JP2013157585A - プリント配線基板及び多層プリント配線板、並びにこれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のビルドアップ工法において生ずる問題点を解決する多層プリント配線板の製造方法を提供する。
【解決手段】工程1)導電性支持体1の少なくとも片面上にレジスト層2を積層する。工程2)レジスト層2をパターン化する。工程3)電解メッキにより、1層以上から成るメッキ層4が形成される。工程4)パターン化されたレジスト層3を除去する。工程5)熱可塑性樹脂層5を積層する。工程6)熱可塑性樹脂層5の穴あけにより、穴部6が形成される。工程7)電解メッキにより、1層以上から成るメッキ充填層7が穴部6に形成され、穴部6が平坦化され、工程8)導電性支持体1を除去する。更に、得られたプリント配線基板8を所望枚数、積層し、加熱プレスすることにより、積層隣接面において、メッキ層4とメッキ充填層7とが相互に合金化され且つ熱可塑性樹脂層5同士が相互に溶着される。
【選択図】図1

Description

本願発明は、プリント配線基板及び多層プリント配線板、並びにこれらの製造方法に関する。
従来、多層プリント配線板は、ビルドアップ工法により製造されていた。即ち、絶縁基板にスルーホールを形成し、スルーホールメッキを行い、基板表面に回路層を形成することで、先ずコア基板を作製する。次いで、このコア基板に、絶縁シートを加熱圧着し、ビアを形成し、ビアメッキを行い、基板表面に回路層を形成する。その後、上記絶縁シートの加熱圧着工程以降を繰り返すことで、回路層を所望数、積層化したプリント配線板(多層プリント配線板)が製造される(特許文献1)。
しかし、上記製造方法においては、以下のような問題があった。即ち、
・スルーホールの形成は一般に機械的手段(ドリル加工等)により行われるため、スルーホール径を微小化(特に、0.1mm以下に迄、微小化)するには限界があった。その結果、回路層の配線密度の向上に限界があった。
・スルーホールの存在に因り、配線の引き回しの自由度が低いため層数が多くなる結果、製造コストが掛かり、また多層プリント配線板が分厚いものとなった。
・スルーホールの存在に因り、半導体チップ等の電源雑音が増加した。
・コア基板が必要であるため、その製造コストが掛かり、また多層プリント配線板が分厚いものとなった。
・ビルドアップ工程(特に、加熱工程)を繰り返すことにより、回路層の粗密によって部分的に各層の硬化収縮量が変わり、その結果、製造された多層プリント配線板に反りや歪みが発生した。そのため、微細な接合が要求される半導体チップ等の多層プリント配線板への実装に、不具合が発生した。
これを防ぐ方法としてガラスクロス入り絶縁シートを用い基板を堅固にすることも考えられるが、今度は、レーザー加工にてビアを形成するとき、以下のような問題が生じた。即ち、ガラスクロス入り絶縁シート中、ガラスクロスが存在する部分(箇所)では、ガラスクロスを除去する必要があるため、強力なレーザー照射が必要となる。しかし、その際、絶縁シート中、ガラスクロスが存在しない部分にも同時に、レーザーが照射される。その結果、ガラスクロスが存在しない部分においては、このようなレーザー照射は過大なものとなり、下地の銅箔等にまで損傷を与えてしまう、という問題があった。即ち、レーザー加工時における、ガラスクロスの有無による微細ビア形成の不安定性、という問題があった。
・一連の製造工程の後半、特に最終工程において不良が発生すると、それ迄、製造された中間品全体又は多層プリント配線板全体を丸毎、廃棄しなくてはならず、その結果、製造ロス・無駄が多くなり、製品不良率が高くなった。
特開2001−24324号公報
上記事情に鑑み、本願発明は、以下の効果を奏し得る、多層プリント配線板の製造方法を提供することを、目的とする。
・回路層の配線密度を、向上することができる。
・配線の引き回しの自由度を向上でき、積層数を低減できる。
・半導体チップ等の電源雑音を、低減又は消失できる。
・製造コスト、製品不良率、及び工程数を低減・削減でき、生産性を向上できる。
・多層プリント配線板を、薄板化できる。
・反りや歪みが無く極めて優れた平坦性を持ち、且つ物理的衝撃によっても欠けや割れが発生しない極めて堅固で強度の高い、多層プリント配線板を製造することができる。
・レーザー加工時における、微細ビア形成の安定性を向上できる。
課題を解決するため、本願発明者が鋭意、検討した結果、以下の本願発明を成すに到った。
即ち、本願第1発明は、以下の工程1)〜8)を含み、且つプリント配線基板の一片面に露出するメッキ層のメッキ金属種と、プリント配線基板の他片面に露出するメッキ充填層のメッキ金属種が、相互に合金を形成し得る組合せとなるように、それぞれ選択される、プリント配線基板の製造方法、を提供する。
