JP2015031850A - 感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、フォトマスク及びパターン形成方法、並びに、電子デバイスの製造方法及び電子デバイス - Google Patents

感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、フォトマスク及びパターン形成方法、並びに、電子デバイスの製造方法及び電子デバイス Download PDF

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夏海 横川
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孝太郎 高橋
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Abstract

【課題】極微細領域(例えば、スペース幅50nm以下の領域)の孤立パターンにおける解像性、及び、PED安定性に優れた感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、フォトマスク及びパターン形成方法、並びに、電子デバイスの製造方法及び電子デバイスの提供。
【解決手段】(A)フェノール性水酸基を有する高分子化合物、(B)活性光線又は放射線の照射により体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物、(C)架橋剤、及び、(D)フェノール性水酸基を有する低分子化合物を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、超LSIや高容量マイクロチップの製造などの超マイクロリソグラフィプロセスやその他のフォトファブリケーションプロセスに好適に用いられる、電子線や極紫外線を使用して高精細化したパターンを形成し得る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、フォトマスク及びパターン形成方法、並びに、電子デバイスの製造方法及び電子デバイスに関する。特に、本発明は、特定の下地膜を有する基板を使用するプロセスに好適に用い得る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、フォトマスク及びパターン形成方法、並びに、電子デバイスの製造方法及び電子デバイスに関する。
従来、ICやLSIなどの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、フォトレジスト組成物を用いたリソグラフィによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、更にエキシマレーザー光にというように短波長化の傾向が見られ、現在では、電子線やX線を用いたリソグラフィも開発が進んでいる。
これら電子線やX線、あるいはEUV光リソグラフィーは、次世代若しくは次々世代のパターン形成技術として位置付けられ、高感度、高解像性のレジスト組成物が望まれている。
特にウェハー処理時間の短縮化のため、高感度化は非常に重要な課題であるが、高感度化を追求しようとすると、パターン形状や、限界解像線幅で表される解像力が低下してしまい、これらの特性を同時に満足するレジスト組成物の開発が強く望まれている。
高感度と、高解像性、良好なパターン形状はトレードオフの関係にあり、これを如何にして同時に満足させるかが非常に重要である。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物には、一般に、アルカリ現像液に難溶性若しくは不溶性の樹脂を用い、放射線の露光によって露光部をアルカリ現像液に対し可溶化することでパターンを形成する「ポジ型」と、アルカリ現像液に可溶性の樹脂を用い、放射線の露光によって露光部をアルカリ現像液に対して難溶化若しくは不溶化することでパターンを形成する「ネガ型」とがある。
かかる電子線、X線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィープロセスに適した感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物としては、高感度化の観点から主に酸触媒反応を利用した化学増幅型ポジ型レジスト組成物が検討され、主成分としてアルカリ現像液には不溶又は難溶性で、酸の作用によりアルカリ現像液に可溶となる性質を有するフェノール性樹脂(以下、フェノール性酸分解性樹脂と略す)、及び酸発生剤からなる化学増幅型ポジ型レジスト組成物が有効に使用されている。
一方、半導体素子等の製造にあたってはライン、トレンチ、ホール、など種々の形状を有するパターン形成の要請がある。種々の形状を有するパターン形成の要請に応えるためにはポジ型だけではなく、ネガ型の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の開発も行われている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平06−214388号公報 特開平06−138660号公報 特開2010−266803号公報
しかし、上記文献に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物においては、極微細領域(例えば、スペース幅50nm以下の領域)の孤立パターンにおける解像性、及び、PED安定性(露光後に加熱操作(PEB)を行うまでの間、放置した場合の塗膜安定性)の点で、改良の余地があった。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定構造の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物によって上記目的が達成されることを見出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
〔1〕
(A)フェノール性水酸基を有する高分子化合物、
(B)活性光線又は放射線の照射により体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物、
(C)架橋剤、及び、
(D)フェノール性水酸基を有する低分子化合物
を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔2〕
前記化合物(A)が、活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生する構造部位を有する繰り返し単位(A1)を有する高分子化合物であり、前記高分子化合物(A)と化合物(B)とが同一成分である〔1〕に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔3〕
前記化合物(B)が発生する酸の体積が300Å以上である〔1〕又は〔2〕に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔4〕
前記高分子化合物(A)が、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する樹脂である〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
Figure 2015031850

一般式(I)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Xは非酸分解性の炭化水素基を有する基を表す。Arは芳香族環を表す。Lは2価の連結基を表す。
〔5〕
前記高分子化合物(A)が架橋性基を有する高分子化合物であり、高分子化合物(A)と架橋剤(C)とが同一成分である〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔6〕
前記低分子化合物(D)の分子量が90〜600である〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔7〕
前記架橋剤(C)が、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物である〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔8〕
電子線露光用である〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
〔9〕
〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
〔10〕
〔9〕に記載のレジスト膜を塗布した、レジスト塗布マスクブランクス。
〔11〕
〔10〕に記載のレジスト塗布マスクブランクスを、露光及び現像して得られるフォトマスク。
〔12〕
〔9〕に記載のレジスト膜を露光すること、及び、前記露光された膜を現像することを含むパターン形成方法。
〔13〕
〔10〕に記載のレジスト塗布マスクブランクスを露光すること、及び、前記露光されたマスクブランクスを現像することを含むパターン形成方法。
〔14〕
〔12〕又は〔13〕に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。
〔15〕
〔14〕に記載の電子デバイスの製造方法により製造された電子デバイス。
本発明により、極微細領域(例えば、スペース幅50nm以下の領域)の孤立パターンにおける解像性、及び、PED安定性に優れた感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、フォトマスク及びパターン形成方法、並びに、電子デバイスの製造方法及び電子デバイスを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線(EB)等を意味する。また、本発明において光とは、活性光線又は放射線を意味する。
また、本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線、X線、EUV光などによる露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線による描画も露光に含める。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、
(A)フェノール性水酸基を有する高分子化合物(以下、「樹脂(A)」、「高分子化合物(A)」又は「化合物(A)」とも言う。)
(B)活性光線又は放射線の照射により体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤(B)」とも言う。)
(C)架橋剤
(D)フェノール性低分子化合物(以下、「化合物(D)」とも言う。)
を含有する。
これにより、極微細領域(例えば、線幅50nm以下の領域)の孤立パターンにおける解像性、及び、PED安定性に優れた感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物、それを用いたレジスト膜、レジスト塗布マスクブランクス、フォトマスク及びパターン形成方法、並びに、電子デバイスの製造方法及び電子デバイスを提供することができる。その理由は定かではないが、例えば、以下のように推定される。
通常、露光により、レジスト膜に、現像液による除去が意図された未露光部と、現像液による除去が意図されない露光部とを設けた場合においても、未露光部内の、露光部に隣接する領域は、露光量は低いながらも、露光されている(以下、この領域を弱露光部という)。よって、弱露光部においても、現像液に対する不溶化又は難溶化が進行することとなり、解像度の低下の要因となる。
しかしながら、本発明の感活性光線性又は感放射線性組成物は、上記したように、フェノール性低分子化合物(D)を含有しているため、弱露光部において、架橋剤(C)が、高分子化合物(A)と反応するよりも、フェノール性低分子化合物(D)と優先的に反応し得る。そして、架橋剤(C)とフェノール性低分子化合物(D)との反応生成物は、架橋剤(C)と高分子化合物(A)との反応生成物と比較して、現像液に対して溶解度が高いため、弱露光部の現像液に対する不溶化又は難溶化は進行し難く、結果として、未露光部及び露光部の現像液に対する溶解コントラストが向上し、特に極微細領域における解像性がより向上するものと考えられる。
また、上記感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は(B)活性光線又は放射線の照射により体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物を含有するため、上記化合物(B)から発生する酸の拡散性が低いことにより、未露光部への余分な酸の発生が抑制されるため、極微細領域における解像度が向上するものと考えられる。また、露光後の酸の拡散性が低いことにより、結果としてPED安定性が向上するものと考えられる。
以下、本発明に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物について説明する。
本発明に係る感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、電子線又は極紫外線露光用であることが好ましく、電子線露光用であることがより好ましい。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、典型的にはネガ型パターン形成用のレジスト組成物であり、有機溶剤現像用のネガ型レジスト組成物であってもアルカリ現像用のネガ型レジスト組成物であってもよい。また本発明に係る組成物は、典型的には化学増幅型のレジスト組成物である。
〔1〕(A)フェノール性水酸基を有する高分子化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、(A)フェノール性水酸基を有する高分子化合物を含有する。
これにより、上記(B)活性光線又は放射線の照射により体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物との相乗効果に起因するPED安定性がより向上するものと考えられる。
本発明におけるフェノール性水酸基とは、芳香環基の水素原子をヒドロキシ基で置換してなる基である。該芳香環基の芳香環は単環又は多環の芳香環であり、ベンゼン環やナフタレン環等が挙げられる。
化合物(A)を含有してなる本発明の組成物によれば、露光部においては活性光線又は放射線の照射により酸発生剤(B)から発生する酸の作用により、フェノール性水酸基を含む化合物(A)と上述した架橋剤(C)との間で架橋反応が進行し、ネガ型のパターンが形成される。
本発明のフェノール性水酸基を含む高分子化合物(A)は、少なくとも一種のフェノール性水酸基を有する繰り返し単位を含有することが好ましい。フェノール性水酸基を有する繰り返し単位としては特に限定されないが、下記一般式(II)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2015031850
式中、
は、水素原子、置換基を有していてもよいメチル基、又はハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)を表し;
B’は、単結合又は2価の連結基を表し;
Ar’は、芳香環基を表し;
mは1以上の整数を表す。
における置換基を有していてもよいメチル基としては、トリフルオロメチル基や、ヒドロキシメチル基等を挙げることができる。
は、水素原子又はメチル基であることが好ましく、水素原子であることが現像性の理由から好ましい。
B’の2価の連結基としては、カルボニル基、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5)、スルホニル基(−S(=O)−)、−O−、−NH−又はこれらを組合せた2価の連結基が好ましい。
B’は、単結合、カルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)又は−C(=O)−NH−を表すことが好ましく、単結合又はカルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)を表すことがより好ましく、単結合であることがドライエッチング耐性向上の観点で特に好ましい。
Ar’の芳香族環は、単環又は多環の芳香族環であり、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環などの炭素数6〜18の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。中でも、ベンゼン環、ナフタレン環が解像性の観点で好ましく、ベンゼン環が感度の観点で最も好ましい。
