JP2013148543A - 電子線プローブマイクロアナライザ - Google Patents

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Abstract

【課題】波長分散型のX線検出器を用いたEPMAにおいて、三次元測定器等の特殊な機器を用いずに、高い精度で試料面の高さ補正が行われた元素マッピング画像を作成する。
【解決手段】複数段階のZ軸座標値(H1〜Hn)についてそれぞれ、試料上の測定対象領域内の各分析位置におけるX線信号強度を測定する。そして、一つの分析位置(例えばQ(x1,y1))に対するZ軸座標の異なる信号強度データを抽出し、Z軸座標値と信号強度値との関係を示すプロファイルを作成する。このプロファイルを構成するデータから近似式を求めることで最大信号強度値と最適Z軸座標値とを取得し、各分析位置について同様の処理を行うことで測定対象領域全体の最大信号強度値の分布と最適Z軸座標値の分布とを求める。前者から高さ補正済みのマッピング画像が作成され、後者から試料の三次元表面形状画像が作成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、試料表面に電子線を照射しそれによって試料から放出される特性X線などを検出し、さらに電子線の照射位置を試料表面上で移動させることで試料の一次元範囲又は二次元範囲の元素分布などの画像を取得する電子線プローブマイクロアナライザに関する。
電子線プローブマイクロアナライザ(以下、慣用に従って「EPMA」と略す)では、微小径に集束させた電子線を試料に照射し、その照射位置から放出される特性X線を検出する。特性X線は試料に含まれる元素に特有のエネルギを有するため、特性X線のエネルギ及び強度を分析することにより、試料上の分析位置付近に存在する元素の同定や定量を行うことができる。またEPMAでは、試料上の所定の一次元範囲又は二次元範囲内で電子線の照射位置を走査して同様の分析を繰り返すことにより、該範囲内全体の各位置における元素の種類やその含有量を調べることができ、それに基づいて試料上の所定の範囲における元素の分布を得ることができる。一般に、試料上の一次元範囲の分析を行う場合を線分析、二次元範囲の分析を行う場合をマッピング分析というが、煩雑さを避けるため、以下の説明では、マッピング分析は線分析を含むものとする。
X線を検出するために波長分散型分光器を用いたEPMAでは、特性X線を検出するための集光条件として、試料、分光結晶、及び検出器をローランド円の円周上に精度良く配置することが要求される。一般には、試料表面の高さを位置合わせすることで、この集光条件が満たされるようにしており、試料表面高さが集光条件を満たす所定状態であるときに最も正確で高感度の分析が可能となっている。
試料表面が水平(X軸−Y軸平面に平行)である場合にはX線の集光条件を満たすように試料の高さを一旦調整すれば、X軸−Y軸平面内でどのように走査を行ってもX線の集光条件は常に満たされる。しかしながら、多くの場合、試料表面は平坦でなく凹凸があり、マッピング分析を行う際に試料が載置されたステージを単に水平に走査するだけだとX線の集光条件が満たされなくなる。そこで、従来、ステージ走査によるマッピング分析の際に、予め求めておいた試料表面の凹凸情報に基づいて、試料表面の高さが常に所定高さになるように試料ステージを高さ方向(Z軸方向)にも移動させる制御を行い、それによって試料表面の高さずれによる信号減衰のないマッピング画像を取得する方法が提案されている。
試料表面の凹凸情報を求める手法として、特許文献1、2には、試料表面が所定高さとなるときの試料ステージのZ座標を分析領域内の複数の位置に対して求めた結果から、各分析位置で制御されるべきZ座標の分布を曲面又は多面体として近似的に計算する方法が開示されている。試料表面の高さの情報を取得する際には、試料表面の撮像の焦点合わせを自動的に行うオートフォーカスコントローラによる制御情報を利用することができる。一方、特許文献3には、EPMAとは別の三次元測定器で測定した高さ分布情報をEPMAのステージ座標に変換する手法が開示されている。
上述した手法には一長一短がある。即ち、特許文献1、2に記載の手法は、三次元測定器のような測定器が不要である反面、試料表面を複数の平面の集まり(合成体)又は単一の曲面であるとみなして近似的に求める方法であるため、凹凸が急峻である等、複雑な凹凸面に対しては近似の精度が低下するという問題がある。その結果、ステージ走査の際に試料表面高さずれが十分に補正されず、マッピング画像の精度が低下するおそれがある。
一方、特許文献3に記載の手法では、精度良く試料表面の凹凸情報を得ることができるものの、三次元測定器を予め用意した上で試料の高さ分布情報を取得する必要がある。また、三次元測定器により求めた試料の高さ分布情報をEPMAのステージ座標に正確に変換するための合わせ込みの作業も必要になる。このため、測定が面倒であり、コストも手間も掛かる。
