JP2013160461A - 粉流体加熱装置 - Google Patents

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徹 外村
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【課題】粉流体容器の内部構成を複雑にすることなく、粉流体容器を効率良く加熱して粉流体を効率良く加熱する。
【解決手段】粉流体を収容して当該粉流体を内部で撹拌させるための概略円筒形状をなす金属製の粉流体容器2と、前記粉流体容器2の外側周面の略下半分に設けられて、当該粉流体容器2の側周壁21を誘導加熱する複数の誘導加熱部3とを備え、前記誘導加熱部3が、前記粉流体容器2の外側周面に接触又は近接して設けられた概略平板状の誘導コイル31と、前記誘導コイル31の中心部に設けられた鉄心32と、前記誘導コイル31を覆うようにして前記粉流体容器2に装着されており、短絡防止スリット33Sが形成された磁束通路用の磁性体からなるコイルカバー33とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、粉流体加熱装置に関するものである。
従来の粉流体加熱装置としては、特許文献1に示すように、非導電性材料によって構成された筒状容器内に、導電性材料によって構成された発熱体が配置されており、当該発熱体を誘導加熱するための誘導加熱装置を前記筒状容器の外面に誘導加熱装置を配置したものが考えられている。
しかしながら、筒状容器の内部に設けられた発熱体を誘導加熱するものでは、発熱体の体積が制約されることから十分な発熱量を得ることが難しく、また、筒状体内部に構造物を設ける必要があり、筒状体の構成が複雑化してしまうという問題がある。さらに、誘導加熱装置を構成する誘導加熱コイルと発熱体とが筒状容器の側壁を介して配置されることから、誘導加熱コイルと発熱体とが離れてしまい、誘導加熱コイルから出た磁束を効率良く発熱体に通すことができず、発熱体を効率良く加熱することができないという問題もある。
特開2006−90590号公報
そこで本発明は、上記問題点を一挙に解決するためになされたものであり、粉流体容器の内部構成を複雑にすることなく、粉流体容器を効率良く加熱して粉流体を効率良く加熱することをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係る粉流体加熱装置は、粉流体を収容して当該粉流体を内部で撹拌させるための概略円筒形状をなす金属製の粉流体容器と、前記粉流体容器の外側周面の略下半分に設けられて、当該粉流体容器の側周壁を誘導加熱する複数の誘導加熱部とを備え、前記誘導加熱部が、前記粉流体容器の外側周面に接触又は近接して設けられた概略平板状の誘導コイルと、前記誘導コイルの中心部に設けられた鉄心と、前記誘導コイルを覆うようにして前記粉流体容器に装着されており、短絡防止スリットが形成された磁束通路用の磁性体からなるコイルカバーとを有することを特徴とする。
このようなものであれば、粉流体容器の外側周面の略下半分に複数の誘導加熱部を設けているので、粉流体容器において粉流体が接触する大部分を占める下半分を加熱することになり、粉流体を効率良く加熱することができる。また、概略平板状の誘導コイルを粉流体容器の外側周面に接触又は近接して配置しているので、誘導コイルから出る磁束を効率良く粉流体容器の側壁に通すことができ、さらに、誘導コイルの中心部に鉄心を設けるとともに、誘導コイルを覆うようにコイルカバーを設けているので、誘導コイルにより発生する磁束を効率良く粉流体容器に導くことができ、効率良く粉流体容器を加熱することができる。これにより、粉流体を効率良く加熱することができる。その上、コイルカバーに短絡防止スリットが形成されているので、コイルカバーに生じる渦電流損を低減し、さらにコイルカバーの材質を磁性体とすることで粉流体容器以外の近傍にある金属の加熱を防止できることから、粉流体の発熱効率を向上させることができる。
