JP2013143168A - マルチチップパッケージとそのテスト方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マルチチップパッケージの消費電流のピーク値を低減する。
【解決手段】本発明の一つの実施形態によれば、マルチチップパッケージは、複数のメモリチップを備える。メモリチップ11aは、クロック信号を生成するクロック発生回路112と、前記クロック信号を用いて周辺回路を駆動して、前記メモリセルアレイ111に対するアクセスを制御するシーケンス制御回路115と、クロック出力制御回路113とを備える。クロック出力制御回路113は、全メモリチップに同一のアクセスを実行せしめる全チップアクセス指令を受信した場合に、自メモリチップ11aの識別情報に応じた期間だけ前記シーケンス制御回路115に供給するクロックを停止することによって前記シーケンス制御回路115による前記全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングを遅延せしめる。
【選択図】図10
【解決手段】本発明の一つの実施形態によれば、マルチチップパッケージは、複数のメモリチップを備える。メモリチップ11aは、クロック信号を生成するクロック発生回路112と、前記クロック信号を用いて周辺回路を駆動して、前記メモリセルアレイ111に対するアクセスを制御するシーケンス制御回路115と、クロック出力制御回路113とを備える。クロック出力制御回路113は、全メモリチップに同一のアクセスを実行せしめる全チップアクセス指令を受信した場合に、自メモリチップ11aの識別情報に応じた期間だけ前記シーケンス制御回路115に供給するクロックを停止することによって前記シーケンス制御回路115による前記全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングを遅延せしめる。
【選択図】図10
Description
本発明の実施形態は、マルチチップパッケージとそのテスト方法に関する。
コンピュータシステムに用いられるメモリシステムとして、NAND型の記憶セルを備えるメモリチップを搭載したSSD(Solid State Drive)が注目されている。SSDは、磁気ディスク装置に比べ、高速、軽量などの利点を有している。
SSDを設計する場合、メモリチップのアクセス制御を実行する転送コントローラのピン数や実装面積が限られた中で、データ容量を増やすために、メモリチップを複数枚スタック(積層)したマルチチップパッケージを使用する必要がある。かかるマルチチップパッケージにおいて、マルチチップパッケージを構成する夫々のメモリチップを同時に動作させた場合、各メモリチップの電流のピークが互いに重なり、マルチチップパッケージ全体として大きな電流ピークを発生させてしまうことがあった。このような大きな電流ピークは、SSDあるいはSSDを搭載するシステムの電源電圧を降下させ、結果としてSSDやシステムの誤作動を引き起こすことがある。
本発明の一つの実施形態は、消費電流のピーク値を低減したマルチチップパッケージとそのテスト方法を提供することを目的とする。
本発明の一つの実施形態によれば、マルチチップパッケージは、メモリセルアレイと、前記メモリセルアレイに印加する電位を生成する電位発生回路と、前記メモリセルアレイに前記電位発生回路が生成した電位を印加して前記メモリセルアレイに対するアクセスを行う周辺回路と、を夫々備える複数のメモリチップを備える。夫々のメモリチップは、クロック信号を生成するクロック発生回路と、前記クロック発生回路が生成したクロック信号を用いて前記周辺回路を駆動して、前記メモリセルアレイに対するアクセスを制御するシーケンス制御回路と、クロック出力制御回路とを備える。クロック出力制御回路は、全メモリチップに同一のアクセスを実行せしめる全チップアクセス指令を受信した場合に、自メモリチップの識別情報に応じた期間だけ前記シーケンス制御回路に供給するクロックを停止することによって前記シーケンス制御回路による前記全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングを遅延せしめる。
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかるマルチチップパッケージとそのテスト方法を詳細に説明する。なお、これらの実施形態により本発明が限定されるものではない。ここでは、メモリチップの一例としてNAND型の記憶セルを備えるメモリチップを例に挙げて説明するが、本実施の形態の適用対象はNAND型のメモリチップだけに限定しない。また、マルチチップパッケージ内部において複数のメモリチップは必ずしも積層されていなくてもよい。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるマルチチップパッケージを適用したNANDメモリを具備するSSDの構成例を示す図である。図示するように、SSD100は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置200とATA(Advanced Technology Attachment)規格、SAS(Serial Attached SCSI)規格、PCI(Peripheral Components Interconnect) Express規格などに準拠した通信インタフェースで接続され、ホスト装置200の外部記憶装置として機能する。
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるマルチチップパッケージを適用したNANDメモリを具備するSSDの構成例を示す図である。図示するように、SSD100は、パーソナルコンピュータなどのホスト装置200とATA(Advanced Technology Attachment)規格、SAS(Serial Attached SCSI)規格、PCI(Peripheral Components Interconnect) Express規格などに準拠した通信インタフェースで接続され、ホスト装置200の外部記憶装置として機能する。
SSD100は、NANDメモリ1と、ホスト装置200とNANDメモリ1との間のデータ転送を実行する転送コントローラ2と、転送コントローラ2が転送データを一時格納するための揮発性メモリであるRAM3と、電源回路4とを備えている。ホスト装置200から送信されてきたデータは、転送コントローラ2の制御の下、いったんRAM3に格納され、その後、RAM3から読み出されてNANDメモリ1に書き込まれる。電源回路4は、転送コントローラ2およびNANDメモリ1を駆動するための内部電源(電源電位Vccおよび接地電位Vss)を生成し、生成した内部電源を転送コントローラ2およびNANDメモリ1の夫々に供給する。