mは1〜5の整数であることが好ましく、1が最も好ましい。mが1でAr’がベンゼン環の時、−OHの置換位置はベンゼン環のB’(B’が単結合である場合にはポリマー主鎖)との結合位置に対して、パラ位でもメタ位でもオルト位でもよいが、架橋反応性の観点から、パラ位、メタ位が好ましく、パラ位がより好ましい。
Ar’の芳香族環は、上記−OHで表される基以外にも置換基を有していてもよく、置換基としては例えば、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールカルボニル基が挙げられる。
フェノール性水酸基を有する繰り返し単位は、下記一般式(II’)で表される繰り返し単位であることが架橋反応性、現像性、ドライエッチング耐性の理由でより好ましい。
Figure 2015031850
一般式(II’)中、
12は、水素原子又はメチル基を表す。
Arは、芳香族環を表す。
12は、水素原子又はメチル基を表し、水素原子であることが現像性の理由から好ましい。
一般式(II’)におけるArは、上記一般式(II)におけるAr’と同義であり、好ましい範囲も同様である。一般式(II’)で表される繰り返し単位は、ヒドロキシスチレンから誘導される繰り返し単位(すなわち、一般式(II’)においてR12が水素原子であり、Arがベンゼン環である繰り返し単位)であることが感度の観点から好ましい。
化合物(A)は、上記のようなフェノール性水酸基を有する繰り返し単位のみから構成されていてもよい。化合物(A)は、上記のようなフェノール性水酸基を有する繰り返し単位以外にも後述するような繰り返し単位を有していてもよい。その場合、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位の含有率は、化合物(A)の全繰り返し単位に対して、10〜98モル%であることが好ましく、30〜97モル%であることがより好ましく、40〜95モル%であることが更に好ましい。これにより、特に、レジスト膜が薄膜である場合(例えば、レジスト膜の厚みが、10〜150nmである場合)、化合物(A)を用いて形成された本発明のレジスト膜における露光部のアルカリ現像液に対する溶解速度をより確実に低減できる(即ち、化合物(A)を用いたレジスト膜の溶解速度を、より確実に最適なものに制御できる)。その結果、感度をより確実に向上させることができる。
以下、フェノール性水酸基を有する繰り返し単位の例を記載するが、これに限定されるものではない。
Figure 2015031850
化合物(A)は、非酸分解性の炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造を有することが、高いガラス転移温度(Tg)が得られること、ドライエッチング耐性が良好となることから好ましい。
化合物(A)が、前述の特定の構造を有することで、化合物(A)のガラス転移温度(Tg)が高くなり、非常に硬いレジスト膜を形成することができ、酸の拡散性やドライエッチング耐性を制御することができる。従って、電子線や極紫外線等の活性光線又は放射線の露光部における酸の拡散性が非常に抑制されるため、微細なパターンでの解像力、パターン形状及びLERが更に優れる。また、化合物(A)が非酸分解性の炭化水素構造を有することが、ドライエッチング耐性の更なる向上に寄与するものと考えられる。更に、詳細は不明だが、炭化水素構造は水素ラジカルの供与性が高く、光酸発生剤の分解時の水素源となり、光酸発生剤の分解効率が更に向上し、酸発生効率が更に高くなっていると推定され、これがより優れた感度に寄与するものと考えられる。
本発明に係る化合物(A)が有していてもよい前述の特定の構造は、ベンゼン環等の芳香族環と、非酸分解性の炭化水素構造を有する基とが、フェノール性水酸基に由来する酸素原子を介して連結している。前述のように、該構造は高いドライエッチング耐性に寄与するだけでなく、化合物(A)のガラス転移温度(Tg)を上げることができ、これらの組み合わせの効果により高い解像力が提供されるものと推定される。
本発明において、非酸分解性とは、光酸発生剤が発生する酸により、分解反応が起こらない性質を意味する。
より具体的には、非酸分解性の炭化水素構造を有する基は、酸及びアルカリに安定な基であることが好ましい。酸及びアルカリに安定な基とは、酸分解性及びアルカリ分解性を示さない基を意味する。ここで酸分解性とは、光酸発生剤が発生する酸の作用により分解反応を起こす性質を意味する。
またアルカリ分解性とは、アルカリ現像液の作用により分解反応を起こす性質を意味し、アルカリ分解性を示す基としてはポジ型の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物において好適に使用される樹脂中に含まれる、従来公知のアルカリ現像液の作用で分解しアルカリ現像液中への溶解速度が増大する基(例えばラクトン構造を有する基など)が挙げられる。
炭化水素構造を有する基とは、炭化水素構造を有する一価の基である限り特に限定されないが、総炭素数が5〜40であることが好ましく、7〜30であることがより好ましい。炭化水素構造は、環内に不飽和結合を有していてもよい。
炭化水素構造を有する基における炭化水素構造は、鎖状、分岐の炭化水素基、単環型の脂環炭化水素基を有する構造、若しくは、多環型の脂環炭化水素構造を意味し、有橋式であってもよい。単環型の脂環炭化水素基としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができ、これらの基を複数有してもよい。単環型の脂環炭化水素基を複数有する場合は、単環型の脂環炭化水素基を2〜4個有することが好ましく、2個有することが特に好ましい。
鎖状、分岐の炭化水素基としては、炭素数1〜20のものが挙げられ(より好ましくは炭素数1〜10、更に好ましくは炭素数1〜7)、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。
多環型の脂環炭化水素構造としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を挙げることができ、炭素数6〜30の多環シクロ構造が好ましく、例えば、アダマンタン構造、デカリン構造、ノルボルナン構造、ノルボルネン構造、セドロール構造、イソボルナン構造、ボルナン構造、ジシクロペンタン構造、α−ピネン構造、トリシクロデカン構造、テトラシクロドデカン構造、あるいはアンドロスタン構造を挙げることができる。なお、単環若しくは多環のシクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
上記の炭化水素構造の好ましいものとしては、アダマンタン構造、デカリン構造、ノルボルナン構造、ノルボルネン構造、セドロール構造、シクロヘキシル基を複数有する構造、シクロヘプチル基を複数有する構造、シクロオクチル基を複数有する構造、シクロデカニル基を複数有する構造、シクロドデカニル基を複数有する構造、トリシクロデカン構造があげられ、アダマンタン構造がドライエッチング耐性の観点で最も好ましい(すなわち、前記非酸分解性の炭化水素構造を有する基が、非酸分解性のアダマンタン構造を有する基であることが最も好ましい)。
これらの炭化水素構造の化学式を以下に表示する。
Figure 2015031850
更に上記炭化水素構造は置換基を有してもよく、置換基としては例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜15)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)、カルボキシル基、カルボニル基、チオカルボニル基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、及びこれら基を組み合わせてなる基(好ましくは総炭素数1〜30、より好ましくは総炭素数1〜15)が挙げられる。
上記炭化水素構造としては、上記式(7)、(23)、(40)、(41)及び(51)のいずれかで表される構造、上記式(48)の構造における任意の一つの水素原子を結合手とした一価の基を2個有する構造が好ましく、上記式(23)、(40)及び(51)のいずれかで表される構造、上記式(48)の構造における任意の一つの水素原子を結合手とした一価の基を2個有する構造がより好ましく、上記式(40)で表される構造が最も好ましい。
炭化水素構造を有する基としては、上記の炭化水素構造の任意の一つの水素原子を結合手とした一価の基であることが好ましい。
前述の非酸分解性の炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造は、前述の非酸分解性の炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造を有する繰り返し単位として、化合物(A)に含有されることが好ましく、フェノール性水酸基やフェノールのオルト位炭素のような、化合物(A)中の架橋点の数を減らし、露光後にレジスト膜を放置した場合に発生した酸で膜内の反応が過剰に進行することを抑制し、PED安定性をより向上させる観点から、下記一般式(I)で表される繰り返し単位として化合物(A)に含有されることがより好ましい。
Figure 2015031850
一般式(I)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Xは非酸分解性の炭化水素基を有する基を表す。Arは芳香族環を表す。Lは2価の連結基を表す。
一般式(I)におけるRは水素原子又はメチル基を表すが、水素原子が特に好ましい。
一般式(I)のArの芳香族環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環などの炭素数6〜18の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。中でも、ベンゼン環、ナフタレン環が解像性の観点で好ましく、ベンゼン環が最も好ましい。
Arの芳香族環は、上記−OXで表される基以外にも置換基を有していてもよく、置換基としては例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜6)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜15)、ハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6)、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)が挙げられ、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基が好ましく、アルコキシ基がより好ましい。
Xは非酸分解性の炭化水素基を有する基を表し、非酸分解性の炭化水素構造を有する基を表すことが好ましい。Xで表される非酸分解性の炭化水素構造を有する基の具体例及び好ましい範囲は上述のものと同様である。Xは、後述の一般式(4)における−Y−Xで表される基であることがより好ましい。
Lの2価の連結基としては、カルボニル基、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5)、スルホニル基(−S(=O)−)、−O−、−NH−又はこれらを組合せた2価の連結基が好ましい。
Lは、単結合、カルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)又は−C(=O)−NH−を表すことが好ましく、単結合又はカルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)を表すことがより好ましく、単結合であることがドライエッチング耐性向上の観点で特に好ましい。
本発明において、前記一般式(I)で表される繰り返し単位が、下記一般式(4)で表される繰り返し単位であることが好ましい。
一般式(4)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物(A)を使用すると、高分子化合物(A)のTgが高くなり、非常に硬いレジスト膜を形成するため、酸の拡散性やドライエッチング耐性をより確実に制御できる。
Figure 2015031850
一般式(4)中、R13は水素原子又はメチル基を表す。
Yは単結合又は2価の連結基を表す。
は非酸分解性の炭化水素基を表す。
前記一般式(4)で表される繰り返し単位で、本発明に用いられる好ましい例を以下に記述する。
一般式(4)におけるR13は水素原子又はメチル基を表すが、水素原子が特に好ましい。
一般式(4)において、Yは2価の連結基であることが好ましい。Yの2価連結基として好ましい基は、カルボニル基、チオカルボニル基、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5)、スルホニル基、−COCH−、−NH−又はこれらを組合せた2価の連結基(好ましくは総炭素数1〜20、より好ましくは総炭素数1〜10)であり、より好ましくはカルボニル基、−COCH−、スルホニル基、−CONH−、−CSNH−であり、更に好ましくはカルボニル基、−COCH−であり、特に好ましくはカルボニル基である。
は炭化水素基を表し、非酸分解性である。炭化水素基の総炭素数は5〜40であることが好ましく、7〜30であることがより好ましい。炭化水素基は、環内に不飽和結合を有していてもよい。
このような炭化水素基は、鎖状、分岐の炭化水素基、単環型の脂環炭化水素基を有する基、若しくは、多環型の脂環炭化水素基であり、有橋式であってもよい。単環型の脂環炭化水素基としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができ、これらの基を複数有してもよい。単環型の脂環炭化水素基を複数有する場合は、単環型の脂環炭化水素基を2〜4個有することが好ましく、2個有することが特に好ましい。
鎖状、分岐の炭化水素基としては、炭素数1〜20のものが好ましく挙げられ、炭素数1〜10のものがより好ましく挙げられ、炭素数1〜7のものが更に好ましく挙げられる。 鎖状、分岐の炭化水素基としては、具体的には、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基などが挙げられる。
多環型の脂環炭化水素基としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜30の多環シクロ構造を有する基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、あるいはアンドロスタニル基を挙げることができる。なお、単環若しくは多環のシクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
上記Xの多環脂環炭化水素基としては、好ましくはアダマンチル基、デカリン基、ノルボルニル基、ノルボルネニル基、セドロール基、シクロヘキシル基を複数有する基、シクロヘプチル基を複数有する基、シクロオクチル基を複数有する基、シクロデカニル基を複数有する基、シクロドデカニル基を複数有する基、トリシクロデカニル基であり、アダマンチル基がドライエッチング耐性の観点で最も好ましい。Xの炭化水素基における炭化水素構造の化学式としては、前述の炭化水素構造を有する基における炭化水素構造の化学式と同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。Xの炭化水素基は、前述の炭化水素構造における任意の一つの水素原子を結合手とした一価の基が挙げられる。
更に上記脂環炭化水素基は置換基を有してもよく、置換基としては炭化水素構造が有してもよい置換基として上述したものと同様のものが挙げられる。
一般式(4)における−O−Y−Xの置換位置はベンゼン環のポリマー主鎖との結合位置に対して、パラ位でもメタ位でもオルト位でもよいが、パラ位が好ましい。
本発明において、前記一般式(I)で表される繰り返し単位が、下記一般式(4’)で表される繰り返し単位であることが最も好ましい。
Figure 2015031850
一般式(4’)中、R13は水素原子又はメチル基を表す。
一般式(4’)におけるR13は水素原子又はメチル基を表すが、水素原子が特に好ましい。
一般式(4’)におけるアダマンチルエステル基の置換位置はベンゼン環のポリマー主鎖との結合位置に対して、パラ位でもメタ位でもオルト位でもよいが、パラ位が好ましい。
