JP2013143498A - 原子発振器用の光学モジュールおよび原子発振器 - Google Patents

原子発振器用の光学モジュールおよび原子発振器 Download PDF

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    • G04F5/14Apparatus for producing preselected time intervals for use as timing standards using atomic clocks

Abstract

【課題】交換コストの低減が可能な原子発振器用の光学モジュールを提供する。
【解決手段】光学モジュール1は、量子干渉効果を利用する原子発振器用の光学モジュールであって、異なる2つの波長を有する第1共鳴光L1を出射する第1光源部12と、アルカリ金属原子が封入されたガスセル2と、ガスセル2を透過した第1共鳴光L1の強度を検出する第1光検出部14と、第1光源部12が故障しているか否かを判定する判定部40と、判定部40によって、第1光源部12が故障していると判定された場合に、異なる2つの波長を有する第2共鳴光L2を、ガスセル2に照射する第2光源部22と、ガスセル2を透過した第2共鳴光L2の強度を検出する第2光検出部24と、を含み、ガスセル2における第1共鳴光L1の光路長と、ガスセル2における第2共鳴光L2の光路長とは、等しい。
【選択図】図1

Description

本発明は、原子発振器用の光学モジュールおよび原子発振器に関する。
近年、量子干渉効果のひとつであるCPT(Coherent Population Trapping)を利用した原子発振器が提案され、装置の小型化や低消費電力化が期待されている。CPTを利用した原子発振器は、アルカリ金属原子に異なる2種類の波長(周波数)を有するコヒーレント光を照射すると、コヒーレント光の吸収が停止する現象(EIT現象:Electromagnetically Induced Transparency)を利用した発振器である。
原子発振器は、高精度な発振器として、通信基地局などで広く用いられている。このような通信基地局などでは、高い信頼性が要求されるため、予備の原子発振器を複数備え、故障した場合には、すぐに代替機に切り換えるシステムが組まれている。
しかしながら、上記のような代替機に切り換えるシステムでは、原子発振器を構成する部材の一部が故障したとしても、原子発振器全体を交換する必要があり、交換コストがかかるという問題がある。
例えば、特許文献1に開示された原子発振器用の光学モジュールでは、ガスセルとヒーターとを一体に構成したガスセルコンポーネントを挿抜可能とするホルダーを備えることにより、ガスセルの交換を可能にして、交換コストを低減している。
特開2009−231688号公報
しかしながら、特許文献1の原子発振器用の光学モジュールでは、光源が故障した場合には、対応できないという問題がある。
本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、交換コストの低減が可能な原子発振器用の光学モジュールを提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記原子発振器用の光学モジュールを有する原子発振器を提供することにある。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールは、
量子干渉効果を利用する原子発振器用の光学モジュールであって、
異なる2つの波長を有する第1共鳴光を出射する第1光源部と、
アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
前記ガスセルを透過した前記第1共鳴光の強度を検出する第1光検出部と、
前記第1光源部が故障しているか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって、前記第1光源部が故障していると判定された場合に、異なる2つの波長を有する第2共鳴光を、前記ガスセルに照射する第2光源部と、
前記ガスセルを透過した前記第2共鳴光の強度を検出する第2光検出部と、
を含み、
前記ガスセルにおける前記第1共鳴光の光路長と、前記ガスセルにおける前記第2共鳴光の光路長とは、等しい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、第1光源部が故障していると判定された場合に、第2光源部がガスセルに共鳴光を照射することができる。したがって、第1光源部が故障しても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、交換コストを低減することができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記ガスセルの形状は、多面体であってもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、第1光源部が故障しても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、交換コストを低減することができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記ガスセルは、
第1面と、
前記第1面に対向する第2面と、
第3面と
前記第3面に対向する第4面と、
を有し、
前記第1面と前記第2面との間の距離と、前記第3面と前記第4面との間の距離とは、等しく、
前記第1共鳴光は、前記第1面に入射し、
前記第1光検出部は、前記第2面から射出された前記第1共鳴光を検出し、
前記第2共鳴光は、前記第3面に入射し、
前記第2光検出部は、前記第4面から射出された前記第2共鳴光を検出してもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、ガスセルにおける第1共鳴光の光路長と、ガスセルにおける第2共鳴光の光路長とを、容易に等しくすることができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記第1共鳴光は、前記第1面に対して垂直に入射し、
前記第2共鳴光は、前記第3面に対して垂直に入射してもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、例えば、ガスセルに反射防止膜を設ける場合に、反射防止膜の設計が容易になる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記ガスセルの形状は、直方体であり、
前記第1共鳴光は、前記ガスセルの中心を通るように前記ガスセルに入射し、
前記第2共鳴光は、前記ガスセルの中心を通るように前記ガスセルに入射してもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、アルカリ金属原子がガスセル壁面に衝突することにより生じる影響を低減することができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記ガスセルの形状は、円柱であってもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、例えば、ガスセルの形状が直方体の場合と比べて、第1光源部、第1光検出部、第2光源部、および第2光検出部の配置の自由度が高い。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記第1共鳴光は、前記ガスセルの側面に入射し、
