JP2013155357A - 複合粒子と複合粒子含有分散液及び複合粒子含有樹脂組成物及び複合粒子含有樹脂膜並びに化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の波長領域の光遮蔽性を向上させることのできる複合粒子と複合粒子含有分散液及び複合粒子含有樹脂組成物及び複合粒子含有樹脂膜並びに化粧料を提供する。
【解決手段】本発明の複合粒子は、平均粒子径が40nm以上の複合粒子であり、金属酸化物微粒子を30質量%以上かつ80質量%以下含有する第1の樹脂からなる芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる樹脂組成物を付着させて被覆膜または1個以上の島状物とし、この金属酸化物微粒子の屈折率は1.9以上でありかつ平均粒子径は1nm以上かつ50nm以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、複合粒子と複合粒子含有分散液及び複合粒子含有樹脂組成物及び複合粒子含有樹脂膜並びに化粧料に関し、更に詳しくは、顔料、塗料、化粧料、紫外線遮蔽材、光学材料、エレクトロニクス材料に用いて好適な複合粒子と複合粒子含有分散液及び複合粒子含有樹脂組成物及び複合粒子含有膜並びに化粧料に関するものである。
光は様々な波長を含んでいる。そこで、可視光領域においては所望の色を得るために特定波長の光を遮蔽する必要があり、近赤外領域においては電子機器の誤動作の原因となる波長850nm〜1000nmの光を遮蔽する必要があり、特定波長の光を遮蔽する材料のニーズは高い。特に、紫外領域の光を遮蔽する材料のニーズは高く、紫外領域のうち波長320nm〜400nmのUV−A領域の紫外線を遮蔽する材料のニーズはさらに高い。
紫外線は、分子結合を破壊することにより、樹脂やゴム等多くの物質を劣化させる。また、紫外線は人体に対して、サンタンやサンバーンだけでなく老化現象や皮膚癌の原因ともなりうる。特に、オゾン層の破壊等により地表に届く紫外線量は年々増加しており、紫外線を遮蔽するニーズは非常に高い。
このような紫外線による染料やインクの退色、プラスチックの特性劣化、塗料のチョーキングや退色等の紫外線劣化に対しては、紫外線遮蔽剤の添加が有効である。また、紫外線を遮蔽する手段としては、樹脂膜に紫外線遮蔽剤を含有させて紫外線遮蔽機能を付与することや、物品の外表面に、紫外線遮蔽機能を有する樹脂を塗布して紫外線遮蔽樹脂膜を形成したり、あるいは紫外線遮蔽機能を有する樹脂シートを貼り合わせることも行なわれている。また、人体への紫外線の影響を低減させるために、サンスクリーン等の化粧品に紫外線遮蔽剤を添加したものが使用されている。
このような紫外線遮蔽剤は、大きく分けて無機系紫外線遮蔽剤と有機系紫外線遮蔽剤とに大別される。酸化亜鉛や酸化チタンに代表される無機系紫外線遮蔽剤は、材料の高屈折率を生かした散乱効果及びバンドギャップを利用した吸収効果により紫外線を遮蔽する。無機系紫外線遮蔽剤は熱や長時間の紫外線照射による劣化がないことから、耐熱性や耐候性に優れている。
一般的に、無機系紫外線遮蔽剤には、透明性を向上させるために一次粒子径が100nm以下の微粒子が用いられる。しかしながら、一次粒子径が小さくなると、比表面積が増大することにより、その表面エネルギーが大きくなって凝集し易くなってしまう。そのために、一次粒子径が100nm以下の微粒子を化粧料等に混合させた場合には、この微粒子が凝集して二次粒子径がずっと大きな凝集粒子となり、本来の透明性を発揮させることが難しかった。
また、酸化亜鉛等を水系の化粧料にそのまま混合させた場合には、金属イオンが溶出して化粧料を変質させてしまう虞があった。
さらに、無機系紫外線遮蔽剤は、低波長側(UV−B領域:290nm〜320nm)の紫外線を効果的に遮蔽するが、長波長側(UV−A領域:320nm〜400nm)の紫外線、特に380nm〜400nmの紫外線を効果的に遮蔽するのは困難であった。その理由は、バンドギャップにより吸収波長が規定されることにより、長波長に対応するべくバンドギャップが狭い材料を用いると着色し易くなる等の不具合が生じ、材料選択の幅が狭いことによる。
無機系紫外線遮蔽剤が化粧料中で凝集する問題を解決するために、一次粒子径が100nm以下の金属酸化物を30μm以下の球状樹脂粉体に含有させることで、透明で、化粧料に混合させたときに金属酸化物が凝集することを防止できる球状樹脂粉体が提案されている(特許文献1)。
また、無機系紫外線遮蔽剤が長波長側の紫外線を遮蔽できない問題を解決するために、酸化セリウムと酸化チタンや酸化亜鉛とを複合化させてバンドギャップを2.5〜3.2eVとし、かつ平均粒子径を1nm〜50nmの微粒子とする無機系紫外線遮蔽剤が提案されている(特許文献2)。この無機系紫外線遮蔽剤では、透明性が高く400nm付近の紫外線遮蔽性を向上させることができるとされている。
一方、有機系紫外線遮蔽剤は、散乱ではなく吸収によってのみ紫外線を遮蔽するので、大量に添加しても可視光透過率を低下させる虞はない。また、構造設計の自由度が高く、構造制御により様々な吸収波長の有機系紫外線遮蔽剤が得られる。しかしながら、有機系紫外線遮蔽剤は、一般に高価であり、耐候性や耐熱性が低く、吸収能が時間と共に低下する。そのため、屋外環境や長時間の使用が必要な紫外線遮蔽用途には不向きであった。
また、一般的に有機系紫外線吸収剤は水に不溶であるから、有機系紫外線遮蔽剤を化粧料に使用する場合には、その紫外線吸収効果を発揮させるには特定の非水系溶媒に溶かす必要があった。そのため、溶媒の種類が限られてしまい、有機系紫外線吸収剤を化粧料に混合させるには処方の自由度が低いという問題点があった。
さらに、有機系紫外線遮蔽剤を化粧品に用いる場合、皮膚への安全性等により、その種類や使用可能量が厳しく制限されているので、UV−A領域に最大吸収波長を有する紫外線吸収剤を用いた化粧料であっても、UV−A領域の紫外線遮蔽効果が十分でないという問題があった。
有機系紫外線遮蔽剤の化粧料への処方の自由度を向上させるために、有機系紫外線遮蔽剤を樹脂粒子の中に封入した高分子複合粒子が提案されている(特許文献3)。このような構成にすることにより、有機系紫外線遮蔽剤が溶解しない溶媒へ分散させることが可能となる。よって、化粧料の処方の自由度を向上させることができ、有機系紫外線吸収剤の光安定性を向上させることができるとされている。
特許3469641号公報 特開2002−80823号公報 特開2009−46650号公報
しかしながら、特許文献1に記載の球状樹脂粉体では、UV−A領域の紫外線遮蔽性が十分でないという問題点があった。
また、特許文献2に記載の無機系紫外線遮蔽剤では、従来と比較してUV−A領域の紫外線遮蔽性が向上しているものの、それでも十分なUV−A領域の紫外線遮蔽性が得られていないという問題点があった。
また、特許文献3に記載の高分子複合粒子では、有機系紫外線吸収剤を使用する化粧料の処方の自由度を向上させることはできるものの、UV−A領域で十分な紫外線遮蔽性能が得られないという問題点があった。
このように、各波長の光を吸収する光吸収剤は多数存在するが、光吸収剤の種類や添加量が制限される場合がある等により、少量の光吸収剤で所望の光遮蔽性能を得るのが難しいという問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、所望の波長領域の光遮蔽性を向上させることのできる複合粒子と複合粒子含有分散液及び複合粒子含有樹脂組成物及び複合粒子含有樹脂膜並びに化粧料を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、低波長側の紫外線を効果的に遮蔽する高屈折率の金属酸化物微粒子を所定量含有する樹脂を芯材部とし、この芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、所望の波長領域の紫外線を効果的に吸収する光吸収剤を含有する樹脂組成物を付着させて被覆膜または1個以上の島状物とすれば、金属酸化物微粒子の散乱性能と光吸収剤の吸収性能との相乗効果により、所望の波長領域の紫外線の遮蔽性能を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の複合粒子は、平均粒子径が40nm以上の複合粒子であって、金属酸化物微粒子を30質量%以上かつ80質量%以下含有する第1の樹脂からなる芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる樹脂組成物を付着させて被覆膜または1個以上の島状物とし、前記金属酸化物微粒子は、屈折率が1.9以上であり平均粒子径が1nm以上かつ50nm以下であることを特徴とする。
