JP2013159486A - クレーン車のフック格納装置におけるロープガイド装置 - Google Patents

クレーン車のフック格納装置におけるロープガイド装置 Download PDF

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Abstract

【課題】格納姿勢にあるブーム下面に設けたロープガイドにロープを載せ掛ける作業を、キャリアフレーム上の比較的低所から行えるようにする。
【解決手段】ブーム格納状態におけるブーム下面に、フックに掛けているロープ20を載せ掛ける棒製のロープガイド3をブーム幅方向の外側に向けて横向き突出姿勢で設置し、該ロープガイド3の外端34cをキャリアフレーム上における人が載れる最前位置からロープ20を握ってロープガイド3の外端34cに載せ掛け得る位置までブーム基端側に向けて延出させていることにより、キャリアフレーム上の比較的低所からロープ20をロープガイド3に載せ掛け得るようにしている。又、ロープガイドの外端側を登り傾斜させていることにより、ロープガイドの外端部に載せ掛けたロープを自動的にロープガイド奥側に導き得るようにしている。
【選択図】図2

Description

本願発明は、クレーン車のフック格納装置におけるロープガイド装置に関し、特にブーム格納姿勢でブーム下面が車両のキャブの上面に近接するとともに、フックに掛けているロープをブーム先端部からキャブ上面とブーム下面との隙間を通してキャブ後方に導いて上記フックをキャリアフレーム上に格納するようにしたクレーン車のフック格納装置において使用されるロープガイド装置に関するものである。尚、本願発明の名称は、「クレーン車のフック格納装置におけるロープガイド装置」であるが、以下の説明では、本願発明の名称を単に「ロープガイド装置」と表現することがある。
クレーン車において、フックを格納するのに上記の構成を採用したフック格納装置として、従来から図5に示すものがある。尚、図5に示すクレーン車は、走行運転用のキャブ10とクレーン操作用のキャブ6とをそれぞれ備えたトラッククレーンと称される種類のものである。
図5に示す従来例のクレーン車は、車両1のキャリアフレーム11の前部にキャブ(走行運転用のもの)10を設けるとともに、キャリアフレーム11上に搭載した旋回台(図示省略)にブーム7を起伏自在に取付けている。ブーム7には伸縮ブームが使用されているが、本願の説明ではこの伸縮ブームを単にブームと表現する。尚、クレーン操作用のキャブ6は旋回台上に装備されている。
そして、図5のクレーン車は、ブーム格納姿勢では、ブーム7の先端部71が車両1のキャブ10より前方に突出した状態でブーム7の下面7aがキャブ10の上面10aに近接する略水平姿勢まで倒伏される。
この図5のクレーン車では、フック21は次のように格納されている。即ち、ブーム格納状態において、フック21に掛けているロープ(ワイヤーロープ)20をブーム先端部71の下側シーブ72からキャブ上面10aとブーム下面7aとの隙間を通してキャブ10の後方に導いて、該フック21をキャリアフレーム11上のフック係止部13に係止(格納)するようにしている。
ところで、図5に示すフック格納装置(フック21をキャリアフレーム11上に格納するもの)では、ブーム格納姿勢にあるブーム先端部71の下側シーブ72下面からキャリアフレーム11上のフック係止部13とを結ぶ直線がキャブ10に衝合する。そして、図5のフック格納装置では、フック格納時にロープ20がキャブ上面10aに接触しないようにするために、ブーム下面7aにおけるキャブ前後幅の略中央位置にロープガイド3Aを設けている。尚、ブームレスト17部分の側面及び起伏シリンダ15の前部サポート16にも、それぞれ別のロープガイド4A,5Aを設けている。
ブーム格納姿勢においてキャブ上面10aの上方に位置するロープガイド3Aは、図6に示すように回転自在なローラ32Aが採用されている。そして、このロープガイド3Aは、ブーム下面7aに取付台31Aを介してローラ32A部分をブーム幅方向の外側に向けて横向き突出姿勢で取付けている。ローラ32Aの長さ方向両端部には、それぞれ鍔が設けられていて、該ローラ32A上に載せ掛けたロープ20が不用意に脱落しないようになっている。尚、ブームレスト17部分の側面及び起伏シリンダ15の前部サポート16に設けた各ロープガイド4A,5Aも、それぞれ図6に示すようなローラが採用されている。
