JP2013161868A - 固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、及び、電子機器 - Google Patents

固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、及び、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】単位画素の電荷蓄積部への光の漏れ込みを抑制し、画像のノイズを低減させる。
【解決手段】受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、及び、光電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備える固体撮像装置において、電荷蓄積部の単位画素に光が入射する入射側に近い方の電極のうちの少なくとも一部が遮光膜として機能する金属膜により構成される。本技術は、例えば、固体撮像素子に適用できる。
【選択図】図8

Description

本技術は、固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、及び、電子機器に関し、特に、単位画素に電荷蓄積部を備える固体撮像装置、固体撮像装置の製造方法、及び、電子機器に関する。
固体撮像装置、例えばX−Yアドレス方式の固体撮像装置の一種であるCMOSイメージセンサでは、光電変換部で生成しかつ蓄積した光電荷を、画素毎あるいは行毎に順次走査して読み出す動作が行われる。この順次走査の場合、即ち、電子シャッタとしてローリングシャッタを採用した場合は、光電荷を蓄積する露光の開始時間、及び、終了時間を全ての画素で一致させることができない。そのため、順次走査の場合、動被写体の撮像時に撮像画像に歪みが生じるという問題がある。
この種の画像歪みが許容できない、高速に動く被写体の撮像や、撮像画像の同時性を必要とするセンシング用途では、電子シャッタとして、画素アレイ部中の全画素に対して同一のタイミングで露光開始と露光終了とを実行するグローバルシャッタが採用される。このグローバルシャッタを実現するために、光電変換部であるフォトダイオードとは別に光電荷を蓄積する領域、即ち電荷蓄積部として、例えば、埋め込み型MOSキャパシタを設けている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、フォトダイオードにおいて光電変換によって生成しかつ蓄積された光電荷を、グローバルシャッタ時に埋め込み型MOSキャパシタで全て受け止めるためには、埋め込み型MOSキャパシタは、フォトダイオードと同等以上の飽和電荷量を必要とする。逆に言うと、同じ単位画素サイズで考えると、埋め込み型MOSキャパシタが単位画素内に存在することで、フォトダイオードの面積が大幅に小さくなるため、フォトダイオードの飽和電荷量が小さくなるという問題がある。
その対策として、フォトダイオードにおいて光電変換によって生成した光電荷を、フォトダイオード、及び、埋め込み型MOSキャパシタの両方で蓄積する技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この従来技術によれば、飽和電荷量がフォトダイオードの飽和電荷量と埋め込み型MOSキャパシタの飽和電荷量の合計となる。
しかしながら、特許文献2に記載の従来技術においても、グローバルシャッタ機能のないCMOSイメージセンサと比較すると飽和電荷量において大きく劣ってしまう。何故なら、グローバル露光を実現するためには、単位画素内に電荷蓄積部(従来技術の場合は埋め込み型MOSキャパシタ)だけでなく、更にトランジスタを追加することが必要となるためである。その結果、画像のダイナミックレンジの低下を招いてしまう。
一方、飽和電荷量を増やし、ダイナミックレンジを広げるために、上記のグローバル露光を実現している従来技術とは別に、電荷蓄積部として、埋め込み型MOSキャパシタではなく、より単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタを使用することも考えられる。
特許第3874135号公報 特開2009−268083号公報
ところで、単位画素内に電荷蓄積部を設けるようにした場合、電荷蓄積部に光が漏れ込み、スミア等の偽信号が発生する恐れがある。
そこで、本技術は、単位画素の電荷蓄積部への光の漏れ込みを抑制し、画像のノイズを低減できるようにするものである。
本技術の第1の側面の固体撮像装置は、受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、及び、前記光電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備え、前記電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い方の電極のうちの少なくとも一部が遮光膜として機能する金属膜により構成される。
前記金属膜を2層構造とし、前記電荷蓄積部の容量絶縁膜に隣接する第1層を、第2層より仕事関数を高く、遮光性を低くすることができる。
複数の前記単位画素の一括露光を可能とし、露光期間中に前記光電変換部に蓄積された電荷を前記電荷蓄積部に蓄積させることができる。
前記電荷蓄積部には、露光期間中に前記光電変換部から溢れた電荷を蓄積させることができる。
前記電荷蓄積部を、埋め込み型MOSキャパシタからなる第1の電荷蓄積部、及び、表面型MOSキャパシタからなる第2の電荷蓄積部を含むように構成し、前記金属膜により、前記第1の電荷蓄積部に対する遮光膜、及び、前記第2の電荷蓄積部の前記入射側に近い方の電極を構成させることができる。
前記第1の電荷蓄積部に対する前記遮光膜と前記第2の電荷蓄積部の前記電極とを前記単位画素内において離間して配置させることができる。
前記第1の電荷蓄積部に対する前記遮光膜と前記第2の電荷蓄積部の前記電極とを互いに異なる電位に設定させることができる。
本技術の第2の側面の固体撮像装置の製造方法においては、受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、埋め込み型MOSキャパシタからなり前記光電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部、及び、表面型MOSキャパシタからなり前記光電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備える固体撮像装置の製造方法において、遮光膜を成膜する第1工程と、前記遮光膜を加工することにより、前記第1の電荷蓄積部に対する遮光膜、及び、前記第2の電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い方の電極を形成する第2工程とを含む。
本技術の第3の側面の電子機器は、受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、及び、前記光電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備え、前記電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い電極のうちの少なくとも一部が遮光膜として機能する金属膜により構成される固体撮像装置と、前記単位画素から出力される信号に対して信号処理を行う信号処理部とを備える。
本技術の第1の側面又は第3の側面においては、電荷蓄積部の単位画素に光が入射する入射側に近い電極により、電荷蓄積部に入射する光が遮られる。
本技術の第2の側面においては、遮光膜が成膜され、前記遮光膜が加工されることにより、第1の電荷蓄積部に対する遮光膜、及び、第2の電荷蓄積部の単位画素に光が入射する入射側に近い方の電極が形成される。
本技術の第1の側面乃至第3の側面によれば、単位画素の電荷蓄積部への光の漏れ込みを抑制し、画像のノイズを低減させることができる。
本技術が適用されるCMOSイメージセンサの構成の概略を示すシステム構成図である。 本技術が適用されるCMOSイメージセンサの他のシステム構成を示すシステム構成図(その1)である。 本技術が適用されるCMOSイメージセンサの他のシステム構成を示すシステム構成図(その2)である。 埋め込み型MOSキャパシタ、及び、表面側MOSキャパシタについての説明図である。 複数のキャパシタ構造の組合せについての説明図である。 第2の電荷蓄積部の他の構成例を示す断面図(その1)である。 第2の電荷蓄積部の他の構成例を示す断面図(その2)である。 複数のキャパシタ構造の組合せの他の構成例を示す断面図(その1)である。 複数のキャパシタ構造の組合せの他の構成例を示す断面図(その2)である。 複数のキャパシタ構造の組合せの他の構成例を示す断面図(その3)である。 複数のキャパシタ構造の組合せの他の構成例を示す断面図(その4)である。 キャパシタの電極と容量絶縁膜を構成する材料に対するEOT−Jg特性の測定結果の例を示す図である。 図12のEOT−Jg特性の測定に用いたキャパシタ構造を示す図である。 電極をTiNとWの2層構造にすることにより、リーク電流が減少する理由を説明するための図である。 複数のキャパシタ構造の組合せの他の構成例を示す断面図(その5)である。 複数のキャパシタ構造の組合せの他の構成例を示す断面図(その6)である。 各材料の金属膜の透過率を測定したデータである。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その1)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その2)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その3)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その4)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その5)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その6)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その7)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その8)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その9)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その10)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その11)である。 第1の電荷蓄積部及び第2の電荷蓄積部の製造プロセスについての説明図(その12)である。 単位画素の回路構成を示す回路図である。 単位画素の画素構造を示す概略図である。 単位画素の回路動作の説明に供するタイミングチャートである。 単位画素の回路動作の説明に供するポテンシャル図(その1)である。 単位画素の回路動作の説明に供するポテンシャル図(その2)である。 単位画素の回路動作の説明に供するポテンシャル図(その3)である。 単位画素の回路動作の説明に供するポテンシャル図(その4)である。 単位画素の回路動作の説明に供するポテンシャル図(その5)である。 単位画素の回路動作の説明に供するポテンシャル図(その6)である。 単位画素の回路動作の説明に供するポテンシャル図(その7)である。 単位画素の回路動作の説明に供するポテンシャル図(その8)である。 単位画素の変形例1の回路構成を示す回路図である。 単位画素の変形例2の回路構成を示す回路図である。 単位画素の変形例2の回路動作の説明に供するタイミングチャートである。 画素共有の具体例1に係る回路構成を示す回路図である。 画素共有の具体例2に係る回路構成を示す回路図である。 基板表面をピニングするため、及び、FD部、第1の電荷蓄積部、第2の電荷蓄積部のポテンシャルを結合するための要件の説明に供する基板深さ方向のポテンシャル図である。 信号処理部における、処理例1の場合、及び、処理例2の場合の信号処理についての説明に供するタイミングチャートである。 処理例3の場合の信号処理の説明に供する入射光量−出力の特性図(その1)である。 処理例3の場合の信号処理の説明に供する入射光量−出力の特性図(その2)である。 変形例に係る単位画素の回路動作の説明に供するタイミングチャートである。 参考例に係る単位画素についての動作説明図である。 本技術に係る電子機器、例えば撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と記述する)について図面を用いて詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.本技術が適用される固体撮像装置