前記第2共鳴光は、前記ガスセルの側面に入射してもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、ガスセルにおける第1共鳴光の光路長と、ガスセルにおける第2共鳴光の光路長とを、容易に等しくすることができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記第1共鳴光は、前記ガスセルの中心軸と直交するように前記ガスセルに入射し、
前記第2共鳴光は、前記ガスセルの中心軸と直交するように前記ガスセルに入射してもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、アルカリ金属原子がガスセル壁面に衝突することにより生じる影響を低減することができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記ガスセルの形状は、球体であってもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、例えば、ガスセルの形状が直方体の場合と比べて、第1光源部、第1光検出部、第2光源部、および第2光検出部の配置の自由度が高い。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記第1共鳴光は、前記ガスセルの中心を通るように前記ガスセルに入射し、
前記第2共鳴光は、前記ガスセルの中心を通るように前記ガスセルに入射してもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、アルカリ金属原子がガスセル壁面に衝突することにより生じる影響を低減することができる。
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールにおいて、
前記判定部は、前記第1光検出部で検出された前記第1共鳴光の強度に基づいて、判定を行ってもよい。
このような原子発振器用の光学モジュールによれば、故障を判定するための付加構成を設けずに、簡易な構成により故障を判定することができる。
本発明に係る原子発振器は、
本発明に係る原子発振器用の光学モジュールを含む。
このような原子発振器によれば、本発明に係る原子発振器用の光学モジュールを含むため、交換コストを低減することができる。
第1実施形態に係る原子発振器の機能ブロック図。 図2(A)はアルカリ金属原子のΛ型3準位モデルと第1側帯波及び第2側帯波の関係を示す図、図2(B)は光源部で発生する共鳴光の周波数スペクトラムを示す図。 第1実施形態に係る原子発振器の処理のフローチャートの一例を示す図。 第1実施形態に係る原子発振器の構成を示す図。 第1実施形態に係る原子発振器の光学モジュールを模式的に示す斜視図。 第2実施形態に係る原子発振器の光学モジュールを模式的に示す斜視図。 第3実施形態に係る原子発振器の光学モジュールを模式的に示す斜視図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 第1実施形態
まず、第1実施形態に係る原子発振器について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る原子発振器100の機能ブロック図である。
原子発振器100は、量子干渉効果(EIT現象)を利用した発振器である。原子発振器100は、光学モジュール1と、制御部101と、を含んで構成されている。
光学モジュール1は、第1の光学系10と、第2の光学系20と、第3の光学系30と、判定部40と、駆動信号切替部50と、光検出切替部52と、を含んで構成されている。
光学モジュール1では、判定部40によって第1の光学系10の第1光源部12が故障していると判定された場合、第2の光学系20の第2光源部22が第2共鳴光L2をガスセル2に照射して、ガスセル2を透過した第2共鳴光L2を第2光検出部24が検出する。また、判定部40によって第2光源部22が故障していると判定された場合、第3の光学系30の第3光源部32が第3共鳴光L3をガスセル2に照射して、ガスセル2を透過した第3共鳴光L3を第3光検出部34が検出する。なお、図1は、第1の光学系10を用いている状態(第1光源部12が第1共鳴光L1を出射している状態)を示している。
第1の光学系10は、第1光源部12と、ガスセル2と、第1光検出部14と、を含んで構成されている。
第1光源部12は、異なる2つの波長を有する第1共鳴光L1を出射する。第1光源部12において発生する第1共鳴光L1は、中心周波数fに対して上側サイドバンドに周波数f=f+fを有する第1側帯波W1と、中心周波数fに対して下側サイドバンドに周波数f=f−fを有する第2側帯波W2と、を含む(図2参照)。
ガスセル2は、容器中に気体状のアルカリ金属原子(ナトリウム(Na)原子、ルビジウム(Rb)原子、セシウム(Cs)原子等)が封入されたものである。ガスセル2は、第1の光学系10、第2の光学系20、および第3の光学系30に共通の部材である。
第1光検出部14は、ガスセル2を透過した第1共鳴光L1の強度を検出する。
第2の光学系20は、第2光源部22と、ガスセル2と、第2光検出部24と、を含んで構成されている。
第2光源部22は、判定部40によって第1光源部12が故障していると判定された場合に、異なる2つの波長を有する第2共鳴光L2を、ガスセル2に照射する。第2光源部22において発生する第2共鳴光L2は、第1共鳴光L1と同様に、周波数f=f+fを有する第1側帯波W1と、周波数f=f−fを有する第2側帯波W2と、を含む。ここで、ガスセル2における第2共鳴光L2の光路長と、ガスセル2における第1共鳴光L1の光路長とは、等しい。なお、ガスセル2における光路長とは、各共鳴光がガスセル2内を進む光軸上の距離である。
第2光検出部24は、ガスセル2を透過した第2共鳴光L2の強度を検出する。
第3の光学系30は、第3光源部32と、ガスセル2と、第3光検出部34と、を含んで構成されている。
第3光源部32は、判定部40によって第2光源部22が故障していると判定された場合に、異なる2つの波長を有する第3共鳴光L3を、ガスセル2に照射する。第3光源部32において発生する第3共鳴光L3は、第1共鳴光L1および第2共鳴光L2と同様に、周波数f=f+fを有する第1側帯波W1と、周波数f=f−fを有する第2側帯波W2と、を含む。ここで、ガスセル2における第1共鳴光L1の光路長、ガスセル2における第2共鳴光L2の光路長、およびガスセル2における第3共鳴光L3の光路長は、等しい。
第3光検出部34は、ガスセル2を透過した第3共鳴光L3の強度を検出する。
判定部40は、第1光検出部14で検出された第1共鳴光L1の強度に基づいて、第1光源部12が故障しているか否かの判定を行う。また、判定部40は、第2光検出部24で検出された第2共鳴光L2の強度に基づいて、第2光源部22が故障しているか否かの判定を行う。
例えば、判定部40は、第1共鳴光L1の強度が所定の閾値よりも小さい場合、第1光源部12が故障したと判定する。また、判定部40は、第1共鳴光L1の強度が所定の閾値以上の場合、第1光源部12が故障していないと判定する。判定部40は、第1光源部12が故障していないと判定した場合、引き続き、第1光検出部14で検出された第1共鳴光L1の強度に基づいて判定を行う。
また、例えば、判定部40は、第2共鳴光L2の強度が所定の閾値よりも小さい場合、第2光源部22が故障したと判定する。また、判定部40は、第2共鳴光L2の強度が所定の閾値以上の場合、第2光源部22が故障していないと判定する。判定部40は、第2光源部22が故障していないと判定した場合、引き続き、第2光検出部24で検出された第2共鳴光L2の強度に基づいて判定を行う。
なお、上述の通り、光源部が故障しているか否かの判定とは、光源部が所定の強度以上の共鳴光を出射しているか否かの判定である。換言すれば、所定の強度以上の共鳴光を出射できなくなった光源部は、故障と判定される。上述の例では、ガスセル2を透過した各共鳴光の強度を各検出部で検出して判定を行なっているが、各検出部と別に設けた光検出器によってガスセル2に入射する前の各共鳴光を検出して判定しても良い。また、光源部の異常を検知できれば、共鳴光の強度を検出する以外の方法を用いて故障の判定を行なっても良い。例えば、各光源部にかかる電流値や電圧値の異常を検知することで、故障を判定することができる。