ところで、ブーム下面7aに設けたロープガイド3A(ローラ32A)は、ブーム格納状態においてキャブ前後幅の略中央付近に位置し且つ単に外側に向けて横向き突出姿勢で取付けたものであるから、このロープガイド設置位置は、図5に2点鎖線図示するようにキャリアフレーム11上の最前位置に立った作業員Mが手を延ばしても、ロープ20をロープガイド3A(ローラ32A)に載せ掛けできないほど遠くに離間している。
尚、上記のようにブーム格納姿勢でフック21をキャリアフレーム11上に格納するようにした公知例として、例えば実用新案登録第2575541号公報(特許文献1)に示されるものがある。この特許文献1のフック格納装置は、ブーム格納姿勢でフックに掛けているロープをブームレストの側部に設けたガードに載せ掛け得るようにしたものである。そして、この公知例のフック格納装置では、フック格納状態においてロープを上記ガード上に載せ掛けて支持しているが、このロープ載せ掛け状態では該ロープがキャブ上面に接触していると理解される。そして、該ロープをキャブ上面に接触させない状態で支持するには、ブーム下面におけるキャブ前後幅の略中央位置でロープを支持することが望まれる。
実用新案登録第2575541号公報
ところで、図5に示す従来のロープガイド装置では、ブーム格納姿勢においてブーム下面7aのロープガイド3Aがキャリアフレーム11上の最前位置(作業員Mの位置)から遠くに離間しているので、フック格納時にフック21に掛けているロープ20をブーム下面7aのロープガイド3Aに載せ掛けるには、作業員Mがキャリアフレーム11上を経由してキャブ上面10aに登り、該キャブ上面10aにおいてロープ20をロープガイド3A(ローラ32A)上に載せ掛けるようにしていた。
ところが、このようにキャブ上面10aに登ってロープガイド3Aに対してロープ掛け作業を行う場合は、キャブ上面10Aが高所(例えば3m超の高さ)になるので、キャブ上での作業に危険を伴うという問題があるほか、高所(キャブ上面)への登り降りが面倒であった。
又、キャリアフレーム11上から作業員Mがキャブ上面10aに登るには、ステップSが必要であり(図5の例ではステップSをブームレスト17に設けている)、該ステップSを設けることによるコスト高が発生するという問題があった。
さらに、図5に示す従来例のロープガイド装置に使用されているロープガイド3Aには、回転自在なローラ32Aが採用されているが、ローラでは、回転機構が必要なためにコスト高になるという問題もあった。
そこで、本願発明は、ブーム下面に設けたロープガイドにロープを載せ掛ける際の作業を、キャリアフレーム上の比較的低所から行えるようにするとともに、安価に製作できるロープガイド装置を提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。
[本願請求項1の発明]
本願請求項1の発明は、ブーム格納姿勢でブーム下面が車両のキャブの上面に近接するとともに、フックに掛けているロープをブーム先端部からキャブ上面とブーム下面との隙間を通してキャブ後方に導いてフックをキャリアフレーム上に格納するようにしたクレーン車のフック格納装置に適用されるロープガイド装置を対象にしたものである。
本願発明で採用されるクレーン車は、一般にトラッククレーンと称されるものであって、キャリアフレームの前部に走行運転用のキャブを設けた車両と、該車両のキャリアフレーム上に設けた旋回台と、該旋回台に起伏自在に設けたブーム(伸縮ブーム)と、ブーム先端部から吊下されるフック、とを基本装備として構成したものである。
このクレーン車は、ブーム格納姿勢では、ブーム先端部が車両のキャブより前方に突出している一方、ブーム下面がキャブ上面にかなり近接するようになっている。