1−1.基本的なシステム構成
1−2.他のシステム構成
2.実施形態に関する説明
2−1.電荷蓄積部を分割することによって電荷蓄積部のトータルの容量値を大きくすることが出来る理由
2−2.単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタの説明
2−3.電荷蓄積部の製造プロセス
3.実施例
4.ノイズ除去処理及び演算処理に関する説明
5.参考例
6.変形例
6−1.フォトダイオードのみで光電荷を蓄積する例
6−2.その他の変形例
7.電子機器(撮像装置)
<1.本技術が適用される固体撮像装置>
[1−1.基本的なシステム構成]
図1は、本技術が適用される固体撮像装置、例えばX−Yアドレス方式固体撮像装置の一種であるCMOSイメージセンサの構成の概略を示すシステム構成図である。ここで、CMOSイメージセンサとは、CMOSプロセスを応用して、または、部分的に使用して作成されたイメージセンサである。
本適用例に係るCMOSイメージセンサ10は、図示せぬ半導体基板(チップ)上に形成された画素アレイ部11と、当該画素アレイ部11と同じ半導体基板上に集積された周辺回路部とを有する構成となっている。周辺回路部は、例えば、垂直駆動部12、カラム処理部13、水平駆動部14及びシステム制御部15から構成されている。
CMOSイメージセンサ10は更に、信号処理部18及びデータ格納部19を備えている。信号処理部18及びデータ格納部19については、本CMOSイメージセンサ10と同じ基板上に搭載しても構わないし、本CMOSイメージセンサ10とは別の基板上に配置するようにしても構わない。また、信号処理部18及びデータ格納部19の各処理については、本CMOSイメージセンサ10とは別の基板に設けられる外部信号処理部、例えば、DSP(Digital Signal Processor)回路やソフトウェアによる処理でも構わない。
画素アレイ部11は、受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部を有する単位画素(以下、単に「画素」と記述する場合もある)が行方向及び列方向に、即ち、行列状に2次元配置された構成となっている。ここで、行方向とは画素行の画素の配列方向(即ち、水平方向)を言い、列方向とは画素列の画素の配列方向(即ち、垂直方向)を言う。単位画素の具体的な回路構成や画素構造の詳細については後述する。
画素アレイ部11において、行列状の画素配列に対して、画素行ごとに画素駆動線16が行方向に沿って配線され、画素列ごとに垂直信号線17が列方向に沿って配線されている。画素駆動線16は、画素から信号を読み出す際の駆動を行うための駆動信号を伝送する。図1では、画素駆動線16について1本の配線として示しているが、1本に限られるものではない。画素駆動線16の一端は、垂直駆動部12の各行に対応した出力端に接続されている。
垂直駆動部12は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどによって構成され、画素アレイ部11の各画素を全画素同時あるいは行単位等で駆動する。すなわち、垂直駆動部12は、当該垂直駆動部12を制御するシステム制御部15と共に、画素アレイ部11の各画素を駆動する駆動部を構成している。この垂直駆動部12はその具体的な構成については図示を省略するが、一般的に、読出し走査系と掃出し走査系の2つの走査系を有する構成となっている。
読出し走査系は、単位画素から信号を読み出すために、画素アレイ部11の単位画素を行単位で順に選択走査する。単位画素から読み出される信号はアナログ信号である。掃出し走査系は、読出し走査系によって読出し走査が行われる読出し行に対して、その読出し走査よりもシャッタスピードの時間分だけ先行して掃出し走査を行う。
この掃出し走査系による掃出し走査により、読出し行の単位画素の光電変換部から不要な電荷が掃き出されることによって当該光電変換部がリセットされる。そして、この掃出し走査系による不要電荷の掃き出す(リセットする)ことにより、所謂電子シャッタ動作が行われる。ここで、電子シャッタ動作とは、光電変換部の光電荷を捨てて、新たに露光を開始する(光電荷の蓄積を開始する)動作のことを言う。
読出し走査系による読出し動作によって読み出される信号は、その直前の読出し動作または電子シャッタ動作以降に受光した光量に対応するものである。そして、直前の読出し動作による読出しタイミングまたは電子シャッタ動作による掃出しタイミングから、今回の読出し動作による読出しタイミングまでの期間が、単位画素における光電荷の露光期間となる。
垂直駆動部12によって選択走査された画素行の各単位画素から出力される信号は、画素列ごとに垂直信号線17の各々を通してカラム処理部13に入力される。カラム処理部13は、画素アレイ部11の画素列ごとに、選択行の各画素から垂直信号線17を通して出力される信号に対して所定の信号処理を行うとともに、信号処理後の画素信号を一時的に保持する。
具体的には、カラム処理部13は、信号処理として少なくとも、ノイズ除去処理、例えばCDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)処理を行う。このカラム処理部13によるCDS処理により、リセットノイズや画素内の増幅トランジスタの閾値ばらつき等の画素固有の固定パターンノイズが除去される。カラム処理部13にノイズ除去処理以外に、例えば、AD(アナログ−デジタル)変換機能を持たせ、アナログの画素信号をデジタル信号に変換して出力することも可能である。
水平駆動部14は、シフトレジスタやアドレスデコーダなどによって構成され、カラム処理部13の画素列に対応する単位回路を順番に選択する。この水平駆動部14による選択走査により、カラム処理部13において単位回路ごとに信号処理された画素信号が順番に出力される。
システム制御部15は、各種のタイミング信号を生成するタイミングジェネレータなどによって構成され、当該タイミングジェネレータで生成された各種のタイミングを基に、垂直駆動部12、カラム処理部13、及び、水平駆動部14などの駆動制御を行う。
信号処理部18は、少なくとも演算処理機能を有し、カラム処理部13から出力される画素信号に対して演算処理等の種々の信号処理を行う。データ格納部19は、信号処理部18での信号処理に当たって、その処理に必要なデータを一時的に格納する。
上記構成のCMOSイメージセンサ10は、画素アレイ部11中の全画素に対して同一のタイミングで露光開始と露光終了とを実行するグローバル露光を採用している。すなわち、CMOSイメージセンサ10では、全画素の一括露光が可能である。このグローバル露光は、垂直駆動部12及びシステム制御部15からなる駆動部による駆動の下に実行される。グローバル露光を実現するグローバルシャッタ機能は、高速に動く被写体の撮像や、撮像画像の同時性を必要とするセンシング用途に用いて好適なシャッタ動作である。
[1−2.他のシステム構成]
本技術が適用されるCMOSイメージセンサ10としては、上述したシステム構成のものに限られるものではない。他のシステム構成として、以下のようなシステム構成のものを挙げることができる。
例えば、図2に示すように、データ格納部19をカラム処理部13の後段に配置し、カラム処理部13から出力される画素信号を、データ格納部19を経由して信号処理部18に供給するシステム構成のCMOSイメージセンサ10Aを挙げることができる。
更には、図3に示すように、画素アレイ部11の列ごとあるいは複数の列ごとにAD変換するAD変換機能をカラム処理部13に持たせるとともに、当該カラム処理部13に対してデータ格納部19及び信号処理部18を並列的に設けるシステム構成のCMOSイメージセンサ10Bを挙げることができる。
<2.実施形態に関する説明>
グローバル露光を実現するにあたって、実施形態に係る固体撮像装置(例えば、CMOSイメージセンサ)は、グローバル露光を実現している従来技術と比較して、暗時や低照度時における撮像画像の画質を悪化させずに、飽和電荷量をより多く確保するために、単位画素内に第1、第2の2つの電荷蓄積部を持つ。そして、第1の電荷蓄積部として埋め込み型MOSキャパシタを用い、第2の電荷蓄積部として第1の電荷蓄積部よりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタを用いる。
好ましくは、第1の電荷蓄積部、及び、第2の電荷蓄積部については、各飽和電荷量の大小関係を次のように設定するのが良い。すなわち、第1の電荷蓄積部については、光電変換部の飽和電荷量よりも少ない飽和電荷量とするのが好ましい。
第1の電荷蓄積部の飽和電荷量を光電変換部の飽和電荷量よりも少なくしたとき、その少ない分については第2の電荷蓄積部で補うことになる。従って、第2の電荷蓄積部については、第1の電荷蓄積部の飽和電荷量との合計が光電変換部の飽和電荷量以上になるような飽和電荷量でなければならない。
上述したように、単位画素内に第1、第2の2つの電荷蓄積部を持つとともに、第1の電荷蓄積部として埋め込み型MOSキャパシタを用い、第2の電荷蓄積部として第1の電荷蓄積部よりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタを用いることで、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、第1の電荷蓄積部と第2の電荷蓄積部を合わせた面積と同じ面積に対して埋め込み型MOSキャパシタを形成した場合と比較して、光電荷を蓄積可能な容量値を大幅に増加させること、即ち、飽和電荷量をより多く確保することが可能となる。尚且つ、低照度時の信号に関しては埋め込み型MOSキャパシタを使用しており、界面準位や欠陥等の影響を受けにくく、グローバル露光を実現している従来技術と比較して暗時特性を悪化させることがないため、低照度時の撮像画像の画質を悪化させることがない。
その結果として、同じ単位画素サイズのグローバルシャッタ機能がないCMOSイメージセンサに対して、同等の特性を発揮するグローバルシャッタ機能を備えたCMOSイメージセンサを実現できる。また、同じ単位画素サイズのグローバルシャッタ機能を備えた従来のCMOSイメージセンサに対して、大幅なダイナミックレンジ拡大を図ったCMOSイメージセンサを実現できる。
[2−1.電荷蓄積部を分割することによって電荷蓄積部のトータルの容量値を大きくすることが出来る理由]
このように、第1の電荷蓄積部として埋め込み型MOSキャパシタを用い、第2の電荷蓄積部として第1の電荷蓄積部よりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタを用いることで、電荷蓄積部のトータルの容量値を大きくすることが出来る。ここで、電荷蓄積部のトータルの容量値を大きくすることが出来る理由について、一数値例を挙げて説明する。