さらにまた、試料表面の凹凸情報を求めるためにいずれの手法を用いる場合でも、マッピング画像を作成するべくステージ走査を行う際に、X軸−Y軸平面内での走査を行いながらZ軸方向にも試料ステージを移動させるような高さ補正動作が必要になる。即ち、上記の手法はいずれも、高さ補正動作が可能な試料ステージ駆動機構や制御回路などが装備されていることを前提としている。しかしながら、比較的廉価なEPMAにはこうした手段を装備していないものもあり、そうした装置でも高さ補正がなされたマッピング画像を取得できる新規な手法が望まれている。
特許第3270687号公報 特許第3379637号公報 特許第3600704号公報
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その主な目的は、三次元測定器のような特殊な機器を別途必要とせず、試料表面の凹凸の状況を高い精度で把握して高さ補正がなされたマッピング画像を取得することができるEPMAを提供することである。また、本発明の他の目的は、上述したようなステージ走査を行いながら高さ補正を行う手段を装備しない場合でも、高さ補正がなされたマッピング画像を取得することができるEPMAを提供することにある。
上記課題を解決するために成された第1発明は、電子線を試料に照射する照射手段と、該電子線の照射を受けた試料上の分析位置から放出された特性X線を検出する波長分散型の検出手段と、電子線に対する試料の広がり方向の位置を相対的に移動させることで前記分析位置を走査する走査手段と、を含み、該分析位置を試料面上の所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら前記検出手段により信号を収集し、その信号強度に基づいて試料の元素や組成を調べる電子線プローブマイクロアナライザにおいて、
a)前記照射手段及び前記検出手段に対する高さ方向位置を複数段階に変化させつつ、各高さ方向位置において所定の一次元範囲又は二次元範囲に対する信号分布を測定するように各手段を制御する測定制御手段と、
b)前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づき最大の信号強度を与える高さ方向位置を算出する演算処理を、該所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の全て又は一部の複数の分析位置についてそれぞれ実行する試料高さ算出手段と、
c)前記試料高さ算出手段により得られた複数の分析位置における高さ方向位置に基づいて、該試料の前記所定の一次元範囲又は二次元範囲内の全て又は一部の三次元表面形状を示す画像を作成する試料表面形状画像作成手段と、
を備えることを特徴としている。
また上記課題を解決するために成された第2発明は、電子線を試料に照射する照射手段と、該電子線の照射を受けた試料上の分析位置から放出された特性X線を検出する波長分散型の検出手段と、電子線に対する試料の広がり方向の位置を相対的に移動させることで前記分析位置を走査する走査手段と、を含み、該分析位置を試料面上の所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら前記検出手段により信号を収集し、その信号強度に基づいて試料の元素や組成を調べる電子線プローブマイクロアナライザにおいて、
a)前記照射手段及び前記検出手段に対する高さ方向位置を複数段階に変化させつつ、各高さ方向位置において所定の一次元範囲又は二次元範囲に対する信号分布を測定するように各手段を制御する測定制御手段と、
b)前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づきその分析位置における最大の信号強度を算出する演算処理を、該所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の全て又は一部の複数の分析位置についてそれぞれ実行する最大信号強度算出手段と、
c)前記最大信号強度算出手段により得られた複数の分析位置における最大信号強度値に基づいて、該試料の前記所定の一次元範囲又は二次元範囲内の全て又は一部に対する試料高さが補正された元素分布を示す元素マッピング画像を作成する元素マッピング画像作成手段と、
を備えることを特徴としている。
また上記課題を解決するために成された第3発明は、電子線を試料に照射する照射手段と、該電子線の照射を受けた試料上の分析位置から放出された特性X線を検出する波長分散型の検出手段と、電子線に対する試料の広がり方向の位置を相対的に移動させることで前記分析位置を走査する走査手段と、を含み、該分析位置を試料面上の所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら前記検出手段により信号を収集し、その信号強度に基づいて試料の元素や組成を調べる電子線プローブマイクロアナライザにおいて、
