JP2013160262A - ソフトシール仕切弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】弁体締切り後の過剰な締付けを防いで、シール部及び弁体、弁箱の劣化や損傷を回避して、弁閉締切り時の高いシール性を確保でき、操作時における弁体の全閉位置を確実に把握できるソフトシール仕切弁を提供する。
【解決手段】弁箱2内の流路5に対して交叉方向に昇降動するゴムライニング層8を施した弁体1で弁箱2内に設けた弁座部6と弁箱底部2aに設けた止水面7とをシールして弁箱2の流路5を開閉し、ゴムライニング層8を施した弁体1の金属製母材10には、少なくとも弁座部6にシールする弁体シール部21と当該母材10の止水面7に圧接シールする止水部20にゴムライニング層8を施すと共に、止水部20のゴムライニング層8に開口部22を設け、この開口部22より母材10を臨ましめたストッパ部18を設けることにより、このストッパ部18で弁体1の締め過ぎを防止した。
【選択図】 図3

Description

本発明は、流路に対して交叉方向に昇降動して流路を開閉する弁体を有し、この弁体に装着されたゴムシール材で弁閉シールするソフトシール仕切弁に関する。
この種のソフトシール仕切弁として、例えば、特許文献1や特許文献2の仕切弁が知られている。このようなソフトシール仕切弁において、50Aや100Aなどの小口径である場合には、通常、金属等の芯材の全面にゴム等の弾性材が被覆された弁体が用いられ、この弁体を収容する金属製の弁箱と、弁体に設けられた雌ネジに螺合する雄ネジを有する弁棒と、弁箱を密閉するための蓋、弁棒の軸部からの流体の漏れを防止するパッキンとが設けられる。さらに、弁棒を回転させるためのハンドル又はキャップを備えている場合が一般的である。
ソフトシール仕切弁は、弁体が管路(流路)を横切る方向に移動して止水する構造になっており、この場合、弁体の両側に設けた係合凸部又は係合凹部が、弁箱の両側に設けたガイド凹部又はガイド凸部に係合することで、弁体が垂直方向に昇降動する構造になっている。弁体を下降させると、弁体が弁箱の楔形状の弁座に接触することで、シール材に圧縮力が働いた状態で弁体が閉方向に移動する。これにより、弁体が弁箱底部に当接したときには、弁体底部側のシール材が圧縮されて管路が止水される。
このとき弁体の底部側は、弁箱の底部側に設けられる止水面にシールする止水部位となるため、この部分のシール材のライニング厚みは、他の箇所よりも厚くなっている場合が多い。例えば、特許文献1の場合には、弁座止水面と当接する弁体基部の当接側面と、弁座部内周面と当接する弁体先端側の外周面に喰い込み代が設けられ、この喰い込み代により弁体の底部側が厚くなっている。
上記の構造により、ソフトシール仕切弁では、弁閉操作時には、弁箱の弁座部と弁箱底部にシール材の圧縮力が加わって水の流れが止まり、一方、弁開操作時には、シール材への圧縮力を開放する力を加えて水を流すようになっている。本来は、シール材を圧縮又は圧縮を開放するときに、必要最小限の力で弁体を操作して流路を開閉できることが好ましい。
特開2000−28015号公報 特開平7−151246号公報
しかしながら、弁体の底部側のゴムライニングの厚みが厚い場合には、止水までに必要な弁棒の回転数の増加に対応して、操作トルクがゆっくりと増加する。このように、ゴム厚のシール材圧縮時の力から締切り完了時の力に急激に上昇しないため、締切り完了の操作力が不明確になる。これによって、締切りが完了したことを明確に確認できないため、締切り完了後にも力を加え続ける傾向にある。不用意に弁棒を回転させると、ライニング面が傷付いたり剥げたりして弁体や弁箱が傷付いて耐久性が悪化し、シール性が低下して漏れの発生に繋がることがある。弁体の締め過ぎによって雄ネジや雌ネジが破損し、正常に開閉操作を実施できなくなる可能性も生じる。