前記光吸収材は、有機系紫外線遮蔽剤であることが好ましい。
前記有機系紫外線遮蔽剤は、ジベンゾイルメタン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、シアノアクリレート誘導体及びサリチル酸誘導体の群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
本発明の複合粒子含有分散液は、本発明の複合粒子を分散媒中に分散してなることを特徴とする。
本発明の複合粒子含有樹脂組成物は、本発明の複合粒子、本発明の複合粒子含有分散液のうちいずれか一方または双方と、樹脂モノマー、樹脂オリゴマーのうちいずれか1種または2種とを含有してなることを特徴とする。
本発明の複合粒子含有樹脂膜は、本発明の複合粒子含有樹脂組成物により形成されてなることを特徴とする。
本発明の化粧料は、本発明の複合粒子、本発明の複合粒子含有分散液及び本発明の複合粒子含有樹脂組成物の群から選択される1種または2種以上を基剤中に含有してなることを特徴とする。
本発明の複合粒子によれば、屈折率が1.9以上の金属酸化物微粒子を所定量含有する第1の樹脂からなる芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる樹脂組成物の被覆膜または1個以上の島状物を付着させて複合粒子とし、この複合粒子の平均粒子径を40nm以上としたので、光吸収剤の吸収性能と金属酸化物微粒子の散乱性能との相乗効果により、所望の波長領域の光の遮蔽性を向上させることができる。
本発明の複合粒子含有分散液によれば、本発明の複合粒子を分散媒中に分散したので、分散液の所望の波長領域の光の遮蔽性を向上させることができる。
本発明の複合粒子含有樹脂組成物によれば、本発明の複合粒子、本発明の複合粒子含有分散液のうちいずれか一方または双方を含有したので、樹脂組成物の所望の波長領域の光の遮蔽性を向上させることができる。
本発明の複合粒子含有樹脂膜によれば、本発明の複合粒子含有樹脂組成物により形成したので、膜の所望の波長領域の光の遮蔽性を向上させることができる。
本発明の化粧料によれば、本発明の複合粒子、本発明の複合粒子含有分散液及び本発明の複合粒子含有樹脂組成物の群から選択される1種または2種以上を基剤中に含有したので、化粧料の所望の波長領域の光の遮蔽性を向上させることができる。
本発明の一実施形態の複合粒子の一例を示す断面図である。 本発明の一実施形態の複合粒子の他の一例を示す断面図である。 本発明の実施例1の複合粒子を示す走査型電子顕微鏡像である。 本発明の実施例2の複合粒子を示す走査型電子顕微鏡像である。 本発明の実施例3の複合粒子を示す走査型電子顕微鏡像である。 本発明の実施例3の複合粒子を示す透過型電子顕微鏡像である。 本発明の実施例4の複合粒子を示す走査型電子顕微鏡像である。 比較例1の複合粒子を示す走査型電子顕微鏡像である。 本発明の実施例7〜10及び比較例2〜4各々の分散液の分光透過率を示す図である。
本発明の複合粒子と複合粒子含有分散液及び複合粒子含有樹脂組成物及び複合粒子含有樹脂膜並びに化粧料を実施するための形態について説明する。
なお、以下の実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
[複合粒子]
本発明の一実施形態の複合粒子は、平均粒子径が40nm以上かつ1μm以下の複合粒子であり、金属酸化物微粒子を30質量%以上かつ80質量%以下含有する第1の樹脂からなる芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる樹脂組成物を付着させて被覆膜または1個以上の島状物とし、金属酸化物微粒子の屈折率を1.9以上、その平均粒子径を1nm以上かつ50nm以下とした複合粒子である。
この複合粒子の「平均粒子径」とは、この複合粒子を所定数、例えば、500個、あるいは100個を選び出し、これら複合粒子各々の最長の直線部分(最大長径)を測定し、これらの測定値を加重平均して求められた数値である。
本実施形態の複合粒子で紫外領域の光を遮蔽したい場合、特に化粧料用途で用いられる場合には、本実施形態の複合粒子の平均粒子径は40nm以上かつ1μm以下であることが好ましく、55nm以上かつ700nm以下であることがより好ましく、100nm以上かつ600nm以下であることがさらに好ましく、110nm以上かつ500nm以下であることが最も好ましい。
平均粒子径を上記の範囲とした理由は、平均粒子径が40nm未満では、芯材部の大きさを制御することが困難になることにより、この芯材部を用いた複合粒子の粒子径の大きさが不均一となったり、また、金属酸化物微粒子の大きさに対して芯材部が一定以上の大きさを有していないと、金属酸化物微粒子を芯材部中に略一様に分散させることが困難となったりすることにより、複合粒子の散乱の効果が十分に得られない虞があるからである。また、平均粒子径が1μmを超えると、可視光領域の透明性を損なう虞があるからである。
本実施形態の複合粒子の表面に、樹脂単独、または樹脂に光吸収剤及び金属酸化物微粒子のうちいずれか一方または双方を含有してなる樹脂組成物を単層または複数層付着させた複合粒子、あるいは、この樹脂組成物を1個または複数個の島状物として付着させた複合粒子としてもよい。
以下、本実施形態の複合粒子の構造について図面に基づき説明する。
図1は、本実施形態の複合粒子の一例を示す断面図であり、この複合粒子1は、第1の樹脂からなる芯材部2の表面全体に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有した樹脂組成物からなる被覆膜3が形成された平均粒子径が40nm以上かつ1μm以下の構造体(以下、コアシェル構造と称することもある)である。芯材部2の形状は、図1に示した断面が球状の他、楕円状、板状、レンズ状等様々な形状から適宜選択することができる。この被覆膜3は、光遮蔽機能を十分に発現することができればよく、芯材部2の表面全体を覆っている必要はなく、少なくとも芯材部2の表面の1%以上を覆っていればよい。
また、複数個の芯材部の表面全体に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有した樹脂組成物からなる被覆膜が形成された平均粒子径が40nm以上かつ1μ以下の構造体であってもよい。
さらに、被覆膜が互いに付着した構造であってもよい。
図2は、本実施形態の複合粒子の他の一例を示す断面図であり、この複合粒子11は、第1の樹脂からなる芯材部12の表面の1箇所以上(図2の断面では4箇所)に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有した樹脂組成物からなる島状物13が形成された平均粒子径が40nm以上かつ1μm以下の構造体である。芯材部12の形状は、図2に示した断面が球状の他、楕円状、板状、レンズ状等様々な形状から適宜選択することができる。この島状物13の個数は、全ての島状物13の全体量で紫外線遮蔽機能を充分に発現することができればよく、特に制限はされない。
これらの複合粒子では、被覆膜または島状物の全質量は、芯材部全体の質量に対して1質量%以上かつ100質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以上かつ60質量%以下である。
ここで、被覆膜または島状物の全質量を、芯材部全体の質量に対して上記の範囲とした理由は、被覆膜または島状物の全質量が芯材部全体の質量に対して1質量%未満では、複合粒子中の光吸収剤の含有率が少なくなり、金属酸化物微粒子の散乱性能と光吸収剤の吸収性能との相互作用による本発明の光遮蔽機能が十分に得られないので、好ましくないからである。一方、被覆膜または島状物の全質量が芯材部全体の質量に対して100質量%を超えると、芯材部の粒子サイズや粒度分布が紫外線遮蔽複合粒子の粒子サイズや粒度分布に効果的に反映されない虞があるからである。
以下、本実施形態の複合粒子の各構成要素について詳細に説明する。
[芯材部]
この芯材部は、屈折率が1.9以上、平均粒子径が1nm以上かつ50nm以下の金属酸化物微粒子を、第1の樹脂中に30質量%以上かつ80質量%以下含有している。
「金属酸化物微粒子」
金属酸化物微粒子としては、屈折率が1.9以上の金属酸化物微粒子であればよく、特に限定されず、例えば、ジルコニウム、亜鉛、鉄、銅、チタン、スズ、セリウム、タンタル、ニオブ、タングステン、ユーロピウム及びハフニウムの群から選択される1種または2種以上の金属元素を含む金属酸化物微粒子が好適に用いられる。