転送コントローラ2は、ホスト装置200との間の通信インタフェースの制御およびホスト装置200とRAM3との間のデータ転送の制御を実行するホストインタフェースコントローラ(ホストI/Fコントローラ)21と、RAM3に対するデータのリード/ライトを制御するRAMコントローラ22と、NANDメモリ1とRAM3との間のデータ転送の制御を実行するNANDコントローラ23と、ファームウェアに基づいて転送コントローラ2全体の制御を実行するMPU24と、を備えている。ホストI/Fコントローラ21、RAMコントローラ22、NANDコントローラ23およびMPU24はバスで互いに接続されている。
NANDコントローラ23は、MPU24からの読み出し指示/書き込み指示/消去指示に基づいて、メモリチップ11a〜11dにコマンド、アドレス、データを含むI/O信号と制御信号とを送信し、メモリチップ11a〜11dは、I/O信号および制御信号に基づいてリード/プログラム/イレースを実行する。なお、転送コントローラ2および電源回路4とメモリチップ11a〜11dとの間の接続については後ほど詳述する。
NANDメモリ1は、1個のマルチチップパッケージとして構成されており、内部に、夫々個別に動作する複数(ここでは4つ)のメモリチップ11a〜11dを備えている。なお、SSD100は、複数のマルチチップパッケージを備えていてもよい。複数のマルチチップパッケージは、互いに異なるI/O信号線及び制御信号線(チャネル)を介して転送コントローラに接続されていてもよい。
図2は、NANDメモリ1のレイアウトを示す図である。図3は図2に示したII−II線に沿ったNANDメモリ1の断面図である。
基板51上には、メモリチップ11a、スペーサ53、メモリチップ11b、スペーサ53、メモリチップ11c、スペーサ53およびメモリチップ11dが順次積層されている。最下層のメモリチップ11aは、樹脂からなるアンダーフィル54によって基板51に固定されている。
基板51上には、複数の端子(ボンディングパッド)52が設けられている。メモリチップ11a〜11dが備える夫々のピンは、ボンディングワイヤ55を介して基板51上の端子52に電気的に接続されている。基板51上に積層された複数のメモリチップ11a〜11d及びボンディングワイヤ55は、モールド樹脂57によって封止されている。基板51の下には、半田ボール56が設けられている。半田ボール56は、端子52に電気的に接続されている。NANDメモリ1は、例えば、SSD100が備えるプリント基板に、転送コントローラ2、RAM3とともに半田実装される。転送コントローラ2からの各種信号は、半田ボール56、端子52およびボンディングワイヤ55を介してメモリチップ11a〜11dが備える対応するピンに入力される。
なお、ここではNANDメモリ1はBGA(Ball Grid Array)のパッケージ構造を有するとして説明しているが、PGA(Pin Grid Array Package)など他のパッケージ構造で構成するようにしてもよい。
図4は、メモリチップ11a〜11d間の接続例を説明する図である。図示するように、メモリチップ11a〜11dは、夫々2つのチップアドレス設定ピン131a、131bを備えている。チップアドレス設定ピン131a、131bの夫々は電源電位Vccまたは接地電位Vssの何れか1つに接続される。これにより、メモリチップ11a〜11dを互いに識別するためのチップアドレスが設定される。ここでは、電源電位Vccが接続されている状態を“H(1)”とし、接地電位Vssが接続されている状態を“L(0)”とする。また、チップアドレス設定ピン131aの状態はチップアドレスCADDのうちの上位桁CADD0を、チップアドレス設定ピン131bの状態はチップアドレスCADDのうちの下位桁CADD1を、夫々示すものとする。例えば、メモリチップ11aには、チップアドレス設定ピン131a、131bに共に接地電位Vssが接続され、チップアドレスCADDとして“00”が設定されている。また、メモリチップ11b〜11cには、チップアドレスCADDとして、“01”、“10”、“11”が夫々設定されている。
転送コントローラ2からの制御信号線は、メモリチップ11a〜11dに共通入力される。なお、制御信号は、チップイネーブル信号(CE)、コマンドラッチイネーブル信号(CLE)、アドレスラッチイネーブル信号(ALE)、ライトイネーブル信号(WE)、リードイネーブル信号(RE)、ライトプロテクト信号(WP)を含む。I/O信号線は、転送コントローラ2とメモリチップ11a〜11dの夫々との間でバス接続されている。NANDコントローラ23が送信するI/O信号は、コマンド、アドレス、書き込みデータを含み、入出力回路114が送信するI/O信号は、読み出しデータを含む。メモリチップ11a〜11dの夫々からのレディービジー(Ry/By)信号線は、転送コントローラ2に共通接続されている。メモリチップ11a〜11dの夫々は、自メモリチップが動作中であるとき、Ry/By信号を“By”とし、動作中でないとき、Ry/By信号を“Ry”とする。
図1に戻り、メモリチップ11a〜11dの夫々は、ホスト装置200からの書き込みデータを記憶するメモリセルアレイ111を備えている。
メモリセルアレイ111は、消去の単位となるブロックを複数備えて構成される。図5は、メモリセルアレイ111に含まれる1個のブロックの構成例を示す回路図である。図示するように、各ブロックは、X方向に沿って順に配列された(m+1)個のNANDストリングを備えている(mは、0以上の整数)。(m+1)個のNANDストリングにそれぞれ含まれる選択トランジスタST1は、ドレインがビット線BL0〜BLpに接続され、ゲートが選択ゲート線SGDに共通接続されている。また、選択トランジスタST2は、ソースがソース線SLに共通接続され、ゲートが選択ゲート線SGSに共通接続されている。
各メモリセルトランジスタMTは、半導体基板上に形成された積層ゲート構造を備えたMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)から構成される。積層ゲート構造は、半導体基板上にゲート絶縁膜を介在して形成された電荷蓄積層(浮遊ゲート電極)、及び電荷蓄積層上にゲート間絶縁膜を介在して形成された制御ゲート電極を含んでいる。メモリセルトランジスタMTは、浮遊ゲート電極に蓄えられる電子の数に応じてしきい値電圧が変化し、このしきい値電圧の違いに応じてデータを記憶する。メモリセルトランジスタMTは、1ビットを記憶するように構成されていてもよいし、多値(2ビット以上のデータ)を記憶するように構成されていてもよい。
