JP2016124944A - 電気電子機器用粘着シートおよびこれを用いた電気電子機器 - Google Patents

電気電子機器用粘着シートおよびこれを用いた電気電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2016124944A
JP2016124944A JP2014265903A JP2014265903A JP2016124944A JP 2016124944 A JP2016124944 A JP 2016124944A JP 2014265903 A JP2014265903 A JP 2014265903A JP 2014265903 A JP2014265903 A JP 2014265903A JP 2016124944 A JP2016124944 A JP 2016124944A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive sheet
pressure
less
sensitive adhesive
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014265903A
Other languages
English (en)
Inventor
浩 權田
Hiroshi Gonda
浩 權田
雅夫 金澤
Masao Kanazawa
雅夫 金澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daio Paper Corp filed Critical Daio Paper Corp
Priority to JP2014265903A priority Critical patent/JP2016124944A/ja
Publication of JP2016124944A publication Critical patent/JP2016124944A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

【課題】電気電子機器用粘着シートを被着体に貼付した時の気泡混入を抑え、かつ剥離性に優れた、電気電子機器用粘着シートを提供すること。
【解決手段】基材と、前記基材の少なくとも一方面に粘着層を備えた粘着シートであって、前記基材の見掛け比重が1.0以上1.5以下であり、前記基材の厚みが50μm以上250μm以下かつ単位面積あたりの質量が50g/m以上375g/m以下であり、前記粘着層は、シリコーン系粘着剤を50質量%以上含み、ガラスに対する粘着力が0.005N/25mm以上0.3N/25mm以下かつボールタック試験におけるタック値が5以下であり、前記粘着シートをガラス板に貼付した際の気泡の有無を確認する気泡確認試験により測定される気泡が存在しない、電気電子機器用粘着シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気電子機器用粘着シートおよびこれを用いた電気電子機器に関する。
従来から、電気電子機器用途の粘着シートは、電気電子機器の表出面の保護用途として、好適に使用されている。例えばディスプレイ等の最表面に対して、ゴミの付着防止、傷つき防止、耐候、防眩、紫外線吸収など、種々の保護機能を付与する目的のために電気電子機器用粘着シートが使用されている。
例えば、特許文献1には、携帯機器の表示画面(ディスプレイ)に貼着する保護フィルムが開示され、当該保護フィルムは、基材と前記基材に印刷により形成され、色補整を行う着色層と、前記基材を前記表示画面に貼着する粘着層とを有することを特徴としている。
電気電子機器用粘着シートは、被着された携帯機器の性能検査を妨害しない透明性や、被着体と粘着シート間に気泡等を生じさせないで、被着体に速やかに貼合することができる貼付性が必要であると共に、粘着シート剥離時に粘着剤が被着体に残存すること(以下、「糊残り」とも言う。)により被着体を汚損させない剥離性等が求められる。
さらに最近では、好適な用途であるディスプレイの大型化に伴って保護フォルムに代表される電気電子機器用粘着シートの大判化が進んでおり、粘着シートの貼付時に気泡等が生じ難い電気電子機器用粘着シートが求められている。
従来気泡が混入した場合には、混入した気泡を手作業で指などで押し出したり、貼付した粘着シートを一度剥がして、気泡が混入しないように再貼付する方法が取られているが、手作業で気泡を指で押したり、再貼付する手段は、作業性が極めて悪く、また、被着体に過荷重をかける場合があり、電気電子機器の汚損や故障などの原因となる場合がある。更には、再貼付けした場合は、粘着層に埃や異物が付着しやすくなるなどの欠点がある。
特開2014−59474号公報
本発明の課題は、電気電子機器用粘着シートを被着体に貼付した時の気泡混入を抑え、かつ剥離性に優れた、電気電子機器用粘着シートを提供することである。
本発明は、上記課題を解決するものであり、