特許文献1のソフトシール仕切弁では、弁体の止水面との当接側に食い込み代が設けられているが、この食い込み代は操作トルクの増大を防ぐために設けられたものであり、弁体の過剰な締付けを防ぐようにしたものではない。
更に、弁体と弁箱とが、ゴムライニングされた係合凸部(又は係合凹部)と金属製のガイド凹部(又はガイド凸部)とにより係合する構造の場合には、弁体の昇降動時にこれらの接触によって大きな摩擦力が付加される。そのため余分な開閉操作力が必要になり、締切るまでの操作力と、この締切り完了時から締め過ぎるときの操作力との差が余計に分かりづらくなる。しかも、弁体と弁箱との摩擦力は、流体圧が高くなることでさらに増加する。
一方、特許文献2の仕切弁では、過締防止リングが設けられており、この過締防止リングを弁全閉時に衝合面に衝合させることで弁の過締めを防止しようとしている。しかし、この仕切弁は、弁棒に取付けた過締防止リングをボデー内部の衝合面に衝合させて、弁体先端側の弁座面への過締めを防ぐ構造であるため、過締防止位置から弁体当接部との間の距離が長くなることで過締防止の精度が低くなる。すなわち、シール材(パッキング)が劣化した場合にも弁軸側の過締め停止位置は変わらないため、締付け完了時において弁体側を締付け過ぎたり、締付けが十分でなくなるおそれがある。弁体と弁棒との組立て誤差により、過締防止時の精度が悪くなる場合もある。更に、弁閉位置に過締防止リングを調節して取付ける必要や、この過締防止リングにより部品点数が増えるという問題もある。
本発明は、上記の課題点を解決するために開発したものであり、その目的とするところは、弁体締切り後の過剰な締付けを防いで、シール部位及び弁体、弁箱の劣化や損傷を回避して、弁閉締切り時の高いシール性を確保でき、操作時における弁体の締切り完了状態を確実に把握できるソフトシール仕切弁を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、弁箱内の流路に対して交叉方向に昇降動するゴムライニング層を施した弁体で弁箱内に設けた弁座部と弁箱底部に設けた止水面とをシールして弁箱の流路を開閉するソフトシール仕切弁において、ゴムライニング層を施した弁体の金属製母材には、少なくとも弁座部にシールする弁体シール部と当該母材の止水面に圧接シールする止水部にゴムライニング層を施すと共に、止水部のゴムライニング層に開口部を設け、この開口部より母材を臨ましめたストッパ部を設けることにより、このストッパ部で弁体の締め過ぎを防止したソフトシール仕切弁である。
請求項2に係る発明は、開口部は、止水部のテーパ面に形成した一対の開口窓であるソフトシール仕切弁である。
請求項3に係る発明は、開口窓に母材に形成した突起状のストッパ部を臨ましめ、この突起部の外面を開口窓のゴムライニング層の途中まで突出させたソフトシール仕切弁である。
請求項4に係る発明は、開口窓の内周囲を、弁体の外方に沿って拡がる拡径テーパ面としたソフトシール仕切弁である。
請求項5に係る発明は、弁箱内に弁体を昇降動する弁箱のガイド部と弁体のガイド部とをゴムライニングを施すことなく金属同士又は金属に塗装した塗装面同士の案内で昇降動させるようにしたソフトシール仕切弁である。
請求項6に係る発明は、弁箱内に設けた弁体ガイド用凹部と弁体の母材より突出させてゴムライニングを施こさない金属製の凸状ガイド部を設け、弁体ガイド用凹部に凸状ガイド部を金属製同士又は塗装面同士で昇降動させたソフトシール仕切弁である。