各NANDストリングにおいて、(n+1)個のメモリセルトランジスタMTは、選択トランジスタST1のソースと選択トランジスタST2のドレインとの間に、それぞれの電流経路が直列接続されるように配置されている。そして、最もドレイン側に位置するメモリセルトランジスタMTから順に、制御ゲート電極がワード線WL0〜WLqにそれぞれ接続されている。従って、ワード線WL0に接続されたメモリセルトランジスタMTのドレインは選択トランジスタST1のソースに接続され、ワード線WLqに接続されたメモリセルトランジスタMTのソースは選択トランジスタST2のドレインに接続されている。
ワード線WL0〜WLqは、ブロック内のNANDストリング間で、メモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極を共通に接続している。つまり、ブロック内において同一行にあるメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極は、同一のワード線WLに接続される。この同一のワード線WLに接続される(m+1)個のメモリセルトランジスタMTは1ページとして取り扱われ、このページごとにデータの書き込み及びデータの読み出しが行われる。
また、ビット線BL0〜BLpは、ブロック間で、選択トランジスタST1のドレインを共通に接続している。つまり、複数のブロック内において同一列にあるNANDストリングは、同一のビット線BLに接続される。
図6は、1個のメモリセルトランジスタMTに2ビットの記憶を行う4値データ記憶方式でのしきい値分布の例を示している。4値データ記憶方式では、上位ページデータ“x”と下位ページデータ“y”で定義される4値データ“xy”の何れか一つをメモリセルトランジスタMTに保持可能である。この、4値データ“xy”は、メモリセルトランジスタMTのしきい値電圧の順に、例えば、データ“11”、“01”、“00”、“10”が割り当てられる。データ“11”は、メモリセルトランジスタMTのしきい値電圧が負の消去状態である。
下位ページ書き込み動作においては、データ“11”(消去状態)のメモリセルトランジスタMTに対して選択的に、下位ビットデータ“y”の書き込みによって、データ“10”が書き込まれる。上位ページ書き込み前のデータ“10”のしきい値分布は、上位ページ書き込み後のデータ“01”とデータ“00”のしきい値分布の中間程度に位置しており、上位ページ書き込み後のしきい値分布よりブロードであってもよい。
上位ページ書き込み動作においては、データ“11”のメモリセルと、データ“10”のメモリセルに対して、それぞれ選択的に上位ビットデータ“x”の書き込みが行われて、データ“01”およびデータ“00”が書き込まれる。
以上のように構成されるメモリセルアレイ111において、リード/ライト(プログラム)/消去(イレース)動作時には、動作内容に応じて消費電流にピークが発生する。
一例として、プログラム動作時のピーク電流について説明する。図7は、プログラム動作が行われた場合の1つのメモリチップにて消費される電流の時間変化を説明する図である。プログラム動作時には、書き込み対象として選択されたメモリセルトランジスタMTの浮遊ゲート電極に電子を注入するために、ワード線WLを介して書き込み先のメモリセルトランジスタMTの制御ゲート電極に高電圧のプログラミングパルスが印加される。該プログラミングパルスが印加されたとき、消費電流がピークとなる。プログラミングパルスは、メモリセルトランジスタMTのしきい値電圧が所望の電圧に到達するまで複数に分けて印加される。したがって、プログラム動作時には、図7に示すように、消費電流のピークが短時間に複数回出現する。
イレース動作時においては、メモリセルアレイ111の基板にイレース電圧(例えば20V)を印加される際に消費電流がピークとなる。また、リード動作時においては、ワード線WLにデータ(“11”、“01”、“01”、“00”)に夫々対応するしきい値電圧を夫々識別するための読み出し(リード)電位が印加される際に、またビット線を充電する際に、消費電流がピークとなる。
ここで、1個のNANDメモリ1に含まれているメモリチップ11a〜11dが同時に動作を行う場合がある。例えば、初期フォーマット時には、メモリチップ11a〜11dが同時にイレースを行う場合がある。そのような場合に、メモリチップ11a〜11dの消費電流のピークが重なると、NANDメモリ1全体として大きな電流ピークを発生させてしまう可能性がある。このような大きな電流ピークは、SSD100あるいはSSD100を搭載するシステムの電源電圧を降下させ、結果としてSSD100やシステムの誤作動を引き起こすことがある。そこで、実施の形態1では、メモリチップ11a〜11dは、メモリチップ11a〜11dに同時に動作せしめるコマンド(全チップ動作コマンド)を転送コントローラ2から受信すると、タイミングを夫々ずらして動作を開始するように構成される。なお、以降、メモリチップ11a〜11dが同時に動作する処理を全チップ動作処理ということとする。
図8は、全チップ動作処理としてプログラム動作を実行させるためのコマンド発行例を示す図であり、図9は、全チップ動作処理としてイレース動作を実行させるためのコマンド発行例を示す図である。
メモリチップ11a〜11dに全チップ動作処理を実行させるためには、まず、全チップ動作処理を示す旨の全チップ動作コマンドC1が発行される。次に、全チップ動作処理としてプログラムを実行させる場合には、図8に示すように、プログラム動作であることを示すプログラムコマンドC2が発行される。続いて、複数サイクル(ここでは5サイクル)に分割された書き込み先アドレス(Add1〜Add5)が順次送信され、アドレスの発行後、プログラム対象のデータ(Data)が送信される。ここでは、Add1およびAdd2としてカラムアドレスが、Add3としてページアドレスが、Add4としてブロックアドレスが、Add5としてチップアドレスCADDが、夫々送信される。書き込み先アドレス(Add1〜Add5)に続いて、プログラム対象のデータ(Data)が送信される。最後に、プログラム開始を指示するプログラム開始コマンドC3が発行される。
メモリチップ11a〜11dの夫々は、プログラム開始コマンドC3を受信すると、夫々のチップアドレスCADDに対応するクロック数だけ待機した後に、書き込みを開始する。なお、メモリチップ11a〜11dの夫々は、全チップ動作コマンドC1が送られてきた場合には、Add5として送信されてくるチップアドレスCADDが自メモリチップを示しているか否かに関わらず、Add1〜Add4が示す自メモリチップ内のページにプログラム対象のデータ(Data)の書き込みを実行する。
全チップ動作処理としてイレースを実行させる場合には、図9に示すように、全チップ動作コマンドC1の後にイレース動作であることを示すイレースコマンドC4が発行される。続いて、複数回(ここでは2回)に分割された消去対象の領域を示すアドレス(Add1、Add2)が送信される。ここでは、Add1としてブロックアドレスが、Add2としてチップアドレスCADDが、夫々送信される。そして、最後にイレース開始を指示するイレース開始コマンドC5が発行される。