コイルカバーを通る磁束を効率良く粉流体容器の側壁に通すためのコイルカバーの具体的な実施の態様としては、前記コイルカバーが、前記誘導コイルにおける前記粉流体容器とは反対側の外側面を覆う底壁部と、前記底壁部の周縁部に設けられて前記誘導コイルの側周面を覆う側壁部とを有するものであり、前記側壁部により構成される前記コイルカバーの開口端が前記粉流体容器の外側周面に沿って湾曲又は屈曲していることが望ましい。これならば、コイルカバーの開口端と粉流体容器の外側周面との間隙を可及的に小さくすることができる。
前記底壁部が、前記粉流体容器の周方向に沿って湾曲又は屈曲していることが望ましい。これならば、湾曲又は屈曲した底壁部に沿って誘導コイルを変形させることができ、誘導コイルを粉流体容器の外側周面に沿って配置し易くすることができる。
コイルカバーに発生する渦電流による短絡を可及的に抑制するためには、前記コイルカバーが、前記誘導コイルにおける前記粉流体容器とは反対側の外側面を覆う底壁部と、前記底壁部の周縁部に設けられて前記誘導コイルの側周面を覆う側壁部とを有するものであり、前記短絡防止スリットが、前記底壁部から前記側壁部に亘って形成されていることが望ましい。このとき、短絡防止スリットの加工を容易にするためには、底壁部及び側壁部に亘って連続的に直線状に形成されていることが望ましい。
前記誘導コイル及び前記鉄心が前記コイルカバーに収容されて保持されており、前記コイルカバーが前記粉流体容器に装着されることによって、前記誘導コイル及び前記鉄心が粉流体容器の外側周面に設けられることが望ましい。これならば、コイルカバーに誘導コイル及び鉄心を収容させて保持させた後に、当該コイルカバーを粉流体容器に装着させればよいので、組み立てを簡単にすることができる。また、粉流体容器に鉄心及び誘導コイルを装着するための専用の取り付け部を加工する必要もない。
前記粉流体容器の周方向に配置された1又は複数の誘導加熱部を1組として、6N(Nは1以上の整数)+1組の誘導加熱部を前記粉流体容器の軸方向に沿って配列しており、各組の誘導加熱部を構成する誘導コイルにEu相電源、Ev相電源、Ew相電源を有する三相交流電源から電力を供給するものであり、前記6N組の誘導コイルを、軸方向の配列順に、誘導コイルa、誘導コイルb、誘導コイルc、誘導コイルd、誘導コイルe、誘導コイルfとし、誘導コイルaの他端と誘導コイルeの他端と誘導コイルcの他端とを共通に接続し、誘導コイルaの一端と誘導コイルbの他端とを接続して前記Eu相電源に接続し、誘導コイルbの一端と誘導コイルcの一端と誘導コイルdの他端とを接続して前記Ew相電源に接続し、誘導コイルdの一端と誘導コイルeの一端とを接続して前記Ev相電源に接続し、誘導コイルfの一端を、電流制御手段を介して前記Eu相電源に接続し、誘導コイルfの他端を、前記Ev相電源に接続し、前記残りの1組の誘導コイルの一端を、電流制御手段を介して前記Eu相電源に接続し、当該1組の誘導コイルの他端を前記Ev相電源に接続して、前記残りの1個の誘導コイルを軸方向最外側にある誘導コイルaの軸方向外側に配置したことが望ましい。これならば、粉流体容器の軸方向に沿って6N(Nは1以上の整数)+1組の誘導コイルを配列した各誘導コイルを三相交流電源にそのまま接続するので、多相変圧器を必要としない大きいメリットがあるばかりでなく、両側の端部に位置する誘導コイルは、三相交流電源の同一相間の電圧を印加するので、中間部に位置する誘導コイルに影響を与えることなく、個別に電流を制御することができる。
このように構成した本発明によれば、粉流体容器の内部構成を複雑にすることなく、粉流体容器を効率良く加熱して粉流体を効率良く加熱することができる。
本実施形態に係る粉流体加熱装置の構成を模式的に示す図。 同実施形態の粉流体加熱装置の構成を模式的に示す軸方向から見た図。 同実施形態のコイルカバーに誘導コイル等を収容した状態を示す断面図。 同実施形態のコイルカバーに誘導コイル等を収容した状態を示す平面図。 同実施形態のコイルカバーを粉流体容器に取り付けた状態の斜視図。 同実施形態のコイルカバーの平面図、底面図、正面図及び右側面図。 同実施形態の複数の誘導加熱部の配線図。 同実施形態の複数の誘導コイルの結線図。 同実施形態の粉流体加熱装置による昇温測定のセンサ取り付け位置を示す模式図。 誘導コイルを変形させない場合の電気特性及び昇温特性を示す表。 誘導コイルを変形させない場合の昇温特性を示すグラフ。 誘導コイルを変形させた場合の電気特性及び昇温特性を示す表。 誘導コイルを変形させた場合の昇温特性を示すグラフ。 変形実施形態のコイルカバーの底面図及び正面図。 変形実施形態のコイルカバーの底面図及び正面図。 変形実施形態のコイルカバーを示す底面図。 変形実施形態のコイルカバーの底面図。
