JP2013146895A - インクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤、及び、アクリレート化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有するインクをインクジェットヘッドから吐出する工程、吐出されたインクに対し、吐出後0秒以上0.20秒未満の間に、弱露光手段により活性放射線を照射する工程、並びに、前記吐出されたインクに対し、吐出後0.20秒以上経過した後に、強露光手段により活性放射線を照射する工程、を含み、前記インクの表面張力、及び、成分Aのみを除いた前記インクの表面張力が、特定範囲であることを特徴とするインクジェット記録方法。
【選択図】図1
Description
インクジェット方式は、印刷装置が安価であり、かつ、印刷時に版を必要とせず、必要とされる画像部のみにインク組成物を吐出し記録媒体上に直接画像形成を行うため、インク組成物を効率良く使用でき、特に小ロット生産の場合にランニングコストが安い。更に、騒音が少なく、画像記録方式として優れており、近年注目を浴びている。
中でも、紫外線などの放射線の照射により硬化可能なインクジェット記録用インク組成物(放射線硬化型インクジェット記録用インク組成物)は、紫外線などの放射線の照射によりインク組成物の成分の大部分が硬化するため、溶剤系インク組成物と比べて乾燥性に優れ、また、画像がにじみにくいことから、種々の記録媒体に印字できる点で優れた方式である。
また、従来のインク組成物としては、特許文献1及び2が知られている。
<1>(1)(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤、及び、(成分B)式(I)又は式(II)で表される化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有するインクをインクジェットヘッドから吐出する工程、(2)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0秒以上0.20秒未満の間に、照度20mW/cm2以上300mW/cm2未満の露光手段により活性放射線を照射する工程、並びに、(3)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0.20秒以上経過した後に、照度1,500mW/cm2以上の露光手段により活性放射線を照射する工程、を含み、前記インクの25℃における表面張力が、22.0〜26.0mN/mであり、前記インクから成分Aのみを除いたものの25℃における表面張力が、33.0〜38.5mN/mであることを特徴とするインクジェット記録方法、
<3>前記インクが、多官能(メタ)アクリレート化合物を、インクの全質量に対し、5質量%以上30質量%以下含有する、上記<1>又は<2>に記載のインクジェット記録方法、
<4>前記インクが、N−ビニルラクタム類を更に含有する、上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法、
<5>前記N−ビニルラクタム類が、N−ビニルカプロラクタムである、上記<4>に記載のインクジェット記録方法、
<6>成分Bが、式(I)で表される化合物を含む、上記<1>〜<5>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法、
<7>前記インクが、(成分D)ラジカル重合開始剤を更に含有する、上記<1>〜<6>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法、
<8>前記インクが、(成分G)着色剤を更に含有する、上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法、
<9>同一エリアにおいて、前記(1)及び(2)の工程を2〜16回繰り返す、上記<1>〜<8>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法、
<10>前記インクの25℃における表面張力が、22.5〜24.0mN/mである、上記<1>〜<9>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法、
<11>前記インクから成分Aのみを除いたものの25℃における表面張力が、35.0〜38.5mN/mである、上記<1>〜<10>のいずれか1つに記載のインクジェット記録方法。
なお、本発明において、数値範囲を表す「下限〜上限」の記載は、「下限以上、上限以下」を表し、「上限〜下限」の記載は、「上限以下、下限以上」を表す。また、本発明において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。また、「(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤」等を単に「成分A」等ともいい、「(1)(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤、及び、(成分B)式(I)又は式(II)で表される化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有するインク(以下、「インク組成物」ともいう。)をインクジェットヘッドから吐出する工程」等を「工程(1)」等ともいう。
本発明のインクジェット記録方法は、(1)(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤、及び、(成分B)式(I)又は式(II)で表される化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有するインクをインクジェットヘッドから吐出する工程、(2)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0秒以上0.20秒未満の間に、照度20mW/cm2以上300mW/cm2未満の露光手段により活性放射線を照射する工程、並びに、(3)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0.20秒以上経過した後に、照度1,500mW/cm2以上の露光手段により活性放射線を照射する工程、を含み、前記インクの表面張力が、22.0〜26.0mN/mであり、前記インクから成分Aのみを除いたものの表面張力が、33.0〜38.5mN/mであることを特徴とする。
更に、本発明者は詳細な検討を行った結果、シリコーン系又はフッ素系界面活性剤を含有するインクの25℃における表面張力を、22.0〜26.0mN/mとし、前記インクからシリコーン系又はフッ素系界面活性剤のみを除いたものの25℃における表面張力を、33.0〜38.5mN/mとし、更に、前記工程(2)に示すように、インクジェットヘッドから吐出された前記インクに対し、吐出後0秒以上0.20秒未満の間に、照度20mW/cm2以上300mW/cm2未満の露光手段により活性放射線を照射することにより、光沢度が高く、画像エッジ部の滲みが少なく、耐擦り性及び画像のカバレッジに優れた印刷物を得ることができることを本発明者は見出した。
また、シリコーン系又はフッ素系界面活性剤を含有しないインクの25℃における表面張力が33.0〜38.5mN/mである場合、活性線照射時にインクが適度の酸素重合阻害を受け、打滴が濡れ広がり、光沢が高く、カバレッジが良好な画像が得られる。33.0mN/m未満である場合、モノマーの極性が低く、酸素重合阻害を受けやすく、光沢がある程度高い画像が得られるものの、耐擦過性が弱く、滲みのある印刷画像が得られる。38.5mN/mを超える場合、インクの酸素溶存量が低く、吐出後0秒以上0.20秒未満の間の露光によって即時にインクが硬化するため、打滴の濡れ広がりが悪く、画像のカバレッジ、光沢の低い印刷物が得られる。