[1]基材と、前記基材の少なくとも一方面に粘着層を備えた粘着シートであって、前記基材の見掛け比重が1.0以上1.5以下であり、前記基材の厚みが50μm以上250μm以下かつ単位面積あたりの質量が50g/m以上375g/m以下であり、前記粘着層は、シリコーン系粘着剤を50質量%以上含み、ガラスに対する粘着力が0.005N/25mm以上0.3N/25mm以下かつボールタック試験におけるタック値が5以下であり、前記粘着シートをガラス板に貼付した際の気泡の有無を確認する気泡確認試験により測定される気泡が存在しない、電気電子機器用粘着シート、および
[2]前記[1]記載の粘着シートが貼付された電気電子機器、に関する。
本発明によれば、粘着シートを被着体に貼付した時の気泡混入を抑え、かつ剥離性に優れた、電気電子機器用粘着シートを提供することができる。
気泡確認試験における試験片とガラス板との貼り合わせ前の状態を示す概略断面図である。
本実施形態の粘着シートは、基材と粘着層からなる。基材は、シート状で、任意の形状である。粘着層は、基材の一方面に積層されており、粘着剤を含有する。
なお、本発明は、本実施形態に限定されるものではない。他の実施形態として、基材の両面に粘着層を有していても良いし、粘着層と粘着層以外の任意の他の層等とを有していても良い。
以下、各要素について説明する。
基材は、本発明の課題を解決できる素材で有れば好適に用いることができるが、被着
された電気電子機器の性能を妨害しない透明性や被着体と電気電子機器用粘着シート
間に気泡等を生じさせないで、被着体に速やかに貼合することができる素材が好適に
用いられ、特にはプラスチック材料が好適に用いられる。
前記プラスチック材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリアクリレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロン6、ナイロン6,6、部分芳香族ポリアミドなどのポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルムなどの公知のプラスチック材料を用いることができる。
基材の見掛け比重は、貼付時の気泡混入を防止する観点から、1.0以上であり、1.2以上が好ましい。また、基材の見掛け比重は、貼付時の気泡混入を防止する観点から、1.5以下である。
従来、電気電子機器用粘着シートに用いられる基材の見掛け比重に関してはさほど注意が払われていなかったが、本発明者等の知見では、被着体へ気泡を生じさせない好適な基材の性状として、見掛け比重が1.0以上、1.5以下の基材を用いることが好適であることを見出している。
本明細書中の見掛け比重は、基材を10cm×10cmの正方形に正確に切り出し、その厚みを50点測定して平均厚みt(単位μm)を求め、次に切り出した基材の重量w(単位g)を0.1mg単位まで測定し、下式(I)より求める。
見掛け比重=(w/t)×100 ・・・(I)
基材の厚さは、電気電子機器である被着体を傷、汚れ等から防止する機能を果たす観点、更に作業性の観点から50〜250μmであり、75〜188μmが好ましい。
更には基材の単位面積あたりの質量は、一定の質量を有することで自重による濡れ速度を高め、貼付時の気泡混入を防止する観点から50〜375g/mであり、自重効果の観点から65〜175g/mが好ましい。
基材は、ソルベントキャスト法や押出法など従来公知の任意の適切な方法により形成することができる。
基材は、任意に処理されたものであっても良い。例えば、基材の粘着層を付設しない面に対しては、巻戻しが容易な巻回体の形成などを目的として、離型処理を行ってもよい。
離型処理としては、例えば、脂肪酸アミド、ポリエチレンイミン、長鎖アルキル系添加剤等を基材に添加することが挙げられる。
その他、基材の処理として、防汚処理、酸処理、アルカリ処理、プライマー処理、コロナ処理、プラズマ処理、紫外線処理、易接着処理、静電防止処理などの処理がされたものであっても良い。
本発明の課題解決において、上記基材の見掛け比重、厚み、単位面積あたりの質量を所定の範囲に設定するに加え、粘着シートの濡れ性を高めることで、粘着シート貼付時の気泡混入を更に低減することができる。
粘着層は、シリコーン系粘着剤を50質量%以上含んでおり、85質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましい。また、粘着層は、軟化剤、粘着付与剤、表面潤滑剤、レベリング剤、酸化防止剤、腐食防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、重合禁止剤、滑剤、無機または有機の充填剤、金属粉、顔料、染料、帯電防止剤、難燃剤、可塑剤などの任意の添加剤を含むものであっても良い。但し、粘着層は、実質的に可塑剤を含まないことが好ましい。可塑剤が添加された粘着層を用いると、濡れ性は向上するものの、可塑剤によって被着体が汚染されるおそれがあるからである。なお、実質的に可塑剤を含まないとは、可塑剤の含有量が粘着層中0.1質量%以下を指す。