以下に本発明に係る粉流体加熱装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係る粉流体加熱装置100は、図1及び図2に示すように、例えば金属粒等の粉流体を収容して当該粉流体を内部で撹拌させるための概略円筒形状をなす金属製の粉流体容器2と、前記粉流体容器2の外側周面の略下半分に設けられて、当該粉流体容器2の側周壁21を誘導加熱する複数の誘導加熱部3とを備えている。
粉流体容器2は、中心軸Cが水平方向に沿うように横置きにされており、その側周壁21の上部に、被処理物である粉流体を導入するための導入口2Aと、処理後の粉流体を取り出すための取り出し口2Bが設けられている。また、この粉流体容器2の内部には、粉流体容器2に収容された粉流体を撹拌させる撹拌羽根(不図示)が設けられている。当該撹拌羽根は、粉流体容器2の中心軸Cに沿って当該粉流体容器2を貫通するように設けられた回転軸に設けられている。そして、当該回転軸が外部に設けられた駆動部により回転駆動されることによって撹拌羽根が粉流体容器2内で回転する。
複数の誘導加熱部3は、粉流体容器2の外側周面の略下半分において、周方向及び軸方向に等間隔に設けられている。本実施形態では、軸方向に7個の誘導加熱部3(図1参照)及び周方向に5個の誘導加熱部3(図2参照)を互いに等間隔に設けている。周方向において両端に位置する誘導加熱部3は、粉流体容器2の中心軸Cに対して水平方向に対向するように設けられている。
各誘導加熱部3の構成は、図3及び図4に示すように、粉流体容器2の外側周面に接触又は近接して設けられた概略平板状の誘導コイル31と、この誘導コイル31の中心部に設けられた鉄心32と、前記誘導コイル31を覆うようにして粉流体容器2に装着されて短絡防止スリット33Sが形成されたコイルカバー33とを有する。
誘導コイル31は、例えばアルミニウム電線を円環状に巻回して形成されている。誘導コイル31をアルミニウム電線により形成しているので、円環状に巻回されて概略平板状とされた誘導コイル31は、その板厚方向に変形させ易い。
鉄心32は、インボリュート形状に湾曲された湾曲部を有する多数の磁性鋼板を円周方向に放射状に積層して円筒状に形成した円筒状をなすインボリュート鉄心である。なお、鉄心としては、巻鉄心や積鉄心等を用いることもできる。また、鉄心32は、その軸方向一端部が粉流体容器2の側周壁21に接触し、軸方向他端部がコイルカバー33に接触するように、粉流体容器2及びコイルカバー33の間に設けられている(図3参照)。ここで、図示しないが、鉄心32の軸方向両端部には、絶縁シート等の絶縁材が介在して設けられており、側周壁21及びコイルカバー33との間で鉄心が短絡しないように構成している。このように構成された鉄心32は、側周壁21に溶接等によって固定された非磁性体(ステンレス等)のボルト部材22に鉄心32及びコイルカバー33を装着して、コイルカバー33の外面に絶縁ワッシャ7及び座金8を介してナット部材9により締結固定される。絶縁ワッシャ7は、コイルカバー33の隣接するスリット33S同士が短絡しないために設けられている。
コイルカバー33は、図3〜図6に示すように、誘導コイル31における粉流体容器2とは反対側の外側面を覆う概略矩形状の底壁部331と、この底壁部331の4辺周縁部に設けられて誘導コイル31の側周面を覆う4つの側壁部332a〜332dとを備えており、一面に開口を有する概略直方体形状の箱状をなすものである。