更に、前記工程(2)に示すように、インクジェットヘッドから吐出された前記インクに対し、吐出後0秒以上0.20秒未満の間に、照度20mW/cm2以上300mW/cm2未満の露光手段により活性放射線を照射することにより、画像エッジ部の滲みを抑制することができる。
なお、「画像のカバレッジが悪い」とは、インクジェット記録方法により形成される画像は、インクジェットの打滴を寄せ集めて画像にするため、画像部において、着弾打滴間で隙間が生まれ、記録媒体が全てカバーされず、画像に隙間が生じてしまう現象のことをいい、「画像のカバレッジに優れる」とは、画像部において、着弾打滴が十分広がり、前記隙間のない画像が得られることをいう。
本発明のインクジェット記録方法は、(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤、及び、(成分B)式(I)又は式(II)で表される化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有するインク組成物を少なくとも使用する。
前記インクの25℃における表面張力は、22.0〜26.0mN/mであり、22.5〜24.0mN/mであることが好ましく、23.0〜23.5mN/mであることが特に好ましい。
シリコーン系又はフッ素系界面活性剤を含有しない前記インクの25℃における表面張力は、33.0〜38.5mN/mであり、35.0〜38.5mN/mであることが好ましく、36.0〜38.0mN/mであることが特に好ましい。
なお、本発明における表面張力は、25℃における表面張力である。
表面張力の測定方法としては、特に制限はないが、25℃に調温したまま、協和界面科学(株)製表面張力計(FACESURFACE TENSIOMETER CBVB−A3)を用いて表面張力を測定した。
また、シリコーン系又はフッ素系界面活性剤を含有しないインクの調製方法としては、特に制限はないが、公知の方法によりインクの成分分析を行い、別途シリコーン系又はフッ素系界面活性剤を含有しない前記インクを調製する方法が好ましく挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物は、活性放射線により硬化可能な油性のインク組成物であることが好ましい。また、本発明に用いることができるインク組成物は、揮発性有機溶剤を含有しない非溶剤型のインク組成物であることが好ましい。「活性放射線」とは、その照射によりインク組成物中に開始種を発生させるエネルギーを付与できる放射線であり、α線、γ線、X線、紫外線、可視光線、電子線などを包含する。中でも、硬化感度及び装置の入手容易性の観点から、紫外線及び電子線が好ましく、紫外線がより好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物は、(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤を含有する。
前記インク組成物は、シリコーン系界面活性剤又はフッ素系界面活性剤のいずれか一方を含有していても、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤の両方を含有していてもよい。
また、前記インク組成物は、シリコーン系界面活性剤を1種単独で含有していても、2種以上含有していてもよい。また、フッ素系界面活性剤についても同様である。
また、シリコーン系界面活性剤としては、広く市販品が使用でき、例えばBYK307、322、323、331、333、347、348、349、377、378、UV3510、3570、(ビックケミー社製)、KF351、352、353、354、355、412、413、414、618、945、8012、865、6001、6002(信越シリコーン(株)製)、TSF4440、4460、4700、4701、4421(GE東芝シリコーン(株)製)、などが挙げられる。
また、フッ素系界面活性剤としては、広く市販品が使用でき、例えば、ZONYLシリーズ(イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー社製)と、FLUORADシリーズ(3M社製)と、メガファックシリーズ(DIC(株)製)とを挙げることができる。また、「13700の化学商品」p1239〜p1242、(株)化学工業日報社(2000)に記載の各化合物を挙げることができる。
本発明に用いることができるインク組成物は、(成分B)前記式(I)又は式(II)で表される化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有する。前記インク組成物は、特定の環構造を有する式(I)又は式(II)で表される化合物を少なくとも含有することにより、特に光沢が高い画像を得ることができる。
また、前記インク組成物は、式(I)で表される化合物を1種単独で含有していても、2種以上含有していてもよい。また、式(II)で表される化合物についても同様である。
式(I)のXにおける二価の連結基としては、本発明の効果を大きく損なうものでない限り特に制限はないが、二価の炭化水素基、又は、炭化水素基及びエーテル結合を組み合わせた二価の基であることが好ましく、二価の炭化水素基、アルキレンオキシ基、アルキレンオキシアルキル基、ポリ(アルキレンオキシ)基、又は、ポリ(アルキレンオキシ)アルキル基であることがより好ましい。また、前記二価の連結基の炭素原子数は、1〜60であることが好ましく、1〜20であることがより好ましい。
式(I)におけるXとしては、単結合、二価の炭化水素基、又は、炭化水素基及びエーテル結合を組み合わせた二価の基であることが好ましく、炭素原子数1〜20の二価の炭化水素基であることがより好ましく、炭素原子数1〜8の二価の炭化水素基であることが更に好ましく、メチレン基であることが特に好ましい。
R13は水素原子又はメチル基を表し、硬化性の観点から、水素原子が好ましい。
式(II)で表される化合物の具体例としては、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。中でも、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、及び/又は、3,3,5−トリメチルシクロヘキシル(メタ)アクリレートが好ましく、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、及び/又は、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアクリレートがより好ましい。
また、本発明に用いることができるインク組成物における成分Bの含有量は、インク組成物の全質量に対し、5〜65質量%が好ましく、10〜60質量%がより好ましく、15〜50質量%が更に好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物は、重合性化合物として、(成分C)多官能モノマーを含有することが好ましく、多官能(メタ)アクリレート化合物を含有することがより好ましい。
また、本発明に用いることができるインク組成物は、2つ以上のエチレン性不飽和結合を有する化合物(多官能モノマー)の含有量が、インク組成物全体の0〜30質量%であることが好ましく、3〜25質量%であることがより好ましく、5〜20質量%であることが更に好ましい。更に、本発明に用いることができるインク組成物は、多官能(メタ)アクリレート化合物の含有量が、インク組成物全体の3〜25質量%であることが好ましく、5〜20質量%であることが特に好ましい。
多官能モノマーとしては、二官能(メタ)アクリレート化合物、及び/又は、二官能ビニルエーテル化合物を含有することが好ましく、炭素数5以上の分岐を有していてもよい、炭化水素鎖を有する二官能(メタ)アクリレート化合物、及び/又は、エチレングリコール鎖を有するジビニルエーテル化合物を含有することが特に好ましい。上記態様であると、硬化性、印刷物の耐ブロッキング性、柔軟性に優れる。