シリコーン系粘着剤としては、付加反応硬化型シリコーン系粘着剤や過酸化物硬化型シリコーン系粘着剤が挙げられる。これらのシリコーン系粘着剤の中でも、過酸化物(過酸化ベンゾイルなど)を使用せず、分解物が発生しないことから、付加反応硬化型シリコーン系粘着剤が好ましい。また、シリコーン系粘着剤は、本発明が対象とする電気電子機器への用途において、目的に応じた均一なものを容易に合成可能であり、紫外線、酸素、薬品に対しても安定である利点も有する。
付加反応硬化型シリコーン系粘着剤の硬化反応としては、例えば、ポリアルキルシリコーン系粘着剤を用いる場合、一般的に、ポリアルキル水素シロキサン組成物を白金触媒により硬化させる方法が挙げられる。
更に、本発明者等が見出した知見では、気泡発生の抑制に加え、最も好適な用途である被着体を保護する目的を達するための保持性の観点から、粘着層のガラスに対する粘着力は、0.005N/25mm以上であり、0.008N/25mm以上が好ましく、0.01N/25mm以上がより好ましい。一方で、粘着シートの貼り直しを想定した場合、貼り直しを容易とする観点から、粘着層のガラスに対する粘着力は、0.3N/25mm以下であり、0.2N/25mm以下が好ましく、0.1N/25mm以下がより好ましく、0.05N/25mm以下がさらに好ましい。
上記のガラスに対する粘着力は、JIS Z 0237に準拠するものである。具体的には、粘着シートを幅25mm長さ150mmに裁断し、重さ2kgのロールを用いて1往復させることでガラスに貼付し、その後オートグラフ(島津製作所製:AGS500NG)を用いて剥離角度180°、剥離速度300mm/minでガラスからシートを引き剥がすことで得られる値を粘着力とする。
粘着層への埃の付着のし難さ、ならびに被着体に貼付する際の泡抜け性の観点から、粘着層は、ボールタック試験におけるタック値が5以下であり、4以下が好ましく、3以下がより好ましい。
本発明者等の知見では、前述のようにボールタック試験におけるタック値を5以下に調整することが、本発明の課題である電気電子機器用粘着シートを被着体に貼付した時の気泡混入を抑え、作業効率を低下させることがない電気電子機器用粘着シートを得るにおいて更に好適であることを見出している。ボールタック試験によって得られるタック値は、粘着性を示す指標であるものの、本発明が対象とする電気電子機器用粘着シートにおいては、被着体に貼合する際の気泡の取り込みを防止するための指標として評価しているものであり、タック値が5を超える場合に、不用意に取り込まれた気泡は被着体と電気電子機器用粘着シート間から容易に除去できない事を見出し、5以下に抑えることで前記問題を改善できることから得られた値である。
上記のボールタック試験は、JIS Z 0237に準拠するものである。具体的には、30°の傾斜板に試験片を固定した後、この試験片の表面にボールを転がし、測定部内で停止する最大のボールナンバーをタック値とする。
粘着層の厚さは、特に限定されないが、外圧の吸収、被着体の保護、粘着力および保持力の観点から5μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。また、裁断などの加工性および粘着層形成時の乾燥を容易とする観点から100μm以下が好ましく、75μm以下がより好ましい。
粘着層は、任意の適切な方法により形成され得る。例えば、粘着層は、粘着剤を基材上に塗工することにより形成され得る。塗工方式は、任意の適切な方式が採用され得る。
基材表面に塗工する方式としては、リバースロールコーティング、ダイコーティング、ナイフコーティング、ドクターブレードコーティング、各種バーコーティング、ディップコーティング、グラビアロールコーティング、カレンダーコーティング、スキーズコーティング、キスコーティング、ファンテンコーティング、スプレーコーティング、フローコーティング等があり、コーティング組成物性状や生産ロットなどに応じて適宜選択することができる。
また、塗工は、連続方式で行ってもよく、バッチ方式で行ってもよい。
連続方式としては、粘着層を構成する粘着剤(液状)を塗工装置に連続的に供給し、塗工装置に取り付けたダイスなどの吐出手段により、基材を構成するフィルム上に薄層に押し出す方法が挙げられる。
バッチ方式としては、基材を構成するフィルム上に粘着層を構成する粘着剤(液状)を流延して、好適にはアプリケーター、マイヤーバー、ナイフコーターなどを用いて薄層を形成する方法が挙げられる。
いずれの方式においても、形成した薄層から溶媒を除去することにより、粘着層が形成される。あるいは、後述する剥離フィルムなどに粘着剤を塗布し、溶媒を除去して粘着層を形成した後、基材を構成するフィルム上に当該粘着層を転写してもよい。
粘着層の形成は、特に限定されないが、例えば塗工層が形成された基材をオーブンに入れ、加熱処理をすることにより行うことができる。この場合、加熱温度は、オーブンなどの加熱装置の設定温度を意味し、シリコーン系粘着剤を硬化させる観点から、70℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましく、100℃以上がさらに好ましい。また、加熱温度は、粘着剤や基材の特性低下防止の観点から170℃未満が好ましい。加熱時間は、シリコーン系粘着剤を十分に硬化させることができれば良く、特に限定されないが、例えば、10〜180秒程度の時間が挙げられる。