又、フックの格納は、該フックに掛けているロープをブーム先端部(下側シーブ)からキャブ上面とブーム下面との間の隙間を通してキャブ後方に導いて、該フックをキャリアフレーム上のフック係止部に係止(格納)することで行われる。
このフック格納状態では、ブーム格納姿勢にあるブーム先端部の下側シーブ下面とキャリアフレーム上のフック係止部とを結ぶ直線がキャブに衝合するので、通常時はフック格納状態でロープがキャブ上面に接触しないように支持しておく必要がある。
そこで、本願請求項1の発明では、フック格納状態でロープがキャブ上面に接触しないようにするためのロープガイド装置を備えているが、このロープガイド装置は次の構成を有している。
即ち、該ロープガイド装置は、ブーム格納状態でのブーム下面におけるキャブ前後幅の略中央位置に、フックに掛けているロープを載せ掛ける棒製のロープガイドをブーム幅方向の外側に向けて横向き突出姿勢で設置している。このロープガイドは、ロープを載せ掛けて支持するためのもので、該ロープガイドの主要な部分はロープを載せ掛けるための棒体である。
又、このロープガイド(棒体)は、その外端をキャリアフレーム上における人が載れる最前位置(キャブの後面直近位置)から上記ロープを握ってロープガイドの外端に載せ掛け得る位置までブーム基端側に向けて延出させている。即ち、このロープガイド(棒体)の外端は、棒体基端部の固定位置からブーム基端側に向けて所定長さ延出させており、作業員がキャリアフレーム上の最前位置に立った位置からブーム先端部側に手を延ばしたときに、該手がロープガイド外端に届くかあるいは近い位置まで近づけることができるようになっている。
又、このロープガイドは、その外端側を、該ロープガイドの外端部に載せ掛けたロープをロープガイド奥側に導くために上り傾斜させている。即ち、このロープガイドは、棒体の外端側の略半分長さ部分をブーム基端側及び上方側に傾斜させている。
この請求項1のロープガイド装置は、ブーム格納姿勢でフックをキャリアフレーム上に格納する際に使用するものであって、次のように機能する。
即ち、フックをキャリアフレーム上のフック係止部に係止した状態でブームを格納姿勢まで倒伏させると、ブーム先端部(下側シーブ)からフック係止部側に導かれているロープがキャブ上面に接触するようになる。そこで、該ロープをキャブ上面から離間させるために、該ロープをブーム下面のロープガイドに載せ掛けるが、そのロープ載せ掛け作業は、作業員がキャリアフレーム上の最前位置(キャブ後面近傍位置)に立ち、そこからブーム先端側に手を延ばしてロープガイドの外端(先端)付近に位置するロープを握って、該ロープをロープガイド外端部上に載せ掛ける。
ところで、この請求項1のロープガイド装置では、ロープガイドの外端側をブーム基端側に延出させているので、キャリアフレーム上の最前位置(キャブ後面近傍位置)に立った作業員がブーム先端側に手を延ばしたときに、該手をロープガイド外端部に近づけることができ、従ってロープをロープガイド外端部に近い位置で握ることができる。
このように、キャリアフレーム上に立った作業員がロープをロープガイド外端部に近い位置で握ることができるようにすると、キャリアフレーム上から(キャブ上面に登らなくても)該ロープをロープガイド外端部に比較的容易に載せ掛けることができる。尚、手を延ばしたときに手がロープガイド外端部に届かなくても、ロープガイド外端部に近い位置でロープを握れるので、ロープを握って該ロープをロープガイド外端部側に振り掛けることができる。
又、上記のように、ロープガイド外端部に載せ掛けたロープは、該ロープガイド外端部が上り傾斜していることにより、該ロープが自重で自動的にロープガイド奥側に滑り込むようになる。
[本願請求項2の発明]
本願請求項2の発明は、上記請求項1のロープガイド装置において、キャブの後端面とキャリアフレーム上のフック係止位置との間の適所に、フックに掛けているロープを載せ掛けるための別のロープガイドを設置しているとともに、該別のロープガイドのロープ載せ面に曲率の緩やかな円弧面板を使用していることを特徴としている。