メモリチップ11a〜11dの夫々は、イレース開始コマンドC5を受信すると、夫々のチップアドレスCADDに対応するクロック数だけ待機した後に、アドレスAdd1に指定されたブロックの消去を開始する。なお、メモリチップ11a〜11dの夫々は、全チップ動作コマンドC1が送られてきた場合には、Add2として送信されてくるチップアドレスCADDが自メモリチップを示しているか否かに関わらず、自メモリチップが備えるメモリセルアレイ111のうちのアドレスAdd1により指定されたブロックの消去を実行する。
なお、以降、全チップ動作コマンドC1〜プログラム開始コマンドC3までのコマンド列および全チップ動作コマンドC1〜イレース開始コマンドC5までのコマンド列を全チップアクセス指令と総称する場合がある。また、全チップアクセス指令の末尾に送信されるプログラム開始コマンドC3やイレース開始コマンドC5を、アクセス開始コマンドと総称する場合がある。
図10は、メモリチップ11aの構成例を説明する図である。なお、メモリチップ11b〜11dは、以下に説明するメモリチップ11aと同一の構成を備えている。
図10に示すように、メモリチップ11aは、メモリセルアレイ111のほかに、基本クロック発生回路112と、基本クロック出力制御回路113と、チップアドレス設定ピン131aと、チップアドレス設定ピン131bと、制御信号ピン132と、I/O信号ピン133と、Ry/By信号ピン134と、入出力回路114と、シーケンス制御回路115と、電位発生回路116と、アドレス発生回路117と、ロウデコーダ118と、カラムデコーダ119と、センスアンプ/データラッチ回路120と、を備えている。電位発生回路116と、アドレス発生回路117と、ロウデコーダ118と、カラムデコーダ119と、センスアンプ/データラッチ回路120とは、協働して、メモリセルアレイ111に対するアクセスを行う周辺回路として機能する。
基本クロック発生回路112は、自メモリチップ11aが使用するクロック(基本クロック)を発生させ、基本クロックを基本クロック出力制御回路113に入力する。
チップアドレス設定ピン131a、131bに設定されているチップアドレスCADDは、基本クロック出力制御回路113およびアドレス発生回路117に入力される。
入出力回路114は、NANDコントローラ23が送信する制御信号を制御信号ピン132を介して受け付ける。また、入出力回路114は、I/O信号ピン133を介してNANDコントローラ23との間でI/O信号の送受信を行う。また、入出力回路114は、Ry/By信号ピン134を介してRy/By信号の送信を行う。
入出力回路114が受け付けたコマンドおよび制御信号はシーケンス制御回路115に送られる。また、入出力回路114が受け付けたデータはセンスアンプ/データラッチ回路120に送られる。入出力回路114が受け付けたアドレスは、アドレス発生回路117に送られる。
アドレス発生回路117は、複数回に分けて送信されてきたアドレスを蓄積し、1つに結合する。結合されたアドレスは、上位から、チップアドレス、ロウアドレス、カラムアドレスを含んでいる。チップアドレスはシーケンス制御回路115、ロウアドレスはロウデコーダ118、カラムアドレスはカラムデコーダ119に夫々送られる。因みに、ロウアドレスは、上位から、ブロックアドレスとページアドレスとにより構成される。
シーケンス制御回路115は、基本クロック出力制御回路113を介して供給されたクロックを用いて周辺回路を駆動して、メモリセルアレイ111に対するアクセスを制御するステートマシンである。シーケンス制御回路115は、全チップ動作コマンドC1が入力されずにアドレスが入力された場合には、アドレス発生回路117から入力されたチップアドレスとチップアドレス設定ピン131cに設定されたチップアドレスCADDとを比較し、自メモリチップ11aがアクセス対象となっているか否かを判定する。そして、自メモリチップ11aがアクセス対象であった場合、シーケンス制御回路115は、電位発生回路116、ロウデコーダ118、カラムデコーダ119、センスアンプ/データラッチ回路120に動作モードに応じた動作指令を送信する。
さらに、シーケンス制御回路115は、全チップ動作コマンドC1が入力された場合には、基本クロック出力制御回路113に、全チップ動作信号を発行する。全チップ動作コマンドC1とともにアドレスが入力された場合には、アドレス発生回路117から入力されたチップアドレスが自メモリチップ11aのチップアドレスCADDと一致するか否かに関わらず、シーケンス制御回路115は、電位発生回路116、ロウデコーダ118、カラムデコーダ119、センスアンプ/データラッチ回路120に動作モードに応じた動作指令を送信する。
パラメータメモリ121は、動作速度や電位発生回路116が発生する各種電圧の設定値が記録される記憶装置である。ここでは、パラメータメモリ121は、自メモリチップ11aが他のメモリチップとともにマルチチップパッケージを構成しているか否かを示す複数チップ構成情報を予め記憶する。パラメータメモリ121が記憶する各種電圧の設定値は、電位発生回路116に入力される。また、パラメータメモリ121が記憶する複数チップ構成情報は基本クロック出力制御回路113に入力される。パラメータメモリは不揮発性メモリ(ROM)で構成してもよいし、揮発性メモリ、レジスタ等で構成し、メモリチップ起動時にメモリセルアレイ111から読みだした情報を設定してもよい。
基本クロック出力制御回路113は、基本クロック発生回路112が生成した基本クロックをシーケンス制御回路115に供給する。全チップ動作信号が発行された場合には、基本クロック出力制御回路113は、シーケンス制御回路115に対するクロックの供給を自メモリチップ11aに設定されているチップアドレスCADDに応じたサイクル数だけ停止する。
図11は、基本クロック出力制御回路113の構成例を説明する図である。なお、ここでは一例として、複数チップ構成情報が“1”である場合には、当該複数チップ構成情報は、メモリチップ11aが他のメモリチップとともにマルチチップパッケージを構成していることを示し、“0”である場合には、メモリチップ11aがマルチチップパッケージを構成していないことを示すものとする。
図11に示すように、基本クロック出力制御回路113は、ノット回路1131a、1131bと、カウンタ1132と、アンド回路1133、1134とを備えている。カウンタ1132は、基本クロック発生回路112が発生させる基本クロック、チップアドレスCADD(CADD0、CADD1)、およびシーケンス制御回路115が発行する全チップ動作信号が入力される。カウンタ1132は、全チップ動作信号が入力されると、“1”を出力するとともにカウントを開始し、カウント値がチップアドレスCADDに一致すると、“0”を出力する。アンド回路1133は、カウンタ1132の出力と複数チップ構成情報とを入力としてアンド演算を行う。アンド回路1133による演算結果は、反転されてアンド回路1134に入力される。