駆動信号切替部50は、判定部40の判定結果に基づいて、光源部12,22,32と制御部101を選択的に接続する。具体的には、駆動信号切替部50は、判定部40によって第1光源部12が故障していると判定されるまで、図1に示すように、第1光源部12と制御部101とを接続する。これにより、制御部101の出力信号(駆動信号)は、第1光源部12に入力される。その後、判定部40によって第1光源部12が故障していると判定された場合、駆動信号切替部50は、第1光源部12から第2光源部22に接続を切り換えて、第2光源部22と制御部101とを接続する。これにより、駆動信号は、第2光源部22に入力される。その後、判定部40によって第2光源部22が故障していると判定された場合、駆動信号切替部50は、第2光源部22から第3光源部32に接続を切り換えて、第3光源部32と制御部101とを接続する。これにより、駆動信号は、第3光源部32に入力される。
光検出切替部52は、判定部40の判定結果に基づいて、光検出部14,24,34と制御部101とを選択的に接続する。具体的には、光検出切替部52は、判定部40によって第1光源部12が故障していると判定されるまで、図1に示すように、第1光検出部14と制御部101とを接続する。これにより、第1光検出部14の出力信号が、制御部101に入力される。その後、判定部40によって第1光源部12が故障していると判定された場合、光検出切替部52は、第1光検出部14から第2光検出部24に接続を切り換えて、第2光検出部24と制御部101とを接続する。これにより、第2光検出部24の出力信号が、制御部101に入力される。その後、判定部40によって第2光源部22が故障していると判定された場合、光検出切替部52は、第2光検出部24から第3光検出部34に接続を切り換えて、第3光検出部34と制御部101とを接続する。これにより、第3光検出部34の出力信号が、制御部101に入力される。
制御部101は、光検出部14,24,34の検出結果に基づいて、第1側帯波W1および第2側帯波W2の波長(周波数)差が、ガスセル2に封入されたアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数に等しくなるように制御する。制御部101は、光検出部14,24,34の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を発生させる。そして、この駆動信号は、駆動信号切替部50を介して、光源部12,22,32に入力される。具体的には、以下の通りである。
光検出切替部52によって第1光検出部14と制御部101とが接続されると、制御部101は、第1光検出部14の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を発生させる。そして、この駆動信号は、駆動信号切替部50を介して、第1光源部12に入力される。第1光源部12は、駆動信号に基づいて所定の周波数fを有する基本波Fを変調して、周波数f=f+fを有する第1側帯波W1、および周波数f=f−fを有する第2側帯波W2を発生させる。
また、光検出切替部52によって第2光検出部24と制御部101とが接続されると、制御部101は、第2光検出部24の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を発生させる。そして、この駆動信号は、駆動信号切替部50を介して、第2光源部22に入力される。第2光源部22は、駆動信号に基づいて所定の周波数fを有する基本波Fを変調して、周波数fを有する第1側帯波W1、および周波数fを有する第2側帯波W2を発生させる。
また、光検出切替部52によって第3光検出部34と制御部101とが接続されると、制御部101は、第3光検出部34の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を発生させる。そして、この駆動信号は、駆動信号切替部50を介して、第3光源部32に入力される。第3光源部32は、駆動信号に基づいて所定の周波数fを有する基本波Fを変調して、周波数fを有する第1側帯波W1、および周波数fを有する第2側帯波W2を発生させる。
図2(A)は、アルカリ金属原子のΛ型3準位モデルと第1側帯波W1及び第2側帯波W2の関係を示す図である。図2(B)は、共鳴光の周波数スペクトラムを示す図である。
光源部12,22,32において発生する共鳴光L1,L2,L3は、図2(B)に示す、中心周波数f(=v/λ:vは光の速度、λはレーザー光の中心波長)を有する基本波Fと、中心周波数fに対して上側サイドバンドに周波数fを有する第1側帯波W1と、中心周波数fに対して下側サイドバンドに周波数fを有する第2側帯波W2と、を含む。第1側帯波W1の周波数fは、f=f+fであり、第2側帯波W2の周波数fは、f=f−fである。
図2(A)及び図2(B)に示すように、第1側帯波W1の周波数fと第2側帯波W2の周波数fとの周波数差が、アルカリ金属原子の基底準位GL1と基底準位GL2のエネルギー差ΔE12に相当する周波数と一致している。したがって、アルカリ金属原子は、周波数fを有する第1側帯波W1と周波数fを有する第2側帯波W2によってEIT現象を起こす。
ここで、EIT現象について説明する。アルカリ金属原子と光との相互作用は、Λ型3準位系モデルで説明できることが知られている。図2(A)に示すように、アルカリ金属原子は2つの基底準位を有し、基底準位GL1と励起準位とのエネルギー差に相当する波長(周波数f)を有する第1側帯波W1、あるいは基底準位GL2と励起準位とのエネルギー差に相当する波長(周波数f)を有する第2側帯波W2を、それぞれ単独でアルカリ金属原子に照射すると、光吸収が起きる。ところが、図2(B)に示すように、このアルカリ金属原子に、周波数差f−fが基底準位GL1と基底準位GL2のエネルギー差ΔE12に相当する周波数と正確に一致する第1側帯波W1と第2側帯波W2を同時に照射すると、2つの基底準位の重ね合わせ状態、即ち量子干渉状態になり、励起準位への励起が停止して第1側帯波W1と第2側帯波W2がアルカリ金属原子を透過する透明化現象(EIT現象)が起きる。このEIT現象を利用し、第1側帯波W1と第2側帯波W2との周波数差f−fが基底準位GL1と基底準位GL2のエネルギー差ΔE12に相当する周波数からずれた時の光吸収挙動の急峻な変化を検出し制御することで、高精度な発振器をつくることができる。
図3は、本実施形態に係る原子発振器100の処理のフローチャートの一例を示す図である。
駆動信号切替部50は、第1光源部12と制御部101とを接続する(S100)。これにより、駆動信号が第1光源部12に供給される。第1光源部12は、この駆動信号を受けて第1共鳴光L1を出射する。第1共鳴光L1は、ガスセル2を透過して、第1光検出部14に入射する。第1光検出部14は、第1共鳴光L1の強度を検出する。
光検出切替部52は、第1光検出部14と制御部101とを接続する(S102)。制御部101は、第1光検出部14の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を生成する。この駆動信号は、駆動信号切替部50を介して、第1光源部12に入力される。
なお、光検出切替部52が、第1光検出部14と制御部101とを接続した後に、駆動信号切替部50が、第1光源部12と制御部101とを接続してもよい。
判定部40は、第1共鳴光L1の強度に基づいて、第1光源部12が故障しているか否かの判定を行う(S104)。判定部40は、第1光源部12が故障していると判定するまで(S106でYesになるまで)、ステップS104の判定処理を繰り返し行う。
