JP2013156185A - 回転機械用物理量測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】計測用基準クロック信号βのパルスをカウントする、計測用カウンタ9のカウント値に基づいて、センサの出力信号Sに含まれるパルスの時間間隔を計測し、この計測した時間間隔を利用して、回転部材に作用する荷重等の物理量を求める。この様な構造に関して、この物理量を測定すべき回転速度範囲が広い場合であっても、低速回転時にも前記カウント値がオーバーフローする事を防止でき、高速回転時にも物理量測定の分解能を十分に確保できる構造を実現する。
【解決手段】原基準クロック信号αから前記計測用基準クロック信号βを生成する分周器8aとして、分周比Rが可変であるものを使用する。これと共に、図示しない分周比制御手段を設ける。この分周比制御手段により、回転速度に応じて変化する、前記時間間隔に対応するカウント値に合わせて、前記分周比Rを変更する。
【選択図】図1
【解決手段】原基準クロック信号αから前記計測用基準クロック信号βを生成する分周器8aとして、分周比Rが可変であるものを使用する。これと共に、図示しない分周比制御手段を設ける。この分周比制御手段により、回転速度に応じて変化する、前記時間間隔に対応するカウント値に合わせて、前記分周比Rを変更する。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットを構成するハブ、旋盤、フライス盤、マシニングセンタ等の工作機械を構成する主軸、トランスミッションを構成する歯車軸と言った、各種回転機械を構成する回転部材に生じる変位や傾き、更には、この回転部材に作用する荷重、モーメントと言った物理量を測定する為に利用する。
自動車の走行安定性確保の為の制御を、より高度に行わせる為に、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットに物理量測定装置を組み込み、各車輪に加わるアキシアル荷重やラジアル荷重を測定する事が考えられている(例えば、特許文献1、2参照)。図4〜6は、このうちの特許文献1等に記載されて従来から知られている、回転機械用物理量測定装置の従来構造の第1例を示している。この従来構造の第1例は、懸架装置に支持された状態で使用時にも回転しない、静止部材である外輪1の内径側に、使用時に車輪を支持固定した状態でこの車輪と共に回転する、回転部材であるハブ2を、複数個の転動体3、3を介して、回転自在に支持している。これら各転動体3、3には、互いに逆向きの(図示の場合には背面組み合わせ型の)接触角と共に、予圧を付与している。
又、前記ハブ2の軸方向内端部(軸方向に関して「内」とは、自動車への組み付け状態で車両の幅方向中央側を言い、図4、7の右側。反対に、自動車への組み付け状態で車両の幅方向外側となる図4、7の左側を、軸方向に関して「外」と言う。本明細書全体で同じ。)には、円筒状のエンコーダ4を、前記ハブ2と同心に支持固定している。又、前記外輪1の内端開口を塞ぐ有底円筒状のカバー5の内側に、センサ6を支持すると共に、このセンサ6の検出部を、前記エンコーダ4の被検出面である外周面に近接対向させている。
このうちのエンコーダ4は、鋼板等の磁性金属板により全体を円筒状に造られたもので、軸方向中間部に、この軸方向に対する傾斜方向が互いに異なる1対の透孔7a、7bを円周方向に隣り合わせて対としたものを、この円周方向に関して等間隔に複数組設けている。従って、被検出面である、前記エンコーダ4の外周面には、互いに異なる磁気特性を有する、前記各透孔7a、7bに対応する部分(第一特性部)と、これら各透孔7a、7b同士の間に挟まれた部分(第二特性部)とが、円周方向に関して交互に配置された状態になっている。又、前記センサ6は、磁界発生用の永久磁石と、検出部を構成するホール素子、ホールIC等の磁気検知素子とを含んで構成されている。尚、この様なセンサ6としては、例えば特許文献3の図14に記載されたものを、好ましく使用できる。何れにしても、このセンサ6は、前記カバー5の内側に支持固定した状態で、その検出部を、前記エンコーダ4の被検出面に近接対向させている。
上述の様に構成する従来構造の第1例の場合、車輪の回転時に、前記外輪1と前記ハブ2との間にアキシアル荷重が作用する事により、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位し、これに伴って、前記センサ6の検出部による、前記エンコーダ4の被検出面の走査位置が軸方向(図6の上下方向)に変化すると、前記センサ6の出力信号Sのパルス周期比(=部分周期t1/全周期T1)が変化する。この場合に、このパルス周期比は、前記アキシアル荷重(アキシアル方向の相対変位)に見合った値をとる。この為、このパルス周期比に基づいて、このアキシアル荷重(アキシアル方向の相対変位)を算出する事ができる。尚、この算出処理は、図示しない演算器により行う。この為、この演算器には、予め理論計算や実験により調べておいた、前記パルス周期比と前記アキシアル荷重(アキシアル方向の相対変位)との関係を、計算式やマップ等の形式で組み込んでおく。