そして、4つの側壁部332a〜332dにより構成されるコイルカバー33の開口端が、粉流体容器2の外側周面に沿った湾曲した形状とされている。本実施形態のコイルカバー33は、コイルカバー33の対向する側壁部332a、332cが粉流体容器2の中心軸Cに沿って配置されるものであり、粉流体容器2の中心軸Cに直交する側壁部332b、332dにより構成される開口端が、当該側壁部332b、332dの長手方向に沿って、前記粉流体容器2の外側周面に対応した湾曲形状とされている。また、粉流体容器2の中心軸Cに沿った側壁部332a、332cにより構成される開口端も、側壁部332a、332cの板厚方向に沿って、当該粉流体容器2の外周面に沿った湾曲形状とされている。つまり、コイルカバー33の4つの側壁部332全ての開口端が粉流体容器2の外側周面に沿った湾曲形状とされている。これにより、コイルカバー33を粉流体容器2の外側周面に装着させると、コイルカバー33の開口端全体が粉流体容器2の外側周面に接触することになる(図5参照、図5においてスリット33S、ボルト部材22及びナット部材9は省略)。
また、底壁部331は、コイルカバー33の開口端の湾曲形状に合わせて、粉流体容器2の中心軸Cに直交する側壁部332b、332d側の部分が開口端側に屈曲している(図2、図6参照)。なお、コイルカバー33の底壁部331が、コイルカバー33の開口端の湾曲形状に合わせて、湾曲したものであっても良い。さらに、底壁部331の外面における四つ角には、コイルカバー33を粉流体容器2にねじ固定するための台座部333が形成されている。このようにコイルカバー33は、台座部333に設けられた固定ねじとともに、前述した鉄心固定用のボルト部材22及びナット部材9の締結により固定されることになる。
さらに、コイルカバー33には、特に図6に示すように、コイルカバー33の底壁部331及び側壁部332a〜332dに発生する渦電流による短絡を防止するための短絡防止スリット33Sが複数形成されている。本実施形態では、底壁部331の中心から放射状に複数の短絡防止スリット33Sが形成されており、底壁部331のみに形成された短絡防止スリット33Saと、底壁部331から側壁部332a〜332dに亘って形成された短絡防止スリット33Sbとを有する。これら短絡防止スリット33Sが形成されたコイルカバー33は、渦電流の発生が最も少ない部分(底板部331の中央部)で分割されずに一体とされている。なお、短絡防止スリット33Sは、底壁部331及び側壁部332a〜332dにそれぞれ独立して形成しても良い。なお、図6においては、なお、コイルカバー33の1つの側壁部(本実施形態では332b)には、誘導コイル31の接続端子を外部に延ばすための側面視矩形状の切り欠き部332Kが形成されている。
本実施形態のコイルカバー33は、粉流体容器2に取り付けられる前の誘導コイル31及び鉄心32を収容して保持するものである。そして、誘導コイル31及び鉄心32を保持させたコイルカバー33を粉流体容器2に装着させることによって、誘導コイル31及び鉄心32が粉流体容器2の外側周面に設けられる構成としている。これならば、誘導コイル31及び鉄心32それぞれを粉流体容器2に個別に取り付けた後にコイルカバー33を粉流体容器2に取り付けるといった煩雑な作業を行うことなく、コイルカバー33を粉流体容器2に取り付けるだけで、誘導コイル31及び鉄心32も粉流体容器2に取り付けることができ、取り付け作業を容易にすることができる。
具体的には、コイルカバー33内に平板状の誘導コイル31を収容した後、コイルカバー33を粉流体容器2に装着する前に、コイルカバー33の底壁部331に沿わせて誘導コイル31を変形させる。これにより、誘導コイル31が粉流体容器2の外側周面に沿って屈曲した形状となる。そして、コイルカバー33を誘導コイル31及び鉄心32とともに粉流体容器2に装着する。なお、コイルカバー33内に平板状の誘導コイル31を収容し、コイルカバー33を粉流体容器2に装着すると同時に、誘導コイル31を粉流体容器2の外側周面に押し当てて、誘導コイル31を粉流体容器2の外側周面に沿って変形させるようにしても良い。
また、本実施形態の粉流体加熱装置100は、粉流体容器2の周方向に配置された複数(本実施形態では5つ)の誘導加熱部3を1組として、6組+1組の誘導加熱部3を粉流体容器2の軸方向に沿って配列している。
そしてこのように配置された7組の誘導加熱部3を構成する誘導コイル31に、Eu相電源、Ev相電源、Ew相電源を有する三相交流電源から電力を供給するように構成している。なお、図7は、7組の誘導コイルa〜gを軸方向(横方向)に配列した配線状態を示す図であり、図8は、三相交流電源と誘導コイルa〜gの結線状態を示す図である。