ここで、金属酸化物微粒子の屈折率を1.9以上に限定した理由は、屈折率が1.9以上の金属酸化物微粒子を用いることで十分な光散乱効果を得ることができるからである。すなわち、第1の樹脂の屈折率は高々1.7程度であるから、金属酸化物微粒子の屈折率が1.9以上であれば、芯材部の有効屈折率が高くなり、よって、後述するミー散乱効果がより十分に得られるからである。
1種の金属元素からなる金属酸化物微粒子としては、例えば、酸化ジルコニウム(IV)(ZrO:屈折率2.05〜2.4)、酸化亜鉛(II)(ZnO:屈折率2.01〜2.1)、酸化鉄(III)(Fe:屈折率3.01)、酸化銅(I)(CuO:屈折率2.71)、酸化チタン(IV)(TiO:屈折率2.3〜2.7)、酸化錫(IV)(SnO:屈折率2.00)、酸化セリウム(IV)(CeO:屈折率2.1)、酸化タンタル(V)(Ta:屈折率2.2)、酸化ニオブ(V)(Nb:屈折率2.4)、酸化タングステン(VI)(WO:屈折率2.2)、酸化ユーロピウム(III)(Eu:屈折率1.98)、酸化ハフニウム(IV)(HfO:屈折率2.0)等が好適に用いられる。
2種の金属元素からなる金属酸化物微粒子としては、例えば、チタン酸カリウム(KTi13:屈折率2.68)、チタン酸バリウム(BaTiO:屈折率2.3〜2.5)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO:屈折率2.37)、ニオブ酸カリウム(KNbO:屈折率2.17)、ニオブ酸リチウム(LiNbO:屈折率2.35)、タングステン酸カルシウム(CaWO:屈折率1.91)、アンチモン添加酸化スズ(ATO;Sb固溶SnO:屈折率1.95〜2.05)、インジウム添加酸化スズ(ITO;In固溶SnO:屈折率1.95〜2.05)等が好適に用いられる。
これらの金属酸化物微粒子を2種以上混合して用いる場合には、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉄、酸化ジルコニウム、チタン酸ストロンチウム、及びチタン酸バリウムの群から選択される2種以上を適宜混合して用いることが好ましい。
これらの金属酸化物微粒子を紫外線遮蔽材料として用いる場合には、ZnO(3.14〜3.37eV)、TiO(3.0〜3.2eV)、CeO(3.1eV)のようにバンドギャップが3eV以上の金属酸化物微粒子を1種単独で、または2種以上を混合して用いることが好ましい。バンドギャップが3eV以上の金属酸化物微粒子は、紫外領域にバンド間遷移による吸収を有するので、紫外線を遮蔽する際に金属酸化物微粒子の吸収も活用することができ、好ましい。
金属酸化物微粒子の含有率は、第1の樹脂中に30質量%以上かつ80質量%以下である。この金属酸化物微粒子の含有率が30質量%未満では、芯材部、または該芯材部を用いた複合粒子の有効屈折率が低くなり、光散乱性が不十分となり、したがって、光遮蔽機能が十分に得られない虞があるので好ましくない。一方、金属酸化物微粒子の含有率が80質量%を超えると、金属酸化物微粒子を含む第1の樹脂からなる芯材部を作製することが困難となる虞があるので好ましくない。
この金属酸化物微粒子の平均一次粒子径は、1nm以上かつ50nm以下が好ましく、より好ましくは3nm以上かつ30nm以下である。
この金属酸化物微粒子の平均一次粒子径を上記の範囲に限定した理由は、平均一次粒子径が1nm未満では、金属酸化物微粒子の結晶性の低下により、金属酸化物微粒子の屈折率が低下する虞があるからである。
ここで、この金属酸化物微粒子の平均一次粒子径を50nm以下に限定した理由を、本実施形態の複合粒子の粒径を40nm以上に限定した理由と合わせて詳細に説明する。
一般に、波長より小さな径の2種類の媒質が混合している場合、その混合物は、有効屈折率neffの均質な媒質と近似することができる(有効媒質理論:effective medium theory)。
本実施形態の芯材部には、一次粒子径が50nm以下と紫外領域の波長よりも十分に小さい媒質である金属酸化物微粒子が、第1の樹脂(媒質)中に分散しているので、紫外領域、可視光領域、赤外領域それぞれの光に対しては、芯材部または複合粒子を一定の有効屈折率を有する1個の粒子として近似することができる。この金属酸化物粒子個々の散乱では、一次粒子径が小さいことから散乱効果は小さいが、本実施形態の芯材部または複合粒子は、有効屈折率を有する1個の粒子として近似することができるので、芯材部または複合粒子の粒子径に相当する強い散乱効果を得ることができる。
複合粒子の場合、この複合粒子による散乱は、複合粒子の粒子径が波長よりも十分に小さい場合、すなわち下記の式(1)においてα<<1(一般にはα<0.4)の場合にはレイリー散乱となり、粒子径がそれよりも大きい場合には、ミー散乱となる。よって、紫外領域(320nm〜400nm)及びそれよりも長波長側の可視光領域等でレイリー散乱の効果を得るには、約40nm以上の粒子径が必要となる。
α=π・D/λ……(1)
但し、αは粒径パラメーター、Dは粒径、λは波長である。
したがって、複合粒子の場合、紫外領域及び紫外領域よりも長波長領域でミー散乱効果を十分に得るには、少なくとも複合粒子の平均粒子径を40nm以上とする必要がある。
なお、この複合粒子を用いて可視光領域や赤外領域の光を遮蔽したい場合には、式(1)からミー散乱効果を生じさせる粒子径を算出し、この粒子径を有する複合粒子を作製すればよい。
一方、芯材部の平均粒子径は35nm以上であることが好ましく、遮蔽したい波長により適宜調整すればよいが、少なくとも芯材部の平均粒子径は30nm以上であることが必要である。
この芯材部を紫外線遮蔽用途、特に化粧品用途で用いる場合には、芯材部の平均粒子径は40nm以上かつ950nm以下であることが好ましく、より好ましくは50nm以上かつ650nm以下、さらに好ましくは100nm以上かつ480nm以下である。
ここで、芯材部の平均粒子径が40nm未満の場合には、上述したようにミー散乱より散乱効率が劣るレイリー散乱となり、散乱の効果が十分に得られない虞がある。一方、芯材部の平均粒子径が950nmを越えると、この芯材部を用いた複合粒子の平均粒子径も大きくなり、複合粒子を化粧料等に用いた場合に可視光領域の透明性を損なう虞がある。
「第1の樹脂」
芯材部を構成する第1の樹脂としては、用途に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。例えば、化粧料用途で用いられる場合には、(メタ)アクリル樹脂、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルスチレン共重合体、アクリルポリエステル共重合体、シリコンアクリル共重合体、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂の群から選択される1種または2種以上からなるモノマーやオリゴマーが好適に用いられる。これらのモノマーやオリゴマーの中でも、(メタ)アクリル樹脂のモノマーやオリゴマーが透明性に優れているので好ましい。
この(メタ)アクリル樹脂モノマーの例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ドデシル等のアクリル酸アルキルエステル;
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタアクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ドデシル等のメタクリル酸アルキルエステル;
アクリル酸、メタクリル酸;
アクリロニトリル;メタクリロニトリル;アクリル酸2−クロロエチル;アクリル酸フェニル;アクリル酸トリフルオロエチル;アクリル酸テトラフルオロプロピルを挙げることができる。
この(メタ)アクリル樹脂モノマーと組み合わせて重合することができるモノマーの例としては、スチレン、o‐メチルスチレン、m‐メチルスチレン、p‐メチルスチレン、α‐メチルスチレン、o‐エチルスチレン、m‐エチルスチレン、p‐エチルスチレン、2,4‐ジメチルスチレン、p‐n‐ブチルスチレン、p‐t‐ブチルスチレン、p‐n‐ヘキシルスチレン、p‐n‐オクチルスチレン、p‐n‐ノニルスチレン、p‐n‐デシルスチレン、p‐n−ドデシルスチレン、p‐メトキシスチレン、p‐フェニルスチレン、p‐クロロスチレン、3,4‐ジクロロスチレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酢酸ビニル、N‐ビニルビロビニル、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ブタジエン、イソブレンを挙げることができる。