そして、判定部40によって第1光源部12が故障していると判定された場合(S106でYes)、駆動信号切替部50は、第1光源部12から第2光源部22に接続を切り換えて、第2光源部22と制御部101とを接続する(S108)。これにより、駆動信号は、駆動信号切替部50を介して、第2光源部22に入力される。
第2光源部22は、駆動信号を受けて第2共鳴光L2を出射する。第2共鳴光L2は、ガスセル2を透過して、第2光検出部24に入射する。第2光検出部24は、第2共鳴光L2を検出する。
判定部40によって第1光源部12が故障していると判定された場合(S106でYes)、光検出切替部52は、第1光検出部14から第2光検出部24に接続を切り換えて、第2光検出部24と制御部101とを接続する(S110)。制御部101は、第2光検出部24の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を生成する。この駆動信号は、駆動信号切替部50を介して、第2光源部22に入力される。
判定部40は、第2共鳴光L2の強度に基づいて、第2光源部22が故障しているか否かの判定を行う(S112)。判定部40は、第2光源部22が故障していると判定するまで(S114でYesになるまで)、ステップS112の判定処理を繰り返し行う。
そして、判定部40によって第2光源部22が故障していると判定された場合(S114でYes)、駆動信号切替部50は、第2光源部22から第3光源部32に接続を切り換えて、第3光源部32と制御部101とを接続する(S116)。
第3光源部32は、駆動信号を受けて第3共鳴光L3を出射する。第3共鳴光L3は、ガスセル2を透過して、第3光検出部34に入射する。第3光検出部34は、第3共鳴光L3を検出する。
判定部40によって第2光源部22が故障していると判定された場合(S114でYes)、光検出切替部52は、第2光検出部24から第3光検出部34に接続を切り換えて、第3光検出部34と制御部101とを接続する(S118)。制御部101は、第3光検出部34の検出結果に基づいて、変調周波数fを含む駆動信号を生成する。この駆動信号は、駆動信号切替部50を介して、第3光源部32に入力される。
例えば、制御部101に処理を終了させるための信号が入力されることで、原子発振器100は処理を終了する。
以下、第1実施形態に係る原子発振器のより具体的な構成について説明する。
図4は、第1実施形態に係る原子発振器100の構成を示す図である。なお、図4では、第1の光学系10を用いている状態を示している。
原子発振器100は、図4に示すように、第1半導体レーザー112と、ガスセル2と、第1光検出器114と、第2半導体レーザー122と、第2光検出器124と、第3半導体レーザー132と、第3光検出器134と、判定回路140と、駆動信号切替回路150と、光検出切替回路152と、第1検波回路160と、第1低周波発振器162と、電流駆動回路164と、第2検波回路170と、第2低周波発振器172と、検波用変調回路174と、変調周波数発生回路176と、を含んで構成されている。
半導体レーザー112,122,132は、例えば、面発光型半導体レーザー(VCSEL)である。面発光型半導体レーザーにおいて発生する光は、可干渉性を有するため、量子干渉効果を得るために好適である。なお、半導体レーザー112,122,132は、端面発光型レーザーであってもよい。
第1半導体レーザー112は、第1共鳴光L1を出射することができる。第1半導体レーザー112が出射するレーザー光は、電流駆動回路164が出力する駆動電流によって中心周波数f(中心波長λ)が制御され、変調周波数発生回路176の出力信号(変調信号)によって変調がかけられる。すなわち、電流駆動回路164による駆動電流に、変調信号の周波数成分を有する交流電流を重畳することにより、第1半導体レーザー112が出射するレーザー光に変調をかけることができる。これにより、第1半導体レーザー112は、第1側帯波W1、および第2側帯波W2を含む第1共鳴光L1を出射することができる。
第2半導体レーザー122は、第2共鳴光L2を出射することができる。上述した第1半導体レーザー112の場合と同様に、電流駆動回路164による駆動電流に、変調信号の周波数成分を有する交流電流を重畳することにより、第2半導体レーザー122が出射するレーザー光に変調をかけることができる。これにより、第2半導体レーザー122は、第1側帯波W1、および第2側帯波W2を含む第2共鳴光L2を出射することができる。
第3半導体レーザー132は、第3共鳴光L3を出射することができる。上述した半導体レーザー112,122の場合と同様に、電流駆動回路164による駆動電流に、変調信号の周波数成分を有する交流電流を重畳することにより、第3半導体レーザー132が出射するレーザー光に変調をかけることができる。これにより、第3半導体レーザー132は、第1側帯波W1、および第2側帯波W2を含む第3共鳴光L3を出射することができる。
ガスセル2は、容器中に気体状のアルカリ金属原子(ナトリウム(Na)原子、ルビジウム(Rb)原子、セシウム(Cs)原子等)が封入されたものである。このガスセル2に対して、アルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数(波長)を有する2つの光波が照射されると、アルカリ金属原子がEIT現象を起こす。例えば、アルカリ金属原子がセシウム原子であれば、D1線における基底準位GL1と基底準位GL2のエネルギー差に相当する周波数が9.19263・・・GHzなので、周波数差が9.19263・・・GHzの2つの光波が照射されるとEIT現象を起こす。
第1光検出器114、第2光検出器124、第3光検出器134は、例えば、フォトダイオードである。
第1光検出器114は、ガスセル2を透過した第1共鳴光L1を検出し、検出した光の量に応じた信号強度の信号を出力する。
第2光検出器124は、ガスセル2を透過した第2共鳴光L2を検出し、検出した光の量に応じた信号強度の信号を出力する。
第3光検出器134は、ガスセル2を透過した第3共鳴光L3を検出し、検出した光の量に応じた信号強度の信号を出力する。
光検出切替回路152は、判定回路140の判定結果に基づいて、光検出器114,124,134と検波回路160,170との接続を切り換える。具体的には、光検出切替回路152は、判定回路140によって第1半導体レーザー112が故障していると判定されるまで、第1光検出器114と検波回路160,170とを接続している。これにより、第1光検出器114の出力信号は、検波回路160,170に入力される。その後、判定回路140によって第1半導体レーザー112が故障していると判定された場合、光検出切替回路152は、接続を切り換えて、第2光検出器124と検波回路160,170とを接続する。これにより、第2光検出器124の出力信号が、検波回路160,170に入力される。その後、判定回路140によって第1半導体レーザー112が故障していると判定された場合、光検出切替回路152は、接続を切り換えて、第3光検出器134と検波回路160,170とを接続する。これにより、第3光検出器134の出力信号が、検波回路160,170に入力される。
第1検波回路160は、数Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振する第1低周波発振器162の発振信号を用いて、光検出切替回路152を介して入力された光検出器114,124,134(図示の例では第1光検出器114)の出力信号を同期検波する。
電流駆動回路164は、第1検波回路160の出力信号に応じた大きさの駆動電流を発生して、レーザー光の中心周波数f(中心波長λ)を制御する。なお、第1検波回路160による同期検波を可能とするために、電流駆動回路164により発生する駆動電流には第1低周波発振器162の発振信号(第1検波回路160に供給される発振信号と同じ)が重畳される。
