JP2013158087A - 蓄電システム及び充電状態推定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池のSOC及び満充電容量を精度よく推定する。
【解決手段】本発明は、充放電を行う蓄電装置を備えた車両に搭載される蓄電システムであり、電圧センサによって検出される蓄電装置の端子間電圧に応じたSOCを、予め作成された端子間電圧とSOCの関係データに基づいて算出するコントローラを有する。関係データは、放電電流値と充電電流値との積算値が充電電流値よりも放電電流値が多い蓄電装置の第1状態に対応付けられた第1関係データと、積算値が放電電流値よりも充電電流値が多い蓄電装置の第2状態に対応付けられた第2関係データと、を含む。コントローラは、SOCを算出する所定のタイミングまでに積算された積算値から第1状態又は第2状態に対応する関係データを選択し、選択された関係データに基づいてSOCを算出する。
【選択図】図6

Description

本発明は、二次電池等の充電状態を推定する技術に関し、特に、充電状態から満充電容量を推定する技術に関する。
二次電池は、経年変化により劣化して満充電容量が低下することが知られている。二次電池の満充電容量が低下すると、使用可能な電力量が低くなるので電力を用いた車両走行(EV走行等)の走行距離が短くなる。このため、使用環境下にある二次電池の満充電容量を精度よく把握できないと、経年変化による満充電容量の低下に応じた走行距離以上に、電力を用いた車両走行距離が短くなってしまう。
二次電池の満充電容量の推定方法として、例えば、特許文献1に記載のようなものがある。特許文献1では、外部充電の際の二次電池の電圧、電流、及び電池温度を取得し、充電中の電流積算値と、充電開始時及び充電終了時それぞれの推定されたSOC(充電状態)とを用いて、満充電容量を算出している。
二次電池のSOC(State Of Charge)は、二次電池の満充電容量に対して現在の充電容量の割合を示すものであり、二次電池の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)から特定することができる。SOC及びOCVは対応関係にあるため、この対応関係を予め求めておけば、OCVからSOCを特定することができる。
特開2011−007564号公報(図3等)
二次電池の満充電容量を算出するに際し、満充電容量の推定精度は、二次電池のSOC推定精度の影響が大きく、特許文献1のように二次電池の使用履歴に基づく特性を考慮せずに、単にOCVとSOCとの対応関係からSOCを推定すると、SOCの推定精度が低くなり、精度よく満充電容量の推定することができない。
すなわち、本願出願人は、二次電池のOCVとSOCとの対応関係が、二次電池の状態(使用履歴)に応じたヒステリシス特性を有することを見出し、放電状態での使用が多い状態での二次電池のOCVとSOCとの対応関係と、充電状態での使用が多い状態での二次電池のOCVとSOCとの対応関係とがそれぞれ異なるため、二次電池の使用履歴に基づくヒステリシス特性を考慮せずにSOCを推定すると、SOC及び満充電容量を精度よく推定することができない。
本願第1の発明である充放電を行う蓄電装置を備えた車両に搭載される蓄電システムは、電圧センサによって検出される蓄電装置の端子間電圧に応じたSOCを、予め作成された端子間電圧とSOCの関係データに基づいて算出するコントローラを有する。コントローラは、SOCを算出する所定のタイミングまでに積算された放電電流値と充電電流値との積算値が充電電流値よりも放電電流値が多い蓄電装置の第1状態と、積算値が放電電流値よりも充電電流値が多い蓄電装置の第2状態とで個別の関係データを選択してSOCを算出する。
本願第1の発明によれば、蓄電装置の放電電流値と充電電流値の積算値から蓄電装置の使用履歴に基づくヒステリシス特性が放電側にあるのか、充電側にあるのかを判別し、放電側又は充電側のヒステリシス特性を有する蓄電装置の各状態に応じて端子間電圧とSOCとの関係データを切り替えるので、蓄電装置のSOCを精度よく推定(算出)することができる。
コントローラは、充放電開始及び充放電終了の各タイミングまでに積算された積算値に対応する関係データをそれぞれ選択し、選択された関係データに基づいて充放電開始の際の第1端子間電圧及び充放電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応する各SOCを算出し、充放電前後の各SOCと充放電開始から充放電終了までの間の蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値とに基づいて、満充電容量を算出することができる。放電側又は充電側のヒステリシス特性を有する蓄電装置の各状態に応じて関係データを切り替えて蓄電装置のSOCを精度よく推定できるので、満充電容量の算出(推定)精度を向上させることができる。
蓄電システムは、外部電源から供給される電力を蓄電装置に充電する充電器を備えることができる。このとき、コントローラは、充電器を介した充電開始及び充電終了の各タイミングまでに積算された積算値に対応する関係データをそれぞれ選択し、選択された関係データに基づいて充電開始の際の第1端子間電圧及び充電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応する各SOCを算出する。そして、充電前後の各SOCと充電器を介した充電電流の積算値とに基づいて、満充電容量を算出することができる。放電側又は充電側のヒステリシス特性を有する蓄電装置の各状態に応じて関係データを切り替えて蓄電装置のSOCを精度よく推定できるので、満充電容量の算出精度を向上させることができる。
コントローラは、蓄電装置の充放電中におけるSOCを算出する所定のタイミングまでに積算された積算値から第1状態又は第2状態に対応する関係データを選択し、選択された関係データに基づいて充放電中のSOCを算出することができる。充放電制御中の蓄電装置のヒステリシス特性が放電側にあるのか、充電側にあるのかによって関係データを切り替えるので、SOCを精度よく推定できる。
本願第2の発明である車両に搭載される蓄電システムは、充放電を行う蓄電装置と、外部電源から供給される電力を蓄電装置に充電する充電器とを備えるとともに、蓄電装置の充電開始の際の第1端子間電圧及び充電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応する各SOCを算出し、充電中の充電電流の積算値を算出する充電制御部と、充電前後の各SOCと充電中の充電電流の積算値とに基づいて満充電容量を算出する満充電容量演算部と、を有する。充電制御部は、蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値が充電電流値よりも放電電流値が多い蓄電装置の第1状態に対応付けられた第1関係データと、積算値が放電電流値よりも充電電流値が多い蓄電装置の第2状態に対応付けられた第2関係データとから、充電器を介した充電開始及び充電終了の各タイミングまでに積算された積算値に対応する関係データをそれぞれ選択し、選択された関係データに基づいて第1端子間電圧及び第2端子間電圧それぞれに対応する各SOCを算出する。
本願第2の発明によれば、外部電源を用いた充電開始前の蓄電装置のヒステリシス特性が放電側にあるのか、充電側にあるのかによって関係データを切り替えて充電開始の際のSOCを精度よく推定できるので、満充電容量の推定精度を向上させることができる。
