JP2013143086A - 硬貨処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動販売機のユーザーに対する商品の販売機会を拡張し、商品の販売数増大を図ると共に、自動販売機の小型化をも実現することができる硬貨処理装置を提供する。
【解決手段】硬貨選別部(8)により選別された硬貨を金種毎に設けられた硬貨チューブ(16)内に蓄積収容する硬貨収容部(10)は、測距センサ(24)と、測距センサの略直下に設けられた硬貨チューブの側壁開口部(30)において硬貨チューブの内外方向に回動可能な回動部材(32)とを有し、回動部材は、硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨に接触することで硬貨チューブの内側から外側の方向に回動されて測距センサからの入射光を反射し、測距センサは、回動部材からの反射光を受光することで回動部材までの距離(D)を測定し、制御部(6)は、測距センサで測定された回動部材までの距離に基づいて硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する。
【選択図】図5
【解決手段】硬貨選別部(8)により選別された硬貨を金種毎に設けられた硬貨チューブ(16)内に蓄積収容する硬貨収容部(10)は、測距センサ(24)と、測距センサの略直下に設けられた硬貨チューブの側壁開口部(30)において硬貨チューブの内外方向に回動可能な回動部材(32)とを有し、回動部材は、硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨に接触することで硬貨チューブの内側から外側の方向に回動されて測距センサからの入射光を反射し、測距センサは、回動部材からの反射光を受光することで回動部材までの距離(D)を測定し、制御部(6)は、測距センサで測定された回動部材までの距離に基づいて硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する。
【選択図】図5
Description
本発明は、自動販売機に使用して好適な硬貨処理装置に関する。
この種の硬貨処理装置は、投入された硬貨の正偽と正貨の金種とを判別し、偽貨を偽貨用通路へ振り分け案内すると共に正貨を金種毎の各正貨用通路へそれぞれ振り分け案内する硬貨選別部と、硬貨選別部により選別された硬貨を金種毎に設けられた硬貨チューブ内に蓄積収容する硬貨収容部と、硬貨収容部の各硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する制御部とを備えている。
そして、硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数するために、硬貨チューブの硬貨収納口近傍においてフォトインタラプタによる硬貨の満杯検出を行い、硬貨チューブの硬貨払出口近傍において磁気式近接センサ等による硬貨の空検出を行う硬貨処理装置が開示されている(例えば特許文献1参照)。
上記従来技術では、硬貨の枚数検出が硬貨チューブの上部と下部とでしか行われないため、硬貨チューブの中間部の枚数を正確に把握できない。
また、硬貨チューブの下部に設けた磁気式近接センサの検出精度が低かったり、或いは、磁気式近接センサの組み付け精度が悪かったりする場合には、硬貨チューブに硬貨が数枚残っていても残留硬貨をゼロと検出され、残留硬貨はいわゆる死に金となって釣銭として有効に利用されないことがある。そうすると、釣銭として利用可能な硬貨がまだ残っているのに自動販売機の釣銭切れランプが点灯され、釣銭を要する場合の商品の販売は停止される。
また、硬貨チューブの下部に設けた磁気式近接センサの検出精度が低かったり、或いは、磁気式近接センサの組み付け精度が悪かったりする場合には、硬貨チューブに硬貨が数枚残っていても残留硬貨をゼロと検出され、残留硬貨はいわゆる死に金となって釣銭として有効に利用されないことがある。そうすると、釣銭として利用可能な硬貨がまだ残っているのに自動販売機の釣銭切れランプが点灯され、釣銭を要する場合の商品の販売は停止される。
このように、上記満杯検出及び空検出センサで検出され、制御部において計数された硬貨チューブの硬貨枚数と、硬貨チューブの実際の硬貨の枚数とにギャップが生じたり、或いは、釣銭として利用されない硬貨が硬貨チューブに蓄積されたりすることにより、複数の金種を組み合わせた釣銭の払い出しを行う等の釣銭払い出しに係る最適な制御を行うことができない。従って、自動販売機の釣銭切れランプが点灯され易くなり、自動販売機のユーザーに対する商品の販売機会を著しく損なうおそれがある。