加熱工程は、1工程での加熱処理も可能ながら、溶剤の乾燥、シリコーン系粘着剤の硬化、剥離性の観点から、基材上に塗布した粘着剤を、50℃以上100℃未満の温度で10秒〜150秒加熱する第1加熱工程と、100℃以上170℃未満の温度で15秒〜180秒加熱する第2加熱工程とを経て形成されることが好ましい。
第1加熱工程の加熱温度は、塗布する粘着剤の溶媒を除去する観点から、50℃以上が好ましく、55℃以上がより好ましく、60℃以上がさらに好ましい。また、第1加熱工程の加熱温度は、塗布する粘着剤の溶媒が突沸することによる外観異常を予防する観点から、100℃未満が好ましく、95℃以下がより好ましい。
第1加熱工程の加熱時間は、塗布する粘着剤の溶媒を除去する観点から、10秒以上が好ましく、15秒以上がより好ましく、20秒以上がさらに好ましい。また、第1加熱工程の加熱時間は、塗布する粘着剤の溶媒が完全に除去できないまま表面が皮張りするのを予防することに加え、無駄なコストを低減する経済的観点から、150秒以下が好ましく、120秒以下がより好ましく、100秒以下がさらに好ましい。
第2加熱工程の加熱温度は、塗布する粘着剤の溶媒をできる限り除去することに加え、粘着剤を硬化させる観点から、100℃以上が好ましく、105℃以上がより好ましく、110℃以上がさらに好ましい。また、第2加熱工程の加熱温度は、基材の特性低下を防止する観点から、170℃未満が好ましく、160℃以下がより好ましく、150℃以下がさらに好ましい。
第2加熱工程の加熱時間は、塗布する粘着剤の溶媒をできる限り除去することに加え、粘着剤を硬化させる観点から、15秒以上が好ましく、25秒以上がより好ましく、35秒以上がさらに好ましい。また、第2加熱工程の加熱時間は、基材の特性低下を防止することに加え、無駄なコストを低減する経済的観点から、180秒以下が好ましく、160秒以下がより好ましく、140秒以下がさらに好ましい。
その他、粘着シートは、任意の他の層等を有していても良い。他の層として、例えば、コート層、剥離層などが挙げられる。
コート層は、任意の適切な剥離剤で構成され得る。剥離剤としては、例えば、シリコーン系、長鎖アルキル系、フッ素系の剥離剤が挙げられる。
剥離層は、剥離フィルムなどが使用される。剥離フィルムは、基材と反対側の粘着層表面に貼り合わせられて、使用時まで粘着層を保護する。剥離フィルムとしては、粘着層から離型性を有する任意の適切なフィルムを用いることができる。例えば、ポリエステル樹脂フィルムまたはフルオロシリコーン処理を施されたポリエステル樹脂離型フィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルムなどを好適に用いることができる。
以上に開示された本実施形態の電気電子機器用粘着シートによれば、当該粘着シートを被着体に貼付した時の気泡混入を抑えるため、貼付作業の作業効率が良く、貼付後の被着体の見栄えも良い。また、剥離性に優れているため、当該粘着シートを被着体より剥離した際の糊残りがない。
本発明の電気電子機器用粘着シートは、ウェアラブル端末、携帯電話、スマートフォン、ファブレット端末、タブレット端末、カーナビ、テレビ、パソコン、カメラ、電子計算機、電子辞書、照明機器などの電気電子機器類に使用することができる。例えば、粘着シートは、LED、有機EL、レーザー光源などの、励起子によって発光する電子部品を含む電気電子機器の一部を保護する保護部材として使用され得る。
特に好適に用いることができる用途として、励起子によって発光する電子部品を含む電気電子機器が挙げられ、励起子形成物質、これを用いた発光材料、発光方法および発光素子、並びに発光素子を用いた装置が挙げられる。
粘着シートの形状やサイズは、特に限定されないが、例えば、矩形や角落としをされて一部丸みを帯びている略矩形の粘着シートであって、最も長い対角線の長さが0.2cm以上300cm以下のものを使用することができる。このようなサイズの粘着シートであれば、0.1インチ以上100インチ以下等の電気電子機器用ディスプレイの最表面などに好適に使用することができる。特に、タブレット端末など、粘着シートの最も長い対角線の長さが55cm以下のものであれば、より気泡の噛み込みが少なく、好適に使用することができる。
実施例1