本願第3の発明である車両に搭載される蓄電システムは、充放電を行う蓄電装置と、外部電源から供給される電力を蓄電装置に充電する充電器とを備えるとともに、蓄電装置の充電開始の際の第1端子間電圧及び充電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応するSOCを算出し、充電中の充電電流の積算値を算出する充電制御部と、充電前後の各SOCと充電中の充電電流の積算値とに基づいて満充電容量を算出する満充電容量演算部と、を有する。充電制御部は、充電開始前の車両の走行モードが蓄電装置の電力を用いて車両を走行させるEV走行モードである場合に、蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値が充電電流値よりも放電電流値が多い蓄電装置の第1状態に対応付けられた第1関係データに基づいて、第1端子間電圧に対応するSOCを算出するとともに、蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値が前記放電電流値よりも充電電流値が多い蓄電装置の第2状態に対応付けられた第2関係データに基づいて、第2端子間電圧に対応するSOCを算出する。
本願第3の発明によれば、外部電源を用いた充電開始前の蓄電装置のヒステリシス特性を車両の走行モードに応じて判別するとともに、充電終了後の蓄電装置の各ヒステリシス特性を充電側であるとして各々個別の関係データを用いてSOCを推定するので、蓄電装置の放電電流と充電電流の積算値に関係なく、蓄電装置の使用履歴に基づくヒステリシス特性を把握して精度よくSOCを推定することができ、満充電容量の推定精度を向上させることができる。
本願第4の発明である充放電を行う蓄電装置の充電状態推定方法は、電流センサによって検出される放電電流値と充電電流値との積算値を算出する第1ステップと、電圧センサによって検出される蓄電装置の端子間電圧に応じた充電状態を、予め作成された端子間電圧と充電状態の関係データに基づいて算出する第2ステップと、を含む。関係データは、積算値が充電電流値よりも放電電流値が多い蓄電装置の第1状態に対応付けられた第1関係データと、積算値が放電電流値よりも充電電流値が多い蓄電装置の第2状態に対応付けられた第2関係データと、を含んで構成されている。充電状態を算出する所定のタイミングまでに積算された積算値から第1状態又は第2状態に対応する関係データを選択し、選択された関係データに基づいて充電状態を算出するので、本願第1の発明と同様の効果を得ることができる。
電池システムの構成を示す図である。 使用履歴別のOCVとSOCとの関係を示す図である。 充放電制御の一例を示す図である。 充放電制御の一例を示す図である。 車両に搭載される電池システムの充放電制御を示すフローチャートである。 SOC及び満充電容量の演算処理を示すフローチャートである。 充放電制御後の外部充電の一例を示す図である。 外部電源から車両に搭載される電池システムを充電する充電動作を示すフローチャートである。 充電後のSOC及び満充電容量の演算処理を示すフローチャートである。 図9の変形例を示す図である。 充放電制御及び充放電電流積算値の一例を示す図である。 充放電制御中のSOC算出処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1である電池システム(蓄電システムに相当する)について説明する。図1は、本実施例の電池システムの構成を示す図である。本実施例の電池システムは、車両に搭載することができる。車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。ハイブリッド自動車は、車両を走行させるための動力源として、後述する組電池に加えて、エンジン又は燃料電池を備えている。電気自動車は、車両の動力源として、組電池だけを備えている。
組電池10は、直列に接続された複数の単電池11を有する。単電池11としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタ(コンデンサ)を用いることができる。組電池10を構成する単電池11の数は、要求出力などに基づいて、適宜設定することができる。また、組電池10は、並列に接続された複数の単電池11を含んでいてもよい。
組電池10は、接続ラインを介して昇圧コンバータ41に接続されている。組電池10の正極端子と昇圧コンバータ41との間にシステムメインリレー31が設けられ、組電池10の負極端子と昇圧コンバータ41との間にシステムメインリレー32が設けられている。システムメインリレー31,32は、コントローラ50からの制御信号を受けて、オン(接続状態)およびオフ(遮断状態)の間で切り替わる。
昇圧コンバータ41は、組電池10の出力電圧を昇圧して、昇圧後の電力をインバータ42に出力する。また、昇圧コンバータ41は、インバータ42の出力電圧を降圧して、降圧後の電力を組電池10に出力する。昇圧コンバータ41は、例えば、チョッパ回路で構成することができる。昇圧コンバータ41は、コントローラ50からの制御信号を受けて動作する。
インバータ42は、昇圧コンバータ41から出力された直流電力を交流電力に変換して、交流電力をモータ・ジェネレータ(MG)43に出力する。モータ・ジェネレータ43としては、例えば、三相交流モータを用いることができる。また、インバータ42は、モータ・ジェネレータ43から出力された交流電力を直流電力に変換して、直流電力を昇圧コンバータ41に出力する。
モータ・ジェネレータ43は、インバータ42からの交流電力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギを生成する。モータ・ジェネレータ43は、車輪と接続されており、モータ・ジェネレータ43によって生成された運動エネルギは、車輪に伝達される。車両を減速させたり、停止させたりするとき、モータ・ジェネレータ43は、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギ(交流電力)に変換する。モータ・ジェネレータ43によって生成された交流電力は、インバータ42に出力される。これにより、回生電力を組電池10に蓄えることができる。
本実施例の電池システムでは、組電池10から電力を受けて動作する負荷としてモータ・ジェネレータ43を用いることができる。また、昇圧コンバータ41を用いているが、昇圧コンバータ41を省略することもできる。すなわち、組電池10をインバータ42と接続することができる。
電圧監視IC(電圧センサ)20は、コントローラ50に接続され、組電池10の端子間電圧を検出して検出結果をコントローラ50に出力する。また、電圧監視センサ20は、組電池10を構成する直列に接続された各単電池11それぞれの電圧を検出することもできる。
電流センサ21は、充放電を行う組電池10の充放電電流を検出してコントローラ50に検出結果を出力する。例えば、組電池10を放電しているときには、電流センサ21によって検出された電流値として、正の値を用いることができる。また、組電池10を充電しているときには、電流センサ21によって検出された電流値として、負の値を用いることができる。
また、電流センサ21は、充電器60を介して組電池10に流れる外部充電電流を検出し、コントローラ50に検出結果を出力する。本実施例の電流センサ21は、充電器60から組電池10に出力される外部充電電流の電流経路に設けられ、システムメインリレー31,32がオフ状態、すなわち、組電池10と負荷との接続が遮断された状態で、外部充電電流が組電池10に流れる電流経路に設けられる。なお、充電器60を介して組電池10に流れる外部充電電流を検出する電流センサと、組電池10の充放電制御において組電池10を流れる電流を検出する電流センサとをそれぞれ個別に設けて別々に電流を検出するようにしてもよい。
温度センサ22は、組電池10の温度を検出する。温度センサ22は、コントローラ50に接続され、検出結果をコントローラ50に出力する。なお、温度センサ22は、電圧監視IC20に含まれるように構成することができ、例えば、組電池10の電圧及び温度を検出する監視ICとして構成できる。
充電器60は、組電池10に接続される。充電器60は、外部電源70から供給された交流電力を直流電力に変換する不図示のAC/DCコンバータや、外部電源70又はAC/DCコンバータから出力される外部充電電流(直流電流)を昇圧して組電池10に出力するDC/DCコンバータ等を含むことができる。外部電源70は、車両の外部において、車両とは別に設けられた電源である。外部電源としては、例えば、商用電源を用いることができる。