例えば、1μm2の面積のキャパシタを形成する場合を考える。第1の電荷蓄積部の単位面積当たりの容量値を1fF/μm2、第2の電荷蓄積部の単位面積当たりの容量値を10fF/μm2として、1μm2の面積のキャパシタの全てを第1の電荷蓄積部によって形成するものとすると、1μm2の面積のキャパシタの容量値は1fFとなる。
このとき、1μm2の半分の面積を第2の電荷蓄積部で置き換えると、1μm2の面積のキャパシタの容量値は、5.5fF(=1/2μm2×1fF+1/2μm2×10fF)となる。すなわち、半分の面積を第2の電荷蓄積部で置き換えると、置き換えない場合と比較すると、1μm2の面積のキャパシタの容量値は5.5倍となる。
更に、1μm2の3/4の面積を第2の電荷蓄積部で置き換えると、1μm2の面積のキャパシタの容量値は7.75fFとなり、置き換えない場合と比較すると7.75倍となる。また、1μm2の半分の面積を第2の電荷蓄積部で置き換える際、第2の電荷蓄積部の単位面積当たりの容量値を20fF/μm2とすると、1μm2の面積のキャパシタの容量値は10.5fFとなり、置き換えない場合と比較すると10.5倍となる。
一方で、単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタは総じてリーク電流が多く、第2の電荷蓄積部は、暗電流や白点等の暗時特性の悪化が顕著となる問題がある。そこで、光電変換部から全画素同時に光電荷を転送する際に、低照度時の光電荷については第1の電荷蓄積部に蓄積する。ここで、「低照度時の光電荷」とは、第1の電荷蓄積部の飽和電荷量以下の光電荷を言う。第1の電荷蓄積部は埋め込み型のキャパシタからなるため、界面準位や欠陥等の影響を受けにくく、第2の電荷蓄積部と比較して暗時特性が良い。
また、高照度時の光電荷については、第1の電荷蓄積部及び第2の蓄積容量のいずれにも蓄積する。ここで、「高照度時の光電荷」とは、第1の電荷蓄積部の飽和電荷量を超える光電荷を言う。取り扱い電荷量が多い高照度時は、高いS/Nを確保できるため、暗電流や白点等の暗時特性の影響を受け難い。従って、リーク電流が多い第2の電荷蓄積部に高照度時の光電荷を蓄積しても画質に与える影響は極めて低い。
以上の説明から明らかなように、第1の電荷蓄積部として埋め込み型MOSキャパシタを用い、第2の電荷蓄積部として第1の電荷蓄積部よりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタを用いることで、飽和電荷量をより多く確保できる。逆に、飽和電荷量が同等でよければ、省スペース化出来る分だけ単位画素サイズの縮小を図ることができる。
しかも、全画素同時読出しの際に、低照度時の光電荷については、暗電流や白点等の暗時特性の良い第1の電荷蓄積部に蓄積する一方、暗時特性の悪い第2の電荷蓄積部には高照度時の光電荷を蓄積することで、グローバル露光を実現している従来技術と比較して、暗時や低照度時における撮像画像の画質が悪化しない。
第1の電荷蓄積部よりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタ、即ち、埋め込み型MOSキャパシタよりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタの一例として、表面型のMOSキャパシタを挙げることができる。
[2−2.単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタの説明]
ここで、第1の電荷蓄積部を構成する埋め込み型MOSキャパシタと、第2の電荷蓄積部を構成する例えば表面側MOSキャパシタとの違いについて説明する。
図4に、埋め込み型MOSキャパシタA、及び、表面側MOSキャパシタBについて示す。また、図4A、図4Bにおいて、(a)は各MOSキャパシタの断面構造を、(b)は等価回路をそれぞれ示している。
図4A、図4Bに示すように、いずれのMOSキャパシタも、半導体基板21上にゲート酸化膜22を介してゲート電極23が配置されている。そして、埋め込み型MOSキャパシタAの場合は、半導体基板21の深部に信号電荷を蓄積する電荷蓄積領域24が形成され、表面型MOSキャパシタBの場合は、半導体基板21の基板表面に電荷蓄積領域25が形成される構造となっている。
図4A、図4Bの各図(b)において、Coxはゲート酸化膜22の容量値を、Cchは基板表面-電荷蓄積領域間の容量値を、Csiは電荷蓄積領域-基板間の容量値をそれぞれ示している。
(埋め込み型キャパシタの場合)
電荷蓄積領域24の単位面積当たりの容量値をCbとすると、当該容量値Cbは次式(1)で表わされる。
Cb=Cox・Cch/(Cox+Cch)+Csi
=Cox・{1/(1+Cox/Cch)}+Csi ・・・(1)
ここで、電荷蓄積領域-基板間の容量値Csiが十分に小さいと考えれば、式(1)は次式(2)で近似できる。
Cb≒Cox・{1/(1+Cox/Cch)} ・・・(2)
(表面型キャパシタの場合)
電荷蓄積領域の単位面積当たりの容量値をCsとすると、当該容量値Csは次式(3)で表わされる。
Cs=Cox+Csi ・・・(3)
ここで、電荷蓄積領域-基板間の容量値Csiが十分に小さいと考えれば、次式(4)に示すように、ゲート酸化膜22の容量値Coxで近似できる。
Cs≒Cox ・・・(4)
すなわち、電荷蓄積領域24の単位面積当たりの容量値Cbと、電荷蓄積領域25の単位面積当たりの容量値Csとの大小関係は、Cb<Csとなり、電荷蓄積領域を基板表面から基板中へ埋め込むことによって容量値が小さくなる。逆に言うと、電荷蓄積領域を基板中から基板表面へ持ってくることによって容量値が大きくなる。
(材料的に単位面積当たりの容量値を増やす方法についての説明)
単位面積当たりのゲート酸化膜22の容量値Coxは次式(5)で表される。
Cox=εox/tox ・・・(5)
ここで、εoxはゲート酸化膜22の誘電率、toxはゲート酸化膜22の膜厚である。
ゲート酸化膜22の膜厚toxは、耐圧やリーク量の観点でも重要であるが、同じ膜厚でも誘電率の高い材料(High−k材料)を使用することで、単位面積当たりの容量値Coxを増やすことができる。誘電率の高い材料としては、たとえば次の材料を挙げることができる。
Si : 比誘電率7
Ta : 比誘電率26
HfO : 比誘電率25
ZrO : 比誘電率25
真空の誘電率と比誘電率の積がそれぞれの材料の誘電率となるので、SiO(比誘電率3.9)との比誘電率の比率を考えると、単位面積当たりの容量値の増加分を見積ることができる。例えば表面型MOSキャパシタを想定して、SiOの代わりに同じ膜厚のSiを使用すると、単位面積当たりの容量値が1.8倍、Taを使用すると、単位面積当たりの容量値が6.7倍に増加する。
(構造的に単位面積当たりの容量値を増やす方法についての説明)
また、構造的には、複数のキャパシタ構造を組み合わせることにより、単位面積当たりの容量値を増やすことができる。その組合せ構造の一例として、図5に示す構造、即ち、プレーナ型MOSキャパシタとジャンクション型キャパシタとを組み合わせた構造Aや、プレーナ型MOSキャパシタとスタック型キャパシタとを組み合わせた構造Bを挙げることができる。
先ず、組合せ構造Aについて説明する。例えば、N型半導体基板51上にP型ウェル52が形成されている。P型ウェル52の表層部に中間電極となるN+型半導体領域41が形成され、下部電極となるP型ウェル52との間でジャンクション型MOSキャパシタが形成される。更に、基板表面上に絶縁膜53を介して上部電極42が配置されることで、前記ジャンクション型MOSキャパシタと並列にプレーナ型MOSキャパシタが形成される。つまり、第2の電荷蓄積部40は、プレーナ型MOSキャパシタとジャンクション型キャパシタの並列接続で形成される。
次に、組合せ構造Bについて説明する。第1の電荷蓄積部30については、組合せ構造Aの場合と同じプレーナ型MOSキャパシタである。第2の電荷蓄積部40については、素子分離絶縁膜55、56で区分された領域にプレーナ型MOSキャパシタが形成され、さらに上層に並列接続でスタック型キャパシタが形成される。
具体的には、P型ウェル52の表層部に下部電極となるP+(または、N+)型半導体領域43が形成され、当該半導体領域43の上に容量絶縁膜44を介して中間電極45が形成されている。この構造は、プレーナ型MOSキャパシタの構造である。更に、中間電極45上に容量絶縁膜46を介して上部電極47が形成されている。この構造は、スタック型キャパシタの構造である。中間電極45は、配線57によってN+型半導体領域41と電気的に接続されている。
この組合せ構造Bによれば、即ち、プレーナ型MOSキャパシタとスタック型キャパシタとの組合せ構造によれば、より単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタを形成することができる。
(第2の電荷蓄積部の他の構造例)
図6及び図7に、第2の電荷蓄積部40の他の構造例を示す。図6及び図7において、図5と同等部位には同一符号を付して示している。
図6Aは、プレーナ型MOSキャパシタの構造を示す断面図である。第2の電荷蓄積部40を構成するプレーナ型MOSキャパシタは、P型ウェル52の表層部に下部電極となるP+(または、N+)型半導体領域43が形成され、当該半導体領域43の上に容量絶縁膜44を介して上部電極45が形成された構造となっている。
図6Bは、スタック型キャパシタ1の構造を示す断面図である。第2の電荷蓄積部40を構成するスタック型キャパシタ1は、素子分離絶縁膜55の上に下部電極45が形成され、当該下部電極45の上に容量絶縁膜46を介して上部電極47が形成された構造となっている。
図7Aは、スタック型キャパシタ2の構造を示す断面図である。第2の電荷蓄積部40を構成するスタック型キャパシタ2は、断面U字形の下部電極45がN+型半導体領域41に対して電気的に接続され、この下部電極45の内側に容量絶縁膜46を介して上部電極47が挿入された構造となっている。
このスタック型キャパシタ2の構造の場合、上部電極47には電源電圧が印加、あるいは接地される。断面U字形の下部電極45と、当該下部電極45の内側に埋め込まれた上部電極47とを含むスタック型キャパシタ2によれば、通常のスタック型キャパシタ、例えば、スタック型キャパシタ1よりも静電容量に寄与する対向面積を大きくとれる利点がある。
図7Bは、トレンチ型キャパシタの構造を示す断面図である。第2の電荷蓄積部40を構成するトレンチ型キャパシタは、P型ウェル52を貫通して基板51に達するようなトレンチ48が形成されており、このトレンチ48内にキャパシタが形成されるようになっている。
具体的には、トレンチ48の内壁に下部電極となるN+(または、P+)型半導体領域43が形成され、当該半導体領域43の内壁に容量絶縁膜44が被覆され、当該容量絶縁膜44を介して上部電極45が埋め込まれた構造となっている。
更に、第2の電荷蓄積部40については、容量絶縁膜の一部もしくは全部がシリコン酸化膜よりも誘電率の高い材料によって構成された、プレーナ型MOSキャパシタ、ジャンクション型キャパシタ、スタック型キャパシタ、トレンチ型キャパシタ単体もしくはそれらの組み合わせによって構成される。シリコン酸化膜(SiO)よりも誘電率の高い材料としては、Si、Ta、HfO、ZrO、Al3、TiO2等を挙げることができる。
以上、図6及び図7に基づいて、第2の電荷蓄積部40の構造の一例について説明したが、第2の電荷蓄積部40の構造としてはこれらの構造例に限られるものではなく、DRAMのメモリキャパシタなどで容量を高めるために、これまで開発された様々な方法を採用することが出来る。
(電荷蓄積部への光の漏れ込みを抑制する方法についての説明)
次に、図8乃至図10を参照して、第1の電荷蓄積部30及び第2の電荷蓄積部40への光の漏れ込みを抑制する方法について説明する。