工程1)導電性支持体の少なくとも片面上にレジスト層を積層する工程
工程2)レジスト層をパターン化する工程
工程3)電解メッキにより、1層以上から成るメッキ層が形成される工程
工程4)パターン化されたレジスト層を除去する工程
工程5)熱可塑性樹脂層を積層する工程
工程6)熱可塑性樹脂層の穴あけにより、穴部が形成される工程
工程7)電解メッキにより、1層以上から成るメッキ充填層が穴部に形成され、穴部 が平坦化される工程
工程8)導電性支持体を除去する工程
本願第2発明は、メッキ層が回路層を含み、穴部がビアを含む本願第1発明のプリント配線基板の製造方法、を提供する。
本願第3発明は、熱可塑性樹脂が(スーパー)エンジニアリングプラスチックである、本願第1発明又は第2発明のプリント配線基板の製造方法、を提供する。
本願第4発明は、本願第1発明〜第3発明の何れかの製造方法により製造されるプリント配線基板、を提供する。
本願第5発明は、本願第4発明のプリント配線基板を所望枚数、積層し、加熱プレスすることにより、積層隣接面において、メッキ層とメッキ充填層とが相互に合金化され且つ熱可塑性樹脂層同士が相互に溶着される、多層プリント配線板の製造方法、を提供する。
本願第6発明は、本願第5発明の製造方法により製造される多層プリント配線板、を提供する。
本願発明により、以下の効果を奏し得る多層プリント配線板の製造方法及びその製造方法に製造された多層プリント配線板、を提供することができる。更に、本願発明により、その製造方法に用いられるプリント配線基板及びその製造方法、を提供することができる。
・回路層の配線密度を、向上することができる。
・配線の引き回しの自由度を向上でき、積層数を低減できる。
・半導体チップ等の電源雑音を、低減又は消失できる。
・製造コスト、製品不良率、及び工程数を低減・削減でき、生産性を向上できる。
・多層プリント配線板を、薄板化できる。
・反りや歪みが無く極めて優れた平坦性を持ち、且つ物理的衝撃に対し欠けや割れが発生しない極めて堅固で強度の高い、多層プリント配線板を製造することができる。
・レーザー加工時における、微細ビア形成の安定性を向上できる。
本願発明に係るプリント配線基板の製造方法を説明するための、工程断面図である。
本願発明に係る多層プリント配線板の製造方法を説明するための、工程断面図である。
実施例における多層プリント配線板の製造方法を説明するための、工程断面図である。
以下、本願発明を、図面を用い、最良の実施形態に基づいて説明する。
本願発明に係るプリント配線基板の製造方法において、先ず導電性支持体の少なくとも片面上にレジスト層を積層する(工程1)。導電性支持体(図1A、1)は、その表面上にメッキ層が形成され得るものであり、且つこのメッキ層から導電性支持体を除去できるものである。導電性支持体は、少なくとも片面が平滑面(鏡面等)であるのが好ましい。導電性支持体材料としては、例えばメッキ層から容易に剥離できる材料(ステンレス、クロムメッキ鋳鉄、クロムメッキ鋼、チタン、チタンライニング材料、ニッケル等)、及びエッチングにより容易に除去できる材料(銅等)が挙げられる。
工程1において、導電性支持体の少なくとも片面(即ち、片面又は両面)に、レジスト層(図1B、2)を積層する。導電性支持体の両面にレジスト層を積層した場合、同時に2枚のプリント配線基板を製造できる。
工程1において、レジスト層としては、光硬化性ドライフィルム、光硬化性樹脂塗布層等が挙げられる。レジスト層の層厚は、具体的には5〜50μmであってよい。
工程1において、レジスト層の積層は、例えば光硬化性ドライフィルムを導電性支持体上に密着するように載せる。又は、光硬化性樹脂インクを導電性支持体に塗布し、その後、必要に応じ、乾燥等により溶剤等を除去する。
その後、レジスト層をパターン化する(工程2)。例えば、フォトマスクを介し、レジスト層を光(紫外線等)照射する。その後、レジスト層の未露光部を、現像液(アルカリ水溶液等)により除去する。こうして、パターン化されたレジスト層(図1C、3)が形成される。
その後、電解メッキにより、1層以上から成るメッキ層(図1D、4)が形成される(工程3)。電解メッキは、例えば、導電性支持体を電極とすることにより、行われる。この電解メッキにより、導電性支持体表面上にメッキ層が形成される。
工程3において、電解メッキは1回以上、行ってよく、メッキ層は1層以上から成ってよい。メッキ層が複数層から成る場合、各層のメッキ金属種は同一でも異なってもよい。メッキ金属種としては、具体的には銅、錫、ニッケル、金、白金、銀、亜鉛、カドミウム、クロム、合金(亜鉛−鉄、亜鉛−ニッケル、錫−亜鉛、錫−銀、錫−コバルト、黄銅、ブロンズ、半田、ニッケル−金等)等が挙げられる。