請求項1に係る発明によると、弁体シール部と止水部に施したゴムライニング層により弁体締切り時の高いシール性を確保しつつ、止水部のゴムライニング層に設けた開口部よりストッパ部を臨ましめてこのストッパ部で弁体の締め過ぎを防止していることで、締切り後の弁体の過剰な締付けを確実に防いでゴムライニングのシール部位の圧接し過ぎを防止し、このシール部位や弁体、弁箱の劣化や損傷を回避し、弁体の締切り完了状態を感覚により把握することができる。
請求項2に係る発明によると、弁体閉止時に止水部のテーパ面が弁箱の止水面に楔状に圧接シールすることで高いシール性を発揮しつつ、この圧接シールにより一対に形成された開口部が均等に変形し、開口部を介してストッパ部が止水面に当接することにより弁体の締め過ぎを確実に防止できる。そのため、弁体に過剰な締付け力が働くことを防ぎながら、締切り後の内部の損傷を防ぐことができる。
請求項3に係る発明によると、突起部の外面を開口窓のゴムライニング層の途中まで突出させるように臨ましめたことで、締切り時には開口部の変形によりこのストッパ部の外面が確実に止水面に当接して弁体の締め過ぎを防止する。
請求項4に係る発明によると、止水部が止水面に圧接したときに開口窓の内周囲付近が拡径テーパ面により拡がりながら変形することで、開口窓がストッパ部側に変形することがなく、弁体締切り時に確実にストッパ部の外面を止水面に当接できる。
請求項5に係る発明によると、弁体のガイド部と弁箱のガイド部とを任意の組み合わせ構造に設けながら弁体を昇降動できるようになり、金属同士又は金属に塗装した塗装面同士の案内で弁体を昇降動させることで弁体開閉時のガイド部同士の摩擦力を軽減し、特に、弁体が締切り状態に近づいて強い流体圧が加わる場合にも摩擦力が軽減される。このため、弁体締切りまでの操作力と、弁体締切り時の操作力とにおける操作力の差を大きくでき、止水完了時の感覚を明らかにしてこの締付け完了を確実に把握できる。
請求項6に係る発明によると、弁箱の弁体ガイド用凹部と弁体の凸状ガイド部とにより金属製同士又は塗装面同士の案内で弁体を昇降動させていることで、簡単な構造で開閉方向に確実に弁体を案内しつつ、これらのガイド部により弁体開閉時の摩擦力を軽減し、弁体締切り時の強い流体圧が加わるときにも摩擦力が軽減される。このため、弁体締切りまでの操作力と、弁体締切り時とにおける操作力の差を大きくでき、止水完了時の感覚を明らかにしてこの締付け完了を確実に把握できる。
本発明のソフトシール仕切弁の実施形態を示す要部縦断面図である。 弁体を示す正面図である。 図2の縦断面図である。 (a)は、図3の一部拡大断面図である。(b)は、図3のA−A断面図である。(c)は、図3のB矢視図である。 (a)は、弁体の締切り状態を示した要部側面断面図である。(b)は、(a)の正面断面図である。 図5(a)のE−E断面図である。 弁体の取付け構造の他例を示した断面図である。 トルク操作の測定結果を示したグラフである。
以下に、本発明におけるソフトシール仕切弁の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1においては、本発明のソフトシール仕切弁の実施形態を示しており、図2においては、弁体を示している。
図に示すように、本発明のソフトシール仕切弁は、特に、50Aや100Aなどの小口径の仕切弁の場合に適している。ソフトシール仕切弁は、弁体1、弁箱2、ふた3、弁棒4を有している。弁体1は、弁箱2内に設けた流路5に対して弁棒4により交叉方向に昇降動自在に取付けられている。
弁体1にはEPDM、フッ素ゴムなどのゴム材料によりゴムライニング層8が施され、このゴムライニング層8で弁箱2内に設けた弁座部6と、弁箱底部2aに設けた止水面7とをシールすることで弁箱2の流路5を開閉するようになっている。