多官能(メタ)アクリレート化合物の好ましい例としては、炭素数5以上の炭化水素鎖を分子内に有する二官能(メタ)アクリレート化合物であり、具体的には、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド(PO)変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、PO変性ヘキサンジオールジアクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリデカンジオールジ(メタ)アクリレート、オクタデカンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、及び、シクロヘキサンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも、ヘキサンジオールジアクリレート及びPO変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートが好ましく挙げられ、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレートが特に好ましい。
多官能(メタ)アクリレート化合物、特に上記化合物を用いることで、光沢性により優れた画像が得られ、硬化性に優れるインク組成物が得られる。また、硬化性、耐ブロッキング性の観点で、多官能アクリレート化合物がより好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物は、(成分D)ラジカル重合開始剤を含有することが好ましい。
重合開始剤は、前記活性放射線等の外部エネルギーを吸収してラジカル重合開始種を生成する化合物である。ラジカル重合開始剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明に用いることができる重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤が好ましく挙げられ、α−ヒドロキシケトン化合物、モノアシルホスフィン化合物、芳香族オニウム塩化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、及び、炭素ハロゲン結合を有する化合物等がより好ましく挙げられる。これらの重合開始剤の具体例としては、特開2008−208190号公報に記載のラジカル重合開始剤が挙げられる。中でも、芳香族ケトン類及びアシルホスフィン化合物が好ましく挙げられ、α−ヒドロキシケトン化合物及びアシルホスフィン化合物がより好ましく挙げられる。
具体的には例えば、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられ、中でも、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン化合物が好ましい。なお、本発明において、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン化合物には、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンが任意の置換基で置換された化合物も含まれる。置換基としては、ラジカル重合開始剤としての能力を発揮し得る範囲で任意に選択することができ、具体的には炭素数1〜4のアルキル基が例示できる。
モノアシルホスフィンオキサイド化合物としては、イソブチリルメチルホスフィン酸メチルエステル、イソブチリルフェニルホスフィン酸メチルエステル、ピバロイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、2−エチルヘキサノイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、ピバロイルフェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、p−トルイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、o−トルイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、2,4−ジメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、p−t−ブチルベンゾイルフェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、アクリロイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、イソブチリルジフェニルホスフィンオキサイド、2−エチルヘキサノイルジフェニルホスフィンオキサイド、o−トルイルジフェニルホスフィンオキサイド、p−t−ブチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、3−ピリジルカルボニルジフェニルホスフィンオキサイド、アクリロイルジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルホスフィン酸ビニルエステル、アジポイルビスジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイルジフェニルホスフィンオキサイド、p−トルイルジフェニルホスフィンオキサイド、4−(t−ブチル)ベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、テレフタロイルビスジフェニルホスフィンオキサイド、2−メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、バーサトイルジフェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−2−エチルヘキサノイルジフェニルホスフィンオキサイド、1−メチルシクロヘキサノイルジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、ピバロイルフェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等が挙げられ、中でも、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドが好ましい。
増感剤としては、例えば、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン等)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル等)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン等)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン等)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー等)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン等)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン等)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム等)、クマリン類(例えば、7−ジエチルアミノ−4−メチルクマリン等)、チオキサントン類(例えば、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン等)等が挙げられる。
なお、本発明に用いることができるインク組成物は、チオキサントン化合物及びチオクロマノン化合物を含有しないことが好ましい。
また、増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
重合促進剤としては、特に限定されないが、アミン化合物が好ましく挙げられ、アミノベンゾエート誘導体より好ましく挙げられる。これらは酸素による重合阻害を軽減する化合物である。