工程3において、メッキ層としては、具体的には回路層、パッド層等が挙げられる。メッキ層の層厚は、具体的には5〜50μmであってよい。
その後、パターン化されたレジスト層を除去する(工程4、図1E)。例えば、レジスト剥離液[有機溶剤(アミン系、NMP系等)、アルカリ水溶液(苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸カルシウム等)]を用いることにより、パターン化されたレジスト層を導電性支持体から剥離して、行われる。
その後、必要に応じ、回路層表面を粗化処理(黒化処理等)してよい。
その後、熱可塑性樹脂層(図1F、5)を積層する(工程5)。熱可塑性樹脂材料としては、スーパーエンジニアリングプラスチック[ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアリレート(PAR)、ポリサルフォン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリアミドイミド(PAI)等]、エンジニアリングプラスチック[ポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、超高分子量ポリエチレン(UHPE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、メチルペンテン(TPX)、ポリカーボネイト(PC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリフェニレンエーテル(PPO)等]、汎用プラスチック[ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル/スチレン樹脂(AS)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS)、メタクリル樹脂(PMMA)、塩化ビニル(PVC)、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、エラストマー、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、BT樹脂、ポリエステル等]等が挙げられる。
熱可塑性樹脂層には、補強材(ガラスクロス等)を含まなくてもよい。特に、エンジニアリングプラスチック及び/又はスーパーエンジニアリングプラスチック(「(スーパー)エンジニアリングプラスチック」)は、それ自体、堅固且つ高強度であるので、好ましい。熱可塑性樹脂層の層厚は、具体的には10〜100μmであってよい。
工程5において、熱可塑性樹脂層の積層は、溶着又は塗布等により、行われる。例えば、熱可塑性樹脂シートを被覆した後、必要に応じ減圧下、加熱プレスする。加熱温度は、例えば熱可塑性樹脂の溶融温度以上、具体的には200〜400℃である。プレス圧力は具体的には5〜10MPa、プレス時間は例えば10〜120分、である。又は、熱可塑性樹脂インクを塗布後、必要に応じ脱泡処理し、その後、乾燥等により溶剤等を除去する。
その後、熱可塑性樹脂層の穴あけにより、穴部(図1G、6)が形成される(工程6)。穴あけは、レーザー加工、プラズマ加工、パターン露光・現像、ドリル加工等により、行われる。好ましくは、レーザー加工である。
工程6において、穴部としては、ビア、貫通穴、部品取り付け穴等が挙げられる。ビアとしては、メッキ層(回路層等)に通じるものが挙げられる。穴径は、具体的には10〜100μmであってよい。
その後、電解メッキにより、1層以上から成るメッキ充填層(図1H、7)が穴部に形成され、穴部が平坦化される(工程7)。工程7において、電解メッキは、工程3と同様であってよい。具体的には、導電性支持体を電極とすることにより、メッキ層上の穴部に、メッキ金属が充填され、メッキ充填層が形成される。
工程7において、電解メッキは1回以上、行ってよく、メッキ充填層は1層以上から成ってよい。メッキ充填層が複数層から成る場合、各層のメッキ金属種は同一でも異なってもよい。メッキ金属種としては、工程3において例示したものが挙げられる。
工程7において、電解メッキは、穴部が、メッキ金属により充填・穴埋めされ、平坦化される迄、行われる。メッキ充填層としては、ビアメッキ充填層(図2A、7a)、貫通穴メッキ充填層(図2A、7b)等が挙げられる。
その後、導電性支持体を除去する(工程8、図11)。例えば、導電性支持体を、メッキ層から剥離し、又はエッチングする。