a)前記照射手段及び前記検出手段に対する高さ方向位置を複数段階に変化させつつ、各高さ方向位置において所定の一次元範囲又は二次元範囲に対する信号分布を測定するように各手段を制御する予備測定制御手段と、
b)前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づき最大の信号強度を与える高さ方向位置を算出する演算処理を、該所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の全て又は一部の複数の分析位置についてそれぞれ実行する試料高さ算出手段と、
c)前記試料高さ算出手段により得られた複数の分析位置における高さ方向位置に基づいて、該試料の前記所定の一次元範囲又は二次元範囲内の各分析位置の試料高さ補正情報を求める高さ補正情報算出手段と、
d)前記高さ補正情報算出手段で得られた試料高さ補正情報に基づいて高さ方向位置を変化させつつ、分析位置を試料面上の前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら試料高さが補正された信号を収集するように、各手段を制御する実測定制御手段と、
を備えることを特徴としている。
第1乃至第3発明に係る電子線プローブマイクロアナライザにおいて、X軸−Y軸平面方向に延展する試料ステージ上に試料が設置される場合、「試料の広がり方向」とはX軸方向及び/又はY軸方向であり、「高さ方向」とはX軸、Y軸にともに直交するZ軸方向である。この場合、高さ方向位置とはZ軸座標である。
第1乃至第3発明に係る電子線プローブマイクロアナライザではいずれも、測定制御手段又は予備測定制御手段の制御の下に、照射手段及び検出手段に対する高さ方向位置を複数段階に変化させながら、各高さ方向位置において試料面上の所定の一次元範囲又は二次元範囲に対する信号分布を測定する。即ち、複数段階の異なる高さ方向位置(Z軸座標)における一次元的又は二次元的な信号強度分布をそれぞれ求める。或る一つの分析位置に着目すると、複数段階の異なる高さ方向位置における信号強度値がそれぞれ得られるから、高さ方向位置と信号強度値との関係が求まる。
X線分光器とX線検出器とを組み合わせた波長分散型の検出手段を用いた電子線プローブマイクロアナライザでは、試料面が所定の高さに配置されたとき(通常は同装置に併設されている光学顕微鏡が合焦状態になるとき)に信号強度が最大になるように調整されており、その条件から離れるほど信号強度が下がるという特性を持つ。そのため、上述した高さ方向位置と信号強度値との関係においては、或る高さ方向位置で信号強度が最大となるピークプロファイルが得られる筈である。そこで、第1及び第3発明に係る電子線プローブマイクロアナライザでは試料高さ算出手段が、分析位置毎に上記ピークプロファイルに基づき最大の信号強度を与える高さ方向位置を算出する。また、第2発明に係る電子線プローブマイクロアナライザでは最大信号強度算出手段が、分析位置毎に上記ピークプロファイルに基づき最大の信号強度を算出する。
なお、複数段階の異なる高さ方向位置における信号強度分布から求まる高さ方向位置と信号強度値との関係は離散的な関係であるため、連続的な関係を近似的に求めて、その連続的な関係から最大の信号強度値や最大の信号強度を与える高さ方向位置を算出することが好ましい。そのためには、一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づき、高さ方向位置の変化に対する信号値の変化を曲線近似計算し、その曲線近似式を利用するとよい。
第1発明に係る電子線プローブマイクロアナライザでは、試料表面形状画像作成手段が、複数の分析位置において上記ピークプロファイルに基づいて得られた高さ方向位置に基づき、試料の所定の一次元範囲又は二次元範囲内の全て又は一部の三次元表面形状を示す画像を作成する。上述したように照射手段や検出手段に対して試料面が所定の高さに配置されたときに信号強度は最大となるから、各分析位置で最大信号強度を示す高さ方向位置を利用して三次元表面形状を示す画像を形成することで、従来よりも精緻に試料面の凹凸形状を求めることができる。
また第2発明に係る電子線プローブマイクロアナライザでは、元素マッピング画像作成手段が、複数の分析位置において上記ピークプロファイルに基づいて得られた最大信号強度値に基づき、試料の所定の一次元範囲又は二次元範囲内の全て又は一部の元素含有量分布を示す元素マッピング画像を作成する。上記理由により、この元素マッピング画像は試料高さが補正された元素マッピング画像となる。即ち、X軸−Y軸平面上の走査を行いながら各分析位置の試料高さに応じてZ軸方向にも試料ステージを移動させるような高さ補正の手段を装備していない場合であっても、複数段階に高さ方向位置を変えて取得したデータに対するデータ処理を行うだけで、高さ補正を行ったのと同等の正確な元素マッピング画像を得ることができる。