ところで、上記請求項1のように、ブーム格納姿勢においてブーム下面のロープガイドでロープを支持したものであっても、該ブーム下面のロープガイド部分とキャリアフレーム上のフック係止部とを結ぶ直線がキャブの上面後端に衝合するものもあり、その場合は、フック格納状態においてロープがキャブの上面後端に接触するようになる。
そして、このようにフック格納状態においてロープがキャブの上面後端に接触するものでは、キャブ後端面とキャリアフレーム上のフック係止位置との間の適所にフックに掛けているロープを載せ掛けるための別のロープガイドを設置するようにしている。
ところで、この種の別のロープガイドは、従来では図5の符号4A、5Aで示すようにローラが使用されていたが、ローラでは直径が比較的小さいためにロープ載せ面(ローラ外周面)の曲率が大きくなり(急になり)、ローラ外周面に掛けたロープが過度に屈曲して該ロープが傷み易くなる。
そこで、本願請求項2の発明では、上記別のロープガイドについては、そのロープ載せ面に曲率の緩やかな円弧面板を使用していることにより、該別のロープガイドで支持されるロープが過度に屈曲しないようにしている。
[本願請求項1の発明の効果]
本願請求項1の発明のロープガイド装置は、次のような効果がある。
(1) ブーム格納姿勢においてロープをブーム下面側で支持するロープガイドとして、棒製のものを使用しているので、従来(図5、図6)のローラ製ロープガイド(回転機構が必要)に比して安価に製作できるという効果がある。
(2) ロープガイドの外端をブーム基端側に向けて延出させて、キャリアフレーム上における人が載れる最前位置からロープを握ってロープガイドの外端に載せ掛け得るようにしている。従って、ロープをロープガイドに載せ掛ける作業を比較的低所のキャリアフレーム上から行えるので、そのロープ載せ掛け作業を低所の安全な場所で行えるという効果がある。
(3) ロープガイドの外端側を上り傾斜させて、ロープガイドの外端部に載せ掛けたロープをロープガイド奥側に導き得るようにしているので、ロープをロープガイド外端部上に載せ掛けるだけで、該ロープの自重で自動的にロープガイド奥側に滑り込ませることができるという効果がある(後のロープ奥移動操作が不要となる)。
[本願請求項2の発明の効果]
本願請求項2の発明は、上記請求項1のロープガイド装置において、キャブの後端面とキャリアフレーム上のフック係止位置との間の適所に設置される別のロープガイドとして、そのロープ載せ面に曲率の緩やかな円弧面板を使用している。
この請求項2の発明のように、別のロープガイドのロープ載せ面に曲率の緩やかな円弧面板を使用していると、別のロープガイドで支持されるロープが過度に屈曲しないので、該ロープが傷みにくくなる(耐久性が良くなる)という効果がある。
本願実施例のロープガイド装置を採用したクレーン車の側面図である。 図1のII矢視拡大図である。 図2のIII−III断面図である。 図1のクレーン車におけるブームレストと起伏シリンダの前部サポートとに取付けた別のロープガイドの斜視図である。 従来のロープガイド装置を備えたクレーン車の側面図である。 図5のVI−VI断面拡大図(ローラ製ロープガイドの詳細図)である。
[実施例]
図1〜図4を参照して本願実施例のクレーン車のフック格納装置におけるロープガイド装置を説明する。尚、本願実施例で採用する図1のクレーン車は、基本的に図5の従来例のものとほぼ同様に構成されたものであり、上記背景技術の項で説明したものと重複するが、図1(本願実施例)のクレーン車についても、その基本構成を以下に説明する。
図1に示す実施例のクレーン車も、走行運転用のキャブとクレーン操作用のキャブとをそれぞれ備えたトラッククレーンと称される種類のものである。
このクレーン車は、車両1のキャリアフレーム11の前部にキャブ(走行運転用のもの)10を設けるとともに、キャリアフレーム11上に搭載した旋回台(図示省略)にブーム7を起伏自在に取付けている。尚、クレーン操作用のキャブ6は、旋回台上に装備されている。
ブーム7には伸縮ブームが採用されているが、以下の説明では単にブームという。又、この実施例で採用しているブーム7の下面側は、図3に示すように断面円弧状に形成されている。
