JP2013156388A - ネガ型化学増幅型レジスト組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスク - Google Patents

ネガ型化学増幅型レジスト組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスク Download PDF

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Tomotaka Tsuchimura
智孝 土村
Takeshi Inazaki
毅 稲崎
Takuya Tsuruta
拓也 鶴田
Kotaro Takahashi
孝太郎 高橋
Tadateru Yao
忠輝 八尾
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Abstract

【課題】高感度、高解像性(例えば、高い解像力、優れたパターン形状、小さいラインエッジラフネス(LER))、及び、良好なドライエッチング耐性を同時に満足したパターンを形成できると共に、優れたスカム特性及び優れた経時安定性を有するネガ型化学増幅型レジスト組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスクを提供する。
【解決手段】(A)下記一般式(I)で表される化合物、(B)フェノール性水酸基を有する化合物、(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、(D)架橋剤、を含有する、ネガ型化学増幅型レジスト組成物。
Figure 2013156388

一般式(I)中、R〜Rの各々は、水素原子又は置換基を表す。R〜Rは、それらの2以上が互いに結合して、環を形成していてもよい。
Aは、1価の有機基を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、超LSIや高容量マイクロチップの製造などの超マイクロリソグラフィプロセスやその他のファブリケーションプロセスに好適に用いられる、電子線や極紫外線を使用して高精細化したパターンを形成しうるネガ型化学増幅型レジスト組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスクに関するものである。特に特定の下地膜を有する基板を使用するプロセスに用いられるネガ型化学増幅型レジスト組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスクに関する。
化学増幅型レジスト組成物は、遠紫外光等の放射線の照射により露光部に酸を生成させ、この酸を触媒とする反応によって、活性放射線の照射部と非照射部との現像液に対する溶解性を変化させ、パターンを基板上に形成させるパターン形成材料である。
KrFエキシマレーザーを露光光源とする場合には、主として248nm領域での吸収の小さい、ポリ(ヒドロキシスチレン)を基本骨格とする樹脂を主成分に使用するため、高感度、高解像度で、かつ良好なパターンを形成し、従来のナフトキノンジアジド/ノボラック樹脂系に比べて良好な系となっている。
一方、更なる短波長の光源、例えばArFエキシマレーザー(193nm)を露光光源として使用する場合は、芳香族基を有する化合物が本質的に193nm領域に大きな吸収を示すため、上記化学増幅系でも十分ではなかった。
このため、脂環炭化水素構造を有する樹脂を含有するArFエキシマレーザー用レジストが開発されてきている。
化学増幅型レジストの主要構成成分である酸発生剤については、トリフェニルスルホニウム塩が一般的に知られている。
また光化学反応を増幅させて感光速度を著しく向上させた化学増幅型レジスト組成物を提供するために、上記のような酸発生剤と共に、該酸発生剤より発生した酸により新たに酸を発生する酸増殖剤を使用することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
酸増殖剤として、スルホニルオキシ基とヒドロキシ基とが3つの炭素原子を介して連結した構造を有する酸増殖剤が知られている。例えば特許文献2及び非特許文献1には、そのような特定の構造を有する酸増殖剤をポジ型の化学増幅型レジスト組成物中で使用することが開示されている。また特許文献3には、そのような特定の構造を備えた樹脂を含有するポジ型の化学増幅型レジスト組成物が開示されている。
また、レジスト組成物による微細加工は、直接に集積回路の製造に用いられるだけでなく、近年ではいわゆるインプリント用モールド構造体の作製等にも適用されている(例えば、特許文献4及び非特許文献2)。そのため、高感度、高解像性(例えば、高い解像力、優れたパターン形状、小さいラインエッジラフネス(LER))、良好なドライエッチング耐性、優れたスカム特性、及び、優れた経時安定性を同時に満足させることが重要な課題となっており、これらの解決が必要である。
特開平8−248561号公報 特開2011−33729号公報 特開2011−53624号公報 特開2008−162101号公報
J.Am.Chem.Soc.2009, 131(29)、9862−9863 ナノインプリントの基礎と技術開発・応用展開−ナノインプリントの基盤技術と最新の技術展開―編集:平井義彦 フロンティア出版(2006年6月発行)
本発明の目的は、高感度、高解像性(例えば、高い解像力、優れたパターン形状、小さいラインエッジラフネス(LER))、及び、良好なドライエッチング耐性を同時に満足したパターンを形成できると共に、優れたスカム特性及び優れた経時安定性を有するネガ型化学増幅型レジスト組成物を提供することにある。
本発明の別の目的は、上記ネガ型化学増幅型レジスト組成物を用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスクを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定構造の酸増殖剤を含有するネガ型化学増幅型レジスト組成物によって上記目的を達成されることを見出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
(A)下記一般式(I)で表される化合物、(B)フェノール性水酸基を有する化合物、(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、(D)架橋剤、を含有する、ネガ型化学増幅型レジスト組成物。
Figure 2013156388

一般式(I)中、R〜Rの各々は、水素原子又は置換基を表す。R〜Rは、それらの2以上が互いに結合して、環を形成していてもよい。
Aは、1価の有機基を表す。
〔2〕
前記化合物(A)が、体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物である、上記〔1〕に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
〔3〕
電子線又は極紫外線露光用である、上記〔1〕又は〔2〕に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
〔4〕
前記フェノール性水酸基を有する化合物(B)が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
Figure 2013156388

一般式(2)中、R12は、水素原子又はメチル基を表す。
Arは、芳香族環を表す。
〔5〕
前記架橋剤(D)として、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物を含有する、上記〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
〔6〕
前記架橋剤(D)として、アルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物を少なくとも2種含有する、上記〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
〔7〕
前記化合物(C)が、活性光線又は放射線の照射により、体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物である、上記〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
〔8〕
前記フェノール性水酸基を有する化合物(B)が、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物である、上記〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
Figure 2013156388

一般式(3)中、R13は、水素原子又はメチル基を表す。
Xは非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基を表す。
Arは芳香族環を表す。
m2は1以上の整数である。
〔9〕
上記〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物により形成されたレジスト膜。
〔10〕
上記〔9〕に記載のレジスト膜を塗布した、レジスト塗布マスクブランクス。
〔11〕
上記〔9〕に記載のレジスト膜を露光すること、及び、前記露光された膜を現像することを含む、レジストパターン形成方法。
〔12〕
上記〔10〕に記載のレジスト塗布マスクブランクスを露光すること、及び、前記露光されたマスクブランクスを現像することを含む、レジストパターン形成方法。
〔13〕
前記露光が、電子線又は極紫外線を用いて行われる、上記〔11〕又は〔12〕に記載のレジストパターン形成方法。
〔14〕
上記〔10〕に記載のレジスト塗布マスクブランクスを、露光及び現像して得られるフォトマスク。
本発明により、高感度、高解像性(例えば、高い解像力、優れたパターン形状、小さいラインエッジラフネス(LER))、及び、良好なドライエッチング耐性を同時に満足したパターンを形成できると共に、優れたスカム特性及び優れた経時安定性を有するネガ型化学増幅型レジスト組成物を提供することができる。
また本発明により、上記ネガ型化学増幅型レジスト組成物を用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、レジストパターン形成方法、及び、フォトマスクを提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
なお、本明細書に於ける基(原子団)の表記において、置換又は無置換を記していない表記は、置換基を有していないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明において「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等を意味する。また、本発明において「光」とは、活性光線又は放射線を意味する。本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、EUV光等による露光のみならず、電子線及びイオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
本発明に係るネガ型化学増幅型レジスト組成物は、(A)下記一般式(I)で表される化合物、(B)フェノール性水酸基を有する化合物、(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、(D)架橋剤、を含有する。
Figure 2013156388
一般式(I)中、R〜Rの各々は、水素原子又は置換基を表す。R〜Rは、それらの2以上が互いに結合して、環を形成していてもよい。
Aは、1価の有機基を表す。
一般式(I)により表される1,3−ジオール誘導体の構造(すなわち、スルホニルオキシ基とヒドロキシ基とが3つの炭素原子を介して連結した構造を有する化合物)は、酸の作用によりスルホン酸を発生し得る(以下、酸増殖剤とも言う)。その機構は必ずしも明らかではないが、本発明者らは、下記1、又は、下記2のスキームに従って反応が進行していると考えている。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
上記のスキームに示すように、一般式(I)により表される構造は、酸を触媒とする脱水反応により、炭素−炭素二重結合を生じる。次いで、アルケン、又は、ジアルケンを生じながらスルホン酸を生成する。
一方、従来から知られている1,2−ジオール誘導体の酸増殖剤(すなわち、スルホニルオキシ基とヒドロキシ基とが2つの炭素原子を介して連結した構造を有する酸増殖剤)は下記ピナコール型の転移反応を経由して分解することが知られているが、反応性に関してはやや不十分であり、ネガ型化学増幅型レジスト組成物中に使用しても、感度向上効果が小さい。なお以下のスキーム中、Rは水素原子又は置換基を表し、Aは1価の有機基を表す。
Figure 2013156388
また、1,4−ジオール誘導体(すなわち、スルホニルオキシ基とヒドロキシ基とが4つの炭素原子を介して連結した構造を有する化合物)は、以下のスキームに示すように酸増殖剤としては機能しない。なお以下のスキーム中、R〜Rの各々は、水素原子又は置換基を表し、R〜Rは、それらの2以上が互いに結合して、環を形成していてもよく、Aは1価の有機基を表す。
Figure 2013156388
本発明者らは、一般式(I)により表される構造を備えた酸増殖剤は、従来の酸増殖剤と比較して、酸増殖能及び安定性がより高いことを見出している。その理由は必ずしも明らかではないが、本発明者らは、以下のように推測している。即ち、優れた酸増殖能は、上述した脱離反応のし易さに起因していると推定している。また、優れた安定性は、ヒドロキシ基を含んだ構造の熱安定性の高さに起因していると推定している。
従って、この酸増殖剤をネガ型化学増幅型レジスト組成物に用いると、感度と経時安定性との双方に優れた組成物を得ることが可能となる。また、この酸増殖剤を用いると酸発生のコントラストが高くなるため、LER等の解像性が向上する。更に、酸発生のコントラストが高くなるため、露光部におけるレジスト膜の硬化性が向上し、結果としてドライエッチング耐性が向上する。また、未露光部分と露光部分の酸発生のコントラストの高さに起因して、未露光部分と露光部分の現像液に対する溶解速度のコントラスト差も大きくなり、スカムの低減も良好となる。
本発明に係る酸増殖剤による以上のような効果は、ポジ型の化学増幅型レジスト組成物中に含有される場合よりも、本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物のように架橋剤と共にネガ型の化学増幅型レジスト組成物中に含有される場合により高く発現される。これはネガ型の化学増幅型レジスト組成物中に含まれる上記架橋剤の架橋反応よりも、上記酸増殖剤の分解反応の方が速く進行するため、酸増殖剤による酸増殖効果(酸発生効果)が架橋反応を伴うネガ型の系においてより高く現れることが理由と推定される。
本発明に係るネガ型化学増幅型レジスト組成物は、電子線又は極紫外線露光用であることが好ましい。
以下、本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物の各成分について詳細に説明する。
〔1〕(A)一般式(I)で表される化合物
本発明に係るネガ型化学増幅型レジスト組成物は、(A)下記一般式(I)で表される化合物を含有している。
Figure 2013156388