また、基本クロック発生回路112が生成する基本クロックは、ノット回路1131aおよびノット回路1131bにより波形整形されてアンド回路1134に入力される。アンド回路1134は、アンド回路1133の演算結果を反転した値と波形整形された基本クロックとのアンド演算を行う。アンド回路1134による演算結果は、シーケンス制御回路115を駆動するクロックとしてシーケンス制御回路115に入力される。
このように構成されることにより、アンド回路1134は、基本クロックをマスクするマスク回路として機能することができる。そして、カウンタ1132は、自メモリチップ11aのチップアドレスに応じたサイクル数に至るまで基本クロックをカウントし、基本クロックをカウントしている間、アンド回路1134に基本クロックをマスクせしめるマスク信号を発行することができる。そして、アンド回路1133は、複数チップ構成情報に応じて前記マスク信号を有効にしたり無効にしたりすることができる。
図10に戻り、電位発生回路116は、メモリセルアレイ111の基板に印加するイレース電圧、メモリセルアレイ111のうちの選択されたワード線WLに印加されるプログラム電圧、非選択のワード線WLに印加される転送電圧など、各種の電圧を生成する。また、電位発生回路116は、イレース時に、メモリセルアレイ111の基板にイレース電圧を印加する。
ロウデコーダ118は、アドレス発生回路117から送られてくるロウアドレスに基づき、電位発生回路116が生成した電圧を用いてメモリセルアレイ111内のワード線WLの電位を制御する。カラムデコーダ119は、アドレス発生回路117から送られてくるカラムアドレスに基づいて、メモリセルアレイ111内のビット線BLを選択する。
センスアンプ/データラッチ回路120は、プログラム時に、入出力回路114から送られてきた書き込みデータを一時的に記憶し、該記憶した書き込みデータをカラムデコーダ119により選択されたビット線BLに属するメモリセルトランジスタMTに書き込む。また、センスアンプ/データラッチ回路120は、カラムデコーダ119により選択されたビット線BLに属するメモリセルトランジスタMTからデータを読み出し、読み出したリードデータを一時的に記憶する。センスアンプ/データラッチ回路120に一時的に記憶されたリードデータは、入出力回路114に送られて、入出力回路114からI/O信号線を介してNANDコントローラ23に送られる。
夫々の動作モードにおいてメモリセルアレイ111に印加される電圧の例を説明する。
プログラミング時においては、センスアンプ/データラッチ回路120は、選択されたビット線BLを0Vとし、ロウデコーダ118は、選択されたワード線WLにプログラム電圧を用いてプログラミングパルスを印加する。すると、選択されたビット線BLおよび選択されたワード線WLに接続されたメモリセルトランジスタの浮遊ゲート電極に電子が注入され、浮遊ゲート電極のしきい値電圧が上昇する。そして、センスアンプ/データラッチ回路120は、プログラミングパルスが印加される毎に、しきい値電圧が所望の電圧に到達したか否かを確認するためのベリファイリードを実行する。プログラミングパルス印加時においては、非選択のビット線BLのしきい値電圧の上昇を抑制するために、センスアンプ/データラッチ回路120は、非選択のビット線BLに電源電位Vccを供給しておく。
イレース時においては、電位発生回路116はメモリセルアレイ111の基板にイレース電圧(例えば20V)を印加し、ロウデコーダ118はイレース対象のブロックのワード線WLを全て接地電位Vssとする。すると、選択されたブロック内のメモリセルトランジスタMTでは、浮遊ゲート電極から電子が放出され、消去状態(すなわち“11”を記憶している状態)となる。電位発生回路116は、イレース電圧を複数回に分けて印加し、センスアンプ/データラッチ回路120は、イレース電圧を印加する毎に消去が完了したか否かを確認するためのベリファイリードを実行する。
なお、電位発生回路116は、一回のイレース電圧の印加によりイレースを行うようにしてもよい。
リード時においては、センスアンプ/データラッチ回路120は、ビット線BLに電源電位Vccをプリチャージし、ロウデコーダ118が選択されたワード線WLにデータ(“11”、“01”、“01”、“00”)に夫々対応するしきい値電圧を夫々識別するための複数種類の読み出し(リード)電位を順次印加する。なお、ロウデコーダ118は、非選択のワード線WLには転送電位を印加し、非選択のワード線WLに属するメモリセルトランジスタMTを導通状態にしておく。センスアンプ/データラッチ回路120は、プリチャージにより蓄えられた電荷がどのリード電位が印加されたときにソース線SLに流れ出たか否かを検知することによって対象のメモリセルトランジスタMTに記憶されているデータを判定する。
なお、電位発生回路116、アドレス発生回路117、ロウデコーダ118、カラムデコーダ119、およびセンスアンプ/データラッチ回路120は、シーケンス制御回路115からの指令に基づいて動作する。したがって、メモリセルアレイ111への各種電位の印加は、基本クロック出力制御回路113からのクロック信号に同期するタイミングで実行される。
次に、図12および図13を参照してNANDメモリ1の動作を説明する。図12は、メモリチップ11aに対して単独でプログラムする場合における各信号の状態遷移を説明するタイミングチャートであり、図13は、全チップ動作処理によりメモリチップ11a〜11dにプログラムする場合における各信号の状態遷移を説明するタイミングチャートである。
図12および図13では、上段から、基本クロック発生回路112が発生する基本クロックの遷移と、各メモリチップ11a〜11dに共通入力されるI/O信号およびコマンドラッチ信号と、メモリチップ11a〜11dの内部で発行される全チップ動作信号の遷移と、メモリチップ11aが具備するカウンタ1132の出力、アンド回路1133の出力、アンド回路1134の出力および消費電流の電流波形と、メモリチップ11bが具備するカウンタ1132の出力、アンド回路1133の出力、アンド回路1134の出力および消費電流の電流波形と、を示している。なお、図12および図13では、メモリチップ11cおよびメモリチップ11dにかかる信号の状態遷移の図示を省略している。また、図12では、I/O信号として入力されるプログラムコマンドC2、アドレス(Add1〜5)およびデータ(Data)の図示を、図13では、全チップ動作コマンドC1、プログラムコマンドC2、アドレス(Add1〜5)およびデータ(Data)の図示を、夫々省略している。また、図12の説明においては、メモリチップ11aがプログラム対象であるものとする。