また、一般に上述したようなフォトインタラプタ及び磁気式近接センサは、比較的嵩張るセンサであることが知られており、硬貨処理装置において大きな容積を占めることが多く、硬貨処理装置のハウジングの前後方向の幅(奥行き)を小さくし、ひいては自動販売機の小型化を実現するのに障害となっていた。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、自動販売機のユーザーに対する商品の販売機会を拡張し、商品の販売数増大を図ると共に、自動販売機の小型化をも実現することができる硬貨処理装置を提供することにある。
本発明は上述の事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、自動販売機のユーザーに対する商品の販売機会を拡張し、商品の販売数増大を図ると共に、自動販売機の小型化をも実現することができる硬貨処理装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の硬貨処理装置は、投入された硬貨の正偽と正貨の金種とを判別し、偽貨を偽貨用通路へ振り分け案内すると共に正貨を金種毎の各正貨用通路へそれぞれ振り分け案内する硬貨選別部と、硬貨選別部により選別された硬貨を金種毎に設けられた硬貨チューブ内に蓄積収容する硬貨収容部と、硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する制御部とを備え、硬貨収容部は、硬貨チューブの硬貨収納口の斜め上方に設けられ、硬貨チューブの長手方向に沿って入射光を投光する光学式の測距センサと、測距センサの略直下に設けられた硬貨チューブの側壁開口部において硬貨チューブの内外方向に回動可能な回動部材とを有し、回動部材は、硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨に接触することで硬貨チューブの内側から外側の方向に回動されて測距センサからの入射光を反射し、測距センサは、回動部材からの反射光を受光することで回動部材までの距離を測定し、制御部は、測距センサで測定された回動部材までの距離に基づいて硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する(請求項1)。
好ましくは、回動部材は、硬貨チューブの側壁の少なくとも上部、下部、及び中間部にそれぞれ設けられる(請求項2)。
好ましくは、回動部材は、側壁開口部において硬貨チューブの内外を回動可能に側壁に支持される支持部と、支持部から屈曲され、硬貨チューブの内側から外側の方向に回動したときに測距センサからの入射光を遮蔽可能な遮蔽部とを有する(請求項3)。
好ましくは、回動部材は、側壁開口部において硬貨チューブの内外を回動可能に側壁に支持される支持部と、支持部から屈曲され、硬貨チューブの内側から外側の方向に回動したときに測距センサからの入射光を遮蔽可能な遮蔽部とを有する(請求項3)。
好ましくは、回動部材は、支持部が硬貨チューブ内の硬貨に接触して回動部材が硬貨チューブの外側方向に回動するときには、遮蔽部が測距センサからの入射光を遮蔽すると共に測距センサに向けて光を反射させ、一方、支持部が硬貨チューブ内の硬貨に非接触又は一部接触となって回動部材が硬貨チューブの内側方向に回動するときには、遮蔽部が測距センサからの入射光を遮蔽しない、又は入射光を遮蔽しても反射光が測距センサに向けて反射されない角度の断面視略L字形状に屈曲されている(請求項4)。
好ましくは、回動部材は、硬貨チューブ内を落下する硬貨に接触することで硬貨チューブの内側から外側方向に回動されて測距センサからの入射光を一時的に反射し、測距センサは、回動部材からの一時反射光を受光することで硬貨チューブ内を落下する硬貨の存在を検出し、制御部は、測距センサで検出された落下中の硬貨の存在に基づいて硬貨選別部における硬貨の詰まりの有無を判定する(請求項5)。
本発明によれば、測距センサで測定された回動部材までの距離に基づいて硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数することにより、回動部材を設ける位置を調整することで、硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数したい位置(枚数)において間接的に計数することができる。従って、制御部で計数される硬貨の枚数と現実の硬貨の枚数とのギャップを容易に解消することができ、自動販売機の釣銭の回収・補充に係る運用の最適化を図ることができる。