一般式(I)中、R〜Rの各々は、水素原子又は置換基を表す。R〜Rは、それらの2以上が互いに結合して、環を形成していてもよい。
Aは、1価の有機基を表す。
上述したように、本発明に係る組成物は、上記一般式(I)で表される化合物(A)と光酸発生剤(C)とを含んでいる。それゆえ、本発明に係る組成物を活性光線又は放射線で照射すると、光酸発生剤(C)が、酸を発生する。そして、上記の組成物に含まれている上記一般式(I)で表される化合物(A)の少なくとも一部は、光酸発生剤(C)から発生した酸の作用により分解し、スルホン酸を発生する。更に、発生したスルホン酸の作用により、上記組成物に含まれている他の上記一般式(I)で表される化合物(A)が分解する。これにより、当該他の上記一般式(I)で表される化合物(A)は、スルホン酸を更に発生する。
このように、本発明に係る一般式(I)で表される化合物(A)は、連鎖的に酸を発生し得る酸増殖剤としての機能を有している。
以下、一般式(I)により表される構造について、詳しく説明する。
〜Rの各々は、水素原子又は置換基を表す。
この置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、アルキルチオキシ基、アリールチオキシ基及び複素環基が挙げられる。
及びRの各々は、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基であることが好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
は、水素原子、アルキル基又はアルコキシ基であることが好ましく、水素原子又はアルキル基であることがより好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
及びRの各々は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はシアノ基であることが好ましく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であることがより好ましく、水素原子、アルキル基又はアリール基であることが更に好ましく、アルキル基又はアリール基であることが最も好ましい。RとRは互いに結合して、環を形成していることも好ましく、炭素数5〜7の脂肪族炭化水素環を形成していることがより好ましい。
アルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクダデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1−エチルペンチル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル基、フェナシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、4−メチルスルファニルフェナシル基、4−フェニルスルファニルフェナシル基、4−ジメチルアミノフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−メチルフェナシル基、2−メチルフェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基及び3−ニトロフェナシル基が挙げられる。
シクロアルキル基は、単環を有していてもよく、多環を有していてもよい。単環を有したシクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びシクロオクチル基等が好ましい。多環を有したシクロアルキル基としては、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基及びアダマンチル基等が好ましい。炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基がより好ましい。
アルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基及びスチリル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、炭素数2〜10のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、プロピニル基及びプロパルギル基等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o−、m−及びp−トリル基、キシリル基、o−、m−及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、並びにオバレニル基が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピオキシ基、n−ブトキシ基、トリフルオロメトキシ基、ヘキシロキシ基、t−ブトキシ基、2−エチルヘキシロキシ基、シクロヘキシロキシ基、デシロキシ基及びドデシロキシ基が挙げられる。
アリールオキシ基としては、例えば、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、トリルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、トリフルオロメチルフェニルオキシ基、シアノフェニルオキシ基及びニトロフェニルオキシ基が挙げられる。
アルカノイル基としては、炭素数2〜20のアルカノイル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロメチルカルボニル基、ペンタノイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−メチルスルファニルベンゾイル基、4−フェニルスルファニルベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、2−ブトキシベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、3−トリフルオロメチルベンゾイル基、3−シアノベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基及び4−メトキシベンゾイル基が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基及びトリフルオロメチルオキシカルボニル基が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基及び4−メトキシフェニルオキシカルボニル基が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基、デシルカルボニルオキシ基、オクタデシルカルボニルオキシ基及びトリフルオロメチルカルボニルオキシ基が挙げられる。
アリールカルボニルオキシ基としては、例えば、フェニルカルボニルオキシ基、1−ナフチルカルボニルオキシ基、2−ナフチルカルボニルオキシ基、4−メチルスルファニルフェニルカルボニルオキシ基、4−フェニルスルファニルフェニルカルボニルオキシ基、4−ジメチルアミノフェニルカルボニルオキシ基、4−ジエチルアミノフェニルカルボニルオキシ基、2−クロロフェニルカルボニルオキシ基、2−メチルフェニルカルボニルオキシ基、2−メトキシフェニルカルボニルオキシ基、2−ブトキシフェニルカルボニルオキシ基、3−クロロフェニルカルボニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルカルボニルオキシ基、3−シアノフェニルカルボニルオキシ基、3−ニトロフェニルカルボニルオキシ基、4−フルオロフェニルカルボニルオキシ基、4−シアノフェニルカルボニルオキシ基及び4−メトキシフェニルカルボニルオキシ基が挙げられる。
アルキルスルホニルオキシ基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基が好ましく、例えば、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、プロピルスルホニルオキシ基、イソプロピルスルホニルオキシ基、ブチルスルホニルオキシ基、ヘキシルスルホニルオキシ基、シクロヘキシルスルホニルオキシ基、オクチルスルホニルオキシ基、2−エチルヘキシルスルホニルオキシ基、デカノイルスルホニルオキシ基、ドデカノイルスルホニルオキシ基、オクタデカノイルスルホニルオキシ基、シアノメチルスルホニルオキシ基、メトキシメチルスルホニルオキシ基及びパーフルオロアルキルスルホニルオキシ基が挙げられる。
アリールスルホニルオキシ基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニルオキシ基が好ましく、例えば、フェニルスルホニルオキシ基、1−ナフチルスルホニルオキシ基、2−ナフチルスルホニルオキシ基、2−クロロフェニルスルホニルオキシ基、2−メチルフェニルスルホニルオキシ基、2−メトキシフェニルスルホニルオキシ基、2−ブトキシフェニルスルホニルオキシ基、3−クロロフェニルスルホニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ基、3−シアノフェニルスルホニルオキシ基、3−ニトロフェニルスルホニルオキシ基、4−フルオロフェニルスルホニルオキシ基、4−シアノフェニルスルホニルオキシ基、4−メトキシフェニルスルホニルオキシ基、4−メチルスルファニルフェニルスルホニルオキシ基、4−フェニルスルファニルフェニルスルホニルオキシ基及び4−ジメチルアミノフェニルスルホニルオキシ基が挙げられる。
アルキルスルホニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基が好ましく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、デカノイルスルホニル基、ドデカノイルスルホニル基、オクタデカノイルスルホニル基、シアノメチルスルホニル基、メトキシメチルスルホニル基及びパーフルオロアルキルスルホニル基が挙げられる。
アリールスルホニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニル基が好ましく、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、2−ブトキシフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスルホニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル基、3−シアノフェニルスルホニル基、3−ニトロフェニルスルホニル基、4−フルオロフェニルスルホニル基、4−シアノフェニルスルホニル基、4−メトキシフェニルスルホニル基、4−メチルスルファニルフェニルスルホニル基、4−フェニルスルファニルフェニルスルホニル基及び4−ジメチルアミノフェニルスルホニル基が挙げられる。
アルキルチオキシ基としては、例えば、メチルチオキシ基、エチルチオキシ基、プロピルチオキシ基、n−ブチルチオキシ基、トリフルオロメチルチオキシ基、ヘキシルチオキシ基、t−ブチルチオキシ基、2−エチルヘキシルチオキシ基、シクロヘキシルチオキシ基、デシルチオキシ基及びドデシルチオキシ基が挙げられる。
アリールチオキシ基としては、例えば、フェニルチオキシ基、1−ナフチルチオキシ基、2−ナフチルチオキシ基、トリルチオキシ基、メトキシフェニルチオキシ基、ナフチルチオキシ基、クロロフェニルチオキシ基、トリフルオロメチルフェニルチオキシ基、シアノフェニルチオキシ基及びニトロフェニルチオキシ基が挙げられる。
複素環基としては、好ましくは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子又はリン原子を含んだ芳香族又は脂肪族の複素環基が挙げられる。この複素環基としては、例えば、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b] チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基及びチオキサントリル基が挙げられる。
〜Rの上記基は更に置換基を有していてもよく、上記基が有し得る置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基及びメトキサリル基等のアシル基;メチルスルファニル基及びtert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基;フェニルスルファニル基及びp−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基;メチルアミノ基及びシクロヘキシルアミノ基等のアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基及びピペリジノ基等のジアルキルアミノ基;フェニルアミノ基及びp−トリルアミノ基等のアリールアミノ基;メチル基、エチル基、tert−ブチル基及びドデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基及びフェナントリル基等のアリール基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;ホルミル基;メルカプト基;スルホ基;メシル基;p−トルエンスルホニル基;アミノ基;ニトロ基;シアノ基;トリフルオロメチル基;トリクロロメチル基;トリメチルシリル基;ホスフィニコ基;ホスホノ基;トリメチルアンモニウミル基;ジメチルスルホニウミル基、並びにトリフェニルフェナシルホスホニウミル基が挙げられる。
上述したように、R〜Rは、それらの2以上が互いに結合して、環を形成していてもよい。この環は、脂肪族若しくは芳香族の炭化水素環であってもよく、へテロ原子を含んだ複素環であってもよい。また、これらR〜Rは、縮合環を形成していてもよい。
脂肪族又は芳香族の炭化水素環としては、例えば、6員環、5員環又は7員環のものが挙げられる。この炭化水素環としては、6員環又は5員環のものが好ましく、5員環のものが特に好ましい。
複素環としては、例えば、ヘテロ原子として硫黄原子、酸素原子又は窒素原子を含んだものが挙げられる。この複素環としては、ヘテロ原子として硫黄原子を含んだものがより好ましい。
縮合環としては、例えば、炭化水素環のみからなる縮合環が挙げられる。この多環縮合環としては、例えば、2〜4個のベンゼン環が縮合環を形成したもの及びベンゼン環と5員不飽和環とが縮合環を形成したものが挙げられる。
縮合環は、少なくとも1つの複素環を含んだ縮合環であってもよい。この縮合環としては、例えば、ベンゼン環と5員複素環とが縮合環を形成したもの、及び、ベンゼン環と6員複素環とが縮合環を形成したものが挙げられる。
〜Rが形成し得る環としては、例えば、シクロヘプタン環、シクロヘキサン環、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、ジチオラン環、オキシラン、ジオキシラン環、チイラン環、ピロリジン環、ピペリジン環、イミダゾール環、イソオキサゾール環、ベンゾジチオール環、オキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環、ベンゾオキサゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ベンゾジチオール環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キナゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環及びフェナジン環が挙げられる。中でも、シクロヘプタン環、シクロヘキサン環、ジチオラン環、ベンゾジチオール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイミダゾール環及びベンゾオキサゾール環が特に好ましい。