弁体1は内部に母材10を有しており、この母材10は、例えば、球状黒鉛鋳鉄(例えば、FCD450−10)もしくはステンレス鋼(SCS)、青銅鋳物(CAC)等の金属製からなり、流路5に対して左右対称形状の楔型に鋳造成形される。母材10の中央には弁棒挿入穴11が貫通して設けられ、この弁棒挿入穴11の上部側にはめねじ部12が形成されている。このめねじ部12には後述の弁棒4のおねじ部25が螺着され、これにより弁体1が上下動可能となる。母材10が鋳鉄製の場合には、適宜の塗装材料により表面処理されている。
母材10の上方円弧部位には弁体シール部21が設けられ、この弁体シール部21は弁箱2の弁座部6にシール可能になっている。母材10の底部10a側にはテーパ面24を有する止水部20が設けられ、この止水部20は弁箱2の止水面7に圧接シール可能になっている。母材10にゴムライニング層8を施す場合、少なくともこれらの弁体シール部21と止水部20とに施すようにする。
図3、図4に示すように、母材10の底部10a側の止水部20の位置には突起状のストッパ部18が形成されている。ストッパ部18は金属製母材10と一体に形成され、左右のテーパ面24、24に一対に設けられている。
図4(a)、図4(c)に示すように、母材10にゴムライニング層8を施す場合、止水部20のゴムライニング層8には開口部22が設けられ、この開口部22より母材10を臨ましめたストッパ部18が設けられる。弁閉時には、ストッパ部18が止水面7に当接することにより、弁体1の締め過ぎを防止するようになっている。
図4(a)、図4(b)において、開口部22は、テーパ面24に形成された開口窓からなっており、この開口窓22より母材10に形成した突起状ストッパ部18を臨ましめて、この突起部であるストッパ部18の外面19を開口窓22のゴムライニング層8の途中まで突出させている。
開口窓22の内周囲には、弁体1の外方に沿って拡がる拡径テーパ面23が設けられている。この拡径テーパ面23により、開口窓22の内周囲付近が拡がるように変形するようになっており、ストッパ部18の外面19側への変形が防止されている。
開口窓22は深さDにより設けられる。深さDは、ゴムライニング層8の表面側からストッパ部18の外面19までの距離であり、この距離は、開口部22の弾性変形によりストッパ部外面19が止水面7に当接可能な距離となっている。
図6に示すように、母材10の両側には、ガイド部として金属製の凸状ガイド部15が突出して形成されている。この凸状ガイド部15にゴムライニング層8が施されることはなく、金属部分である凸状ガイド部15は外部に露出した状態になっている。凸状ガイド部15は、金属製弁箱2内に設けられたガイド部である弁体ガイド用凹部16に遊嵌され、これらの凸状ガイド部15と弁体ガイド用凹部16との金属製同士の接触による案内で弁体1を昇降動させるようにした。凸状ガイド部15と弁体ガイド用凹部16とは、塗装面同士の案内で弁体1を昇降動させることも可能である。
弁体1は、凸状ガイド部15と弁体ガイド用凹部16とを介して弁箱2の流路5の方向と垂直位置に移動可能であり、この弁体1を下方向に移動したときに流路5を閉止可能になる。
ゴムライニング層8を弁体1に施す場合、母材10の表面にゴム材料を加硫成形によって設ける。その際、ストッパ部18と凸状ガイド部15とを露出させるようにする。この加硫成形により、弁体1の底部側の止水部20、上方円弧部位の弁体シール部21に対して少なくともゴムライニング層8が設けられる。ゴムライニング層8は、一体成形により施される。
図1において、弁箱2、ふた3は、例えば、CAC911等の青銅鋳物を材料とし、これらの弁箱2とふた3とは、ねじによって結合される。又、FCD450−10等の球状黒鉛鋳鉄を材料として成形された場合、これらの全面に弁体1の母材の塗装材料と同じ材料により表面処理される。弁箱2の弁座部6は、弁体1がシール可能な楔形状に形成されている。弁箱2とふた3とは、図示しないボルト等の固着部材で固着されていてもよい。