また、光学式の測距センサは、一般にフォトインタラプタ及び磁気式近接センサに比して占有容積が大幅に小さいため、硬貨処理装置の前後方向の幅(奥行き)を小さくすることができ、自動販売機の小型化を図ることができると共に、硬貨処理装置における内部構成のレイアウトの自由度を大幅に高めることができる(請求項1)。
また、本発明によれば、回動部材が硬貨チューブの側壁の少なくとも上部、下部、及び中間部にそれぞれ設けられることにより、硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を硬貨チューブ内全域に亘って段階的に計数することができるため、自動販売機の運用の更なる最適化を図ることができる(請求項2)。
また、本発明によれば、回動部材が硬貨チューブの側壁の少なくとも上部、下部、及び中間部にそれぞれ設けられることにより、硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を硬貨チューブ内全域に亘って段階的に計数することができるため、自動販売機の運用の更なる最適化を図ることができる(請求項2)。
また、本発明によれば、回動部材を支持部と遮蔽部とを有し、自重で回動すると共にその屈曲角度を調整した断面視略L字形状に形成するだけの簡易な構成で自動販売機の運用の最適化を図ることができる(請求項3,4)。
また、本発明によれば、回動部材からの一時反射光を受光することで硬貨チューブ内を落下する硬貨の存在を検出し、制御部は、測距センサで検出された硬貨の存在に基づいて硬貨選別部における硬貨の詰まりの有無を判定することにより、硬貨処理装置の信頼性をも高めることができる(請求項5)。
また、本発明によれば、回動部材からの一時反射光を受光することで硬貨チューブ内を落下する硬貨の存在を検出し、制御部は、測距センサで検出された硬貨の存在に基づいて硬貨選別部における硬貨の詰まりの有無を判定することにより、硬貨処理装置の信頼性をも高めることができる(請求項5)。
以下に本発明の一実施形態に係る硬貨処理装置について図面を参照して説明する。
図1は当該硬貨処理装置1の概略を示した斜視図である。硬貨処理装置1は、図示しない飲料の自動販売機等に収容され、硬貨処理装置1のハウジング2内に設けられた装置本体4の上部から順に、制御部6、硬貨選別部8、硬貨収容部10、釣銭払出部12から概略構成されている。
図1は当該硬貨処理装置1の概略を示した斜視図である。硬貨処理装置1は、図示しない飲料の自動販売機等に収容され、硬貨処理装置1のハウジング2内に設けられた装置本体4の上部から順に、制御部6、硬貨選別部8、硬貨収容部10、釣銭払出部12から概略構成されている。
硬貨選別部8では、装置本体4の上端面4aに形成された硬貨投入口14から硬貨が投入されると、投入された硬貨の正偽と正貨の金種とが判別され、偽貨は図示しない偽貨用通路へ振り分け案内され、正貨は金種毎の図示しない各正貨用通路へそれぞれ振り分け案内される。
硬貨収容部10では、硬貨選別部8により選別された正貨が500円、100円、50円、10円等の金種毎に設けられた各硬貨チューブ16内にそれぞれ蓄積収容される。各硬貨チューブ16は、装置本体4から着脱可能に一体化されたカセットチューブ18を構成し、当該カセットチューブ18は、その側壁18aに設けたハンドル20を引っ張ることにより装置本体4から容易に取り外すことができる。
硬貨収容部10では、硬貨選別部8により選別された正貨が500円、100円、50円、10円等の金種毎に設けられた各硬貨チューブ16内にそれぞれ蓄積収容される。各硬貨チューブ16は、装置本体4から着脱可能に一体化されたカセットチューブ18を構成し、当該カセットチューブ18は、その側壁18aに設けたハンドル20を引っ張ることにより装置本体4から容易に取り外すことができる。
制御部6は、ユーザーが硬貨投入口14から投入した硬貨の枚数を計数するカウンタ22を有し、当該カウンタ22、硬貨選別部8、及び硬貨収容部10等と電気的に接続されて信号の送受信を行うことにより硬貨処理装置1の全体を総合的に制御している。なお、制御部6、硬貨選別部8、及び硬貨収容部10等には、装置本体4に接続された図示しないケーブルを介して給電されると共に、自動販売機を構成する他の装置との信号の送受信が適宜行われる。
図2は図1の硬貨処理装置1からカセットチューブ18を取り外した状態を示した斜視図である。
硬貨収容部10には光学式の測距センサ24が設けられている。測距センサ24は、投光部24aと受光部24bとを有して形成され、カセットチューブ18を構成する各硬貨チューブ16の硬貨収納口16a(図3参照)の斜め上方に位置するように、本体装置4の内壁4b近傍に個々に取り付けられ、各硬貨チューブ16の長手方向に沿って図4以降に示す入射光44を投光可能に構成されている。
