JP2014142069A - ソフトシール仕切弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弁箱2内の流路5に対して交叉方向に昇降動する弁体1で弁箱2内に設けた弁座部6と止水面7とをシールして弁箱2の流路5を開閉するソフトシール仕切弁である。このソフトシール弁の弁体1には、母材10の上流側面13と下流側面14の上方円弧部位と下方端部位に設けたゴム固着部16にゴムライニングを施して、弁座部6にシールする弁体シール部31と止水面7に圧接シールする止水部とがそれぞれ設けられている。
【選択図】図1
Description
全面ゴムライニングによりゴムシール材を弁体に取付けたソフトシール仕切弁として、例えば、特許文献1の仕切弁装置が知られている。この仕切弁装置では弁体の外周全面にゴムライニング層が形成され、このゴムライニング層をフッ素樹脂層で被覆している。
特許文献2のソフトシール弁の弁体シート構造では、弁体における弁箱内流路側に全面ゴムライニングが施されている。更に、この弁体シート構造では、ゴムライニングにおける流体の流れ方向の相対する両側部に一対の弁体シートが形成されている。この一対の弁体シートは、一方側よりも他方側が弁箱の内面に向けて所定距離だけ突出されて肉厚に設けられ、ゴムライニングの肉厚側の圧縮量および面圧を薄肉側よりも高く設定することで、過度な締め付けを防ごうとしている。
例えば、特許文献3の仕切弁では、弁体の下端面から両側端に連なるV字状ないしU字状の第1パッキン部と、弁体の両側面の上端部に連なる第2パッキン部とからなるゴムパッキンが設けられ、このゴムパッキンは、弁体に形成された装着溝に嵌め込みにより装着されている。
特許文献4のソフトシール仕切弁においては、環状のゴムシール材が流体流路の上流側と下流側とに分割された状態で弁体の外径側に設けられ、この上から一対のシール固定部材によりゴムシール材が弁体に固定されている。
特許文献5の仕切弁では、弁体の外周面の周方向ならびに溝が形成され、この溝にT字状の弾性パッキングが嵌め込まれている。更に、この仕切弁においては、ボンネットにボス部が形成され、このボス部内に設けられた過締め防止機構収容孔に過締め防止リングが収容されている。弁閉時には、過締め防止機構収容孔に設けられた段部に過締め防止リングが衝合することで、過締めによる弁締切り時の弁箱や弁体の破損を防ごうとしている。
更に、同文献2においては、ゴム材料で形成された弁体シートのうちの一方側を他方側よりも弁箱内面に突出させて過度な締め付けを防ぐ構造としているため、この小さいゴム材料の当接部分に締め付け時の力が集中的に加わって圧縮量が過度に増え、ゴム材料が余計に弱くなって破断しやすくなる。締め付けが完了したことを一対の弁体シートで確認しようとしているが、この弁体シートはゴム材料で構成されているため、操作力に対する反力がゴム材料の弾性力によって緩衝されて弁閉位置が分かりづらくなる問題も生じる。
更に、同文献5においては、ふたに形成したボス部内に過締め防止機構収容孔を設け、この収容孔に収容した過締め防止リングによって過締めによる弁箱や弁体の破損を防ごうとしているため、全体が大型化すると同時に構造も複雑になり、部品点数も増加していた。
その際、母材10の上方円弧部位側においては、図7に示した中央貫通穴17を介してゴムライニングを施すことにより弁体シール部31が母材10に一体成形される。具体的には、円弧状溝部16と中央貫通穴17と段部面15とにゴム加硫成形を施すことにより、図6、図7に示すように円弧状溝部16に膨出した弁体シール部31と段部面15に環状保持部33とが設けられ、これらが中央貫通穴17を介して一体に設けられる。これにより、上流側面13、下流側面14の弁体シール部31、31同士が中央貫通穴17と環状保持部33とにより一体化される。
弁棒4は、図示しないハンドルにより手動で回動操作されるが、この弁棒4を図示しない電動アクチュエータ等により自動操作で操作することもできる。