図8は、図5Bのキャパシタ構造に対して、第1の電荷蓄積部30及び第2の電荷蓄積部40への光の漏れ込みを抑制するようにしたキャパシタ構造の例を示している。
図8のキャパシタ構造は、図5Bのキャパシタ構造と比較して、上部電極47の材質、及び、遮光膜58が設けられている点が異なる。
上部電極47及び遮光膜58は、例えば、W(タングステン)等の遮光性を有する金属膜により構成される。あるいは、上部電極47及び遮光膜58は、W/TiN/Ti、Al/TiN/Ti、Cu/TaN等、バリアメタルを施した金属膜により構成することも可能である。
上部電極47は、第2の電荷蓄積部40の電極のうち単位画素に光が入射する側(以下、入射側と称する)に最も近い位置に配置されており、単位画素に入射する光に対する遮光膜としても機能する。従って、上部電極47により、第2の電荷蓄積部40への光の漏れ込みが抑制され、スミア等の偽信号の発生を抑制することができる。
また、遮光膜として用いている金属膜の一部を上部電極47として用いることにより、効率的に第2の電荷蓄積部40の容量を増やし、画像のダイナミックレンジを拡大することができる。
なお、上部電極47は、例えば、図示せぬ配線等により、P+(または、N+)型半導体領域43に接続されるとともに、所定の電源電圧が印加、あるいは接地される。
また、遮光膜58は、第1の電荷蓄積部30の電極のうち入射側に最も近い位置に配置されているゲート電極33より入射側に近い位置に、ゲート電極33を覆うように配置されている。従って、遮光膜58により、第1の電荷蓄積部30への光の漏れ込みが抑制され、スミア等の偽信号の発生を抑制することができる。
さらに、上部電極47と遮光膜58は、単位画素内において離間して配置されるとともに、同電位に設定する必要がない。従って、上部電極47と遮光膜58の配置の自由度が高くなり、レイアウトの設計が容易になる。
なお、図9に示されるように、遮光膜58を、ゲート電極SGだけでなく、隣接するゲート電極CGの上部の一部にオーバーラップさせるようにしてもよい。
また、図10に示されるように、上部電極47を、中間電極45の側面まで覆うようにしてもよい。これにより、第2の電荷蓄積部40への光の漏れ込みをさらに抑制することが可能になる。
同様に、図10に示されるように、遮光膜58を、ゲート電極SG及びゲート電極CGの側面まで覆うようにしてもよい。これにより、第1の電荷蓄積部30への光の漏れ込みをさらに抑制することが可能になる。
なお、図5Bのキャパシタ構造以外の他のキャパシタ構造に対しても、同様の方法により、第1の電荷蓄積部30及び第2の電荷蓄積部40への光の漏れ込みを抑制するようにすることが可能である。
(電荷蓄積部からのリーク電流を抑制する方法)
次に、図11乃至図17を参照して、第2の電荷蓄積部40からのリーク電流(より正確にはゲートリーク電流)を抑制する方法について説明する。
図11は、図8(図5B)のキャパシタ構造に対して、第2の電荷蓄積部40からのリーク電流を抑制するようにしたキャパシタ構造の例を示している。
図11のキャパシタ構造は、図8のキャパシタ構造と比較して、上部電極47及び遮光膜58が2層構造になっている点が異なる。
上部電極47の容量絶縁膜46と隣接する第1層47Aは、第2層47Bと比較して、仕事関数(WF)が高く、遮光性の低い金属膜により構成される。逆に、第2層47Bは、第1層47Aと比較して、仕事関数が低く、遮光性の高い金属膜により構成される。具体的には、例えば、第1層47AがTiNにより構成され、第2層47BがWにより構成される。
図12は、図13に示されるキャパシタ構造の電極101及び容量絶縁膜102の材料を変化させたときのEOT(Equivalent Oxide Thickness)−Jg特性の測定結果の例を示している。
図12の特性111は、電極101をWの金属膜により構成し、容量絶縁膜102をNO(酸化窒素)膜により構成した場合のEOT−Jg特性を示している。特性112は、電極101をWの金属膜により構成し、容量絶縁膜102をHigh−k(高誘電率ゲート絶縁膜)により構成した場合のEOT−Jg特性を示している。特性113は、電極101を、図13に示されるように、図11の上部電極47と同様にTiNとWの2層構造の金属膜により構成し、容量絶縁膜102をHigh−kにより構成した場合のEOT−Jg特性を示している。
このEOT−Jg特性の測定結果から、容量絶縁膜102をNO膜よりHigh−kにした方が、リーク電流が小さくなることが分かる。さらに、電極101をWの1層構造よりTiNとWの2層構造にした方が、リーク電流が小さくなることが分かる。
ここで、図14を参照して、電極101をTiNとWの2層構造にすることにより、リーク電流が減少する理由を簡単に説明する。
図14は、電極101をWの1層構造にした場合とTiNとWの2層構造にした場合の電極101とシリコン基板との間のポテンシャル図を示している。左側が電極101をWの1層構造にした場合のポテンシャル図を示し、右側がTiNとWの2層構造にした場合のポテンシャル図を示している。なお、この例では、容量絶縁膜102としてHfOを用いた例を示している。
仕事関数(WF)は、Wが4.5eVであるのに対し、TiNが4.7eVであり、TiNの方が高い。従って、図14に示されるように、WとHfOの間の障壁より、TiNとHfOの間の障壁の方が高くなる。これにより、電極101をTiNとWの2層構造にした方が、Wの1層構造にした場合よりも、容量絶縁膜102を通過して電極101とシリコン基板の間を移動する電荷量が減り、リーク電流が小さくなる。
従って、図11に示されるように、第2の電荷蓄積部40の上部電極47を、TiNからなる第1層47AとWからなる第2層47Bの2層構造にすることにより、第2の電荷蓄積部40からのリーク電流を抑制することができる。
なお、第1層47Aが厚くなるほどリーク電流が減少する一方、第2の電荷蓄積部40に漏れ込む光の量が増える。従って、第1層47Aの厚さは、リーク電流と光の漏れ込み量のトレードオフを考慮して決定され、例えば、2〜50nmに設定される。
遮光膜58も、上部電極47と同様に、TiNからなる第1層58AとWからなる第2層58Bにより構成される。なお、遮光膜58は、必ずしも2層構造にする必要はない。
また、図15に示されるように、図9のキャパシタ構造についても同様に、上部電極47及び遮光膜58を2層構造にするようにしてもよい。さらに、図16に示されるように、図10のキャパシタ構造についても同様に、上部電極47及び遮光膜58を2層構造にするようにしてもよい。
図17は、参考までに、波長が700nmの光に対する各材料の金属膜の透過率を測定したデータである。横軸が、膜厚(単位はnm)を示し、縦軸は透過率(単位はdB)を示している。
上述したように、上部電極47の第1層47Aと第2層47Bに用いる材料は、図17に示されるような透過率のデータと、仕事関数のデータに基づいて、第1層47Aが、第2層47Bより、仕事関数が高く、遮光性の低い金属膜により構成するようにすることが望ましい。
なお、図5Bのキャパシタ構造以外の他のキャパシタ構造に対しても、同様の方法により、第2の電荷蓄積部40からのリーク電流を抑制することが可能である。
[2−3.電荷蓄積部の製造プロセス]
次に、図18乃至図29を参照して、図8の第1の電荷蓄積部30及び第2の電荷蓄積部40の製造プロセスについて説明する。
まず、図18に示されるように、素子分離形成工程が行われる。これにより、半導体基板(P型ウェル52)に素子分離絶縁膜55,56が形成される。
次に、図19に示されるように、犠牲酸化工程が行われる。これにより、P型ウェル52の表面に犠牲酸化膜201が成膜される。
次に、図20に示されるように、ゲート形成前のイオン注入(イオンインプランテーション(I/I))工程が行われる。これにより、P型ウェル52の表層部に、N型半導体領域31とP−型半導体領域32からなる2層の半導体領域が形成される。また、P型ウェル52の表層部に、N+型半導体領域43が形成される。
次に、図21に示されるように、ゲート酸化工程が行われる。これにより、P型ウェル52の表面から犠牲酸化膜201が除去され、容量絶縁膜44及び絶縁膜53が成膜される。
次に、図22に示されるように、ゲート電極形成(デポジション)工程が行われる。これにより、ゲート電極33及び中間電極45を形成するためのシリコン膜202が成膜される。
次に、図23に示されるように、ゲート電極形成(エッチング)工程が行われる。これにより、シリコン膜202がエッチングにより加工され、ゲート電極33及び中間電極45が形成される。
次に、図24に示されるように、ゲート形成後のイオン注入(I/I)工程が行われる。これにより、P型ウェル52の表層部に、N+型半導体領域41が形成される。
次に、図25に示されるように、絶縁膜形成(デポジション)工程が行われる。これにより、容量絶縁膜46を形成するための絶縁膜203が成膜される。絶縁膜203は、例えば、High−kにより構成される。
次に、図26に示されるように、遮光膜形成(デポジション)工程が行われる。これにより、上部電極47及び遮光膜58を形成するための遮光膜204が成膜される。なお、遮光膜58は、例えば、W等の遮光性を有する金属膜、または、W/TiN/Ti、Al/TiN/Ti、Cu/TaN等、バリアメタルを施した金属膜により構成される。なお、遮光膜204にCuを用いる場合には、遮光膜204の上、下、または、上下にSiN、SiC、SiCN等からなる拡散防止膜を設けるようにすることが望ましい。
次に、図27に示されるように、遮光膜形成(エッチング)工程が行われる。これにより、絶縁膜203及び遮光膜204がエッチングにより加工され、容量絶縁膜46、上部電極47、及び、遮光膜58が形成される。
次に、図28に示されるように、層間絶縁膜形成(デポジション)工程が行われる。これにより、層間絶縁膜205が成膜される。
次に、図29に示されるように、配線層形成工程が行われる。これにより、層間絶縁膜205にコンタクトホールが形成された後、配線57等の配線が形成される。なお、配線57は、例えば、Cu、Al、W等により構成される。
以上のようにして、第1の電荷蓄積部30及び第2の電荷蓄積部40が形成される。
<3.実施例>
以下に、画素内に第1の電荷蓄積部30、及び、第2の電荷蓄積部40を有する単位画素についての具体的な実施例について説明する。
(単位画素60Aの回路構成)
図30は、本技術を適用した単位画素60Aの回路構成を示す回路図である。図30に示すように、単位画素60Aは、光を受光して光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部として、例えば、PN接合のフォトダイオード61を有している。フォトダイオード61は、受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する。
単位画素60Aは更に、例えば、第1の転送ゲート部62、第2の転送ゲート部63、第3の転送ゲート部64、リセットゲート部65、第1の電荷蓄積部66、第2の電荷蓄積部67、増幅トランジスタ68、選択トランジスタ69、及び、電荷排出ゲート部70を有している。
上記の構成の単位画素60Aにおいて、第1、第2の電荷蓄積部66、67は、先述した第1、第2の電荷蓄積部に相当する。すなわち、第1の電荷蓄積部66は、回路的に、第1の転送ゲート部62と第2の転送ゲート部63との間に、埋め込み型MOSキャパシタとして設けられている。第1の電荷蓄積部66のゲート電極には、駆動信号SG(以下、転送信号SGとも称する)が印加される。第2の電荷蓄積部67は、第1の電荷蓄積部66よりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタによって構成される。第1、第2の電荷蓄積部66、67のレイアウトや断面構造の詳細については後述する。
