JP2013159616A - 表面保護フィルム、該表面保護フィルムを用いた固体撮像素子の製造方法、および該製造方法で得られた固体撮像素子 - Google Patents

表面保護フィルム、該表面保護フィルムを用いた固体撮像素子の製造方法、および該製造方法で得られた固体撮像素子 Download PDF

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Abstract

【課題】傷がつきにくく、光学検査工程における視認性を確保することができ、かつ、耐熱性に優れた表面保護フィルムを提供すること。
【解決手段】本発明の表面保護フィルムは、ポリエーテルエーテルケトンを含む基材層と、粘着剤層と、を有する。好ましくは、粘着剤層の被着体と接する面における、ガラス板に対する濡れ速度は3.0cm/sec以上である。本発明の表面保護フィルムは、固体撮像素子の製造において受光素子の表面保護に特に好適に用いられ得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、表面保護フィルム、該表面保護フィルムを用いた固体撮像素子の製造方法、および、該製造方法で得られた固体撮像素子に関する。
固体撮像素子の製造においては、固体撮像素子に組み込まれる受光素子表面へのゴミの付着、傷つき等を防止するために、粘着剤層を有する表面保護フィルムを受光素子の受光部側に貼り合せる技術が提案されている(例えば、特許文献1および2)。
ここで、固体撮像素子の受光素子実装工程においては、近年、受光素子の端子部と実装基板とを位置合わせした状態で半田リフロー炉へ投入することにより一括して接続実装する方法が多く採用されている。この場合、半田付け等の高温領域での操作が含まれるので、表面保護フィルムの基材および粘着剤層には、耐熱性が要求される。現在、200℃程度以上の半田リフロー炉を用いる場合には、表面保護フィルムの基材として、高耐熱性を有するポリイミドフィルムを用いることが主流となっている。しかし、ポリイミドフィルムは茶褐色の色相を有するので視認性が悪く、かつ、部品実装後の光学検査を行う際の全光線透過率が低い。その結果、表面保護フィルムを貼り付けた状態での光学検査が困難であるという問題がある。一方、透明性を確保するために基材としてポリエチレンテレフタレートフィルムやポリエチレンナフタレートフィルムを用いると、耐熱性が不十分であり、工程中の熱膨張および/または熱収縮により、表面保護フィルムが工程途中で剥離してしまうという問題がある。
また、固体撮像素子の製造においては、表面保護フィルムの基材背面を吸着して搬送する場合がある。このとき、吸着ノズルの接触により基材背面に傷がつき、その傷の影響で、上記の光学検査がさらに困難になるといった問題も指摘されている。
特開2005−341523号公報 特開2008−201899号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、傷がつきにくく、光学検査工程における視認性を確保することができ、かつ、耐熱性に優れた表面保護フィルムを提供することにある。
本発明者らは、表面保護フィルムの特性について鋭意検討した結果、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルムを基材に用いることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の表面保護フィルムは、ポリエーテルエーテルケトンを含む基材層と、粘着剤層と、を有する。
好ましい実施形態においては、上記粘着剤層の被着体と接する面におけるガラス板に対する濡れ速度は3.0cm/sec以上である。
好ましい実施形態においては、上記粘着剤層はシリコーン系粘着剤を含む。
本発明の別の局面によれば、固体撮像素子の製造方法が提供される。この製造方法は、上記の表面保護フィルムを受光素子の表面保護に用いることを含む。
本発明のさらに別の局面によれば、固体撮像素子が提供される。この固体撮像素子は、上記の製造方法により得られたものである。
本発明によれば、基材層としてPEEKフィルムを用いることにより、固体撮像素子の製造における高温工程での表面保護フィルムの剥離を防止することができ、および、例えば吸着搬送を行った場合でも基材層背面に傷がつきにくく、光学検査工程での優れた視認性を確保することができる。したがって、本発明の表面保護フィルムは、固体撮像素子製造時の生産性および作業性の向上に有効である。1つの実施形態においては、粘着剤層にシリコーン系粘着剤を用いることにより、受光素子の受光部に対する優れた濡れ性を実現することができ、フィルムの自重のみで(すなわち、過荷重をかけることなく、したがって、受光素子の受光部に悪影響を与えることなく)貼り付けることができる。さらに、表面保護フィルムを剥離した後の糊残りを防止することができる。