具体的には、図7に示すように、7組の誘導コイル31を、粉流体容器2の軸方向に沿って、誘導コイルg、誘導コイルa、誘導コイルb、誘導コイルc、誘導コイルd、誘導コイルe、誘導コイルfの順に配列されている。なお、この配列状態で各誘導コイルa〜gの図示左側端部を一端と言い、右側端部を他端と言う。
粉流体容器2の軸方向左側端部に位置する誘導コイルgは、一端がサイリスタや可飽和リアクトルなどの電流制御手段4を介してEu相電源に接続され、他端はEv相電源に接続されている。また、粉流体容器2の軸方向右側端部に位置する誘導コイルfは、一端がサイリスタや可飽和リアクトルなどの電流制御手段5を介してEu相電源に接続され、他端がEv相電源に接続されている。つまり、誘導コイルgと誘導コイルfは逆並列にEu相電源とEv相電源に接続されている。この接続により中間部に位置する他の誘導コイルa〜eに流れる電流に影響を与えることなく個別に制御することができる。なお、誘導コイルgと誘導コイルfに流れる電流を同じくする場合には、電流制御手段4と5を1つとすることができる。
粉流体容器2の軸方向中間部に位置する誘導コイルa〜eは、それぞれ以下のように接続する。つまり、誘導コイルaと誘導コイルeおよび誘導コイルcの他端を共通に接続し、誘導コイルaの一端と誘導コイルbの他端とを接続してサイリスタや可飽和リアクトルなどの電流制御手段6を介してEu相電源に接続する。その誘導コイルbの一端と誘導コイルcの一端と誘導コイルdの他端とを接続して電流制御手段6を介してEw相電源に接続する。その誘導コイルdの一端と誘導コイルeの一端とを接続して電流制御手段6を介してEv相電源に接続する。
このように各誘導コイルa〜gを配線することにより、図8に示すように、三相交流電源にスター結線及びデルタ結線した6組の誘導コイルに1組の誘導コイルを追加し、誘導コイル列の両側の端部に位置する誘導コイルf、gに流れる電流を、その誘導コイル列の中間部に位置する誘導コイルa〜eに流す電流とは切り離して制御できるようにしている。また、誘導コイルgに印加する電圧とその隣に位置する誘導コイルaに印加する電圧との位相差を30度とすることができる。さらに、誘導コイルgと誘導コイルfに流れる電流を制御しても、他の誘導コイルa〜eに流れる電流に大きな影響を与えることはない。つまり、誘導コイルg及び誘導コイルfに流れる電流の制御と、他の誘導コイルa〜eに流れる電流の制御とを個別に行うことができる。すなわち、粉流体容器2の軸方向中間部の温度を所定の温度に制御し、粉流体容器2の両側の端部の温度をその所定の温度に対し高温又は低温或いは同一温度とすることができる。
なお、三相交流電源の電源周波数としては、粉流体容器2が磁性材料から構成されていれば、商用電源周波数(50Hz又は60Hz)とし、粉流体容器2が非磁性材料から構成されていれば、肉厚が数ミリから数十ミリある粉流体容器に対して電流浸透度が深い高周波の中でも、比較的低い周波数である100〜1000Hzの中周波とする。また、変圧器を用いる場合には、商用電源周波数の9倍又は15倍の周波数が好適である。
また、6個の誘導コイル31の数は6個に限られるものではなく、6個の整数倍としてもよい。たとえば、12個の誘導コイル31を配列し、1個の誘導コイル31を追加する場合には、6個ずつスターおよびデルタ結線に結線、つまり図8に示す点線部分のすべてに誘導コイル31を挿入すればよい。この場合、図7に示す誘導コイル31の配列を繰り返したものと等価となる。
次に、このように構成した粉流体加熱装置において、誘導コイルを変形させずに粉流体容器の外側周面に近接配置した場合と、誘導コイルを粉流体容器の外側周面に沿って変形させて粉流体容器の外側周面に接触配置した場合とにおける昇温実験を行った。図9に温度センサの取り付け位置を示す。なお、図9には誘導コイルを変形させていないものを示している。
図10〜図13に誘導コイルを変形させずに粉流体容器の外側周面に近接配置した場合と、誘導コイルを粉流体容器の外側周面に沿って変形させて粉流体容器の外側周面に接触配置した場合との電気特性及び昇温特性の測定結果を示す。これらの図から分かるように、昇温開始30分後において容器全体の温度差が、コイル変形無しのものでは、115.2℃(取り付け位置6と8との温度差)であるのに対して、コイル変形有りのものでは、87.3℃(取り付け位置2と8との温度差)である。つまり、誘導コイルを粉流体容器の外側周面に沿って変形させて接触配置させることによって、粉流体容器全体の温度差が27.9℃縮小されている。