単位画素60Aに対して、図1の画素駆動線16として、複数の駆動線が例えば画素行毎に配線される。そして、図1の垂直駆動部12から画素駆動線16の複数の駆動線を通して、各種の駆動信号TG、SG、FG、CG、RST、SEL、PGが供給される。これらの駆動信号TG、SG、FG、CG、RST、SEL、PGは、上記の構成においては、各トランジスタがNMOSトランジスタであるため、高レベル(例えば、電源電圧VDD)の状態がアクティブ状態となり、低レベルの状態(例えば、負電位)が非アクティブ状態となるパルス信号である。
駆動信号TGは、第1の転送ゲート部62のゲート電極に転送信号として印加される。
第1の転送ゲート部62は、回路的に、フォトダイオード61と第1の電荷蓄積部66との間に接続されている。そして、第1の転送ゲート部62は、駆動信号TG(以下、転送信号TGとも称する)がアクティブ状態になるとこれに応答して導通状態になることで、フォトダイオード61に蓄積されている光電荷を第1の電荷蓄積部66に転送する。第1の転送ゲート部62によって転送された光電荷は、第1の電荷蓄積部66に一時的に蓄積される。
駆動信号FGは、第2の転送ゲート部63のゲート電極に転送信号として印加される。
第2の転送ゲート部63は、回路的に、第1の電荷蓄積部66と、増幅トランジスタ68のゲート電極が接続されたフローティングディフュージョン部(以下、「FD部」と記述する)71との間に接続されている。FD部71は、光電荷を電気信号、例えば電圧信号に変換して出力する。そして、第2の転送ゲート部63は、駆動信号FG(以下、転送信号FGとも称する)がアクティブ状態になるとこれに応答して導通状態になることで、第1の電荷蓄積部66に蓄積されている光電荷をFD部71に転送する。
駆動信号CGは、第3の転送ゲート部64のゲート電極に転送信号として印加される。
第3の転送ゲート部64は、回路的に、第1の電荷蓄積部66と第2の電荷蓄積部67との間に接続されている。そして、第3の転送ゲート部64は、駆動信号CG(以下、転送信号CGとも称する)がアクティブ状態になるとこれに応答して導通状態になることで、第1の電荷蓄積部66と第2の電荷蓄積部67のポテンシャルを結合する。
駆動信号RSTは、リセットゲート部65のゲート電極にリセット信号として印加される。リセットゲート部65は、回路的に、一方のソース/ドレイン領域がリセット電圧VDRに、他方のソース/ドレイン領域がFD部71にそれぞれ接続されている。そして、リセットゲート部65は、駆動信号RST(以下、リセット信号RSTとも称する)がアクティブ状態になるとこれに応答して導通状態になることで、FD部71の電位をリセット電圧VDRのレベルにリセットする。
増幅トランジスタ68は、回路的に、ゲート電極がFD部71に接続され、ドレイン電極が電源電圧VDDに接続されており、フォトダイオード61での光電変換によって得られる光電荷を読み出す読出し回路、所謂ソースフォロワ回路の入力部となる。すなわち、増幅トランジスタ68は、ソース電極が選択トランジスタ69を介して垂直信号線17に接続されることにより、当該垂直信号線17の一端に接続される定電流源80とソースフォロワ回路を構成する。
駆動信号SELは、選択トランジスタ69のゲート電極に選択信号として印加される。
選択トランジスタ69は、回路的に、増幅トランジスタ68のソース電極と垂直信号線17との間に接続されている。そして、選択トランジスタ69は、駆動信号SEL(以下、選択信号SELとも称する)がアクティブ状態になるとこれに応答して導通状態となり、単位画素60Aを選択状態として増幅トランジスタ68から出力される画素信号を垂直信号線17に接続する。
駆動信号PGは、電荷排出ゲート部70のゲート電極に電荷排出制御信号として印加される。電荷排出ゲート部70は、回路的に、フォトダイオード61と電荷排出部(例えば、電源電圧VDD)との間に接続されている。そして、電荷排出ゲート部70は、駆動信号PG(以下、電荷排出制御信号PGとも称する)がアクティブ状態になるとこれに応答して導通状態となり、フォトダイオード61から予め定められた所定量もしくはフォトダイオード61に蓄積された全ての光電荷を電荷排出部に選択的に排出する。
電荷排出ゲート部70は次の目的で設けられる。すなわち、光電荷の蓄積を行わない期間に電荷排出ゲート部70を導通状態にすることで、フォトダイオード61が光電荷で飽和し、その飽和電荷量を超えた電荷が第1、第2の電荷蓄積部66、67や周辺画素へ溢れ出すのを回避するためである。
(単位画素60Aの画素構造)
図31は、単位画素60Aの画素構造を示す概略図であり、図中、図30と同等部位には同一符号を付して示している。尚、図31には、画素レイアウトを示す平面パターン、当該平面パターンにおけるA−A´矢視断面、及び、B−B´矢視断面をそれぞれ示している。
図31において、B−B´矢視断面図から明らかなように、フォトダイオード(PD)61は、半導体基板51上のP型ウェル52内にN型半導体領域611が形成されてなるPN接合のダイオード構成となっている。このフォトダイオード61は、その表層部にP型半導体領域612が形成されることで、空乏端を界面から離した埋め込み型フォトダイオード(所謂、HAD(Hole Accumulation Diode)センサ構造)となっている。
第1の転送ゲート部62は、基板表面上にゲート絶縁膜(図示せず)を介して配されたゲート電極621を有するとともに、基板表層部にP−型半導体領域622が形成された構成となっている。P−型半導体領域622は、当該半導体領域622が形成されない場合に比較して、ゲート電極621の下のポテンシャルを若干深くする。これにより、B−B´矢視断面図から明らかなように、P−型半導体領域622は、フォトダイオード61から溢れた所定量以上の光電荷、具体的には、フォトダイオード61の飽和電荷量を超えた光電荷を第1の電荷蓄積部66に転送するオーバーフローパスを形成している。
第1の電荷蓄積部66は、基板表面上にゲート絶縁膜(図示せず)を介して配されたゲート電極661を有し、当該ゲート電極661の下に埋め込み型MOSキャパシタとして形成される。すなわち、第1の電荷蓄積部66は、ゲート電極661の下のP型ウェル52内に形成されたN型半導体領域662と、その表層部に形成されたP−型半導体領域663とからなる埋め込み型MOSキャパシタによって構成されている。
第2の転送ゲート部63は、基板表面上にゲート絶縁膜(図示せず)を介して配されたゲート電極631を有している。第2の転送ゲート部63は、第1の電荷蓄積部66のN型半導体領域662を一方のソース/ドレイン領域とし、FD部71となるN+型半導体領域711を他方のソース/ドレイン領域としている。
従って、単位画素60Aは、第1の電荷蓄積部66が、第1、第2の転送ゲート部62、63に隣接して形成されるゲート電極661の下に埋め込み型MOSキャパシタとして形成された画素構造となっている。
第3の転送ゲート部64は、基板表面上にゲート絶縁膜(図示せず)を介して配されたゲート電極641を有している。第3の転送ゲート部64は、第1の電荷蓄積部66のN型半導体領域662を一方のソース/ドレイン領域とし、基板表層部に形成されたN+型半導体領域642を他方のソース/ドレイン領域としている。
第3の転送ゲート部64のN+型半導体領域642には、第2の電荷蓄積部67の一端が電気的に接続されている。第2の電荷蓄積部67の他端は、負側電源(例えば、グランド)に接続されている。
そして、第2の転送ゲート部63、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661、及び、第3の転送ゲート部64は、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67のポテンシャルを結合または分割する作用を為す。
また、第3の転送ゲート部64は、チャネル部の表層部にN−型半導体領域643が形成された構造となっている。このN−型半導体領域643は、当該半導体領域643が形成されない場合に比較してゲート電極641の下のポテンシャルを若干深くする。これにより、A−A´矢視断面図から明らかなように、N−型半導体領域643は、第1の電荷蓄積部66の飽和電荷量を超えた光電荷を第2の電荷蓄積部67に転送するオーバーフローパスを形成している。
ここで、第1、第3の転送ゲート部62、64の下に形成されるオーバーフローパスについては、第1の蓄積電荷部66に蓄積された光電荷が、フォトダイオード61には漏れ込まずに、第2の蓄積電荷部67に転送されるように形成されることが重要である。
このように、単位画素60Aにおいて、第3の転送ゲート部64のゲート電極641の下にオーバーフローパスを持つことで、高照度時にフォトダイオード61から溢れた光電荷を第2の電荷蓄積部67にも蓄積することができる。具体的には、第3の転送ゲート部64の非導通状態においても、第1の電荷蓄積部66から溢れた所定量以上の光電荷を第2の電荷蓄積部67に転送し、第2の電荷蓄積部67に蓄積することができる。これにより、フォトダイオード61の飽和電荷量より第1の電荷蓄積部の飽和電荷量を小さく設定することが出来る。
(単位画素60Aの回路動作)
次に、図32のタイミングチャート及び図33乃至図40のポテンシャル図を参照して、単位画素60Aの回路動作について説明する。
図32は、単位画素60Aの選択信号SEL、リセット信号RST、転送信号TG、電荷排出制御信号PG、転送信号CG、転送信号SG、及び、転送信号FGのタイミングチャートを示している。また、図33乃至図40は、それぞれ図32のタイミングチャートの時刻ta乃至thにおけるN行目の単位画素60Aのポテンシャルの状態を示している。
まず、時刻t1において、電荷排出制御信号PGがアクティブ状態のまま、選択信号SEL、リセット信号RST、転送信号CG、転送信号SG、及び、転送信号FGが、全画素同時にアクティブ状態になる。これにより、選択トランジスタ69、リセットゲート部65、第3の転送ゲート部64、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661、第2の転送ゲート部63、及び、電荷排出ゲート部70が導通状態になる。
図33は、時刻t1と時刻t2の間の時刻taにおける単位画素60Aのポテンシャルの状態を示している。このように、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67のポテンシャルが結合されるともに、結合された領域がリセットされる。
その後、リセット信号RST、選択信号SEL及び転送信号FG、転送信号SG、転送信号CGの順に、全画素同時に非アクティブ状態になる。そして、時刻t2において、全画素同時に電荷排出制御信号PGが非アクティブ状態となる。これにより、全画素共通の露光期間に入る。
図34は、時刻t2と時刻t3の間の時刻tbにおける単位画素60Aのポテンシャルの状態を示している。このように、フォトダイオード61に光電荷が蓄積されるとともに、高照度時の場合、フォトダイオード61から溢れた光電荷が、第1の転送ゲート部62のオーバーフローパスを介して、第1の電荷蓄積部66に蓄積される。更に、第1の電荷蓄積部66が飽和した場合、第1の電荷蓄積部66から溢れた光電荷が、第3の転送ゲート部64のオーバーフローパスを介して、第2の電荷蓄積部67に蓄積される。なお、低照度時の場合は、フォトダイオード61のみで光電荷の蓄積が行われる。
次に、時刻t3において、転送信号TG及び転送信号SGがアクティブ状態になり、第1の転送ゲート部62および第1の電荷蓄積部66のゲート電極661が導通状態になる。
図35は、時刻t3と時刻t4の間の時刻tcにおける単位画素60Aのポテンシャルの状態を示している。このように、フォトダイオード61に蓄積された光電荷が第1の電荷蓄積部66に転送され、第1の電荷蓄積部66に蓄積される。
次に、時刻t4において、全画素同時に転送信号TGが非アクティブ状態になると同時に、電荷排出制御信号PGがアクティブ状態になる。そして、第1の転送ゲート部62が非導通状態となると同時に、電荷排出ゲート部70が導通状態になる。これにより、全画素共通の露光期間が終了する。
