JP2013159266A - 自動二輪車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘッドパイプから車両後方へ延びているメインフレーム25と、メインフレーム25に接合されリヤアーム30を揺動可能に支持するピボットフレーム35とが備えられている自動二輪車において、メインフレーム25は、モノフレームであって断面円形状を呈し、ピボットフレーム35よりも車両後方まで延び、ピボットフレーム35は、車両側面視で略T字状を呈するT字状部90を有し、このT字状部90の上部がメインフレーム25の長手軸方向に沿って溶接される。
【選択図】図6
Description
図1に示すように、自動二輪車10に、車体フレーム11と、この車体フレーム11の前部に設けられ前輪13を操向可能に支持する前輪操向支持部15と、車体フレーム11の後部に設けられ後輪14を揺動可能に支持する後輪懸架部16と、前輪13と後輪14の間にて車体フレーム11に懸架され後輪14の駆動源となるエンジン17と、このエンジンの上方位置にて車体フレーム11に支持される燃料タンク18と、この燃料タンク18に連続して車両後方へ延びて車体フレーム11に支持され乗員が座るシート19とが備えられ、このシート19に乗員が跨って乗車する鞍乗型車両である。
図2に示すように、車体フレーム11は、ヘッドパイプ21と、このヘッドパイプ21から車両後方へ延びているメインフレーム25と、このメインフレームの後端26に接合され車両後方へ延びているシートレール27と、ヘッドパイプ21の下部に溶接される板状の補強部材31L、31R(図手前側の符号31Lのみ示す。)及びガセット32と、これらの補強部材31L、31R及びガセット32から斜め下後方へ延びているダウンフレーム33と、メインフレーム25に接合されリヤアーム(図1、符号30)を揺動可能に支持するピボットフレーム35と、シートレール27の左右に下方に延びるように溶接され車両側面視で略三角形の板状を呈するリヤクッションボルトブラケット42L、42R(図手前側の符号42Lのみ示す。)と、リヤクッションボルトブラケット42L、42Rとピボットフレーム35の間に掛け渡されるサブフレーム36L、36R(図手前側の符号36Lのみ示す。)とを主要素とする。メインフレームの後端26には、シートレールの前端部28が接合されている。リヤクッションボルトブラケット42L、42Rは、リヤクッションの上端が取付けられるリヤクッションボルト41L、41R(図手前側の符号41Lのみ示す。)を有する。
図4に示すように、ヘッドパイプ21の斜め後下方に、ダウンフレーム33をその長手軸がヘッドパイプ21の斜め後下方へ延びるように配置し、このダウンフレーム33とメインフレーム25とヘッドパイプ21とに渡されるようにコ字断面状の補強部材31を車両後方から当てヘッドパイプ21及びメインフレーム25に溶接し、ダウンフレーム33の軸直角方向下方からコ字断面状のガセット32を、ダウンフレーム33及び補強部材31へ当て、ガセット32をヘッドパイプ21、ダウンフレーム33及び補強部材31に溶接する。
ダウンフレーム33は、ヘッドパイプ21やメインフレーム25と離間している。次図にて、ダウンフレーム33周りの溶接構造について説明する。
図5に示すように、ダウンフレーム33は、補強部材31とガセット32とで囲われるように保持される。補強部材31の外方からガセット32が被せられ、このガセット32の車幅方向左右端部に沿って、補強部材31との間の境界部に溶接が施されている。
図6に示すように、車両前後に延びている断面円形パイプ状のメインフレーム25は、このメインフレーム25の後部にて車幅方向に徐々に潰れていき、後述する図9に示すように、後端部26が断面長円形状を呈するものとなる。メインフレーム25は、その長手軸方向の中間部25mが最下端となるように湾曲している。断面円形状の領域にてメインフレーム25の長手軸方向に沿ってピボットフレーム35が溶接されている。ピボットフレーム35は、メインフレーム25の最下端25bの部分に溶接されている。
図7及び図8に示すように、上端が断面L字状に成形された左のピボット板の一端38Lに、同じく、上部が断面L字状に成形された右のピボット板の一端38Rを重ね、重ねた部分に沿って溶接を施した。ピボットフレーム35の左右上端部を構成する左右のピボット板の上端39L、39Rは、メインフレーム25の長手軸方向に沿って延びており、これらの左右上端39L、39Rとメインフレーム25との境界部に溶接が施される。
図11に示すように、ピボットフレーム35の下部は前述のように水平断面上で略コ字状を呈し、ピボットフレームの左右壁95L、95Rは、一部を車幅方向中心側に凹ませ左右のサブフレームの前端が係合可能な左右凹部96L、96Rを有する。
図12に示すように、シートレール27は、第1のパイプ部材101を車両平面視で略U字状に曲げ、図13に示すように、第1のパイプ部材101の車両後方に延びる左右の直線部103L、103Rに、車両後方から、第1のパイプ部材101の内径に嵌る外径をもつ第2のパイプ部材102、102を挿入し、図14に示すように、左右の直線部103L、103Rの後部は、車幅方向から潰すように形成することで、空間のない縦長の部材に成形される。第1のパイプ部材101の車両後方に延びる左右の直線部103L、103Rに、車両後方から第2のパイプ部材102を挿入することで、左右の直線部103L、103Rの剛性を高めるようにした。