硬貨収容部10には光学式の測距センサ24が設けられている。測距センサ24は、投光部24aと受光部24bとを有して形成され、カセットチューブ18を構成する各硬貨チューブ16の硬貨収納口16a(図3参照)の斜め上方に位置するように、本体装置4の内壁4b近傍に個々に取り付けられ、各硬貨チューブ16の長手方向に沿って図4以降に示す入射光44を投光可能に構成されている。
硬貨収容部10における本体装置4の内壁4bにはモータ26が取り付けられている。モータ26は、制御部6の指令により釣銭払出部12を駆動することによって、各硬貨チューブ16に蓄積収容された硬貨を硬貨チューブ16の硬貨払出口16c(図3参照)を介し、釣銭払出部12に設けられた硬貨払出口28から順次払い出す。
図3はカセットチューブ18を本体装置4の内壁4b側から見た斜視図である。カセットチューブ18を装置本体4に取り付けた状態において、各測距センサ24の略直下には内壁4bに対向するようにして各硬貨チューブ16の正面の側壁16bが位置づけられている。
図3はカセットチューブ18を本体装置4の内壁4b側から見た斜視図である。カセットチューブ18を装置本体4に取り付けた状態において、各測距センサ24の略直下には内壁4bに対向するようにして各硬貨チューブ16の正面の側壁16bが位置づけられている。
各側壁16bには、各硬貨チューブ16の上部、中間部、下部にそれぞれ側壁開口部30が形成され、各側壁開口部30には硬貨チューブ16の内外方向に回動可能な回動部材32が配されている。回転部材32の位置は硬貨の枚数で云えば5〜10枚毎に硬貨チューブ16の上部、中間部、下部に設けられている。
図4は回動部材32を拡大し、硬貨の落下に伴う回動部材32の動作の詳細を示した図である。回動部材32は支持部34と遮蔽部36とを有して形成され、本実施形態の回動部材32は、支持部34から中間部38を介して遮蔽部36まで段階的に屈曲された断面視略L字形状をなしている。なお、各硬貨チューブ16には金種に応じて回動し易いように異なる大きさや重量の回動部材32を取り付けるのが好ましい。
図4は回動部材32を拡大し、硬貨の落下に伴う回動部材32の動作の詳細を示した図である。回動部材32は支持部34と遮蔽部36とを有して形成され、本実施形態の回動部材32は、支持部34から中間部38を介して遮蔽部36まで段階的に屈曲された断面視略L字形状をなしている。なお、各硬貨チューブ16には金種に応じて回動し易いように異なる大きさや重量の回動部材32を取り付けるのが好ましい。
測壁開口部30の上縁には、測壁開口部30を跨ぐようにして1組の突片40が対向して設けられている。対となる突片40には枢軸42が架け渡されて固定され、枢軸42には支持部34が枢支されており、こうして回動部材32は側壁開口部30において硬貨チューブ16の内外に回動自在に側壁16bに支持される。一方、遮蔽部36は、図4に二点鎖線で示すように回動部材32が硬貨チューブ16の内側から外側の方向に回動したとき、測距センサ24の投光路を遮蔽する。
詳しくは、遮蔽部36は、入射光44を受け、測距センサ24に向けて反射光46を反射させる反射面36aを有して形成されている。反射面36aは、光不透過性の塗料を塗布する加工を施したり、或いは、遮蔽部36ひいては回動部材32全体を光不透過部材で形成したりすることによって、光不透過性を有して形成される。また、反射面36aは入射光44の入射角と反射光46の反射角とが略等しくなる鏡面反射(正反射)がほぼ実現可能な表面粗さを有するように微細に研磨され、略均一な表面を有して形成されている。
こうして形成される回動部材32は、硬貨が図4に実線で示す硬貨Aまで硬貨チューブ16内に積み上がっている場合には、図4に実線で示す回動部材32の位置に自然体で位置づけられている。
回動部材32は、その自然位置で反射面36aからの反射光46を受光部24bで受光できないようにする必要がある。そこで、反射面36aが硬貨チューブ16の長手方向の垂線に対して傾斜するような重心に調整されているのが好ましく、回動部材32の重心をおもり等で調整できるようにしても良い。
回動部材32は、その自然位置で反射面36aからの反射光46を受光部24bで受光できないようにする必要がある。そこで、反射面36aが硬貨チューブ16の長手方向の垂線に対して傾斜するような重心に調整されているのが好ましく、回動部材32の重心をおもり等で調整できるようにしても良い。