その後、転送信号SGも非アクティブ状態になり、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661が非導通状態になり、第1の電荷蓄積部66のポテンシャルが元に戻る。このとき、第1の電荷蓄積部66の蓄積電荷量が飽和電荷量を超えている場合、第1の電荷蓄積部66から溢れた光電荷が、第3の転送ゲート部64のオーバーフローパスを介して、第2の電荷蓄積部67に転送される。
そして、全画素共通の露光期間が終了した後、1行ずつ順番に蓄積された光電荷の読み出しが行われる。
具体的には、時刻t5において、N行目の選択信号SELがアクティブ状態になり、N行目の選択トランジスタ69が導通状態になることで、N行目の単位画素60Aが選択状態となる。同時に、リセット信号RSTがアクティブ状態となり、リセットゲート部65が導通状態になることで、FD部71がリセットされる。そして、時刻t6において、リセット信号RSTが非アクティブ状態になる。
図36は、時刻t6と時刻t7の間の時刻tdにおける単位画素60Aのポテンシャルの状態を示している。この状態におけるFD部71の電位が、第1のリセットレベルN1として、増幅トランジスタ68及び選択トランジスタ69を通して垂直信号線17に出力される。
次に、時刻t7において、転送信号FGがアクティブ状態になることで、第2の転送ゲート部63が導通状態となる。
図37は、時刻t7と時刻t8の間の時刻teにおける単位画素60Aのポテンシャルの状態を示している。このように、第1の電荷蓄積部66に蓄積されている光電荷がFD部71に転送される。
次に、時刻t8において、転送信号FGが非アクティブ状態になり、第2の転送ゲート部63が非導通状態となる。
図38は、時刻t8と時刻t9の間の時刻tfにおける単位画素60Aのポテンシャルの状態を示している。この状態におけるFD部71の電位が、第1の電荷蓄積部66の蓄積電荷量に応じた第1の信号レベルS1として、増幅トランジスタ68及び選択トランジスタ69を通して垂直信号線17に出力される。
次に、時刻t9において、転送信号CG、SG、FGが同時にアクティブ状態になり、第3の転送ゲート部64、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661、及び、第2の転送ゲート部63が共に導通状態となる。
図39は、時刻t9と時刻t10の間の時刻tgにおける単位画素60Aのポテンシャルの状態を示している。このように、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67のポテンシャルが結合され、結合された全領域に亘って光電荷が蓄積される。そして、この光電荷が第2の信号レベルS2として、増幅トランジスタ68及び選択トランジスタ69を通して垂直信号線17に出力される。
次に、時刻t10において、リセット信号RSTがアクティブ状態となり、リセットゲート部65が導通状態となる。これにより、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67のポテンシャルが結合された領域がリセットされる。
次に、時刻t11において、リセット信号が非アクティブ状態となり、リセットゲート部65が非導通状態となる。
図40は、時刻t11と時刻t12の間の時刻thにおける単位電荷60Aのポテンシャルの状態を示している。この状態におけるポテンシャルが結合された領域の電位が第2のリセットレベルN2として、増幅トランジスタ68及び選択トランジスタ69を通して垂直信号線17に出力される。
次に、時刻t12において、N行目の選択信号SELが非アクティブ状態になり、N行目の選択トランジスタ69が非導通状態になることで、N行目の単位画素60Aが非選択状態となる。
その後、転送信号FG、転送信号SG、転送信号CGの順番で非アクティブ状態にし、第2の転送ゲート部63、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661、及び、第3の転送ゲート部64を非導通状態にする。
なお、転送信号FG、転送信号SG、転送信号CGの順番で非アクティブ状態にするのは、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661が導通状態において基板表面に蓄積されるチャネル電荷を、第2の電荷蓄積部67に蓄積するためである。FD部71とは異なり、第2の電荷蓄積部67だけでリセットすることはないため、前記チャネル電荷がリセットされることによって画素信号にオフセットを生じる等の懸念がない。
上述した一連の回路動作により、単位画素60Aから垂直信号線17に対して、第1のリセットレベルN1、第1の信号レベルS1、第2の信号レベルS2、第2のリセットレベルN2が順に出力されることになる。このようにして順に出力される第1のリセットレベルN1、第1の信号レベルS1、第2の信号レベルS2、及び、第2のリセットレベルN2に対して、後段の信号処理部で所定の信号処理が行われる。その信号処理の詳細については後述する。
以上のように、単位画素60Aによれば、第1の電荷蓄積部66として埋め込み型MOSキャパシタを用い、第2の電荷蓄積部67として第1の電荷蓄積部66よりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタを用いることで、飽和電荷量をより多く確保できる。
逆に、飽和電荷量が同等でよければ、省スペース化出来る分だけ単位画素サイズの縮小を図ることができる。
しかも、全画素同時読出しの際に、低照度時の光電荷が暗時特性の良い第1の電荷蓄積部66に蓄積される一方、高照度時の光電荷が暗時特性の悪い第2の電荷蓄積部67に蓄積される。従って、グローバル露光を実現している従来技術と比較して、暗時や低照度時における撮像画像の画質が悪化しない。
(変形例1)
図41は、単位画素60Aの変形例1に係る単位画素60A1の回路構成を示す回路図であり、図中、図30と同等部位には同一符号を付して示している。
本変形例1に係る単位画素60A1は、単位画素60Aに対して、電荷排出ゲート部70が省略されている点で相違している。
例えば、光電荷の蓄積を行わない期間に、他の方法でフォトダイオード61の飽和を防止する場合、或いは、フォトダイオード61が光電荷で飽和する恐れがない場合、このように電荷排出ゲート部70を省略することが可能である。
(変形例2)
図42は、単位画素60Aの変形例2に係る単位画素60A2の回路構成を示す回路図であり、図中、図30と同等部位には同一符号を付して示している。
本変形例2に係る単位画素60A2は、単位画素60Aに対して、選択トランジスタ69が省略されている点で相違している。そして、単位画素60A2では、選択トランジスタ69による画素選択の機能を、リセットゲート部65のドレイン電極に印加するドレイン電圧DRNを可変とすることで実現している。
具体的には、リセットゲート部65のドレイン電極にドレイン電圧DRNとして高電圧を印加することで、増幅トランジスタ68が活性化状態となって信号の出力動作を行う。
すなわち、増幅トランジスタ68は、ドレイン電圧DRNの切替え動作と相俟って、選択トランジスタとしての作用を為す。選択トランジスタ69を省略することで、単位画素60を構成する回路素子を1画素につき1個削減できる利点がある。
図43は、図32と同様に、単位画素60A2の回路動作について、各信号の状態を示すタイミングチャートを示している。
回路動作上、単位画素60Aの回路動作の場合と、リセット信号RSTのタイミングが異なるのみであり、基本的には同じである。
(画素共有)
単位画素60A、60A1、60A2では、画素を構成する回路素子を複数の画素間で共有することが可能である。
図44は、画素共有の具体例1に係る回路構成を示す回路図である。ここでは、互いに隣接する4つの画素60A−1〜60A−4間で画素構成素子の一部を共有する場合を例に挙げている。但し、共有画素の数としては4画素に限られるものではない。また、隣接する4つの画素60A−1〜60A−4の関係としては、例えば行列方向それぞれ2画素ずつの4画素で共有しても良いし、列方向の4画素で共有しても良い。
具体例1では、単位画素60Aの画素構成の場合の画素共有を例に挙げている。そして、リセットゲート部65を含めて、FD部71以降の回路素子、即ち、リセットゲート部65、増幅トランジスタ68、及び、選択トランジスタ69の3つの回路素子が4画素間で共有されている。
図45は、画素共有の具体例2に係る回路構成を示す回路図である。ここでも、互いに隣接する4つの画素60A−1〜60A−4間で画素構成素子の一部を供給する場合を例に挙げている。但し、共有画素の数としては4画素に限られるものではない。また、隣接する4つの画素60A−1〜60A−4の関係としては、例えば行列方向それぞれ2画素ずつの4画素で共有しても良いし、列方向の4画素で共有しても良い。
具体例2では、変形例2に係る単位画素60A2の画素構成の場合の画素共有を例に挙げている。そして、リセットゲート部65を含めて、FD部71以降の回路素子、即ち、リセットゲート部65、及び、増幅トランジスタ68の2つの回路素子が4画素間で共有されている。
このように、複数の画素間での回路素子の共有技術を併用することで、単位画素60Aと同様の作用効果を得ることができることに加えて、単位画素サイズの省スペース化を図ることができる。そして、省スペース化によって飽和電荷量をより多く確保できる。逆に、飽和電荷量が同等でよければ、省スペース化出来る分だけ単位画素サイズの縮小を図ることができる。
ここで、第1〜第3の転送ゲート部62〜64、及び、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661の各電位について説明する。図46は、基板表面をピニングするため、並びに、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67のポテンシャルを結合するための要件の説明に供する基板深さ方向のポテンシャル図である。
第1〜第3の転送ゲート部62〜64、及び、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661の非導通状態におけるゲート電極の電位については、ゲート酸化膜直下の導電層に関わらず、基板表面をピニング状態にする電位(例えば、負電位)に設定される。こうすることで基板表面をピニング状態にし、暗電流や白点等の暗時特性の改善効果を得ることが出来る。
第2、第3の転送ゲート部63、64、及び、第1の電荷蓄積部66のゲート電極661の導通状態における基板表面電位は、リセット電圧VDR、即ち、リセットゲート部65のドレインに印加される電位よりも高い電位になるように設定する。こうすることで、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67のポテンシャルを結合することが出来る。
<4.ノイズ除去処理及び演算処理に関する説明>
以上説明した単位画素60A及びその変形例に係る単位画素からは、第1のリセットレベルN1、第1の信号レベルS1、第2の信号レベルS2、及び、第2のリセットレベルN2の順に、垂直信号線17に対して信号が出力される。そして、後段の信号処理部、例えば、図1乃至図3に示すカラム処理部13や信号処理部18において、第1のリセットレベルN1、第1の信号レベルS1、第2の信号レベルS2、及び、第2のリセットレベルN2に対して所定のノイズ除去処理及び信号処理が行われる。以下、後段のカラム処理部13におけるノイズ除去処理及び信号処理部18における演算処理について説明する。
最初に、例えば、カラム処理部13に内蔵される、ノイズ除去手段としてのCDS回路における処理について説明する。CDS回路としては、周知の回路構成のものを用いることができ、その回路構成は問わない。