一般式(I)におけるR〜Rとしては、例えば、以下の化学式中に記載されているものが挙げられる。なお以下の化学式中におけるAは、前記一般式(I)におけるAと同義である。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Aは、1価の有機基を表す。1価の有機基としては特に限定されないが、Aは、アルキル基、シクロアルキル基、又は芳香族基であることが好ましい。これらアルキル基、シクロアルキル基、及び芳香族基の各々は、置換基を有していてもよい。
アルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、オクダデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1−エチルペンチル基、及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
シクロアルキル基は、単環のシクロアルキル基であってもよく、多環のシクロアルキル基であってもよい。単環のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基が挙げられる。多環のシクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボルニル基、カンフェニル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、カンホロイル基、ジシクロヘキシル基及びピネニル基が挙げられる。中でも、ラフネス改良と高感度化との両立の観点から、多環のシクロアルキル基が好ましく、アダマンチル基が最も好ましい。
芳香族基としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、インデセン環、ペリレン環、ペンタセン環、アセタフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオレン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環又はフェナジン環である。中でも、ラフネス改良と高感度化との両立の観点から、ベンゼン環、ナフタレン環又はアントラセン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
アルキル基、シクロアルキル基及び芳香族基が有し得る置換基の例としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基及びベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基;アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基及びメトキサリル基等のアシル基;メチルスルファニル基及びtert−ブチルスルファニル基等のアルキルスルファニル基;フェニルスルファニル基及びp−トリルスルファニル基等のアリールスルファニル基;メチル基、エチル基、tert−ブチル基及びドデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、アダマンチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基及びフェナントリル基等のアリール基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;ホルミル基;スルホニル基;シアノ基;アルキルアミノカルボニル基;アリールアミノカルボニル基;スルホンアミド基;シリル基;アミノ基;チオキシ基;又はこれらの組み合わせが挙げられる。
Aは、好ましくは、環構造を有している。Aは、より好ましくは、式A−SOHで表されるスルホン酸の残基であり、式A−SOHで表されるスルホン酸は下記一般式(II)又は(III)により表される化合物である。更に好ましくは、スルホン酸A−SOHは、下記一般式(II)により表される化合物である。
Figure 2013156388
式(II)中、
Arは、芳香族環を表し、スルホン酸基及び−(D−B)基以外に更に置換基を有していてもよい。
nは、0以上の整数を表す。nは、好ましくは1以上の整数であり、より好ましくは1〜4の整数であり、更に好ましくは2又は3であり、最も好ましくは3である。
Dは、単結合又は2価の連結基を表す。この2価の連結基は、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、スルホキシド基、スルホン基、スルホン酸エステル基又はエステル基である。
Bは、炭化水素基を表す。
nが2以上のとき、複数の−(D−B)基は同一でも異なっていてもよい。
Figure 2013156388
式(III)中、
Xfは、それぞれ独立に、フッ素原子、又は少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基を表す。
、Rは、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基を表し、複数存在する場合のR、Rは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Lは、単結合又は2価の連結基を表し、複数存在する場合のLは同一でも異なっていてもよい。
Eは、環構造を有する基を表す。
xは1〜20の整数を表す。yは0〜10の整数を表す。zは0〜10の整数を表す。
まず、式(II)で表されるスルホン酸について、詳しく説明する。
式(II)中、Arは、好ましくは、炭素数6〜30の芳香族環である。
具体的には、Arで表される芳香族環は、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、ペンタレン環、インデン環、アズレン環、ヘプタレン環、インデセン環、ペリレン環、ペンタセン環、アセタフタレン環、フェナントレン環、アントラセン環、ナフタセン環、クリセン環、トリフェニレン環、フルオレン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環又はフェナジン環である。中でも、ラフネス改良と高感度化との両立の観点から、ベンゼン環、ナフタレン環又はアントラセン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。
Arがスルホン酸基及び−(D−B)基以外に置換基を更に有している場合、この置換基としては、例えば、以下のものが挙げられる。即ち、この置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メチルチオキシ基、エチルチオキシ基及びtert−ブチルチオキシ基等のアルキルチオキシ基;フェニルチオキシ基及びp−トリルチオキシ基等のアリールチオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、ドデシル基及び2―エチルヘキシル基等の直鎖アルキル基及び分岐アルキル基;ビニル基、プロペニル基及びヘキセニル基等のアルケニル基;アセチレン基;プロピニル基及びヘキシニル基等のアルキニル基;フェニル基及びトリル基等のアリール基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;メルカプト基;並びにスルホン酸基が挙げられる。中でも、ラフネス改良の観点から、直鎖アルキル基及び分岐アルキル基が好ましい。
式(II)中、Dは、好ましくは、単結合であるか、又は、エーテル基若しくはエステル基である。より好ましくは、Dは、単結合である。
式(II)中、Bは、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はシクロアルキル基である。Bは、好ましくは、アルキル基又はシクロアルキル基である。Bとしてのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。
Bとしてのアルキル基は、好ましくは、分岐アルキル基である。この分岐アルキル基としては、例えば、イソプロピル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、イソヘキシル基、3,3−ジメチルペンチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
Bとしてのシクロアルキル基は、単環のシクロアルキル基であってもよく、多環のシクロアルキル基であってもよい。単環のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基が挙げられる。多環のシクロアルキル基としては、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、ボルニル基、カンフェニル基、デカヒドロナフチル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、カンホロイル基、ジシクロヘキシル基及びピネニル基が挙げられる。
Bとしてのアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基及びスチリル基等が挙げられる。
Bとしてのアルキニル基としては、炭素数2〜10のアルキニル基が好ましく、例えば、エチニル基、プロピニル基及びプロパルギル基等が挙げられる。
Bとしてのアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
Bとしてのアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又はシクロアルキル基が置換基を有している場合、この置換基としては、例えば、以下のものが挙げられる。即ち、この置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等のハロゲン原子;メトキシ基、エトキシ基及びtert−ブトキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基及びp−トリルオキシ基等のアリールオキシ基;メチルチオキシ基、エチルチオキシ基及びtert−ブチルチオキシ基等のアルキルチオキシ基;フェニルチオキシ基及びp−トリルチオキシ基等のアリールチオキシ基;メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基及びフェノキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;アセトキシ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、ドデシル基及び2―エチルヘキシル基等の直鎖アルキル基及び分岐アルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、プロペニル基及びヘキセニル基等のアルケニル基;アセチレン基;プロピニル基及びヘキシニル基等のアルキニル基;フェニル基及びトリル基等のアリール基;ヒドロキシ基;カルボキシ基;スルホン酸基;並びにカルボニル基等が挙げられる。中でも、ラフネス改良と高感度化との両立の観点から、直鎖アルキル基及び分岐アルキル基が好ましい。
次に、式(III)で表されるスルホン酸について、詳しく説明する。
式(III)中、Xfは、フッ素原子であるか、又は、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基である。このアルキル基としては、炭素数が1〜10のものが好ましく、炭素数が1〜4のものがより好ましい。また、フッ素原子で置換されたアルキル基は、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
Xfは、好ましくは、フッ素原子又は炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基である。具体的には、Xfは、好ましくは、フッ素原子、CF、C、C、C、C11、C13、C15、C17、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH又はCHCHである。中でも、フッ素原子又はCFが好ましく、フッ素原子が最も好ましい。
式(III)中、R及びRの各々は、水素原子、フッ素原子、アルキル基、及び、少なくとも1つのフッ素原子で置換されたアルキル基から選ばれる基である。このフッ素原子で置換されていてもよいアルキル基としては、炭素数1〜4のものが好ましい。また、フッ素原子で置換されたアルキル基としては、炭素数1〜4のパーフルオロアルキル基が特に好ましい。具体的には、CF、C、C、C、C11、C13、C15、C17、CHCF、CHCHCF、CH、CHCH、CH、CHCH、CH又はCHCHが挙げられ、中でもCFが好ましい。
式(III)中、xは1〜8の整数が好ましく、1〜4の整数がより好ましい。yは0〜4の整数が好ましく、0〜3の整数がより好ましく、0が更に好ましい。zは0〜8の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましく、0〜3の整数が特に好ましい。
式(III)中、Lは、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、例えば、−COO−、−OCO−、−CONR−(Rは水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基)、−CO−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基及びこれらの複数が組み合わされた連結基等が挙げられる。中でも、−COO−、−OCO−、−CONR−、−CO−、−O−、−S−、−SO−又は−SO−が好ましく、−COO−、−OCO−又は−SO−がより好ましい。
式(III)中、Eは、環構造を有する基を表す。Eとしては、例えば、環状脂肪族基、アリール基及び複素環構造を有する基等が挙げられる。
Eとしての環状脂肪族基は、単環構造を有していてもよく、多環構造を有していてもよい。単環構造を有した環状脂肪族基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びシクロオクチル基等の単環のシクロアルキル基が好ましい。多環構造を有した環状脂肪族基としては、ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロデカニル基、テトラシクロドデカニル基及びアダマンチル基等の多環のシクロアルキル基が好ましい。特には、Eとして6員環以上のかさ高い構造を有する環状脂肪族基を採用した場合、PEB(露光後加熱)工程での膜中拡散性が抑制され、解像力及びEL(露光ラチチュード)を更に向上させることが可能となる。
Eとしてのアリール基は、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フェナンスレン環又はアントラセン環である。