一方、第3発明に係る電子線プローブマイクロアナライザでは、高さ補正情報算出手段が、複数の分析位置において上記ピークプロファイルに基づいて得られた高さ方向位置に基づき、試料の所定の一次元範囲又は二次元範囲内の全て又は一部の各分析位置の試料高さ補正情報を求め、実測定制御手段が、その試料高さ補正情報に基づいて高さ方向位置を変化させつつ、分析位置を試料面上の前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら試料高さが補正された信号を収集する。即ち、従来のようにX軸−Y軸平面上の走査を行いながら高さ補正も実行してデータを収集するために、高さ補正情報算出手段で得られた試料高さ補正情報を利用する。試料高さ補正情報は試料面の凹凸形状を精緻に表した結果によるものであるから、従来よりも高い精度の元素マッピング画像を得ることができる。
なお、波長分散型の検出手段を用いた電子線プローブマイクロアナライザでは、目的の元素に対応した波長(エネルギ)を持つ特性X線を検出するため、その元素が存在しない分析位置では高さ方向位置に拘わらず信号値がゼロとなる。つまり、目的元素が存在しない分析位置では上記ピークプロファイルを作成することができず、試料高さに関する情報を得ることができない。そこで、第1乃至第3発明に係る電子線プローブマイクロアナライザでは、例えば複数の目的元素に対応した波長についてそれぞれ複数段階の高さ方向位置における信号分布を求め、或る元素が存在しない分析位置については存在が確認される別の元素に対する情報を利用して、三次元表面形状画像等を作成するとよい。また、いずれの元素に対する情報からも試料高さ情報が得られない場合は、その周囲の分析位置において得られる試料高さ情報を利用した補間処理を実施して不足の情報を補うようにしてもよい。
第1乃至第3発明に係る電子線プローブマイクロアナライザによれば、三次元測定器のような特殊な機器や装置を用いることなく、試料表面の凹凸の状況を高い精度で把握して試料の三次元表面形状画面を作成したり高さ補正がなされた元素マッピング画像を作成したりすることができる。また、第2発明に係る電子線プローブマイクロアナライザによれば、試料ステージの走査を行いながら高さ補正を行うような手段を装備しない場合であっても、高さ補正がなされた元素マッピング画像を取得することができる。
本発明の一実施例によるEPMAの要部の構成図。 本実施例のEPMAにおける高さ補正マッピング画像取得時の処理フローチャート。 本実施例のEPMAにおける高さ補正マッピング画像取得時の処理の説明図。 一つの分析位置におけるZ軸座標値(高さ方向位置)とX線信号強度との関係の一例を示す図。 図4に示した測定値に基づき最大信号強度を与えるZ軸座標値を求める処理の一例の説明図。 図4に示した測定値に基づき最大信号強度を与えるZ軸座標値を求める処理の他の例の説明図。 複数段階のZ軸座標値において得られる信号分布画像の一実測例を示す図。 図7に示した実測例に基づいて作成される三次元表面形状画像の一例を示す図。
本発明に係るEPMAの一実施例について、添付の図面を参照して説明する。図1は本実施例によるEPMAの要部の構成図である。
このEPMAにおいて、電子銃(本発明における照射手段に相当)1から放出された電子線Eは、偏向コイル2を経て対物レンズ3によって集束され、試料ステージ4上に載置されている試料Sの上面に照射される。電子線Eの照射を受けると、その照射位置において試料Sに含まれる元素に特有の波長の特性X線Pが放出される。この特性X線PはX線分光器5により波長分散され、特定の波長のX線がX線検出器6に入射して検出される。このX線分光器5及びX線検出器6が本発明における波長分散型の検出手段に相当する。
試料ステージ4にはそれぞれモータを含むX軸駆動機構7、Y軸駆動機構8、Z軸駆動機構9が付設され、それら駆動機構7、8、9は試料ステージ制御部11の制御の下に駆動部10により駆動される。図示するように、X軸方向、Y軸方向は試料ステージ4の表面に水平な面内で互いに直交する方向であり、Z軸方向はX軸、Y軸にともに直交する方向、つまり試料Sの高さ方向である。
試料Sの上方には反射鏡12が配置され、反射鏡12で反射した試料Sの表面像がCCDカメラ等の撮像装置13に入力され、オートフォーカス制御部14、主制御部15を介してモニタ17の画面上に表示される。オートフォーカス制御部14は試料ステージ制御部11を介して試料ステージ4をZ軸方向に移動させながら光学像の自動焦点合わせを行うものである。なお、上述したように、このEPMAは波長分散型の検出手段を用いたものであり、試料Sから放出された特性X線の中で目的元素に対応した波長のX線を最大効率でX線検出器6に導入する(以下、この条件を「最適分光条件」と称する)には、X線分光器5に対して試料Sの表面が所定の高さになっている必要がある。一般的には、その最適な高さは光学像が合焦状態となる高さに一致する。