図47に、カラム処理部13における、処理例1の場合、及び、処理例2の場合のノイズ除去処理についての説明に供するタイミング図を示す。
(処理例1)
先ず、信号の読出し時にFD部71に転送された光電荷に基づく電圧信号S1と、FD部71に光電荷が転送される前のリセットレベルに基づく電圧信号N1との差分をとる。
更に、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67に蓄積された光電荷に基づく電圧信号S2と、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67をリセットした後のリセットレベルに基づく電圧信号N2との差分をとる。第1の差分をSN1、第2の差分をSN2とすると、SN1=S1−N1、SN2=S2−N2となる。
このように、処理例1では、先に出力される信号S1、N1については、リセットノイズや画素内の増幅トランジスタの閾値ばらつき等の画素固有の固定パターンノイズが除去されるCDS処理を行う。後から出力される信号S2、N2については、画素内の増幅トランジスタの閾値ばらつき等の画素固有の固定パターンノイズは除去されるもののリセットノイズは除去されないCDS処理を行う。但し、フレームメモリを用いる必要がない演算処理であることから、回路構成の簡略化、及び、低コスト化が図れる利点がある。
(処理例2)
処理例2では、前のフレームの情報を用いるために、記憶手段、例えば、フレームメモリが必要になる。従って、処理例2の演算処理は、例えば、信号処理部18において、データ格納部19を記憶手段として用いたり、外部のDSP回路において、フレームメモリを用いたりして行うことになる。
具体的には、先ず、信号の読出し時にFD部71に転送された光電荷に基づく電圧信号S1と、FD部71に光電荷が転送される前のリセットレベルに基づく電圧信号N1との差分をとる。次に、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67に蓄積された光電荷に基づく電圧信号S2と、前フレームにおける電圧信号N2Aとの差分をとる。この電圧信号N2Aは、前フレームにおけるFD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67に蓄積された光電荷をリセットした後のリセットレベルに基づく信号である。第1の差分をSN1、第2の差分をSN2とすると、SN1=S1−N1、SN2=S2−N2Aとなる。
このように、処理例2では、後から出力される信号S2、N2についても、リセットノイズや画素内の増幅トランジスタの閾値ばらつき等の画素固有の固定パターンノイズが除去されるCDS処理を行う。この処理例2の場合、フレームメモリ等の記憶手段が必要になるものの、処理例1に比べてリセットノイズを大幅に抑制できる利点がある。
(処理例3)
次に、信号処理部18における演算処理について説明する。まず、前記第1の差分が所定の範囲内となったときに、当該第1の差分と前記第2の差分の比を画素毎、複数画素毎、色毎、共有画素単位内の特定画素毎、もしくは全画素一律にゲインとして算出してゲインテーブルを生成する。そして、当該第2の差分と当該ゲインテーブルの積を第2の差分の演算値として算出する。
ここで、第1の差分をSN1、第2の差分をSN2、ゲインをG、第2の差分SN2の演算値をSN2´とすると、次式(6)、(7)に基づいてゲインG、及び、第2の差分SN2の演算値SN2´を求めることができる。
G=SN1/SN2
=(Cfd+Cgs+Ccap)/Cfd ・・・(6)
SN2´=G×SN2 ・・・(7)
ここで、CfdはFD部71の容量値、Cgsは第1の電荷蓄積部66の容量値、Ccapは第2の電荷蓄積部67の容量値である。ゲインGは、容量比と等価である。
入射光量に対する第1の差分SN1、第2の差分SN2、及び、第2の差分SN2の演算値SN2´の関係を図48に示す。
次に、図49Aに示すように、予め設定された所定の閾値Vtを用いる。所定の閾値Vtは、光応答特性において、第1の差分SN1が飽和前かつ光応答特性がリニアな領域において予め設定される。
そして、第1の差分SN1が所定の閾値Vtを超えない場合は、当該第1の差分SN1を処理対象画素の画素信号SNとして出力する。すなわち、SN1<Vtの場合に、SN=SN1(SNにSN1を代入)。第1の差分SN1が所定の閾値Vtを超える場合は、第2の差分SN2の演算値SN2´を処理対象画素の画素信号SNとして出力する。すなわち、Vt≦SN1の場合に、SN=SN2´(SNにSN2´を代入)。
(処理例4)
次の演算処理では、図49Bに示すように、第1の差分SN1が所定の範囲内において、第1の差分SN1の値及び第2の差分SN2の演算値SN2´を予め設定された比率において合成し、画素信号SNとして出力する。
例えば、所定の閾値Vtを基準としてその前後の範囲において、下記のように、段階的に、第1の差分SN1、及び、第2の差分SN2の演算値SN2´の合成比率を変化させる。所定の閾値Vtは、先述したように、光応答特性において、第1の差分SN1が飽和前かつ光応答特性がリニアな領域において予め設定される値である。
SN1<SN1×0.90の場合に、SN=SN1
Vt×0.90≦SN1<Vt×0.94の場合に、
SN=0.9×SN1+0.1×SN2´
Vt×0.94≦SN1<Vt×0.98の場合に、
SN=0.7×SN1+0.3×SN2´
Vt×0.98≦SN1<Vt×1.02の場合に、
SN=0.5×SN1+0.5×SN2´
Vt×1.02≦SN1<Vt×1.06の場合に、
SN=0.3×SN1+0.7×SN2´
Vt×1.06≦SN1<Vt×1.10の場合に、
SN=0.1×SN1+0.9×SN2´
Vt×1.10≦SN1の場合に、SN=SN2´
このような演算処理を行うことにより、低照度時の信号から高照度時の信号へより滑らかに切り替えることが出来る。
<5.参考例>
以上説明した実施形態では、単位画素内に2つの電荷蓄積部66、67を持ち、第2の電荷蓄積部67について、第1の電荷蓄積部66よりも単位面積当たりの容量値が大きいキャパシタからなることを主な特徴としている。しかし、2つの電荷蓄積部66、67の単位面積当たりの容量値が同等でも、ダイナミックレンジを拡大できる、という効果を得ることができる。このことについて、図50を参照して説明する。
フォトダイオード61の露光期間内に、当該フォトダイオード61の露光期間に対する所定の比率で設定した期間において、第2の転送ゲート部63を導通状態にすることによって、フォトダイオード61から溢れた所定量以上の光電荷を排出するようにする。
ここで、フォトダイオード61における露光期間をTpdとし、フォトダイオード61から溢れた光電荷を第2の電荷蓄積部67において蓄積する期間をTcapとする。図50に示すタイミングチャートで単位画素を動作させ、第2の電荷蓄積部67での露光期間Tcapに制限をかける。この動作により、高照度側の情報を圧縮でき、第2の電荷蓄積部67の容量値が、第1の電荷蓄積部66と同等程度と少なくてもダイナミックレンジを拡大することが出来る。
低照度時のノイズ成分、及び、信号成分を読み出した後、一旦FD部71をリセットし、第2の電荷蓄積部67において蓄積した、フォトダイオード61から溢れた光電荷を高照度側の信号として読み出す。他の実施例とは異なり、一旦FD部71をリセットするために高照度側の信号には第1の電荷蓄積部66で蓄積した光電荷は含まれない。
信号の読出し時に、FD部71に転送された光電荷に基づく電圧信号をS1、FD部71に光電荷が転送される前のリセットレベルに基づく電圧信号をN1、第1の差分をSN1とする。また、読み出し直前でFD部71をリセットした場合のFD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67に蓄積された光電荷に基づく電圧信号をS3とする。更に、FD部71、第1の電荷蓄積部66、及び、第2の電荷蓄積部67のリセットレベルもしくはリセット相当レベルの電圧信号をN2、第3の差分をSN3、ゲインをG、第3の差分SN3の演算値をSN3´とする。すると、下記のように演算出来る。
SN1=S1−N1
SN3=S3−N2
G=SN1/SN3
=(Cfd+Csg+Ccap)/Cfd
SN3´=G×SN3×Tpd/Tcap
光応答特性において、第1の差分SN1が飽和前かつ光応答特性がリニアな領域において予め設定された所定の閾値をVt、処理対象画素の画素信号をSNとするとき、下記のように画素信号SNを出力する。
SN1<Vtの場合に、SN=SN1(SNにSN1を代入)
Vt≦SN1の場合に、SN=SN3´(SNにSN3´を代入)
<6.変形例>
[6−1.フォトダイオード61のみで光電荷を蓄積する例]
以上の実施例及び変形例では、高照度時にフォトダイオード61から溢れた光電荷を、第1の転送ゲート部62のオーバーフローパスを介して第1の蓄積電荷部66に蓄積し、更に、第3の転送ゲート部64のオーバーフローパスを介して第2の電荷蓄積部67に蓄積するようにしている。すなわち、本実施形態の特徴とするところは、高照度時にフォトダイオード61から溢れた光電荷を、フォトダイオード61に蓄積するとともに、当該フォトダイオード61に加えて、第1、第2の蓄積電荷部66、67でも蓄積するようにした点にある。
ところが、上述した画素構成では、図51Aの動作説明図から明らかなように、光電荷の読出し期間中には露光が出来ない。そこで、光電荷をフォトダイオード61のみで蓄積する画素構成を変形例として提案する。
この場合でも、フォトダイオード61から読み出した後の光電荷については、第1の電荷蓄積部66と第2の電荷蓄積部67を使い分けて蓄積する、という本技術の骨子に変わりは無い。すなわち、フォトダイオード61から光電荷を読み出した後、第1の電荷蓄積部66から溢れた光電荷については、第2の電荷蓄積部67に蓄積する。そのためには、第1の電荷蓄積部66と第2の電荷蓄積部67との間にオーバーフローパスが必要であることは勿論である。
このように、光電荷をフォトダイオード61のみで蓄積する画素構成を採ることで、図51Bの動作説明図に示すように、光電荷の読出し期間中に露光することが出来るため、動画撮像時において露光期間の切れ目のないシームレスな動作を実現することが出来る。
但し、光電荷をフォトダイオード61のみで蓄積するためダイナミックレンジはフォトダイオード61の飽和電荷量で制限される。そのため、大幅なダイナミックレンジ拡大は望めない。
しかし、本技術の骨子である、第1の電荷蓄積部66と第2の電荷蓄積部67を使い分けて光電荷を蓄積することにより、光電荷を蓄積する電荷蓄積部のトータルの面積を小さくすることができる。従って、トータルの面積を小さくできる分だけ、フォトダイオード61の面積を拡大することが出来るため、間接的にダイナミックレンジを拡大することが出来る。
[6−2.その他の変形例]
また、上記実施形態では、単位画素が行列状に配置されてなるCMOSイメージセンサに適用した場合を例に挙げて説明したが、本技術はCMOSイメージセンサへの適用に限られるものではない。すなわち、本技術は、単位画素が行列状に2次元配置されてなるX−Yアドレス方式の固体撮像装置全般に対して適用可能である。
また、本技術は、可視光の入射光量の分布を検知して画像として撮像する固体撮像装置への適用に限らず、赤外線やX線、あるいは粒子等の入射量の分布を画像として撮像する固体撮像装置全般に対して適用可能である。
なお、固体撮像装置はワンチップとして形成された形態であってもよいし、撮像部と、信号処理部または光学系とがまとめてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態であってもよい。