Eとしての複素環構造を有する基は、芳香族性を有していてもよく、芳香族性を有していなくてもよい。この基に含まれているヘテロ原子としては、窒素原子又は酸素原子が好ましい。複素環構造の具体例としては、フラン環、チオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、ジベンゾフラン環、ジベンゾチオフェン環、デカヒドロキノリン環、ピリジン環、ピペリジン環及びモルホリン環等が挙げられる。中でも、フラン環、チオフェン環、デカヒドロキノリン環、ピリジン環、ピペリジン環及びモルホリン環が好ましい。
Eは、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基(直鎖、分岐のいずれであってもよく、炭素数1〜12が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数3〜12が好ましい)、アリール基(炭素数6〜14が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基及びスルホン酸エステル基が挙げられる。
一般式(I)で表される化合物(A)が発生するスルホン酸ASOHは、露光で発生した酸の非露光部への拡散を抑制し解像性やパターン形状を良好にするだけでなく、経時安定性を良好にする観点から、その体積が大きいことが好ましい。具体的には、一般式(I)で表される化合物(A)は、体積200Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが好ましく、体積240Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることがより好ましく、体積270Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが更により好ましく、体積300Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが特に好ましく、体積400Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることがとりわけ好ましい。ただし、感度や塗布溶剤溶解性の観点から、上記体積は、2000Å以下であることが好ましく、1500Å以下であることが更に好ましい。スルホン酸ASOHの体積例を、一般式(I)で表される酸増殖剤から発生するスルホン酸の構造と共に以下に挙げる。
なお、これら例の各々には、体積の計算値を付記している。
この値は、富士通株式会社製の「WinMOPAC」を用いて、以下のようにして求めた。即ち、まず、各例に係る酸の化学構造を入力した。次に、この構造を初期構造として、MM3法を用いた分子力場計算により、各酸の最安定立体配座を決定した。その後、これら最安定立体配座についてPM3法を用いた分子軌道計算を行うことにより、各酸の「accessible volume」を計算した。
本発明に係る一般式(I)で表される酸増殖剤は、以下に記載するスルホン酸を発生する化合物に限定されるものではない。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
一般式(I)で表される化合物(A)は、1種単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
なお、一般式(I)で表される化合物(A)の含有量は、組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.1〜40質量%であり、より好ましくは0.5〜30質量%であり、更に好ましくは1.0〜20質量%である。
本発明の一般式(I)で表される化合物(A)の製造方法としては、対応するアルコール化合物とスルホニルハライド又はスルホン酸無水物とを用いて、塩基(例えば、トリエチルアミン又はピリジン)存在下で、THF、DMF及びアセトニトリル等の不活性溶媒又はピリジン等の塩基性溶媒中で反応させることにより容易に合成できる。反応温度としては、−10〜60℃が好ましい。
また、上記のスルホニルハライドとして、アルキルスルホニルハライド及びアリールスルホニルハライド等を用いることにより、対応する種々のスルホン酸発生化合物が合成可能である。
〔2〕(B)フェノール性水酸基を有する化合物
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物は、フェノール性水酸基を有する化合物(B)(以下、化合物(B)とも言う)を含有する。
本願におけるフェノール性水酸基とは、芳香環基の水素原子をヒドロキシ基で置換してなる基である。該芳香環基の芳香環は単環又は多環の芳香環であり、ベンゼン環やナフタレン環等が挙げられる。
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物によれば、露光部においては活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(C)から発生する酸、及び、酸の作用により上記一般式(I)で表される化合物(A)から発生するスルホン酸の作用により、フェノール性水酸基を有する化合物(B)と架橋剤(D)との架橋反応が進行し、ネガ型のパターンが形成される。
フェノール性水酸基を有する化合物(B)は、フェノール性水酸基を有する限り特に限定されず、分子レジストのような比較的低分子の化合物であってもよいし、高分子化合物であってもよい。なお分子レジストとしては、例えば特開2009−173623号公報及び特開2009−173625号公報に記載の低分子量環状ポリフェノール化合物等が使用できる。
フェノール性水酸基を有する化合物(B)は、反応性及び感度の観点から、高分子化合物であることが好ましい。
本発明のフェノール性水酸基を有する化合物(B)が高分子化合物である場合、該高分子化合物は、少なくとも一種のフェノール性水酸基を有する繰り返し単位を含有することが好ましい。フェノール性水酸基を有する繰り返し単位としては特に限定されないが、下記一般式(1)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2013156388
一般式(1)中、R11は水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、又はハロゲン原子を表す。
は、単結合又は2価の連結基を表す。
Arは、芳香族環を表す。
m1は、1以上の整数を表す。
11における置換基を有していてもよいメチル基としては、トリフルオロメチル基や、ヒドロキシメチル基等を挙げることができる。
11は、水素原子又はメチル基であることが好ましく、水素原子であることが現像性の理由から好ましい。
の2価の連結基としては、カルボニル基、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5)、スルホニル基(−S(=O)−)、−O−、−NH−又はこれらを組合せた2価の連結基が好ましい。
は、単結合、カルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)又は−C(=O)−NH−を表すことが好ましく、単結合又はカルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)を表すことがより好ましく、単結合であることがドライエッチング耐性向上の観点で特に好ましい。
Arの芳香族環は、単環又は多環の芳香族環であり、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環などの炭素数6〜18の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。中でも、ベンゼン環、ナフタレン環が解像性の観点で好ましく、ベンゼン環が感度の観点で最も好ましい。
m1は1〜5の整数であることが好ましく、1が最も好ましい。m1が1でArがベンゼン環の時、―OHの置換位置はベンゼン環のB(Bが単結合である場合にはポリマー主鎖)との結合位置に対して、パラ位でもメタ位でもオルト位でもよいが、架橋反応性の観点から、パラ位、メタ位が好ましく、パラ位がより好ましい。
Arの芳香族環は、上記−OHで表される基以外にも置換基を有していてもよく、置換基としては例えば、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールカルボニル基が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する繰り返し単位は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位であることが架橋反応性、現像性、ドライエッチング耐性の理由でより好ましい。
Figure 2013156388
一般式(2)中、R12は、水素原子又はメチル基を表す。
Arは、芳香族環を表す。
12は、水素原子又はメチル基を表し、水素原子であることが現像性の理由から好ましい。
一般式(2)におけるArは、一般式(1)におけるArと同義であり、好ましい範囲も同様である。一般式(2)で表される繰り返し単位は、ヒドロキシスチレンから誘導される繰り返し単位(すなわち、一般式(2)においてR12が水素原子であり、Arがベンゼン環である繰り返し単位)であることが感度の観点から好ましい。
高分子化合物としての化合物(B)は、上記のようなフェノール性水酸基を有する繰り返し単位のみから構成されていてもよい。高分子化合物としての化合物(B)は、上記のようなフェノール性水酸基を有する繰り返し単位以外にも後述するような繰り返し単位を有していてもよい。その場合、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位の含有量は、高分子化合物としての化合物(B)の全繰り返し単位に対して、10〜98モル%であることが好ましく、30〜97モル%であることがより好ましく、40〜95モル%であることが更に好ましい。これにより、特に、レジスト膜が薄膜である場合(例えば、レジスト膜の厚みが、10〜150nmである場合)、化合物(B)を用いて形成された本発明のレジスト膜における露光部のアルカリ現像液に対する溶解速度をより確実に低減できる(即ち、化合物(B)を用いたレジスト膜の溶解速度を、より確実に最適なものに制御できる)。その結果、感度をより確実に向上させることができる。
以下、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位の例を記載するが、これに限定されるものではない。
Figure 2013156388
化合物(B)は、非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造を有することが、高いガラス転移温度(Tg)が得られること、ドライエッチング耐性が良好となることから好ましい。
化合物(B)が、前述の特定の構造を有することで、化合物(B)のガラス転移温度(Tg)が高くなり、非常に硬いレジスト膜を形成することができ、酸の拡散性やドライエッチング耐性を制御することができる。従って、電子線や極紫外線等の活性光線又は放射線の露光部における酸の拡散性が非常に抑制されるため、微細なパターンでの解像力、パターン形状及びLERが更に優れる。また、化合物(B)が非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有することが、ドライエッチング耐性の更なる向上に寄与するものと考えられる。更に、詳細は不明だが、多環脂環炭化水素構造は水素ラジカルの供与性が高く、光酸発生剤である後述の(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物の分解時の水素源となり、光酸発生剤の分解効率が更に向上し、酸発生効率が更に高くなっていると推定され、これがより優れた感度に寄与するものと考えられる。
本発明に係る化合物(B)が有していてもよい前述の特定の構造は、ベンゼン環等の芳香族環と、非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基とが、フェノール性水酸基に由来する酸素原子を介して連結している。前述のように、該構造は高いドライエッチング耐性に寄与するだけでなく、化合物(B)のガラス転移温度(Tg)を上げることができ、これらの組み合わせの効果によりより高い解像力が提供されるものと推定される。
本発明において、非酸分解性とは、後述の(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が発生する酸により、分解反応が起こらない性質を意味する。
より具体的には、非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基は、酸及びアルカリに安定な基であることが好ましい。酸及びアルカリに安定な基とは、酸分解性及びアルカリ分解性を示さない基を意味する。ここで酸分解性とは、後述の(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が発生する酸の作用により分解反応を起こす性質を意味し、酸分解性を示す基としては後述の「酸分解性基を有する繰り返し単位」において説明する酸分解性基が挙げられる。
またアルカリ分解性とは、アルカリ現像液の作用により分解反応を起こす性質を意味し、アルカリ分解性を示す基としてはポジ型の化学増幅型レジスト組成物において好適に使用される樹脂中に含まれる、従来公知のアルカリ現像液の作用で分解しアルカリ現像液中への溶解速度が増大する基(例えばラクトン構造を有する基など)が挙げられる。
多環脂環炭化水素構造を有する基とは、多環脂環炭化水素構造を有する一価の基である限り特に限定されないが、総炭素数が5〜40であることが好ましく、7〜30であることがより好ましい。多環脂環炭化水素構造は、環内に不飽和結合を有していてもよい。
多環脂環炭化水素構造を有する基における多環脂環炭化水素構造は、単環型の脂環炭化水素基を複数有する構造、若しくは、多環型の脂環炭化水素構造を意味し、有橋式であってもよい。単環型の脂環炭化水素基としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができ、単環型の脂環炭化水素基を複数有する構造はこれらの基を複数有する。単環型の脂環炭化水素基を複数有する構造は、単環型の脂環炭化水素基を2〜4個有することが好ましく、2個有することが特に好ましい。
多環型の脂環炭化水素構造としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を挙げることができ、炭素数6〜30の多環シクロ構造が好ましく、例えば、アダマンタン構造、デカリン構造、ノルボルナン構造、ノルボルネン構造、セドロール構造、イソボルナン構造、ボルナン構造、ジシクロペンタン構造、α−ピネン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造、あるいはアンドロスタン構造を挙げることができる。なお、単環若しくは多環のシクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
上記の多環脂環炭化水素構造の好ましいものとしては、アダマンタン構造、デカリン構造、ノルボルナン構造、ノルボルネン構造、セドロール構造、シクロヘキシル基を複数有する構造、シクロヘプチル基を複数有する構造、シクロオクチル基を複数有する構造、シクロデカニル基を複数有する構造、シクロドデカニル基を複数有する構造、トリシクロデカン構造があげられ、アダマンタン構造がドライエッチング耐性の観点で最も好ましい(すなわち、前記非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基が、非酸分解性のアダマンタン構造を有する基であることが最も好ましい)。