その後、必要に応じ、露出したメッキ面等を清浄処理(アルゴンプラズマ清浄等)する。
尚、工程3)及び工程7)の電解メッキを行う際は、製造されるプリント配線基板の一方の片面に露出するメッキ層のメッキ金属種と、プリント配線基板の他方の片面に露出するメッキ充填層のメッキ金属種が、相互に合金を形成し得る組合せとなるように、それぞれ選択される。例えば、導電性支持体に接するメッキ金属の金属種と、メッキ充填層の露出面におけるメッキ金属の金属種との組み合わせが、相互に合金を形成し得る金属種の組み合わせであるように、工程3)及び工程7)の電解メッキの際、それぞれメッキ金属種が選択される。
以上のようにして、本願発明に係るプリント配線基板(図11、8)が製造される。
本願発明に係る多層プリント配線板の製造方法において、先ず上記にて製造されたプリント配線基板(図2A、8)を所望枚数、積層する。例えば、所望の多層プリント配線板の配線設計及び層数等に従って、それぞれ所定回路パターンのプリント配線基板を製造する。そして、これらのプリント配線基板を、所定の配線引き回しとなるよう、適宜、位置合わせし、一方のプリント配線基板のメッキ層と他方のプリント配線基板のメッキ充填層とが対向するように、重ね合わせる。
その後、上記プリント配線基板の積層体を、一括して加熱プレスする。加熱温度は、例えば熱可塑性樹脂の溶融温度以上且つ前記合金化が可能な温度以上、具体的には200〜400℃である。プレス圧力は具体的には5〜10MPa、プレス時間は例えば10〜120分、である。この加熱プレスにより、隣接して積層された、メッキ層(のメッキ金属)とメッキ充填層(のメッキ金属)とが、少なくともその隣接面において、相互に合金化される。更に、隣接して積層された熱可塑性樹脂層同士が、少なくともその隣接面において、相互に溶着される。こうして、プリント配線基板の積層体は、一体化する。
以上のようにして、本願発明に係る多層プリント配線板(図2B、9)が製造される。
以下、本願発明を、図面を用い、実施例に基づいて説明する。
<プリント配線基板の製造>
・実施例1
鏡面仕上げされたステンレス板に、光硬化性ドライフィルム(日立化成工業社製、「RY−3525」、40μm厚)をラミネートした。
その後、所定の回路パターンに対応したネガフィルムを、光硬化性ドライフィルム上に密着して載せた。そして、平行光露光機(オーク社製、「EXM−1201」)にて、光硬化性ドライフィルムを光照射(波長365nm、120mJ/cm)した。次いで、1wt%炭酸ナトリウム水溶液(40℃)にて、ドライフィルムの未露光部を現像・除去した。こうして、パターン化されたドライフィルムを形成した。
その後、ステンレス板を陰極として、先ず硫酸錫メッキ液にて電解錫メッキ(1μm厚)、次いで硫酸銅メッキ液にて電解銅メッキ(20μm厚)を行なった。
その後、レジスト剥離液(三菱ガス化学社製、「R−100S」)にて、上記パターン化されたドライフィルムを剥離した。その結果、ステンレス板上に、2層から成る回路層[下層(錫メッキ)1μm厚+上層(銅メッキ)20μm厚]が形成された。
その後、このステンレス板とPEEKシート(40μm厚)とを、真空プレス機にて、圧着(1.3kPaの真空下、380℃で、圧力8MPaで30分間)した。
その後、PEEKシートに対し、炭酸ガスレーザーにて、上記回路層に通じるビア(直径50μm)を形成した。次いで、デスミア処理にて、ビア内を清浄した。
その後、再度、ステンレス板を陰極として、先ず硫酸銅メッキ液にて電解銅メッキ(17μm厚)、次いで硫酸ニッケル液にて電解ニッケルメッキ(3μm厚)、最後にシアン化金酸カリウム液にて電解金メッキ(0.5μm厚)を行なった。その結果、ビア内に、3層から成るメッキ充填層[下層(銅メッキ)17μm厚+中層(ニッケルメッキ)3μm厚+上層(金メッキ)0.5μm厚]が形成され、ビア表面(従って、プリント配線基板表面)が平坦化された。
その後、ステンレス板を剥がした。
こうして、所定の回路パターンを有する、微細ビアメッキ充填プリント配線基板(図3A、8a)を作製した。このプリント配線基板においては、一方の片面に露出する回路層のメッキ金属種は錫であり、他方の片面に露出するビアメッキ充填層のメッキ金属種は金であった。
上記と同様にして、別の所定回路パターンを有する、微細ビアメッキ充填プリント配線基板を2枚(図3A、それぞれ8b及び8c)、作製した。
<多層プリント配線板の製造>
・実施例2