アミノベンゾエート誘導体の例としては、特に限定されないが、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート等が挙げられる。
また、重合促進剤としては、市販品として、SPEEDCURE EHA、SPEEDCURE EDB(LAMBSON社製)等が挙げられる。
また、増感剤を用いる場合、ラジカル重合開始剤の総含有量は、増感剤の含有量に対して、ラジカル重合開始剤:増感剤の質量比で、好ましくは200:1〜1:200、より好ましくは50:1〜1:50、更に好ましくは20:1〜1:5の範囲である。
増感剤を用いる場合、インク組成物における増感剤の含有量は、インクの着色性の観点から、インク組成物の全質量に対して、0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜15質量%がより好ましく、0.5〜10質量%が更に好ましい。
重合促進剤を用いる場合、インク組成物における重合促進剤の含有量は、硬化性、硬化膜内での硬化度の均一性の観点から、インク組成物の全質量に対して、0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物は、重合性化合物として、成分B以外の(成分E)他の単官能モノマーを含有することが好ましく、N−ビニルカプロラクタム類及び/又は成分B以外の単官能(メタ)アクリレート化合物を含有することがより好ましい。
他の単官能モノマーとしては、単官能エチレン性不飽和化合物が好ましい。
他の単官能モノマーとしては、公知の単官能重合性化合物を用いることができ、成分B以外の(メタ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物、アリル化合物、N−ビニル化合物、不飽和カルボン酸類等が例示できる。例えば、特開2009−221414号公報に記載のラジカル重合性モノマー、特開2009−209289号公報に記載の重合性化合物、特開2009−191183号公報に記載のエチレン性不飽和化合物が挙げられる。
N−ビニルラクタム類としては、式(E−1)で表される化合物が好ましい。
また、上記N−ビニルラクタム類は、ラクタム環上にアルキル基、アリール基等の置換基を有していてもよく、飽和又は不飽和環構造を連結していてもよい。
N−ビニルラクタム類は、1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
芳香族基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物が有していてもよい芳香環構造としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、インデン、フルオレン、1H−フェナレン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン、ナフタセン、テトラフェン、ビフェニル、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、フルオランテン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、クリセン、プレイアデン、フラン、チオフェン、ピロリン、ピラゾリン、イミダゾリン、イソオキサゾリン、イソチアゾリン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール及びテトラゾールよりなる群から選ばれた環構造が好ましく例示できる。中でも、芳香環構造としては、ベンゼン環構造が好ましい。
芳香族基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物としては、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが特に好ましく挙げられる。
他の単官能モノマーとして具体的には、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、エポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル等のアリル化合物の誘導体が挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物は、(成分F)オリゴマーを含有することが好ましい。
オリゴマーは、一般に有限個(一般的には5〜100個)のモノマーが結合した重合体であり、オリゴマーと称される公知の化合物を任意に選択可能であるが、本発明においては、重量平均分子量が400〜10,000(より好ましくは500〜5,000)の重合体を選択することが好ましい。
前記オリゴマーは、ラジカル重合性基を有していてもよい。前記ラジカル重合性基としては、エチレン性不飽和基が好ましく、(メタ)アクリロキシ基がより好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート、芳香族ウレタン(メタ)アクリレートが好ましく挙げられるが、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートがより好ましく挙げられる。
また、ウレタン(メタ)アクリレートは、4官能以下のウレタン(メタ)アクリレートであることが好ましく、2官能以下のウレタン(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートを含有することにより、基材の密着性に優れ、硬化性に優れるインク組成物が得られる。
オリゴマーについて、オリゴマーハンドブック(古川淳二監修、(株)化学工業日報社)も参照することができる。
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、第一工業製薬(株)製のR1204、R1211、R1213、R1217、R1218、R1301、R1302、R1303、R1304、R1306、R1308、R1901、R1150等や、ダイセル・サイテック(株)製のEBECRYLシリーズ(例えば、EBECRYL230、270、4858、8402、8804、8807、8803、9260、1290、1290K、5129、4842、8210、210、4827、6700、4450、220)、新中村化学工業(株)製のNKオリゴU−4HA、U−6HA、U−15HA、U−108A、U200AX等、東亞合成(株)製のアロニックスM−1100、M−1200、M−1210、M−1310、M−1600、M−1960等が挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ダイセル・サイテック(株)製のEBECRYLシリーズ(例えば、EBECRYL770、IRR467、81、84、83、80、675、800、810、812、1657、1810、IRR302、450、670、830、870、1830、1870、2870、IRR267、813、IRR483、811等)、東亞合成(株)製のアロニックスM−6100、M−6200、M−6250、M−6500、M−7100、M−8030、M−8060、M−8100、M−8530、M−8560、M−9050等が挙げられる。
また、エポキシ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ダイセル・サイテック(株)製のEBECRYLシリーズ(例えば、EBECRYL600、860、2958、3411、3600、3605、3700、3701、3703、3702、3708、RDX63182、6040等)等が挙げられる。
本発明に用いることができるインク組成物におけるオリゴマーの含有量としては、インク組成物の全質量に対して、0.1〜50質量%であることが好ましく、0.5〜20質量%であることがより好ましく、1〜10質量%であることが更に好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物は、形成された画像部の視認性を向上させるため、好ましくは着色剤を含有する。