図15に示すように、燃料タンク18は、その前部が左右の補強部材31L、31Rに溶接され車幅方向水平に延びている軸状のタンク支持ピン78によって支持され、燃料タンク18の後部に後方へ突設される突設ステー105がステー部材83へ延ばされ、突設ステー105の上方から締結部材106で突設ステー105がメインフレーム25へ締結される。
図16に示すように、シートレール27の長手軸方向中間部に車幅方向にシートクロスパイプ44が延び、このシートクロスパイプ44の上に、弾性部材で形成されシート19の荷重を受ける第1荷重受け部111が設けられる。第1荷重受け部111の車両前方にてシートレール27の直線部103L、103R上の前端に、弾性部材で形成されシート19の荷重を受ける左右の第2荷重受け部112L、112Rが設けられる。図15を併せて参照し、シート19は、車幅方向に延びるリヤクロスメンバ(シートクロスパイプ44)に取付けた第1荷重受け部111とシートレール27の直線部103L、103Rの上に取付けた左右の第2荷重受け部112L、112Rとに載置される。
図16にて、エンジンに入る空気を清浄にするエアクリーナボックス(エアクリーナ71)は、ステー部材83に固着した小ステー114に、車幅方向左側から水平に小締結部材116をねじこむことで、ステー部材83を介してメインフレーム25へ取付けられている。図15にて、エアクリーナ71の上下左右は、メインフレーム25とサブクロスパイプ121とピボットフレーム35とリヤフェンダ53とによって囲われるように配置されるので、これらの部材によってエアクリーナ71を保護することができる。
図17に示すように、左右のサブフレーム36L、36Rの間に、サブクロスパイプ121が渡される。ピボットフレーム35の下端部近傍にて左右壁95L、95Rの間に、ロアクロス部材122が渡され、このロアクロス部材122の上方にて左右壁95L、95Rの間に、ピボット軸(図1、符号46)が通るピボットカラー123が渡されている。この他、ピボットフレーム35の下部にて左右壁95L、95Rの間に、エンジン(図1、符号17)を懸架するハンガボルト125、126が渡されている。
シートレール27は、パイプフレームを曲げた部材であり、このシートレールの前端部28をメインフレームの後端26に接合させた。
従来、円形パイプフレーム同士の溶接は、双方の部材の端部が曲率をもっているため、量産工程で、所定公差内をもって均一に突き合わせることは難しい。そのため、均一に突き合わせることを容易にするため、例えば、平面をもつ鞍状部材を介在させていた。
Claims (5)
- ステアリングシャフト(22)を回動可能に支持するヘッドパイプ(21)と、このヘッドパイプ(21)から車両後方へ延びているメインフレーム(25)と、このメインフレーム(25)に接合されリヤアーム(30)を揺動可能に支持するピボットフレーム(35)とが備えられている自動二輪車(10)において、
前記メインフレーム(25)は、モノフレームであって断面円形状を呈し、前記ピボットフレーム(35)よりも車両後方まで延び、
前記ピボットフレーム(35)は、車両側面視で略T字状を呈するT字状部(90)を有し、このT字状部(90)の上部が前記メインフレーム(25)の長手軸方向に沿って当接され、溶接されることを特徴とする自動二輪車。 - 前記メインフレーム(25)は、長手軸方向中間部の断面形状が円形を呈する円形部(87)であり、後端(26)の断面形状が長円を呈する長円部(88)であり、
前記T字状部(90)の上部は、前記円形部(87)に溶接されていることを特徴とする請求項1記載の自動二輪車。 - 前記ピボットフレーム(35)は、鋼板を絞り成形した左右一対の絞り成形プレート(37L、37R)からなり、
前記左右の絞り成形プレート(37L、37R)を溶接することで前記ピボットフレーム(35)を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動二輪車。 - 前記T字状部(90)の下方且つ、前記リヤアーム(30)を揺動可能に支持するピボット軸(46)の上方にて前記ピボットフレーム(35)に、他の部分より車両長手方向の長さが短いくびれ部(93)が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の自動二輪車。
- 前記メインフレーム(25)は、その長手軸方向の中間部(25m)が最下端となるように湾曲し、前記ピボットフレーム(35)は、前記メインフレーム(25)の最下端部分に溶接されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の自動二輪車。
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