次に、図7〜9は、前記特許文献1、2等に記載されて従来から知られている、転がり軸受ユニット用物理量測定装置に関する従来構造の第2例を示している。この従来構造の第2例の場合には、ハブ2の軸方向内端部に支持固定した円筒状のエンコーダ4aの被検出面の構成と、カバー5の内側に支持固定するセンサとして、1対のセンサ6a、6bを使用する点とが、上述した従来構造の第1例の場合と異なる。
即ち、この従来構造の第2例の場合には、前記エンコーダ4aの軸方向中間部に、複数の透孔7c、7cを、円周方向に関して等間隔に形成している。これら各透孔7c、7cの形状は、前記エンコーダ4aの軸方向に関して、その中間部を境とする両側部分が、この幅方向に対して互いに逆方向に傾斜した「く」字形である。従って、被検出面である、前記エンコーダ4aの外周面には、互いに異なる磁気特性を有する、前記各透孔7c、7cに対応する部分(第一特性部)と、これら各透孔7c、7c同士の間に挟まれた部分(第二特性部)とが、円周方向に関して交互に配置された状態になっている。そして、この被検出面のうち、前記「く」字形の折れ曲がり部を挟んだ幅方向(軸方向)両側部分に、前記両センサ6a、6bの検出部を、それぞれ近接対向させている。
上述の様に構成する従来構造の第2例の場合、車輪の回転時に、外輪1と前記ハブ2との間にアキシアル荷重が作用する事により、これら外輪1とハブ2とがアキシアル方向に相対変位し、これに伴って、前記両センサ6a、6bの検出部による、前記エンコーダ4aの被検出面の走査位置が軸方向(図9の上下方向)に変化すると、これら両センサ6a、6bの出力信号Sa、Sbの位相差比(=位相差δ/周期T2)が変化する。この場合に、この位相差比は、前記アキシアル荷重(アキシアル方向の相対変位)に見合った値をとる。この為、上述した従来構造の第1例の場合と同様、図示しない演算器により、前記位相差比に基づいて、前記アキシアル荷重(アキシアル方向の相対変位)を算出する事ができる。
上述した従来構造の第1〜2例は、パルス周期比や位相差比を求める為に、前記各センサ6、6a、6bの出力信号S、Sa、Sbに含まれるパルスの時間間隔を計測する点で、互いに共通している。即ち、前述した従来構造の第1例の場合には、前記1つのセンサ6の出力信号Sに含まれるパルスの時間間隔t1、t2を順次計測する事により、前記パルス周期比(=部分周期t1/全周期T1、T1=t1+t2)を求める。これに対し、上述した従来構造の第2例の場合には、前記両センサ6a、6bの出力信号Sa、Sbに含まれるパルスの時間間隔である位相差δと、何れか一方の出力信号Sa又はSbに含まれるパルスの時間間隔T2とを、順次計測する事により、前記位相差比(=位相差δ/周期T2)を求める。尚、上述した何れの従来構造の場合も、前記各出力信号S、Sa、Sbに含まれるパルスのうち、前記各時間間隔t1、t2、δ、T2に関連する各パルスが、特許請求の範囲に記載した被計測パルスに相当する。
又、上述した何れの従来構造の場合も、前記各時間間隔t1、t2、δ、T2は、一定の周波数を有する計測用基準クロック信号と、この計測用基準クロック信号のパルスをカウントする計測用カウンタとを用いて計測するのが、一般的である。図10は、この様な一般的な計測方法を、前述の図4〜6に示した従来構造の第1例に適用した場合の、前記演算器の回路構成の1例を示している。
この図10に示した演算器は、図示しない発振器により生成された、比較的高い一定の周波数fを有する原基準クロック信号αを、分周器8によって一定の分周比Cで分周する(周波数fを1/C倍にする変換処理を行う)事により、一定の周波数f/Cを有する計測用基準クロック信号βを生成する。そして、この計測用基準クロック信号βのパルス(の立上りエッジ又は立下りエッジ)を、計測用カウンタ9によりカウントする。更に、前記センサ6の出力信号Sに含まれるパルス(の立上りエッジ又は立下りエッジ)が1つずつ入力される毎に、前記計測用カウンタ9のカウント値を読み取って、演算処理部10に付属のレジスタ等に記憶する。これと同時に、前記計測用カウンタ9のカウント値Nをクリアする(リセットしてゼロに戻す)。即ち、この様にカウント値Nをクリアする事で、前記読み取ったカウント値Nが、常に、前記各時間間隔t1、t2に相当するカウント値Nとなる様にする。又、前記演算処理部10は、前記レジスタ等に記憶されたカウント値Nに、前記計測用基準クロック信号βの周期C/fを掛け合わせる事により、このカウント値Nを、前記パルスの時間間隔t1、t2(図6参照)に換算する。そして、これら各時間間隔t1、t2を利用して、前記パルス周期比(=部分周期t1/全周期T1、T1=t1+t2、図6参照)を求める。或いは、前記演算処理部10は、上述の様な換算(カウント値×周期の計算)を行わずに、前記各時間間隔t1、t2に相当するカウント値Nそのものを利用して、前記パルス周期比を求める為の計算を行う。何れにしても、前記演算処理部10は、求めたパルス周期比に基づいて、前記ハブ2(図4参照)に作用するアキシアル荷重等の物理量を算出する。
尚、図示は省略するが、前述の図7〜9に示した従来構造の第2例に対して、計測用基準クロック信号及び計測用カウンタを用いた、被計測用パルスの時間間隔δ、T2の計測方法を適用する場合には、前記演算器内に、前記周期T2を計測する為の計測用カウンタと、前記位相差δを計測する為の計測用カウンタとを、別個に設ける。即ち、上述した従来構造の第1例の場合には、計測すべき時間間隔が1種類(t1、t2は同種)である為、使用する計測用カウンタは1個で良い。これに対し、上述した従来構造の第2例の場合には、計測すべき時間間隔が2種類(δ、T2は異種)である為、使用する計測用カウンタは2個必要になる。