上述したモノマーは、1種のみを単独で重合してもよく、2種以上を組み合わせて重合して用いてもよい。また、オリゴマーを適宜用いてもよい。
[樹脂組成物]
この樹脂組成物は、芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に形成された被覆膜、または芯材部の表面の1箇所以上に形成された1個以上の島状物を構成するものであり、第2の樹脂中に光吸収剤が含有されている。
この第2の樹脂としては、モノマーの状態で光吸収剤を溶解することが可能な樹脂であればよく、特に限定されない。なお、化粧料用途としては、上述した「第1の樹脂」にて説明した樹脂モノマーと全く同じものを使用することができるので、ここでは説明を省略する。
「光吸収剤」
光吸収剤の種類は特に限定されず、有機系紫外線吸収剤等の有機系化合物、色素、染料、顔料等の公知の光吸収剤から、遮蔽したい波長域に最大吸収波長を有する光吸収剤を適宜選択して用いればよい。これらの光吸収剤は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
有機系紫外線遮蔽剤としては、例えば、ジベンゾイルメタン誘導体(ジベンゾイルメタン及びその誘導体)、ベンゾフェノン誘導体(ベンゾフェノン及びその誘導体)、パラアミノ安息香酸誘導体(パラアミノ安息香酸及びその誘導体)、メトキシ桂皮酸誘導体(メトキシ桂皮酸及びその誘導体)、ベンゾトリアゾール誘導体(ベンゾトリアゾール及びその誘導体)、シアノアクリレート誘導体(シアノアクリレート及びその誘導体)、サリチル酸誘導体(サリチル酸及びその誘導体)等を用いることができる。これらの有機系紫外線遮蔽剤は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。これらの中でもジベンゾイルメタン誘導体が好ましい。
一般に、ジベンゾイルメタン誘導体は、含有率が高くなればなるほど、単位ジベンゾイルメタン誘導体当たりの紫外線吸収の効率が向上することが知られている。
そこで、ジベンゾイルメタン誘導体を光吸収剤として第2の樹脂に添加して樹脂組成物とすれば、ジベンゾイルメタン誘導体は、複合粒子の表面部分に局所的に高濃度化されて存在すると考えられる。
本実施形態では、芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、この樹脂組成物を付着させて被覆膜または1個以上の島状物とすることにより、第2の樹脂に含まれるジベンゾイルメタン誘導体等の光吸収剤の含有率が局所的に高まり、化粧料等に単に混合した場合と比べて、ジベンゾイルメタン誘導体等の光吸収剤の紫外線吸収スペクトルがブロード化し、紫外線の長波長側まで吸収可能となる。その結果、ジベンゾイルメタン誘導体等の光吸収剤の単位当たりの紫外線吸収効率が高くなり、紫外線遮蔽性が向上することとなる。
このジベンゾイルメタン誘導体としては、1分子中に1つ以上のアルキル基と1つ以上のアルコキシ基とを有するアルキルアルコキシジベンゾイルメタンが好ましい。
このアルキルアルコキシジベンゾイルメタンは、下記の化学式にて表される。
化学式中、Xはアルキル基であり、Yはアルコキシ基である。
このアルキルアルコキシジベンゾイルメタンとしては、例えば、2−メチルジベンゾイルメタン、4−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4’−ジイソプロピルジベンゾイルメタン、4,4’−ジメトキシジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)、2−メチル−5−イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2,4−ジメチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2,6−ジメチル−4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを挙げることができる。
このジベンゾイルメタン誘導体の中では、紫外線遮蔽性及び透明性の点で、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)が特に好ましい。
また、ジベンゾイルメタン誘導体単独ではなく、その特性を損なわない範囲でベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘導体等の他の有機系紫外線遮蔽剤を1種または2種以上を混合して用いてもよい。
光吸収剤の含有率は、第2の樹脂の質量に対して10質量%以上かつ60質量%以下であることが好ましく、20質量%以上かつ60質量%以下であることがより好ましい。
この範囲で光吸収剤を含有させることにより、光吸収性が良好であり、かつ光吸収剤が結晶として析出することが抑制されるので好ましい。
第1の樹脂と第2の樹脂との組み合わせは、特に限定されないが、共に(メタ)アクリル樹脂とする等、密着性のよい組み合わせであることが好ましい。
また、芯材部の有効屈折率が第2の樹脂の屈折率とほとんど差がない場合や、芯材部の有効屈折率が第2の樹脂の屈折率よりも小さい場合には、芯材部の光散乱効果が不十分となる虞がある。そこで、芯材部の有効屈折率が第2の樹脂の屈折率よりも0.3以上となるような樹脂の組み合わせであることが好ましい。
[複合粒子の製造方法]
本実施形態の複合粒子の製造方法は、芯材部を製造する工程と、第2の樹脂モノマー及び樹脂オリゴマーのうちいずれか1種または2種(以下、樹脂モノマーと略記する)を重合させることにより、この芯材部の表面に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる被覆膜または1個以上の島状物を形成する重合工程とを有する。
「芯材部を製造する工程」
芯材部を製造する方法は特に限定されず、例えば、上述した金属酸化物微粒子を上述した樹脂モノマー中に公知の方法で分散させた分散液を、公知の重合方法を用いて樹脂粒子とすればよい。このような重合方法としては、例えば、ミニエマルジョン法等が好適に用いられる。
「重合工程」
芯材部及び光吸収剤の存在下にて、第2の樹脂モノマーを重合させることにより、この芯材部の表面に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる樹脂組成物からなる被覆膜または1個以上の島状物を形成する工程であり、第2の樹脂モノマーを重合させる方法は、公知の方法を用いればよく、特に限定されない。このような重合方法としては、例えば、ミニエマルジョン法等が好適に用いられる。
[複合粒子含有分散液]
本実施形態の複合粒子含有分散液は、本実施形態の複合粒子を分散媒中に分散してなる分散液である。この分散液を紫外線遮蔽用途で用いる場合には、本実施形態の複合粒子の平均粒子径は40nm以上かつ1μm以下のものを用いるのが好ましい。
この複合粒子の含有率は、所望の紫外線遮蔽性能を得るために適宜調整すればよく、好ましくは1質量%以上かつ80質量%以下、より好ましくは20質量%以上かつ70質量%以下、さらに好ましくは30質量%以上かつ60質量%以下である。
ここで、複合粒子の含有率を1質量%以上かつ80質量%以下とした理由は、複合粒子の含有率が1質量%未満では、この分散液が十分な紫外線遮蔽機能を示すことができなくなる虞があるからである。そのため、化粧料等に配合する際に大量の分散液を添加することが必要となり、コスト高となる虞がある。一方、含有率が80質量%を越えると、分散液の粘性が増加して複合粒子の分散安定性が低下し、複合粒子が沈降し易くなる虞があるからである。
分散媒としては、上記の複合粒子を分散させることができる溶媒であれば特に限定されず、例えば、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、オクタノール等のアルコール類;
酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類;
ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類;
が好適に用いられる。
また、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素;
シクロヘキサン等の環状炭化水素;