X線検出器6は入射したX線の強度に応じた信号を出力し、データ格納部20は検出信号をデジタル値に変換して順次格納する。データ処理部21は、機能ブロックとして、プロファイル作成部211、最適Z軸座標算出部212、最大強度/最適座標値記憶部213、補正済みマッピング画像作成部214、試料面高さ情報作成部215、を含み、データ格納部20に格納されたデータを用いて後述するような特徴的なデータ処理を実行する。
次に、本実施例のEPMAにおいて、高さ補正がなされた元素マッピング画像及び試料の三次元表面形状画像を作成する際の特徴的な動作について、図2〜図6を参照して説明する。図2は本実施例のEPMAにおける高さ補正マッピング画像取得時の制御・処理フローチャート、図3はその高さ補正マッピング画像取得時のデータ処理の説明図、図4は一つの分析位置におけるZ軸座標値(高さ方向位置)とX線信号強度との関係の一例を示す図、図5及び図6は図4に示した測定値に基づき最大信号強度を与えるZ軸座標値を求める処理の一例の説明図である。
まず分析に際して、分析者は操作部16によりマッピング分析条件を設定する。即ち、分析者は、撮像装置13で撮影された試料Sの光学像をモニタ17上で観察し、操作部16により観察したい試料S上の一次元範囲又は二次元範囲(以下、「測定対象領域」と称する)を指定する。また、分析対象の元素の種類(又は元素に対応した特性X線の種類、波長など)などのほか、Z軸座標変動条件も設定する(ステップS1)。
Z軸座標変動条件は変動範囲と変動ステップとを含み、変動範囲は測定対象領域内の各分析位置において最適分光条件となる高さ(Z軸座標値)のばらつきをカバーするように定められる。例えば、オートフォーカス制御部14による合焦制御により各分析位置において最適分光条件となる高さのばらつきは概略的に把握可能であるから、このばらつきが例えば4.4mm〜5.0mmであると分かっているとした場合に、この範囲よりも広い4.2mm〜5.2mmをZ軸座標変動範囲に定めるとよい。また、変動ステップは細かいほど精度が上がるもののそれだけ測定時間やデータ処理時間が長くなるため、両者の兼ね合いで適宜に定めるとよい。例えば、Z軸座標変動範囲が4.2mm〜5.2mmである場合には変動ステップを0.2mm程度にすればよい。
なお、マッピング分析条件としては、測定対象領域内に設定される分析位置の間隔も含むようにすることができる。分析位置の間隔が狭いほど、つまり分析位置の分布が密であるほど元素マッピング画像や三次元表面形状画像は精緻なものとなるが、それだけ測定時間及びデータ処理時間が長くなる。したがって、許される時間の範囲でできるだけ分析位置の間隔を狭くするとよい。
上記分析条件が決まると、主制御部15の制御の下に、Z軸座標変動範囲内のZ軸座標値毎に測定対象領域内の走査を実行して信号強度データを収集する(ステップS2)。即ち、図3(a)に示すように、Z軸座標変動範囲内の最小値(Z=H1)にZ軸座標を設定した上で、測定対象領域内の各分析位置に対する電子線Eの照射及び該照射に対する特性X線Pの検出を実行し、測定対象領域内の各分析位置における信号強度データを収集する。これにより、Z軸座標がZ=H1である信号分布が得られる。次に、駆動部10を介してZ軸駆動機構9を動作させることで試料ステージ4をZ軸方向に微動させ、Z軸座標をZ=H2に設定した上で、同様に測定対象領域内の各分析位置における信号強度データを収集する。これをZ軸座標がZ軸座標変動範囲内の最大値(Z=Hn)になるまで繰り返し、複数段階のZ軸座標に対する信号分布をそれぞれ求める。なお、目的元素(特性X線の波長)が複数設定されている場合には、その元素又は波長毎に同様の信号分布を求める。
以上のようにして、データ格納部20に、複数段階のZ軸座標に対する信号分布を示すデータが格納される。
次に、データ処理部21においてプロファイル作成部211は、測定対象領域内の一つの分析位置を定め(ステップS3)、該分析位置における複数段階のZ軸座標に対する信号強度データをデータ格納部20から読み出す。即ち、図3(a)に示すように、分析位置の(X,Y)座標がQ(x1,y1)であるとき、Z=H1、H2、…、Hnの各Z軸座標に対する信号分布のQ(x1,y1)における信号強度値を取得する。このZ軸座標値と信号強度値との関係を図3(b)に示すように直交する二軸のグラフで表すことにより、或るZ座標値で信号強度がピークを示すようなピークプロファイルを作成する(ステップS4)。図4は或る一つの分析位置におけるZ軸座標値とX線信号強度との関係の一例を示す図である。なお、試料S上のQ(x1,y1)の分析位置に目的元素が存在しない場合には、上記のようなピークプロファイルは得られない。