これらの多環脂環炭化水素構造(単環型の脂環炭化水素基を複数有する構造については、該単環型の脂環炭化水素基に対応する単環型の脂環炭化水素構造(具体的には以下の式(47)〜(50)の構造))の化学式を以下に表示する。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
更に上記多環脂環炭化水素構造は置換基を有してもよく、置換基としては例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜15)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)、カルボキシル基、カルボニル基、チオカルボニル基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、及びこれら基を組み合わせてなる基(好ましくは総炭素数1〜30、より好ましくは総炭素数1〜15)が挙げられる。
上記多環脂環炭化水素構造としては、上記式(7)、(23)、(40)、(41)及び(51)のいずれかで表される構造、上記式(48)の構造における任意の一つの水素原子を結合手とした一価の基を2個有する構造が好ましく、上記式(23)、(40)及び(51)のいずれかで表される構造、上記式(48)の構造における任意の一つの水素原子を結合手とした一価の基を2個有する構造がより好ましく、上記式(40)で表される構造が最も好ましい。
多環脂環炭化水素構造を有する基としては、上記の多環脂環炭化水素構造の任意の一つの水素原子を結合手とした一価の基であることが好ましい。
前述の非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造は、前述の非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造を有する繰り返し単位として高分子化合物としての化合物(B)に含有されることが好ましく、下記一般式(3)で表される繰り返し単位として化合物(B)に含有されることがより好ましい。
Figure 2013156388
一般式(3)中、R13は水素原子又はメチル基を表す。
Xは非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基を表す。
Arは芳香族環を表す。
m2は1以上の整数である。
一般式(3)におけるR13は水素原子又はメチル基を表すが、水素原子が特に好ましい。
一般式(3)のArの芳香族環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環などの炭素数6〜18の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。中でも、ベンゼン環、ナフタレン環が解像性の観点で好ましく、ベンゼン環が最も好ましい。
Arの芳香族環は、上記−OXで表される基以外にも置換基を有していてもよく、置換基としては例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜15)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)が挙げられ、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基が好ましく、アルコキシ基がより好ましい。
Xは非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基を表す。Xで表される非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基の具体例及び好ましい範囲は上述のものと同様である。Xは、後述の一般式(4)における−Y−Xで表される基であることがより好ましい。
m2は1〜5の整数であることが好ましく、1が最も好ましい。m2が1でArがベンゼン環の時、―OXの置換位置はベンゼン環のポリマー主鎖との結合位置に対して、パラ位でもメタ位でもオルト位でもよいが、パラ位又はメタ位が好ましく、パラ位がより好ましい。
本発明において、前記一般式(3)で表される繰り返し単位が、下記一般式(4)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
一般式(4)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物(B)を使用すると、高分子化合物(B)のTgが高くなり、非常に硬いレジスト膜を形成するため、酸の拡散性やドライエッチング耐性をより確実に制御できる。
Figure 2013156388
一般式(4)中、R13は水素原子又はメチル基を表す。
Yは単結合又は2価の連結基を表す。
は非酸分解性の多環脂環炭化水素基を表す。
前記一般式(4)で表される繰り返し単位で、本発明に用いられる好ましい例を以下に記述する。
一般式(4)におけるR13は水素原子又はメチル基を表すが、水素原子が特に好ましい。
一般式(4)において、Yは2価の連結基であることが好ましい。Yの2価連結基として好ましい基は、カルボニル基、チオカルボニル基、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5)、スルホニル基、−COCH−、−NH−又はこれらを組合せた2価の連結基(好ましくは総炭素数1〜20、より好ましくは総炭素数1〜10)であり、より好ましくはカルボニル基、−COCH−、スルホニル基、−CONH−、−CSNH−であり、更に好ましくはカルボニル基、−COCH−であり、特に好ましくはカルボニル基である。
は多環脂環炭化水素基を表し、非酸分解性である。多環脂環炭化水素基の総炭素数は5〜40であることが好ましく、7〜30であることがより好ましい。多環脂環炭化水素基は、環内に不飽和結合を有していてもよい。
このような多環脂環炭化水素基は、単環型の脂環炭化水素基を複数有する基、若しくは、多環型の脂環炭化水素基であり、有橋式であってもよい。単環型の脂環炭化水素基としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができ、これらの基を複数有する。単環型の脂環炭化水素基を複数有する基は、単環型の脂環炭化水素基を2〜4個有することが好ましく、2個有することが特に好ましい。
多環型の脂環炭化水素基としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜30の多環シクロ構造を有する基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、あるいはアンドロスタニル基を挙げることができる。なお、単環若しくは多環のシクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
上記Xの多環脂環炭化水素基としては、好ましくはアダマンチル基、デカリン基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、セドロール基、シクロヘキシル基を複数有する基、シクロヘプチル基を複数有する基、シクロオクチル基を複数有する基、シクロデカニル基を複数有する基、シクロドデカニル基を複数有する基、トリシクロデカニル基であり、アダマンチル基がドライエッチング耐性の観点で最も好ましい。Xの多環脂環炭化水素基における多環脂環炭化水素構造の化学式としては、前述の多環脂環炭化水素構造を有する基における多環脂環炭化水素構造の化学式と同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。Xの多環脂環炭化水素基は、前述の多環脂環炭化水素構造における任意の一つの水素原子を結合手とした一価の基が挙げられる。
更に上記脂環炭化水素基は置換基を有してもよく、置換基としては多環脂環炭化水素構造が有してもよい置換基として上述したものと同様のものが挙げられる。
一般式(4)における―O―Y―Xの置換位置はベンゼン環のポリマー主鎖との結合位置に対して、パラ位でもメタ位でもオルト位でもよいが、パラ位が好ましい。
本発明において、前記一般式(3)で表される繰り返し単位が、下記一般式(4’)で表される繰り返し単位であることが最も好ましい。
Figure 2013156388
一般式(4’)中、R13は水素原子又はメチル基を表す。
一般式(4’)におけるR13は水素原子又はメチル基を表すが、水素原子が特に好ましい。
一般式(4’)におけるアダマンチルエステル基の置換位置はベンゼン環のポリマー主鎖との結合位置に対して、パラ位でもメタ位でもオルト位でもよいが、パラ位が好ましい。
一般式(3)で示される繰り返し単位の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
化合物(B)が高分子化合物であり、更に前述の非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造を有する繰り返し単位を含有する場合、該繰り返し単位の含有量は、高分子化合物としての化合物(B)の全繰り返し単位に対して、1〜40モル%であることが好ましく、より好ましくは2〜30モル%である。
本発明で用いられる高分子化合物としての化合物(B)は、上記繰り返し単位以外の繰り返し単位として、下記のような繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」ともいう)を更に有することも好ましい。
これら他の繰り返し単位を形成するための重合性モノマーの例としてはスチレン、アルキル置換スチレン、アルコキシ置換スチレン、ハロゲン置換スチレン、O−アルキル化スチレン、O−アシル化スチレン、水素化ヒドロキシスチレン、無水マレイン酸、アクリル酸誘導体(アクリル酸、アクリル酸エステル等)、メタクリル酸誘導体(メタクリル酸、メタクリル酸エステル等)、N−置換マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、置換基を有しても良いインデン等を挙げることができる。
高分子化合物としての化合物(B)は、これら他の繰り返し単位を含有してもしなくても良いが、含有する場合、これら他の繰り返し単位の高分子化合物としての化合物(B)中の含有量は、高分子化合物としての化合物(B)を構成する全繰り返し単位に対して、一般的に1〜30モル%、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは2〜10モル%である。
高分子化合物としての化合物(B)は、公知のラジカル重合法やアニオン重合法やリビングラジカル重合法(イニファーター法等)により合成することができる。例えば、アニオン重合法では、ビニルモノマーを適当な有機溶媒に溶解し、金属化合物(ブチルリチウム等)を開始剤として、通常、冷却条件化で反応させて重合体を得ることができる。
高分子化合物としての化合物(B)としては、芳香族ケトン又は芳香族アルデヒド、及び1〜3個のフェノール性水酸基を含有する化合物の縮合反応により製造されたポリフェノール化合物(例えば、特開2008−145539)、カリックスアレーン誘導体(例えば特開2004−18421)、Noria誘導体(例えば特開2009−222920)、ポリフェノール誘導体(例えば特開2008−94782)も適用でき、高分子反応で修飾して合成しても良い。
また、高分子化合物としての化合物(B)は、ラジカル重合法やアニオン重合法で合成したポリマーに高分子反応で修飾して合成することが好ましい。
高分子化合物としての化合物(B)の重量平均分子量は、好ましくは1000〜200000であり、更に好ましくは2000〜50000であり、更により好ましくは2000〜15000である。
高分子化合物としての化合物(B)の分散度(分子量分布)(Mw/Mn)は、好ましくは2.0以下であり、感度及び解像性の向上の観点で好ましくは1.0〜1.80であり、1.0〜1.60がより好ましく、1.0〜1.20が最も好ましい。リビングアニオン重合等のリビング重合を用いることで、得られる高分子化合物の分散度(分子量分布)が均一となり、好ましい。高分子化合物としての化合物(B)の重量平均分子量及び分散度は、GPC測定によるポリスチレン換算値として定義される。
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物に対する化合物(B)の添加量は組成物の全固形分に対して、好ましくは30〜95質量%、より好ましくは40〜90質量%、特に好ましくは50〜85質量%で用いられる。
化合物(B)の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
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〔3〕(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(C)(以下、適宜、これらの化合物を「酸発生剤」と略称する)を含有する。
酸発生剤の好ましい形態として、オニウム化合物を挙げることができる。そのようなオニウム化合物としては、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩などを挙げることができる。
また、酸発生剤の別の好ましい形態として、活性光線又は放射線の照射により、スルホン酸、イミド酸又はメチド酸を発生する化合物を挙げることができる。その形態における酸発生剤は、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、オキシムスルホネート、イミドスルホネートなどを挙げることができる。
酸発生剤は、電子線又は極紫外線の照射により酸を発生する化合物であることが好ましい。
本発明において、好ましいオニウム化合物として、下記一般式(5)で表されるスルホニウム化合物、若しくは一般式(6)で表されるヨードニウム化合物を挙げることができる。
Figure 2013156388
一般式(5)及び(6)において、
a1、Ra2、Ra3、Ra4及びRa5は、各々独立に、有機基を表す。
は、有機アニオンを表す。
以下、一般式(5)で表されるスルホニウム化合物及び一般式(6)で表されるヨードニウム化合物を更に詳述する。
上記一般式(5)のRa1〜Ra3、並びに、上記一般式(6)のRa4及びRa5は、各々独立に有機基を表すが、好ましくはRa1〜Ra3の少なくとも1つ、並びに、Ra4及びRa5の少なくとも1つがそれぞれアリール基である。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
上記一般式(5)及び(6)におけるXの有機アニオンは、例えばスルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンなどが挙げられ、好ましくは、下記一般式(7)、(8)又は(9)で表される有機アニオンであり、より好ましくは下記一般式(7)で表される有機アニオンである。
Figure 2013156388

上記一般式(7)、(8)及び(9)に於いて、Rc、Rc、Rc及びRcは、それぞれ、有機基を表す。
上記Xの有機アニオンが、電子線や極紫外線などの活性光線又は放射線の照射により発生する酸であるスルホン酸、イミド酸、メチド酸などに対応する。