非酸分解性の炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造を有する繰り返し単位の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2015031850
中でも、一般式(4)で表される繰り返し単位の具体例としては、以下のものが挙げられる。
Figure 2015031850
Figure 2015031850
化合物(A)が、前述の非酸分解性の炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造を有する繰り返し単位を含有する樹脂である場合、該繰り返し単位の含有率は、化合物(A)の全繰り返し単位に対して、1〜40モル%であることが好ましく、より好ましくは2〜30モル%である。
化合物(A)は、架橋性基を有してもよく、架橋性基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
上述した架橋性基を有する繰り返し単位としては、以下の繰り返し単位(Q)が好ましく挙げられる。
(a)繰り返し単位(Q)
繰り返し単位(Q)は、置換基を有していてもよいメチロール基を少なくとも1つ含む構造である。
ここで、「メチロール基」とは、下記一般式(M)で表される基であり、本発明の一形態において、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基であることが好ましい。
Figure 2015031850
式中、R、R及びZは、後述する一般式(1)において定義する通りである。
まず、一般式(1)について説明する。
Figure 2015031850
一般式(1)において、
は、水素原子、メチル基、又はハロゲン原子を表す。
及びRは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Lは、2価の連結基もしくは単結合を表す。
Yは、メチロール基を除く1価の置換基を表す。
Zは、水素原子又は置換基を表す。
mは、0〜4の整数を表す。
nは、1〜5の整数を表す。
m+nは5以下である。
mが2以上である場合、複数のYは互いに同一であっても異なっていてもよい。
nが2以上である場合、複数のR、R及びZは互いに同一であっても異なっていてもよい。
また、Y、R、R及びZの2つ以上が互いに結合して環構造を形成していてもよい。ここで、「Y、R、R及びZの2つ以上が互いに結合して環構造を形成する」とは、同じ記号で表される基が複数ある場合には同じ記号で表される基同士で結合して環構造を形成していてもよく、あるいは、異なる記号で表される基が互いに結合して環を形成していてもよいことを意味する。
で表されるメチル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、イソプロピル基を挙げることができる。置換基を有していてもよいメチル基としては、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基等を挙げることができる。Rのハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
は、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
およびRで表されるアルキル基としては、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基等を挙げることができ、シクロアルキル基としては、炭素数3〜10のシクロアルキル基を挙げることができる。具体的には、水素原子、メチル基、シクロヘキシル基、t−ブチル基が挙げられる。ここでのアルキル基及びシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としては、Yの1価の置換基が有する置換基として後述するものと同様のものが挙げられる。
Lで表される2価の連結基としては、炭素数6〜18の単環もしくは多環の芳香環、−C(=O)−、−O−C(=O)−、−CH−O−C(=O)−、チオカルボニル基、直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは1〜6)、直鎖状若しくは分岐状のアルケニレン基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは2〜6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜10、より好ましくは3〜6)、スルホニル基、−O−、−NH−、−S−、環状ラクトン構造又はこれらを組み合わせた2価の連結基(好ましくは総炭素数1〜50、より好ましくは総炭素数1〜30、更に好ましくは総炭素数1〜20)が挙げられる。
上記一般式(1)のLにおける芳香環の好ましい例としては、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、フェナントレン環などの炭素数6〜18の置換基を有していてもよい芳香族炭化水素環、又は、例えば、チオフェン環、フラン環、ピロール環、ベンゾチオフェン環、ベンゾフラン環、ベンゾピロール環、トリアジン環、イミダゾール環、ベンゾイミダゾール環、トリアゾール環、チアジアゾール環、チアゾール環等のヘテロ環を含む芳香環ヘテロ環を挙げることができる。中でも、ベンゼン環、ナフタレン環が解像性の観点で好ましく、ベンゼン環が最も好ましい。
Lで表される2価の連結基は、置換基を有していてもよく、この置換基としては、Yで表される1価の置換基が有する置換基として後述するものと同様のものが挙げられる。
Yで表される1価の置換基としては、アルキル基(直鎖又は分岐のいずれであってもよく、炭素数1〜12が好ましい)、アルケニル基(炭素数2〜12が好ましい)、アルキニル基(炭素数2〜12が好ましい)、シクロアルキル基(単環、多環のいずれであってもよく炭素数3〜12が好ましい)、アリール基(炭素数6〜18が好ましい)、ヒドロキシ基、アルコキシ基、エステル基、アミド基、ウレタン基、ウレイド基、チオエーテル基、スルホンアミド基、ハロゲン原子、ハロアルキル基及びスルホン酸エステル基が挙げられる。好ましい例としては、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、エステル基、アリール基が挙げられ、更に好ましい例としては、アルキル基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基が挙げられる。
Yの1価の置換基は、さらに置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、ヒドロキシル基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子)、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基、アルコキシアルキル基、これらを組み合わせた基が挙げられ、炭素数8以下が好ましい。
また、mが2以上の時、複数のYが単結合又は連結基を介して互いに結合し、環構造を形成していてもよい。この場合の連結基としては、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、カルボニル基、アルキレン基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、上記Rで表されるメチル基が有していてもよい置換基で挙げたものと同様のものが挙げられる。
ハロアルキル基としては、少なくとも1つ以上の水素原子がフッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子で置換された炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。具体例としては、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ウンデカフルオロシクロヘキシル基が挙げられる。
Zで表される1価の置換基としては、アルキル基(直鎖又は分岐のいずれであってもよく、炭素数1〜12が好ましい)、アルケニル基(炭素数2〜12が好ましい)、アルキニル基(炭素数2〜12が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数3〜8が好ましい)、アリール基(単環、多環のいずれであってもよく炭素数6〜18が好ましい)、ハロアルキル基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシアルキル基及び複素環基が挙げられる。好ましい例としては、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルカノイル基、アルケニル基、ハロアルキル基、アルコキシアルキル基が挙げられる。
ハロアルキル基として好ましいものは、上記一般式(1)のYで挙げたものと同様である。
アルカノイル基としては、炭素数2〜20のアルカノイル基が好ましく、例えば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロメチルカルボニル基、ペンタノイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−メチルスルファニルベンゾイル基、4−フェニルスルファニルベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、2−ブトキシベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、3−トリフルオロメチルベンゾイル基、3−シアノベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基及び4−メトキシベンゾイル基が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基及びトリフルオロメチルオキシカルボニル基が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、炭素数7〜30のアリールオキシカルボニル基が挙げられ、例えば、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基及び4−メトキシフェニルオキシカルボニル基が挙げられる。
アルキルスルホニルオキシ基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニルオキシ基が好ましく、例えば、メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、プロピルスルホニルオキシ基、イソプロピルスルホニルオキシ基、ブチルスルホニルオキシ基、ヘキシルスルホニルオキシ基、シクロヘキシルスルホニルオキシ基、オクチルスルホニルオキシ基、2−エチルヘキシルスルホニルオキシ基、デカノイルスルホニルオキシ基、ドデカノイルスルホニルオキシ基、オクタデカノイルスルホニルオキシ基、シアノメチルスルホニルオキシ基、メトキシメチルスルホニルオキシ基及びパーフルオロアルキルスルホニルオキシ基が挙げられる。
アリールスルホニルオキシ基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニルオキシ基が好ましく、例えば、フェニルスルホニルオキシ基、1−ナフチルスルホニルオキシ基、2−ナフチルスルホニルオキシ基、2−クロロフェニルスルホニルオキシ基、2−メチルフェニルスルホニルオキシ基、2−メトキシフェニルスルホニルオキシ基、2−ブトキシフェニルスルホニルオキシ基、3−クロロフェニルスルホニルオキシ基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニルオキシ基、3−シアノフェニルスルホニルオキシ基、3−ニトロフェニルスルホニルオキシ基、4−フルオロフェニルスルホニルオキシ基、4−シアノフェニルスルホニルオキシ基、4−メトキシフェニルスルホニルオキシ基、4−メチルスルファニルフェニルスルホニルオキシ基、4−フェニルスルファニルフェニルスルホニルオキシ基及び4−ジメチルアミノフェニルスルホニルオキシ基が挙げられる。
アルキルスルホニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基が好ましく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、イソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、ヘキシルスルホニル基、シクロヘキシルスルホニル基、オクチルスルホニル基、2−エチルヘキシルスルホニル基、デカノイルスルホニル基、ドデカノイルスルホニル基、オクタデカノイルスルホニル基、シアノメチルスルホニル基、メトキシメチルスルホニル基及びパーフルオロアルキルスルホニル基が挙げられる。
アリールスルホニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニル基が好ましく、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、2−メチルフェニルスルホニル基、2−メトキシフェニルスルホニル基、2−ブトキシフェニルスルホニル基、3−クロロフェニルスルホニル基、3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル基、3−シアノフェニルスルホニル基、3−ニトロフェニルスルホニル基、4−フルオロフェニルスルホニル基、4−シアノフェニルスルホニル基、4−メトキシフェニルスルホニル基、4−メチルスルファニルフェニルスルホニル基、4−フェニルスルファニルフェニルスルホニル基及び4−ジメチルアミノフェニルスルホニル基が挙げられる。
アルキルチオ基としては、炭素数1〜30のアルキルチオ基が挙げられ、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基、ヘキシルチオ基、t−ブチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、デシルチオ基及びドデシルチオ基が挙げられる。
アリールチオ基としては、炭素数6〜30のアリールチオ基が挙げられ、例えば、フェニルチオ基、1−ナフチルチオ基、2−ナフチルチオ基、トリルチオ基、メトキシフェニルチオ基、ナフチルチオ基、クロロフェニルチオ基、トリフルオロメチルフェニルチオ基、シアノフェニルチオ基及びニトロフェニルチオ基が挙げられる。
複素環基としては、好ましくは、窒素原子、酸素原子、硫黄原子又はリン原子を含んだ芳香族若しくは脂肪族の複素環基が挙げられる。この複素環基としては、例えば、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサニリル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、テトラヒドロピリミニジル基、テトラヒドロ−2−ピリミジノニル基、トリアジニル基、モルホリニル基及びチオキサントリル基が挙げられる。
nは、好ましくは1〜4の整数を表し、より好ましくは2〜4の整数を表し、特に好ましくは2又は3である。mは、好ましくは0又は1である。
また、一般式(1)で表される繰り返し単位(Q)は、好ましくは下記一般式(2)又は(3)で表される繰り返し単位である。
Figure 2015031850
一般式(2)及び(3)において、
、R、R、Y、Z、m及びnは、前記一般式(1)で定義した通りである。 Arは、芳香環を表す。
及びWは、2価の連結基又は単結合を表す。
、R2、R、Y、Z、m及びnの具体例としては、それぞれ上記一般式(1)において述べたものと同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
Arで表される芳香環の具体例としては、上記一般式(1)におけるLが芳香環である場合の具体例と同様のものが挙げられ、好ましい範囲も同様である。
及びWで表される2価の連結基としては、炭素数6〜18の置換基を有しても良い単環もしくは多環の芳香族炭化水素環、−C(=O)−、−O−C(=O)−、−CH−O−C(=O)−、チオカルボニル基、直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは1〜6)、直鎖状若しくは分岐状のアルケニレン基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは2〜6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜10、より好ましくは5〜10)、スルホニル基、−O−、−NH−、−S−、環状ラクトン構造、又はこれらを組み合わせた2価の連結基が挙げられる。