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;
ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン類;
も好適に用いられる。
また、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン類;
アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン類;
も好適に用いられる。
これらの溶媒のうち1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本実施形態の分散液は、その特性を損なわない範囲において分散剤や水溶性バインダーを含んでもよい。
分散剤としては、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、オルガノアルコキシシランやオルガノクロロシラン等のシランカップリング剤が好適に用いられる。これらの分散剤の種類や量は複合粒子の粒子径や目的とする分散媒の種類により適宜選択すればよく、上記分散剤のうち1種のみを用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
水溶性バインダーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシセルロース、ポリアクリル酸等を用いることができる。
複合粒子を分散媒中に分散させる方法としては、特に限定されず、公知の分散手法を用いることができる。例えば、攪拌機の他、ジルコニアビーズを用いたビーズミル、ボールミル、ホモジナイザー、超音波分散機、混練機、三本ロールミル、自転・公転ミキサー等が好適に用いられる。分散処理に要する時間としては、複合粒子が分散媒中に均一に分散されるのに十分な時間であればよい。
[複合粒子含有樹脂組成物]
本実施形態の複合粒子含有樹脂組成物は、本実施形態の複合粒子、本実施形態の複合粒子含有分散液のいずれか一方または双方と、樹脂モノマー、樹脂オリゴマーのいずれか1種または2種とを含む組成物である。この樹脂組成物を紫外線遮蔽用途で用いる場合には、本実施形態の複合粒子の平均粒子径は40nm以上かつ1μm以下のものを用いるのが好ましい。
樹脂モノマー及び樹脂オリゴマーは、液状であり、重合等により硬化するものであればよく、特に限定されない。樹脂モノマー及び樹脂オリゴマーの種類は、用途に応じて適宜選択して実施すればよい。
この複合粒子含有樹脂組成物中の複合粒子の含有率は、用途に応じて適宜調整すればよい。例えば、紫外線遮蔽用途に用いる場合には、好ましくは1質量%以上かつ80質量%以下、より好ましくは5質量%以上かつ60質量%以下、さらに好ましくは10質量%以上かつ50質量%以下である。
複合粒子を上記範囲で含有することにより、この複合粒子含有樹脂組成物を塗膜にした場合に、紫外線遮蔽性に優れ、膜強度や膜の平滑性に優れた膜を得ることができる。
本実施形態の複合粒子含有樹脂組成物は、その特性を損なわない範囲において、重合触媒、消泡剤、レベリング剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤等の一般的に用いられる添加剤を適宜添加してもよい。また、相溶性や作業性の向上等のため、一般的に用いられる溶媒を適宜添加してもよい。
この複合粒子含有樹脂組成物を製造するには、上述した複合粒子、複合粒子含有樹脂組成物のいずれか一方または双方と、樹脂モノマー、樹脂オリゴマーのいずれか1種または2種とを、ミキサー等を用いた公知の方法で混合させればよい。
[複合粒子含有樹脂膜]
本実施形態の複合粒子含有樹脂膜は、本実施形態の複合粒子含有樹脂組成物により形成されている。
この複合粒子含有樹脂膜の膜厚等は特に限定されず、用途に応じて適宜調整すればよい。
この複合粒子含有樹脂膜の製造方法は、上記の複合粒子含有樹脂組成物を膜状に成形する工程と、その形成膜を硬化させる工程とを含む。
複合粒子含有樹脂組成物を膜状に成形する方法は、特に限定されず、基材に上記樹脂組成物を塗布して塗膜を形成する方法や、任意形状の成形用型に流しいれる方法を用いることができる。
複合粒子含有樹脂組成物の塗布に用いられる基材としては、樹脂組成物中のモノマー、オリゴマー、溶媒等に溶解しないものを適宜選択して用いればよく、例えば、ガラス基材、プラスチック基材等を用いることができる。
また、塗布方法も特に限定されず、例えば、スピンコート法、ロールコート法、スプレーコート法、バーコート法、ディップコート法、メニスカスコート法、吸上げ塗工法、フローコート法等の公知のウエットコート法を用いることができる。
塗膜の硬化方法としては、使用する樹脂に応じて熱硬化法や光硬化法を用いればよい。光硬化に用いるエネルギー線としては、塗膜が硬化すればよく、特に限定されず、例えば、紫外線、遠赤外線、近紫外線、赤外線、X線、γ線、電子線、プロトン線、中性子線等のエネルギー線を用いることができる。これらのエネルギー線の中でも、硬化速度が速く、装置の入手が容易である紫外線照射による硬化が好ましい。
[化粧料]
本実施形態の化粧料は、上述した複合粒子、複合粒子含有分散液、複合粒子含有樹脂組成物の群から選択される1種または2種以上を基剤中に含有している。これら複合粒子、複合粒子含有分散液、複合粒子含有樹脂組成物を紫外線遮蔽用途で用いる場合には、本実施形態の複合粒子の平均粒子径は40nm以上かつ1μm以下のものを用いるのが好ましい。
複合粒子の含有率は適宜調整すればよいが、1質量%以上かつ60質量%以下含有していることが好ましい。複合粒子を上記の範囲内で含有することにより、透明感を十分に確保することができ、しかも、ざらつき感等が無く、使用感に優れた化粧料を得ることができる。
本実施形態の化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲内において、有機系紫外線遮蔽剤、無機系紫外線遮蔽剤、添加剤等を含有していてもよい。
この有機系紫外線遮蔽剤としては、例えば、アントラニラート類、ケイ皮酸誘導体、サリチル酸誘導体、ショウノウ誘導体、ベンゾフェノン誘導体、β,β'-ジフェニルアクリラート誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンザルマロナート誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、イミダゾリン類、ビスベンゾアゾリル誘導体、p−アミノ安息香酸(PABA)誘導体、メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体等が挙げられ、これらの群から選択される1種または2種以上を選択して用いることができる。
また、無機系紫外線遮蔽剤としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等が挙げられ、これらの群から適宜選択して用いることができる。
この化粧料は、上述した複合粒子、複合粒子含有分散液及び複合粒子含有樹脂組成物の群から選択される1種または2種以上を、乳液、クリーム、ファンデーション、口紅、頬紅、アイシャドー等に従来どおりに配合することにより得ることができる。
さらに、従来では処方が困難であった化粧水や日焼け止めジェル等の水系化粧料に、上述した複合粒子、複合粒子含有分散液及び複合粒子含有樹脂組成物の群から選択される1種または2種以上を配合することにより、紫外線遮蔽能、透明感及び使用感に優れた水系化粧料を得ることができる。
さらにまた、この化粧料を化粧品の成分として用いることにより、紫外線遮蔽能、透明感及び使用感に優れたスキンケア化粧品、メイクアップ化粧品、ボディケア化粧品等の各種化粧品を提供することが可能である。特に、紫外線遮蔽能が必要とされるボディケア化粧品のサンスクリーン等に好適である。
以上説明したように、本実施形態の複合粒子によれば、屈折率が1.9以上の金属酸化物微粒子を所定量含有する第1の樹脂からなる芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる樹脂組成物の被覆膜または1個以上の島状物を付着させて複合粒子とし、この複合粒子の平均粒子径を40nm以上としたので、光吸収剤の吸収性能と金属酸化物微粒子の散乱性能との相乗効果により、所望の波長領域の光の遮蔽性を向上させることができる。
したがって、金属酸化物微粒子または光吸収剤を単独で用いた場合よりも、広い範囲に亘って光を遮蔽することができる。また、光吸収剤の量を少なくしても、所望の光遮蔽性能を得ることができる。