本発明の好ましい実施形態による表面保護フィルムの概略断面図である。 濡れ速度の測定におけるガラス板と試験片との貼り合わせ前の状態を示す概略断面図である。
A.表面保護フィルム
A−1.表面保護フィルムの全体構成
図1は、本発明の好ましい実施形態による表面保護フィルムの概略断面図である。表面保護フィルム10は、基材層1と粘着剤層2とを備える。本発明の表面保護フィルムは、必要に応じて、任意の適切な他の層をさらに有していてもよい(図示せず)。
基材層1の粘着剤層2を付設しない面に対しては、巻戻しが容易な巻回体の形成などを目的として、離型処理を行ってもよく、コート層を設けてもよい。離型処理としては、例えば、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミン、長鎖アルキル系添加剤等を基材層に添加することが挙げられる。コート層は、任意の適切な剥離剤で構成され得る。剥離剤としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系の剥離剤が挙げられる。
表面保護フィルムは、剥離ライナー(セパレーター)が粘着剤層表面に貼り合わせられて、使用時まで粘着剤層を保護してもよい。剥離ライナーとしては、離型性を有する任意の適切なフィルムを用いることができる。例えば、フルオロシリコーン処理を施されたPET離型フィルムおよびポリテトラフルオロエチレンフィルムが好適に用いられ得る。粘着剤層に対する適切な密着性を有するからである。
表面保護フィルムの厚みは、用途に応じて、任意の適切な厚みに設定し得る。本発明の効果を十分に発現するための観点から、厚みは、好ましくは10〜300μmであり、より好ましくは15〜250μmであり、さらに好ましくは20〜200μmであり、特に好ましくは25〜150μmである。
表面保護フィルムは、光透過率が、好ましくは70%以上であり、より好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは78%以上である。光透過率がこのような範囲であれば、光学検査時に良好な視認性を確保することができる。より具体的には、受光素子を実装後に内部回路を光学検査する際に、表面保護フィルムを剥離することなく、検査を行うことができる。一方、光透過率が70%を下回ると、表面保護フィルムを貼り付けたまま内部回路を検査しようとしても、回路パターンによっては認識できない部分が発生する場合がある。本明細書において「光透過率」とは、可視光領域における光透過率をいい、例えば400nm〜700nmの波長領域における光透過率をいう。
A−2.基材層
本発明においては、基材層としてPEEKフィルムが用いられる。PEEKフィルムは耐熱性に優れるので、固体撮像素子の製造における高温工程での表面保護フィルムの剥離を防止することができる。さらに、PEEKフィルムは、耐磨耗性に優れ、傷がつきにくいので、例えば吸着搬送を行った場合でも基材層背面に傷がつきにくく、光学検査工程での優れた視認性を確保することができる。PEEKフィルムは任意の適切な方法で作成され得る。例えば、PEEKフィルムは、押出により形成してもよく、ソルベントキャスト法により形成してもよい。さらに、PEEKフィルムは、市販品を用いてもよい。市販品の具体例としては、VICTREX社製のAPTIVフィルムシリーズ、住友ベークライト社製のFS−1100シリーズが挙げられる。
基材層の厚みは、好ましくは10μm〜150μmであり、より好ましくは20μm〜100μmである。厚みが10μm未満である場合には、表面保護フィルムの貼付および剥離の作業性が不十分となる場合がある。厚みが150μmを超えると、表面保護フィルムの切断および打ち抜きが困難となる場合がある。
基材層の耐摩耗性は、例えばテーパー摩耗度が、好ましくは10mg/1000サイクル以下であり、より好ましくは8mg/1000サイクル以下である。テーパー摩耗度がこのような範囲であれば、光学検査工程での優れた視認性を確保することができる。なお、テーパー摩耗度は、JIS K7204に準じて測定され得る。
基材層の表面には、任意の適切な表面処理が施されていてもよい。表面処理を施すことにより、隣接する層との密着性または保持性などを高めることができる。表面処理の具体例としては、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理、アルカリ金属のアンモニウム溶液による表面易接着処理、市販のシリコーン粘着剤用プライマーなどの下塗り処理が挙げられる。
基材層は、目的に応じて延伸されていてもよい。