着色剤としては、特に制限はないが、耐候性に優れ、色再現性に富んだ顔料及び油溶性染料が好ましく、溶解性染料等の公知の着色剤から任意に選択して使用できる。着色剤は、活性放射線による硬化反応の感度を低下させないという観点から、重合禁止剤として機能しない化合物を選択することが好ましい。
赤又はマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3,5,19,22,31,38,42,43,48:1,48:2,48:3,48:4,48:5,49:1,53:1,57:1,57:2,58:4,63:1,81,81:1,81:2,81:3,81:4,88,104,108,112,122,123,144,146,149,166,168,169,170,177,178,179,184,185,208,216,226,257、Pigment Violet 3,19,23,29,30,37,50,88、Pigment Orange 13,16,20,36、青又はシアン顔料としては、Pigment Blue 1,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,17−1,22,27,28,29,36,60、緑顔料としては、Pigment Green 7,26,36,50、黄顔料としては、Pigment Yellow 1,3,12,13,14,17,34,35,37,55,74,81,83,93,94,95,97,108,109,110,120,137,138,139,153,154,155,157,166,167,168,180,185,193、黒顔料としては、Pigment Black 7,28,26、白色顔料としては、Pigment White 6,18,21などが目的に応じて使用できる。
本発明においては、水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で分散染料を用いることもできる。分散染料は一般に水溶性の染料も包含するが、本発明においては水非混和性有機溶媒に溶解する範囲で用いることが好ましい。
分散染料の好ましい具体例としては、C.I.ディスパースイエロー 5,42,54,64,79,82,83,93,99,100,119,122,124,126,160,184:1,186,198,199,201,204,224及び237;C.I.ディスパーズオレンジ 13,29,31:1,33,49,54,55,66,73,118,119及び163;C.I.ディスパーズレッド 54,60,72,73,86,88,91,92,93,111,126,127,134,135,143,145,152,153,154,159,164,167:1,177,181,204,206,207,221,239,240,258,277,278,283,311,323,343,348,356及び362;C.I.ディスパーズバイオレット 33;C.I.ディスパーズブルー 56,60,73,87,113,128,143,148,154,158,165,165:1,165:2,176,183,185,197,198,201,214,224,225,257,266,267,287,354,358,365及び368;並びにC.I.ディスパーズグリーン 6:1及び9;等が挙げられる。
本発明において、溶剤が硬化画像に残留する場合の耐溶剤性の劣化、及び、残留する溶剤のVOC(Volatile Organic Compound:揮発性有機化合物)の問題を避けるためにも、着色剤は、重合性化合物のような分散媒体に予め添加して、配合することが好ましい。なお、分散適性の観点のみを考慮した場合、着色剤の添加に使用する重合性化合物は、最も粘度の低いモノマーを選択することが好ましい。着色剤はインク組成物の使用目的に応じて、1種又は2種以上を適宜選択して用いればよい。
顔料等の粒子の粒径の測定方法としては、特に制限はないが、顕微鏡法、質量法、光散乱法、光遮断法、電気抵抗法、音響法、動的光散乱法が挙げられ、顕微鏡法、動的光散乱法が特に好ましい。顕微鏡法に用いられる顕微鏡としては、例えば、走査型電子顕微鏡、透過型電子顕微鏡などが挙げられる。動的光散乱法による粒子測定装置として、例えば、日機装(株)製ナノトラックUPA−EX150、大塚電子(株)製ダイナミック光散乱光度計DLS−7000シリーズなどが挙げられる。
インク組成物中における着色剤の含有量は、色、及び使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の質量に対し、0.01〜30質量%であることが好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物は、分散剤を含有することが好ましい。特に顔料を使用する場合において、顔料をインク組成物中に安定に分散させるため、分散剤を含有することが好ましい。分散剤としては、高分子分散剤が好ましい。なお、本発明における「高分子分散剤」とは、重量平均分子量が1,000以上の分散剤を意味する。
インク組成物中における分散剤の含有量は、使用目的により適宜選択されるが、インク組成物全体の質量に対し、0.05〜15質量%であることが好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物には、必要に応じて、前記各成分以外に、共増感剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、褪色防止剤、導電性塩類、溶剤、高分子化合物、塩基性化合物等を含む。これらその他の成分としては、公知のものを用いることができ、例えば、特開2009−221416号公報に記載されているものが挙げられる。
重合禁止剤の含有量は、インク組成物の全質量に対し、200〜20,000ppmであることが好ましい。
重合禁止剤としては、ニトロソ系重合禁止剤や、ヒンダードフェノール系重合禁止剤、ヒンダードアミン系重合禁止剤、ハイドロキノン、ベンゾキノン、p−メトキシフェノール、TEMPO、TEMPOL、クペロンAl等が挙げられる。
本発明においては、吐出性を考慮し、25℃における粘度が40mPa・s以下であるインク組成物を使用することが好ましい。より好ましくは5〜40mPa・s、更に好ましくは7〜30mPa・sである。また、吐出温度(好ましくは25〜80℃、より好ましくは25〜50℃)における粘度が、3〜15mPa・sであることが好ましく、3〜13mPa・sであることがより好ましい。本発明に用いることができるインク組成物は、粘度が上記範囲になるように適宜組成比を調整することが好ましい。室温(25℃)での粘度を高く設定することにより、多孔質な記録媒体(支持体)を用いた場合でも、記録媒体中へのインク組成物の浸透を回避し、未硬化モノマーの低減が可能となる。更にインク組成物の液滴着弾時のインク滲みを抑えることができ、その結果として画質が改善されるので好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、(1)(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤、及び、(成分B)式(I)又は式(II)で表される化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有するインクをインクジェットヘッドから吐出する工程(以下、「吐出工程」ともいう。)、(2)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0秒以上0.20秒未満の間に、照度20mW/cm2以上300mW/cm2未満の露光手段により活性放射線を照射する工程(以下、「第一の露光工程」ともいう。)、並びに、(3)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0.20秒以上経過した後に、照度1,500mW/cm2以上の露光手段により活性放射線を照射する工程(以下、「第二の露光工程」ともいう。)を少なくとも含む。
また、本発明の印刷物は、本発明のインクジェット記録方法によって記録された印刷物である。
