JP2013142589A - 被検査体の検査装置及び検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被検査体の検査装置であって、被検査体の検査対象の画像データを取得する手段と、前記画像データに対応した当該画像データのマスターデータを取得する手段と、前記検査対象の画像データと、前記マスターデータとに基づき表示画像を作成する表示画像作成部311と、前記表示画像作成部311で作成した前記検査対象の表示画像と、前記マスターデータの表示画像を、同一画面に表示する表示部36とを有する。
【選択図】 図2
Description
このタイヤ検査装置では、所定の位置における図形の有無を判定するため、タイヤのサイドウォールに光を照射し、その輝度をカメラで撮影して、文字又は文字列に相当する画像データを読み込んで画像処理を行い、画像データを凹凸に応じた文字列に変換し、変換された文字列を、予め記憶しておいた文字列と比較する処理を行うことで、所定の位置に所定の文字列として適切に表示されているか否かを検査する。
そこで、自動検査でタイヤの標示検査を行った後、NGとなったタイヤについて、人間が目視により実際にタイヤのサイドウォールの文字などに、文字違い、位置ズレ、脱字、文字間隔の不揃いなどの欠陥があるか否かの検査を行っている。
判断手法としては、例えば、タイヤのサイドウォールに標示すべき文字列と、その文字列に対応させたカメラによる読み取り結果を併記して印字出力し、検査者がそれを見比べて判断することが記載されている。
しかし、この方法では、検査者の検査のための印字装置等が別途必要になるだけではなく、一旦印字した文字が判読し難い場合は、文字の倍率を変えて再印刷するほかなく、手間が掛かるという問題がある。
これらの方法では、ディスプレイM又は用紙Pと商品タイヤTのサイドウォールの文字を交互に見比べる必要があるが、タイヤTのサイドウォールに付された刻印文字の中には3mm程度の大きさのものがあり、見づらいものも多くあるため文字などを見落としたり、読み取り確認に時間が掛かり作業効率が上がらないと云う問題がある。
なお、これらの問題は、タイヤに限らず外観検査を自動で行い、その結果、NGとなった検査対象(文字など)を検査者が目視で検査を行う場合に共通している。
本発明は、検査装置における被検査体の検査方法であって、被検査体の検査対象の画像データを取得する工程と、前記画像データに対応した当該画像データのマスターデータを取得する工程と、前記検査対象の画像データと、前記マスターデータとに基づき表示画像を作成する表示画像作成工程と、前記表示画像作成工程で作成した前記検査対象の表示画像と、前記マスターデータの表示画像を同一画面に表示する表示工程と、を有する被検査体の検査方法である。
ここでは、被検査体の実施形態としてタイヤを、また、検査対象の表面(不良表面)の実施形態としてタイヤのサイドウォールに付された刻印文字を例に採って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るタイヤの検査装置10を模式的に示すブロック図であり、図2は、本発明の実施形態に係るタイヤの検査装置10の制御部30の構造を模式的に示したブロック図である。
検査装置10は、カメラ20と、入力部22と、制御部30と、メモリ34と、出力部24と、出力部24に接続された表示部(モニター)36とからなっている。
ここで、ROM32には、OS等の基本プログラムや動作用プログラム(OS上で起動されて特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)が格納されており、RAM33は、CPU31の作業領域を提供する一時的なメモリである。
メモリ34は、マスターデータ、具体的には文字CADデータから取得したタイヤのサイドウォールに本来付すべき標示データ(形状データとも云う)と、当該マスターデータが付されるべきタイヤのサイドウォールの位置データ(座標情報)、カメラ20の撮影画像から抽出したタイヤのサイドウォールに付された標示データ(形状データ)及び前記標示データのタイヤ上における位置情報(座標情報)とを、それぞれ関連付けて記憶している。メモリ34としては任意の公知の記憶装置が用いられる。
画像処理部31aは、カメラ20で撮影し入力部22から送られてきたタイヤの標示画像データから、検査対象である標示データ(刻印文字情報)を抽出すると共に、当該標示の位置データ(タイヤの基準位置から距離などを表す座標)と共にメモリ34に格納する。