基材層は、単層でもよく、2層以上の積層体であってもよい。基材層が積層体である場合には、基材層の粘着剤層と反対側の最外層がPEEKフィルムで構成されていればよい。(1つ以上の)内側層を構成する材料は、適切に選択することができる。例えば、内側層を構成する材料としては、耐熱性および透明性を有する任意の適切な樹脂を使用することができる。このような構成を採用すれば、光学検査工程での優れた視認性の確保を実現しつつ、表面保護フィルムに要求される特性(例えば、光透過率、耐熱性、基材層と粘着剤層との密着性)を所望の範囲内で調整することができる。
基材層は、必要に応じて、任意の適切な添加剤を含有し得る。添加剤としては、例えば、フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料が挙げられる。基材層に含有され得る添加剤の種類、数、組み合わせ、量等は、目的に応じて適切に設定され得る。
A−3.粘着剤層
粘着剤層は、被着体と接する面におけるガラス板に対する濡れ速度が、好ましくは3.0cm/sec以上であり、より好ましくは4.0cm/sec以上である。濡れ速度の現実的な上限値は、好ましくは100cm/secである。粘着剤層のガラス板に対する濡れ速度が上記範囲内であれば、フィルムの自重のみで(すなわち、過荷重をかけることなく、したがって、受光素子の受光部に悪影響を与えることなく)、表面保護フィルムを受光素子の受光部に貼り付けることができる。
粘着剤層は、200℃の加熱を1時間実施した後の粘着力が、好ましくは0.1〜8.0N/20mm幅であり、より好ましくは0.2〜5.0N/20mm幅であり、さらに好ましくは0.4〜4.0N/20mm幅である。粘着力が8.0N/20mm幅を超えると、被着体からの表面保護フィルムの剥離が困難である場合があり、さらに、被着体表面に粘着剤層の粘着剤が残存する場合がある。粘着力が0.1N/20mm幅を下回ると、加熱時の熱収縮等により、表面保護フィルムが被着体から剥離してしまう場合がある。なお、粘着力は、JIS Z0237−2000に準じて測定され得る。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、上記のような特性を実現し得る任意の適切な粘着剤を用いることができる。このような粘着剤としては、例えば、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、併用してもよい。好ましい粘着剤は、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤である。特に好ましい粘着剤は、シリコーン系粘着剤である。適切な濡れ速度および粘着力を実現することができるからである。
シリコーン系粘着剤としては、任意の適切なシリコーン系粘着剤を採用し得る。このようなシリコーン系粘着剤としては、好ましくは、シリコーン樹脂をブレンドまたは凝集させることにより得られるものを採用し得る。
シリコーン系粘着剤の具体例としては、付加反応硬化型シリコーン系粘着剤、過酸化物硬化型シリコーン系粘着剤が挙げられる。これらのシリコーン系粘着剤の中でも、過酸化物(過酸化ベンゾイルなど)を使用せず、分解物が発生しないことから、付加反応硬化型シリコーン系粘着剤が好ましい。このような粘着剤として、市販品を用いてもよい。市販品の具体例としては、東レダウコーニング(株)製:SDシリーズ,信越シリコーン(株)製:KR−3700シリーズ,X−40シリーズが挙げられる。
付加反応硬化型シリコーン系粘着剤の硬化反応としては、例えば、ポリアルキルシリコーン系粘着剤を得る場合、一般的に、ポリアルキル水素シロキサン組成物を白金触媒により硬化させる方法が挙げられる。
ウレタン系粘着剤としては、任意の適切なウレタン系粘着剤を採用し得る。ウレタン系粘着剤としては、好ましくは、ポリオールとポリイソシアネート化合物を反応させて得られるウレタン樹脂からなるものが挙げられる。ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールが挙げられる。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートが挙げられる。
粘着剤層を構成する粘着剤中には、任意の適切な添加剤を含有し得る。このような添加剤としては、例えば、軟化剤、粘着付与剤、表面潤滑剤、レベリング剤、酸化防止剤、腐食防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、重合禁止剤、シランカップリング剤、滑剤、無機または有機の充項剤、金属粉、顔料、溶剤などが挙げられる。しかし、本発明においては、粘着剤層を構成する粘着剤中には、好ましくは、可塑剤を含まない。可塑剤が添加された粘着剤層を用いると、濡れ性は向上するものの、該可塑剤によって被着体(例えば、受光素子のガラス面)が汚染されるおそれがあるからである。