次に、硬貨チューブ16内を硬貨が落下すると、硬貨は図4に実線で示す硬貨Bのようにして回動部材32の支持部34に接触するなどし、二点鎖線で示す硬貨C、ひいては硬貨Dの位置まで硬貨チューブ16内に積み上がる。積み上がった硬貨C,Dは回動部材32を押しのけるようにして硬貨チューブ16の内側から外側の方向に回動させる。
次に、釣銭払出部12から最下段の硬貨が次々に払い出され、積み上げられた最上段の硬貨が再び硬貨Aの位置になると、回動部材32は硬貨チューブ16の外側から内側の方向に自重で回動され、再び図4に実線で示す回動部材32の位置に自然体で位置づけられる。
次に、釣銭払出部12から最下段の硬貨が次々に払い出され、積み上げられた最上段の硬貨が再び硬貨Aの位置になると、回動部材32は硬貨チューブ16の外側から内側の方向に自重で回動され、再び図4に実線で示す回動部材32の位置に自然体で位置づけられる。
図5は、硬貨チューブ16に設けた回動部材32がすべて硬貨チューブ16の外側方向に回動している状態を示した要部断面図である。この場合には、最上段に設けた回動部材32の支持部34が硬貨チューブ16内の硬貨に接触し、当該回動部材32が硬貨チューブ16の外側方向に回動している。最上段の回動部材32は、遮蔽部36において測距センサ24の投光部24aからの入射光44を遮蔽すると共に、測距センサ24の受光部24bに向けて反射させる。
次に、測距センサ24は、回動部材32からの反射光46を受光部24bで受光することで硬貨チューブ16内に蓄積収容された図5の硬貨D(図4の硬貨Dと同様の位置)に対応する距離Dを測定する。
次に、制御部6は、測距センサ24で測定された距離Dに基づいて硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する。具体的には、制御部6は、測距センサ24で測定された距離Dの信号を受信したとき、硬貨チューブ16内に蓄積収容された最上段の硬貨が最上段の回動部材32の位置と同じであることを検出する。制御部6には、最上段の回動部材32の回動位置の硬貨は20枚目であるとの情報が予め格納されているため、図5の場合には、制御部6は測距センサ24で測定された距離Dの信号に基づいて、硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨は20枚であると計数する。
次に、制御部6は、測距センサ24で測定された距離Dに基づいて硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する。具体的には、制御部6は、測距センサ24で測定された距離Dの信号を受信したとき、硬貨チューブ16内に蓄積収容された最上段の硬貨が最上段の回動部材32の位置と同じであることを検出する。制御部6には、最上段の回動部材32の回動位置の硬貨は20枚目であるとの情報が予め格納されているため、図5の場合には、制御部6は測距センサ24で測定された距離Dの信号に基づいて、硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨は20枚であると計数する。
なお、測距センサ24と硬貨チューブ16との位置関係及び距離、硬貨チューブ16内に蓄積収容される硬貨の厚みt等に基づいて、距離Dと硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数との関係を表す演算式又はマップを制御部6に予め格納し、当該演算式又はマップを参照することで硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数するようにしても良い。
次に、硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨は20枚であると計数された後に、新たに硬貨投入口14から投入され、当該硬貨チューブ16内を落下した硬貨の枚数が2枚であることをカウンタ22で計数することにより、制御部6は、最上段の硬貨Eが22段目に位置し、今現在硬貨チューブ16内に蓄積収容されている硬貨は22枚であることを検出する。
なお、硬貨チューブ16へ内を連続的に硬貨が落下し、最上段の回動部材32の作動途中に硬貨チューブ16内に22枚の硬貨が蓄積収容された場合には、カウンタ22での計数を優先して硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数するようにしても良い。一方、測距センサ24での計数を優先した場合には、少なくとも20枚以上の硬貨が硬貨チューブ16内に蓄積収容されていることを検出する。