また、金属酸化物粒子及び光吸収剤をそれぞれ樹脂中に含有したので、非水系溶媒、水系溶媒ともに混合が容易であり、特に化粧料等に用いる場合に、処方の自由度を向上させることができる。
さらに、金属酸化物粒子及び光吸収剤をそれぞれ別の樹脂中に含有したので、金属イオンの影響により、光吸収剤が再結晶化されるのを抑制することができる。
光吸収剤として有機系紫外線遮蔽剤を用いた場合には、有機系紫外線吸収剤の吸収性能と金属酸化物微粒子の散乱性能との相乗効果により、紫外領域の光の遮蔽性を向上させることができる。
特に有機系紫外線遮蔽剤としてジベンゾイルメタン誘導体を用いた場合には、ジベンゾイルメタン誘導体が局所的に高濃度で存在するので、吸収性能をさらに向上させることができる。
本実施形態の複合粒子含有分散液によれば、本実施形態の複合粒子を分散媒中に分散したので、光吸収剤の吸収性能と金属酸化物微粒子の散乱性能との相乗効果により、所望の波長領域の光遮蔽性を向上させることができる。
本実施形態の複合粒子含有樹脂組成物によれば、本実施形態の複合粒子、本実施形態の複合粒子含有分散液のいずれか一方または双方と、樹脂モノマー、樹脂オリゴマーのいずれか1種または2種とを含有したので、光吸収剤の吸収性能と金属酸化物微粒子の散乱性能との相乗効果により、所望の波長領域の光遮蔽性を向上させることができる。
本実施形態の複合粒子含有樹脂膜によれば、本実施形態の複合粒子含有樹脂組成物により形成したので、光吸収剤の吸収性能と金属酸化物微粒子の散乱性能との相乗効果により、所望の波長領域の光遮蔽性を向上させることができる。
本実施形態の化粧料によれば、本実施形態の複合粒子、本実施形態の複合粒子含有分散液、本実施形態の複合粒子含有樹脂組成の群から選択される1種または2種以上を含有したので、光吸収剤の吸収性能と金属酸化物微粒子の散乱性能との相乗効果により、所望の波長領域の光遮蔽性を向上させることができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
「複合粒子の作製」
A.芯材部の作製
酸化ジルコニウム微粒子 RC−100(平均一次粒子径:10nm、第一希元素社製)40質量部、エーテルサルフェート型界面活性剤8質量部、メタクリル酸メチル(以下、MMAと略称する)52質量部を混合し、ジルコニアビーズを用いたビーズミルにて、2500rpmにて2時間分散処理を行い、酸化ジルコニウム/MMA分散液を作製した。得られた分散液の体積粒度分布を粒度分布計 LB−550(堀場製作所製)にて評価したところ、累積体積百分率が10%における粒子径(D10)は26nm、50%における粒子径(D50)は50nm、90%における粒子径(D90)は99nmであった。
得られた酸化ジルコニウム/MMA分散液30.0質量部に、純水64.75質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.95質量部、エチレングリコールジメタクリレート4.0質量部、シリコーン系消泡剤 KS−66(信越化学社製)0.30質量部を混合し、ホモジナイザーを用いて攪拌し、エマルジョンを作製した。
次いで、得られたエマルジョンを80質量部、純水20.45質量部、過硫酸カリウム0.037質量部を混合し、攪拌器及び温度計を備えた反応装置に移して窒素置換を室温(25℃)で1時間行なった。次いで、加熱して65℃で3時間保持して重合反応を行なった。次いで、この反応液を冷却して重合反応を停止させ、酸化ジルコニウム含有樹脂粒子(芯材部)を分散媒中に分散させた酸化ジルコニウム含有樹脂粒子分散液を作製した。
B.被覆膜の形成
MMA77質量部と、リン酸エステル型界面活性剤3質量部を混合した混合液に、アボベンゾン(Parsol(登録商標)1789)を20質量部加え、アボベンゾン/MMA溶液を作製した。
得られたアボベンゾン/MMA溶液30質量部と、純水69.964質量部に過硫酸カリウム0.036質量部を溶解した過硫酸カリウム溶液とを混合し、ホモジナイザーでエマルジョンを作製した。
得られたエマルジョン25.5質量部と、上記の酸化ジルコニウム含有樹脂粒子分散液74.5質量部とを混合した。次いで、窒素置換を室温(25℃)にて1時間行なった後に加熱し、65℃にて3時間保持して重合反応を行った。次いで、得られた反応液を冷却した後、2−プロパノールを加えて、沈降物を回収した。沈降物を2−プロパノール及び純水で洗浄し、90℃で乾燥して、実施例1の複合粒子を作製した。
「複合粒子の評価」
この複合粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)S−4000(日立製作所製)で観察したところ、複合粒子の大きさはだいたい均一であり、平均粒子径は40nmであった。この複合粒子の走査型電子顕微鏡像を図3に示す。
[実施例2]
「複合粒子の作製」
A.芯材部の作製
酸化亜鉛微粒子(平均一次粒子径:20nm、住友大阪セメント製)50質量部、MMA47質量部、リン酸エステル型界面活性剤3質量部を混合し、ジルコニアビーズを用いたビーズミルにて、2500rpmにて2時間分散処理を行い、酸化亜鉛/MMA分散液を作製した。得られた分散液の体積粒度分布を実施例1と同様に測定したところ、D10は54nm、D50は87nm、D90は160nmであった。
酸化ジルコニウム/MMA分散液の替わりに上記の酸化亜鉛/MMA分散液を用いた他は、実施例1と同様にしてエマルジョンの作製及び重合反応を行い、酸化亜鉛含有樹脂粒子(芯材部)を分散媒中に分散させた酸化亜鉛含有樹脂粒子分散液を作製した。
B.被覆膜の形成
酸化ジルコニウム含有樹脂粒子分散液の替わりに上記の酸化亜鉛含有樹脂粒子分散液を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例2の複合粒子を作製した。
「複合粒子の評価」
この複合粒子を、実施例1と同様に走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複合粒子の大きさはだいたい均一であり、平均粒子径は40nmであった。この複合粒子の走査型電子顕微鏡像を図4に示す。
[実施例3]
「複合粒子の作製」
A.芯材部の作製
酸化亜鉛微粒子(平均一次粒子径:20nm、住友大阪セメント製)200質量部、リン酸エステル型界面活性剤12質量、MMA188質量部を混合し、ジルコニアビーズを用いたビーズミルにて、2500rpmにて2時間分散処理を行い、酸化亜鉛/MMA分散液を作製した。
得られた酸化亜鉛/MMA分散液105.0質量部、純水229.5質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5質量部、エチレングリコールジメタクリレート14.0質量部、シリコーン系消泡剤1.0質量部を混合し、ホモジナイザーを用いて攪拌し、エマルジョンを得た。
得られたエマルジョンを320質量部、純水79.856質量部、過硫酸カリウム0.144質量部を混合し、攪拌機及び温度計を備えた反応装置に移して窒素置換を室温で1時間行なった後に加熱し、65℃にて3時間保持して重合反応を行った。次いで、この反応液を氷冷して重合反応を停止させ、酸化亜鉛含有樹脂粒子(芯材部)を分散媒中に分散させた酸化亜鉛含有樹脂粒子分散液を作製した。
B.被覆膜の形成
MMA38.5質量部、リン酸エステル型界面活性剤1.5質量部、アボベンゾン(Parsol(登録商標)1789)10.0質量部を混合して、アボベンゾン/MMA溶液を得た。
このアボベンゾン/MMA溶液42.0質量部と、純水97.902質量部に過硫酸カリウム0.098質量部を溶解した過硫酸カリウム溶液とを混合し、ホモジナイザーで乳化させて、エマルジョンを作製した。
得られたエマルジョン140質量部と、上記の酸化亜鉛含有樹脂粒子分散液250質量部とを混合し、窒素置換を室温(25℃)にて1時間行なった後に加熱し、65℃にて3時間保持して重合反応を行った。
次いで、得られた反応液を氷冷して重合反応を停止させ、得られた重合物を2−プロパノール及び純水で洗浄した後、90℃にて乾燥させた。その後、この乾燥物をハンマーミルで解砕し、実施例3の複合粒子を作製した。
「複合粒子の評価」
この複合粒子を、実施例1と同様に走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複合粒子の大きさはだいたい均一であり、平均粒子径は330nmであった。この複合粒子の走査型電子顕微鏡像を図5に示す。