粘着剤層を構成する粘着剤は、ゾル成分における低分子量成分の含有割合が少ない方が好ましい。低分子量成分の含有割合が少ないと、被着体の汚染を回避または抑制することができる。
粘着剤層の厚みは、好ましくは1μm〜100μmであり、より好ましくは3μm〜50μmであり、さらに好ましくは5μm〜50μmである。厚みがこのような範囲であれば、貼り付け性と剥離性とのバランスを適切なものとすることができる。
粘着剤層は、任意の適切な方法により形成され得る。例えば、粘着剤層は、粘着剤を基材層上に塗工することにより形成され得る。塗工方式は、任意の適切な方式が採用され得る。例えば、塗工は、連続方式で行ってもよく、バッチ方式で行ってもよい。連続方式としては、粘着剤層を構成する粘着剤(液状)を塗工装置に連続的に供給し、塗工装置に取り付けたダイスなどの吐出手段により、基材層を構成するフィルム上に薄層に押し出す方法が挙げられる。バッチ方式としては、基材層を構成するフィルム上に粘着剤層を構成する粘着剤(液状)を流延して、アプリケーター、マイヤーバー、ナイフコーターを用いて薄層を形成する方法が挙げられる。いずれの方式においても、形成した薄層から溶媒を除去することにより、粘着剤層が形成される。あるいは、上記A−1項に記載した剥離ライナーに粘着剤を塗布し、溶媒を除去して粘着剤層を形成した後、基材層を構成するフィルム上に当該粘着剤層を転写してもよい。
B.固体撮像素子の製造方法
本発明の固体撮像素子の製造方法は、上記A項に記載の表面保護フィルムを受光素子の表面保護に用いることを含む。1つの実施形態においては、当該製造方法は、固体撮像素子の受光素子実装工程において、受光素子の受光部に表面保護フィルムを貼り付けた状態で、受光素子の端子部と実装基板とを位置合わせし、半田リフロー炉へ投入することにより、複数の受光素子を一括して実装基板に接続実装することを含む。上記A項で説明したとおり、本発明の表面保護フィルムを用いることにより、半田付け等の高温操作における表面保護フィルムの剥離を防止することができる。さらに、本発明の表面保護フィルムを用いることにより、優れた視認性を確保することができるので、受光素子を実装後に内部回路を光学検査する際に、表面保護フィルムを剥離することなく、検査を行うことができる。このように、本発明の製造方法によれば、非常に優れた生産性および作業性で固体撮像素子を製造することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。実施例における試験および評価方法は以下のとおりである。また、特に明記しない限り、実施例における「部」および「%」は重量基準である。
(1)粘着力
実施例および比較例で得られた表面保護フィルムを、幅25mm、長さ150mmに切断し、評価用サンプルとした。この評価用サンプルについて、JIS Z0237−2000に準じて粘着力を測定した。具体的には以下のとおりである:温度23℃、湿度50%RHの雰囲気下で、評価用サンプルの粘着剤層面をガラス板(松浪硝子製、マイクロスライドガラス Type−S)に、2kgローラー1往復により貼り付けた。23℃で30分間養生した後、万能引張試験機(ミネベア株式会社製、製品名:TCM−1kNB)を用い、剥離角度180°、引っ張り速度300mm/分で粘着力を測定した。さらに、評価用サンプルを熱風乾燥器中、200℃で1時間加熱した後、上記と同様にして粘着力を測定した。
(2)テーパー摩耗試験
実施例および比較例で得られた表面保護フィルムの基材層背面について、株式会社東洋精機製作所製、ロータリーアブレージョンテスタ「5130 ABRAZER」を用い、JIS K7204に準じて(荷重1kg、CS17摩耗輪、1000サイクル)、テーパー摩耗試験を行った。
(3)光透過率
実施例および比較例で得られた表面保護フィルムの剥離ライナーを剥離し、分光光度計(島津製作所製、MPS−2000)を用いて、400nm〜700nmの波長領域で光透過率を測定した。
(4)濡れ速度の測定
試験片:2.5cm×8.0cm(実施例および比較例で得られた表面保護フィルムから切り出したもの)
被着体:ガラス板(松浪硝子製、マイクロスライドガラス Type−S)
測定回数:3(独立して3回測定したものの平均値を採用)
測定環境:クラス10000のクリーンルーム(温度23℃、湿度50%RH)
測定手順:(i)図2に、濡れ速度の測定におけるガラス板と試験片との貼り合わせ前の状態を示す。図2のように、試験片の粘着剤層面の一部をガラス板に接触させた状態で、角度を20〜30度にした。(ii)次に、試験片から手を離し、自重のみで貼り合わせ、手を離したと同時にデジタルカメラで試験片の粘着剤層がガラス板に濡れ広がる様子を0.2秒間隔で記録した。(iii)上記(i)でガラス板に接触させた箇所以外の粘着剤層面がガラス板に接触した時を初期点として、そこから0.2秒毎の濡れ広がる様子を、画像解析ソフト「ImageJ」により解析した。(iv)濡れ速度を下記の算出式を用いて算出した。