全チップ動作処理でない場合には、図12に示すように、シーケンス制御回路115は、プログラム開始コマンドC3がコマンドラッチ信号によりラッチされたとしても、全チップ動作信号を発行しない。そのため、メモリチップ11aおよびメモリチップ11bにおいてカウンタ1132のカウントがスタートせしめられず、メモリチップ11a、11bのアンド回路1133の出力はともに“L”のまま一定となる。結果として、メモリチップ11a、11bに供給された基本クロックは一時停止されることなくシーケンス制御回路115に出力される。メモリチップ11aでは、シーケンス制御回路115に入力された基本クロックに基づいてプログラムが行われ、プログラム動作にかかる消費電流が流れる。
全チップ動作処理の場合には、図13に示すように、シーケンス制御回路115は、プログラム開始コマンドC3がコマンドラッチ信号によりラッチされた後に、全チップ動作信号を“L”から“H”にアサートする。すると、メモリチップ11a、11bにおいて、カウンタ1132が基本クロックのカウントを開始し、カウント値がチップアドレスCADDに到達するまで“H”を出力する。
但し、メモリチップ11aのチップアドレスCADDは“00”であるので、カウンタ1132のカウントは実質的に開始されず、カウンタ1132の出力値は“L”のまま動かない。その結果、メモリチップ11aは、個別にプログラムを行う場合と同じタイミングでプログラムを開始することとなる。
一方、メモリチップ11bのチップアドレスCADDは“01”であるので、カウンタ1132の出力は、カウンタ1132がカウントを開始してから1サイクル分の基本クロックをカウントするまで“H”となる。そして、アンド回路1133の出力は、カウンタ1132の出力が“H”となっている期間だけ“H”となる。そして、アンド回路1134は、シーケンス制御回路115に供給するクロックを、アンド回路1133の出力が“H”となっている期間だけ基本ブロックをマスクし(即ち“L”を出力し)、アンド回路1133の出力が“L”となると、基本クロックのマスクを解除して、シーケンス制御回路115に供給するクロックの出力を再開する。シーケンス制御回路115は、供給が再開されたクロックに基づいてプログラムを開始する。
このように、全チップ動作処理を用いたプログラム時においては、メモリチップ11aおよびメモリチップ11bは、夫々チップアドレスCADDに応じたサイクル数だけ遅らせてプログラムを開始するので、消費電流の波形が同じタイミングで重なることがない。結果として、メモリチップ11a、11bの電流ピークが重なることが防止される。
なお、図12および図13の説明においては、メモリチップ11cおよびメモリチップ11dの動作の説明を省略したが、メモリチップ11c、11dも全チップ動作処理を用いたプログラム時においてはチップアドレスCADDに応じたサイクル数だけ遅らせてプログラムを開始する。つまり、メモリチップ11a〜11dの電流ピークが互いに重なることが防止される。
また、図12および図13の説明においては、プログラムを行う場合について説明したが、イレースを行う場合でも同様の説明が成り立つ。即ち、メモリチップ11a〜11dは、チップアドレスCADDに応じたサイクル数だけ遅らせてイレースを開始し、メモリチップ11a〜11dの電流ピークが互いに重なることが防止される。
また、I/O信号がメモリチップ11a〜11dに共通接続されるのではなく、個別に接続され、NANDコントローラ23は当該個別のI/O信号を介してメモリチップ11a〜11dから同時にリードデータを受信できるように構成される場合には、全チップ動作処理としてリードを行うことができるようになる。その場合においても、メモリチップ11a〜11dは、チップアドレスCADDに応じたサイクル数だけ遅らせてリードを開始し、メモリチップ11a〜11dの電流ピークが互いに重なることが防止される。
また、以上の説明においては、カウンタ1132はカウント値がチップアドレスCADDに到達するまで“H”を出力するとしたが、例えばカウント値がチップアドレスCADDの自然数倍に到達するまで“H”を出力するようにしてもよい。
このように、第1の実施形態によれば、NANDメモリ1を構成する夫々のメモリチップ11a〜11dは、基本クロックを生成する基本クロック発生回路112と、基本クロック発生回路112が生成した基本クロックを用いて周辺回路を駆動して、メモリセルアレイ111に対するアクセスを制御するシーケンス制御回路115と、全メモリチップ11a〜11dに同一のアクセスを実行せしめる全チップアクセス指令を受信した場合に、自メモリチップの識別情報に応じた期間だけシーケンス制御回路115に供給するクロックを停止することによって全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングを遅延せしめる基本クロック出力制御回路113と、を備えるように構成したので、メモリチップ11a〜11dの電流ピークが互いに重なることが防止されるので、消費電流のピーク値を低減することができる。
なお、クロックを停止する期間を定める識別情報として、ここではチップアドレスCADDを用いることとしたが、メモリチップ11a〜11dを識別可能な値であればどのような値を用いるようにしてもよい。クロックを停止する期間を定める識別情報としてチップアドレスCADDを用いることによって、別途識別情報を設定するためのハードウェアまたはソフトウェアを用意する必要を無くすことができる。
また、基本クロック出力制御回路113は、基本クロック発生回路112が生成した基本クロックをマスクするアンド回路1134と、自メモリチップのチップアドレスCADDに応じたサイクル数に至るまで基本クロックをカウントし、基本クロックをカウントしている間、AND回路1134に基本クロックをマスクせしめるマスク信号を発行するカウンタ1132と、を備えるように構成したので、基本クロック出力制御回路113はメモリチップ11a〜11d毎に固有の期間だけシーケンス制御回路115に対するクロックの供給を停止することができる。
また、シーケンス制御回路115は、全チップアクセス指令を受信したとき、カウンタ1132にカウントを開始せしめる全チップ動作信号を発行する、ように構成した。
また、全チップアクセス指令は、全メモリチップに同一の動作を実行せしめる旨の全チップ動作コマンドC1と、アクセスの種類を指定するアクセス種類コマンド(C2、C4)と、チップアドレスおよびメモリセルアレイ111の所定の番地を含むアドレス情報(Add1〜2、Add1〜5)と、を含み、シーケンス制御回路115は、全チップ動作コマンドC1を受信した場合、アドレス情報が含むチップアドレスが自メモリチップのチップアドレスCADDに一致するか否かに関わらず全チップ動作信号を発行して、その後、基本クロック出力制御回路113によってクロック信号の供給が再開されたとき、アドレス情報により指定された番地にアクセス種類コマンドによって指定されたアクセスを実行する、ように構成したので、シーケンス制御回路115は、メモリチップ11a〜11d毎に固有の期間だけアクセスの開始を停止することができる。