この複合粒子を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、複合粒子の芯材部内に酸化亜鉛微粒子が分散し、芯材部の表面全体に被覆膜が付着していることが確認された。この複合粒子の透過型電子顕微鏡像を図6に示す。
[実施例4]
「複合粒子の作製」
A.芯材部の作製
酸化チタン微粒子 TTO−51N(平均一次粒子径:10〜30nm、石原産業社製)30質量部、MMA64質量部、リン酸エステル型界面活性剤6質量部を混合し、ジルコニアビーズを用いたビーズミルにて、2500rpmにて3時間分散処理を行い、酸化チタン/MMA分散液を作製した。得られた分散液の体積粒度分布を実施例1と同様に測定したところ、D10は33nm、D50は54nm、D90は87nmであった。
得られた酸化チタン/MMA分散液30.0質量部に、純水66.34質量部、ショ糖ステアリン酸エステル0.15質量部、エチレングリコールジメタクリレート3.23質量部、シリコーン系消泡剤 KS−66(信越化学社製)0.28質量部を混合し、ホモジナイザーを用いて攪拌し、エマルジョンを作製した。
次いで、得られたエマルジョンを80質量部、純水19.892質量部、過硫酸カリウム0.108質量部を混合し、攪拌器及び温度計を備えた反応装置に移して窒素置換を室温(25℃)で1時間行なった。次いで、加熱して65℃で3時間保持して重合反応を行なった。次いで、この反応液を冷却して重合反応を停止させ、酸化チタン含有樹脂粒子(芯材部)を分散媒中に分散させた酸化チタン含有樹脂粒子分散液を作製した。
B.被覆膜の形成
MMA77質量部と、リン酸エステル型界面活性剤3質量部を混合した混合液に、アボベンゾン(Parsol(登録商標)1789)を20質量部加え、アボベンゾン/MMA溶液を作製した。
得られたアボベンゾン/MMA溶液30質量部と、純水69.964質量部に過硫酸カリウム0.036質量部を溶解した過硫酸カリウム溶液とを混合し、ホモジナイザーでエマルジョンを作製した。
得られたエマルジョン25.5質量部と、上記の酸化チタン含有樹脂粒子分散液74.5質量部とを混合した。次いで、窒素置換を室温(25℃)にて1時間行なった後に加熱し、65℃にて3時間保持して重合反応を行った。次いで、得られた反応液を冷却した後、沈降物を純水で洗浄し、真空乾燥して、実施例4の複合粒子を作製した。
「複合粒子の評価」
この複合粒子を、実施例1と同様に走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複合粒子の大きさはだいたい均一であり、平均粒子径は400nmであった。この複合粒子の走査型電子顕微鏡像を図7に示す。
[実施例5]
酸化チタン微粒子30質量部、MMA64質量部及びリン酸エステル型界面活性剤6質量部を用いる替わりに、酸化チタン微粒子40質量部、MMA52質量部及びリン酸エステル型界面活性剤8質量部を用いた他は、実施例4と同様にして、実施例5の複合粒子を作製した。
この複合粒子を、実施例1と同様に走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複合粒子の大きさはだいたい均一であり、平均粒子径は420nmであった。
[実施例6]
酸化チタン微粒子30質量部、MMA64質量部及びリン酸エステル型界面活性剤6質量部を用いる替わりに、酸化チタン微粒子45質量部、MMA46質量部及びリン酸エステル型界面活性剤9質量部を用いた他は、実施例4と同様にして、実施例6の複合粒子を作製した。
この複合粒子を、実施例1と同様に走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複合粒子の大きさはだいたい均一であり、平均粒子径は420nmであった。
[比較例1]
「複合粒子の作製」
A.金属酸化物粒子を含有しない芯材部の作製
酸化ジルコニウム/MMA分散液の替わりにMMAを用いた他は、実施例1と同様にしてエマルジョンの作製及び重合反応を行い、金属酸化物微粒子を含有しない樹脂粒子(芯材部)分散液を作製した。
B.被覆膜の形成
酸化ジルコニウム含有樹脂粒子分散液の替わりに上記の金属酸化物微粒子を含有しない樹脂粒子分散液を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例1の複合粒子を作製した。
「複合粒子の評価」
この複合粒子を、実施例1と同様に走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、複合粒子の大きさはだいたい均一であり、平均粒子径は70nmであった。この複合粒子の走査型電子顕微鏡像を図8に示す。
[実施例7]
「複合粒子含有分散液の作製」
実施例1の複合粒子35質量部、ポリエーテル変性シリコーン8.1質量部、デカメチルシクロペンタシロキサン(東レ・ダウコーニング製 SH245)(以下、D5と略記する)56.9質量部を混合した。次いで、この混合液をガラスビーズを用いたサンドミルにて分散させ、複合粒子含有分散液を作製した。この分散液の複合粒子の固形分を、150℃で3時間保持した後の残渣から算出し、D5を加えて、固形分を30%に調整した実施例7の複合粒子含有分散液を作製した。
この複合粒子含有分散液の体積粒度分布を実施例1と同様に測定したところ、D10は217nm、D50は302nm、D90は399nmであった。
この複合粒子含有分散液を石英基板にバーコーターで塗布して厚みが32μmの塗膜を形成し、この塗膜の分光透過率をSPFアナライザー UV−1000S(Labsphere社製)にて測定した。その結果、395nm以下の紫外領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域を含む紫外領域の光を遮蔽できていることが確認された。得られた分光透過率を図9に示す。
[実施例8]
「複合粒子含有分散液の作製及び評価」
実施例1の複合粒子の替わりに実施例2の複合粒子を用いた他は、実施例7と同様にして、固形分を30%に調整した実施例8の複合粒子含有分散液を作製した。
この複合粒子含有分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は429nm、D50は589nm、D90は775nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、405nm以下の紫外領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域を含む紫外領域の光を遮蔽できていることが確認された。得られた分光透過率を図9に示す。
[実施例9]
「複合粒子含有分散液の作製及び評価」
実施例1の複合粒子の替わりに実施例3の複合粒子を用いた他は、実施例7と同様にして、固形分を30%に調整した実施例9の複合粒子含有分散液を作製した。
この複合粒子含有分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は171nm、D50は240nm、D90は321nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、406nm以下の紫外領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域を含む紫外領域の光を遮蔽できていることが確認された。得られた分光透過率を図9に示す。
[実施例10]
「複合粒子含有分散液の作製及び評価」
実施例1の複合粒子の替わりに実施例4の複合粒子を用いた他は、実施例7と同様にして、固形分を30%に調整した実施例10の複合粒子含有分散液を作製した。
この複合粒子含有分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は168nm、D50は233nm、D90は303nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、392nm以下の紫外領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域を含む紫外領域の光を遮蔽できていることが確認された。得られた分光透過率を図9に示す。
[実施例11]
「複合粒子含有分散液の作製及び評価」
実施例1の複合粒子の替わりに実施例5の複合粒子を用いた他は、実施例7と同様にして、固形分を30%に調整した実施例11の複合粒子含有分散液を作製した。
この複合粒子含有分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は176nm、D50は249nm、D90は331nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、395nm以下の紫外領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域を含む紫外領域の光を遮蔽できていることが確認された。