又、上述した何れの従来構造の場合も、前記演算器として、一般的には、マイクロコンピュータ等が用いられる。この場合に、前記計測用カウンタは、有限のビット幅(カウンタ長)を有するものとなる。即ち、この計測用カウンタのカウント値は、前記ビット幅の上限に達すると、オーバーフローしてしまう。この為、前記計測用基準クロック信号の周波数は、前記各時間間隔t1、t2、δ、T2の途中で、前記計測用カウンタのカウント値がオーバーフローしない値にする必要がある。特に、前記各時間間隔t1、t2、δ、T2は、前記物理量を測定すべき回転速度範囲のうち、最低の回転速度で最長となる。この為、この最低の回転速度でも、前記カウント値がオーバーフローしない様にすべく、前記計測用基準クロック信号の周波数は、過度に大きくできない。
一方、信頼性の高い物理量測定を行える様にすべく、この物理量測定の分解能(測定精度)を高める為には、前記各時間間隔t1、t2、δ、T2に対応するカウント値を大きくする必要がある。この為には、前記計測用基準クロック信号の周波数を可能な限り高くする事が望ましい。
しかしながら、前述した車輪支持用転がり軸受ユニットの場合、前記物理量を測定すべき回転速度範囲は、自動車の走行速度に換算して、例えば、5km/h以上且つ最高速度以下と言った様に、かなり広い範囲となる。この為、次の様な問題を生じる。即ち、前記計測用基準クロック信号の周波数を低く設定すると、前記各時間間隔t1、t2、δ、T2が短くなる高速回転時に、これら各時間間隔t1、t2、δ、T2に相当するカウント値が小さくなって、物理量測定の分解能を十分に確保できなくなる。これに対し、前記計測用基準クロック信号の周波数を高く設定すると、前記各時間間隔t1、t2、δ、T2が長くなる低速回転時に、前記カウント値がオーバーフローしてしまう。
この様な問題は、前述した従来構造の第1〜2例の構造に限らず、これら各構造と同様の原理で物理量を測定する方法(エンコーダの被検出面に対向させた少なくとも1個のセンサの出力信号に含まれる所定のパルスの時間間隔を利用して物理量を測定する方法)を採用する、他の構造に就いても同様に生じ得る。この様な他の構造の例として、特許文献3には、当該測定方法を工作機械の主軸装置に採用した例が、特願2011−92389には、当該測定方法を自動車のトランスミッションに採用した例が、それぞれ開示されている。即ち、図示は省略するが、車輪支持用転がり軸受ユニットの場合と同様、工作機械の主軸装置や、自動車のトランスミッションの場合も、ハウジングやケーシング等の静止部材と、それぞれが予圧を付与された複数の転がり軸受により、この静止部材に対して回転自在に支持された、主軸や歯車軸等の回転部材とを備えている。この為、このうちの回転部材にエンコーダを固定する(取り付ける、又は、一体形成する)と共に、前記静止部材に少なくとも1個のセンサを支持する事により、当該測定方法を利用して物理量(主軸装置では主軸の変位や主軸に作用する荷重、トランスミッションでは歯車軸の変位や歯車軸に作用する荷重若しくはトルク)を測定できる。そして、この様に測定した物理量を、適切な運転制御等を行う為に利用できる。これら主軸装置やトランスミッションの場合も、上述の様な物理量の測定を、広い回転速度範囲で行う事が要求される。この為、これらに就いても、上述した様な不都合を生じる。
尚、上述した様な不都合を解消する方法として従来から、計測用カウンタのカウント値がオーバーフローした事を検知して、このカウント値を補正する方法が知られている。しかしながら、この方法を採用する場合には、割り込み処理等を用いて処理のタイミングを厳密に管理する処理プログラムを実行する必要があり、処理が煩雑になってしまう。
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、物理量を測定すべき回転速度範囲が広い場合であっても、煩雑な処理を行う事なく、低速回転時にも計測用カウンタのカウント値がオーバーフローする事を防止できると共に、高速回転時にも物理量測定の分解能(測定精度)を十分に確保できる構造を実現すべく発明したものである。
本発明の回転機械用物理量測定装置は、前述した各従来構造の場合と同様、静止部材と、複数の転がり軸受と、回転部材と、エンコーダと、少なくとも1個のセンサと、この少なくとも1個のセンサの出力信号に含まれる所定のパルスである、被計測パルスの時間間隔を利用して、前記静止部材に対する前記回転部材の変位と、これら静止部材と回転部材との間に作用する荷重とのうちの少なくとも一方の物理量を求める演算器とを備える。そして、この演算器は、計測用カウンタを有しており、この計測用カウンタにより、一定の周波数を有する計測用基準クロック信号のパルス(の立上りエッジ又は立下りエッジ)をカウントする。これと共に、前記被計測パルス(の立上りエッジ又は立下りエッジ)が1つずつ入力される毎に、前記計測用カウンタのカウント値を読み取り、これと同時に、この計測用カウンタのカウント値をクリアする。更に、前記被計測パルスの時間間隔に相当する、前記読み取ったカウント値を利用して、前記物理量を算出する。