また、一般式(1)で表される繰り返し単位(Q)は、さらに好ましくは、下記一般式(2’)又は(3’)で表される。
Figure 2015031850
上記一般式(2’)及び(3’)におけるR、Y、Z、m及びnは、上記一般式(1)における各基と同義であり、具体例および好ましい範囲も同様である。上記一般式(2’)におけるArは、上記一般式(2)におけるArと同義であり、好ましい範囲も同様である。
上記一般式(3’)において、Wは、2価の連結基である。Wで表される2価の連結基としては、炭素数6〜18の置換基を有しても良い単環もしくは多環の芳香族炭化水素環、−C(=O)−、直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは1〜6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜10、より好ましくは5〜10)、−O−、環状ラクトン構造又はこれらを組み合わせた2価の連結基が挙げられる。
上記一般式(2’)において、fは0〜6の整数である。0〜3の整数であることが好ましく、1〜3の整数であることがより好ましい。
上記一般式(2’)及び(3’)において、gは0又は1である。
また、一般式(2’)は、特に好ましくは、下記一般式(1−a)〜(1−c)のいずれかで表される。繰り返し単位(Q)は、下記一般式(1−a)〜(1−c)のいずれかで表される繰り返し単位又は上記一般式(3’)で表される繰り返し単位であることが特に好ましい。
Figure 2015031850
上記一般式(1−a)〜(1−c)におけるR、Y及びZは、上記一般式(1)における各基と同義であり、具体例及び好ましい範囲も同様である。
上記一般式(1−b)〜(1−c)において、
Y”は、水素原子又は1価の置換基を表す。1価の置換基としては、上述したYで表される1価の置換基と同様のものが挙げられる。ただし、Y”は、メチロール基であってもよい。
は、水素原子又は1価の置換基を表す。1価の置換基の具体例は、一般式(1)におけるZが1価の置換基である場合と同様のものが挙げられる。
fは1〜6の整数を表す。好ましい範囲は、一般式(2’)で述べた通りである。
mは0又は1であり、nは1〜3の整数を表す。
上記一般式(1−b)および(1−c)において、Rは水素原子、アルキル基、(直鎖又は分岐のいずれであってもよく、炭素数1〜12が好ましい)、アルケニル基(炭素数2〜12が好ましい)、アルキニル基(炭素数2〜12が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数3〜8が好ましい)、アリール基(単環、多環のいずれであってもよく炭素数6〜18が好ましい)、ハロアルキル基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基及び複素環基が挙げられる。好ましい例としては、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルカノイル基、が挙げられる。
ハロアルキル基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、シアノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基及び複素環基の具体例は、上記一般式(1)のYと同様であり、好ましい範囲も同様である。
繰り返し単位(Q)の含有率は、架橋効率と現像性の観点から、高分子化合物(A)に含まれる全繰り返し単位に対して、5〜50モル%であることが好ましく、10〜40モル%であることがより好ましい。
繰り返し単位(Q)の具体例としては、下記構造が挙げられる。
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
上記架橋性基を有する繰り返し単位としては、下記一般式(1−1)又は(1−2)で表される繰り返し単位も好ましく挙げられる。
Figure 2015031850
上記式(1−1)及び(1−2)中、Aは水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を示す。Rは水素原子、又は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を示す。Lは単結合又は2価の連結基を表す。Arは2価の芳香環基を表す。Yは単結合又は2価の連結基を表す。
Aは、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
Lで表される2価の連結基は置換基を有してもよく、Lが表す2価の連結基、及び、2価の連結基が有してもよい置換基の具体例は、上述した一般式(1)中のLにおけるものと同様である。
Lは、単結合であることが好ましい。
Arで表される芳香環の具体例及び好ましい例としては、上記一般式(1)におけるLが芳香環である場合の具体例及び好ましい例と同様である。
Yで表される2価の連結基としては、炭素数6〜18の単環もしくは多環の芳香環、−C(=O)−、−O−C(=O)−、−CH−O−C(=O)−、チオカルボニル基、直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは1〜6)、直鎖状若しくは分岐状のアルケニレン基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは2〜6)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜10、より好ましくは3〜6)、スルホニル基、−O−、−NH−、−S−、環状ラクトン構造又はこれらを組み合わせた2価の連結基(好ましくは総炭素数1〜50、より好ましくは総炭素数1〜30、更に好ましくは総炭素数1〜20)が挙げられる。
Yは、エチレン基又はメチレンカルボニル基であることが好ましい。
また、上記式(1−1)及び(1−2)中、Rは水素原子、又は炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基を示す。上記炭素数1〜6の直鎖状、分岐状又は環状の1価炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、これらの構造異性体、シクロペンチル基、シクロへキシル基のアルキル基等が好ましく挙げられるが、特に好ましくはメチル基である。炭素数が6を超えると架橋形成能が下がるおそれがある。
上記一般式(1−1)及び(1−2)で示される繰り返し単位の好ましい具体例としては、下記のもの等が例示されるが、これらに限定されない。
Figure 2015031850
(式中、Aは上記定義と同じである。)
Figure 2015031850
Figure 2015031850
化合物(A)は、上記繰り返し単位を有しても有さなくてもよいが、有する場合、上記繰り返し単位の含有率は、化合物(A)における全繰り返し単位に対して一般的に1〜30モル%、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは2〜10モル%である。
化合物(A)は解像度、ラフネス特性及びEL(露光ラチチュード)の少なくとも1つが向上させる観点から、活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生する構造部位(以下、「酸発生構造(a)」とも言う。)を有する繰り返し単位(A1)を含むことが好ましい。
化合物(A)は、活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生する構造部位を有する繰り返し単位(A1)として、下記一般式(5)により表される繰り返し単位を有することも好ましい。また、高分子化合物(A)と後述する化合物(B)とが同一成分であることが好ましい。
Figure 2015031850
41は、水素原子又はメチル基を表す。L41は、単結合又は2価の連結基を表す。L42は、2価の連結基を表す。Sは、活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生させる構造部位を表す。
41は上述したように水素原子又はメチル基であり、水素原子がより好ましい。
41及びL42の2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、−O−、−SO−、−CO−、−N(R)−、−S−、−CS−及びこれらの2種以上の組み合わせが挙げられ、総炭素数が20以下のものが好ましい。ここで、Rは、アリール基、アルキル基又はシクロアルキルを表す。
42の2価の連結基は、アリーレン基であることが好ましく、フェニレン基、トリレン基、ナフチレン基などの炭素数6〜18(より好ましくは炭素数6〜10)のアリーレン基、あるいは、例えば、チオフェン、フラン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、ベンゾピロール、トリアジン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、チアジアゾール、チアゾール等のヘテロ環を含む2価の芳香環基を好ましい例として挙げることができる。
41及びL42のアルキレン基としては、好ましくは、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、及びドデカニレン基等の炭素数1〜12のものが挙げられる。
41及びL42のシクロアルキレン基としては、好ましくは、シクロペンチレン基及びシクロヘキシレン基等の炭素数5〜8のものが挙げられる。
41及びL42のアリーレン基としては、好ましくは、フェニレン基及びナフチレン基等の炭素数6〜14のものが挙げられる。
これらアルキレン基、シクロアルキレン基及びアリーレン基は、置換基を更に有していてもよい。この置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基が挙げられる。
酸発生構造(a)としては、スルホニウム塩構造又はヨードニウム塩構造(より好ましくはスルホニウム塩構造)を有することが好ましく、スルホニウム塩又はヨードニウム塩を含むイオン性構造部位(より好ましくはスルホニウム塩を含むイオン性構造部位)がより好ましい。より具体的には、酸発生構造(a)として、下記一般式(PZI)又は(PZII)で表される基が好ましい。
Figure 2015031850
上記一般式(PZI)において、
201〜R203は、各々独立に、有機基を表す。
201〜R203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成したものを用いると、露光時の分解物で露光機を汚染することを抑えることが期待でき、好ましい。
は、活性光線又は放射線の照射により分解して発生する酸アニオンを示し、非求核性アニオンが好ましい。非求核性アニオンとしては、例えば、スルホン酸アニオン、カルボン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、ビス(アルキルスルホニル)イミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチルアニオン等を挙げることができる。
非求核性アニオンとは、求核反応を起こす能力が著しく低いアニオンであり、分子内求核反応による経時分解を抑制することができるアニオンである。これにより樹脂の経時安定性が向上し、組成物の経時安定性も向上する。
201〜R203の有機基としては、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、インドリル基などが挙げられる。ここで、シクロアルキル基及びシクロアルケニル基は、環を形成する炭素原子の少なくとも1つがカルボニル炭素であってもよい。
201〜R203のうち、少なくとも1つがアリール基であることが好ましく、三つ全てがアリール基であることがより好ましい。
201、R202及びR203におけるアリール基としてはフェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
201、R202及びR203におけるアルキル基、シクロアルキル基、及び、シクロアルケニル基としては、好ましくは、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)、炭素数3〜10のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基)、炭素数3〜10のシクロアルケニル基(例えば、ペンタジエニル基、シクロヘキセニル基)を挙げることができる。
201、R202及びR203としての、これらアリール基、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、インドリル基などの有機基は更に置換基を有していてもよい。その置換基としては、ニトロ基、フッ素原子などのハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、シアノ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜15)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜7)、アシル基(好ましくは炭素数2〜12)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは炭素数2〜7)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜14)、ヒドロキシアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)、アルキルカルボニル基(好ましくは炭素数2〜15)、シクロアルキルカルボニル基(好ましくは炭素数4〜15)、アリールカルボニル基(好ましくは炭素数7〜14)、シクロアルケニルオキシ基(好ましくは炭素数3〜15)、シクロアルケニルアルキル基(好ましくは炭素数4〜20)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
201、R202及びR203の各基が有していても良い置換基としてのシクロアルキル基及びシクロアルケニル基は、環を形成する炭素原子の少なくとも1つがカルボニル炭素であってもよい。
201、R202及びR203の各基が有していても良い置換基は、更に置換基を有していてもよく、このような更なる置換基の例としては、R201、R202及びR203の各基が有していても良い置換基の上記例と同じものを挙げることができるが、アルキル基、シクロアルキル基が好ましい。
201〜R203のうち、少なくとも1つがアリール基でない場合の好ましい構造としては、特開2004−233661号公報の段落0046,0047、特開2003−35948号公報の段落0040〜0046、米国特許出願公開第2003/0224288号明細書に式(I−1)〜(I−70)として例示されている化合物、米国特許出願公開第2003/0077540号明細書に式(IA−1)〜(IA−54)、式(IB−1)〜(IB−24)として例示されている化合物等のカチオン構造を挙げることができる。
前記一般式(PZII)中、R204、R205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。これらアリール基、アルキル基、シクロアルキル基としては、前述の化合物(PZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基として説明したアリール基と同様である。
204、R205のアリール基は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等を有する複素環構造を有するアリール基であってもよい。複素環構造を有するアリール基としては、例えば、ピロール残基(ピロールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、フラン残基(フランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、チオフェン残基(チオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)、インドール残基(インドールから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾフラン残基(ベンゾフランから水素原子が1個失われることによって形成される基)、ベンゾチオフェン残基(ベンゾチオフェンから水素原子が1個失われることによって形成される基)等を挙げることができる。