弁棒4は、例えば、ステンレス鋼からなり、その外周側におねじ部25が設けられ、このおねじ部25は、弁体1のめねじ部12に螺合可能になっている。弁棒4には環状鍔部26が形成され、弁棒4は、この環状鍔部26がふた3に形成された係合部27に係合した状態で、ふた3に設けた挿入穴28に取付けられる。これにより、弁棒4は、弁箱2に対して上下動が阻止された状態で回動可能になっている。
弁棒4を弁閉又は弁開方向に回転させたときには、凸状ガイド部15が弁体ガイド用凹部16で回転規制されていることで弁体1がおねじ部25とめねじ部12との螺合を介して弁棒4に対して上下動する。弁棒4は、図示しないハンドルにより手動で回動操作されるが、図示しない電動アクチュエータ等により自動操作することもできる。
なお、前述したように、本発明のソフトシール仕切弁においては、少なくとも母材10の弁体シール部21と止水部20とにゴムライニング層8を施すようにすればよいため、上記実施形態では、弁箱2に金属製同士で接触させるための凸状ガイド部15、昇降動時に弁座部6及び止水面7に接触することのない、弁体首部29以外の母材表面側にゴムライニング層8を施した。本発明は、特に弁体1が小口径であり、開口部22及び凸状ガイド部15、首部29以外の母材10表面にゴムライニング層8を施す場合に好適であるが、大口径でゴムライニング層が大きい母材の場合や、弁体シール部と止水部以外の流路側弁体表面に部分的にゴムライニング層を施した場合、母材に対して嵌め込みによりゴムシール材を装着する場合にも適用可能である。
また、図1に示すように、このソフトシール仕切弁は、弁棒4のおねじ部25が弁箱2内に隠れて、弁体1の開閉操作時に弁棒4が定位置で回動する内ねじ式の仕切弁であるが、図示しない外ねじ式の仕切弁構造であってもよい。外ねじ式の仕切弁は、弁棒のねじ部が弁箱の外部にあり、バルブの開操作により弁棒が上昇し、閉操作により弁棒が下降する構造である。
上記ソフトシール仕切弁は、弁箱2に対して楔型の弁体1(母材10)を上下動させて流路5を弁体1で閉止する際に、弁体シール部21、止水部20を弁座部6、止水面7にシールする、いわゆる楔型構造と呼ばれる態様の仕切弁であるが、弁体は楔型の形状に限られることはない。例えば、図示しないが、上流側面と下流側面とが略平行の弁体を上下動させて弁体シール部を弁体の弁座部分に圧着させて弁閉状態とする、いわゆる圧着型と呼ばれる態様に設けてもよい。
図7においては、弁体の取付け構造の他例を示している。この場合、弁箱2に弁体ガイド用凸部30を設け、一方、弁体1の母材にゴムライニングを施さない金属製の凹状ガイド部31を設け、弁体ガイド用凸部30に凹状ガイド部31を金属製同士の案内で昇降動させたものである。このように、弁箱2と弁体1との凹凸の組み合わせを入れ替えるようにしてもよく、さらに、弁棒の回動動作により弁体を回転停止した状態で上下方向にスライドできる構造であれば、ガイド部同士の組み合わせ構造が限定されることはない。何れの場合にも、弁箱側と弁体側とを塗装面同士の案内で昇降動させることもできる。
次いで、本発明のソフトシール仕切弁の上記実施形態における動作を説明する。
図1の弁体1の全開状態では、この弁体1のゴムライニング層8と弁箱2との接触箇所は無い。この状態からハンドルを閉方向に回転操作すると、弁棒4が回転して凸状ガイド部15と弁体ガイド用凹部16とが金属同士の案内で接触しながら弁体1が閉方向にスライドする。このように、弁体1は、弁箱2に対して金属同士の接触によって昇降動するため、弁体開閉時の摩擦力が軽減されて操作力の増加が防がれている。