上記Rc1〜Rc4の有機基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はこれらの複数が連結された基を挙げることができる。これら有機基のうちより好ましくは1位がフッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたシクロアルキル基、フッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたフェニル基である。上記Rc2〜Rc4の有機基の複数が互いに連結して環を形成していてもよく、これら複数の有機基が連結された基としては、フッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたアルキレン基が好ましい。フッ素原子又はフロロアルキル基を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。ただし、末端基は置換基としてフッ素原子を含有しないことが好ましい。
そして、本発明においては、前記酸を発生する化合物(C)は、露光で発生した酸の非露光部への拡散を抑制し解像性やパターン形状を良好にする観点から、体積130Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが好ましく、体積200Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることがより好ましく、体積240Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが更により好ましく、体積400Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが特に好ましい。ただし、感度や塗布溶剤溶解性の観点から、上記体積は、2000Å以下であることが好ましく、1500Å以下であることが更に好ましい。
上記体積の値は、富士通株式会社製の「WinMOPAC」を用いて求めた。すなわち、まず、各例に係る酸の化学構造を入力し、次に、この構造を初期構造としてMM3法を用いた分子力場計算により、各酸の最安定立体配座を決定し、その後、これら最安定立体配座についてPM3法を用いた分子軌道計算を行うことにより、各酸の「accessible volume」を計算することができる。
以下に本発明において、特に好ましい酸発生剤を以下に例示する。なお、例の一部には、体積の計算値を付記している(単位Å)。なお、ここで求めた計算値は、アニオン部にプロトンが結合した酸の体積値である。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
酸発生剤(C)の組成物中の含有量は、レジスト組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.1〜25質量%であり、より好ましくは0.5〜20質量%であり、更に好ましくは1〜18質量%である。
酸発生剤は、1種単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
〔4〕(D)架橋剤
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物は、架橋剤(D)を含有する。本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物は、架橋剤(D)として、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物(以下、適宜、酸架橋剤又は単に架橋剤と称する)を含有することが好ましい。
好ましい架橋剤としては、ヒドロキシメチル化又はアルコキシメチル化系フェノール化合物、アルコキシメチル化メラミン系化合物、アルコキシメチルグリコールウリル系化合物類及びアルコキシメチル化ウレア系化合物が挙げられ、その中でもヒドロキシメチル化又はアルコキシメチル化系フェノール化合物が、良好なパターン形状が得られることからより好ましい。特に好ましい架橋剤としての化合物(D)としては、分子内にベンゼン環を3〜5個含み、更にヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、分子量が1200以下のフェノール誘導体や、少なくとも2個の遊離N−アルコキシメチル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体やアルコキシメチルグリコールウリル誘導体が挙げられる。
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物は、パターン形状の観点から、架橋剤(D)として、アルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物を少なくとも2種含有することがより好ましく、アルコキシメチル基を分子内に2個以上有するフェノール化合物を少なくとも2種含有することが更に好ましく、該少なくとも2種のフェノール化合物の内の少なくとも1種が、分子内にベンゼン環を3〜5個含み、更にアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、分子量が1200以下のフェノール誘導体であることが特に好ましい。
アルコキシメチル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基が好ましい。
上記架橋剤のうち、ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物とホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによって得ることができる。また、アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体とアルコールを酸触媒下で反応させることによって得ることができる。
このようにして合成されたフェノール誘導体のうち、アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体が感度、保存安定性の点から特に好ましい。
別の好ましい架橋剤の例として、更にアルコキシメチル化メラミン系化合物、アルコキシメチルグリコールウリル系化合物類及びアルコキシメチル化ウレア系化合物のようなN−ヒドロキシメチル基又はN−アルコキシメチル基を有する化合物を挙げることができる。
このような化合物としては、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、1,3−ビスメトキシメチル−4,5−ビスメトキシエチレンウレア、ビスメトキシメチルウレア等が挙げられ、EP0,133,216A、西独特許第3,634,671号、同第3,711,264号、EP0,212,482A号に開示されている。
これら架橋剤の中で特に好ましいものを以下に挙げる。
Figure 2013156388
式中、L〜Lは、各々独立に、水素原子、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。
本発明において架橋剤は、レジスト組成物の固形分中、好ましくは3〜65質量%、より好ましくは5〜50質量%の添加量で用いられる。架橋剤の添加量を3〜65質量%とすることにより、残膜率及び解像力が低下することを防止するとともに、レジスト液の保存時の安定性を良好に保つことができる。
本発明において、架橋剤は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよく、パターン形状の観点から2種以上組み合わせて用いることが好ましい。
例えば、上記のフェノール誘導体に加え、他の架橋剤、例えば上述のN−アルコキシメチル基を有する化合物等を併用する場合、上記のフェノール誘導体と他の架橋剤の比率は、モル比で100/0〜20/80、好ましくは90/10〜40/60、更に好ましくは80/20〜50/50である。
〔5〕塩基性化合物
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物には、前記成分の他に、塩基性化合物を酸補足剤として含有することが好ましい。塩基性化合物を用いることにより、露光から後加熱までの経時による性能変化を小さくすることできる。このような塩基性化合物としては、有機塩基性化合物であることが好ましく、より具体的には、脂肪族アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシル基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。アミンオキサイド化合物(メチレンオキシ単位及び/又はエチレンオキシ単位を有するものが好ましく、例えば特開2008−102383に記載の化合物が挙げられる。)、アンモニウム塩(好ましくはヒドロキシド又はカルボキシレートである。より具体的にはテトラブチルアンモニウムヒドロキシドに代表されるテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドがLERの観点で好ましい。)も適宜用いられる。
更に、酸の作用により塩基性が増大する化合物も、塩基性化合物の1種として用いることができる。
アミン類の具体例としては、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリイソデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ジデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、メチルジオクタデシルアミン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、2,4,6−トリ(t−ブチル)アニリン、トリエタノールアミン、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミンや、米国特許第6040112号明細書のカラム3、60行目以降に例示の化合物、2−[2−{2―(2,2―ジメトキシ−フェノキシエトキシ)エチル}−ビス−(2−メトキシエチル)]−アミンや、米国特許出願公開第2007/0224539A1号明細書の段落[0066]に例示されている化合物(C1−1)〜(C3−3)などが挙げられる。含窒素複素環構造を有する化合物としては、2−フェニルベンゾイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、N−ヒドロキシエチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ジメチルアミノピリジン、アンチピリン、ヒドロキシアンチピリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−ウンデカ−7−エン、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
また、光分解性塩基性化合物(当初は塩基性窒素原子が塩基として作用して塩基性を示すが、活性光線あるいは放射線の照射により分解されて、塩基性窒素原子と有機酸部位とを有する両性イオン化合物を発生し、これらが分子内で中和することによって、塩基性が減少又は消失する化合物。例えば、特登3577743、特開2001−215689号、特開2001−166476、特開2008−102383に記載のオニウム塩)、光塩基発生剤(例えば、特開2010−243773に記載の化合物)も適宜用いられる。
これら塩基性化合物の中でも良好なLERが得られることから、アンモニウム塩又は光分解性塩基性化合物が好ましい。
本発明において、塩基性化合物は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明で使用される塩基性化合物の含有量は、レジスト組成物の全固形分に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.03〜5質量%がより好ましく、0.05〜3質量%が特に好ましい。
〔6〕界面活性剤
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物は、更に、塗布性を向上させるため界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤の例としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤、メガファックF171、F176(大日本インキ化学工業製)やフロラードFC430(住友スリーエム製)やサーフィノールE1004(旭硝子製)、OMNOVA社製のPF656及びPF6320、等のフッ素系界面活性剤、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)等のオルガノシロキサンポリマーが挙げられる。
レジスト組成物が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の使用量は、レジスト組成物の全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.0005〜1質量%である。
〔7〕有機カルボン酸
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物には、前記成分の他に、有機カルボン酸を含有することがスカム特性の観点から好ましい。このような有機カルボン酸化合物として、脂肪族カルボン酸、脂環式カルボン酸、不飽和脂肪族カルボン酸、オキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、ケトカルボン酸、安息香酸、安息香酸誘導体、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸などを挙げることができるが、電子線露光を真空化で行なう際にはレジスト膜表面より揮発して描画チャンバー内を汚染してしまう恐れがあるので、好ましい化合物としては、芳香族有機カルボン酸、その中でも例えば安息香酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸が好適である。
有機カルボン酸の配合量としては、フェノール性水酸基を有する化合物(B)100質量部に対し、0.01〜10質量部の範囲内が好ましく、より好ましくは0.01〜5質量部、更により好ましくは0.01〜3質量部である。
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物は、必要に応じて、更に、染料、可塑剤、化合物(A)以外の酸増殖剤(国際公開第95/29968号公報、国際公開第98/24000号公報、特開平8−305262号公報、特開平9−34106号公報、特開平8−248561号公報、特表平8−503082号公報、米国特許第5,445,917号明細書、特表平8−503081号公報、米国特許第5,534,393号明細書、米国特許第5,395,736号明細書、米国特許第5,741,630号明細書、米国特許第5,334,489号明細書、米国特許第5,582,956号明細書、米国特許第5,578,424号明細書、米国特許第5,453,345号明細書、米国特許第5,445,917号明細書、欧州特許第665,960号明細書、欧州特許第757,628号明細書、欧州特許第665,961号明細書、米国特許第5,667,943号明細書、特開平10−1508号公報、特開平10−282642号公報、特開平9−512498号公報、特開2000−62337号公報、特開2005−17730号公報、特開2008−209889号公報等に記載)等を含有してもよい。これらの化合物については、いずれも特開2008−268935号に記載のそれぞれの化合物を挙げることができる。