204、R205のアリール基、アルキル基及びシクロアルキル基は、置換基を有していてもよい。この置換基としても、前述の化合物(PZI)におけるR201〜R203のアリール基、アルキル基、シクロアルキル基が有していてもよいものが挙げられる。
は、活性光線又は放射線の照射により分解して発生する酸アニオンを示し、非求核性アニオンが好ましく、一般式(PZI)に於けるZと同様のものを挙げることができる。
酸発生構造(a)の好ましい具体例としては、特開2013−80002号公報の段落〔0145〕〜〔0148〕に記載の具体例を挙げることができる。
酸発生構造(a)は、より好ましくは下記一般式(6)で表される基である。
Figure 2015031850
式中、L61は2価の連結基、Ar61はアリーレン基を表す。R201、R202及びR203は、それぞれ、上記一般式(PZI)におけるR201、R202及びR203と同義である。
61の2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、−O−、−SO−、−CO−、−N(R)−、−S−、−CS−及びこれらの組み合わせが挙げられる。ここで、Rはアリール基、アルキル基又はシクロアルキルを表す。L61の2価の連結基の総炭素数は1〜15が好ましく、より好ましくは1〜10である。
61のアルキレン基としては、好ましくは、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、及びドデカニレン基等の炭素数1〜12のものが挙げられる。
61のシクロアルキレン基としては、好ましくは、シクロペンチレン基及びシクロヘキシレン基等の炭素数5〜8のものが挙げられる。
61として好ましい基は、カルボニル基、メチレン基、−CO−(CH−O−、−CO−(CH−O−CO−、−(CH−COO−、−(CH−CONR−、又は−CO−(CH−NR−であり、特に好ましくは、カルボニル基、−CH−COO−、−CO−CH−O−、−CO−CH−O−CO−、−CH−CONR−、又は−CO−CH−NR−である。ここで、前記nは、1〜10の整数を表す。nは、1〜6の整数が好ましく、1〜3の整数がより好ましく、1が最も好ましい。また、は主鎖側の連結部位、すなわち、式中のO原子との連結部位を表す。
Ar61は、アリーレン基を表し、置換基を有していてもよい。Ar61が有していてもよい置換基としては、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜4)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜4)、ハロゲン原子(好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、より好ましくはフッ素原子)が挙げられる。Ar61の芳香族環は、芳香族炭化水素環(例えば、ベンゼン環、ナフタレン環)であっても、芳香族複素環(例えば、キノリン環)であってもよく、好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは炭素数6〜12である。
Ar61は、無置換又はアルキル基若しくはフッ素原子が置換したアリーレン基であることが好ましく、フェニレン基又はナフチレン基であることが更に好ましい。
201、R202及びR203の具体例及び好ましい例は、上記一般式(PZI)におけるR201、R202及びR203について説明したものと同様である。
活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生する構造部位を有する繰り返し単位(A1)に相当するモノマーの合成方法としては、特に限定されないが、例えばオニウム構造の場合、前記繰り返し単位に対応する重合性不飽和結合を有する酸アニオンと既知のオニウム塩のハライドを交換して合成する方法が挙げられる。
より具体的には、前記繰り返し単位に対応する重合性不飽和結合を有する酸の金属イオン塩(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン等)又はアンモニウム塩(アンモニウム、トリエチルアンモニウム塩等)と、ハロゲンイオン(塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等)を有するオニウム塩を、水又はメタノールの存在下で攪拌し、アニオン交換反応を行い、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロキシフラン等の有機溶剤と水で分液及び洗浄操作をすることにより、目的とする一般式(5)で表される繰り返し単位に相当するモノマーを合成することができる。
また、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロキシフラン等の水との分離が可能な有機溶剤と水の存在下で攪拌してアニオン交換反応を行った後に、水で分液・洗浄操作をすることによって合成することもできる。
活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生する構造部位を有する繰り返し単位(A1)はまた、高分子反応によって側鎖に酸アニオン部位を導入し、塩交換によりオニウム塩を導入することによっても合成することが出来る。
以下に、活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生する構造部位を有する繰り返し単位(A1)の具体例としては、特開2013−80002号公報の段落〔0168〕〜〔0210〕に記載の具体例を挙げることができる。
化合物(A)における活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生する構造部位を有する繰り返し単位(A1)の含有量は、化合物(A)の全繰り返し単位に対して、1〜40モル%の範囲が好ましく、2〜30モル%の範囲がより好ましく、4〜25モル%の範囲が特に好ましい。
本発明で用いられる化合物(A)は、上記繰り返し単位以外の繰り返し単位として、下記のような繰り返し単位(以下、「他の繰り返し単位」ともいう)を更に有することも好ましい。
これら他の繰り返し単位を形成するための重合性モノマーの例としてはスチレン、アルキル置換スチレン、アルコキシ置換スチレン、ハロゲン置換スチレン、O−アルキル化スチレン、O−アシル化スチレン、水素化ヒドロキシスチレン、無水マレイン酸、アクリル酸誘導体(アクリル酸、アクリル酸エステル等)、メタクリル酸誘導体(メタクリル酸、メタクリル酸エステル等)、N−置換マレイミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、置換基を有しても良いインデン等を挙げることができる。
化合物(A)は、これら他の繰り返し単位を有してもしなくても良いが、有する場合、これら他の繰り返し単位の化合物(A)中の含有量は、化合物(A)を構成する全繰り返し単位に対して、一般的に1〜30モル%、好ましくは1〜20モル%、より好ましくは2〜10モル%である。
化合物(A)は、公知のラジカル重合法やアニオン重合法やリビングラジカル重合法(イニファーター法等)により合成することができる。例えば、アニオン重合法では、ビニルモノマーを適当な有機溶媒に溶解し、金属化合物(ブチルリチウム等)を開始剤として、通常、冷却条件化で反応させて重合体を得ることができる。
化合物(A)としては、芳香族ケトン又は芳香族アルデヒド、及び1〜3個のフェノール性水酸基を含有する化合物の縮合反応により製造されたポリフェノール化合物(例えば、特開2008−145539)、カリックスアレーン誘導体(例えば特開2004−18421)、Noria誘導体(例えば特開2009−222920)、ポリフェノール誘導体(例えば特開2008−94782)も適用でき、高分子反応で修飾して合成しても良い。
また、化合物(A)は、ラジカル重合法やアニオン重合法で合成したポリマーに高分子反応で修飾して合成することが好ましい。
化合物(A)の重量平均分子量は、好ましくは1000〜200000であり、更に好ましくは2000〜50000であり、更により好ましくは2000〜15000である。
化合物(A)の分散度(分子量分布)(Mw/Mn)は、好ましくは2.0以下であり、感度及び解像性の向上の観点で好ましくは1.0〜1.80であり、1.0〜1.60がより好ましく、1.0〜1.20が最も好ましい。リビングアニオン重合等のリビング重合を用いることで、得られる高分子化合物の分散度(分子量分布)が均一となり、好ましい。上記樹脂の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、及び分散度(Mw/Mn)は、GPC測定(溶媒:テトラヒドロフラン、カラム:東ソー社製TSK gel Multipore HXL−M、カラム温度:40℃、流速:1.0mL/分、検出器:RI)によるポリスチレン換算値として定義される。
本発明の組成物に対する化合物(A)の添加量は組成物の全固形分に対して、好ましくは30〜95質量%、より好ましくは40〜90質量%、特に好ましくは50〜85質量%で用いられる。
化合物(A)の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
Figure 2015031850
〔2〕(B)活性光線又は放射線の照射により体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(B)(以下、適宜、これらの化合物を「酸発生剤」と略称する)を含有する。
酸発生剤の好ましい形態として、オニウム化合物を挙げることができる。そのようなオニウム化合物としては、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩などを挙げることができる。
また、酸発生剤の別の好ましい形態として、活性光線又は放射線の照射により、スルホン酸、イミド酸又はメチド酸を発生する化合物を挙げることができる。その形態における酸発生剤は、例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、オキシムスルホネート、イミドスルホネートなどを挙げることができる。
本発明に用いる酸発生剤(B)としては、低分子化合物に限らず、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基を高分子化合物(A)の主鎖又は側鎖に導入した化合物も用いることができる。更に前述したように、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基が、本発明に用いる高分子化合物(A)の共重合成分となっている繰り返し単位中に存在する場合は、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、高分子化合物(A)とは別分子の酸発生剤(B)を含有する必要は無い。
本発明に用いる酸発生剤(B)が高分子化合物(A)の共重合成分となっている繰り返し単位中に存在する場合、露光時に発生する酸の拡散が抑制され、PED安定性及び解像性がより向上するため好ましい。
酸発生剤が、低分子化合物の形態である場合、分子量が3000以下であることが好ましく、2000以下であることがより好ましく、1000以下であることが更に好ましい。
酸発生剤は、電子線又は極紫外線の照射により酸を発生する化合物であることが好ましい。
本発明において、好ましいオニウム化合物として、下記一般式(7)で表されるスルホニウム化合物、若しくは一般式(8)で表されるヨードニウム化合物を挙げることができる。
Figure 2015031850
一般式(7)及び(8)において、
a1、Ra2、Ra3、Ra4及びRa5は、各々独立に、有機基を表す。
X−は、有機アニオンを表す。
以下、一般式(7)で表されるスルホニウム化合物及び一般式(8)で表されるヨード
ニウム化合物を更に詳述する。
上記一般式(7)のRa1〜Ra3、並びに、上記一般式(8)のRa4及びRa5は
、各々独立に有機基を表すが、好ましくはRa1〜Ra3の少なくとも1つ、並びに、R
a4及びRa5の少なくとも1つがそれぞれアリール基である。アリール基としては、フ
ェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。
上記一般式(7)及び(8)におけるX−の有機アニオンは、例えばスルホン酸アニオ
ン、カルボン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキ
ルスルホニル)メチドアニオンなどが挙げられ、好ましくは、下記一般式(9)、(10
)又は(11)で表される有機アニオンであり、より好ましくは下記一般式(9)で表さ
れる有機アニオンである。
Figure 2015031850
上記一般式(9)、(10)及び(11)に於いて、Rc1、Rc2、Rc3及びR
は、それぞれ、有機基を表す。
上記X−の有機アニオンが、電子線や極紫外線などの活性光線又は放射線の照射により
発生する酸であるスルホン酸、イミド酸、メチド酸などに対応する。
上記Rc1〜Rc4の有機基としては、例えばアルキル基、シクロアルキル基、アリー
ル基、又はこれらの複数が連結された基を挙げることができる。これら有機基のうちより
好ましくは1位がフッ素原子又はフロロアルキル基で置換されたアルキル基、フッ素原子
又はフロロアルキル基で置換されたシクロアルキル基、フッ素原子又はフロロアルキル基
で置換されたフェニル基である。上記Rc2〜Rc4の有機基の複数が互いに連結して環
を形成していてもよく、これら複数の有機基が連結された基としては、フッ素原子又はフ
ロロアルキル基で置換されたアルキレン基が好ましい。フッ素原子又はフロロアルキル基
を有することにより、光照射によって発生した酸の酸性度が上がり、感度が向上する。た
だし、末端基は置換基としてフッ素原子を含有しないことが好ましい。
そして、本発明においては、前記酸を発生する化合物(B)は、体積200Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物である。本発明における感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、体積200Å以上の酸を発生する光酸発生剤および後述するフェノール性低分子化合物を有することで、ネガ型レジストパターン形成方法における最も解像が難しい孤立スペースパターンの解像性が50nm以下にまで向上する。
理由は以下のように推定される。体積200Å以上の酸発生剤を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を使用してパターンを形成する場合、未露光部も弱露光量にて露光され、ごくわずかに酸を発生してしまうため、ごくわずかに架橋反応を起こし、結果として未露光部の現像液に対する溶解性が低下すると考えられる。ここで、後述するフェノール性低分子化合物を加えることで弱露光部における化合物(A)の架橋反応が抑制でき、弱露光部を現像液に対して可溶化させるものと考えられる。
化合物(B)は、体積300Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることがより好ましく、体積400Å以上の大きさの酸(より好ましくはスルホン酸)を発生する化合物であることが更により好ましい。ただし、感度や塗布溶剤溶解性の観点から、上記体積は、2000Å以下であることが好ましく、1500Å以下であることが更に好ましい。
一方、活性光線又は放射線の照射により体積200Å未満の大きさの酸を発生する化合物も知られているが、このような酸発生剤は、上述の化合物(B)と比較して発生する酸の拡散性が大きいため、ネガ型パターン形成における微細領域(例えば、線幅50nm以下の領域)における解像度及びPED安定性を向上させることが困難であると考えられる。
Figure 2015031850
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また、本発明に用いる酸発生剤(好ましくはオニウム化合物)としては、活性光線又は
放射線の照射により酸を発生する基(光酸発生基)を高分子化合物の主鎖又は側鎖に導入
した高分子型酸発生剤も用いることができ、前述の高分子化合物(A)の記載中に、光酸
発生基を有する繰り返し単位として記載した。