判断部31bは、検査対象の刻印文字情報と、当該刻印文字情報などに付された位置情報に基づき、メモリ34に格納されたマスターデータ(情報)を読み出して比較し、検査対象の刻印文字の良否を判断する。
表示画像作成部311は、判断部31bで検査した標示データ、即ち、検査対象である刻印文字情報がNG(不良)と判断されたとき、カメラ20から入力された当該NGと判断されたタイヤの標示の当該タイヤにおける位置情報に基づき、メモリ34から当該位置情報に対応したマスターデータを読み出し、読み出したマスターデータと検査対象の標示データを基に、表示画像を作成し、表示制御部31cは作成された表示画像をモニター36で表示する。
メモリ34には、既に述べたように、撮影画像に基づく標示画像データ及びその位置データと共に刻印文字のマスターデータがそのタイヤのサイドウォールにおける位置データと関連付けて格納されている。ここで、40は制御部30の各構成要素を接続するバスである。
図3はその表示例を示す。ここでは、上段にマスターデータ、下段に標示データのそれぞれに基づく画像を示す。図3中左側の「S」は右側の標示「PRESSURE」の「S」を拡大して表示したものである。なお、「PRESSURE」の文字は、図示のように一字ずつ選択して拡大表示できる。
なお、表示画像の拡大縮小は入力操作部35の操作により行うが、既に述べたように入力操作部35はキーボードであっても、或いはタッチスイッチとして画面に触れることで操作できるものであってもよい。
なお、サイドウォールの標示(刻印文字)の検査自体は、ここで説明した手法以外に、例えば特許文献1又は2に記載されたような公知の自動検査装置における手法でも、或いは他の公知の検査手法を用いてもよい。
本実施形態では、タイヤのサイドウォールの刻印文字の位置を例えば自動検知して、固定したカメラ20に対して、タイヤを保持した保持手段を例えばモータで回転させて、前記刻印文字の位置をその撮影範囲内に位置決めして撮影する(S101)。撮影は刻印文字の範囲にしたがってタイヤの位置をずらしながら必要な枚数行い、撮影して取得した画像データ(光電変換されたアナログデータ)を入力部22でA/D変換して(S102)、制御部30に送ると共に(S103)、メモリ34に格納する。
モニター36は、制御部30から送信された前記表示画像を表示する(S107)。
制御部30が当該タイヤの目視検査が終了していないと判断したときは(S109、NO)、表示画像切替部312は表示画像の切替処理を行い(S110)、切り替えた表示画像をモニター36の表示画面に表示する。
なお、ステップS108において、入力操作部35における入力操作が行われなければ(S108、NO)、所定時間経過後(S111、YES)に当該処理を終了するようにしてもよい。
また、本実施形態では、刻印文字が小さい場合には、入力操作部35の操作により適宜拡大表示することができる。即ち、表示制御部31cは、入力操作部35から拡大の指示を受けると、拡大指示を受けた画面を拡大する。実際には、検査者が画面上で拡大動作を行う、または拡大ボタンに触れることで、不良検査する刻印文字を無段階に拡大・縮小する、或いは検査する刻印文字を移動(ドラグ)することもできる。
これにより、肉眼では判読が容易でない刻印文字でも正確に判読でき、そのため、見落としや見誤りの可能性を低減することができる。
本発明の第2の実施形態では、第1の実施形態の構成に加え、さらに、CPU31の機能実現手段として、人の視線方向を検知する視線検知部31dを備え、検査者が確実にマスター画像と検査対象である標示データ画像の両方を見たか見ないかをチェックすることができる。
ここでは、制御部30における処理手段としての視線検知部31dのみを挙げ、視線検知部31dのデータ処理手段以外の構成、例えば視線検知用のカメラ等については示していない。これは視線検知手段(又は装置)それ自体は、既に公知のものを用いればよいからである。
その他の構成は、第1の実施形態について説明したものと同じである。
第2の実施形態におけるタイヤの標示検査手順には、図4に示す第1の実施形態におけるタイヤの標示検査の手順に加え、視線検知部31dの処理手順が付加されており、他の処理手順は変わらない。
即ち、ステップS201〜S208及びS213までの手順は図4のステップS101〜S108及びS111までの手順と同じである。したがって、ここでは、ステップS201〜S208及びS213の説明は、第1の実施形態の説明を援用して省略する。