〔カルボン酸オニウム塩〕
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物は、カルボン酸オニウム塩を含有してもよい。カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸スルホニウム塩、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸アンモニウム塩などを挙げることができる。特に、カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸スルホニウム塩が好ましい。更に、本発明においては、カルボン酸オニウム塩のカルボキシレート残基が芳香族基、炭素−炭素2重結合を含有しないことが好ましい。特に好ましいアニオン部としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、単環若しくは多環環状アルキルカルボン酸アニオンが好ましい。更に好ましくはこれらのアルキル基の一部又は全てがフッ素置換されたカルボン酸のアニオンが好ましい。またアルキル鎖中に酸素原子を含んでいても良い。これにより220nm以下の光に対する透明性が確保され、感度、解像力が向上し、疎密依存性、露光マージンが改良される。
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物に使用される溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、別名1−メトキシ−2−プロパノール)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、トルエン、キシレン、酢酸シクロヘキシル、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどが好ましい。これらの溶剤は単独若しくは組合せて用いられる。
レジスト組成物の固形分は、上記溶剤に溶解し、固形分濃度として、1〜40質量%で溶解することが好ましい。より好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは3〜20質量%である。
本発明は、本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物により形成されたレジスト膜にも関し、このようなレジスト膜は、例えば、該レジスト組成物が基板等の支持体上に塗布されることにより形成される。このレジスト膜の厚みは、0.02〜0.1μmが好ましい。基板上に塗布する方法としては、スピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターコート等の適当な塗布方法により基板上に塗布されるが、スピン塗布が好ましく、その回転数は1000〜3000rpmが好ましい。塗布膜は60〜150℃で1〜20分間、好ましくは80〜120℃で1〜10分間プリベークして薄膜を形成する。
被加工基板及びその最表層を構成する材料は、例えば半導体用ウエハの場合、シリコンウエハを用いることができ、最表層となる材料の例としては、Si,SiO,SiN,SiON,TiN,WSi,BPSG,SOG,有機反射防止膜等が挙げられる。
また、本発明は、上記のようにして得られるレジスト膜を塗布した、レジスト塗布マスクブランクスにも関する。このようなレジスト塗布マスクブランクスを得るために、フォトマスク作製用のフォトマスクブランクス上にレジストパターンを形成する場合、使用される透明基板としては、石英、フッ化カルシウム等の透明基板を挙げることができる。一般には、該基板上に、遮光膜、反射防止膜、更に位相シフト膜、追加的にはエッチングストッパー膜、エッチングマスク膜といった機能性膜の必要なものを積層する。機能性膜の材料としては、ケイ素、又はクロム、モリブデン、ジルコニウム、タンタル、タングステン、チタン、ニオブ等の遷移金属を含有する膜が積層される。また、最表層に用いられる材料としては、ケイ素又はケイ素に酸素及び/又は窒素を含有する材料を主構成材料とするもの、更にそれらに遷移金属を含有する材料を主構成材料とするケイ素化合物材料や、遷移金属、特にクロム、モリブデン、ジルコニウム、タンタル、タングステン、チタン、ニオブ等より選ばれる1種以上、又は更にそれらに酸素、窒素、炭素より選ばれる元素を1以上含む材料を主構成材料とする遷移金属化合物材料が例示される。
遮光膜は単層でも良いが、複数の材料を塗り重ねた複層構造であることがより好ましい。複層構造の場合、1層当たりの膜の厚みは、特に限定されないが、5nm〜100nmであることが好ましく、10nm〜80nmであることがより好ましい。遮光膜全体の厚みとしては、特に限定されないが、5nm〜200nmであることが好ましく、10nm〜150nmであることがより好ましい。
これらの材料のうち、一般にクロムに酸素や窒素を含有する材料を最表層に持つフォトマスクブランク上でネガ型化学増幅型レジスト組成物を用いてパターン形成を行った場合、基板付近でくびれ形状が形成される、いわゆるアンダーカット形状となりやすいが、本発明を用いた場合、従来のものに比べてアンダーカット問題を改善することができる。
次いで、このレジスト膜には活性光線又は放射線(電子線等)を照射し、好ましくはベーク(通常80〜150℃、より好ましくは90〜130℃で、通常1〜20分間、好ましくは1〜10分間)を行った後、現像する。これにより良好なパターンを得ることができる。そして、このパターンをマスクとして用いて、適宜エッチング処理及びイオン注入などを行い、半導体微細回路及びインプリント用モールド構造体やフォトマスク等を作成する。
なお、本発明の組成物を用いてインプリント用モールドを作成する場合のプロセスについては、例えば、特許第4109085号公報、特開2008−162101号公報、及び「ナノインプリントの基礎と技術開発・応用展開―ナノインプリントの基板技術と最新の技術展開―編集:平井義彦(フロンティア出版)」に記載されている。
本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物の使用形態及びレジストパターン形成方法を次に説明する。
本発明は、上記レジスト膜又はレジスト塗布マスクブランクスを露光すること、及び、該露光されたレジスト膜又はレジスト塗布マスクブランクスを現像することを含む、レジストパターン形成方法にも関する。本発明において、前記露光が電子線又は極紫外線を用いて行われることが好ましい。
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上への露光(パターン形成工程)は、まず本発明のレジスト膜にパターン状に電子線又は極紫外線(EUV)照射を行うことが好ましい。露光量は電子線の場合0.1〜20μC/cm程度、好ましくは3〜15μC/cm程度、極紫外線の場合0.1〜20mJ/cm程度、好ましくは3〜15mJ/cm程度となるように露光する。次いで、ホットプレート上で60〜150℃で1〜20分間、好ましくは80〜120℃で1〜10分間、露光後加熱(ポストエクスポージャベーク)を行い、ついで現像、リンス、乾燥することによりレジストパターンを形成する。現像液は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)等の好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは2〜3質量%アルカリ水溶液で、好ましくは0.1〜3分間、より好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像する。アルカリ現像液には、アルコール類及び/又は界面活性剤を、適当量添加してもよい。アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。特に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%質量の水溶液が望ましい。
現像液には、必要に応じてアルコール類及び/又は界面活性剤を適当量添加することができる。
界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、好ましくは、非イオン性の界面活性剤である。非イオン性の界面活性剤としては特に限定されないが、フッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を用いることが更に好ましい。
界面活性剤の使用量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜2質量%、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。
現像方法としては、たとえば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)などを適用することができる。
上記各種の現像方法が、現像装置の現像ノズルから現像液をレジスト膜に向けて吐出する工程を含む場合、吐出される現像液の吐出圧(吐出される現像液の単位面積あたりの流速)は好ましくは2mL/sec/mm以下、より好ましくは1.5mL/sec/mm以下、更に好ましくは1mL/sec/mm以下である。流速の下限は特に無いが、スループットを考慮すると0.2mL/sec/mm以上が好ましい。
吐出される現像液の吐出圧を上記の範囲とすることにより、現像後のレジスト残渣に由来するパターンの欠陥を著しく低減することができる。
このメカニズムの詳細は定かではないが、恐らくは、吐出圧を上記範囲とすることで、現像液がレジスト膜に与える圧力が小さくなり、レジスト膜・レジストパターンが不用意に削られたり崩れたりすることが抑制されるためと考えられる。
なお、現像液の吐出圧(mL/sec/mm)は、現像装置中の現像ノズル出口における値である。
現像液の吐出圧を調整する方法としては、例えば、ポンプなどで吐出圧を調整する方法や、加圧タンクからの供給で圧力を調整することで変える方法などを挙げることができる。
また、現像液を用いて現像する工程の後に、他の溶媒に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。
アルカリ現像の後に行うリンス処理におけるリンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
こうして、本発明のネガ型化学増幅型レジスト組成物から形成されるレジスト膜について、未露光部分のレジスト膜は現像液に溶解し、露光された部分はフェノール性水酸基を有する化合物が架橋しているので現像液に溶解され難く、基板上に目的のパターンが形成される。
また本発明は、レジスト塗布マスクブランクスを、露光及び現像して得られるフォトマスクにも関する。露光及び現像としては、上記に記載の工程が適用される。該フォトマスクは半導体製造用として好適に使用される。
本発明におけるフォトマスクは、ArFエキシマレーザー等で用いられる光透過型マスクであっても、EUV光を光源とする反射系リソグラフィーで用いられる光反射型マスクであっても良い。
また、本発明は、上記した本発明のレジストパターン形成方法を含む、半導体デバイスの製造方法、及び、この製造方法により製造された半導体デバイスにも関する。
本発明の半導体デバイスは、電気電子機器(家電、OA・メディア関連機器、光学用機器及び通信機器等)に、好適に、搭載されるものである。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
[化合物(A)の合成]
<合成例1:化合物(A1)の合成>
3−メチル−1,3−ブタンジオール10gをアセトニトリル200mLに溶解し、14.6gのトリエチルアミン、235mgの4−ジメチルアミノピリジンを加えた後、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸クロリド29.1gを加え、室温で4時間撹拌した。反応液に酢酸エチル100mLと蒸留水100mLを加え、分液ロートに移し、水層を除去した。その後有機層を200mLの蒸留水で3回洗浄後、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン(質量比)=10/1)で精製し、溶媒を減圧留去後、真空乾燥することで化合物(A1)30.7gが得られた。
H−NMR(CDCl:ppm)δ:1.33〜1.22(18H、m)、1.91(2H、t、J=7.1Hz)、2.97−2.85(1H、m)、4.28〜4.08(4H、m)、7.18(2H、s)
<合成例2:化合物(A2)の合成>
3−フェニル−1,3−ブタンジオール2.5gをアセトニトリル100mLに溶解し、5.87gのトリエチルアミン、74mgの4−ジメチルアミノピリジンを加えた後、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸クロリド4.56gを加え、室温で4時間撹拌した。反応液に酢酸エチル100mLと蒸留水100mLを加え、分液ロートに移し、水層を除去した。その後有機層を200mLの蒸留水で3回洗浄後、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン(質量比)=10/1)で精製し、溶媒を減圧留去後、真空乾燥することで化合物(A2)3.07gが得られた。
H−NMR(CDCl:ppm)δ:1.27〜1.19(18H、m)、1.58(3H、s)、2.24(2H、t、J=7.1Hz)、2.94〜2.84(1H、m)、3.98〜3.91(1H、m)、4.18−4.03(3H、m)、7.15(2H、s)、7.34〜7.20(5H、m)
<合成例3:化合物(A3)の合成>
1,1−ジフェニル−1,3−プロパンジオール3.0gをアセトニトリル100mLに溶解し、5.13gのトリエチルアミン、64mgの4−ジメチルアミノピリジンを加えた後、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸クロリド3.98gを加え、室温で4時間撹拌した。反応液に酢酸エチル100mLと蒸留水100mLを加え、分液ロートに移し、水層を除去した。その後有機層を200mLの蒸留水で3回洗浄後、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン(質量比)=10/1)で精製し、溶媒を減圧留去後、真空乾燥することで化合物(A3)4.33gが得られた。
H−NMR(CDCl:ppm)δ:1.26〜1.20(18H、m)、2.75(2H、t、J=7.5Hz)、2.94〜2.84(1H、m)、4.12〜4.02(4H、m)、7.14(2H、s)、7.34〜7.19(10H、m)
同様にしてジオール化合物とスルホン酸クロリドを塩基存在下反応させることで化合物(A4)〜(A15)も合成した。
また一般式(I)には該当しない化合物として、比較用の化合物(AC1)〜(AC3)を準備した。