一つの分析位置におけるピークプロファイルが得られたならば、最適Z軸座標算出部212は、該プロファイルに基づいて最大の信号強度を与えるZ軸座標値を求める。具体的には例えば次のような処理を実行する。即ち、ピークプロファイルを構成するデータ点の中で最大の信号強度を示すZ軸座標値(図4の例ではz1)近傍の複数のデータを抽出する。例えば、最大の信号強度を示すZ軸座標値を挟んでその前後に1個ずつ又は2個ずつ(或いはそれ以上)の数のデータを抽出する。そして、それら複数のデータの分布を所定のピーク関数で近似する。図5は、図4に示したピークプロファイルを、信号強度をZの二次式として表すピーク関数(I=a・Z2+b・Z+c)で近似した例である。ここでいう近似の作業は、ピーク関数の係数a、b、cを求める作業であり、3点(又は5点)近似法、最小二乗法など周知の手法により近似式を求めればよい。図5に示したように近似を行った場合、最適Z軸座標値Z=−b/2aにおいて最大の信号強度値I=(4ac−b2)/4aが得られる。この最適Z軸座標値と最大信号強度値との組み合わせが、分析位置Q(x1,y1)に対応するように最大強度/最適座標値記憶部213に記憶される(ステップS5)。
続いて、測定対象領域内の全ての分析位置(又は指定された全ての分析位置)についてのステップS4、S5の処理が終了したか否かが判定され(ステップS6)、未処理の分析位置があれば未処理である次の分析位置を指定した(ステップS7)上で、ステップS4へ戻る。したがって、ステップS4〜S7の繰り返しにより、測定対象領域全体の各分析位置に対して、最適Z軸座標値と最大信号強度値との組み合わせが最大強度/最適座標値記憶部213に記憶されることになる。
或る一つの分析位置において最適Z軸座標値となるように試料ステージ4の高さを調整すると、光学的な撮像装置13の焦点が合い、且つX線信号強度は最大になる筈である。つまり、最適Z軸座標値が最適分光条件を満たすZ軸方向の位置であると言える。換言すれば、或る一つの分析位置における最大信号強度値は最適分光条件の下で得られるX線信号強度に等しい筈である。そこで、試料面高さ情報作成部215は最大強度/最適座標値記憶部213に保存されている測定対象領域全体の最適Z軸座標値に基づいて試料Sの表面の凹凸状況を反映した三次元表面形状画像を作成し(ステップS8)、操作部16を通しての分析者の要求に応じて該画像をモニタ17の画面上に表示する。
上述したように、最適Z軸座標値は各分析位置においてX線信号強度が最大となる最適値を求めた結果であるので、これに基づいて作成される三次元表面形状画像は試料Sの表面の凹凸状況を高い精度で表すものとなる。
なお、試料S上の分析位置に目的元素が含まれない場合には、検出対象である特性X線は放出されず、図4に示したようなピークプロファイルは得られない。そのため、最大信号強度が得られないのはもちろんのこと、最適Z軸座標値を得ることもできない。そこで、複数の目的元素について複数段階のZ軸座標値に対する信号分布が収集された場合には、或る目的元素に対する結果に基づいて最適Z軸座標値が得られない分析位置があるときに、別の目的元素に対する結果に基づいて最適Z軸座標値を求め、それらを併せて三次元表面形状画像を作成するとよい。また、或る分析位置において最適Z軸座標値が得られていない場合であってその周囲の分析位置において最適Z軸座標値が得られている場合には、その周囲の分析位置における最適Z軸座標値を用いた補間処理等の演算を行って、最適Z軸座標値が得られなかった分析位置における最適Z軸座標値を近似的に求めるとよい。
また、補正済みマッピング画像作成部214は最大強度/最適座標値記憶部213に保存されている測定対象領域全体の最大信号強度値に基づいて、目的元素の含有量の分布を示す元素マッピング画像を作成し(ステップS9)、操作部16を通しての分析者の要求に応じて該画像をモニタ17の画面上に表示する。このときの元素マッピング画像は各分析位置において最適分光条件の下で得られたX線信号強度に基づくものであるから、試料Sの高さが補正された高精度の元素マッピング画像である。
以上のようにして本実施例のEPMAでは、試料ステージ4をX軸−Y軸方向に移動させながら特性X線を検出する際にZ軸方向にも試料ステージ4を移動させて高さ補正を行うような高度なステージ走査を行うことなく、高精度の元素マッピング画像と試料Sの三次元表面形状画像とを作成・表示することができる。
なお、測定対象領域内に設定される多数の分析位置の間隔を狭くすれば元素マッピング画像及び三次元表面形状画像の精度は向上するが、必ずしも常にそうした高精度の画像が必要とされるわけではない。特に、EPMAでは試料Sの三次元表面形状画像に高い精度のものが必要とされることは少なく、その場合には分析位置の間隔を広くして、換言すれば画像の画素数を下げて測定時間やデータ処理時間を短縮するとよい。