充電器60と組電池10の正極端子との間の電流経路上に、充電リレー61が設けられ、充電器60と組電池10の負極端子との間に電流経路上に、充電リレー62が設けられている。充電リレー61,62は、コントローラ50からの制御信号を受けて、オン(接続状態に相当する)およびオフ(遮断状態に相当する)の間で切り替わる。
充電器60は、本実施例の電池システムを搭載する車両の側部に設けられるインレット63と接続される。インレット63には、外部電源70に連結する接続プラグ71を有する充電ケーブル72が接続される。
コントローラ50は、組電池10の充放電制御を行う制御装置である。コントローラ50は、車両出力要求に基づいて負荷に組電池10の電力を出力する放電制御、車両が減速したり、停止したりする際の車両制動時における回生電力を組電池10に充電する充電制御を行う。本実施例のコントローラ50は、SOC推定部51、満充電容量演算部52、充電制御部53及びメモリ54を含んで構成される。
コントローラ50は、組電池10の充放電制御中、所定の時間間隔で検出される組電池10の放電電流と充電電流との積算値(充放電電流積算値)を算出する充放電電流積算処理を行い、車両のイグニッションスイッチがONからOFFに切り替わるまで、充放電を行う組電池10の充放電電流積算処理を継続して行う。
充放電電流積算値は、車両のイグニッションスイッチがONされて充放電制御を開始してから(IG−ON)、イグニッションスイッチがOFFされて充放電制御が終了するまで(IG−OFF)の間の放電電流をプラス、充電電流をマイナスとして積算した値である。車両のイグニッションスイッチがONからOFFに切り替わると、コントローラ50は、電池システムの充放電制御を終了し、組電池10の充放電電流積算処理を終了させる。コントローラ50は、充放電電流積算値を組電池10の使用履歴(充放電履歴)としてメモリ54に記憶する。
コントローラ50は、IG−ONからIG−OFFまでの各充放電サイクルにおいて、充放電サイクルそれぞれでの組電池10の充放電電流積算処理を遂行するとともに、前回の充放電サイクルの充放電終了時までに積算された充放電電流積算値に対して放電電流及び充電電流を積算して現在の充放電サイクルの充放電電流積算値を算出する。つまり、本実施例の充放電電流積算値は、過去の充放電サイクルでの充放電電流積算値を保持しておき、保持している前回以降の過去の充放電サイクルから引き継いだ積算値に対して現在の充放電制御における放電電流及び充電電流を積算して求めることができる。このとき、充放電電流積算値には、後述する外部電源70による充電電流も含むことができる。
組電池10のSOCは、組電池10の満充電容量に対して現在の充電容量の割合(充電状態)を示すものであり、満充電容量はSOCの上限値である。SOCは、組電池10のOCV(Open Circuit Voltage)から特定することができ、図2に示すようにSOC及びOCVは対応関係にあるため、この対応関係を予め求めておけば、OCVからSOCを特定することができる。組電池10のOCVは、電圧センサ21によって検出された組電池10の電圧(CCV:Closed Circuit Voltage)から算出することができる。本実施例では負荷や充電器60に接続されていない充放電前後の状態(例えば、システムメインリレー31,32及び充電リレー61,62それぞれがオフの状態)、外部電源70による充電前後の状態において組電池10の端子間電圧を電圧監視IC20によって検出し、電圧監視IC20によって検出された電圧値を、OCVとして用いている。
メモリ54は、コントローラ50を動作させるためのプログラムや、特定の情報を記憶してり、組電池10のSOCとOCVの対応関係データとしてSOC−OCVラインも予めメモリ54に記憶されている。SOC推定部51は、電圧監視IC20によって検出される端子間電圧(OCV)から、メモリ54に記憶されているSOC−OCVラインを用いて組電池10のSOCを算出する。
図2は、使用履歴別のSOC−OCVラインの一例を示す図であり、横軸がSOC、縦軸が組電池10のOCVである。本実施例のSOC−OCVラインは、組電池10が放電状態での使用が多い状態(第1状態に相当する)でのSOC−OCVライン(実線で示すラインB)と、充電状態での使用が多い状態(第2状態に相当する)でのSOC−OCVライン(一点鎖線で示すラインA)と、を含んでいる。
組電池10が充放電を行うと分極が生じることが知られている。例えば、組電池10が放電を行うと分極電圧がマイナス(負)の方向に大きくなり、組電池10が充電を行うと分極電圧がプラス(正)の方向に大きくなる。そして、組電池10の充放電を停止(終了)すると、そのとき発生している分極電圧は、時間経過とともに徐々に解消していく(分極電圧が徐々に0に近づいていく)。
しかしながら、放電(充電)によって生じた分極電圧が時間経過とともに解消したとしても、放電(充電)によるマイナス(プラス)方向の分極は、分極が生じていない状態に完全に戻ることはなく、組電池10の充放電の使用履歴において、組電池10が全体的に放電が多い使用状態で測定した組電池10のOCVと、充電が多い使用状態で測定した組電池10のOCVとが相違し、図2に示すように組電池10のSOCとOCVとの対応関係が相違することが分かった。
より具体的に説明すると、図2に示すように、例えば、SOCが40%での充放電電流積算値がプラスの状態における組電池10のOCVがV1であるのに対し、充放電電流積算値がマイナスの状態における組電池10のOCVがV1よりも高いV2となっている。つまり、組電池10の充放電の使用履歴が異なる状態で同じ端子間電圧V1が検出されたとしても、端子間電圧V1に対応するSOCは、組電池10の充放電電流積算値がプラスの状態なのか、マイナスの状態なのかに応じてそれぞれで異なる。
したがって、組電池10の充放電電流積算値がプラス(使用履歴が放電側)である場合、ラインBに基づいて端子間電圧V1に対応するSOCは、40%と算出されるが、組電池10の充放電電流積算値がマイナス(使用履歴が充電側)である場合は、ラインAに基づいて端子間電圧V1に対応するSOCは、40%よりも低い値で算出され、組電池10の使用履歴が充電側である方が、使用履歴が放電側である場合に比べて、端子間電圧に対応するSOCが低くなる。
このように、従来の組電池10の使用履歴に基づくヒステリシス特性を考慮しないSOCとOCVの対応関係から組電池10のSOCを算出すると、SOC及び満充電容量を精度よく推定することができない。
本実施例では、組電池10の使用履歴に基づく放電側及び充電側のヒステリシス特性に対し、組電池10の放電電流と充電電流の積算値である充放電電流積算値がプラスの状態で測定したラインBで示すOCVとSOCとの対応関係と、充放電電流積算値がマイナスの状態で測定したラインAで示すOCVとSOCとの対応関係とに区分して、それぞれ個別のOCVとSOCとの対応関係データを有している。
なお、組電池10の放電側のヒステリシス特性(放電での使用が多い状態)と充電側のヒステリシス特性(充電での使用が多い状態)とを定量的に評価するために、本実施例では、充放電の使用履歴として充放電電流積算値を用いている。電流センサ21によって検出される組電池10の放電電流値をプラス、充電電流値をマイナスとしてこれらを積算して求められた充放電電流積算値が、充電電流値よりも放電電流値が多い組電池10の状態、すなわち、充放電電流積算値がプラスである場合、組電池10が放電状態での使用が多い状態であると把握する。一方、充放電電流積算値が放電電流値よりも充電電流値が多い組電池10の状態、すなわち、充放電電流積算値がマイナスである場合、組電池10が充電状態での使用が多い状態であると把握する。
SOC推定部51は、組電池10のSOCを算出するタイミングまでに積算された充放電電流積算値、すなわち、組電池10の充放電の使用履歴に基づくヒステリシス特性に応じてラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択し(切り替え)、電圧監視IC20によって検出される端子間電圧に対応するSOCを、選択したラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係から算出する。