シリコーン系粘着剤として「X−40−3229」(固形分60質量%、信越化学工業社製)90質量部および「KR−3700」(固形分60質量%、信越化学工業社製)10質量部、白金触媒として「CAT−PL−50T」(信越化学工業社製)0.5質量部、ならびに溶剤としてトルエン300質量部を配合し、ディスパーで攪拌して、シリコーン系粘着剤組成物を調製した。得られたシリコーン系粘着剤組成物を、基材となるポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡社製「A4100」、厚み:100μm)に、乾燥後の厚みが20μmとなるよう塗布し、80℃で90秒間加熱した後、130℃で80秒間加熱した。このようにして、基材上に粘着層を形成した。次いで、粘着層の表面に、ポリエステル樹脂フィルム(東洋紡社製「E5000」、厚み:50μm)を貼り合わせて、粘着層表面の保護された粘着シートを得た。得られた粘着シートを用いて評価を行った。
実施例2
基材にポリイミドフィルム(東レ・デュポン株式会社製「カプトン」、厚み:50μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを得た。得られた粘着シートを用いて評価を行った。
実施例3
基材にポリエチレンナフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製「Q83」、厚み:50μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを得た。得られた粘着シートを用いて評価を行った。
実施例4
基材にポリカーボネートフィルム(旭硝子株式会社製「カーボグラスフィルムC110C」、厚み:100μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを得た。得られた粘着シートを用いて評価を行った。
比較例1
基材にポリ塩化ビニリデン(旭化成ケミカルズ社製「サラン−UB」、厚み:25μm)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、粘着シートを得た。得られた粘着シートを用いて評価を行った。
比較例2
加熱条件を100℃で5秒間加熱した後、150℃で15秒間加熱した以外は実施例1と同様にして、粘着シートを得た。得られた粘着シートを用いて評価を行った。
(気泡確認試験)
粘着シートを50mm×100mmサイズに裁断後、クラス10000のクリーンルーム(23℃50%RH)内でエタノールを用いて表面を拭くことで洗浄し30分自然乾燥させた200mm×200mmサイズのソーダライムガラス(旭硝子株式会社製:フロート板ガラス)上に、以下の方法により貼り付けた。
図1に示されるように、粘着シートの基材1を上面、粘着層2を下面とし、粘着シートの50mm長の一方の辺をガラス板3に接触させ、粘着シートの50mm長の他方の辺をガラス板3から高さ30mmの位置になるように配置した。この状態から粘着シートを自重のみでガラス板3に向けて落下させて貼付した。その後、気泡の有無を確認し、気泡無しを○、気泡有りを×として評価した。
粘着シートの貼付から10秒経過時に直径2mm以上の気泡が存在しない状態を気泡が存在しない状態とする。気泡サイズは、粘着シートの貼付から10秒経過時のガラス板への貼合状態をデジタルビデオカメラで撮影し、JIS P 8208に準じた夾雑物測定図表を用いて測定した。結果を表1に示す。
(剥離性)
粘着シートを25mm×150mmサイズに裁断後、エタノールを用いて表面を拭くことで洗浄し30分自然乾燥させた200mm×300mmサイズのソーダライムガラス(旭硝子株式会社製:フロート板ガラス)上に、重さ2kgのロールを用いて1往復させることでガラスに貼付した。その後23℃50%RH環境下に72時間静置した後、剥離角度180°、剥離速度10m/minでガラスから粘着シートを引き剥がした。このときの、ガラスの表面における糊残りの有無を目視で確認し、糊残り無しを○、糊残り有りを×として評価した。結果を表1に示す。
Figure 2016124944
実施例1〜4と比較例1から、同程度の粘着力であっても、基材の見掛け比重が1.0以上1.5以下かつ単位面積あたりの質量が50g/m以上375g/m以下のものは、気泡の噛み込みが少なく、貼付後の見栄えが良好であることがわかる。また、実施例1と比較例2から、見掛け比重が同じである場合、粘着層の粘着力が0.3N/25mm以下でボールタックが5以下のものは、気泡の噛み込みが少なく、貼付後の見栄えが良好であり、剥離性も良好であることがわかる。
本発明は、上記の実施態様および実施例によりなんら限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の実施態様を取り得る。
本発明の粘着シートは、ウェアラブル端末、携帯電話、スマートフォン、ファブレット端末、タブレット端末、カーナビ、パソコン、テレビ、カメラ、電子計算機、電子辞書、照明機器などの電気電子機器類の保護シートとして有用である。
1 基材
2 粘着層
3 ガラス板

Claims (4)

  1. 基材と、前記基材の少なくとも一方面に粘着層を備えた粘着シートであって、前記基材の見掛け比重が1.0以上1.5以下であり、前記基材の厚みが50μm以上250μm以下かつ単位面積あたりの質量が50g/m以上375g/m以下であり、前記粘着層は、シリコーン系粘着剤を50質量%以上含み、ガラスに対する粘着力が0.005N/25mm以上0.3N/25mm以下かつボールタック試験におけるタック値が5以下であり、前記粘着シートをガラス板に貼付した際の気泡の有無を確認する気泡確認試験により測定される気泡が存在しない、電気電子機器用粘着シート。