そして、図1のクレーン車は、ブーム格納姿勢では、ブーム先端部71が車両1のキャブ10より前方に突出した状態でブーム7の下面7aがキャブ10の上面10aに近接する略水平姿勢まで倒伏される。
又、この図1のクレーン車でも、ブーム格納状態において、フック21に掛けているロープ(ワイヤーロープ)20をブーム先端部71の下側シーブ72からキャブ上面10aとブーム下面7aとの隙間を通してキャブ10の後方に導いて、該フック21をキャリアフレーム11上のフック係止部13に係止(格納)するようにしている。
図1に示すクレーン車において、フック21をキャリアフレーム11上に格納するには、ブーム7を所定角度だけ起仰させた姿勢でフック21をキャリアフレーム11上のフック係止部13に係止した後、フック21に掛けているロープ20を緩く緊張させた状態でブーム7をキャブ10の上面10aに近接するまで倒伏させることによって行われる。
ところで、図1に示すフック格納装置(フック21をキャリアフレーム11上に格納するもの)でも、ブーム格納姿勢にあるブーム先端部71の下側シーブ72下面からキャリアフレーム11上のフック係止部13とを結ぶ直線がキャブ10に衝合する。そして、図1のフック格納装置では、フック格納時にロープ20がキャブ上面10aに接触しないようにするために、ブーム下面7aにおけるキャブ前後幅の略中央位置にロープガイド3を設けている。尚、ブームレスト17部分及び起伏シリンダ15の先端部(前部サポート16)にも、それぞれ別のロープガイド4,5(後述する)を設けている。
ブーム格納姿勢においてキャブ上面10aの上方に位置するロープガイド3は、図2及び図3に示すように、後述する形状に屈曲させた1本の棒体32を使用し、さらに該棒体32の基端部を台板31に溶接したものを使用している。
ロープガイド3の棒体32は、この実施例では1本の金属棒(鉄鋼製)が採用されていて、図2及び図3に示す形状(後述する)に屈曲させている。尚、該棒体32は、所定強度をもつ硬質棒材であれば適宜の材質のものを採用できる(例えば、硬質プラスチック棒を採用できる)。
このロープガイド3の棒体32は、図2及び図3に示すように、例えば太さが30mm程度の棒材(鉄鋼棒)で、ブーム幅方向に所定長さを有した外向き部33と、該外向き部33の端部からブーム基端側及び上方に向けて傾斜させた傾斜部34とを一連に形成したものである。
棒体32の傾斜部34は、外向きで且つ上向き方向に傾斜する基側傾斜部34aと該基部側傾斜部34aの先端からブーム基端側向きで且つ上向き方向に傾斜する先側傾斜部34bとを有している。
そして、この棒体32は、傾斜部34が上向きに上り傾斜する姿勢で、外向き部33の基端部を台板31の下面側に溶接している。
このロープガイド3は、図1に示すブーム格納姿勢でのブーム下面7aにおけるキャブ前後幅の略中央位置に相当する部分に、次のようにして取付けられている。即ち、このロープガイド3が取付けられるブーム下面7a部分には、ブーム幅の中心より片側(図3では右側)に偏位した位置に取付台30が溶接されている。そして、この取付台30に、棒体32の外向き部33がブーム幅方向の外向きに指向し且つ傾斜部34が上向きに指向する姿勢で、台板31をボルト止めにて固定している。
ロープガイド3の取付状態では、図2及び図3に示すように傾斜部34の外端部34cがブーム7の側面付近までブーム外方に突出している一方、図2に示すように外向き部33の軸心から傾斜部34の外端部34cまでのブーム基端側への突出長さを例えば240mm程度(限定するものではない)に設定しているとともに、図3に示すように傾斜部34の外端部34cが台板31より例えば60mm程度(限定するものではない)高くなるように設定している。
尚、この実施例で採用されているブーム7は、図3に示すようにブーム下面7aが断面円弧形状になっていて、ブーム下面7aに取付けたロープガイド3の棒体外端部34cはブーム外面からかなり離間している。
この実施例のロープガイド装置(ロープガイド3)は、次のような機能がある。