なお、図2に示したOCVとSOCとの対応関係データは、組電池10の電池温度毎に作成し、メモリ54に保持することができる。組電池10の端子間電圧は、例えば、電池温度が高い場合に比べて電池温度が低い方が内部抵抗の増加に伴って電圧が増加する。そこで、本実施例のOCVとSOCとの対応関係データは、組電池10の電池温度毎に複数の関係データを予め用意することができ、コントローラ50は、組電池10の端子間電圧の検出値と共に、電圧監視IC20によって組電池10の端子間電圧を検出する際の電池温度を温度センサ22を介して取得しておき、取得した電池温度に対応するOCVとSOCとの対応関係データを決定し、電池温度に応じた対応関係データに含まれるヒステリシス特性に応じた2つのラインA及びラインBのうち、充放電電流積算値に基づいて組電池10の状態に応じた関係データを選択するように構成することもできる。
図3は、本実施例の組電池10の充放電制御における充放電電流の遷移を示す一例であり、横軸が時間、縦軸が充放電電流値(放電電流がプラス、充電電流がマイナス)を示している。コントローラ50は、IG−ONからIG−OFFまでの各充放電サイクルにおいて、放電電流と充電電流の積算値を算出する。
SOC推定部51は、IG−ONされて充放電制御を開始する際の開始SOCを算出するにあたり、前回の充放電サイクルの充放電終了時点までに積算された充放電電流積算値を用いて組電池10のヒステリシス特性を判別し、充放電電流積算値がプラスであれば、ラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を、充放電電流積算値がマイナスの状態であれば、ラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して、充放電を開始する際の組電池10のOCVから開始SOCを算出する。図3の例では、前回の充放電サイクルの充放電終了時点t2までに積算された充放電電流積算値がプラス(放電側)であるので、現在の充放電サイクルでの充放電開始の際(t3)の組電池10の開始SOCを算出するために、ラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択する。
また、SOC推定部51は、現在の充放電サイクルでの充放電終了時点t4までに積算された充放電電流積算値を用いて、ラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択し、現在の充放電サイクルT(t3〜t4)における充放電終了後の組電池10の終了SOCを求める。図3の例では、前回の充放電サイクルの充放電終了時点t2までに積算された充放電電流積算値に対してさらに現在の充放電制御の開始時点t3から終了時点t4までの放電電流、充電電流を積算した値を用いて、現在の充放電制御の終了時点t4における組電池10のヒステリシス特性を判別し、現在の充放電サイクル終了時点t4での充放電電流積算値がプラス(放電側)である場合、現在の充放電サイクル終了時点t4の終了SOCを算出するために、ラインBで示すOCVとSOCとの対応関係が選択される。
図3の例では、現在の充放電サイクルの充放電開始時点及び終了時点で、組電池10のヒステリシス特性が、同じ放電側であると判別された態様を示したが、図4の例では、現在の充放電サイクルの充放電開始時点及び終了時点で、組電池10のヒステリシス特性が異なる態様を示している。
図4も同様に、本実施例の組電池10の充放電制御における充放電電流の遷移を示す一例であり、横軸が時間、縦軸が充放電電流値(放電電流がプラス、充電電流がマイナス)を示している。図4の例では、前回の充放電サイクルの充放電終了時点t6までに積算された充放電電流積算値がマイナス(充電側)であるので、現在の充放電サイクルでの充放電開始時点t7での組電池10の開始SOCを算出するために、ラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択する。また、SOC推定部51は、前回の充放電サイクルの充放電終了時点t6までに積算された充放電電流積算値に対してさらに現在の充放電制御の開始時点t7から終了時点t8までの放電電流、充電電流を積算した値を用いて、現在の充放電制御の終了時点t8における組電池10のヒステリシス特性を判別し、現在の充放電サイクル終了時点t8での充放電電流積算値がプラス(放電側)である場合、現在の充放電サイクル終了時点t8の終了SOCを算出するために、ラインBで示すOCVとSOCとの対応関係が選択される。
このように本実施例では、充放電開始及び終了の各時点で判別される組電池10のヒステリシス特性が同じである場合(充放電前後で同じ放電側又は充電側のヒステリシス特性を有する)、同じラインが選択される。一方、充放電開始及び終了の各時点で判別される組電池10のヒステリシス特性が異なるある場合(充放電開始と充放電終了とで放電側又は充電側の異なるヒステリシス特性を有する)、異なるラインが選択される。
図5は、本実施例の電池システムの充放電制御のフローチャートを示す図である。組電池10の充放電制御は、コントローラ50によって遂行され、車両のイグニッションスイッチがOFFからONに切り替わると(S101)、電池システムが起動され、コントローラ50は、電池システムの充放電制御を開始する(S102)。
コントローラ50は、充放電開始時の開始SOCを算出するために、充放電制御の開始の際の組電池10の端子間電圧(OCV1)を取得する(S103)。取得したOCV1は、開始OCVとしてメモリ54に記憶される。
コントローラ50は、充放電制御を開始してから充放電制御が終了するまでの間、電流センサ21によって検出される放電電流、充電電流を所定の時間間隔で取得し(S104)、放電電流及び充電電流を積算する充放電電流積算処理を遂行する(S105)。なお、上述のように、前回の充放電サイクルの充放電終了後までに積算された充放電電流積算値がある場合は、前回の充放電電流積算値に対して現在(今回)の充放電制御における放電電流値、充電電流値を積算する。
コントローラ50は、車両のイグニッションスイッチがONからOFFに切り替わったか否かを判別し(S106)、車両のイグニッションスイッチがONからOFFに切り替わった場合は、コントローラ50は、電池システムの充放電制御を終了し、組電池10の充放電電流積算処理を終了させる。コントローラ50は、充放電終了後の所定のタイミングでの組電池10の端子間電圧(OCV2)を取得し、取得したOCV2は終了OCVとしてメモリ54に記憶するとともに、算出した充放電電流積算値を組電池10の使用履歴としてメモリ54に記憶する。
満充電容量演算部52は、SOC推定部51によって算出されるSOCに基づいて、組電池10の満充電容量を算出する。満充電容量演算部52は、IG−ONされて充放電制御を開始する際の開始SOC、IG−OFFされて充放電制御を終了した後の終了SOC、及びIG−ONからIG−OFFまでに積算された充放電電流積算値を用いて、組電池10の満充電容量を演算する。満充電容量は、下記の式1のように算出することができる。
(式1)満充電容量=100÷(終了SOC−開始SOC)×充放電電流積算値
図6は、SOC算出処理を含む満充電容量の演算処理のフローチャートである。満充電容量の演算処理は、コントローラ50によって遂行され、例えば、充放電制御終了後や充放電制御を開始する所定のタイミングで行うことができる。
コントローラ50は、今回(最新)の充放電サイクルでの満充電容量を算出するにあたり、使用履歴を取得する(S301)。コントローラ50は、開始SOCを算出するに当たり、前回の充放電サイクルの充放電終了までに積算された前回充放電電流積算値がプラスか否かを判別する(S302)。プラスである場合、コントローラ50は、図2に示したラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して開始OCV(OCV1)に対応する開始SOC(SOC1)を算出する(S303)。一方、充放電電流積算値がマイナスである場合、コントローラ50は、図2に示したラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して開始OCV(OCV1)に対応する開始SOCを算出する(S304)。