[実施例12]
「複合粒子含有分散液の作製及び評価」
実施例1の複合粒子の替わりに実施例6の複合粒子を用いた他は、実施例7と同様にして、固形分を30%に調整した実施例12の複合粒子含有分散液を作製した。
この複合粒子含有分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は165nm、D50は247nm、D90は349nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、397nm以下の紫外領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域を含む紫外領域の光を遮蔽できていることが確認された。
[比較例2]
「分散液の作製及び評価」
実施例1の複合粒子の替わりに比較例1の複合粒子を用いた他は、実施例5と同様にして、固形分を30%に調整した比較例2の金属酸化物微粒子を含有しない複合粒子含有分散液を作製した。
この複合粒子含有分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は51nm、D50は76nm、D90は90nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、318nm〜387nmの範囲の紫外領域で透過率が5%以下になっているが、UV−A領域の光遮蔽性と299nm〜318nmの範囲では透過率が5%以上となっており、光遮蔽性が十分ではなかった。得られた分光透過率を図9に示す。
[比較例3]
「分散液の作製及び評価」
実施例1の複合粒子の替わりに酸化亜鉛微粒子(平均一次粒子径:20nm、住友大阪セメント製)を用いた他は、実施例7と同様にして、固形分を30%に調整した比較例3の酸化亜鉛微粒子含有分散液を作製した。
この酸化亜鉛微粒子含有分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は36nm、D50は60nm、D90は90nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、382nm以下のUV−B領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域の光遮蔽性が十分ではなかった。得られた分光透過率を図9に示す。
[比較例4]
「分散液の作製及び評価」
実施例3の芯材部の作製にて得られた酸化亜鉛微粒子含有樹脂粒子(芯材部)分散液を遠心分離機にかけて樹脂粒子を回収した。回収した樹脂粒子を2−プロパノール及び純水で洗浄し、90℃にて乾燥させて、酸化亜鉛微粒子含有樹脂粒子を作製した。
実施例1の複合粒子の替わりに上記の酸化亜鉛微粒子含有樹脂粒子を用いた他は、実施例7と同様にして、固形分を30%に調整した比較例4の光吸収剤を含まない酸化亜鉛微粒子含有樹脂粒子分散液を作製した。
この酸化亜鉛微粒子含有樹脂粒子分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は141nm、D50は198nm、D90は257nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、380nm以下のUV−B領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域の光遮蔽性が十分ではなかった。得られた分光透過率を図9に示す。
[比較例5]
「分散液の作製及び評価」
実施例4の芯材部の作製にて得られた酸化チタン微粒子含有樹脂粒子(芯材部)分散液を遠心分離機にかけて樹脂粒子を回収した。回収した樹脂粒子を純水で洗浄し、真空乾燥させて、酸化チタン微粒子含有樹脂粒子を作製した。
実施例1の複合粒子の替わりに上記の酸化チタン微粒子含有樹脂粒子を用いた他は、実施例7と同様にして、固形分を30%に調整した比較例5の光吸収剤を含まない酸化チタン微粒子含有樹脂粒子分散液を作製した。
この酸化チタン微粒子含有樹脂粒子分散液の体積粒度分布を実施例1と同様にして測定したところ、D10は181nm、D50は271nm、D90は376nmであった。
また、実施例7と同様にして分光透過率を測定した結果、372nm以下のUV−B領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域の光遮蔽性が十分ではなかった。得られた分光透過率を図9に示す。
図9によれば、実施例7〜12では、406nmあるいはそれ以下の紫外領域で透過率が5%以下になっており、UV−A領域を含む紫外領域の光を遮蔽できていることが確認された。
また、実施例10〜12より、芯材部の酸化チタン含有量が増加すると、より長波長側から光を遮蔽できることが確認された。すなわち、芯材部の金属酸化物微粒子量が増加すると、芯材部の有効屈折率が増加し、金属酸化物微粒子の散乱性能と光吸収剤の吸収性能との相互作用による本発明の光遮蔽機能が高くなる。
一方、比較例2〜5では、芯材部の表面全体に被覆膜が付着された平均粒子径が40nm以上の複合粒子であっても、金属酸化物微粒子及び有機系紫外線吸収剤の双方が含有されていなければ、紫外線遮蔽性を向上させることができないことが確認された。
以上により、有機系紫外線遮蔽剤の吸収と、金属酸化物微粒子を含有する芯材部の散乱との相乗効果により、これらを単独で用いるよりも広範囲の波長領域の光を遮蔽することができ、紫外線遮蔽能が向上していることが確認された。
本発明の複合粒子は、屈折率が1.9以上の金属酸化物微粒子を所定量含有する第1の樹脂からなる芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる樹脂組成物の被覆膜または1個以上の島状物を付着させて複合粒子とし、この複合粒子の平均粒子径を40nm以上としたことにより、光吸収剤の吸収性能と金属酸化物微粒子の散乱性能との相乗効果により、所望の波長領域の光の遮蔽性を向上させることができるものであるから、複合粒子の形態制御が容易であり、処方の自由度が高く、したがって、紫外線遮蔽能が必要とされ、使用感に優れる化粧品への適用はもちろんのこと、化粧品以外の分野で用いる場合においては、分散剤や樹脂の選択の幅が広がり、塗料等の設計配合の自由度を高めることができ、その工業的価値は大きい。
1 複合粒子
2 芯材部
3 被覆膜
11 複合粒子
12 芯材部
13 島状物

Claims (7)

  1. 平均粒子径が40nm以上の複合粒子であって、
    金属酸化物微粒子を30質量%以上かつ80質量%以下含有する第1の樹脂からなる芯材部の表面全体または表面の1箇所以上に、第2の樹脂中に光吸収剤を含有してなる樹脂組成物を付着させて被覆膜または1個以上の島状物とし、
    前記金属酸化物微粒子は、屈折率が1.9以上であり平均粒子径が1nm以上かつ50nm以下であることを特徴とする複合粒子。
  2. 前記光吸収材は、有機系紫外線遮蔽剤であることを特徴とする請求項1記載の複合粒子。
  3. 前記有機系紫外線遮蔽剤は、ジベンゾイルメタン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、シアノアクリレート誘導体及びサリチル酸誘導体の群から選択される1種または2種以上であることを特徴とする請求項2記載の複合粒子。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の複合粒子を分散媒中に分散してなることを特徴とする複合粒子含有分散液。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の複合粒子、請求項4記載の複合粒子含有分散液のうちいずれか一方または双方と、樹脂モノマー、樹脂オリゴマーのうちいずれか1種または2種とを含有してなることを特徴とする複合粒子含有樹脂組成物。
  6. 請求項5記載の複合粒子含有樹脂組成物により形成されてなることを特徴とする複合粒子含有樹脂膜。
  7. 請求項1ないし3のいずれか1項記載の複合粒子、請求項4記載の複合粒子含有分散液及び請求項5記載の複合粒子含有樹脂組成物の群から選択される1種または2種以上を基剤中に含有してなることを特徴とする化粧料。
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