以上の手順により、従来方法における検査ミスを排除することにより、刻印文字検査精度を向上させることができる。
なお、図7は、従来の検査装置を用いて検査した場合と、本願発明の検査装置を用いて検査した場合とを比較した場合の時間差を、縦軸に時間(秒)、横軸に検査方法を並べて表した図である。
図示の例では、タイヤのサイドウォールの刻印文字数(1212字)を検査したときの所要時間であって、従来の用紙とモニターを用いた前記表示プロセスを用いた場合は955.0秒であったものを、本発明の前記実施形態1、2で行った場合は、666.6秒であった。
このように、本発明に依る場合は、刻印文字の見落とし又は見誤りの防止に加え、従来に比して大幅な時間短縮が可能である。
Claims (10)
- 被検査体の検査対象の画像データを取得する手段と、
前記画像データに対応した当該画像データのマスターデータを取得する手段と、
前記検査対象の画像データと、前記マスターデータとに基づき表示画像を作成する表示画像作成部と、
前記表示画像作成部で作成した前記検査対象の表示画像と、前記マスターデータの表示画像を同一画面に表示する表示部と、
を有する被検査体の検査装置。 - 請求項1に記載された被検査体の検査装置において、
前記表示画像作成部は、被検査体の外観検査の結果に基づき外観検査の結果不良とされた被検査体の検査対象の画像データと、前記マスターデータとに基づき表示画像を作成する被検査体の検査装置。 - 請求項2に記載された被検査体の検査装置において、
前記外観検査の結果、不良とされた被検査体の検査対象の画像データ及び当該被検査体における前記検査対象の位置データを取得する手段と、
前記被検査体の検査対象に係るマスターデータと、前記マスターデータの前記被検査体における位置データを記憶する記憶手段と、を有し、
前記表示画像作成部は、前記検査対象の位置データに基づき前記記憶手段から前記画像データに対応したマスターデータを読み出し、前記取得された検査対象の画像データと、前記画像データに対応したマスターデータに基づき表示画像を作成する被検査体の検査装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載された被検査体の検査装置において、
前記表示部の画像を切り替え処理するための表示画像切替部を有する被検査体の検査装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載された被検査体の検査装置において、
前記被検査体の検査対象は、被検査体の表面である被検査体の検査装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載された被検査体の検査装置において、
前記表示画像を拡大表示する表示制御部を有する被検査体の検査装置。 - 請求項4ないし6のいずれかに記載された被検査体の検査装置において、
入力操作部と、検査者の視線方向を検知する視線検知部と、表示画像切替部とを有し、
前記表示画像切替部は、前記入力操作部が操作され、かつ前記視線検知部が検査対象画像とマスター画像の両方の画像に指向する検査者の視線方向が検知したことを条件に、前記表示画像の切り替えを行う被検査体の検査装置。 - 請求項7に記載された被検査体の検査装置において、
前記入力操作部が操作されかつ前記視線検知部が前記検査対象画像と前記マスター画像の両方の画像に指向する検査者の視線方向が検知されないとき、目視検査を促す表示を行う表示制御部を有する被検査体の検査装置。 - 請求項1ないし8のいずれかに記載された被検査体の検査装置において、
前記被検査体はタイヤであり、前記検査対象は、前記タイヤのサイドウォールの標示である被検査体の検査装置。 - 検査装置における被検査体の検査方法であって、
被検査体の検査対象の画像データを取得する工程と、
前記画像データに対応した当該画像データのマスターデータを取得する工程と、
前記検査対象の画像データと、前記マスターデータとに基づき表示画像を作成する表示画像作成工程と、
前記表示画像作成工程で作成した前記検査対象の表示画像と、前記マスターデータの表示画像を同一画面に表示する表示工程と、
を有する被検査体の検査方法。
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