続いて、コントローラ50は、終了SOCを算出するに当たり、開始SOCを算出する場合と同様に、今回の充放電サイクルの充放電終了時点までに積算された充放電電流積算値がプラスか否かを判別する(S305)。プラスである場合、コントローラ50は、図2に示したラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して終了OCV(OCV2)に対応する終了SOC(SOC2)を算出する(S306)。一方、充放電電流積算値がマイナスである場合、コントローラ50は、図2に示したラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して終了OCV(OCV2)に対応する終了SOCを算出する(S307)。
そして、コントローラ50は、今回の充放電サイクルの充放電開始時のSOC1と充放電終了時のSOC2の差分と、今回の充放電サイクルの充放電開始から終了までの間に積算された充放電電流積算値(充放電終了後の充放電電流積算値−充放電開始時(前回の充放電サイクルの充放電終了時)の充放電電流積算値)と、を用いて満充電容量を算出する(S308)。算出された満充電容量は、メモリ54に記憶され、次回以降の充放電サイクルの充放電制御に使用される。
このように本実施例では、充放電を行う組電池10のSOC及び満充電容量を算出するにあたり、SOCを算出するタイミングまでに積算された組電池10の放電電流値と充電電流値との積算値から組電池10のヒステリシス特性を把握(判別)し、充放電前後の組電池10の放電側又は充電側のヒステリシス特性に応じて異なるSOC−OCVマップを選択するので、組電池10のSOCを精度よく推定することができる。
したがって、放電側又は充電側のヒステリシス特性を有する組電池10の各状態に応じてSOCを精度よく推定でき、組電池10の満充電容量の算出精度を向上させることができる。
次に、外部電源70を用いた電池システムへの外部充電について説明する。本実施例では、外部充電の際に組電池10の満充電容量を算出することができる。
充電制御部53は、外部電源70から延設された接続プラグ71がインレット63に接続されたことを検出すると、充電器60を介した外部充電を開始する。充電器60は、充電制御部53から出力される制御信号に基づいて動作し、外部電源70から供給される電力を組電池10に充電する。充電制御部53は、電流センサ21によって検出された充電器60から組電池10に出力される充電電流値を充電開始から終了まで(充電中の間)積算して充電電流積算値を算出する。
SOC推定部51は、外部充電開始時に電圧監視IC20によって検出された組電池10の端子間電圧(OCV1)から、図2のラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係に基づいて組電池10の開始SOCを算出し、同様に、外部充電終了後の電圧監視IC20によって検出された組電池10の端子間電圧(OCV2)から終了SOCを算出する。
満充電容量演算部52は、外部充電の開始から終了までに組電池10に充電された充電電流の積算値、充電開始時の組電池10の開始OCVに対応する開始SOC及び充電終了時の組電池10の終了OCVに対応する終了SOCを用い、組電池10の満充電容量を下記の式2のように算出することができる。
(式2)満充電容量=100÷(終了SOC−開始SOC)×充電電流積算値
図7は、本実施例の組電池10の充放電制御における充放電電流及び外部充電制御における充電電流の遷移を示す一例であり、横軸が時間、縦軸が電流値(放電電流がプラス、充電電流がマイナス)を示している。
図7に示すように、SOC推定部51は、充電制御部53によって外部充電が開始される場合、外部充電制御が行われる直前の充放電サイクルの充放電終了時点までに積算された充放電電流積算値を用いて組電池10のヒステリシス特性を判別し、外部充電開始前の充放電電流積算値がプラスであれば、ラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を、充放電電流積算値がマイナスの状態であれば、ラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して、外部充電を開始する際の組電池10のOCVから開始SOCを算出する。
図7の例では、外部充電開始前の直近の充放電サイクルの充放電終了時点t9までに積算された充放電電流積算値がプラス(放電側)である場合(図7で実線で示した線)、外部充電開始時点t10での組電池10の開始SOCを算出するために、ラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択する。
一方、外部充電開始前の直近の充放電サイクルの充放電終了時点t9までに積算された充放電電流積算値がマイナス(充電側)である場合(図7で一点鎖線で示した線)、外部充電開始時点t10での組電池10の開始SOCを算出するために、ラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択する。
また、SOC推定部51は、外部充電終了時点t11までに積算された充電電流積算値を用いて、ラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択し、外部充電期間(t10〜t11)における充電終了後の組電池10の終了SOCを求める。図7の例では、充電開始前の直近の充放電サイクルの充放電終了時点t9までに積算された充放電電流積算値に対してさらに充電制御の開始時点t10から終了時点t11までの充電電流を積算した値を用いて、外部充電終了時点t11における組電池10のヒステリシス特性を判別し、外部充電終了時点t11での充放電電流積算値がプラス(放電側)である場合、外部充電終了時点t11の終了SOCを算出するために、ラインAで示すOCVとSOCとの対応関係が選択される。
なお、SOC推定部51は、外部充電制御の充電終了時点t11の組電池10のヒステリシス特性に応じたラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択する場合、充放電電流積算値を用いて組電池10のヒステリシス特性を判別せずに、外部充電制御の充電終了時点t11のヒステリシス特性を予め充電側であるとして、ラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択するように構成することもできる。つまり、組電池10を所定の値まで充電する場合、充電電流積算値によって組電池10全体の充放電電流積算値は、充電終了後において常にマイナス(充電側)となるので、外部充電終了時点t11では、ラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択するように予め決定しておくことができる。
図8は、外部電源70から本実際例の電池システムを充電する外部充電動作を示すフローチャートである。外部充電動作は、充電制御部53によって遂行される。このとき、システムメインリレー31,32、充電リレー61,62はオフである。
充電制御部53は、外部電源70から延設された接続プラグ71がインレット63に接続されたことを検出すると、充電リレー61,62をオフからオンに切り替えて充電器60と組電池10とを接続し、充電器60を介した外部充電を開始する(S501)。
ステップS102において、充電制御部53は、電圧監視IC20を介して充電開始前の充電開始端子間電圧(OCV1)を取得し(S502)、OCV1を取得した後に充電器60に制御信号を出力して充電器60を介して所定の充電電流で組電池10の充電を行う。