特に、本発明の回転機械用物理量測定装置の場合、前記演算器は、分周器と、分周比制御手段とを有する。
このうちの分周器は、一定の周波数を有する原基準クロック信号を分周比Rで分周する事により、前記計測用基準クロック信号を生成するものであって、且つ、前記分周比Rを、予め設定された複数段階の値に変更可能なものである。
又、前記分周比制御手段は、前記読み取ったカウント値と、予め設定された上閾値及びこの上閾値よりも小さい下閾値とを比較し、その結果、前記読み取ったカウント値がこの上閾値よりも大きいと判定した場合には前記分周比Rを1段階大きい値に、前記読み取ったカウント値が前記下閾値よりも小さいと判定した場合には前記分周比Rを1段階小さい値に、それぞれ変更する機能を有する。
特に、本発明の回転機械用物理量測定装置の場合、前記演算器は、分周器と、分周比制御手段とを有する。
このうちの分周器は、一定の周波数を有する原基準クロック信号を分周比Rで分周する事により、前記計測用基準クロック信号を生成するものであって、且つ、前記分周比Rを、予め設定された複数段階の値に変更可能なものである。
又、前記分周比制御手段は、前記読み取ったカウント値と、予め設定された上閾値及びこの上閾値よりも小さい下閾値とを比較し、その結果、前記読み取ったカウント値がこの上閾値よりも大きいと判定した場合には前記分周比Rを1段階大きい値に、前記読み取ったカウント値が前記下閾値よりも小さいと判定した場合には前記分周比Rを1段階小さい値に、それぞれ変更する機能を有する。
尚、本発明を実施する場合、前記エンコーダとしては、例えば前述の図4〜6に示した従来構造の第1例の場合と同様のもの、即ち、被検出面に、互いに異なる特性を有する第一特性部と第二特性部とを、円周方向に関して交互に配置したものであって、前記被検出面の幅方向に対する傾斜方向が互いに異なる1対の前記第一特性部を円周方向に隣り合わせて対としたものを、円周方向に等間隔に複数組設けたものを使用できる。この場合、前記センサの数は、少なくとも1個とする。
或いは、前記エンコーダとして、例えば前述の図7〜9に示した従来構造の第2例の場合と同様のもの、即ち、被検出面に、互いに異なる特性を有する第一特性部と第二特性部とを、円周方向に関して交互に配置すると共に、このうちの各第一特性部の形状を、前記被検出面の幅方向に関して、その中間部を境とする両側部分が、この幅方向に対して互いに逆方向に傾斜した「く」字形になったものを使用できる。この場合、前記センサの数は、少なくとも2個とする。そして、これら2個のセンサのうちの一方のセンサの検出部を、前記各第一特性部の形状である「く」字形の折れ曲がり部を境とする、前記被検出面の幅方向片側部分に対向させると共に、他方のセンサの検出部を、この被検出面の幅方向他側部分に対向させる。
或いは、前記エンコーダとして、例えば前述の図7〜9に示した従来構造の第2例の場合と同様のもの、即ち、被検出面に、互いに異なる特性を有する第一特性部と第二特性部とを、円周方向に関して交互に配置すると共に、このうちの各第一特性部の形状を、前記被検出面の幅方向に関して、その中間部を境とする両側部分が、この幅方向に対して互いに逆方向に傾斜した「く」字形になったものを使用できる。この場合、前記センサの数は、少なくとも2個とする。そして、これら2個のセンサのうちの一方のセンサの検出部を、前記各第一特性部の形状である「く」字形の折れ曲がり部を境とする、前記被検出面の幅方向片側部分に対向させると共に、他方のセンサの検出部を、この被検出面の幅方向他側部分に対向させる。
又、本発明を実施する場合で、前述の図7〜9に示した従来構造の第2例の場合の様に、前記物理量を算出する為に計測すべき、前記被計測パルスの時間間隔が、複数種類存在する場合には、請求項2に記載した発明の様に、前記計測用カウンタを、これら複数種類の時間間隔毎に1個ずつ設ける。そして、前記分周比制御手段に、これら各計測用カウンタのうちから選択される何れか1個の計測用カウンタに就いて読み取ったカウント値を利用して、前記分周比Rを変更する機能を発揮させる。
又、本発明を実施する場合に、好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、前記演算器に、予め設定された一定時間、前記被計測パルスの入力がない場合に、前記分周比Rを、予め設定した初期値にリセットする機能を持たせる。
上述の様に構成する本発明の回転機械用物理量測定装置によれば、回転部材の回転速度が増減する事に対応して、計測用基準クロック信号の周波数を、この回転速度の増減方向と同方向に増減させる事ができる。この為、物理量を測定すべき回転速度範囲が広い場合であっても、低速回転時にも計測用カウンタのカウント値がオーバーフローする事を防止できると共に、高速回転時にも物理量測定の分解能を十分に確保できる。従って、信頼性の高い物理量の測定を行える。又、本発明の場合には、前記計測用カウンタのカウント値がオーバーフローすると言った問題に対し、予防策を講じる構成を採用している。この為、当該問題が起きた場合の事後的な処理(カウント値を補正する事に伴う煩雑な処理)を行う事なく、信頼性の高い物理量測定を行える。
又、請求項3に記載した発明の構成を採用すれば、前記回転部材の回転中に、何らかのトラブルによって、前記分周比Rの変更が適切に行われなかった場合でも、その後、前記回転部材の回転が停止する際に、前記分周比Rが初期値にリセットされる。この為、この分周比Rを、前記トラブルが起こる前の適切な値に戻す事ができる。