駆動信号切替回路150は、判定回路140の判定結果に基づいて、半導体レーザー112,122,132と、電流駆動回路164および検波用変調回路174との接続を切り換える。具体的には、駆動信号切替回路150は、判定回路140によって第1半導体レーザー112が故障していると判定されるまで、第1半導体レーザー112と電流駆動回路164および検波用変調回路174とを接続している。これにより、電流駆動回路164および検波用変調回路174の出力信号は、第1半導体レーザー112に入力される。その後、判定回路140によって第1半導体レーザー112が故障していると判定された場合、駆動信号切替回路150は、接続を切り換えて、第2半導体レーザー122と、電流駆動回路164および検波用変調回路174とを接続する。これにより、電流駆動回路164および検波用変調回路174の出力信号が、第2半導体レーザー122に入力される。その後、判定回路140によって第2半導体レーザー122が故障していると判定された場合、駆動信号切替回路150は、接続を切り換えて、第3半導体レーザー132と電流駆動回路164および検波用変調回路174とを接続する。これにより、電流駆動回路164および検波用変調回路174の出力信号は、第3半導体レーザー132に入力される。
図4の例では、第1半導体レーザー112、ガスセル2、第1光検出器114、光検出切替回路152、第1検波回路160、電流駆動回路164、駆動信号切替回路150を通るフィードバックループによりレーザー光の中心周波数f(中心波長λ)が微調整されて安定する。また、判定回路140によって第1半導体レーザー112が故障していると判定された場合、第2半導体レーザー122、ガスセル2、第2光検出器124、光検出切替回路152、第1検波回路160、電流駆動回路164、駆動信号切替回路150を通るフィードバックループによりレーザー光の中心周波数f(中心波長λ)が微調整されて安定する。また、判定回路140によって第2半導体レーザー122が故障していると判定された場合、第3半導体レーザー132、ガスセル2、第3光検出器134、光検出切替回路152、第1検波回路160、電流駆動回路164、駆動信号切替回路150を通るフィードバックループによりレーザー光の中心周波数f(中心波長λ)が微調整されて安定する。
第2検波回路170は、数Hz〜数百Hz程度の低い周波数で発振する第2低周波発振器172の発振信号を用いて光検出切替回路152を介して入力された光検出器114,124,134(図示の例では第1光検出器114)の出力信号を同期検波する。
変調周波数発生回路176は、第2検波回路170の出力信号の電圧に応じた変調周波数fを有する変調信号を発生させる。
この変調信号は、検波用変調回路174によって、第2低周波発振器172の発振信号(第2検波回路170に供給される発振信号と同じ)で変調がかけられ、検波用変調回路174に接続された半導体レーザー112,122,132に供給される。これにより、変調周波数fをわずかにスイープさせながら第2検波回路170による同期検波が行われ、第2検波回路170に接続された光検出器114,124,134の出力信号が最大になるように変調周波数fが微調整される。
図4の例において、第1半導体レーザー112が発生させる共鳴光L1の第1側帯波W1と第2側帯波W2の周波数差がガスセル2に含まれるアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数と正確に一致しなければ、アルカリ金属原子がEIT現象を起こさないため、第1側帯波W1と第2側帯波W2の周波数に応じて第1光検出器114の検出量は極めて敏感に変化する。そのため、第1半導体レーザー112、ガスセル2、第1光検出器114、光検出切替回路152、第2検波回路170、変調周波数発生回路176、検波用変調回路174、および駆動信号切替回路150を通るフィードバックループにより、第1側帯波W1と第2側帯波W2との周波数差がアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数と極めて正確に一致するようにフィードバック制御がかかる。その結果、変調周波数は極めて安定した周波数になるので、変調信号を原子発振器100の出力信号(クロック出力)とすることができる。
また、第2の光学系20を用いた場合には、第2半導体レーザー122、ガスセル2、第2光検出器124、光検出切替回路152、第2検波回路170、変調周波数発生回路176、検波用変調回路174、および駆動信号切替回路150を通るフィードバックループにより、第1側帯波W1と第2側帯波W2との周波数差がアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数と極めて正確に一致するようにフィードバック制御がかかる。
また、第3の光学系30を用いた場合には、第3半導体レーザー132、ガスセル2、第3光検出器134、光検出切替回路152、第2検波回路170、変調周波数発生回路176、検波用変調回路174、および駆動信号切替回路150を通るフィードバックループにより、第1側帯波W1と第2側帯波W2との周波数差がアルカリ金属原子の2つの基底準位のエネルギー差に相当する周波数と極めて正確に一致するようにフィードバック制御がかかる。
判定回路140は、変調周波数発生回路176の出力信号(変調周波数f)に基づいて、半導体レーザー112,122が故障しているか否かの判定を行う。図示の例では、判定回路140は、変調周波数発生回路176が発生させる変調周波数fが、所定の範囲からはずれた場合に、第1半導体レーザー112が故障していると判定する。所定の範囲は、例えば、上述したフィードバック制御が良好に行われている場合において、変調周波数fが変動する範囲である。すなわち、変調周波数fが所定の範囲からはずれた場合とは、上述したフィードバック制御が破綻した場合ともいえる。第1半導体レーザー112が故障して、第1共鳴光L1の強度が低下した場合、もしくは第1共鳴光L1が出射されない場合、上述したフィードバック制御では制御することができずに、変調周波数fが所定の範囲からはずれてしまう。そのため、判定回路140は、変調周波数発生回路176の出力信号(変調周波数f)から、第1半導体レーザー112が故障しているか否かの判定ができる。なお、判定回路140は、第2半導体レーザー122が故障しているか否かを判定する場合についても、第1半導体レーザー112の場合と同様の処理を行う。
判定回路140は、半導体レーザー112,122が故障していると判定した場合、判定信号を出力する。この判定信号は、駆動信号切替回路150および光検出切替回路152に入力される。
なお、半導体レーザーが故障しているか否かの判定方法は、上述した例に限定されない。
半導体レーザー112,122,132、光検出器114,124,134、駆動信号切替回路150、光検出切替回路152、判定回路140は、それぞれ図1に示す光源部12,22,32、光検出部14,24,34、駆動信号切替部50、光検出切替部52、判定部40に対応する。また、第1検波回路160、第1低周波発振器162、電流駆動回路164、第2検波回路170、第2低周波発振器172、検波用変調回路174、変調周波数発生回路176で構成される回路は、図1に示す制御部101に対応する。
図5は、光学モジュール1を模式的に示す斜視図である。なお、図5では、便宜上、判定回路140と、駆動信号切替回路150と、光検出切替回路152の図示を省略している。