充電器60は、充電制御部53からの制御信号に基づいて充電電流を制御する。例えば、充電制御部53は、予め決められた充電電流値に従って充電電流の電流値を充電器60に出力し、充電器60は、外部電源70から供給される電流を整調(AC/DC変換,昇圧等)し、組電池10に充電電流を出力する。
充電制御部53は、充電時間に応じた許容充電電流を予め規定した充電電流マップを用いて、OCV1(SOC1)から所定の目標SOC(目標OCV)に到達するまでの充電電流を制御することができる。
充電制御部53は、充電時間を計測するとともに(S503)、電流センサ21によって検出される充電中の充電電流を積算して充電電流積算値を算出する(S504)。充電制御部53は、充電時間の経過とともに上昇する組電池10の電圧を電圧監視IC20を通じて監視し、所定の目標SOCに対応する電圧に達したか否かを判別する(S505)。目標SOCに達していない場合は、ステップS503に戻り、充電を継続する。
ステップS505において、所定の目標SOCに対応する電圧に達したと判別された場合、充電制御部53は、充電制御を終了する。充電制御部53は、充電終了の制御信号を充電器60に出力するとともに、充電時間の計測、充電電流の積算処理を終了する。また、充電リレー61,62をオンからオフに切り替えて充電器60と組電池10とを接続を遮断する。
ステップS506において、充電制御部53は、充電終了後の組電池10の端子間電圧(OCV2)を電圧監視IC20から取得する。なお、充電制御部53は、充電終了時点から予め決められた時間が経過した後に、充電終了後の組電池10の端子間電圧を検出することができる。
ステップS507において、充電制御部53は、充電終了後の組電池10の電池温度を温度センサ22から取得する。電池温度の検出タイミングは、例えば、充電終了後の組電池10の端子間電圧を検出するタイミングとすることができる。
ステップS508において、充電制御部53は、今回の外部充電の充電履歴を生成してメモリ54に記憶する。充電履歴は、時系列順に外部充電の回数を連番で割り当て、各回数毎の充電履歴が記録される。充電履歴は、充電時間、充電電流積算値、OCV1(開始OCV)、OCV2(終了OCV)、充電終了時の電池温度を含む。
充電制御部53は、充電履歴を生成してメモリ54に記憶した後、外部充電制御を終了する。なお、充電制御部53は、予めメモリ54に記憶されている充電が行われた旨を表す充電履歴フラグをONにする。充電履歴フラグは、後述する満充電容量推定値の算出処理を開始するトリガーとして用いられる。本実施例では、外部充電が行われる度に満充電容量推定値の算出処理を行うことができる。
図9は、外部充電時のSOC算出処理を含む満充電容量の演算処理のフローチャートである。外部充電時の満充電容量の演算処理は、コントローラ50によって遂行され、例えば、充電制御終了後の所定のタイミングで行うことができる。
ステップS701において、コントローラ50は、充電履歴フラグがONであるか否かを判別する。コントローラ50は、充電履歴フラグがONである場合、満充電容量の演算処理を開始する。
コントローラ50は、外部充電時の満充電容量を算出するにあたり、使用履歴を取得する(S702)。コントローラ50は、外部充電開始時のSOCを算出するに当たり、外部充電開始前の直近の充放電サイクルの充放電終了までに積算された充放電電流積算値がプラスか否かを判別する(S703)。プラスである場合、コントローラ50は、図2に示したラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択してOCV1に対応する開始SOC(SOC1)を算出する(S704)。一方、充放電電流積算値がマイナスである場合、コントローラ50は、図2に示したラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択してOCV1に対応する開始SOCを算出する(S705)。
続いて、コントローラ50は、終了SOCを算出するに当たり、外部充電終了時点までに積算された充放電電流積算値がプラスであることを前提として、図2に示したラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択してOCV2に対応する終了SOC(SOC2)を算出する(S706)。なお、上述したように、コントローラ50は、外部充電終了後の終了SOCを算出するに当たり、開始SOCを算出する場合と同様に、外部充電開始前の直近の充放電サイクルの充放電終了までに積算された充放電電流積算値に対して外部充電終了時点t11までの充電電流を積算し、外部充電終了時点までに積算された充放電電流積算値がプラスか否かを判別して、ラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択するようにしてもよい。
そして、コントローラ50は、外部充電前後の充電開始時のSOC1と充電終了時のSOC2の差分と、外部充電開始から終了までの間に積算された充電電流積算値(外部充電終了時の充放電電流積算値−直近の充放電終了後の充放電電流積算値)と、を用いて満充電容量を算出する(S707)。コントローラ50は、算出した満充電容量をメモリ54に記憶するとともに、充電履歴フラグをONからOFFにし、満充電容量の演算処理を終了する。
図10は、図9の変形例を示す図であり、外部充電開始時のSOC1を算出する際にラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を予め選択するようにしたものである。例えば、組電池10を搭載したハイブリッド車両では、組電池10の電力を積極的に用いたEV走行モードがある。このEV走行モードは、組電池10に蓄えられた電力を所定のSOC下限値まで消費して走行する走行モードである。
EV走行モードが選択された充放電制御は、主に放電制御が行われるため、EV走行モードが選択されて充放電制御終了後の組電池10のヒステリシス特性は、放電側となる場合が多い。そこで、図10に示すように、ステップS701において充電履歴フラグがONである場合、コントローラ50は、外部充電を開始する前の直近の充放電制御終了時に選択されている車両の走行モードが、EV走行モードであるか否かを判別し(S7011)、EV走行モードである場合は、外部充電開始前の直近の充放電サイクルの充放電終了までに積算された充放電電流積算値を用いずに、外部充電開始時の組電池10のヒステリシス特性を放電側であるとして、図2に示したラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択してOCV1に対応する開始SOC(SOC1)を算出することができる(S7012)。
なお、コントローラ50は、ステップS7011において車両の走行モードが、EV走行モードでないと判別された場合には、図9のステップS702に進み、ステップS703からS705を経て、取得した使用履歴から外部充電開始前の直近の充放電サイクルの充放電終了までに積算された充放電電流積算値がプラスか否かを判別し、選択されたラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係に基づいて、外部充電開始時のSOCを算出することができる。
このように本実施例では、外部充電において外部充電前後で適用されるラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を、直前の充放電制御における車両の走行モードで予め決定することができる。
なお、SOC推定部51、満充電容量演算部52、充電制御部53及びメモリ54は、それぞれコントローラ50とは別途の制御装置として構成することもでき、コントローラ50に対して外的に又は内的に設けることができる。