本発明のインクジェット記録方法は、(1)(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤、及び、(成分B)式(I)又は式(II)で表される化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有するインクをインクジェットヘッドから吐出する工程(吐出工程)を含む。
本発明のインクジェット記録方法における吐出工程には、以下に詳述するインクジェット記録装置が用いることができる。
インク供給系は、例えば、インク組成物を含む元タンク、供給配管、インクジェットヘッド直前のインク供給タンク、フィルター、ピエゾ型のインクジェットヘッドからなる。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、好ましくは1〜100pl、より好ましくは8〜30plのマルチサイズドットを、好ましくは320×320〜4,000×4,000dpi、より好ましくは400×400〜1,600×1,600dpi、更に好ましくは720×720dpiの解像度で吐出できるよう駆動することができる。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cm当たりのドット数を表す。
温度コントロールの方法としては、特に制約はないが、例えば、温度センサーを各配管部位に複数設け、インク流量、環境温度に応じた加熱制御をすることが好ましい。温度センサーは、インク供給タンク及びインクジェットヘッドのノズル付近に設けることができる。また、加熱するヘッドユニットは、装置本体を外気からの温度の影響を受けないよう、熱的に遮断若しくは断熱されていることが好ましい。加熱に要するプリンター立上げ時間を短縮するため、あるいは、熱エネルギーのロスを低減するために、他部位との断熱を行うとともに、加熱ユニット全体の熱容量を小さくすることが好ましい。
本発明に用いることができるインク組成物のような放射線硬化型インク組成物は、概して通常インクジェット記録用インクで使用される水性インクより粘度が高いため、吐出時の温度変動による粘度変動が大きい。インクの粘度変動は、液滴サイズの変化及び液滴吐出速度の変化に対して大きな影響を与え、ひいては画質劣化を引き起こす。したがって、吐出時のインクの温度はできるだけ一定に保つことが必要である。よって、本発明において、インクの温度の制御幅は、好ましくは設定温度の±5℃、より好ましくは設定温度の±2℃、更に好ましくは設定温度±1℃とすることが適当である。
本発明のインクジェット記録方法は、前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0秒以上0.20秒未満の間に、照度20mW/cm2以上300mW/cm2未満の露光手段により活性放射線を照射する工程(第一の露光工程)を含む。
第一の露光工程における露光手段の照度は、20mW/cm2以上300mW/cm2未満であり、50〜200mW/cm2であることが好ましい。上記範囲であると、打滴の濡れ広がりが特に促進され、光沢性に優れる印刷物が得られ、また、打滴干渉を起しにくく、筋ムラの目立たない印刷物が得られる。
また、前記第一の露光工程においては、インクの吐出後0.20秒の間に前記露光手段により吐出されたインクを露光するが、吐出後0.05〜0.18秒の間に露光することが好ましく、吐出後0.06〜0.10秒の間に露光することがより好ましい。
本発明のインクジェット記録方法の1パスでのインクジェット描画及びインクの硬化において、露光手段による露光は、各色のインクジェットヘッド間に光源を設け、各色の画像ごとに硬化を行うよりは、全色のインクを吐出した後に、露光手段により露光するほうが、インク打滴同士の重なりが大きく、記録媒体上での濡れ広がりが促進される結果、光沢性の高い画像が得られるため好ましい。
光源の設置場所については特に制限されないが、ヘッド走査型シャトルスキャン方式の場合、例えば、インクジェットヘッドの脇に設置することで、インクの吐出から0.1秒以内での初期露光が可能になる。両方向印刷の場合は、インクジェットヘッドの両サイドにランプを設置することで、露光の均一性が保たれるため、好ましい。
また、記録媒体を搬送させる機構を有する場合は、固定型の幅広ランプを用いることも好ましい。固定型の幅広ランプと、インクジェットヘッドの脇に設置するシャトルスキャンとを組み合わせて使用することも好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、(3)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0.20秒以上経過した後に、照度1,500mW/cm2以上の露光手段により活性放射線を照射する工程(第二の露光工程)を含む。インクの吐出後0.20秒以上経過させることにより、打滴の濡れ広がりが十分になされ、光沢性に優れる印刷物が得られる。
インクを吐出後から第二の露光工程における露光までの経過時間の上限については、空気中の埃付着などのコンタミネーションの抑制と、打滴の濡れ広がり促進とのバランスの観点で、0.20秒以上30秒以内が好ましく、0.5秒以上20秒以内がより好ましく、0.8秒以上5秒以内が特に好ましい。
第二の露光工程における露光手段の照度は、生産性/即乾性と、打滴の濡れ広がりとのバランスの観点から、1,500〜3,000mW/cm2が好ましく、1,600〜2、800mW/cm2がより好ましく、1,800〜2,700mW/cm2が特に好ましい。
第二の露光工程における露光手段としては、第一の露光工程における露光手段で例示した光源を好適に用いることができる。
また、重合開始剤光吸収特性とのマッチングの観点から、第一のランプと第二のランプとは、同じ発光スペクトルを有するものであることが好ましく、同一のランプを用いることがより好ましい。出力パワーを変化させて、所定の照度、積算露光量に調整することが好ましい。露光手段の出力パワーや照度、積算露光量を変化させる方法としては、特に制限はなく、公知の方法により行うことができる。
また、本発明のインクジェット記録方法において、吐出されたインクは、吐出後最初に行われる第一の露光工程及び第二の露光工程により完全硬化していることが好ましい。なお、本発明における「完全硬化」とは、インクの内部及び表面が完全に硬化した状態をいう。具体的には、普通紙などの浸透媒体を押し当てて、浸透媒体にインクが転写したかどうかによって判断することができる。すなわち、全く転写しない場合を完全に硬化した状態という。
ポストキュアにおける露光手段の照度は、特に制限はないが、1,500〜3,000mW/cm2が好ましく、1,600〜2,800mW/cm2がより好ましく、1,800〜2,700mW/cm2が特に好ましい。
また、本発明のインクジェット記録方法は、前記ポストキュアを行わないことが好ましい。
本発明のインクジェット記録方法は、1パス目の工程(1)のインクジェット吐出(1)の後に工程(2)のピニング露光プロセスを行い、続いて、工程(3)の本露光プロセスを行った後に、次のインクジェット印刷パスを行うという、各印刷パスごとに、工程(1)、工程(2)、工程(3)を繰り返していくパターンと、工程(1)のインクジェット吐出の後に、工程(2)のピニング露光プロセスを行い、その後、工程(1)のインクジェット吐出を行うように、工程(1)と工程(2)とを交互に繰り返しを行い、最終的にすべての印刷パスが完了したのちに、ポストキュアとして、工程(3)の本露光を行うプロセスなどが考えられる。
本発明のインクジェット記録方法では、後者の工程(1)と工程(2)とを交互に繰り返しを行い、最終的に全ての印刷パスが完了したのちに、ポストキュアとして、工程(3)の本露光を行うプロセスを行うことが、高い印刷物の光沢性と、カバレッジが得られ、好ましい。
図1は、本発明のインクジェット記録方法に好適に用いることができるインクジェットヘッドユニットの両側に露光手段を備えた機構(ランプ付きインクジェットヘッド)の一例の模式図である。