図1〜3により、本発明の実施の形態の1例に就いて説明する。尚、本例の特徴は、物理量の算出処理を行う演算器の構成にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図4〜6及び図10に示した従来構造の第1例の場合と同様であるから、特に重要な部分を除き、重複する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の場合も、図1に示す演算器は、図示しない発振器により生成された、比較的高い一定の周波数fを有する原基準クロック信号αを、分周器8aによって分周比Rで分周する事により、この分周比Rが同じである限り一定の周波数f/Rを有する、計測用基準クロック信号βを生成する。そして、この計測用基準クロック信号βのパルスを、計測用カウンタ9によりカウントする。そして、それぞれが被検出パルスである、センサ6(図4参照)の出力信号Sに含まれるパルスが1つずつ入力される毎に、前記計測用カウンタ9のカウント値Nを読み取って、演算処理部10aに付属のレジスタ等に記憶する。これと同時に、前記計測用カウンタ9のカウント値Nをクリアする。又、前記演算処理部10aは、前記レジスタ等に記憶されたカウント値Nに、前記計測用基準クロック信号βの周期R/fを掛け合わせる(乗ずる)事により、このカウント値Nを、前記パルスの時間間隔t1、t2(図6参照)に換算する。そして、これら各時間間隔t1、t2を利用して、パルス周期比(=部分周期t1/全周期T1、T1=t1+t2、図6参照)を求める。或いは、前記演算処理部10aは、上述の様な換算(カウント値×周期の計算)を行わずに、前記各時間間隔t1、t2に相当するカウント値Nそのものを利用して、前記パルス周期比を求める為の計算を行う。何れにしても、前記演算処理部10aは、求めたパルス周期比に基づいて、前記ハブ2(図4参照)に作用するアキシアル荷重等の物理量を算出する。以上の点に就いては、前述した従来構造の第1例の場合と同様である。
特に、本例の場合には、前記ハブ2の回転速度が増減する事に対応して、前記計測用基準クロック信号βの周波数f/Rを、この回転速度の増減方向と同方向に増減させる機能を有する。この為に、本例の場合には、前記分周器8aの分周比Rを、予め設定した複数段階の値に変更可能としている。これと共に、前記演算器に、図示しない分周比制御手段を設けている。この分周比制御手段は、上述の様に読み取ったカウント値Nと、予め設定された上閾値U及びこの上閾値Uよりも小さい下閾値L(U>L)とを比較し、これらの大小関係を判定する処理である、閾値判定を行う。その結果、前記読み取ったカウント値Nが前記上閾値Uよりも大きい(N>U)と判定した場合には、前記分周比Rを1段階大きい(図2〜3で左隣の)値に、前記読み取ったカウント値Nが前記下閾値Lよりも小さい(N<L)と判定した場合には、前記分周比Rを1段階小さい(図2〜3で右隣の)値に、それぞれ変更する。そして、この様な機能を発揮する事により、前記ハブ2の回転速度が増減する事に対応して、前記計測用基準クロック信号βの周波数f/Rを、この回転速度の増減方向と同方向に増減させる。この点に就いて、以下により詳しく説明する。
本例の場合、前記ハブ2の回転が停止している状態で、前記分周比Rは、予め決められた初期値R0(具体的には、図2〜3の左端の16)に設定されている。この初期値R0は、前記分周比Rに関して予め設定した複数段階の値のうちの最大値である。又、この初期値R0は、前記物理量を測定すべき回転速度範囲のうちの最低の回転速度で、前記計測用カウンタ9のカウント値Nがオーバーフローしない値であって、且つ、物理量測定に関して、必要な分解能を確保できる値としている。
次に、前記ハブ2が回転し始め、このハブ2の回転速度が上昇(増大)する場合に就いて、図2を参照しつつ説明する。このハブ2が起動し、その回転速度が上昇すると、これに伴って、前記出力信号Sに含まれるパルスの時間間隔t1、t2が短くなる為、これら各時間間隔t1、t2に対応するカウント値Nが、図2に示した実験のうちのイ範囲に示す様に減少する。この結果、物理量測定の分解能が低下する。
そこで、本例の場合、前記分周比制御手段は、上述した閾値判定を行い、図2のロ点で、前記読み取ったカウント値Nが前記下閾値Lよりも小さい(N<L)と判定した場合には、前記分周比Rを、前記初期値R0よりも1段階小さい値(8)にする。ここで、この分周比Rを1段階小さい(又は大きい)値にするとは、マイコンにより予め選択可能な分周比の選択を1つ小さい(又は大きい)ものにする事、若しくは、予め決めた分周比テーブルに基づき分周比を1つ小さい(又は大きい)ものにする事を言う。何れにしても、本例の場合には、上述の様に分周比Rを1段階小さい値にする事により、その分だけ、前記計測用基準クロック信号βの周波数f/Rを高くする。これにより、図2のハ点で示す様に、前記各時間間隔t1、t2に対応するカウント値Nを増大させる事で、前記分解能を向上させる。そして、前記ハブ2の回転速度が上昇する度に、上述の手順を繰り返す事によって、前記分周比Rを段階的に小さくし、前記分解能が必要とする範囲(下閾値L、図示の例では20,000)を大きく下回らない様にする。