なお、図4に示したような複数のデータ点からピーク関数を近似的に求める手法は上述した手法に限らない。図6は別の例の説明図である。この例では、ピーク関数としてガウス曲線を利用し、Z軸座標に対するガウス曲線、I=a・exp[−{(Z−b)/c}2]+dの係数a、b、c、dを複数のデータに対する最適フィッティングにより求める。この場合には、最適Z軸座標値Z=bにおいて最大の信号強度値I=a+dが得られる。
また、上記実施例のEPMAでは、測定対象領域内の各分析位置における最大信号強度値から元素マッピング画像を作成していたが、測定対象領域内の各分析位置における最適Z軸座標値から試料高さ補正データを求め、試料ステージ4をX軸−Y軸方向に移動させながら特性X線を検出する際に上記試料高さ補正データに基づいてZ軸方向にも試料ステージ4を移動させ、各分析位置において高さ補正がなされた信号強度データを収集し、これに基づいて元素マッピング画像を作成するようにしてもよい。つまり、図2中のステップS2の測定をあくまでも測定対象領域の高さ補正データを求めるための予備的な測定とし、この予備的な測定で得られたデータに基づくデータ処理で求まった高さ補正データを利用して、マッピング画像を作成するための実測定を実行するわけである。
一般に、上記実施例のようなEPMAでは、異なる目的元素に対する特性X線を検出するためには、X線分光器5とX線検出器6とを所定の位置関係になるように機械的に移動させる必要があり、多数の元素のマッピング画像作成を図2のフローチャートに従って行うと収集すべきデータが膨大になり測定時間も長くなる。そのため、多数の元素のマッピング画像を作成する場合には、まず始めに上記手法で三次元表面形状画像に相当する高さ補正データを求めておき、その後に実測定において高さ補正を行いながら各元素に対応したX線信号強度データを収集するほうが、収集すべきデータ量も少なくて済み、測定時間も短縮できるという点で有利である。
図7は、イタリア国20セントコインを試料Sとして、複数段階のZ軸座標における信号分布画像を取得した実測例である。Z軸座標変動範囲はZ=4.2mm〜5.2mm、Z軸座標変動ステップは0.2mmであり、目的元素はCuである。実際の画像はカラースケールで示されるカラー画像であり、図中のAで示す範囲付近が信号強度が特に高い赤色が多い部分である。例えばコインの周縁の円環部に着目すると、右半分はZ=4.6mmで最大信号強度を示し、左半分はZ=4.8mmで最大信号強度を示しており、試料高さに相違があることが判る。
図8は図7に示した実測例に基づいて作成される三次元表面形状画像の一例を示す図である。この図も実際の画像はカラースケールで示されるカラー画像であり、試料表面の凹凸状況が明瞭に示されている。このように本発明に係るEPMAによれば、三次元測定器などの特別な機器を用いずに高い精度で三次元表面形状画像を作成することが可能である。
なお、上記実施例は本発明の一実施例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
1…電子銃
2…偏向コイル
3…対物レンズ
4…試料ステージ
5…X線分光器
6…X線検出器
7…X軸駆動機構
8…Y軸駆動機構
9…Z軸駆動機構
10…駆動部
11…試料ステージ制御部
12…反射鏡
13…撮像装置
14…オートフォーカス制御部
15…主制御部
16…操作部
17…モニタ
20…データ格納部
21…データ処理部
211…プロファイル作成部
212…最適Z軸座標算出部
213…最大強度/最適座標値記憶部
214…マッピング画像作成部
215…情報作成部

Claims (5)

  1. 電子線を試料に照射する照射手段と、該電子線の照射を受けた試料上の分析位置から放出された特性X線を検出する波長分散型の検出手段と、電子線に対する試料の広がり方向の位置を相対的に移動させることで前記分析位置を走査する走査手段と、を含み、該分析位置を試料面上の所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら前記検出手段により信号を収集し、その信号強度に基づいて試料の元素や組成を調べる電子線プローブマイクロアナライザにおいて、
    a)前記照射手段及び前記検出手段に対する高さ方向位置を複数段階に変化させつつ、各高さ方向位置において所定の一次元範囲又は二次元範囲に対する信号分布を測定するように各手段を制御する測定制御手段と、
    b)前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づき最大の信号強度を与える高さ方向位置を算出する演算処理を、該所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の全て又は一部の複数の分析位置についてそれぞれ実行する試料高さ算出手段と、
    c)前記試料高さ算出手段により得られた複数の分析位置における高さ方向位置に基づいて、該試料の前記所定の一次元範囲又は二次元範囲内の全て又は一部の三次元表面形状を示す画像を作成する試料表面形状画像作成手段と、