図6は、硬貨チューブ16に設けた回動部材32がすべて硬貨チューブ16の内側方向に自重で回動している状態を示した要部断面図である。この場合には、すべての回動部材32が硬貨チューブ16内の硬貨に非接触となって硬貨チューブ16の内側方向に回動しているか、或いは、一部接触しても回動部材32が正規の位置(図4の二点鎖線で示す回動部材32の位置)まで回動せず、図4に示す硬貨Cまで積み上がった場合のような中途半端な位置までしか回動しないときには、遮蔽部36が測距センサ24からの入射光44の投光路を正規の遮蔽位置で遮蔽しない。
詳しくは、測距センサ24からの入射光44は全く遮蔽されない(パターンa)、又は、測距センサ24からの入射光44の一部を遮蔽しても、遮蔽部36の正規の遮蔽位置に比して反射面36aが傾斜していることにより、反射光46が測距センサ24の受光部24bに適切に反射されない(パターンb)。
測距センサ24が反射光46を受光できないことで、硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の最上面までの距離Dを測定することができない。従って、制御部6はこの結果に基づいて硬貨チューブ16内に蓄積収容された最上段の硬貨C(図4の硬貨Cと同様の位置)が最下段の回動部材32よりも下に位置づけられ、実際の硬貨の枚数が最下段の回動部材よりも下となる積み上げ枚数(図6の場合には4枚以下)であると計数する。
測距センサ24が反射光46を受光できないことで、硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の最上面までの距離Dを測定することができない。従って、制御部6はこの結果に基づいて硬貨チューブ16内に蓄積収容された最上段の硬貨C(図4の硬貨Cと同様の位置)が最下段の回動部材32よりも下に位置づけられ、実際の硬貨の枚数が最下段の回動部材よりも下となる積み上げ枚数(図6の場合には4枚以下)であると計数する。
以上のように本実施形態の硬貨処理装置1は、測距センサ24で測定された回動部材32までの距離Dに基づいて硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数することにより、回動部材32を設ける位置を調整することで、硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数したい位置(枚数)において間接的に計数することができる。従って、制御部6で計数される硬貨の枚数と現実の硬貨の枚数とのギャップを容易に解消することができ、自動販売機1の釣銭の回収・補充に係る運用の最適化を図ることができる。
また、光学式の測距センサ24は、一般にフォトインタラプタ及び磁気式近接センサに比して占有容積が大幅に小さいため、硬貨処理装置1の前後方向の幅(奥行き)を小さくすることができ、自動販売機の小型化を図ることができる。具体的には、従来の15%程度の奥行き寸法を削減することが可能である。更には、硬貨処理装置1における内部構成のレイアウトの自由度を大幅に高めることができる。
本発明は、上述の実施形態に制約されるものではなく種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、回動部材32が硬貨チューブ16の側壁16bの上部、下部、及び中間部にそれぞれ設けられる。これにより、硬貨チューブ16の上部及び下部においてしか計数できない場合とは異なり、硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数を少なくとも硬貨チューブ16内全域に亘って段階的に計数することができ、自動販売機の運用の最適化を図ることができる。しかし、これに限定されず、4つ以上の回動部材32を設けても良く、この場合には、硬貨チューブ16に蓄積収容された硬貨をより一層精度良く計数可能となる。
例えば、上記実施形態では、回動部材32が硬貨チューブ16の側壁16bの上部、下部、及び中間部にそれぞれ設けられる。これにより、硬貨チューブ16の上部及び下部においてしか計数できない場合とは異なり、硬貨チューブ16内に蓄積収容された硬貨の枚数を少なくとも硬貨チューブ16内全域に亘って段階的に計数することができ、自動販売機の運用の最適化を図ることができる。しかし、これに限定されず、4つ以上の回動部材32を設けても良く、この場合には、硬貨チューブ16に蓄積収容された硬貨をより一層精度良く計数可能となる。