濡れ速度(cm/sec)=(初期点から0.2秒後の濡れ面積(cm)−初期点の濡れ面積(cm))/0.2(sec)
〔実施例1〕
シリコーン系粘着剤として「X−40−3229」(固形分60%、信越化学工業社製)60部および「KR−3700」(固形分60%、信越化学工業社製)40部、白金触媒として「CAT−PL−50T」(信越化学工業社製)0.5部、溶剤としてトルエン300部を配合し、ディスパーで攪拌して、シリコーン系粘着剤組成物を調製した。得られたシリコーン系粘着剤組成物を、PEEKフィルム(VICTREX社製、商品名「APTIV−1000」、厚み:25μm)に、乾燥後の厚みが15μmとなるよう塗布し、150℃で1分間乾燥した。このようにして、基材層上に粘着剤層を形成した。次いで、粘着剤層の表面に、一方の面にフッ化シリコーン処理を施したポリエステル樹脂フィルム(剥離ライナー、厚み:50μm)のシリコーン処理面を貼り合わせて、表面保護フィルムを得た。得られた表面保護フィルムを上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
〔実施例2〕
シリコーン系粘着剤として「SD−4587L」(固形分40%、東レダウコーニングシリコーン社製)100部、白金触媒として「SRX−212」(東レダウコーニングシリコーン社製)1.5部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。得られた表面保護フィルムを上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
シリコーン系粘着剤として「X−40−3229」(固形分60%、信越化学工業社製)20部および「KR−3700」(固形分60%、信越化学工業社製)80部を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。得られた表面保護フィルムを上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
〔比較例1〕
基材層にポリイミドフィルム(東レデュポン社製、商品名「カプトン100H」、厚み:25μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、表面保護フィルムを得た。得られた表面保護フィルムを上記(1)〜(4)の評価に供した。結果を表1に示す。
実施例および比較例の表面保護フィルムを、実際の固体撮像素子の製造工程において使用したところ、実施例1および2の表面保護フィルムは、受光素子の受光部のガラス板に対して自重で気泡なく貼り付けることができ、貼り付けた状態での回路の視認性も良好であった。また、260℃でのリフロー工程において剥離することはなく、リフロー後に表面保護フィルムを剥離する際には、スムーズに剥離することができた。さらに、吸着搬送工程において、基材層背面に傷がつくこともなかった。実施例3の表面保護フィルムは、実施例1および2の表面保護フィルムに比べて自重での貼り付け性が劣り、粘着剤層とガラスとの間に噛み込み気泡が一部発生した。比較例1の表面保護フィルムは、貼り付けた状態での回路の視認性が不十分であり、回路の一部を視認することができなかった。
本発明の表面保護フィルムは、電子機器等の表面保護に好適に用いられ得、固体撮像素子の製造において受光素子の表面保護に特に好適に用いられ得る。
1 基材層
2 粘着剤層
10 表面保護フィルム

Claims (5)

  1. ポリエーテルエーテルケトンを含む基材層と、粘着剤層と、を有する
    表面保護フィルム。
  2. 前記粘着剤層の被着体と接する面における、ガラス板に対する濡れ速度が3.0cm/sec以上である、請求項1に記載の表面保護フィルム。
  3. 前記粘着剤層がシリコーン系粘着剤を含む、請求項1または2に記載の表面保護フィルム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の表面保護フィルムを受光素子の表面保護に用いることを含む、固体撮像素子の製造方法。
  5. 請求項4の製造方法により得られた、固体撮像素子。

JP2012019705A 2012-02-01 2012-02-01 表面保護フィルム、該表面保護フィルムを用いた固体撮像素子の製造方法、および該製造方法で得られた固体撮像素子 Pending JP2013159616A (ja)

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