ところで、本願で適用されるクレーン車において、フック21をキャリアフレーム11上に格納するには、上記したようにブーム7を所定角度だけ起仰させた姿勢でフック21をキャリアフレーム11上のフック係止部13に係止した後、フック21に掛けているロープ20を緩く緊張させた状態でブーム7をキャブ上面10aに近接するまで倒伏させることによって行われる。
このフック及びブームの格納状態では、ブーム先端部71の下側シーブ72からロープ20がキャブ上面10aとブーム下面7aとの間の隙間を通してキャブ後方に導かれているが、該ロープ20をロープガイド3で支持していない状態では、該ロープ20がキャブ上面10aに接触するようになる。尚、ロープ20がキャブ上面10aに接触したままでは、該ロープ20がキャブ上面10aに擦れてロープ20及びキャブ上面10aが傷つく。
ところで、図1に示すフック及びブームの格納状態において、ブーム下面7aに取付けているロープガイド3は、棒体32の外端部34cをブーム基端側に向けて所定長さ(例えば240mm程度)延出させている。従って、図1に鎖線図示するように作業員Mがキャリアフレーム11上の最前位置(キャブ後面の近傍位置)に立った位置からブーム先端側に向けて手を延ばすと、その手をロープガイド3の外端部34cに近づけることができるようになっている。
そして、ブーム下面7aとキャブ上面10a間に通されたロープ20をブーム下面7aのロープガイド3に載せ掛ける作業を行うには、図1に鎖線図示するように作業員Mがキャリアフレーム11上の最前位置に立って手をブーム先端側に延ばし、その手でロープ20を握る(図2参照)。このようにキャリアフレーム11上の最前位置から手を延ばしてロープ20を握った位置は、ロープガイド3の外端部34cに届くかあるいは非常に近い位置となる。従って、該ロープ20をロープガイド3の外端部34c上に載せ掛ける作業が比較的簡単に行える。尚、ロープ20を握った位置がロープガイド3の外端部34cに届かない場合は、握ったロープ20をロープガイド3の外端部34c上に振り掛けることで、比較的容易に載せ掛けることができる。
この実施例のロープガイド装置では、次のような機能を有している。
まず、この実施例のロープガイド装置では、ロープ20をブーム下面7a側で支持するロープガイド3として、棒製のものを使用しているので、従来(図5、図6)のローラ製ロープガイド(回転機構が必要)に比して安価に製作できる。
又、この実施例のロープガイド装置では、ロープ20をロープガイド3に載せ掛ける作業を比較的低所のキャリアフレーム11上から行えるので、そのロープ載せ掛け作業を低所の安全な場所で行える(作業の安全性が向上する)。因に、図5の従来例のように、キャブ上面10aに登ってロープ載せ掛け作業を行う場合には、高所での作業になるので危険を伴い、しかもキャブ上面に登るためのステップが必要であるが、この実施例のロープガイド装置では図5の従来例のような上記問題点を改善できる。
さらに、この実施例のロープガイド装置では、ロープガイド3の外端側(傾斜部34)を上り傾斜させて、ロープガイド3の外端部34cに載せ掛けたロープ20をロープガイド奥側に自動的に導き得るようにしているので、ロープ20をロープガイド外端部34c上に載せ掛けるだけで、該ロープ20の自重で自動的にロープガイド奥側に滑り込ませることができる。
ところで、図1の実施例のクレーン車では、ブーム及びフックの格納状態においてキャブ10の後端面とキャリアフレーム11上のフック係止位置(フック係止部13)との間の2箇所にそれぞれ別のロープガイド4,5を設置している。この各別のロープガイド4,5は、本願請求項2に対応したもので、ブーム下面7aのロープガイド3とフック係止部13との間に導かれるロープ20をそれぞれ載せ掛けるためのものである。
そして、この実施例では、上記別のロープガイド4,5として図4に示す構造のものを採用しているとともに、該ロープガイド4,5をブームレスト17部分と起伏シリンダ15の前部サポート16部分とにそれぞれ取付けている。
図4に示す別のロープガイド4(又は5)は、取付台41から所定長さの棒体42を横向きに延出させ、該棒体42の先部側に曲率が緩やかな円弧面板43を取付けているとともに、該円弧面板43の両端部にそれぞれガイド棒44,44を立設したものである。