また、回動部材32を硬貨チューブ16の側壁16bに密に設けることにより、自動販売機の電源が何らかの原因でオフにされ、制御部6において硬貨チューブ16に蓄積収容された硬貨の枚数データがリセットされたり、自動販売機の故障により当該枚数データが消失されたりしたとしても、再び電源がオンされれば、その時点における硬貨チューブ16の硬貨の枚数を可能な限り正確に把握することができる。
また、上記実施形態では、測距センサ24及び回動部材32は、硬貨収容部10のすべての硬貨チューブ16に設けられる。これにより、すべての硬貨チューブ16内における硬貨の枚数を硬貨チューブ16内全域に亘って段階的に計数することができるため、自動販売機の運用の最適化を図ることができる。しかし、これに限定されず、既存の硬貨処理装置1を改造して精度良く計数したい何れか1つ以上の硬貨チューブ16のみに測距センサ24及び回動部材32を設けても良い。
また、上記実施形態では、回動部材32を硬貨チューブ16の外側から内側の方向に自重で回動させることにより、簡易な構成で自動販売機の運用の最適化を図ることができる。しかし、これに限らず、回動部材32をばねやゴム等からなる弾性部を有して構成することで、硬貨チューブ16の外側から内側の方向に付勢力で回動させるようにしても良い。この場合には、硬貨チューブ16内への塵埃の侵入によって回動部材32の回動が阻害されたとしても、回動部材32を付勢力により強制的に回動させることが可能となるため、より一層確実に自動販売機の運用の最適化を図ることができる。
また、上記実施形態では、反射面36aは光不透過性を有し、入射光の鏡面反射(正反射)が可能な表面粗さを有するように形成されるが、これに近い特性を有するのであればその程度を厳密に限定するものではない。但し、当該特性を有するように回動部材32を形成することで、測距センサ24の精度を高めることができ、ひいては硬貨の計数精度を高めることができるのは勿論である。
また、上記実施形態では、硬貨チューブ16に積み上げられた硬貨の枚数を間接的に計数する手段を採用している。従って、図6に示すように硬貨チューブ16に蓄積収容された硬貨が少ない場合には、回動部材32が硬貨チューブ16内を落下する硬貨に接触することで硬貨チューブ16の内側から外側方向に一時的に回動されて測距センサ24からの入射光を一時的に反射させることがある。この一時反射光を測距センサ24において受光し、硬貨チューブ16内を落下中の硬貨の存在の検出に利用すれば、この測距センサ24で検出された硬貨の存在に基づいて硬貨選別部8における硬貨の詰まりの有無を制御部6で判定することも可能である。この場合には、硬貨処理装置1の信頼性をも高めることができて好ましい。
また、上記実施形態では硬貨収容部10に各硬貨チューブ16が一体化されたカセットチューブ18を使用しているが、本発明は硬貨チューブ16毎に着脱可能なセパレートチューブとした硬貨処理装置にも適用可能である。この場合には、硬貨チューブ16毎に自動販売機の釣銭の回収・補充を行うことができるため、自動販売機に係る運用の更なる最適化を図ることができる。
1 硬貨処理装置
6 制御部
8 硬貨選別部
10 硬貨収容部
16 硬貨チューブ
16a 硬貨収納口
16b 側壁
24 測距センサ
30 側壁開口部
32 回動部材
34 支持部
36 遮蔽部
44 入射光
46 反射光
6 制御部
8 硬貨選別部
10 硬貨収容部
16 硬貨チューブ
16a 硬貨収納口
16b 側壁
24 測距センサ
30 側壁開口部
32 回動部材
34 支持部
36 遮蔽部
44 入射光
46 反射光
Claims (5)
- 投入された硬貨の正偽と正貨の金種とを判別し、偽貨を偽貨用通路へ振り分け案内すると共に前記正貨を金種毎の各正貨用通路へそれぞれ振り分け案内する硬貨選別部と、
前記硬貨選別部により選別された硬貨を金種毎に設けられた硬貨チューブ内に蓄積収容する硬貨収容部と、
前記硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する制御部とを備え、
前記硬貨収容部は、
前記硬貨チューブの硬貨収納口の斜め上方に設けられ、前記硬貨チューブの長手方向に沿って入射光を投光する光学式の測距センサと、
前記測距センサの略直下に設けられた前記硬貨チューブの側壁開口部において前記硬貨チューブの内外方向に回動可能な回動部材とを有し、
前記回動部材は、前記硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨に接触することで前記硬貨チューブの内側から外側の方向に回動されて前記測距センサからの入射光を反射し、
前記測距センサは、前記回動部材からの反射光を受光することで前記回動部材までの距離を測定し、