酸発生剤の組成物中の含有量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分を基準として、好ましくは0.1〜40質量%であり、より好ましくは0.5〜20質量%であり、更に好ましくは
1〜18質量%である。
酸発生剤は、1種単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
〔3〕(C)架橋剤
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物をネガ型の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物として用いる場合には、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、架橋剤を有する。架橋剤としては、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物が好適に挙げられる。
好ましい架橋剤としては、ヒドロキシメチル化又はアルコキシメチル化系フェノール化合物、アルコキシメチル化メラミン系化合物、アルコキシメチルグリコールウリル系化合物類及びアルコキシメチル化ウレア系化合物が挙げられる。特に好ましい架橋剤としての化合物(C)としては、分子内にベンゼン環を3〜5個含み、更にヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、分子量が1200以下のフェノール誘導体や、少なくとも2個の遊離N−アルコキシメチル基を有するメラミン−ホルムアルデヒド誘導体やアルコキシメチルグリコールウリル誘導体が挙げられる。
アルコキシメチル基としては、メトキシメチル基、エトキシメチル基が好ましい。
上記架橋剤のうち、ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物とホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによって得ることができる。また、アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体とアルコールを酸触媒下で反応させることによって得ることができる。
このようにして合成されたフェノール誘導体のうち、アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体が感度、保存安定性の点から特に好ましい。
別の好ましい架橋剤の例として、更にアルコキシメチル化メラミン系化合物、アルコキシメチルグリコールウリル系化合物類及びアルコキシメチル化ウレア系化合物のようなN−ヒドロキシメチル基又はN−アルコキシメチル基を有する化合物を挙げることができる。
このような化合物としては、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル、1,3−ビスメトキシメチル−4,5−ビスメトキシエチレンウレア、ビスメトキシメチルウレア等が挙げられ、EP0,133,216A、西独特許第3,634,671号、同第3,711,264号、EP0,212,482A号に開示されている。
これら架橋剤の中で特に好ましいものを以下に挙げる。
Figure 2015031850
式中、L〜Lは、各々独立に、水素原子、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基又は炭素数1〜6のアルキル基を示す。
本発明において架橋剤は、ネガ型の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の固形分中、好ましくは3〜65質量%、より好ましくは5〜50質量%の添加量で用いられる。架橋剤の添加量を3〜65質量%とすることにより、残膜率及び解像力が低下することを防止するとともに、レジスト液の保存時の安定性を良好に保つことができる。
本発明に用いる架橋剤(C)としては、低分子化合物の形態に限らず、架橋性基を上述した化合物(A)の主鎖又は側鎖に導入した化合物も用いることができる。更に、上述したように、架橋剤(C)が化合物(A)の共重合成分となっている繰り返し単位中に存在する場合は、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、本発明の高分子化合物(A)とは別分子の架橋剤(C)を含有してもよく、またしなくてもよい。
フェノール性水酸基やフェノールのオルト位炭素のような、化合物(A)中の架橋点の数を減らし、露光後にレジスト膜を放置した場合に発生した酸で膜内の過剰反応が進行することを抑制し、PED安定性をより向上させる観点から、化合物(A)が架橋性基を有する高分子化合物であり、化合物(A)と架橋剤(C)とが同一成分であることが好ましい。
本発明において、架橋剤は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよく、パターン形状の観点から2種以上組み合わせて用いることが好ましい。
例えば、上記のフェノール誘導体に加え、他の架橋剤、例えば上述のN−アルコキシメチル基を有する化合物等を併用する場合、上記のフェノール誘導体と他の架橋剤の比率は、モル比で100/0〜20/80、好ましくは90/10〜40/60、更に好ましくは80/20〜50/50である。
〔4〕(D)フェノール性水酸基を有する低分子化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、フェノール性水酸基を有する化合物(以下)、「化合物(D)とも言う。」を含有する。
化合物(D)は、活性光線又は放射線の照射により、分解反応を起こさない化合物であることが好ましい。換言すれば、化合物(D)は、感光性を有さないこと(非感光性であること)が好ましい。また、化合物(D)は、炭素原子、酸素原子、水素原子のみで構成される化合物であることが好ましく、イオン性化合物でないことが好ましい。
フェノール性水酸基を有する化合物におけるフェノール性水酸基は、前述の化合物(A)におけるものと同義である。
化合物(D)は、低分子化合物であるが、低分子化合物とは不飽和結合を持った化合物(いわゆる重合性モノマー)を、開始剤を使用しつつその不飽和結合を開裂させ、連鎖的に結合を成長させることによって得られる、いわゆるポリマーやオリゴマーではなく、一定の分子量を有する化合物(実質的に分子量分布を有さない化合物)である。なお、分子量は、90〜1000が好ましく、90〜600がより好ましく、パーティクル形成の観点から200〜420が更に好ましい。
化合物(D)は、フェノール性水酸基を有する限り、特に限定されないが、化合物(D)に含まれるフェノール性水酸基の数は1〜10個であることが好ましく、1〜5個であることがより好ましく、2〜4個であることが最も好ましい。
化合物(D)の組成物中の含有量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分を基準として、好ましくは2〜20質量%であり、より好ましくは2〜15質量%であり、更に好ましくは3〜10質量%である。
化合物(D)は、1種単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
化合物(D)の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定されない。
Figure 2015031850
〔5〕塩基性化合物
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物には、前記成分の他に、塩基性化合物を酸補足剤として含有することが好ましい。塩基性化合物を用いることにより、露光から後加熱までの経時による性能変化を小さくすることできる。このような塩基性化合物としては、有機塩基性化合物であることが好ましく、より具体的には、脂肪族アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシル基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。アミンオキサイド化合物(メチレンオキシ単位及び/又はエチレンオキシ単位を有するものが好ましく、例えば特開2008−102383に記載の化合物が挙げられる。)、アンモニウム塩(好ましくはヒドロキシド又はカルボキシレートである。より具体的にはテトラブチルアンモニウムヒドロキシドに代表されるテトラアルキルアンモニウムヒドロキシドがLERの観点で好ましい。)も適宜用いられる。
更に、酸の作用により塩基性が増大する化合物も、塩基性化合物の1種として用いることができる。
アミン類の具体例としては、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリイソデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、ジデシルアミン、メチルオクタデシルアミン、ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、メチルジオクタデシルアミン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジヘキシルアニリン、2,6−ジイソプロピルアニリン、2,4,6−トリ(t−ブチル)アニリン、トリエタノールアミン、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、トリス(メトキシエトキシエチル)アミンや、米国特許第6040112号明細書のカラム3、60行目以降に例示の化合物、2−[2−{2―(2,2―ジメトキシ−フェノキシエトキシ)エチル}−ビス−(2−メトキシエチル)]−アミンや、米国特許出願公開第2007/0224539A1号明細書の段落[0066]に例示されている化合物(C1−1)〜(C3−3)などが挙げられる。含窒素複素環構造を有する化合物としては、2−フェニルベンゾイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、N−ヒドロキシエチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ジメチルアミノピリジン、アンチピリン、ヒドロキシアンチピリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕−ウンデカ−7−エン、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。
また、光分解性塩基性化合物(当初は塩基性窒素原子が塩基として作用して塩基性を示すが、活性光線あるいは放射線の照射により分解されて、塩基性窒素原子と有機酸部位とを有する両性イオン化合物を発生し、これらが分子内で中和することによって、塩基性が減少又は消失する化合物。例えば、特登3577743、特開2001−215689号、特開2001−166476、特開2008−102383に記載のオニウム塩)、光塩基発生剤(例えば、特開2010−243773に記載の化合物)も適宜用いられる。
これら塩基性化合物の中でも解像性向上の観点でアンモニウム塩が好ましい。
本発明において、塩基性化合物は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明で使用される塩基性化合物の含有量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全固形分に対して、0.01〜10質量%が好ましく、0.03〜5質量%がより好ましく、0.05〜3質量%が特に好ましい。
〔6〕界面活性剤
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、更に、塗布性を向上させるため界面活性剤を含有してもよい。界面活性剤の例としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤、メガファックF171(大日本インキ化学工業製)やフロラードFC430(住友スリーエム製)やサーフィノールE1004(旭硝子製)、OMNOVA社製のPF656及びPF6320、等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーが挙げられる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が界面活性剤を含有する場合、界面活性剤の使用量は、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.0005〜1質量%である。
〔7〕有機カルボン酸
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物には、前記成分の他に、有機カルボン酸を含有することが好ましい。このような有機カルボン酸化合物として、脂肪族カルボン酸、脂環式カルボン酸、不飽和脂肪族カルボン酸、オキシカルボン酸、アルコキシカルボン酸、ケトカルボン酸、安息香酸誘導体、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、2−ナフトエ酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸などを挙げることができるが、電子線露光を真空化で行なう際にはレジスト膜表面より揮発して描画チャンバー内を汚染してしまう恐れがあるので、好ましい化合物としては、芳香族有機カルボン酸、その中でも例えば安息香酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸が好適である。
有機カルボン酸の配合量としては、高分子化合物(A)100質量部に対し、0.01〜10質量部の範囲内が好ましく、より好ましくは0.01〜5質量部、更により好ましくは0.01〜3質量部である。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、必要に応じて、更に、染料、可塑剤、酸増殖剤(国際公開第95/29968号公報、国際公開第98/24000号公報、特開平8−305262号公報、特開平9−34106号公報、特開平8−248561号公報、特表平8−503082号公報、米国特許第5,445,917号明細書、特表平8−503081号公報、米国特許第5,534,393号明細書、米国特許第5,395,736号明細書、米国特許第5,741,630号明細書、米国特許第5,334,489号明細書、米国特許第5,582,956号明細書、米国特許第5,578,424号明細書、米国特許第5,453,345号明細書、米国特許第5,445,917号明細書、欧州特許第665,960号明細書、欧州特許第757,628号明細書、欧州特許第665,961号明細書、米国特許第5,667,943号明細書、特開平10−1508号公報、特開平10−282642号公報、特開平9−512498号公報、特開2000−62337号公報、特開2005−17730号公報、特開2008−209889号公報等に記載)等を含有してもよい。これらの化合物については、いずれも特開2008−268935号に記載のそれぞれの化合物を挙げることができる。
〔カルボン酸オニウム塩〕
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、カルボン酸オニウム塩を含有してもよい。カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸スルホニウム塩、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸アンモニウム塩などを挙げることができる。特に、カルボン酸オニウム塩としては、カルボン酸ヨードニウム塩、カルボン酸スルホニウム塩が好ましい。更に、本発明においては、カルボン酸オニウム塩のカルボキシレート残基が芳香族基、炭素−炭素2重結合を含有しないことが好ましい。特に好ましいアニオン部としては、炭素数1〜30の直鎖、分岐、単環若しくは多環環状アルキルカルボン酸アニオンが好ましい。更に好ましくはこれらのアルキル基の一部又は全てがフッ素置換されたカルボン酸のアニオンが好ましい。またアルキル鎖中に酸素原子を含んでいても良い。これにより220nm以下の光に対する透明性が確保され、感度、解像力が向上し、疎密依存性、露光マージンが改良される。