図1に示すインクジェットヘッドユニットの両側に露光手段を備えた機構10(ランプ付きインクジェットヘッド10)は、中央にインクジェットヘッドユニット12を有し、インクジェットヘッドユニット12の両側にそれぞれ1つずつ露光手段14,16を有している。インクジェットヘッドユニット12内には、各色28個ずつのインクジェットヘッド(イエローインクジェットヘッド18Y、マゼンタインクジェットヘッド18M、シアンインクジェットヘッド18C、ブラックインクジェットヘッド18K)が備えられている。
また、図1に示すランプ付きインクジェットヘッド10における印刷方向Dにおけるインクジェットヘッドユニット12と露光手段14との最も近い距離L1、印刷方向Dにおけるインクジェットヘッドユニット12と露光手段14とが最も離れている距離L2、及び、印刷方向Dにおける各色インクジェットヘッド同士の距離L3の一例としては、L1=12cm、L2=28cm、L3=4cmが挙げられる。
図2は、ランプ付きインクジェットヘッド10の印刷方向Dが紙面右側である場合を表す。図2に示す場合は、インクジェットヘッドユニット12に対し、印刷方向Dの後方に位置する露光手段16が、第一の露光工程における露光手段(「トレーリングランプ」ともいう。)として機能し、インクジェットヘッドユニット12に対し、印刷方向Dの前方に位置する露光手段14が、第二の露光工程における露光手段(「リーディングランプ」ともいう。)として機能する。
一方、図3は、ランプ付きインクジェットヘッド10の印刷方向Dが紙面左側である場合を表す。図3に示す場合は、インクジェットヘッドユニット12に対し、印刷方向Dの後方に位置する露光手段14が、第一の露光工程における露光手段(トレーリングランプ)として機能し、インクジェットヘッドユニット12に対し、印刷方向Dの前方に位置する露光手段16が、第二の露光工程における露光手段(リーディングランプ)として機能する。
すなわち、インクジェットヘッドユニット12から吐出されたインクは、インクジェットヘッドユニット12に対し印刷方向Dの後方に位置する露光手段14又は露光手段16(トレーリングランプ)により、第一の露光工程が行われる。その後、ランプ付きインクジェットヘッド10が先ほどとは逆の印刷方向Dで動作する際に、第一の露光工程が行われた前記吐出されたインクは、インクジェットヘッドユニット12に対し印刷方向Dの前方に位置する露光手段16又は露光手段14(リーディングランプ)により、第二の露光工程が行われる。
更に、続いてインクジェットヘッドユニット12よりインクの吐出(吐出工程)、第一の露光工程及び第二の露光工程を繰り返すことにより、同一エリアにおいて、インクの吐出を2〜16回繰り返し、画像形成を行うことができる。
インクジェットヘッドユニット12の両側の露光手段14,16は、トレーリングランプ及びリーディングランプとして作用するため、それぞれ照射する活性光線の照度を変更する機構(不図示)を備えている。
また、図1に示すインクジェットヘッドユニット12のように、各色用のインクジェットヘッドを28個ずつ有する態様だけでなく、必要に応じて、例えば、各色用のインクジェットヘッドを任意の数有する態様であればよい。更に、インクジェットヘッドユニットに1色用のインクジェットヘッドのみを有する態様の場合、各色用のインクジェットヘッドユニットを備えた画像記録装置が好ましく例示できる。
また、本発明に用いることができる画像記録装置は、インクジェットヘッドユニットの両側に露光手段を備えた機構を有していることが好ましい。
また、本発明のインクジェット記録方法は、インクジェットヘッドユニット及び露光手段を備えた機構を、記録媒体の面上、かつ、記録媒体の進行方向に対して垂直方向に走査可能であることが好ましい。また、インクジェットによる画像形成の過程において、支持体等に記録媒体を固定し、インクジェットヘッドユニットを操作する場合、又は、インクジェットヘッドを固定し、記録媒体を操作する場合のいずれにおいても、インクジェットヘッドユニット又は記録媒体の操作速度は、0.5m/sec以上3.5m/sec以下であることが好ましく、0.7m/sec以上3.0m/sec以下であることがより好ましく、0.9m/sec以上2.5m/sec以下であることが更に好ましい。上記範囲であると、良好な生産性と、インクの吐出から0.20秒以内の第一の露光における良好な吐出安定性とのバランスの取れたシステムとなる。
本発明のインクジェット記録方法に用いることができる画像形成装置は、各色のインクジェットヘッドをそれぞれ、1色につき2〜32個有していることが好ましく、1色につき20〜32個有していることがより好ましい。
・IRGALITE BLUE GLVO(フタロシアニン顔料、BASF社製)
・CINQUASIA MAGENTA RT355D(C.I. Pigment Violet 19/C.I. Pigment Red 202混晶顔料、BASF社製)
・NOVOPERM YELLOW 4G01(C.I. Pigment Yellow 155顔料、クラリアント社製)
・SPECIAL BLACK 250(カーボンブラック顔料、BASF社製)
・SOLSPERSE32000(Noveon社製分散剤)
・V−CAP(N−ビニルカプロラクタム、ISP社製)
・SR9003(プロピレングリコール変性ネオペンチルグリコールジアクリレート(PG変性NPGDA)、Sartomer社製)
・SR420(3,3,5−トリメチルシクロヘキシルアクリレート、Sartomer社製)
・SR531(サイクリックトリメチロールプロパンフォーマルアクリレート(CTFA)、Sartomer社製)
・SR339(2−フェノキシエチルアクリレート、Sartomer社製)
・SR506(イソボロニルアクリレート、Sartomer社製)
・SR247(ネオペンチルグリコールジアクリレート、Sartomer社製)
・SR238(ヘキサンジオールジアクリレート、Sartomer社製)
・CN964 A85(2官能脂肪族ウレタンアクリレート・15質量%トリプロピレングリコールジアクリレート含有、Sartomer社製)
・FIRSTCURE ST−1(重合禁止剤、トリス(N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミン)アルミニウム塩(10質量%)とフェノキシエチルアクリレート(90質量%)との混合物、Chem First社製)
・LUCIRIN TPO(光重合開始剤、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、BASF社製)
・IRGACURE184(光重合開始剤、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバガイギー社製)
・SPEEDCURE ITX(光重合開始剤、イソプロピルチオキサントン、LAMBSON社製)
・SPEEDCURE EDB(光重合開始助剤、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル、LAMBSON社製)
・TEGORAD 2100(シリコーン系界面活性剤、デグサ社製)
・BYK307(シリコーン系界面活性剤、BYK Chemie社製)
・FLUORAD(FC431、フッ素系界面活性剤、3M社製)
IRGALITE BLUE GLVOを300質量部と、SR339を620質量部と、SOLSPERSE32000を80質量部とを撹拌混合し、シアンミルベースC1を得た。なお、シアンミルベースC1の調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで4時間分散を行った。
CINQUASIA MAGENTA RT355Dを300質量部と、SR339を600質量部と、SOLSPERSE32000を100質量部とを撹拌混合し、マゼンタミルベースM1を得た。なお、マゼンタミルベースM1の調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで10時間分散を行った。