また、全チップアクセス指令は、アクセスを開始せしめる旨のアクセス開始コマンド(C3、C5)を末尾に備え、シーケンス制御回路115は、アクセス開始コマンドを受信した直後に全チップ動作信号を発行する、ように構成したので、シーケンス制御回路115は、メモリチップ11a〜11d毎に固有の期間だけアクセスの開始を停止することができる。
(第2の実施形態)
マルチチップパッケージの製造者は、一般に、製造したマルチチップパッケージが正常にリード/プログラム/イレースできるかどうかのテストを行った後に当該マルチチップパッケージを出荷する。テストにかかる時間を短縮するために、一度に複数のマルチチップパッケージのテストが行われる。マルチチップパッケージに第1の実施の形態を適用することによって、マルチチップパッケージに流れる最大電流を低減することができるので、同じ容量の電源を有するテスト装置を用いたとしても、第1の実施の形態が適用しない場合に比べて多くのマルチチップパッケージを一度にテストすることができる。第2の実施形態では、第1の実施の形態を適用したマルチチップパッケージのテスト装置およびテスト方法について述べる。
マルチチップパッケージの製造者は、一般に、製造したマルチチップパッケージが正常にリード/プログラム/イレースできるかどうかのテストを行った後に当該マルチチップパッケージを出荷する。テストにかかる時間を短縮するために、一度に複数のマルチチップパッケージのテストが行われる。マルチチップパッケージに第1の実施の形態を適用することによって、マルチチップパッケージに流れる最大電流を低減することができるので、同じ容量の電源を有するテスト装置を用いたとしても、第1の実施の形態が適用しない場合に比べて多くのマルチチップパッケージを一度にテストすることができる。第2の実施形態では、第1の実施の形態を適用したマルチチップパッケージのテスト装置およびテスト方法について述べる。
図14は、テスト装置の構成例を説明する図である。図示するように、テスト装置300は、本体装置300aとテストボード300bとを備えている。テストボード300bは、内部電源(電源電位Vcc、接地電位Vss)および各種信号(I/O信号、制御信号およびRy/By信号)をNANDメモリ1に接続するための接続インタフェース330を複数(ここでは4つ)備えており、夫々の接続インタフェース330にNANDメモリ1が接続されている。
本体装置300aは、テストボード300bを介してNANDメモリ1に供給する内部電源を生成する電源装置310と、テストボード300bを介してNANDメモリ1に接続される各種信号を制御するテスト制御回路320とを備えている。電源装置310が生成した内部電源の供給線は、実線で示すように、複数に分岐して分岐先が夫々の接続インタフェース330に接続される。各種信号の信号線は、点線で示すように、夫々の接続インタフェース330に個別に接続される。テスト制御回路320は、夫々の接続インタフェース330に接続されたNANDメモリ1に上記信号線を介して同時に同一のコマンドを送信する。なお、各種信号のうちCEなど、一部の信号の信号線を前記夫々の接続インタフェース330に共通接続するようにしてもよい。
図15は、テスト装置300を用いたテスト方法を説明するフローチャートである。なお、このテスト方法によりプログラムまたはイレースの何れの動作もテストすることができる。
図示するように、まず、テスト制御回路320は、プログラムまたはイレースを行う全チップアクセス指令を接続インタフェース330に接続されている全部のNANDメモリ1に同時に送信する(ステップS1)。すると、各NANDメモリ1が具備する夫々のメモリチップ11a〜11dは、夫々固有の開始タイミングで前記全チップアクセス指令により指令されたアクセスを実行する(ステップS2)。
具体的には、夫々のメモリチップ11a〜11dにおいて、基本クロック出力制御回路113は、基本クロック発生回路112が生成してシーケンス制御回路115に供給される基本クロックを、自メモリチップのチップアドレスCADDに応じた期間だけマスクすることによって、全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングを遅延せしめる。すると、夫々のメモリチップ11a〜11dは、全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングが互いにずれるので、メモリチップ11a〜11dの消費電流のピーク値が低減される。したがって、全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングが同時である場合に比べて、多くのNANDメモリ1のテストを同時に実行することができる。
NANDメモリ1において、メモリチップ11a〜11dに対するアクセスが完了すると、Ry/By信号がRyを示す状態となる。全てのNANDメモリ1のRy/By信号がRyを示す状態となった後、テスト制御回路320は、全てのNANDメモリ1が夫々具備するメモリチップ11aに対するステータスリードを同時に実行する(ステップS3)。ステップS3の処理は、例えば、テスト制御回路320が、メモリチップ11aを指定したステータスリードコマンドを全てのNANDメモリ1に共通入力することによって実現される。
そして、ステータスリードの結果が夫々のNANDメモリ1から送信されてくると、テスト制御回路320は、受信内容に基づいて、夫々のNANDメモリ1に対するプログラムまたはイレースが正常に完了したか否かを判定する(ステップS4)。正常に完了していないと判定した場合には(ステップS4、No)、テスト制御回路320は、そのNANDメモリ1をテスト不合格(Fail)とする。
正常に完了したと判定した場合には(ステップS4、Yes)、テスト制御回路320は、メモリチップ11aに対するステータスリード(ステップS3)および結果判定の処理(ステップS4)と同様の処理を、メモリチップ11b〜メモリチップ11dに対して順次実行する(ステップS5〜ステップS10)。結果判定の処理(ステップS6、ステップS8、ステップS10)において、アクセスを正常に完了していないと判定した場合(ステップS6、ステップS8、ステップS10、No)、テスト制御回路320は、そのNANDメモリ1をテスト不合格(Fail)とする。また、メモリチップ11a〜11dにかかる全ての結果判定の処理(ステップS4、ステップS6、ステップS8、ステップS10)において、アクセスを正常に完了したと判定した場合(ステップS4、ステップS6、ステップS8、ステップS10、Yes)、テスト制御回路320は、そのNANDメモリ1をテスト合格(Pass)とする。
