は、係数メモリ52からの係数を、検出用FIR50−1の乗算係数として順次設定し、全係数g〜gの正常設定終了により、その全係数g〜gを運用FIR50−2の乗算器に対して、最終係数設定回路56によって設定し、運用状態に移行する。又複数の期待値テーブル54−1,54−2,54−3は、図8に示す実施例と同様に、各種波形の信号に対応した逆フィルタ特性を実現する場合に、選択して適用することができる。従って、各種の伝送経路による各種の信号に対するフィルタ処理を実行することが可能となる。又運用FIR50−2により運用フィルタ処理を行うと共に、検出用FIR50−1により、連続的或は所定期間毎等の随時係数の更新処理を継続し、所定の期間或は対応する乗算器の係数差等を基に、運用FIR50−2の係数更新を行って、信号処理品質の向上を図ることも可能である。
図10は、本発明の実施例6の処理説明図であり、(A)は要部のみのフローチャート、(B)は逆フィルタの係数gのインパルス応答例、(C)は係数gを制限(重み付け)した処理例を示し、逆フィルタのインパルス応答(係数g)が収束しない場合、FIRフィルタの係数がオーバする状態となることがあり、それを回避可能とする処理を示し、g〜g係数全リセット(b1)して、N=0の初期状態としたステップ(b2)後に、応答データXの最初からの読込みを行う(b3)。そして、X>Vthか否か、即ち、応答データが閾値Vthを超えたレベルであるか否かを判定し(b4)、超えている場合は、ステップ(b3)に戻り、又超えていない場合は、係数gの計算を行って(b5)、その係数gの制限処理としての重み付けを行う(b6)。そして、N+1とし(b7)、次の応答データXの処理を行う為にステップ(b3)に移行し、又全係数g計算完了(b8)により、この場合の制限処理を終了する。このような処理は、前述の図4の平均化有効判定処理部35、図8の平均化有効判定処理部45、図9の平均化有効判定処理部55に於いて実行することができる。
10,20,30,40,50−1,50−2 FIRフィルタ
11,21,31,41,51 係数演算回路
12,22,32,42,52 係数メモリ
13,23,33,43,53 逐次係数設定回路
14,24,34,44−1,44−2,44−3 期待値テーブル
35,45,55 平均化有効判定処理部
56 最終係数設定回路

Claims (7)

  1. 伝搬特性を補償処理する逆フィルタ回路に於いて、
    前記伝搬特性による影響を受けた信号をデジタル信号に変換して入力する手段と、前記伝搬特性の逆フィルタ特性に近似した特性に制御する為の単位時間の遅延手段と乗算手段と加算手段とを含むFIRフィルタと、
    前記伝搬特性による影響を受ける以前の信号を疑似したデジタル信号データを持つ期待値テーブルと、
    該FIRフィルタの出力信号と前記期待値テーブルの値を基に係数演算を順次行う係数演算回路と、
    前記係数演算回路により順次求めた係数を保持する係数メモリと、
    該係数メモリに保持した係数を前記FIRフィルタの前記乗算手段に乗算係数として順次設定する逐次係数設定回路と
    を備えたことを特徴とする逆フィルタ回路。
  2. 前記FIRフィルタに於ける第1の係数gに初期値を設定し、第2〜第N+1の係数g〜gにゼロを設定し、伝搬特性により影響を受けた信号をデジタル信号化した第1のインパルス応答データの先頭データXを前記FIRフィルタに入力した時の出力Yを得て、前記期待値テーブルの第一の期待値Eから逆フィルタとしての条件を満足する係数gの値を係数演算回路で計算し、該計算の結果を前記係数メモリに記憶し、逐次係数設定回路がFIRフィルタの第一の係数gに設定し、第二のインパルス応答等のデータX1 をFIRフィルタに入力した出力Y1 を、前記期待値テーブルの第ニの期待値E1 から逆フィルタとしての条件を満足する係数g1 の値を係数演算回路で計算し、該計算の結果を係数メモリに記憶し、逐次係数設定回路がFIRフィルタの第二の係数g1 に設定する処理を順次行って、インパルス応答のデータXをFIRフィルタに入力してその出力Yを得、前記期待値テーブルの第N+1の期待値Eから逆フィルタとしての条件を満足する係数gの値を係数演算回路で計算し、計算結果を前記係数メモリに記憶し、前記逐次係数設定回路が前記FIRフィルタの第N+1の係数gに設定する構成を有することを特徴とする前記請求項1記載の逆フィルタ回路。
  3. 前記伝搬路に入力する波形はインパルスとし、期待値テーブルの値はインパルスに相当するデジタル信号データとすることを特徴とする、請求項1記載の逆フィルタ回路。
  4. 前記伝搬特性による影響を受けた信号をデジタル信号に変換して繰り返し入力する手段と、前記伝搬特性の逆フィルタ特性に近似した特性に制御する為の単位時間の遅延手段と乗算手段と加算手段とを含む前記FIRフィルタと、前記係数演算回路と、前記期待値テーブルと、前記係数メモリと、前記逐次係数設定回路とを含み、且つ前記係数メモリに保持した前記FIRフィルタの乗算手段対応の係数について平均化処理を基に有効か否かを判定する平均化有効判定処理手段と、該平均化有効判定処理手段による最終有効判定の係数を前記逐次係数設定回路に設定する構成を備えたことを特徴とする前記請求項1乃至3記載の逆フィルタ回路。
  5. 前記期待値テーブルを、限定された周波数範囲を有する複数種類の過渡的信号を前記伝搬特性対応に設けて選択可能とした構成を備えたことを特徴とする前記請求項4記載の逆フィルタ回路。
  6. 前記FIRフィルタを、検出用FIRフィルタと運用FIRフィルタとし、前記検出用FIRフィルタによる前記逐次係数設定回路に設定した最終係数を設定する最終係数設定回路と、該最終係数設定回路に設定した係数を前記運用FIRフィルタの乗算係数として設定する構成を備えたことを特徴とする請求項1乃至5記載の逆フィルタ回路。
  7. 前記係数演算回路により求めた係数と閾値とを比較する比較手段と、該比較手段により該係数が閾値を超えた時に該係数に減衰係数を乗算する手段とを含む構成を備えたことを特徴とする請求項1乃至6記載の逆フィルタ回路。
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