前記制御部は、前記測距センサで測定された前記回動部材までの距離に基づいて前記硬貨チューブ内に蓄積収容された硬貨の枚数を計数する
ことを特徴とする硬貨処理装置。 - 前記回動部材は、前記硬貨チューブの側壁の少なくとも上部、下部、及び中間部にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1に記載の硬貨処理装置。
- 前記回動部材は、
前記側壁開口部において前記硬貨チューブの内外を回動可能に側壁に支持される支持部と、
前記支持部から屈曲され、前記硬貨チューブの内側から外側の方向に回動したときに前記測距センサからの入射光を遮蔽可能な遮蔽部と
を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の硬貨処理装置。 - 前記回動部材は、前記支持部が前記硬貨チューブ内の硬貨に接触して前記回動部材が前記硬貨チューブの外側方向に回動するときには、前記遮蔽部が前記測距センサからの入射光を遮蔽すると共に前記測距センサに向けて光を反射させ、一方、前記支持部が前記硬貨チューブ内の硬貨に非接触又は一部接触となって前記回動部材が前記硬貨チューブの内側方向に回動するときには、前記遮蔽部が前記測距センサからの入射光を遮蔽しない、又は入射光を遮蔽しても反射光が前記測距センサに向けて反射されない角度の断面視略L字形状に屈曲されていることを特徴とする請求項3に記載の硬貨処理装置。
- 前記回動部材は、前記硬貨チューブ内を落下する硬貨に接触することで前記硬貨チューブの内側から外側方向に回動されて前記測距センサからの入射光を一時的に反射し、
前記測距センサは、前記回動部材からの前記一時反射光を受光することで前記硬貨チューブ内を落下する硬貨の存在を検出し、
前記制御部は、前記測距センサで検出された落下中の硬貨の存在に基づいて前記硬貨選別部における硬貨の詰まりの有無を判定することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の硬貨処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012004120A JP2013143086A (ja) | 2012-01-12 | 2012-01-12 | 硬貨処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012004120A JP2013143086A (ja) | 2012-01-12 | 2012-01-12 | 硬貨処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013143086A true JP2013143086A (ja) | 2013-07-22 |
Family
ID=49039608
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012004120A Pending JP2013143086A (ja) | 2012-01-12 | 2012-01-12 | 硬貨処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013143086A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105976495A (zh) * | 2016-04-28 | 2016-09-28 | 上海工程技术大学 | 一种硬币自动分拣装置 |
JP2021026493A (ja) * | 2019-08-05 | 2021-02-22 | 富士電機株式会社 | 硬貨収納装置、自動販売機 |
-
2012
- 2012-01-12 JP JP2012004120A patent/JP2013143086A/ja active Pending
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CN105976495A (zh) * | 2016-04-28 | 2016-09-28 | 上海工程技术大学 | 一种硬币自动分拣装置 |
JP2021026493A (ja) * | 2019-08-05 | 2021-02-22 | 富士電機株式会社 | 硬貨収納装置、自動販売機 |
JP7338305B2 (ja) | 2019-08-05 | 2023-09-05 | 富士電機株式会社 | 硬貨収納装置、自動販売機 |
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