第1の光学系10を構成する第1半導体レーザー112、コリメートレンズ113、ガスセル2、第1光検出器114は、第1軸A1軸上に配置されている。第2の光学系20を構成する第2半導体レーザー122、コリメートレンズ123、ガスセル2、第2光検出器124は、第2軸A2軸上に配置されている。第3の光学系30を構成する第3半導体レーザー132、コリメートレンズ133、ガスセル2、第3光検出器134は、第3軸A3軸上に配置されている。
第1軸A1は、ガスセル2の第1側面2aの中心、ガスセル2の中心(立方体の中心)、および第2側面2bの中心を通る軸である。第2軸A2は、ガスセル2の第3側面2cの中心、ガスセル2の中心、およびガスセル2の第4側面2dの中心を通る軸である。第3軸A3は、ガスセル2の下面2eの中心、ガスセル2の中心、および上面2fの中心を通る軸である。第1軸A1、第2軸A2、第3軸A3は、互いにガスセル2の中心(立方体の中心)で直交している。第1軸A1、第2軸A2、第3軸A3は、それぞれ第1共鳴光L1の光軸、第2共鳴光L2の光軸、第3共鳴光L3の光軸に一致する軸である。
ガスセル2の形状は、多面体である。ガスセル2の形状は、図示の例では、直方体(立方体)である。ガスセル2の形状は、六角柱や八角柱等の角柱や、正多面体であってもよい。ガスセル2は、第1側面2aと、第1側面2aに対向する第2側面2bと、第1側面2aと第2側面2bとを接続する第3側面2cと、第3側面2cと対向する第4側面2dと、下面2eと、下面2eと対向する上面2fと、を有する。ガスセル2では、第1側面2aと第2側面2bとの間の距離と、第3側面2cと第4側面2dとの間の距離と、下面2eと上面2fとの間の距離とは、等しい。
第1半導体レーザー112は、例えば、第1共鳴光L1がガスセル2の中心(立方体の中心)を通るように出射する。第1半導体レーザー112は、第1共鳴光L1を、第1側面2aに対して垂直に入射させる。第1半導体レーザー112から出射された第1共鳴光L1は、第1側面2aに対して垂直に入射し、ガスセル2の中心を通り、第2側面2bから射出される。第1光検出器114は、第2側面2bから射出された第1共鳴光L1を検出する。
第2半導体レーザー122は、例えば、第2共鳴光L2がガスセル2の中心を通るように出射する。第2半導体レーザー122は、第2共鳴光L2を、第3側面2cに対して垂直に入射させる。第2半導体レーザー122から出射された第2共鳴光L2は、第3側面2cに対して垂直に入射し、ガスセル2の中心を通り、第4側面2dから射出される。第2光検出器124は、第4側面2dから射出された第2共鳴光L2を検出する。
第3半導体レーザー132は、例えば、第3共鳴光L3がガスセル2の中心を通るように出射する。第3半導体レーザー132は、第3共鳴光L3を、下面2eに対して垂直に入射させる。第3半導体レーザー132から出射された第3共鳴光L3は、下面2eに対して垂直に入射し、ガスセル2の中心を通り、上面2fから射出される。第3光検出器134は、上面2fから射出された第3共鳴光L3を検出する。
第1の光学系10は、第1半導体レーザー112とガスセル2との間に、第1共鳴光L1を平行光に変換するためのコリメートレンズ113を有していてもよい。また、第2の光学系20は、第2半導体レーザー122とガスセル2との間に、第2共鳴光L2を平行光に変換するためのコリメートレンズ123を有していてもよい。また、第3の光学系30は、第3半導体レーザー132とガスセル2との間に、第3共鳴光L3を平行光に変換するためのコリメートレンズ133を有していてもよい。
第2の光学系20における各部材(第2半導体レーザー122、コリメートレンズ123、ガスセル2、第2光検出器124)間の距離は、例えば、第1の光学系10における対応する各部材(第1半導体レーザー112、コリメートレンズ113、ガスセル2、第1光検出器114)間の距離と等しい。また、第3の光学系30における各部材(第3半導体レーザー132、コリメートレンズ133、ガスセル2、第3光検出器134)間の距離は、例えば、第1の光学系10における対応する各部材間の距離と等しい。
各半導体レーザー112,122,132は、例えば、同様の性能を持っており、各半導体レーザー112,122,132は、それぞれ、同じビーム径、同じビーム強度を持った共鳴光L1,L2,L3を出射することができる。
第1共鳴光L1、第2共鳴光L2、および第3共鳴光L3は、上述のように、立方体のガスセル2の各面2a,2c,2eに対して垂直に入射するため、ガスセル2における第1共鳴光L1の光路長、ガスセル2における第2共鳴光L2の光路長、およびガスセル2における第3共鳴光L3の光路長は、等しい。また、第1共鳴光L1の光軸、第2共鳴光L2の光軸、および第3共鳴光L3の光軸は、図示の例では、ガスセル2の中心(立方体の中心)で直交している。
本実施形態に係る光学モジュール1および原子発振器100は、例えば、以下の特徴を有する。
光学モジュール1によれば、判定部40によって、第1光源部12が故障していると判定された場合に、第2光源部22がガスセル2に共鳴光L2を照射することができる。これにより、第1光源部12が故障したとしても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、光学モジュール全体を交換する場合と比べて、交換コストを低減することができる。さらに、光学モジュール1によれば、判定部40によって、第2光源部22が故障していると判定された場合に、第3光源部32がガスセル2に共鳴光L3を照射することができる。これにより、第2光源部22が故障したとしても、光学モジュール全体を交換する必要がないため、光学モジュール全体を交換する場合と比べて、交換コストを低減することができる。
さらに、光学モジュール1によれば、第2の光学系20および第3の光学系30について、予め、共鳴光L2,L3のビーム径や光路長等の調整を行うことができる。したがって、第1の光学系10から第2の光学系20に切り換えたとしても、第1の光学系10を用いた場合と同等の発振特性を得ることができる。また、第2の光学系20から第3の光学系30に切り換えた場合についても同様に、第1の光学系10および第2の光学系20と同等の発振特性を得ることができる。したがって、例えば、第1光源部12および第2光源部22が故障したとしても、発振特性の変化がなく、瞬時に復旧可能なシステムを組むことができる。
さらに、光学モジュール1によれば、光学系の切り替えが電気的に行われるため、例えば、機械的に光学系の切り替えを行う場合と比べて、光学系に軸のずれが生じにくい。
光学モジュール1では、ガスセル2は、多面体であり、第1光源部12は、第1共鳴光L1を、第1側面2aに入射させ、第1光検出部14は、第2側面2bから射出された第1共鳴光L1を検出し、第2光源部22は、第2共鳴光L2を、第3側面2cに入射させ、第2光検出部24は、第4側面2dから射出された第2共鳴光L2を検出している。これにより、ガスセル2における第1共鳴光L1の光路長と、ガスセル2における第2共鳴光L2の光路長とを、容易に等しくすることができる。したがって、1つのガスセル2に対して、同等の発振特性を得ることが可能な2つの光学系10,20を容易に得ることができる。さらに、光学モジュール1によれば、第3光源部32は、第3共鳴光L3を、下面2eに入射させ、第3光検出部34は、上面2fから射出された第3共鳴光L3を検出している。したがって、1つのガスセル2に対して、同等の発振特性を得ることが可能な3つの光学系10,20,30を容易に得ることができる。
光学モジュール1によれば、第1光源部12は、第1共鳴光L1を、第1側面2aに対して垂直に入射させ、第2光源部22は、第2共鳴光L2を、第3側面2cに対して垂直に入射させる。これにより、例えば、ガスセル2の第1側面2aおよび第3側面2cに反射防止膜(図示せず)を設けた場合に、反射防止膜の設計が容易になる。例えば、共鳴光を、ガスセルの面に対して斜めに入射させた場合、反射防止膜の設計は、難しくなってしまう。