下方端部位の貫通部30付近では、流体圧が貫通部30を介して溝部27に施されたゴムライニング部分に伝わる。このゴムライニング部分の二次側には内筒保持部29と仕切壁29aとを設けているため、この流体圧による力を内筒保持部29と仕切壁29aとで受けてゴムの固着性を保持する。このように溝部27に設けられたゴムライニング部分の二次側には内筒保持部29と仕切壁29aとが位置しているため、この部分でゴム材料の二次側への抜け出しを確実に防止している。
このような部分ゴムライニング構造で弁体1を設けていることで、例えば、日本水道協会の規格による水道用ソフトシール仕切弁(JWWA B 120)の耐久試験で、弁体の全開、全閉作動を500回以上繰り返したとしても、弁体シール部31や止水部32が抜け出したりシール性の悪化により漏れを生じたりすることを回避でき、長期に渡ってソフトシール仕切弁としての止水性能を維持できる。
これらのように、母材の上方円弧部位と下方端部位に設けたゴム固着部16にゴム加硫成形用のアリ溝又は凹部或は凸部の何れかを形成し、これらのアリ溝又は凹部或は凸部に止水部を設けることもできる。
このソフトシール仕切弁では、弁体78の環状下端面71とテーパ側面73の圧接部位にストッパ部70が一体に設けられ、環状下端面71とテーパ側面73の圧接部位がこのストッパ部70より突出した状態に設けられている。
2 弁箱
5 流路
6 弁座部
7 止水面
10 母材
12 弁棒挿入穴
13 上流側面
14 下流側面
15 段部面
16 ゴム固着部
17 中央貫通穴
17a 係合面
18 貫通穴
19 ガイド部
25 環状下端面
26 テーパ側面
27 溝部
28 外筒保持部
29 内筒保持部
30 貫通部
31 弁体シール部
32 止水部
33 環状保持部
35 突条部
36 ストッパ部
53 凸部
63 凹部
Claims (8)
- 弁箱内の流路に対して交叉方向に昇降動する弁体で前記弁箱内に設けた弁座部と止水面とをシールして前記弁箱の流路を開閉するソフトシール仕切弁において、前記弁体の母材の上流側面と下流側面の上方円弧部位と下方端部位に設けたゴム固着部にゴムライニングを施して前記弁座部にシールする弁体シール部と前記止水面に圧接シールする止水部とをそれぞれ設け、前記母材の弁棒挿入穴の下端に形成した環状下端面とこの環状下端面の両側に続くテーパ側面とに溝部を形成し、この溝部を介して外筒保持部と内筒保持部とを設け、前記外筒保持部に前記溝部に貫通する複数個の貫通部を形成し、この貫通部を介して前記環状下端面とテーパ側面とにゴム加硫成形を施して前記止水部を前記母材に一体成形したことを特徴とするソフトシール仕切弁。
- 前記母材の上方円弧部位と下方端部位に設けたゴム固着部に、アリ溝又は凹部或は凸部を形成し、このアリ溝又は凹部或は凸部にゴムを加硫成形して前記止水部を設けた請求項1に記載のソフトシール仕切弁。
- 前記テーパ側面のシール部位に1条又は少なくとも2条の突条部を突設形成した請求項1に記載のソフトシール仕切弁。
- 樹脂製又は硬質ゴム製のストッパ部を前記止水部に設けた請求項1乃至3の何れか1項に記載のソフトシール仕切弁。
- 前記母材表面にポリアミド合成樹脂の樹脂塗装を施して、前記止水部に位置する前記母材にストッパ部を一体に形成し、このストッパ部を弁体の締め切り時に止水面に当接させてストッパ機能を有するようにした請求項1乃至4の何れか1項に記載のソフトシール仕切弁。
- 前記テーパ側面の圧接部位側に前記ストッパ部を設け、前記テーパ側面側の前記止水部の止水面への圧接部位を前記ストッパ部より突設形成した請求項1に記載のソフトシール仕切弁。
- 前記環状下端面と前記テーパ側面の圧接部位に前記ストッパ部を一体に又は別体に設けて前記環状下端面と前記テーパ側面の圧接部位を前記ストッパ部より突出させた請求項1に記載のソフトシール仕切弁。
- 前記止水部に設けた前記ストッパ部の両端を前記母材の両側に設けたガイド部まで延設させた請求項1に記載のソフトシール仕切弁。
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