作製されたプリント配線基板3枚(図3A、8a〜8c)を重ね合わせた。そして、真空プレス機にて、圧着(1.3kPaの真空下、380℃で、圧力8MPaで60分間)した。これにより、隣接して積層された回路層とビアメッキ充填層とが相互に合金化(錫−金合金)され、隣接して積層されたPEEKシート同士が相互に溶着され、その結果、各隣接層間が一体化された。
こうして、所定の配線設計を有する多層プリント配線板(図3B、9)が、作製された。
<多層プリント配線板の評価試験>
作製された多層プリント配線板(図3B、9)(縦300mm×横150mm×厚さ0.12mm)について、下記のとおり、反り及び強度を、それぞれ評価試験した。
即ち、多層プリント配線板を、ガラス板上に載せた。そして、多層プリント配線板の四隅のうち一隅を、ガラス板に押し付け接触させた。そして、残りの三隅の内、最もガラス板から浮いて離れている隅について、ガラス板との間隔(間隙)を、ノギスにて測定した。その結果、反りは、0.0mm、即ち実質的に全く反りは生じていなかった。
更に、多層プリント配線板を、50cmの高さから、一隅を下に向けてステンレス板に落下させたところ、角がわずかに凹んではいたが、割れや欠け、剥がれは発生しなかった。
作用・機序
本願発明に係る多層プリント配線板の製造方法においては、(コア基板自体を用いないため)スルーホールの必要が無い。その結果、回路層の配線密度を向上できる。また、配線の引き回しの自由度が向上するため、積層数を低減でき、多層プリント配線板を薄板化できる。更に、半導体チップ等の電源雑音を低減又は消失できる。
本願発明に係る多層プリント配線板の製造方法においては、コア基板を用いない。その結果、コア基板に掛かる製造コスト及び工程数を削減でき、更に多層プリント配線板を薄板化できる。
本願発明に係る多層プリント配線板の製造方法においては、各プリント配線基板を、一括して、加熱プレスする。その結果、ビルドアップ工法のように加熱工程を繰り返さないため、製造された多層プリント配線板に反りや歪みが発生せず、また製造工程を大幅に削減でき生産性が大幅に向上する。
本願発明に係る多層プリント配線板の製造方法においては、(スーパー)エンジニアリングプラスチック等を用いることが可能である。その結果、ガラスクロス等を配合しなくとも、物理的衝撃に対し欠けや割れ、剥がれが発生しない極めて堅固で強度の高い多層プリント配線板とすることができる。更に、ガラスクロス等が必要でない結果、レーザー加工時における、微細ビア形成の安定性を向上できる。
本願発明に係る多層プリント配線板の製造方法においては、不良のプリント配線基板のみを除去(廃棄)することができる。その結果、従来、中間製品全体又は多層プリント配線板全体を丸毎、廃棄した場合に比し、製造ロス・無駄を大幅に削減できる。更に、製造途中(の検査)において、不良のプリント配線基板を発見し得るので、製品不良率を大幅に低減できる。
1 導電性支持体
2 レジスト層
3 パターン化されたレジスト層
4 メッキ層
5 熱可塑性樹脂層
6 穴部
7 メッキ充填層
7a ビアメッキ充填層
7b 貫通穴メッキ充填層
8 プリント配線基板
9 多層プリント配線板

Claims (6)

  1. 以下の工程1)〜8)を含み、且つプリント配線基板の一片面に露出するメッキ層のメッキ金属種と、プリント配線基板の他片面に露出するメッキ充填層のメッキ金属種が、相互に合金を形成し得る組合せとなるように、それぞれ選択される、プリント配線基板の製造方法。
    工程1)導電性支持体の少なくとも片面上にレジスト層を積層する工程
    工程2)レジスト層をパターン化する工程
    工程3)電解メッキにより、1層以上から成るメッキ層が形成される工程
    工程4)パターン化されたレジスト層を除去する工程
    工程5)熱可塑性樹脂層を積層する工程
    工程6)熱可塑性樹脂層の穴あけにより、穴部が形成される工程
    工程7)電解メッキにより、1層以上から成るメッキ充填層が穴部に形成され、穴部 が平坦化される工程
    工程8)導電性支持体を除去する工程
  2. メッキ層が回路層を含み、穴部がビアを含む請求項1のプリント配線基板の製造方法。
  3. 熱可塑性樹脂が(スーパー)エンジニアリングプラスチックである、請求項1又は2のプリント配線基板の製造方法。
  4. 請求項1〜3の何れかの製造方法により製造されるプリント配線基板。
  5. 請求項4のプリント配線基板を所望枚数、積層し、加熱プレスすることにより、積層隣接面において、メッキ層とメッキ充填層とが相互に合金化され且つ熱可塑性樹脂層同士が相互に溶着される、多層プリント配線板の製造方法。
  6. 請求項5の製造方法により製造される多層プリント配線板。
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