このように、NANDメモリ1に第1の実施の形態を適用することによってメモリチップ11a〜11dの消費電流のピーク値が低減されるので、1つのマルチチップパッケージに含まれる各メモリチップが全チップアクセス指令に基づくアクセスを同時に開始するように構成されている場合に比べて、多くのNANDメモリ1のテストを同時に実行することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 NANDメモリ、2 転送コントローラ、4 電源回路、11a〜11d メモリチップ、23 NANDコントローラ、111 メモリセルアレイ、112 基本クロック発生回路、113 基本クロック出力制御回路、115 シーケンス制御回路、116 電位発生回路、121 パラメータメモリ、131a、131b チップアドレス設定ピン、200 ホスト装置、300 テスト装置、310 電源装置、320 テスト制御回路、330 接続インタフェース、1132 カウンタ、1133 アンド回路、1134 アンド回路。
Claims (11)
- メモリセルアレイと、前記メモリセルアレイに印加する電位を生成する電位発生回路と、前記メモリセルアレイに前記電位発生回路が生成した電位を印加して前記メモリセルアレイに対するアクセスを行う周辺回路と、を夫々備える複数のメモリチップを備えるマルチチップパッケージであって、
前記夫々のメモリチップは、
クロック信号を生成するクロック発生回路と、
前記クロック発生回路が生成したクロック信号を用いて前記周辺回路を駆動して、前記メモリセルアレイに対するアクセスを制御するシーケンス制御回路と、
全メモリチップに同一のアクセスを実行せしめる全チップアクセス指令を受信した場合に、自メモリチップの識別情報に応じた期間だけ前記シーケンス制御回路に供給するクロックを停止することによって前記シーケンス制御回路による前記全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングを遅延せしめるクロック出力制御回路と、
を備えることを特徴とするマルチチップパッケージ。 - 前記メモリチップの識別情報はチップアドレスである、ことを特徴とする請求項1に記載のマルチチップパッケージ。
- 前記クロック出力制御回路は、
前記クロック発生回路が生成したクロック信号をマスクするマスク回路と、
自メモリチップのチップアドレスに応じたサイクル数に至るまでクロック信号をカウントし、前記クロック信号をカウントしている間、前記マスク回路に前記クロック信号をマスクせしめるマスク信号を発行するカウンタと、
を備えることを特徴とする請求項2に記載のマルチチップパッケージ。 - 前記シーケンス制御回路は、前記全チップアクセス指令を受信したとき、前記カウンタにカウントを開始せしめる全チップ動作信号を発行する、
ことを特徴とする請求項3に記載のマルチチップパッケージ。 - 前記全チップアクセス指令は、全メモリチップに共通入力され、全メモリチップに同一の動作を実行せしめる旨の全チップ動作コマンドと、アクセスの種類を指定するアクセス種類コマンドと、チップアドレスおよび前記メモリセルアレイの所定の番地を含むアドレス情報と、を含み、
前記シーケンス制御回路は、前記全チップ動作コマンドを受信した場合、前記アドレス情報が含むチップアドレスが自メモリチップのチップアドレスに一致するか否かに関わらず全チップ動作信号を発行して、その後、前記クロック出力制御回路によってクロック信号の供給が再開されたとき、前記アドレス情報により指定された番地に前記アクセス種類コマンドによって指定されたアクセスを実行する、
ことを特徴とする請求項4に記載のマルチチップパッケージ。 - 前記全チップアクセス指令は、アクセスを開始せしめる旨のアクセス開始コマンドを末尾に備え、
前記シーケンス制御回路は、前記アクセス開始コマンドを受信した直後に全チップ動作信号を発行する、
ことを特徴とする請求項5に記載のマルチチップパッケージ。 - 前記アクセス種類コマンドが指定するアクセスの種類は、プログラムまたはイレースである、
ことを特徴とする請求項5に記載のマルチチップパッケージ。 - メモリセルアレイと、前記メモリセルアレイに印加する電位を生成する電位発生回路と、前記メモリセルアレイに前記電位発生回路が生成した電位を印加して前記メモリセルアレイに対するアクセスを行う周辺回路と、を夫々備える複数のメモリチップを備えるマルチチップパッケージのテスト方法であって、
前記マルチチップパッケージが備える全メモリチップに同一のアクセスを実行せしめる全チップアクセス指令を発行する指令発行ステップと、
前記マルチチップパッケージが備える夫々のメモリチップが、前記全チップアクセス指令にかかるアクセスを実行するアクセス実行ステップと、
前記夫々のメモリチップが前記全チップアクセス指令にかかるアクセスの実行を成功したか否かを確認する確認ステップと、
を備え、
前記アクセス実行ステップは、
前記夫々のメモリチップが、前記周辺回路を駆動して前記全チップアクセス指令に基づくアクセスを行うためのクロック信号を自メモリチップの識別情報に応じた期間だけ停止することによって、前記全チップアクセス指令に基づくアクセスの開始タイミングを遅延せしめるクロック制御ステップを備える、
ことを特徴とするテスト方法。 - 前記メモリチップの識別情報はチップアドレスである、ことを特徴とする請求項8に記載のテスト方法。
- 前記全チップアクセス指令は、アクセスを開始せしめる旨のアクセス開始コマンドを末尾に備え、
前記夫々のメモリチップは、前記アクセス開始コマンドを受信した直後に前記クロック制御ステップを実行する、
ことを特徴とする請求項8に記載のテスト方法。 - 前記全チップアクセス指令に基づくアクセスは、プログラムまたはイレースである、
ことを特徴とする請求項8に記載のテスト方法。
Priority Applications (1)
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Cited By (1)
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CN109783861A (zh) * | 2018-09-29 | 2019-05-21 | 全球能源互联网研究院有限公司 | 一种压接型igbt器件的芯片互补均流封装方法及装置 |
-
2012
- 2012-01-11 JP JP2012003148A patent/JP2013143168A/ja active Pending
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