  2. 前記粘着シートは、励起子によって発光する電子部品を含む電気電子機器の一部を保護する保護部材として貼付するための粘着シートである、請求項1記載の電気電子機器用粘着シート。
  3. 前記粘着層は、前記基材上に塗布した前記粘着剤を、50℃以上100℃未満の温度で10秒〜150秒加熱する第1加熱工程と、100℃以上170℃未満の温度で15秒〜180秒加熱する第2加熱工程とを経て形成される、請求項1または2記載の電気電子機器用粘着シート。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の粘着シートが貼付された電気電子機器。
JP2014265903A 2014-12-26 2014-12-26 電気電子機器用粘着シートおよびこれを用いた電気電子機器 Pending JP2016124944A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014265903A JP2016124944A (ja) 2014-12-26 2014-12-26 電気電子機器用粘着シートおよびこれを用いた電気電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014265903A JP2016124944A (ja) 2014-12-26 2014-12-26 電気電子機器用粘着シートおよびこれを用いた電気電子機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016124944A true JP2016124944A (ja) 2016-07-11

Family

ID=56358899

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014265903A Pending JP2016124944A (ja) 2014-12-26 2014-12-26 電気電子機器用粘着シートおよびこれを用いた電気電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016124944A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112662319A (zh) * 2020-12-22 2021-04-16 湖南梵鑫科技有限公司 一种电子设备用润湿性好的密封胶及其制备方法

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999058620A1 (en) * 1998-05-14 1999-11-18 Minnesota Mining And Manufacturing Company Adhesive sheet and adhesive sheet applied structure
JP2001011400A (ja) * 1999-04-26 2001-01-16 Fujikura Ltd 粘着テープ
JP2001089724A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Fujikura Ltd 粘着テープ
JP2001089723A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Fujikura Ltd 粘着テープ
JP2002138207A (ja) * 2000-08-25 2002-05-14 Sekisui Chem Co Ltd テープ基材用樹脂組成物、それを用いたテープ基材及びそれを用いた粘着テープ
JP2011021109A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Nitto Denko Corp 両面粘着テープ
WO2011087146A1 (ja) * 2010-01-13 2011-07-21 東レ・ダウコーニング株式会社 シリコーン系再剥離性粘着剤組成物、該組成物を硬化させてなる再剥離粘着層を有するシート状基材、その保護フィルムまたは固定シートとしての使用
JP2012149192A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Nitto Denko Corp 半導体部品の表面保護用粘着テープ
WO2013108703A1 (ja) * 2012-01-17 2013-07-25 日東電工株式会社 半導体部品の表面保護用粘着テープ
JP2015163690A (ja) * 2014-01-31 2015-09-10 日東電工株式会社 両面粘着シート