    を備えることを特徴とする電子線プローブマイクロアナライザ。
  2. 電子線を試料に照射する照射手段と、該電子線の照射を受けた試料上の分析位置から放出された特性X線を検出する波長分散型の検出手段と、電子線に対する試料の広がり方向の位置を相対的に移動させることで前記分析位置を走査する走査手段と、を含み、該分析位置を試料面上の所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら前記検出手段により信号を収集し、その信号強度に基づいて試料の元素や組成を調べる電子線プローブマイクロアナライザにおいて、
    a)前記照射手段及び前記検出手段に対する高さ方向位置を複数段階に変化させつつ、各高さ方向位置において所定の一次元範囲又は二次元範囲に対する信号分布を測定するように各手段を制御する測定制御手段と、
    b)前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づきその分析位置における最大の信号強度を算出する演算処理を、該所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の全て又は一部の複数の分析位置についてそれぞれ実行する最大信号強度算出手段と、
    c)前記最大信号強度算出手段により得られた複数の分析位置における最大信号強度値に基づいて、該試料の前記所定の一次元範囲又は二次元範囲内の全て又は一部に対する試料高さが補正された元素分布を示す元素マッピング画像を作成する元素マッピング画像作成手段と、
    を備えることを特徴とする電子線プローブマイクロアナライザ。
  3. 電子線を試料に照射する照射手段と、該電子線の照射を受けた試料上の分析位置から放出された特性X線を検出する波長分散型の検出手段と、電子線に対する試料の広がり方向の位置を相対的に移動させることで前記分析位置を走査する走査手段と、を含み、該分析位置を試料面上の所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら前記検出手段により信号を収集し、その信号強度に基づいて試料の元素や組成を調べる電子線プローブマイクロアナライザにおいて、
    a)前記照射手段及び前記検出手段に対する高さ方向位置を複数段階に変化させつつ、各高さ方向位置において所定の一次元範囲又は二次元範囲に対する信号分布を測定するように各手段を制御する予備測定制御手段と、
    b)前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づき最大の信号強度を与える高さ方向位置を算出する演算処理を、該所定の一次元範囲内又は二次元範囲内の全て又は一部の複数の分析位置についてそれぞれ実行する試料高さ算出手段と、
    c)前記試料高さ算出手段により得られた複数の分析位置における高さ方向位置に基づいて、該試料の前記所定の一次元範囲又は二次元範囲内の各分析位置の試料高さ補正情報を求める高さ補正情報算出手段と、
    d)前記高さ補正情報算出手段で得られた試料高さ補正情報に基づいて高さ方向位置を変化させつつ、分析位置を試料面上の前記所定の一次元範囲内又は二次元範囲内で移動させながら試料高さが補正された信号を収集するように、各手段を制御する実測定制御手段と、
    を備えることを特徴とする電子線プローブマイクロアナライザ。
  4. 請求項1又は3に記載の電子線プローブマイクロアナライザであって、
    前記試料高さ算出手段は、一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づき、高さ方向位置の変化に対する信号値の変化を曲線近似計算し、その曲線近似式から最大の信号強度を与える高さ方向位置を算出することを特徴とする電子線プローブマイクロアナライザ。
  5. 請求項2に記載の電子線プローブマイクロアナライザであって、
    前記最大信号強度算出手段は、一つの分析位置について、複数段階の異なる高さ方向位置に対してそれぞれ得られた信号に基づき、高さ方向位置の変化に対する信号値の変化を曲線近似計算し、その曲線近似式から最大の信号強度を算出することを特徴とする電子線プローブマイクロアナライザ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015148499A (ja) * 2014-02-06 2015-08-20 日本電子株式会社 粒子解析装置、およびプログラム
JP2021179329A (ja) * 2020-05-12 2021-11-18 株式会社島津製作所 X線分析装置及びピークサーチ方法

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