また、本技術での全画素とは、画像に現れる部分の画素の全てということであり、ダミー画素などは除外される。また、本技術においては、時間差や画像の歪みが問題にならない程度に十分小さければ、全画素同時の動作の代わりに複数行(例えば、数十行)ずつ高速に走査するようにすることも可能である。さらに、本技術においては、画像に現れる全画素に限らず、所定の複数行に対してグローバルシャッタ動作を適用するようにすることも可能である。
さらに、以上に示した単位画素におけるデバイス構造の導電型は一例にすぎず、N型、P型が逆でも構わない。なお、単位画素中を移動する多数キャリアが正孔であるか電子であるかによって、上述した各部の電位またはポテンシャルの大小関係が逆になる場合がある。
<7.電子機器>
本技術は、固体撮像装置への適用に限られるものではなく、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置や、携帯電話機などの撮像機能を有する携帯端末装置や、画像読取部に固体撮像装置を用いる複写機など、画像取込部(光電変換部)に固体撮像装置を用いる電子機器全般に対して適用可能である。なお、電子機器に搭載される上記モジュール状の形態、即ちカメラモジュールを撮像装置とする場合もある。
図52は、本技術に係る電子機器、例えば撮像装置の構成の一例を示すブロック図である。
図52に示すように、本技術に係る撮像装置300は、レンズ群301等を含む光学系、撮像素子(撮像デバイス)302、DSP回路303、フレームメモリ304、表示装置305、記録装置306、操作系307及び電源系308等を有する。そして、DSP回路303、フレームメモリ304、表示装置305、記録装置306、操作系307及び電源系308がバスライン309を介して相互に接続されている。
レンズ群301は、被写体からの入射光(像光)を取り込んで撮像素子302の撮像面上に結像する。撮像素子302は、レンズ群301によって撮像面上に結像された入射光の光量を画素単位で電気信号に変換して画素信号として出力する。
表示装置305は、液晶表示装置や有機EL(electro luminescence)表示装置等のパネル型表示装置からなり、撮像素子302で撮像された動画または静止画を表示する。記録装置306は、撮像素子302で撮像された動画または静止画を、ビデオテープやDVD(Digital Versatile Disk)等の記録媒体に記録する。
操作系307は、ユーザによる操作の下に、本撮像装置が持つ様々な機能について操作指令を発する。電源系308は、DSP回路303、フレームメモリ304、表示装置305、記録装置306及び操作系307の動作電源となる各種の電源を、これら供給対象に対して適宜供給する。
上記の構成の撮像装置は、ビデオカメラやデジタルスチルカメラ、さらには携帯電話機等のモバイル機器向けカメラモジュールなどの撮像装置として用いることができる。そして、当該撮像装置において、撮像素子302として、先述した実施形態に係るCMOSイメージセンサ10等の固体撮像装置を用いることで、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、先述した実施形態に係るCMOSイメージセンサ10は、グローバル露光によって歪みのない撮像を実現できる。従って、画像歪みが許容できない、高速に動く被写体の撮像や、撮像画像の同時性を必要とするセンシング用途に用いて好適な撮像装置として実現出来る。
また、先述した実施形態に係るCMOSイメージセンサ10は、グローバル露光を実現している従来技術と比較して、暗時や低照度時における撮像画像の画質を悪化させずに、飽和電荷量をより多く確保できる、換言すれば、光電荷を蓄積可能な容量値を拡大できる。そして、飽和電荷量をより多く確保できれば、同等の飽和電荷量でよいとすれば、飽和電荷量を多く確保できる分だけ、単位画素サイズを縮小でき、それに伴って多画素化を図ることができる。従って、撮像画像の高画質化を図ることができる。
本技術は上記の説明に限定されない。画素構造、例えばオーバーフローパスや埋め込み型MOSキャパシタの表層部の導電層に限定はなく、また、回路図、タイミングチャート等も本技術の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変更が可能である。
また、例えば、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、及び、前記光電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備え、
前記電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い方の電極のうちの少なくとも一部が遮光膜として機能する金属膜により構成される
固体撮像装置。
(2)
前記金属膜は2層構造を有し、前記電荷蓄積部の容量絶縁膜に隣接する第1層が、第2層より仕事関数が高く、遮光性が低い
前記(1)に記載の固体撮像装置。
(3)
複数の前記単位画素の一括露光が可能であり、露光期間中に前記光電変換部に蓄積された電荷を前記電荷蓄積部に蓄積する
前記(1)または(2)に記載の固体撮像装置。
(4)
前記電荷蓄積部は、露光期間中に前記光電変換部から溢れた電荷を蓄積する
前記(3)に記載の固体撮像装置。
(5)
前記電荷蓄積部は、埋め込み型MOSキャパシタからなる第1の電荷蓄積部、及び、表面型MOSキャパシタからなる第2の電荷蓄積部を含むように構成され、
前記金属膜は、前記第1の電荷蓄積部に対する遮光膜、及び、前記第2の電荷蓄積部の前記入射側に近い方の電極を構成する
前記(4)に記載の固体撮像装置。
(6)
前記第1の電荷蓄積部に対する前記遮光膜と前記第2の電荷蓄積部の前記電極とが前記単位画素内において離間して配置される
前記(5)に記載の固体撮像装置。
(7)
前記第1の電荷蓄積部に対する前記遮光膜と前記第2の電荷蓄積部の前記電極とは互いに異なる電位に設定される
前記(5)または(6)に記載の固体撮像装置。
(8)
受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、埋め込み型MOSキャパシタからなり前記光電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部、及び、表面型MOSキャパシタからなり前記光電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備える固体撮像装置の製造方法において、
遮光膜を成膜する第1工程と、
前記遮光膜を加工することにより、前記第1の電荷蓄積部に対する遮光膜、及び、前記第2の電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い方の電極を形成する第2工程と
を含む固体撮像装置の製造方法。
(9)
受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、及び、前記光電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備え、前記電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い電極のうちの少なくとも一部が遮光膜として機能する金属膜により構成される固体撮像装置と、
前記単位画素から出力される信号に対して信号処理を行う信号処理部と
を備える電子機器。
10,10A,10B CMOSイメージセンサ, 11 画素アレイ部, 12 垂直駆動部, 13 カラム処理部, 14 水平駆動部, 15 システム制御部, 16 画素駆動線, 17 垂直信号線, 18 信号処理部, 19 データ格納部, 30,66 第1の電荷蓄積部, 33 ゲート電極, 40,67 第2の電荷蓄積部, 46 容量絶縁膜, 47 上部電極, 47A 第1層, 47B 第2層, 58 遮光膜, 58A 第1層, 58B 第2層, 60A乃至60A2,60B 単位画素, 61 フォトダイオード, 62 第1の転送ゲート部, 63 第2の転送ゲート部, 64 第3の転送ゲート部, 65 リセットゲート部, 68 増幅トランジスタ, 69 選択トランジスタ, 70 電荷排出ゲート部, 71 FD部(フローティングディフュージョン部), 203 絶縁膜, 204 遮光膜 300 撮像装置, 302 撮像素子

Claims (9)

  1. 受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、及び、前記光電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備え、
    前記電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い方の電極のうちの少なくとも一部が遮光膜として機能する金属膜により構成される
    固体撮像装置。
  2. 前記金属膜は2層構造を有し、前記電荷蓄積部の容量絶縁膜に隣接する第1層が、第2層より仕事関数が高く、遮光性が低い
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 複数の前記単位画素の一括露光が可能であり、露光期間中に前記光電変換部に蓄積された電荷を前記電荷蓄積部に蓄積する
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  4. 前記電荷蓄積部は、露光期間中に前記光電変換部から溢れた電荷を蓄積する
    請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 前記電荷蓄積部は、埋め込み型MOSキャパシタからなる第1の電荷蓄積部、及び、表面型MOSキャパシタからなる第2の電荷蓄積部を含むように構成され、
    前記金属膜は、前記第1の電荷蓄積部に対する遮光膜、及び、前記第2の電荷蓄積部の前記入射側に近い方の電極を構成する
    請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1の電荷蓄積部に対する前記遮光膜と前記第2の電荷蓄積部の前記電極とが前記単位画素内において離間して配置される
    請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. 前記第1の電荷蓄積部に対する前記遮光膜と前記第2の電荷蓄積部の前記電極とは互いに異なる電位に設定される
    請求項5に記載の固体撮像装置。
  8. 受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、埋め込み型MOSキャパシタからなり前記光電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部、及び、表面型MOSキャパシタからなり前記光電荷を蓄積する第2の電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備える固体撮像装置の製造方法において、
    遮光膜を成膜する第1工程と、
    前記遮光膜を加工することにより、前記第1の電荷蓄積部に対する遮光膜、及び、前記第2の電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い方の電極を形成する第2工程と
    を含む固体撮像装置の製造方法。
  9. 受光した光量に応じた光電荷を生成しかつ蓄積する光電変換部、及び、前記光電荷を蓄積する電荷蓄積部を有する単位画素が半導体基板上に複数配置されている画素アレイ部を備え、前記電荷蓄積部の前記単位画素に光が入射する入射側に近い電極のうちの少なくとも一部が遮光膜として機能する金属膜により構成される固体撮像装置と、
    前記単位画素から出力される信号に対して信号処理を行う信号処理部と
    を備える電子機器。
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