尚、前記分周比Rの最小値は1であり、この1と言う値は、前記計測用基準クロック信号βの周波数f/Rが、前記原基準クロック信号αの周波数fに等しくなる値である。前記分周比Rが1になった後は、前記ハブ2の回転速度が更に上昇したとしても、前記分周比Rを更に小さくする事はできない。そこで、本例の場合には、前記物理量を測定すべき回転速度範囲のうちの最高の回転速度で、前記分周比Rが1になった場合でも、前記分解能が必要とする範囲を下回らない程度に、前記原基準クロック信号αの周波数fを高くしている。
次に、前記ハブ2の回転速度が低下(減少)する場合に就いて、図3を参照しつつ説明する。このハブ2の回転速度が低下すると、これに伴って、前記出力信号Sに含まれるパルスの時間間隔t1、t2が長くなる為、これら各時間間隔t1、t2に対応するカウント値Nが増大する。そして、このカウント値Nがそのまま増大し続けると、このカウント値Nがオーバーフローしてしまう。
そこで、本例の場合、前記分周比制御手段は、前述した閾値判定を行い、前記読み取ったカウント値Nが前記上閾値Uよりも大きい(N>U)と判定した場合には、例えば図3のニ点で、前記分周比Rを、現在の値よりも1段階大きい値にする。そして、その分だけ、前記計測用基準クロック信号βの周波数f/Rを低くする。これにより、前記各時間間隔t1、t2に対応するカウント値Nを減少させる事で、このカウント値Nがオーバーフローする事を防止する。そして、前記ハブ2の回転速度が低下する度に、上述の手順を繰り返す事によって、前記分周比Rを段階的に大きくし、前記カウント値Nがオーバーフローする事を防止する。
尚、前述した様に、前記分周比Rの最大値は、初期値R0である。この為、この分周比Rが初期値R0になっている状態では、前記ハブ2の回転速度が更に低下したとしても、前記分周比Rを更に大きくはしない。そこで、本例の場合には、前述した様に、前記物理量を測定すべき回転速度範囲のうちの最低の回転速度で、前記分周比Rが前記初期値R0になった場合でも、前記カウント値Nがオーバーフローせず、しかも必要な分解能を確保できる大きさに、前記初期値R0を決定している。
又、本例の場合、以上に述べた分周比Rの変更は、前記カウント値Nが確定し、前記物理量の算出処理が行われる時点で実行される。従って、前記分周比Rを変更した直後に読み取られるカウント値Nは、途中から(この分周比Rを変更した時点から)カウント幅が変化した不適正なものになる。この為、本例の場合には、前記分周比Rを変更した直後の、当該不適正なカウント値Nを利用した物理量の算出処理は実行せず、その代わりに、直前の物理量の算出結果を出力する。
次に、具体的な数値を元に、前記上閾値U及び下閾値Lの設定に就いて、やはり図2〜3を参照しつつ説明する。前記計測用カウンタ9のビット幅は、符号なし16ビットであるとする。即ち、この計測用カウンタ9のカウント値Nは、0〜65,535までの値を採り得る。又、前記分周比Rは、16、8、4、2、1と言った様に、1段階変化する毎に、1/2倍又は2倍になる、5段階の値に変更可能であるとする。尚、この場合の分周比Rの初期値R0は、16である。
この様な条件下で、例えば、前記下閾値Lを、20,000に設定したとする。ここで、先ず、図2に示す様に、前記ハブ2が停止状態から回転し始め、このハブ2の回転速度が上昇する状況を考える。このハブ2の回転速度が上昇すると、これに伴って、前記読み取ったカウント値Nが減少する。この場合に、このカウント値Nが20,000を下回ると、前記分周比Rが1段階小さい値に変更される。つまり、この分周比Rが、初期値R0である16から8に変更される。この結果、この直後に読み取られる適正な(途中でカウント幅が変化しない)カウント値Nに関して、例えば変更前であれば19,999になるはずであったカウント値Nが、2倍の39,998になる。この結果、前記分解能が向上する。
尚、この場合に、仮に、前記上閾値Uを30,000に設定したとすると、前記カウント値Nが39,998なので、直ちに前記分周比Rが1段階大きい値に変更される(元に戻される)。この結果、前記カウント値Nが19,999になり、再び前記下閾値Lを下回り、再度前記分周比Rが1段階小さい値に変更される(分周比Rの変更が立て続けに繰り返される)と言った、望ましくない状況が生まれる(チャタリングの如き状況が発生する)。この様な望ましくない状況を避ける為には、少なくとも前記分周比Rを変更した直後には、前記カウント値Nが前記上閾値Uを下回る様に、この上閾値Uを設定する必要がある。本例の場合には、前記分周比Rの段間倍率(値が1段階大きくなる毎の倍率)が2なので、前記上閾値Uを前記下閾値Lの2倍以上に設定する必要がある。更には、前記ハブ2の回転速度が多少変更された程度では、前記分周比Rが直ちに変更されない(チャタリングが発生しない)様にすべく、或る程度のヒステリシスを持たせる必要がある。この為に、前記上閾値Uを、40,000以上、例えば50,000に設定する。前記ハブ2の回転速度が更に上昇すると、前記カウント値Nが前記下閾値Lを下回る毎に、前記分周比Rが1段階ずつ小さい値に変更され、最終的に、この分周比Rが1になる。