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999058620A1 (en) * 1998-05-14 1999-11-18 Minnesota Mining And Manufacturing Company Adhesive sheet and adhesive sheet applied structure
JP2001011400A (ja) * 1999-04-26 2001-01-16 Fujikura Ltd 粘着テープ
JP2001089724A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Fujikura Ltd 粘着テープ
JP2001089723A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Fujikura Ltd 粘着テープ
JP2002138207A (ja) * 2000-08-25 2002-05-14 Sekisui Chem Co Ltd テープ基材用樹脂組成物、それを用いたテープ基材及びそれを用いた粘着テープ
JP2011021109A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Nitto Denko Corp 両面粘着テープ
WO2011087146A1 (ja) * 2010-01-13 2011-07-21 東レ・ダウコーニング株式会社 シリコーン系再剥離性粘着剤組成物、該組成物を硬化させてなる再剥離粘着層を有するシート状基材、その保護フィルムまたは固定シートとしての使用
JP2012149192A (ja) * 2011-01-20 2012-08-09 Nitto Denko Corp 半導体部品の表面保護用粘着テープ
WO2013108703A1 (ja) * 2012-01-17 2013-07-25 日東電工株式会社 半導体部品の表面保護用粘着テープ
JP2013147540A (ja) * 2012-01-17 2013-08-01 Nitto Denko Corp 半導体部品の表面保護用粘着テープ
JP2015163690A (ja) * 2014-01-31 2015-09-10 日東電工株式会社 両面粘着シート

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112662319A (zh) * 2020-12-22 2021-04-16 湖南梵鑫科技有限公司 一种电子设备用润湿性好的密封胶及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5295533B2 (ja) 表面保護フィルムおよび表面保護フィルム付き光学フィルム
TWI476572B (zh) 散熱帶及其製造方法
TW201736546A (zh) 黏著帶、電子機器零件固定用黏著帶及光學用透明黏著帶
JP2019085441A (ja) 熱伝導性粘着シート
KR101836212B1 (ko) 박리성이 우수한 이형 필름
TWI610989B (zh) 矽系塗敷組合物及包含其的矽系離型膜
JP2015071727A (ja) グラファイトシート加工用粘着フィルム及び当該粘着フィルムが貼着された放熱シート製品
JP2007186649A (ja) ヒートシール性自己粘着シート
JP2019085442A (ja) 粘着シート
JP2022110832A (ja) フレキシブルディスプレイ用ハードコートフィルムおよびこれを用いたフレキシブルディスプレイ
JP2014125567A (ja) 再剥離型自己粘着性フィルム
JP2012197387A (ja) 耐熱性感温性粘着剤
JP2007297452A (ja) 粘着シート
JP2016124944A (ja) 電気電子機器用粘着シートおよびこれを用いた電気電子機器
WO2012144349A1 (ja) 表面保護フィルム
JP5343502B2 (ja) 自己粘着性フィルム及びその製造方法
JP2012015341A (ja) セパレータレス型ダイシングテープ
JP6989277B2 (ja) 接着剤、該接着剤を含む物品、及びその使用方法
JP7127262B2 (ja) 粘着シートおよび表面保護フィルム
JP2017222085A (ja) 光学積層体の製造方法及び光学積層体
JP6743422B2 (ja) 両面粘着シート
JP2017101095A (ja) 再剥離可能な耐熱性吸着シート
WO2013115116A1 (ja) 表面保護フィルム、該表面保護フィルムを用いた固体撮像素子の製造方法、および該製造方法で得られた固体撮像素子
JP2016102136A (ja) 両面粘着フィルム及びそれを用いた情報表示画面用の保護部材
JP5918668B2 (ja) ソルダレジスト保護用粘着テープ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190318

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190708