光学モジュール1によれば、ガスセル2が直方体であり、第1光源部12は、第1共鳴光L1がガスセル2の中心を通るように出射し、第2光源部22は、第2共鳴光L2がガスセル2の中心を通るように出射し、第3光源部32は、第3共鳴光L3がガスセル2の中心を通るように出射する。これにより、金属原子がガスセル壁面に衝突することにより生じる影響を低減することができる。ガスセル内の金属原子がガスセルの壁面に衝突することにより、ガスセルの壁面近傍とガスセルの中心とは、原子密度が異なってしまう。そのため、共鳴光がガスセルの中心を通らずにガスセルの壁面近傍を通った場合と、共鳴光がガスセルの中心を通った場合とでは、例えば、吸収特性に違いが生じてしまう。本実施形態によれば、各共鳴光L1,L2,L3がガスセル2の中心を通るため、各共鳴光がガスセルの中心を通らない場合と比べて、このような影響を低減することができる。
光学モジュール1では、判定部40は、光検出部14,24で検出された共鳴光L1,L2の強度に基づいて、光源部12,22が故障しているか否かの判定を行う。これにより、光源部が故障しているか否かを判定するために必要な情報を、新たな部材を追加することなく得ることができるため、容易に光源部が故障しているか否かを判定することができる。
原子発振器100は、上述した光学モジュール1を含むため、交換コストを低減することができる。さらに、信頼性を高めることができる。
2.第2実施形態
次に、第2実施形態に係る原子発振器について、図面を参照しながら説明する。図6は、第2実施形態に係る原子発振器の光学モジュール201を模式的に示す斜視図である。以下、第2実施形態に係る光学モジュール201において、第1実施形態に係る光学モジュール1の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した図5に示す光学モジュール1では、ガスセル2の形状は、多面体(立方体)であった。これに対して、本実施形態に係る光学モジュール201では、図6に示すように、ガスセル2の形状は、円柱である。
ガスセル2は、図6に示すように、上面202aと、下面202bと、側面202cと、を有している。
第1の光学系10が配置される第1軸A1、第2の光学系20が配置される第2軸A2、および第3の光学系30が配置される第3軸A3は、ガスセル2の中心軸(円柱の中心軸)Cに対して直交している。図示の例では、第1軸A1、第2軸A2、第3軸A3は、ガスセル2の中心(円柱の中心)で交わっている。第1軸A1と第2軸A2とがなす角度は、例えば、60°である。また、第2軸A2と第3軸A3とがなす角度は、例えば、60°である。
第1半導体レーザー112は、例えば、ガスセル2の中心軸Cと直交するように第1共鳴光L1を出射する。第1半導体レーザー112は、第1共鳴光L1を、ガスセル2の側面202cに入射させる。第1半導体レーザー112から出射された第1共鳴光L1は、側面202cに入射し、ガスセル2の中心軸Cに対して直交し、側面202cの入射位置とは反対側の位置から射出される。第1光検出器114は、側面202cから射出された第1共鳴光L1を検出する。
第2半導体レーザー122は、例えば、ガスセル2の中心軸Cと直交するように第2共鳴光L2を出射する。第2半導体レーザー122は、第2共鳴光L2を、ガスセル2の側面202cに入射させる。第2半導体レーザー122から出射された第2共鳴光L2は、側面202cに入射し、ガスセル2の中心軸Cに対して直交し、側面202cの入射位置とは反対側の位置から射出される。第2光検出器124は、側面202cから射出された第2共鳴光L2を検出する。
第3半導体レーザー132は、例えば、ガスセル2の中心軸Cと直交するように第3共鳴光L3を出射する。第3半導体レーザー132は、第3共鳴光L3を、ガスセル2の側面202cに入射させる。第3半導体レーザー132から出射された第3共鳴光L3は、側面202cに入射し、ガスセル2の中心軸Cに対して直交し、側面202cの入射位置とは反対側の位置から射出される。第3光検出器134は、側面202cから射出された第3共鳴光L3を検出する。
第1共鳴光L1、第2共鳴光L2、および第3共鳴光L3は、上述のように、ガスセル2の中心軸Cに対して直交するため、ガスセル2における第1共鳴光L1の光路長、ガスセル2における第2共鳴光L2の光路長、およびガスセル2における第3共鳴光L3の光路長は、等しい。
なお、本実施形態に係る原子発振器のその他の構成は、上述した原子発振器100と同様であり、その説明を省略する。
本実施形態に係る光学モジュール201は、例えば、以下の特徴を有する。
光学モジュール201によれば、ガスセル2の形状は、円柱である。そのため、例えば、ガスセルの形状が直方体の場合と比べて、光学系10,20,30の配置の自由度が高い。
光学モジュール201によれば、ガスセル2の形状は、円柱であり、第1半導体レーザー112は、第1共鳴光L1を、ガスセル2の側面202cに入射させ、第2半導体レーザー122は、第2共鳴光L2を、ガスセル2の側面202cに入射させることができる。これにより、ガスセル2における第1共鳴光L1の光路長と、ガスセル2における第2共鳴光L2の光路長とを、容易に等しくすることができる。したがって、1つのガスセル2に対して、同等の発振特性を得ることが可能な2つの光学系10,20を容易に得ることができる。同様に、光学モジュール201によれば、第3半導体レーザー132は、第3共鳴光L3を、ガスセル2の側面202cに入射させることができる。これにより、1つのガスセル2に対して、同等の発振特性を得ることが可能な3つの光学系10,20,30を容易に得ることができる。
光学モジュール201によれば、半導体レーザー112,122,132は、ガスセル2の中心軸(円柱の中心軸C)と直交するように共鳴光L1,L2,L3を出射する。これにより、金属原子がガスセル壁面に衝突することにより生じる影響を低減することができる。
なお、ここでは、ガスセル2の形状が、上面202aおよび下面202bの形状が円である円柱である場合について説明したが、図示はしないが、ガスセル2の形状は、上面202aおよび下面202bの形状が楕円である楕円柱であってもよい。
また、ここでは、光学モジュール201が3つの光学系10,20,30を有する場合について説明したが、図示はしないが、光学モジュールは、3つ以上の光学系を有していてもよい。
3.第3実施形態
次に、第3実施形態に係る原子発振器について、図面を参照しながら説明する。図7は、第3実施形態に係る原子発振器の光学モジュール301を模式的に示す斜視図である。以下、第3実施形態に係る光学モジュール301において、第1実施形態に係る光学モジュール1の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上述した図5に示す光学モジュール1では、ガスセル2の形状は、多面体(立方体)であった。これに対して、本実施形態に係る光学モジュール301では、図7に示すように、ガスセル2の形状は、球体である。
ガスセル2は、図7に示すように、球面302aと、を有している。
第1の光学系10が配置される第1軸A1、第2の光学系20が配置される第2軸A2、および第3の光学系30が配置される第3軸A3は、ガスセル2の中心(球体の中心)を通る。図示の例では、第1軸A1、第2軸A2、第3軸A3は、互いにガスセル2の中心で直交している。
第1半導体レーザー112は、例えば、ガスセル2の中心(球体の中心)を通るように第1共鳴光L1を出射する。第1半導体レーザー112は、第1共鳴光L1を、ガスセル2の球面302aに入射させる。第1半導体レーザー112から出射された第1共鳴光L1は、球面302aに入射し、ガスセル2の中心(球体の中心)を通り、球面302aの入射位置とは反対側の位置から射出される。第1光検出器114は、球面302aから射出された第1共鳴光L1を検出する。