更に、これら化合物が発生するスルホン酸の体積を、富士通株式会社製の「WinMOPAC」を用いて上述の方法により計算した値を、これら化合物の構造と共に下記表1及び表2に示した。なお比較用の化合物(AC3)は、1,4−ジオール誘導体であり、上述のように酸増殖剤として機能するものではないが、スルホン酸を発生すると仮定した場合のスルホン酸の体積を便宜的に記載したものである。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
[実施例1E〜31E及び比較例1E〜4E(電子線)]
(1)支持体の準備
酸化Cr蒸着した6インチウェハー(通常のフォトマスクブランクスに使用する遮蔽膜処理を施した物)を準備した。
(2)レジスト塗布液の準備
(ネガ型化学増幅型レジスト組成物N1の塗布液組成)
化合物(A1)(構造式は上記) 0.47g
化合物(P4)(構造式は下記) 4.21g
光酸発生剤(z61)(構造式は下記) 0.47g
架橋剤CL−1(構造式は下記) 0.59g
架橋剤CL−4(構造式は下記) 0.30g
テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(塩基性化合物) 0.04g
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸(有機カルボン酸) 0.11g
界面活性剤PF6320(OMNOVA(株)製) 0.005g
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤) 18.8g
プロピレングリコールモノメチルエーテル(溶剤) 75.0g
Figure 2013156388
上記組成物溶液を0.04μmの孔径を有するポリテトラフルオロエチレンフィルターで精密ろ過して、レジスト塗布溶液を得た。
レジスト液処方で、下記表3に記載の成分を用いた以外はネガ型化学増幅型レジスト組成物N1と同様にしてネガ型化学増幅型レジスト組成物N2〜N31、ネガ型化学増幅型レジスト比較組成物N1〜N4を調製した。
Figure 2013156388
Figure 2013156388
Figure 2013156388
上記実施例/比較例で用いた前掲以外の素材の略称を以下に記載する。
〔フェノール性水酸基を有する化合物(化合物(B))〕
Figure 2013156388
〔酸発生剤(化合物(C))〕
Figure 2013156388
〔架橋剤(化合物(D))〕
Figure 2013156388
Figure 2013156388
〔塩基性化合物〕
B1:テトラブチルアンモニウムヒドロキシド
B2:トリ(n−オクチル)アミン
B3:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
Figure 2013156388
〔有機カルボン酸〕
D1:2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸
D2:2−ナフトエ酸
D3:安息香酸
〔界面活性剤〕
W−1:PF6320(OMNOVA(株)製)
W−2:メガファックF176(DIC(株)製;フッ素系)
W−3:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製;シリコン系)
〔溶剤〕
S1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)
S2:プロピレングリコールモノメチルエーテル(1−メトキシ−2−プロパノール)
S3:2−ヘプタノン
S4:乳酸エチル
S5:シクロヘキサノン
S6:γ−ブチロラクトン
S7:プロピレンカーボネート
(3)レジスト膜の作成
上記6インチウェハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMark8を用いてレジスト塗布溶液を塗布し、110℃、90秒間ホットプレート上で乾燥して、膜厚100nmのレジスト膜を得た。すなわち、レジスト塗布マスクブランクスを得た。
(4)ネガ型レジストパターンの作製
このレジスト膜に、電子線描画装置((株)日立製作所製HL750、加速電圧50KeV)を用いて、パターン照射を行った。照射後に、120℃、90秒間ホットプレート上で加熱し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。
(5)レジストパタ−ンの評価
得られたパターンを下記の方法で、感度、解像力、パタ−ン形状、ラインエッジラフネス(LER)、ドライエッチング耐性、スカム及び経時安定性について評価した。
〔感度〕
得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−4300)を用いて観察した。線幅100nm(ライン:スペース=1:1)のレジストパターンを解像するときの露光量(電子線照射量)を感度とした。この値が小さいほど、感度が高い。
〔解像力〕
上記の感度を示す露光量(電子線照射量)における限界解像力(ラインとスペース(ライン:スペース=1:1)が分離解像する最小の線幅)を解像力(nm)とした。
〔パタ−ン形状〕
上記の感度を示す露光量(電子線照射量)における線幅100nmのラインパターン(L/S=1/1)の断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−4300)を用いて観察した。ラインパターンの断面形状において、[ラインパターンのトップ部(表面部)における線幅/ラインパターンの中部(ラインパターンの高さの半分の高さ位置)における線幅]で表される比率が1.5以上のものを「逆テーパー」とし、該比率が1.2以上1.5未満のものを「やや逆テーパー」とし、該比率が1.2未満のものを「矩形」として、評価を行った。
〔ラインエッジラフネス(LER)〕
上記の感度を示す照射量(電子線照射量)で、線幅100nmのラインパターン(L/S=1/1)を形成した。そして、その長さ方向50μmに含まれる任意の30点について、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−9220)を用いて、エッジがあるべき基準線からの距離を測定した。そして、この距離の標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
〔ドライエッチング耐性〕
上記の感度を示す照射量(電子線照射量)で全面照射を行うことにより形成したレジスト膜を、HITACHI U−621でAr/C/Oガス(体積比率100/4/2の混合ガス)を用いて30秒間ドライエッチングを行った。その後レジスト残膜率を測定し、ドライエッチング耐性の指標とした。
非常に良好:残膜率95%以上
良好:95%未満90%以上
不良:90%未満
〔スカム評価〕
上記〔パターン形状〕と同様の方法でラインパターンを形成した。その後、S4800(日立ハイテク社(株)製)により断面SEMを取得しスペース部分の残渣を観察し以下のように評価した。
×:スカムが見られ、かつ、パターン間が一部つながっている。
○:スカムが見られるがパターン間はつながっていない。
◎:スカムは見られない。
〔経時安定性〕
各組成物を室温で1ヶ月間に亘って保存した後、保存前後の感度(上記の〔感度〕において測定した感度)の変動の度合を評価した。この評価は、以下の判定基準に基づいて行った。
(判定基準)
○(Good):感度の変動が1μC/cm未満であった場合
△(Fair):感度の変動が1μC/cm以上、かつ、3μC/cm以下であった場合
×(Insufficient):感度の変動が3μC/cmより大きかった場合。
評価結果を表4に示す。
Figure 2013156388

Figure 2013156388
表4に示す結果から、本発明に係る組成物は、感度、解像力、パターン形状、ラインエッジラフネス(LER)、ドライエッチング耐性、スカム特性及び経時安定性に優れることが分かる。
[実施例1F〜6F及び比較例1F〜4F(EUV)]
(レジスト評価)
上記のように調製した下記表5に記載のネガ型レジスト溶液を、スピンコーターを用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上に均一に塗布し、100℃で60秒間ホットプレート上で加熱乾燥を行って、0.05μmの膜厚を有したレジスト膜を形成させた。
得られたレジスト膜に関し、下記の方法で、感度、解像力、パタ−ン形状、ラインエッジラフネス(LER)、ドライエッチング耐性、スカム及び経時安定性について評価した。
〔感度〕
得られたレジスト膜に、EUV露光装置(Exitech社製 Micro Exposure Tool、NA0.3、Quadrupole、アウターシグマ0.68、インナーシグマ0.36)によるEUV光(波長13nm)を用いて、露光量を0〜20.0mJ/cmの範囲で0.1mJ/cmずつ変えながら、線幅100nmの1:1ラインアンドスペースパターンの反射型マスクを介して、露光を行った後、110℃で90秒間ベークした。その後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて現像した。
線幅100nmのラインアンドスペース(L/S=1/1)のマスクパターンを再現する露光量を感度とした。この値が小さいほど、感度が高い。
〔解像力〕
上記の感度を示す露光量における限界解像力(ラインとスペース(ライン:スペース=1:1)が分離解像する最小の線幅)を解像力(nm)とした。
〔パターン形状〕
上記の感度を示す露光量における線幅100nmのラインパターン(L/S=1/1)の断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−4300)を用いて観察した。ラインパターンの断面形状において、[ラインパターンのトップ部(表面部)における線幅/ラインパターンの中部(ラインパターンの高さの半分の高さ位置)における線幅]で表される比率が1.5以上のものを「逆テーパー」とし、該比率が1.2以上1.5未満のものを「やや逆テーパー」とし、該比率が1.2未満のものを「矩形」として、評価を行った。
〔ラインエッジラフネス(LER)〕
上記の感度を示す露光量で、線幅100nmのラインパターン(L/S=1/1)を形成した。そして、その長さ方向50μmにおける任意の30点について、走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−9220)を用いて、エッジがあるべき基準線からの距離を測定した。そして、この距離の標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性能であることを示す。
〔ドライエッチング耐性〕
上記の感度を示す露光量で全面照射を行うことにより形成したレジスト膜を、HITACHI U−621でAr/C/Oガス(体積比率100/4/2の混合ガス)を用いて15秒間ドライエッチングを行った。その後レジスト残膜率を測定し、ドライエッチング耐性の指標とした。
非常に良好:残膜率95%以上
良好:95%未満90%以上
不良:90%未満
〔スカム評価〕
上記〔パターン形状〕と同様の方法でラインパターンを形成した。その後、S4800(日立ハイテク社(株)製)により断面SEMを取得しスペース部分の残渣を観察し以下のように評価した。
×:スカムが見られ、かつ、パターン間が一部つながっている。
○:スカムが見られるがパターン間はつながっていない。
◎:スカムは見られない。
〔経時安定性〕
各組成物を室温で1ヶ月間に亘って保存した後、保存前後の感度(上記の〔感度〕において測定した感度)の変動の度合を評価した。この評価は、以下の判定基準に基づいて行った。
(判定基準)
○(Good):感度の変動が1mJ/cm未満であった場合
△(Fair):感度の変動が1mJ/cm以上、かつ、3mJ/cm以下であった場合
×(Insufficient):感度の変動が3mJ/cmより大きかった場合。
以上の評価結果を表5に示す。
Figure 2013156388
表5に示す結果から、本発明に係る組成物は、感度、解像力、パターン形状、ラインエッジラフネス(LER)、ドライエッチング耐性、スカム特性及び経時安定性に優れることが分かる。

Claims (14)

  1. (A)下記一般式(I)で表される化合物、(B)フェノール性水酸基を有する化合物、(C)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、及び、(D)架橋剤、を含有する、ネガ型化学増幅型レジスト組成物。
    Figure 2013156388

    一般式(I)中、R〜Rの各々は、水素原子又は置換基を表す。R〜Rは、それらの2以上が互いに結合して、環を形成していてもよい。
    Aは、1価の有機基を表す。
  2. 前記化合物(A)が、体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物である、請求項1に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
  3. 電子線又は極紫外線露光用である、請求項1又は2に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
  4. 前記フェノール性水酸基を有する化合物(B)が、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
    Figure 2013156388

    一般式(2)中、R12は、水素原子又はメチル基を表す。
    Arは、芳香族環を表す。
  5. 前記架橋剤(D)として、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物を含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
  6. 前記架橋剤(D)として、アルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物を少なくとも2種含有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
  7. 前記化合物(C)が、活性光線又は放射線の照射により、体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
  8. 前記フェノール性水酸基を有する化合物(B)が、下記一般式(3)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物。
    Figure 2013156388

    一般式(3)中、R13は、水素原子又はメチル基を表す。
    Xは非酸分解性の多環脂環炭化水素構造を有する基を表す。
    Arは芳香族環を表す。
    m2は1以上の整数である。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のネガ型化学増幅型レジスト組成物により形成されたレジスト膜。
  10. 請求項9に記載のレジスト膜を塗布した、レジスト塗布マスクブランクス。
  11. 請求項9に記載のレジスト膜を露光すること、及び、前記露光された膜を現像することを含む、レジストパターン形成方法。
  12. 請求項10に記載のレジスト塗布マスクブランクスを露光すること、及び、前記露光されたマスクブランクスを現像することを含む、レジストパターン形成方法。
  13. 前記露光が、電子線又は極紫外線を用いて行われる、請求項11又は12に記載のレジストパターン形成方法。
  14. 請求項10に記載のレジスト塗布マスクブランクスを、露光及び現像して得られるフォトマスク。
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