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物に使用される溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME、別名1−メトキシ−2−プロパノール)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA、別名1−メトキシ−2−アセトキシプロパン)、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、β−メトキシイソ酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、トルエン、キシレン、酢酸シクロヘキシル、ジアセトンアルコール、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネートなどが好ましい。これらの溶剤は単独若しくは組合せて用いられる。
感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の固形分は、上記溶剤に溶解し、固形分濃度として、1〜40質量%で溶解することが好ましい。より好ましくは1〜30質量%、更に好ましくは3〜20質量である。
本発明は、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜にも関し、このようなレジスト膜は、例えば、該感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が基板等の支持体上に塗布されることにより形成される。このレジスト膜の厚みは、0.02〜0.1μmが好ましい。基板上に塗布する方法としては、スピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターコート等の適当な塗布方法により基板上に塗布されるが、スピン塗布が好ましく、その回転数は1000〜3000rpmが好ましい。塗布膜は60〜150℃で1〜20分間、好ましくは80〜120℃で1〜10分間プリベークして薄膜を形成する。
被加工基板及びその最表層を構成する材料は、例えば半導体用ウエハの場合、シリコンウエハを用いることができ、最表層となる材料の例としては、Si,SiO2,SiN,SiON,TiN,WSi,BPSG,SOG,有機反射防止膜等が挙げられる。
また、本発明は、上記のようにして得られるレジスト膜を塗布した、レジスト塗布マスクブランクスにも関する。このようなレジスト塗布マスクブランクスを得るために、フォトマスク作製用のフォトマスクブランクス上にレジストパターンを形成する場合、使用される透明基板としては、石英、フッ化カルシウム等の透明基板を挙げることができる。一般には、該基板上に、遮光膜、反射防止膜、更に位相シフト膜、追加的にはエッチングストッパー膜、エッチングマスク膜といった機能性膜の必要なものを積層する。機能性膜の材料としては、ケイ素、又はクロム、モリブデン、ジルコニウム、タンタル、タングステン、チタン、ニオブ等の遷移金属を含有する膜が積層される。また、最表層に用いられる材料としては、ケイ素又はケイ素に酸素及び/又は窒素を含有する材料を主構成材料とするもの、更にそれらに遷移金属を含有する材料を主構成材料とするケイ素化合物材料や、遷移金属、特にクロム、モリブデン、ジルコニウム、タンタル、タングステン、チタン、ニオブ等より選ばれる1種以上、又は更にそれらに酸素、窒素、炭素より選ばれる元素を1以上含む材料を主構成材料とする遷移金属化合物材料が例示される。
遮光膜は単層でも良いが、複数の材料を塗り重ねた複層構造であることがより好ましい。複層構造の場合、1層当たりの膜の厚みは、特に限定されないが、5nm〜100nmであることが好ましく、10nm〜80nmであることがより好ましい。遮光膜全体の厚みとしては、特に限定されないが、5nm〜200nmであることが好ましく、10nm〜150nmであることがより好ましい。
これらの材料のうち、一般にクロムに酸素や窒素を含有する材料を最表層に持つフォトマスクブランク上で感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を用いてパターン形成を行った場合、基板付近でくびれ形状が形成される、いわゆるアンダーカット形状となりやすいが、本発明を用いた場合、従来のものに比べてアンダーカット問題を改善することができる。
次いで、このレジスト膜には活性光線又は放射線(電子線等)を照射し、好ましくはベーク(通常80〜150℃、より好ましくは90〜130℃で、通常1〜20分間、好ましくは1〜10分間)を行った後、現像する。これにより良好なパターンを得ることができる。そして、このパターンをマスクとして用いて、適宜エッチング処理及びイオン注入などを行い、半導体微細回路及びインプリント用モールド構造体やフォトマスク等を作成する。
なお、本発明の組成物を用いてインプリント用モールドを作成する場合のプロセスについては、例えば、特許第4109085号公報、特開2008−162101号公報、及び「ナノインプリントの基礎と技術開発・応用展開―ナノインプリントの基板技術と最新の技術展開―編集:平井義彦(フロンティア出版)」に記載されている。
〔8〕疎水性樹脂(HR)
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物は、上記樹脂(A)とは別に疎水性樹脂(HR)を有していてもよい。
上記疎水性樹脂(HR)は、膜表面に偏在するために、フッ素原子を有する基、珪素原子を有する基、又は炭素数5以上の炭化水素基を含有することが好ましい。これらの基は樹脂の主鎖中に有していても、側鎖に置換していてもよい。以下に疎水性樹脂(HR)の具体例を示す。
Figure 2015031850
Figure 2015031850
なお、疎水性樹脂としてはこの他にも特開2011−248019号公報、特開2010−175859号公報、特開2012−032544号公報記載のものも好ましく用いることができる。
〔9〕パターン形成方法
本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物の使用形態及びパターン形成方法を次に説明する。
本発明は、上記レジスト膜又はレジスト塗布マスクブランクスを露光すること、及び、該露光されたレジスト膜又はレジスト塗布マスクブランクスを現像することを含む、パターン形成方法にも関する。本発明において、前記露光がArF光、KrF光、電子線又は極紫外線を用いて行われることが好ましい。
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上への露光(パターン形成工程)は、まず本発明のレジスト膜にパターン状に電子線又は極紫外線(EUV)照射を行うことが好ましい。露光量は電子線の場合0.1〜20μC/cm程度、好ましくは3〜15μC/cm程度、極紫外線の場合0.1〜20mJ/cm程度、好ましくは3〜15mJ/cm程度となるように露光する。次いで、ホットプレート上で60〜150℃で1〜20分間、好ましくは80〜120℃で1〜10分間、露光後加熱(ポストエクスポージャベーク)を行い、ついで現像、リンス、乾燥することによりレジストパターンを形成する。現像液は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)等の好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは2〜3質量%アルカリ水溶液で、好ましくは0.1〜3分間、より好ましくは0.5〜2分間、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像する。アルカリ現像液には、アルコール類及び/又は界面活性剤を、適当量添加してもよい。アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。特に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの2.38%質量の水溶液が望ましい。
現像工程では、通常、アルカリ現像液、又は、有機溶剤を含有する現像液(以下、有機系現像液とも言う)を用いる。アルカリ現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドドキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラペンチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、エチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ブチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、メチルトリアミルアンモニウムヒドロキシド、ジブチルジペンチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルフェニルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルベンジルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピヘリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。アルカリ現像液のアルカリ濃度は、通常0.1〜20質量%である。
アルカリ現像液のpHは、通常10.0〜15.0である。アルカリ現像液は、上述した界面活性剤や有機溶剤を含有しても良い。現像液がアルカリ現像液である場合、リンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
有機系現像液は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(換言すれば酸の作用により極性が増大する基を有する樹脂)を含む組成物を用いて、ネガ型パターンを得る際に特に好ましく用いられる。有機系現像液としては、エステル系溶剤(酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなど)、ケトン系溶剤(2−ノナノン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトンなど)、アルコール系溶剤、アミド系溶剤、エーテル系溶剤等の極性溶剤及び炭化水素系溶剤を用いることができ、中でもメチルアミルケトン、酢酸ブチルを好ましく用いることができる。
有機系現像液全体としての含水率は10質量%未満であることが好ましく、実質的に水分を含有しないことがより好ましい。
すなわち、有機系現像液に対する有機溶剤の使用量は、現像液の全量に対して、90質量%以上100質量%以下であることが好ましく、95質量%以上100質量%以下であることが好ましい。
現像液には、必要に応じてアルコール類及び/又は界面活性剤を適当量添加することができる。
界面活性剤としては特に限定されないが、例えば、イオン性や非イオン性のフッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤等を用いることができる。これらのフッ素及び/又はシリコン系界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、好ましくは、非イオン性の界面活性剤である。非イオン性の界面活性剤としては特に限定されないが、フッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を用いることが更に好ましい。
界面活性剤の使用量は現像液の全量に対して、通常0.001〜5質量%、好ましくは0.005〜2質量%、更に好ましくは0.01〜0.5質量%である。
本発明で用いられる現像液は、塩基性化合物を含んでいてもよい。本発明で用いられる現像液が含みうる塩基性化合物の具体例及び好ましい例としては、前述した、感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物が含みうる塩基性化合物として例示した化合物が挙げられる。
現像方法としては、たとえば、現像液が満たされた槽中に基板を一定時間浸漬する方法(ディップ法)、基板表面に現像液を表面張力によって盛り上げて一定時間静止することで現像する方法(パドル法)、基板表面に現像液を噴霧する方法(スプレー法)、一定速度で回転している基板上に一定速度で現像液吐出ノズルをスキャンしながら現像液を吐出しつづける方法(ダイナミックディスペンス法)などを適用することができる。
上記各種の現像方法が、現像装置の現像ノズルから現像液をレジスト膜に向けて吐出する工程を含む場合、吐出される現像液の吐出圧(吐出される現像液の単位面積あたりの流速)は好ましくは2mL/sec/mm以下、より好ましくは1.5mL/sec/mm以下、更に好ましくは1mL/sec/mm以下である。流速の下限は特に無いが、スループットを考慮すると0.2mL/sec/mm以上が好ましい。
吐出される現像液の吐出圧を上記の範囲とすることにより、現像後のレジスト残渣に由来するパターンの欠陥を著しく低減することができる。
このメカニズムの詳細は定かではないが、恐らくは、吐出圧を上記範囲とすることで、現像液がレジスト膜に与える圧力が小さくなり、レジスト膜・レジストパターンが不用意に削られたり崩れたりすることが抑制されるためと考えられる。
なお、現像液の吐出圧(mL/sec/mm)は、現像装置中の現像ノズル出口における値である。
現像液の吐出圧を調整する方法としては、例えば、ポンプなどで吐出圧を調整する方法や、加圧タンクからの供給で圧力を調整することで変える方法などを挙げることができる。
また、現像液を用いて現像する工程の後に、他の溶媒に置換しながら、現像を停止する工程を実施してもよい。
アルカリ現像の後に行うリンス処理におけるリンス液としては、純水を使用し、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
現像液が有機系現像液である場合、リンス液としては、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、アミド系溶剤からなる群より選択される少なくとも1種類の有機溶剤を含有するリンス液を使用することが好ましい。中でも、メチルイソブチルカルビノールを使用することが好ましい。
本発明のパターン形成方法においては、有機溶剤を含む現像液を用いて現像する工程(有機溶剤現像工程)と、アルカリ水溶液を用いて現像を行い、レジストパターンを形成する工程(アルカリ現像工程)とを組み合わせて行うことができる。これにより、より微細なパターンを形成することができる。
本発明において、有機溶剤現像工程によって露光強度の弱い部分が除去されるが、更にアルカリ現像工程を行うことによって露光強度の強い部分も除去される。このように現像を複数回行う多重現像プロセスにより、中間的な露光強度の領域のみを溶解させずにパターン形成が行えるので、通常より微細なパターンを形成できる(特開2008−292975号公報 [0077]と同様のメカニズム)。
本発明のパターン形成方法においては、アルカリ現像工程及び有機溶剤現像工程の順序は特に限定されないが、アルカリ現像を、有機溶剤現像工程の前に行うことがより好ましい。
こうして、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物から形成されるレジスト膜について、未露光部分のレジスト膜は現像液に溶解し、露光された部分はフェノール性水酸基を有する化合物が架橋しているので現像液に溶解され難く、基板上に目的のパターンが形成される。
また本発明は、レジスト塗布マスクブランクスを、露光及び現像して得られるフォトマスクにも関する。露光及び現像としては、上記に記載の工程が適用される。該フォトマスクは半導体製造用として好適に使用される。
本発明におけるフォトマスクは、ArFエキシマレーザー等で用いられる光透過型マスクであっても、EUV光を光源とする反射系リソグラフィーで用いられる光反射型マスクであっても良い。
また、本発明は、上記した本発明のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法、及び、この製造方法により製造された電子デバイスにも関する。
本発明の電子デバイスは、電気電子機器(家電、OA・メディア関連機器、光学用機器及び通信機器等)に、好適に、搭載されるものである。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
〔合成例1:高分子化合物(A−2)の合成〕