また、誘導コイルを変形させることによってコイル−容器間距離が小さくなる取り付け位置8と、取り付け位置4との温度差が、コイル変形無しのものでは51.1℃であるのに対して、コイル変形有りのものでは、17.6℃である。つまり、誘導コイルを粉流体容器の外側周面に沿って変形させて接触配置させることによって、取り付け位置8と取り付け位置4との温度差が33.5℃縮小されている。
以上の通り、誘導コイルを粉流体容器の外側周面に沿って変形させて接触配置させることによって、温度差縮小に大きな効果があることが分かった。
このように構成した本実施形態に係る粉流体加熱装置100によれば、粉流体容器2の外側周面の略下半分に複数の誘導加熱部3を設けているので、粉流体容器2において粉流体が接触する大部分を占める下半分を加熱することになり、粉流体を効率良く加熱することができる。また、概略平板状の誘導コイル31を粉流体容器2の外側周面に接触又は近接して配置しているので、誘導コイル31から出る磁束を効率良く粉流体容器2の側周壁21に通すことができ、さらに、誘導コイル31の中心部に鉄心32を設けるとともに、誘導コイル31を覆うようにコイルカバー33を設けているので、誘導コイル31により発生する磁束を効率良く粉流体容器2に導くことができ、効率良く粉流体容器2を加熱することができる。これにより、粉流体を効率良く加熱することができる。その上、コイルカバー33に短絡防止スリット33Sが形成されているので、コイルカバー33に生じる渦電流損を低減することができることからも、粉流体の発熱効率を向上させることができる。
<その他の変形実施形態>
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
例えば、前記実施形態では、静置された粉流体容器2の内部に撹拌羽根を設け、当該撹拌羽根を回転させることによって、粉流体を撹拌させるものであったが、粉流体容器2自体を回転させることによって、粉流体を撹拌させる構成ものであっても良い。この場合、複数の誘導加熱部3は、粉流体容器2から若干の隙間を持って離間して配置され、回転する粉流体容器2の下半分に磁束を通すように構成される。
さらに、コイルカバー33の構成としては、図14に示すように、側壁部332により構成されるコイルカバー33の開口端が平面状をなすものであっても良い。この場合、粉流体容器2に装着する際に短絡防止スリットを介して湾曲させても良い。また、湾曲せずに装着されるものであっても良い。
また、コイルカバー33の底壁部の形状としては、前記実施形態のように粉流体容器の周方向に沿って湾曲又は屈曲しているものの他、平板状をなすものであっても良い(図14参照)。
その上、前記実施形態のコイルカバーは、図15に示すように、短絡防止スリット33Sが互いに対向する側壁部に亘って形成されることにより複数(図15では4つ)に分割されたものであっても良いし、図16に示すように、種々のスリット形状とすることが考えられる。図16に示すスリット形状としては、複数の短絡防止スリット33Sが底壁部に交差するように形成され、何れか1つの短絡防止スリットが一方の側壁部に亘って形成されているもの(図16(A)、(B))、複数の短絡防止スリット33Sが底壁部に交差するように形成され、何れか1つの短絡防止スリットが対向する2つの側壁部に亘って形成されており、コイルカバーが2分割されているもの(図16(C))、複数の短絡防止スリット33Sが底壁部において互いに平行となるように左右方向に形成されとともに、少なくとも1つの短絡防止スリットが上下方向に形成されており、コイルカバーが2分割されているもの(図16(D))等が考えられる。
加えて、コイルカバーは、概略直方体形状をなすものの他、図17に示すように、円環状をなす誘導コイルの側周壁に対応した円筒状の側壁部を有する概略円筒形状をなすものであっても良い。