次に、図3に示す様に、前記ハブ2の回転速度が低下する状況を考える。このハブ2の回転速度が低下すると、これに伴って、前記読み取ったカウント値Nが増大する。この場合に、このカウント値Nが前記上閾値Uである50,000を上回ると、前記分周比Rが1段階大きい値に変更される。この結果、この直後に読み取られる適正なカウント値Nに関して、例えば変更前であれば50,001になるはずであったカウント値Nが、25,000(カウント値なので1未満は切り捨て)になる。前記下閾値Lは20,000なので、この状態から前記ハブ2の回転速度が多少上昇しても、前記分周比Rの変更は生じない。即ち、チャタリング防止の為のヒステリシス特性が得られる。前記ハブ2の回転速度が更に低下すると、前記カウント値Nが前記上閾値Uを上回る毎に、前記分周比Rが1段階ずつ大きい値に変更され、最終的に、この分周比Rが、初期値R0である16になる。
尚、以上に述べた例では、前記分周比Rの段間倍率を2としたが、この段間倍率は2よりも大きな値、例えば4であっても良い(一般的に、分周比は2の累乗になるので、段間倍率も2の累乗になる)。例えば、前記計測用カウンタ9のビット幅=符号なし16ビット(カウンタ最大値=65,535)、前記段間倍率=4、前記上閾値U=60,000、前記下閾値L=10,000とする場合を考える。この場合、前記ハブ2の回転速度が上昇して、前記カウント値Nが10,000を下回ると、前記分周比Rが1/4倍になり、この直後に読み取られる適正なカウント値Nは、4倍の40,000弱になる。これに対し、前記ハブ2の回転速度が低下して、前記カウント値Nが60,000を上回ると、前記分周比Rが4倍になり、この直後に読み取られる適正なカウント値Nは、1/4倍の15,000強になる。尚、当然ながら、前記分周比Rが下がった直後に、前記カウント値Nがオーバーフローする様な下閾値Lを設定してはならない。例えば、前記カウンタ最大値=65,535、前記段間倍率=4、前記下閾値L=20,000とすると、前記分周比Rが下がった直後に読み取られる適正なカウント値Nは、4倍の80,000弱になり、オーバーフローが生じてしまうので、この様な設定はしてはならない。
又、本例の場合、前記演算器は、以上に述べた様な機能に加えて、予め設定された一定時間、前記出力信号Sに含まれるパルスの入力がない場合に、前記ハブ2の回転が停止しているとみなして、前記分周比Rを初期値R0にリセットする機能を備えている。
上述の様に構成する本例の回転機械用物理量測定装置によれば、前記ハブ2の回転速度が増減する事に対応して、前記計測用基準クロック信号βの周波数f/Rを、この回転速度の増減方向と同方向に増減させる事ができる。この為、前記物理量を測定すべき回転速度範囲が広いにも拘らず、低速回転時にも、前記計測用カウンタ9のカウント値Nがオーバーフローする事を防止できると共に、高速回転時にも、物理量測定の分解能を十分に確保できる。従って、信頼性の高い物理量の測定を行える。又、本例の場合には、前記計測用カウンタ9のカウント値Nがオーバーフローすると言った問題に対し、予防策を講じる構成を採用している。この為、当該問題が起きた場合の事後的な処理(カウント値を補正する事に伴う煩雑な処理)を行う事なく、信頼性の高い物理量測定を行える。
又、本例の場合、基本的に、前記ハブ2の回転速度の変化の速さに対して、前記出力信号Sに含まれるパルスの時間間隔t1、t2は十分に短い。この為、前記分周比Rの変更は、前記ハブ2の回転速度の変化に対して、容易に追従できる。但し、何らかのトラブルにより、前記分周比Rの変更が適切に行われなかった場合、これを修正できる機能を備えている事が望ましい。この様な事情に対応して、本例の場合、前記演算器は、予め設定された一定時間、前記出力信号Sに含まれるパルスの入力がない場合に、前記ハブ2の回転が停止しているとみなして、前記分周比Rを初期値R0にリセットする機能を備えている。この為、前記ハブ2の回転中に、何らかのトラブルによって、前記分周比Rの変更が適切に行われなかった場合でも、その後、前記ハブ2の回転が停止する際に、前記分周比Rが初期値R0にリセットされる。従って、この分周比Rを、前記トラブルが起こる前の適切な値に戻す事ができる。
上述した実施の形態では、前述の図4〜6に示した従来構造の第1例に対して本発明を適用した。但し、本発明は、これに限らず、特許請求の範囲に記載した要件を満たす、各種の回転機械用物理量測定装置に適用する事ができる。例えば、前述の図7〜9に示した従来構造の第2例に対して本発明を適用する場合には、演算器内に、前記周期T2を計測する為の計測用カウンタと、前記位相差δを計測する為の計測用カウンタとを、別個に設ける。そして、分周比制御手段により、これら両計測用カウンタのうちから選択される何れか1個の計測用カウンタに就いて読み取ったカウント値を利用して、分周比Rを変更すれば良い。尚、この場合も、分周比Rを変更した直後に読み取られるカウント値は、途中から(この分周比Rを変更した時点から)カウント幅が変化した不適正なものになる。この為、この分周比Rを変更した直後の、当該不適正なカウント値Nを利用した物理量の算出処理は実行せず、その代わりに、例えば直前の物理量の算出結果を出力する。
又、本発明は、回転機械として、自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットを採用する構造に限らず、工作機械の主軸装置や自動車のトランスミッションを採用する構造にも、適用可能である。