日本曹達株式会社製、ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(VP2500)20gをテトラヒドロフラン(THF)120mLに溶解し、4.96gの1−アダマンタンカルボニルクロリド、3.37gのトリエチルアミンを加え、50℃で4時間撹拌した。反応液を室温に戻した後、酢酸エチル100mLと蒸留水100mLを加え、反応液を氷水中で撹拌しながら、1NのHCl水溶液を少しずつ反応液に添加し中和した。反応液を分液ロートに移し、酢酸エチル100mLと蒸留水100mLを更に加えて撹拌後、水層を除去した。その後有機層を200mLの蒸留水で5回洗浄後、有機層を濃縮し、ヘキサン2L中に滴下した。粉体をろ過後、分取し、真空乾燥することで高分子化合物(A−2)20.6gが得られた。
〔合成例2:高分子化合物(A−6)の合成〕
高分子化合物(A−6)を、以下の通り合成した。
Figure 2015031850
(化合物(1a−2)の合成)
東京化成工業株式会社製の2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール(1a−1)35gを、メタノール400mLに溶解した。そこに、3.6gの45%硫酸水溶液を滴下し、50℃で5時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温に戻し、その後、反応液を氷浴中で攪拌しながら炭酸ナトリウムを加え、セライト濾過をした。濾液を濃縮し、その後に分液ロートに移した。蒸留水と酢酸エチルをそれぞれ200mL加えて抽出をし、水層を除去した。その後、有機層を200mLの蒸留水で5回洗浄し、有機層を濃縮すると(1a−2)の化合物が37g得られた。
(化合物(1a−3)の合成)
20gの上記で合成した化合物(1a−2)を、ジメチルスルホキシド200mLに溶解した。そこに、38.3gのジブロモエタンと、16.9gの炭酸カリウムを加えて、40℃で4時間撹拌した。反応終了後、反応液を室温に戻し、酢酸エチルと蒸留水をそれぞれ100mL加えた。反応液を分液ロートに移し、水層を除去した。その後有機層を200mLの蒸留水で5回洗浄し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=20/1)で精製し、溶媒を減圧留去後、
真空乾燥することにより、化合物(1a−3)が24.7g得られた。
(高分子化合物(A−6)の合成)
日本曹達株式会社製のポリ(p−ヒドロキシスチレン)(VP2500)5gをジメチルスルホキシド30gに溶解した。そこに、炭酸カリウム1.7gおよび上記で合成した化合物(1a−3)2gを順番に加え、60℃で2時間攪拌した。反応終了後、反応液を室温に戻し、酢酸エチルと蒸留水をそれぞれ50mL加えた。反応液を分液ロートに移し、水層を除去した。その後、有機層を50mLの蒸留水で5回洗浄し、有機層を濃縮したものをヘキサン500mL中に滴下した。粉体をろ過後、分取し、真空乾燥することで上記繰り返し単位を含む高分子化合物(A−6)5.4gが得られた。
〔合成例3:高分子化合物(A−5)の合成〕
(モノマー合成例1:メタクリル酸1,3−ビスメトキシメチル−2−オキソヘキサヒドロピリミジン−5−イル(Z−1)の合成)
Figure 2015031850
(モノマー合成例1−1:5−ヒドロキシテトラヒドロピリミジン−2−オン(11)の合成)
1,3−ジアミノ−2−プロパノール(10)49.1g、炭酸ジエチル64.4g、及び1,5,7−トリアザビシクロ[4,4,0]デカ−5−エン3.79gを混合して6時間還流したのち、反応中に生成するエタノールを徐々に抜き出しながら更に10時間攪拌した。溶媒と炭酸ジエチルを減圧下留去し、目的の5−ヒドロキシテトラヒドロピリミジン−2−オン(11)64.4gを得た(収率100%)。得られた目的物は、それ以上の精製はせずに次工程に用いた。
(モノマー合成例1−2:メタクリル酸2−オキソヘキサヒドロピリミジン−5−イル(12)の合成)
テトラヒドロフラン(THF)45.0gとH2O36.0gとの混合溶媒に、(モノマー合成例1−1)で得られた5−ヒドロキシテトラヒドロピリミジン−2−オン(11)9.0gを溶解した。無水メタクリル酸17.2gと25質量%NaOH水溶液17.8gを30℃以下で滴下し、そのままの温度で3時間攪拌した後、通常の後処理操作を行った。得られた粗生成物をCH3CNに溶解した後、溶液をジイソプロピルエーテルに滴下し、目的のメタクリル酸2−オキソヘキサヒドロピリミジン−5−イル(12)8.3gを得た(収率60%)。
(モノマー合成例1−3:メタクリル酸1,3−ビスメトキシメチル−2−オキソヘキサヒドロピリミジン−5−イル(Z−1)の合成)
CH3CN80gに、ジイソプロピルエチルアミン5.3g、(モノマー合成例1−2)で得られたメタクリル酸2−オキソヘキサヒドロピリミジン−5−イル(12)10g、及びヨウ化ナトリウム20.0gを添加して混合し、クロロメチルメチルエーテル11.0gを10℃以下で滴下した。滴下終了後、室温に昇温して5時間攪拌した後、通常の後処理操作を行った。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、目的のメタクリル酸1,3−ビスメトキシメチル−2−オキソヘキサヒドロピリミジン−5−イル(Z−1)7.5gを得た(収率51%)。
(ポリマー合成例1)
窒素雰囲気下、250mLの滴下シリンダーに、4−アセトキシスチレンを48.2g、4−メチルスチレンを6.0g、アセナフチレンを6.5g、重合性架橋剤Z−1を9.3g、ジメチル−2,2’−アゾビス−(2−メチルプロピオネート)(和光純薬工業(株)製、商品名V601)を7.8g、及び溶媒としてトルエンを82.0g添加した溶液を調製した。更に窒素雰囲気下とした別の1L重合用フラスコに、トルエンを82.0g加え、80℃に加温した状態で、上記で調製した溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、重合温度を80℃に維持しながら18時間攪拌を続け、次いで室温まで冷却した。得られた重合液を1,000gのヘキサンに滴下し、析出した共重合体を濾別した。濾別した共重合体をヘキサン:トルエン=10:1の混合液200gで2回洗浄した。得ら
れた共重合体を窒素雰囲気下で、1Lフラスコ中、テトラヒドロフラン126gとメタノール42gとの混合溶剤に溶解し、エタノールアミン18.1gを加え、60℃で3時間攪拌した。この反応溶液を減圧濃縮し、得られた濃縮物を300gの酢酸エチルと水80gとの混合溶剤に溶解させ、得られた溶液を分液ロートに移し、酢酸9.1gを加え、分液操作を行った。下層を除去し、得られた有機層に水80g及びピリジン12.1gを加え、分液操作を行った。下層を除去し、更に得られた有機層に水80gを添加して水洗分液を行った(水洗分液は計5回)。各分液工程毎の静置時に、アセトンを20g加えて少し攪拌すると、分離性よく分液ができた。
分液後の有機層を濃縮後、アセトン140gに溶解し、0.02μmのナイロンフィルターを通したアセトン溶液を水2,800gに滴下して、得られた晶出沈澱物を濾過、水洗浄を行い、2時間吸引ろ過を行った後、再度得られた濾別体をアセトン150gに溶解し、0.02μmのナイロンフィルターを通したアセトン溶液を水2,800gに滴下して得られた晶出沈澱物を濾過、水洗浄、乾燥を行い、白色重合体を42.0g得た。得られた重合体を13C−NMR,1H−NMR、及びGPCで測定したところ、以下の分析結果となった。
Figure 2015031850
共重合組成比(モル比)
4−ヒドロキシスチレン:アセナフチレン:4−メチルスチレン:Z−1=70:10:12:8
重量平均分子量(Mw)=4,500
分子量分布(Mw/Mn)=1.82
これをポリマー1とした。
〔高分子化合物〕
本発明の実施例にて使用された高分子化合物における繰り返し単位の組成比(モル比)、構造、重量平均分子量及び分散度(PDI)を以下に示す。尚、樹脂A−7が発生する酸は、樹脂A−7に固定されており、上記酸の体積は200Åを超えるものである。
Figure 2015031850
〔酸発生剤〕
本発明の実施例又は比較例にて使用された酸発生剤の構造、及び、酸発生剤が発生する酸の体積値を以下に示す。
Figure 2015031850
Figure 2015031850
〔架橋剤〕
本発明の実施例又は比較例にて使用された架橋剤の構造を以下に示す。
Figure 2015031850
〔フェノール性水酸基を有する低分子化合物〕
本発明の実施例又は比較例にて使用された架橋剤の構造を以下に示す。
Figure 2015031850
〔現像液〕
現像液としては、以下のものを用いた。
SG−1:メチルアミルケトン
SG−2:酢酸ブチル
SG−3:2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液
〔リンス液〕
リンス液として、以下のものを用いた。
SR−1:メチルイソブチルカルビノール
SR−2:純水
〔支持体の準備〕
酸化Cr蒸着した6インチウェハー(通常のフォトマスクブランクスに使用する遮蔽膜
処理を施した物)を準備した。
〔レジスト塗布液の準備〕
(実施例1におけるレジスト塗布液)
高分子化合物(A−1) 0.55g
酸発生剤(B−1) 0.11g
架橋剤(CL−1) 0.16g
フェノール性水酸基を有する低分子化合物(D−1) 0.05g
テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(塩基性化合物) 0.002g
2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸(有機カルボン酸) 0.012g
界面活性剤PF6320(OMNOVA(株)製) 0.001g
プロピレングリコールモノメチルアセテート(溶剤) 4.0g
プロピレングリコールモノメチルエーテル(溶剤) 5.0g
上記組成物溶液を0.03μmの孔径を有するポリテトラフルオロエチレンフィルターで精密ろ過して、レジスト塗布溶液を得た。
(実施例2〜21、並びに、比較例1〜4におけるレジスト塗布液)
レジスト液処方で、下表1に記載の成分以外は実施例1と同様にしてレジスト溶液の調製を行った。
〔レジスト膜の作成〕
上記6インチウェハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMark8を用いてレジ
スト塗布溶液を塗布し、110℃、90秒間ホットプレート上で乾燥して、膜厚50nm
のレジスト膜を得た。すなわち、レジスト塗布マスクブランクスを得た。
〔ネガ型レジストパターンの作製〕
このレジスト膜に電子線描画装置((株)エリオニクス社製;ELS−7500、加速電圧50KeV)を用いて、パターン照射を行った。照射後に、110℃、90秒間ホットプレート上で加熱し、表1に記載の現像液に60秒間浸漬した後、30秒間、表1に記載のリンス液でリンスして乾燥した。
〔レジストパタ−ンの評価〕
得られたパターンを下記の方法で、IS解像力、感度及びPED安定性について評価した。
〔IS解像力〕
スペース幅100nmの孤立スペースパターン(スペース:ライン=1:>100)を
解像する際の最小照射量における限界解像力(スペースとラインが分離解像する最小のス
ペース幅)をIS解像力(nm)とした。
〔感度〕
得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−4300)
を用いて観察した。線幅100nmの1:1ラインアンドスペースのレジストパターンを解像するときの露光量を感度とした。この値が小さいほど、感度が高い。
〔PED(PostExposuretimeDelay)安定性評価〕
線幅50nmの1:1ラインアンドスペースパターンの寸法が50nmとなる露光量において、露光後、速やかにPEB処理(露光後の加熱処理)したライン線幅寸法「_CD(0h)」と、2時間後にPEB処理したウェハー上のライン線幅寸法「_CD(2.0h)」を測長し、線幅変化率を以下の式により算出した。
線幅変化率=│_CD(2.0h)−_CD(0h)│(nm)/50(nm)
値が小さいほど良好な性能であることを示し、PED安定性の指標とした。
Figure 2015031850
上掲の表に示す結果から、本発明の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を使用した実施例1〜21は、フェノール性水酸基を有する低分子化合物を含有していない感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を使用した比較例1、3及び4、並びに、活性光線又は放射線の照射により体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物を使用していない比較例2と比較して、IS解像性及びPED安定性に優れることが分かる。また、非酸分解性の炭化水素構造を有する基で、フェノール性水酸基の水素原子が置換された構造を有する繰り返し単位を有する樹脂を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を使用した実施例1、2、7〜9、12、13、15及び16、並びに、架橋性基を有する繰り返し単位を有する樹脂を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物を使用した実施例5、6、10、11、14及び17〜21は、PED安定性に特に優れることが分かる。

Claims (15)

  1. (A)フェノール性水酸基を有する高分子化合物、
    (B)活性光線又は放射線の照射により体積200Å以上の大きさの酸を発生する化合物、
    (C)架橋剤、及び、
    (D)フェノール性水酸基を有する低分子化合物
    を含有する感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  2. 前記化合物(A)が、活性光線又は放射線の照射により分解して側鎖に酸を発生する構造部位を有する繰り返し単位(A1)を有する高分子化合物であり、前記高分子化合物(A)と化合物(B)とが同一成分である請求項1に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  3. 前記化合物(B)が発生する酸の体積が300Å以上である請求項1又は2に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  4. 前記高分子化合物(A)が、下記一般式(I)で表される繰り返し単位を有する樹脂である請求項1〜3のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
    Figure 2015031850

    一般式(I)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Xは非酸分解性の炭化水素基を有する基を表す。Arは芳香族環を表す。Lは2価の連結基を表す。
  5. 前記高分子化合物(A)が架橋性基を有する高分子化合物であり、高分子化合物(A)と架橋剤(C)とが同一成分である請求項1〜4のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  6. 前記低分子化合物(D)の分子量が90〜600である請求項1〜5のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  7. 前記架橋剤(C)が、ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を分子内に2個以上有する化合物である請求項1〜6のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  8. 電子線露光用である請求項1〜7のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の感活性光線性又は感放射線性樹脂組成物により形成されたレジスト膜。
  10. 請求項9に記載のレジスト膜を塗布した、レジスト塗布マスクブランクス。
  11. 請求項10に記載のレジスト塗布マスクブランクスを、露光及び現像して得られるフォトマスク。
  12. 請求項9に記載のレジスト膜を露光すること、及び、前記露光された膜を現像することを含むパターン形成方法。
  13. 請求項10に記載のレジスト塗布マスクブランクスを露光すること、及び、前記露光されたマスクブランクスを現像することを含むパターン形成方法。
  14. 請求項12又は13に記載のパターン形成方法を含む、電子デバイスの製造方法。
  15. 請求項14に記載の電子デバイスの製造方法により製造された電子デバイス。
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