例えば、充電制御部53は、SOC推定部51の機能を含むように構成し、満充電容量演算部52と共に充電制御装置として構成することも可能であり、組電池10の充放電を制御するコントローラ50と個別の制御装置として構成することができる。また、充電制御部53は、外部充電の開始から終了までに積算した充電電流積算値をメモリ54に充電履歴として格納するとともに、外部充電開始直前の充放電サイクル終了時点での充放電電流積算値に充電電流積算値を加算して、組電池10の使用履歴(充放電電流積算値)を更新することもできる。
次に、本実施例のIG−ONされて充放電制御を開始してからIG−OFFされて充放電制御を終了するまでの間において、所定のタイミングで組電池10のSOCを算出する処理について説明する。
上述した例では、充放電前後の各SOC、外部充電前後の各SOCを、図2に示した組電池10のヒステリシス特性に基づくラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して算出しているが、例えば、コントローラ50は、充放電制御中の組電池10のSOCを把握して所定のSOCが制御中心となるように充放電制御を行うことができ、このとき、コントローラ50は、充放電を開始してから所定のタイミング(所定の時間間隔)で、組電池10のSOCを算出し、算出したSOCに基づいて充放電制御を行う。
図11は、本実施例の充放電制御中の充放電電流値の遷移及び充放電電流積算値の一例を示す図であり、上段が充放電制御の充放電電流値の遷移、下段が上段の充放電電流値に対する積算値(ΣI)を示している。充放電制御中の組電池10のSOC算出処理は、コントローラ50によって遂行される。
IG−ONされた時刻t12において、コントローラ50は、電流センサ21に検出される電流値を積算する充放電電流積算処理を遂行する。なお、上述したように、時刻t12よりも前の過去の充放電サイクルや外部充電に対して積算された充放電電流積算値がある場合、時刻t12より前の充放電電流積算値に時刻t12以降に検出された電流値を累積した充放電電流積算処理を遂行する。
図11に示すように、時刻t13、t14、t15の各タイミングで組電池10を算出する場合、コントローラ50は、各タイミングまでに積算された充放電電流積算値から充放電中の組電池10のヒステリシス特性を判別し、ラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して各タイミングでの組電池10のSOCを算出する。例えば、時刻t13のタイミングまでに積算された充放電電流積算値がプラスなので、コントローラ50は、充放電中の組電池10のヒステリシス特性が放電側であると判別し、ラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して時刻t13で検出された電圧(CCV)から組電池10のOCVを算出し、算出した時刻t13におけるOCVに対応する組電池10のSOCを算出する。
なお、上述したようにコントローラ50は、時刻t13で検出された電圧(CCV)から組電池10のOCVを算出することができるが、例えば、以下の式3に基づいて、時刻t13での組電池10のOCVを算出することができる。
(式3)CCV=OCV+I(t)R
I(t)は、時刻t13で検出された電流値であり、Rは、組電池10の内部抵抗である。また、式3において、充放電中の分極電圧値を含むようにして組電池10のOCVを算出してもよい。なお、式3で示したOCVの算出方法は一例であり、電圧監視IC20によって検出された電圧から組電池10のOCVを算出する既知の算出手法を適用することができる。
図11に戻り、同様に時刻t14のタイミングでは、時刻t14のタイミングまでに積算された充放電電流積算値がプラスであるので、コントローラ50は、充放電中の組電池10のヒステリシス特性が放電側であると判別し、ラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して時刻t14で検出された電圧(CCV)から組電池10のOCVを算出し、算出した時刻t14におけるOCVに対応する組電池10のSOCを算出する。
一方、時刻t15のタイミングでは、時刻t15のタイミングまでに積算された充放電電流積算値がマイナスであるので、コントローラ50は、充放電中の組電池10のヒステリシス特性が充電側であると判別し、ラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して時刻t15で検出された電圧(CCV)から組電池10のOCVを算出し、算出した時刻t15におけるOCVに対応する組電池10のSOCを算出する。
図12は、本実施例の充放電制御中のSOC算出処理のフローチャートある。
ステップS901において、車両のイグニッションスイッチがOFFからONに切り替わると(S901)、電池システムが起動され、コントローラ50は、電池システムの充放電制御を開始する(S902)。
コントローラ50は、充放電制御の開始に伴って電流センサ21によって検出される電流値を取得し(S903)、充放電電流の積算処理を行う(S904)。
コントローラ50は、充放電制御を開始した後、予め設定された所定の間隔で組電池10のSOC算出処理を遂行するので、コントローラ50は、ステップS905においてSOC算出タイミングであるか否かを判別する。SOC算出タイミングでない場合、コントローラ50は、ステップS910に進み、車両のイグニッションスイッチがONからOFFに切り替わったか否かを判別し、切り替わっていない場合は、ステップS903に戻って充放電制御中の充放電電流積算処理を継続する。一方、ステップS910で車両のイグニッションスイッチがONからOFFに切り替わったと判別された場合は、充放電制御を終了してステップS911に進む。
ステップS905において、コントローラ50は、SOC算出タイミングであると判別されると、電圧監視IC20から組電池10の電圧値を取得する(S906)。コントローラ50は、SOC算出タイミングまでに積算された充放電電流積算値を用いて、組電池10のヒステリシス特性を判別し(S907)、充放電電流積算値がプラスである場合、コントローラ50は、ヒステリシス特性が放電側に対応付けられたラインBで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して、SOC算出タイミングでのOCVに対応する組電池10のSOCを算出する(S908)。
一方、コントローラ50は、ステップS907においてSOC算出タイミングまでに積算された充放電電流積算値がマイナスである場合、ヒステリシス特性が充電側に対応付けられたラインAで示すOCVとSOCとの対応関係を選択して、このSOC算出タイミングでのOCVに対応する組電池10のSOCを算出する(S909)。
コントローラ50は、SOC算出処理後、車両のイグニッションスイッチがONからOFFに切り替わるまでの間、ステップS903〜S910を繰り返し行い、所定間隔で組電池10のSOCを算出する。コントローラ50は、ステップS910で車両のイグニッションスイッチがONからOFFに切り替わったと判別された場合は、充放電制御を終了してステップS911に進み、充放電電流積算値、充放電制御開始時点のOCV、充放電制御終了時点のOCVをそれぞれ使用履歴としてメモリ54に記憶する。
このように本実施例では、組電池10の充放電中におけるSOCを算出する所定のタイミングまでに積算された充放電電流積算値から充放電中の組電池10のヒステリシス特性に応じてラインA又はラインBで示すOCVとSOCとの対応関係データを選択し、選択された関係データに基づいて充放電中のSOCを算出するので、充放電制御中の組電池10のSOCを精度よく推定できる。このため、組電池10の充放電制御を正確に行うことができる。
10 組電池
11 単電池
20 電圧監視IC
21 電圧センサ
22 温度センサ
41 昇圧コンバータ
42 インバータ
43 モータ・ジェネレータ
50 コントローラ
51 SOC推定部
52 満充電容量演算部
53 充電制御部
54 メモリ
60 充電器
70 外部電源

Claims (10)

  1. 充放電を行う蓄電装置を備えた車両に搭載される蓄電システムであって、