第2半導体レーザー122は、例えば、ガスセル2の中心を通るように第2共鳴光L2を出射する。第2半導体レーザー122は、第2共鳴光L2を、ガスセル2の球面302aに入射させる。第2半導体レーザー122から出射された第2共鳴光L2は、球面302aに入射し、ガスセル2の中心を通り、球面302aの入射位置とは反対側の位置から射出される。第2光検出器124は、球面302aから射出された第2共鳴光L2を検出する。
第3半導体レーザー132は、例えば、ガスセル2の中心を通るように第3共鳴光L3を出射する。第3半導体レーザー132は、第3共鳴光L3を、ガスセル2の球面302aに入射させる。第3半導体レーザー132から出射された第3共鳴光L3は、球面302aに入射し、ガスセル2の中心を通り、球面302aの入射位置とは反対側の位置から射出される。第3光検出器134は、球面302aから射出された第3共鳴光L3を検出する。
第1共鳴光L1、第2共鳴光L2、および第3共鳴光L3は、上述のように、ガスセル2の中心を通るため、ガスセル2における第1共鳴光L1の光路長、ガスセル2における第2共鳴光L2の光路長、およびガスセル2における第3共鳴光L3の光路長は、等しい。
なお、本実施形態に係る原子発振器のその他の構成は、上述した原子発振器100と同様であり、その説明を省略する。
本実施形態に係る光学モジュール301は、例えば、以下の特徴を有する。
光学モジュール301によれば、ガスセル2の形状は、球体である。そのため、例えば、ガスセルの形状が直方体の場合と比べて、光学系10,20,30の配置の自由度が高い。
光学モジュール301によれば、ガスセル2の形状は、球体であり、半導体レーザー112,122,132は、共鳴光L1,L2,L3がガスセル2の中心を通るように出射する。これにより、金属原子がガスセル壁面に衝突することにより生じる影響を低減することができる。
なお、ここでは、光学モジュール301が3つの光学系10,20,30を有する場合について説明したが、図示はしないが、光学モジュールは、3つ以上の光学系を有していてもよい。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
A1 第1軸、A2 第2軸、A3 第3軸、L1 第1共鳴光、L2 第2共鳴光、
L3 第3共鳴光、W1 第1側帯波、W2 第2側帯波、F 基本波、
1 光学モジュール、2 ガスセル、2a 第1側面、2b 第2側面、
2c 第3側面、2d 第4側面、2e 下面、2f 上面、10 第1の光学系、
12 第1光源部、14 第1光検出部、20 第2の光学系、22 第2光源部、
24 第2光検出部、30 第3の光学系、32 第3光源部、34 第3光検出部、
40 判定部、50 駆動信号切替部、52 光検出切替部、101 制御部、
100 原子発振器、101 制御部、112 第1半導体レーザー、
113 コリメートレンズ、114 第1光検出器、122 第2半導体レーザー、
123 コリメートレンズ、124 第2光検出器、132 第3半導体レーザー、
133 コリメートレンズ、134 第3光検出器、140 判定回路、
150 駆動信号切替回路、152 光検出切替回路、160 第1検波回路、
162 第1低周波発振器、164 電流駆動回路、170 第2検波回路、
172 第2低周波発振器、174 検波用変調回路、176 変調周波数発生回路、
201 光学モジュール、202a 上面、202b 下面、202c 側面、
301 光学モジュール、302a 球面

Claims (12)

  1. 量子干渉効果を利用する原子発振器用の光学モジュールであって、
    異なる2つの波長を有する第1共鳴光を出射する第1光源部と、
    アルカリ金属原子が封入されたガスセルと、
    前記ガスセルを透過した前記第1共鳴光の強度を検出する第1光検出部と、
    前記第1光源部が故障しているか否かを判定する判定部と、
    前記判定部によって、前記第1光源部が故障していると判定された場合に、異なる2つの波長を有する第2共鳴光を、前記ガスセルに照射する第2光源部と、
    前記ガスセルを透過した前記第2共鳴光の強度を検出する第2光検出部と、
    を含み、
    前記ガスセルにおける前記第1共鳴光の光路長と、前記ガスセルにおける前記第2共鳴光の光路長とは、等しい、ことを特徴とする原子発振器用の光学モジュール。
  2. 前記ガスセルの形状は、多面体である、ことを特徴とする請求項1に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  3. 前記ガスセルは、
    第1面と、
    前記第1面に対向する第2面と、
    第3面と
    前記第3面に対向する第4面と、
    を有し、
    前記第1面と前記第2面との間の距離と、前記第3面と前記第4面との間の距離とは、等しく、
    前記第1共鳴光は、前記第1面に入射し、
    前記第1光検出部は、前記第2面から射出された前記第1共鳴光を検出し、
    前記第2共鳴光は、前記第3面に入射し、
    前記第2光検出部は、前記第4面から射出された前記第2共鳴光を検出する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  4. 前記第1共鳴光は、前記第1面に対して垂直に入射し、
    前記第2共鳴光は、前記第3面に対して垂直に入射する、ことを特徴とする請求項3に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  5. 前記ガスセルの形状は、直方体であり、
    前記第1共鳴光は、前記ガスセルの中心を通るように前記ガスセルに入射し、
    前記第2共鳴光は、前記ガスセルの中心を通るように前記ガスセルに入射する、ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  6. 前記ガスセルの形状は、円柱である、ことを特徴とする請求項1に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  7. 前記第1共鳴光は、前記ガスセルの側面に入射し、
    前記第2共鳴光は、前記ガスセルの側面に入射する、ことを特徴とする請求項6に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  8. 前記第1共鳴光は、前記ガスセルの中心軸と直交するように前記ガスセルに入射し、
    前記第2共鳴光は、前記ガスセルの中心軸と直交するように前記ガスセルに入射する、ことを特徴とする請求項7に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  9. 前記ガスセルの形状は、球体である、ことを特徴とする請求項1に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  10. 前記第1共鳴光は、前記ガスセルの中心を通るように前記ガスセルに入射し、
    前記第2共鳴光は、前記ガスセルの中心を通るように前記ガスセルに入射する、ことを特徴とする請求項9に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  11. 前記判定部は、前記第1光検出部で検出された前記第1共鳴光の強度に基づいて、判定を行う、ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の原子発振器用の光学モジュール。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の原子発振器用の光学モジュールを含む、ことを特徴とする原子発振器。
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