円弧面板43は、その上面にロープ20を載せ掛けるためのものであるが、該円弧面板43の上面(ロープ載せ掛け面)の曲率は緩やかなものである。
そして、図4のロープガイド4(又は5)は、図1に示すようにブームレスト17の上部寄り位置と起伏シリンダ15の前部サポート16とに取付けて、ブーム先端部71(下側シーブ72)から延出されたロープ20を、ブーム下面7aのロープガイド3、ブームレスト17部分のロープガイド4、及び起伏シリンダ15の前部サポート16部分のロープガイド5に順次載せ掛けている。
ところで、この種の別のロープガイドとして、従来では図5の符号4A、5Aで示すようにローラが使用されていたが、ローラでは直径が比較的小さいためにロープ載せ面(ローラ外周面)の曲率が大きくなり(急になり)、ローラ外周面に掛けたロープが過度に屈曲して該ロープが傷み易くなる。
そこで、この実施例(図4)のように、別のロープガイド4,5のロープ載せ掛け部分に曲率の緩やかな円弧面板43を使用すると、該別のロープガイド4,5で支持されるロープ20が過度に屈曲しないので、該ロープ20が傷みにくくなる(耐久性が良くなる)という利点がある。
尚、図1の実施例では、ブームレスト17の上部寄り位置と起伏シリンダ15の前部サポート16とにそれぞれ図4に示す円弧面板43付きのロープガイド4,5を採用しているが、キャブ上面10aの上方に位置するロープガイド3部分とブームレスト17に取付けたロープガイド4部分と起伏シリンダ15の前部サポート16に取付けたロープガイド5部分とを結ぶ線が直線に近い状態となっているので、ブームレスト17に取付けたロープガイド4に載せ掛けられるロープ20はさほど屈曲しない(ロープ20が傷みにくい)。
そこで、本願の他の実施例では、ブームレスト17部分のロープガイド4に、図5及び図6に示すローラ(ロープ接触面の曲率がきついもの)を使用することも可能である。尚、該ブームレスト17部分のロープガイド4にローラを使用する場合であっても、起伏シリンダ15の前部サポート16に取付けたロープガイド5部分はロープ20がかなり屈曲するので、該起伏シリンダ15の前部サポート16のロープガイド5には、図4に示す円弧面板43付きのものを使用することが望ましい。
1は車両、3はロープガイド、4,5は別のロープガイド、7はブーム、7aはブーム下面、10はキャブ、10aはキャブ上面、11はキャリアフレーム、13はフック係止部、20はロープ、21はフック、32は棒体、33は外向き部、34は傾斜部、34cは先端部である。

Claims (2)

  1. ブーム格納姿勢でブーム下面が車両のキャブの上面に近接するとともに、フックに掛けているロープをブーム先端部からキャブ上面とブーム下面との隙間を通してキャブ後方に導いて上記フックをキャリアフレーム上に格納するようにしたクレーン車のフック格納装置において、
    ブーム格納状態での上記ブーム下面におけるキャブ前後幅の略中央位置に、上記フックに掛けているロープを載せ掛ける棒製のロープガイドをブーム幅方向の外側に向けて横向き突出姿勢で設置している一方、
    上記ロープガイドの外端を、キャリアフレーム上における人が載れる最前位置から上記ロープを握ってロープガイドの外端に載せ掛け得る位置までブーム基端側に向けて延出させているとともに、
    上記ロープガイドの外端側を、該ロープガイドの外端部に載せ掛けたロープをロープガイド奥側に導くために上り傾斜させている、
    ことを特徴とするクレーン車のフック格納装置におけるロープガイド装置。
  2. 請求項1において、
    上記キャブの後端面とキャリアフレーム上のフック係止位置との間の適所に、フックに掛けているロープを載せ掛けるための別のロープガイドを設置しているとともに、
    該別のロープガイドのロープ載せ面に、曲率の緩やかな円弧面板を使用している、
    ことを特徴とするクレーン車のフック格納装置におけるロープガイド装置。
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