NOVOPERM YELLOW 4G01を300質量部と、SR339を600質量部と、SOLSPERSE32000を100質量部とを撹拌混合しを撹拌混合し、イエローミルベースY1を得た。なお、イエローミルベースY1の調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで5時間分散を行った。
SPECIAL BLACK 250を300質量部と、SR339を620質量部と、SOLSPERSE32000を80質量部とを撹拌混合し、ブラックミルベースK1を得た。なお、ブラックミルベースK1の調製は分散機モーターミルM50(アイガー社製)に入れて、直径0.65mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで7時間分散を行った。
表1又は表2に記載の素材を混合、撹拌することで、各インク組成物をそれぞれ得た。
高生産性を有するUVインクジェット印刷システムOnset S40(INCA社製)を用い、インクジェット印刷を行った。ノズル部分が常に45℃となるよう、温度制御を行った。ピエゾ型のインクジェットヘッドは、約30plのマルチサイズドットを吐出できるよう駆動した。紫外線ランプにはHバルブを使用し、ヘッド走査ユニットの両端に設置した。インクジェットヘッドユニットの両端と、ランプユニットの端との距離は、12cm〜28cmに設置された。CMYK各色とも、それぞれ28個のヘッドがヘッドユニット内に設置されている。
OnsetS40は、ヘッド、ランプユニットが固定され、支持体を設置するベッド部分がヘッド/ランプユニットの下部を操作されることで、印刷が行われる。
両端に設置したランプのうち、走査方向に対して後方に位置するランプ(トレーリングランプ)が、着弾インクジェット滴に最初に露光するランプとなるが、同ランプが記録媒体上にインク着弾から0.1秒以内に照射が始まるよう主走査速度、及び、射出周波数を調整し、照射強度を20〜400mW/cm2以下になるよう集光した。その後、本露光については、リーディングランプすなわち、ヘッド/ランプユニットが一度通りすぎてから、次のパスのスキャンの際、ヘッドユニットの進行方向前面にあるランプを照度1500mW/cm2以上に集光するパターンを行った。
また、別のパターンとして、両端のランプを照射強度20〜400mW/cm2以下になるよう集光し、すべてのパスが終了後に、両端のランプを照度1,500mW/cm2以上に集光し、ポストキュアを行うパターンを行った。
用いたインクジェットシステムは、ヘッド/ランプユニットが固定され、支持体ベッドが操作されることでスキャンを行うシステムであり、総ヘッドパス数を6回(双方向印刷)〜16回でベタ画像が描画できるように設定を行った。
画像は、コート紙(王子製紙(株)製)上に、サイズ150cm×300cmの100%ベタ画像を作成した。
路面照度、積算露光量は、UV power Map(EIT instrumentation & Technology社製)を用い、いずれも、UVA、UVB及びUVC領域(波長240〜400nmの領域)の総和をそれぞれ路面照度とした。
前記インクジェット記録方法によって得られた画像を用い、Sheen Instruments社製光沢度計を用い、測定角60°で測定を行った。測定は印刷から24時間後に行った。評価基準は、以下の通りである。
5:光沢度50以上
4:光沢度40以上50未満
3:光沢度30以上40未満
2:光沢度20以上30未満
1:光沢度20未満
前記インクジェット記録方法によって得られた画像を用い、目視で評価を行った。
4:50cm離れた位置から観察しても、完全にべた画像に抜け(着弾打滴間の隙間)が見られない。
3:2m離れた位置から観察すると、べた画像に抜けが見られないが、50cm離れた位置から観察すると、わずかに画像に点々状の抜けが見られる。
2:2m離れた位置から観察すると、わずかに画像に点々状の抜けが見られる。
1:2m離れた位置から観察しても明確に画像に点々状の抜けが見られる。
前記インクジェット記録方法によって得られた画像を用い、目視で評価を行った。
4:10倍のマイクロスコープで画像のエッジ部分を観察しても、滲みでエッジがぼやけていない。
3:10倍のマイクロスコープでエッジ部分を観察するとわずかに滲みでエッジがぼやけているが、50cm離れた位置からの目視では、認識できない。
2:50cm離れた位置から目視にて、わずかに滲みでエッジがぼやけている。
1:50cm離れた位置から目視にて、滲みでエッジがはっきりぼやけている。
前記インクジェット記録方法によって得られた画像を用い、JIS規格の鉛筆硬度試験(JIS K5600−5−4)を行った。
5:2H〜6H
4:F〜H
3:B〜HB
2:3B〜2B
1:6B〜4B
12:インクジェットヘッドユニット
14,16:露光手段
18Y:イエローインクジェットヘッド
18M:マゼンタインクジェットヘッド
18C:シアンインクジェットヘッド
18K:ブラックインクジェットヘッド
D:印刷方向
L1:印刷方向Dにおけるインクジェットヘッドユニット12と露光手段14との最も近い距離
L2:印刷方向Dにおけるインクジェットヘッドユニット12と露光手段14とが最も離れている距離
L3:印刷方向Dにおける各色インクジェットヘッド同士の距離
Claims (11)
- (1)(成分A)シリコーン系又はフッ素系界面活性剤、及び、(成分B)式(I)又は式(II)で表される化合物のうち少なくとも1種の単官能モノマーを含有するインクをインクジェットヘッドから吐出する工程、
(2)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0秒以上0.20秒未満の間に、照度20mW/cm2以上300mW/cm2未満の露光手段により活性放射線を照射する工程、並びに、
(3)前記ヘッドから吐出された全てのインクに対し、吐出後0.20秒以上経過した後に、照度1,500mW/cm2以上の露光手段により活性放射線を照射する工程、
を含み、
前記インクの25℃における表面張力が、22.0〜26.0mN/mであり、
前記インクから成分Aのみを除いたものの25℃における表面張力が、33.0〜38.5mN/mであることを特徴とする
インクジェット記録方法。
- 前記インクが、(成分C)多官能モノマーを更に含有する、請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクが、多官能(メタ)アクリレート化合物を、インクの全質量に対し、5質量%以上30質量%以下含有する、請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクが、N−ビニルラクタム類を更に含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記N−ビニルラクタム類が、N−ビニルカプロラクタムである、請求項4に記載のインクジェット記録方法。
- 成分Bが、式(I)で表される化合物を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクが、(成分D)ラジカル重合開始剤を更に含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクが、(成分G)着色剤を更に含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 同一エリアにおいて、前記(1)及び(2)の工程を2〜16回繰り返す、請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクの25℃における表面張力が、22.5〜24.0mN/mである、請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
- 前記インクから成分Aのみを除いたものの25℃における表面張力が、35.0〜38.5mN/mである、請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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