又、本発明は、アキシアル方向の変位又は荷重を測定する構造に限らず、前記特許文献1、2等に記載されて従来から知られている様な、ラジアル方向の変位又は荷重を測定する構造にも、適用可能である。
又、本発明は、アキシアル方向の変位又は荷重を測定する構造に限らず、前記特許文献1、2等に記載されて従来から知られている様な、ラジアル方向の変位又は荷重を測定する構造にも、適用可能である。
又、本発明を実施する場合、分周比Rの段間倍率は、回転機械の用途等を考慮して、適宜決定するのが良い。即ち、前記分周比Rの段間倍率は、その値を大きくする程(例えば、2にする場合よりも、4にする場合の方が)、同じ回転速度の変化幅に対する、前記分周比Rの変更回数を少なくできる。又、これに伴い、運転中の分解能の変化は大きくなってしまうが、例えば、大幅な回転速度変化が生じる用途で、前記分周比Rの変更が頻繁に行われる事が望ましくないと言った事情がある場合には、前記段間倍率を大きくする事が好ましい。
1 外輪
2 ハブ
3 転動体
4、4a エンコーダ
5 カバー
6、6a、6b センサ
7a、7b、7c 透孔
8、8a 分周器
9 計測用カウンタ
10、10a 演算処理部
2 ハブ
3 転動体
4、4a エンコーダ
5 カバー
6、6a、6b センサ
7a、7b、7c 透孔
8、8a 分周器
9 計測用カウンタ
10、10a 演算処理部
Claims (3)
- 使用時にも回転しない静止部材と、それぞれが予圧を付与された複数の転がり軸受により、この静止部材に対して回転自在に支持された回転部材と、この回転部材に固定され、この回転部材と同心の被検出面を有すると共に、この被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させたエンコーダと、この被検出面にその検出部を対向させた状態で前記静止部材に支持され、前記被検出面のうちその検出部を対向させた部分の特性変化に対応したパルス信号を出力信号として発生する少なくとも1個のセンサと、この少なくとも1個のセンサの出力信号に含まれる所定のパルスである、被計測パルスの時間間隔を利用して、前記静止部材に対する前記回転部材の変位と、これら静止部材と回転部材との間に作用する荷重とのうちの少なくとも一方の物理量を求める演算器とを備え、この演算器は、計測用カウンタを有しており、この計測用カウンタにより、一定の周波数を有する計測用基準クロック信号のパルスをカウントすると共に、前記被計測パルスが1つずつ入力される毎に、前記計測用カウンタのカウント値を読み取り、これと同時に、この計測用カウンタのカウント値をクリアし、更に、前記被計測パルスの時間間隔に相当する、前記読み取ったカウント値を利用して、前記物理量を算出するものである回転機械用物理量測定装置であって、
前記演算器は、分周器と、分周比制御手段とを有しており、このうちの分周器は、一定の周波数を有する原基準クロック信号を分周比Rで分周する事により、前記計測用基準クロック信号を生成するものであって、且つ、前記分周比Rを、予め設定された複数段階の値に変更可能なものであり、前記分周比制御手段は、前記読み取ったカウント値と、予め設定された上閾値及びこの上閾値よりも小さい下閾値とを比較し、その結果、前記読み取ったカウント値がこの上閾値よりも大きいと判定した場合には前記分周比Rを1段階大きい値に、前記読み取ったカウント値が前記下閾値よりも小さいと判定した場合には前記分周比Rを1段階小さい値に、それぞれ変更する機能を有するものである事を特徴とする回転機械用物理量測定装置。 - 前記物理量を算出する為に計測すべき、前記被計測パルスの時間間隔が、複数種類存在すると共に、前記計測用カウンタが、これら複数種類の時間間隔毎に1個ずつ設けられており、且つ、前記分周比制御手段は、これら各計測用カウンタのうちから選択される何れか1個の計測用カウンタに就いて読み取ったカウント値を利用して、前記分周比Rを変更する機能を発揮する、請求項1に記載した回転機械用物理量測定装置。
- 前記演算器は、予め設定された一定時間、前記被計測パルスの入力がない場合に、前記分周比Rを、予め設定した初期値にリセットする機能を有する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した回転機械用物理量測定装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012017705A JP2013156185A (ja) | 2012-01-31 | 2012-01-31 | 回転機械用物理量測定装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102075086B1 (ko) * | 2018-11-13 | 2020-02-07 | 현대오트론 주식회사 | Dma를 활용한 epm 마이크로틱 생성 긴급 중단 방법 |
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-
2012
- 2012-01-31 JP JP2012017705A patent/JP2013156185A/ja active Pending
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