さらに弁棒4を回転して弁体1を全開から閉方向に移動させると、楔形状の弁座部6にゴムライニングされた弁体シール部21が接触し、かつ、止水面7に止水部20が接触した状態となる。この状態で弁棒4を回転させると、これらの弁体シール部21と止水部20とに主に圧縮力が働きながら弁体1が閉方向へ移動する。そのため、この状態から操作力が増加し始めることになる。
続いて、弁体1を締め付けると、弁体1の下降によりゴムライニング層8の圧接部位が弾性により変形して弁閉状態となる。
図5において、止水面7に止水部20を圧接シールしながら弁体1を締切り状態にするためには、さらに弁棒4を回転させて弁体1を閉方向に移動させる。その際、止水部20付近のゴムライニング層8に圧縮力が大きく働くため、操作力がより増加する。
止水部20のテーパ面24に形成された一対の開口窓22、22よりストッパ部18が止水面7に当接すると、このストッパ部18により弁体1の閉方向への移動が規制される。これにより弁体1の移動が確実に停止し、操作力をさらに加えても操作することは不能となる。
このようにストッパ部18が止水面7に当接することで、止水部20や弁体シール部21における圧接部位の過剰な変形を防止してこれらの負担を軽減して傷付いたり破断したりすることを防止できる。
しかも、止水部20のゴムライニング層8に設けた開口部22よりストッパ部18を設けているため、弁体1がゴムライニング層8に影響を受けることがなく所定の締切り位置で停止する。よって、止水部20や弁体シール部21の劣化の状況等にかかわらず、漏れを防ぎながら締付け完了状態まで高精度に弁棒4を回転操作でき、締め過ぎを防止するために別部品を用いることもなく構造も単純である。
上記のストッパ部18が止水面7に当接したときには、全閉状態であることを操作時の感覚で確認できる。その際、止水部20を成すゴムライニング層8よりも硬質の金属製のストッパ部18が止水面7に当接することで、止水部20が緩やかに変形する場合に比較して締切りトルクが急激に変化する。そのため締切り完了時の感覚が伝わりやすく、弁体1の締切り状態を確実に把握できる。
ストッパ部18の外面19を開口窓22のゴムライニング層8の途中まで突出させていることにより、開口窓22が変形することでストッパ部18が確実に止水面7に当接して弁体1を締切り位置で停止させることができ、開口窓22の内周囲を拡径テーパ面23としていることで、止水部20が止水面7に圧接するときに開口窓22の周縁部位が内側に変形することがなく、この締切り時には突起部18の外面19が止水面7側に露出した状態になる。
次に、上述したソフトシール仕切弁において、弁棒の回転数と操作トルクとの関係を調べるために、ソフトシール仕切弁を用いて弁棒の回転数に対する操作トルクを測定した。
この場合、50Aのソフトシール仕切弁の流路5の一次側より所定の試験装置により圧力を加えつつ、弁棒4を弁開から弁閉方向に回転させたときの弁棒4の回転数と、この弁棒4の所定回転数での弁体1の操作トルクとの関係を測定するものとした。ソフトシール仕切弁の供試品のストッパ部18までの深さDを、それぞれ0.5mm、1.0mm、2.0mmとした。弁体1上面側がふた3の内側に当接するときを全開状態とし、この全開状態から閉方向に弁体1を回転させた。流体圧を15秒間加え続けたときに二次側への漏れが無い位置を止水位置(止水点)とした。差圧を0.1MPa、0.3MPaとしたときの回転数と操作トルクとの関係を表1に示し、差圧を0.5MPa、0.75MPaとしたときの回転数と操作トルクとの関係を表2に示す。このうち、例として差圧0.3MPaのときの回転数とトルクとの関係を示すグラフを図8に示す。
Figure 2013160262
Figure 2013160262