    電圧センサによって検出される前記蓄電装置の端子間電圧に応じたSOCを、予め作成された端子間電圧とSOCの関係データに基づいて算出するコントローラを有し、
    前記関係データは、放電電流値と充電電流値との積算値が前記充電電流値よりも放電電流値が多い前記蓄電装置の第1状態に対応付けられた第1関係データと、前記積算値が前記放電電流値よりも充電電流値が多い前記蓄電装置の第2状態に対応付けられた第2関係データと、を含み、
    前記コントローラは、前記SOCを算出する所定のタイミングまでに積算された前記積算値から前記第1状態又は第2状態に対応する前記関係データを選択し、選択された前記関係データに基づいて前記SOCを算出することを特徴とする蓄電システム。
  2. 前記コントローラは、充放電開始及び充放電終了の各タイミングまでに積算された前記積算値に対応する前記関係データをそれぞれ選択し、選択された前記関係データに基づいて前記充放電開始の際の第1端子間電圧及び充放電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応する各SOCを算出し、
    充放電前後の各SOCと前記充放電開始から充放電終了までの間の前記蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値とに基づいて、満充電容量を算出することを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 記蓄電システムは、外部電源から供給される電力を前記蓄電装置に充電する充電器を備えており、
    前記コントローラは、前記充電器を介した充電開始及び充電終了の各タイミングまでに積算された前記積算値に対応する前記関係データをそれぞれ選択し、選択された前記関係データに基づいて前記充電開始の際の第1端子間電圧及び充電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応する各SOCを算出し、
    充電前後の各SOCと前記充電器を介した充電電流の積算値とに基づいて、満充電容量を算出することを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  4. 前記コントローラは、前記蓄電装置の充放電中における前記SOCを算出する所定のタイミングまでに積算された前記積算値から前記第1状態又は第2状態に対応する前記関係データを選択し、選択された前記関係データに基づいて前記充放電中の前記SOCを算出することを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  5. 充放電を行う蓄電装置と、外部電源から供給される電力を前記蓄電装置に充電する充電器と、を備えた車両に搭載される蓄電システムであって、
    電圧センサによって検出される前記蓄電装置の充電開始の際の第1端子間電圧及び充電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応する各SOCを算出するとともに、充電中の充電電流の積算値を算出する充電制御部と、
    充電前後の各SOCと充電中の前記充電電流の積算値とに基づいて満充電容量を算出する満充電容量演算部と、を有し、
    前記充電制御部は、前記蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値が前記充電電流値よりも放電電流値が多い前記蓄電装置の第1状態に対応付けられた第1関係データと、前記積算値が前記放電電流値よりも充電電流値が多い前記蓄電装置の第2状態に対応付けられた第2関係データとから、前記充電器を介した充電開始及び充電終了の各タイミングまでに積算された前記積算値に対応する前記関係データをそれぞれ選択し、選択された前記関係データに基づいて前記第1端子間電圧及び第2端子間電圧それぞれに対応する各SOCを算出することを特徴とする蓄電システム。
  6. 充放電を行う蓄電装置と、外部電源から供給される電力を前記蓄電装置に充電する充電器と、を備えた車両に搭載される蓄電システムであって、
    電圧センサによって検出される前記蓄電装置の充電開始の際の第1端子間電圧及び充電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応するSOCを算出するとともに、充電中の充電電流の積算値を算出する充電制御部と、
    充電前後の各SOCと充電中の前記充電電流の積算値とに基づいて満充電容量を算出する満充電容量演算部と、を有し、
    前記充電制御部は、前記充電開始前の前記車両の走行モードが前記蓄電装置の電力を用いて前記車両を走行させるEV走行モードである場合に、前記蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値が前記充電電流値よりも放電電流値が多い前記蓄電装置の第1状態に対応付けられた第1関係データに基づいて、前記第1端子間電圧に対応するSOCを算出するとともに、前記蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値が前記放電電流値よりも充電電流値が多い前記蓄電装置の第2状態に対応付けられた第2関係データに基づいて、前記第2端子間電圧に対応するSOCを算出することを特徴とする蓄電システム。
  7. 充放電を行う蓄電装置の充電状態推定方法であって、
    電流センサによって検出される放電電流値と充電電流値との積算値を算出する第1ステップと、
    電圧センサによって検出される前記蓄電装置の端子間電圧に応じた充電状態を、予め作成された端子間電圧と充電状態の関係データに基づいて算出する第2ステップと、を含み、
    前記関係データは、前記積算値が前記充電電流値よりも放電電流値が多い前記蓄電装置の第1状態に対応付けられた第1関係データと、前記積算値が前記放電電流値よりも充電電流値が多い前記蓄電装置の第2状態に対応付けられた第2関係データと、を含んでおり、
    前記第2ステップは、前記充電状態を算出する所定のタイミングまでに積算された前記積算値から前記第1状態又は第2状態に対応する前記関係データを選択し、選択された前記関係データに基づいて前記充電状態を算出することを特徴とする充電状態推定方法。
  8. 前記第2ステップは、充放電開始及び充放電終了の各タイミングまでに積算された前記積算値に対応する前記関係データをそれぞれ選択し、選択された前記関係データに基づいて前記充放電開始の際の第1端子間電圧及び充放電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応する各充電状態を算出し、
    充放電前後の各充電状態と、前記充放電開始から充放電終了までの間の前記蓄電装置の放電電流値と充電電流値との積算値とに基づいて、前記蓄電装置の満充電容量を算出する第3ステップをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の充電状態推定方法。
  9. 外部電源から供給される電力を前記蓄電装置に充電する第4ステップをさらに含み、
    前記第2ステップは、充電開始及び充電終了の各タイミングまでに積算された前記積算値に対応する前記関係データをそれぞれ選択し、選択された前記関係データに基づいて前記充電開始の際の第1端子間電圧及び充電終了後の第2端子間電圧それぞれに対応する各充電状態を算出し、
    充電前後の各充電状態と前記外部電源を用いた充電中の充電電流の積算値とに基づいて、前記蓄電装置の満充電容量を算出することを特徴とする請求項7に記載の充電状態推定方法。
  10. 前記第2ステップは、前記蓄電装置の充放電中における前記充電状態を算出する所定のタイミングまでに積算された前記積算値から前記第1状態又は第2状態に対応する前記関係データを選択し、選択された前記関係データに基づいて前記充放電中の前記充電状態を算出することを特徴とする請求項7に記載の充電状態推定方法。
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