また、誘導コイルの平面視形状としては、円環状に限られず、長円形状であっても良いし、四つ角が円弧状をなす矩形状ものであっても良い。
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
100・・・粉流体加熱装置
2・・・粉流体容器
21・・・側周壁
3・・・誘導加熱部
31・・・誘導コイル
32・・・鉄心
33・・・コイルカバー
33a・・・開口端
331・・・底壁部
332a〜332d・・・側壁部
33S・・・短絡防止スリット

Claims (7)

  1. 粉流体を収容して当該粉流体を内部で撹拌させるための概略円筒形状をなす金属製の粉流体容器と、
    前記粉流体容器の外側周面の略下半分に設けられて、当該粉流体容器の側周壁を誘導加熱する複数の誘導加熱部とを備え、
    前記誘導加熱部が、前記粉流体容器の外側周面に接触又は近接して設けられた概略平板状の誘導コイルと、前記誘導コイルの中心部に設けられた鉄心と、前記誘導コイルを覆うようにして前記粉流体容器に装着されており、短絡防止スリットが形成された磁束通路用の磁性体からなるコイルカバーとを有することを特徴とする粉流体加熱装置。
  2. 前記コイルカバーが、前記誘導コイルにおける前記粉流体容器とは反対側の外側面を覆う底壁部と、前記底壁部の周縁部に設けられて前記誘導コイルの側周面を覆う側壁部とを有するものであり、
    前記側壁部により構成される前記コイルカバーの開口端が前記粉流体容器の外側周面に沿って湾曲又は屈曲している請求項1記載の粉流体加熱装置。
  3. 前記底壁部が、前記粉流体容器の周方向に沿って湾曲又は屈曲している請求項2記載の粉流体加熱容器。
  4. 前記コイルカバーが、前記誘導コイルにおける前記粉流体容器とは反対側の外側面を覆う底壁部と、前記底壁部の周縁部に設けられて前記誘導コイルの側周面を覆う側壁部とを有するものであり、
    前記短絡防止スリットが、前記底壁部から前記側壁部に亘って形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の粉流体加熱装置。
  5. 前記誘導コイル及び前記鉄心が前記コイルカバーに収容されて保持されており、前記コイルカバーが前記粉流体容器に装着されることによって、前記誘導コイル及び前記鉄心が粉流体容器の外側周面に設けられることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の粉流体加熱装置。
  6. 前記コイルカバーが前記粉流体容器に装着される際に、前記誘導コイルが前記粉流体容器の外側周面に沿って変形するものである請求項5記載の粉流体加熱装置。
  7. 前記粉流体容器の周方向に配置された1又は複数の誘導加熱部を1組として、6N(Nは1以上の整数)+1組の誘導加熱部を前記粉流体容器の軸方向に沿って配列しており、
    各組の誘導加熱部を構成する誘導コイルにEu相電源、Ev相電源、Ew相電源を有する三相交流電源から電力を供給するものであり、
    前記6N組の誘導コイルを、軸方向の配列順に、誘導コイルa、誘導コイルb、誘導コイルc、誘導コイルd、誘導コイルe、誘導コイルfとし、
    誘導コイルaの他端と誘導コイルeの他端と誘導コイルcの他端とを共通に接続し、
    誘導コイルaの一端と誘導コイルbの他端とを接続して前記Eu相電源に接続し、
    誘導コイルbの一端と誘導コイルcの一端と誘導コイルdの他端とを接続して前記Ew相電源に接続し、
    誘導コイルdの一端と誘導コイルeの一端とを接続して前記Ev相電源に接続し、
    誘導コイルfの一端を、電流制御手段を介して前記Eu相電源に接続し、
    誘導コイルfの他端を、前記Ev相電源に接続し、
    前記残りの1組の誘導コイルの一端を、電流制御手段を介して前記Eu相電源に接続し、当該1組の誘導コイルの他端を前記Ev相電源に接続して、
    前記残りの1組の誘導コイルを軸方向最外側にある誘導コイルaの軸方向外側に配置したことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の粉流体加熱装置。
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