表1、表2において、止水点は回転数がほぼ11回転のときになり、この11回転付近から急激に操作トルクが上昇する。この操作トルクの上昇を確認することにより、締切りが完了したことを確認できた。差圧の違いによる回転数と操作トルクとの関係を比較すると、深さ0.5mm、1.0mm、2.0mmの何れの場合においても、止水点に達するまでは差圧の違いによる操作トルクの変化は少ない。一方、止水点からさらに締め込むにつれて、何れの深さにおいても、差圧が大きい場合に操作トルクもやや大きくなる傾向がある。
何れの差圧の場合にも、ストッパ部18表面までの深さDを小さくしたときに全閉時までに必要な回転数が少なくなり、深さDを大きくするにつれて全閉時までの回転数が多くなる。このことから、深さDを小さくすることで締切り完了までの締め代(ゆとり)を小さくでき、深さDを大きくすることで締切り完了までの締め代を大きくできる。
このうち、図8に示した差圧0.3MPaの場合には、深さ0.5mm、1.0mm、2.0mmにおいて、止水点における操作トルクは、それぞれ7.5N・m、7N・m、5.5N・mになった。各深さにおける回転数と操作トルクとの関係は、深さ0.5mmの場合には、回転数が止水点以降急激に上昇して回転数11と1/8回転の数値が25N・mになった。深さ1.0mmの場合には、回転数が止水点以降急激に上昇して回転数11と5/16回転の数値が30N・mになった。深さ2.0mmの場合には、回転数が止水点以降急激に上昇して回転数11と6.5/16回転の数値が27.5N・mになった。このように操作トルクの急激な上昇を確認でき、これによって、締切りの完了を把握できた。
1 弁体
2 弁箱
2a 底部
5 流路
6 弁座部
7 止水面
8 ゴムライニング層
10 母材
15 凸状ガイド部(ガイド部)
16 弁体ガイド用凹部(ガイド部)
18 ストッパ部(突起部)
19 外面
20 止水部
21 弁体シール部
22 開口窓(開口部)
23 拡径テーパ面
24 テーパ面

Claims (6)

  1. 弁箱内の流路に対して交叉方向に昇降動するゴムライニング層を施した弁体で前記弁箱内に設けた弁座部と弁箱底部に設けた止水面とをシールして前記弁箱の流路を開閉するソフトシール仕切弁において、ゴムライニング層を施した前記弁体の金属製母材には、少なくとも前記弁座部にシールする弁体シール部と当該母材の前記止水面に圧接シールする止水部にゴムライニング層を施すと共に、前記止水部のゴムライニング層に開口部を設け、この開口部より前記母材を臨ましめたストッパ部を設けることにより、このストッパ部で弁体の締め過ぎを防止したことを特徴とするソフトシール仕切弁。
  2. 前記開口部は、前記止水部のテーパ面に形成した一対の開口窓である請求項1に記載のソフトシール仕切弁。
  3. 前記開口窓に前記母材に形成した突起状のストッパ部を臨ましめ、この突起部の外面を前記開口窓のゴムライニング層の途中まで突出させた請求項2に記載のソフトシール仕切弁。
  4. 前記開口窓の内周囲を、前記弁体の外方に沿って拡がる拡径テーパ面とした請求項2又は3に記載のソフトシール仕切弁。
  5. 前記弁箱内に前記弁体を昇降動する弁箱のガイド部と弁体のガイド部とをゴムライニングを施すことなく金属同士で昇降動させるようにした請求項1乃至4の何れか1項に記載のソフトシール仕切弁。
  6. 前記弁箱内に設けた弁体ガイド用凹部と前記弁体の母材より突出させてゴムライニングを施こさない金属製の凸状ガイド部を設け、前記弁体ガイド用凹部に前記凸状ガイド部を金属製同士又は塗装面同士の案内で昇降動させた請求項5に記載のソフトシール仕切弁。
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