JP2013141637A - ハニカム体基材及びその製造方法、排ガス浄化フィルタ - Google Patents

ハニカム体基材及びその製造方法、排ガス浄化フィルタ Download PDF

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Abstract

【課題】アルカリ触媒を担持させても、触媒活性の低下を抑制することができるハニカム体基材及びその製造方法、並びに排ガス浄化フィルタを提供すること。
【解決手段】格子状に配設された多孔質の隔壁12と、これらの隔壁12に囲まれて軸方向に伸びる複数のセル13とを有する柱状のハニカム体基材1、及びその製造方法、並びに、ハニカム体基材1にアルカリ触媒を担持させてなる排ガス浄化フィルタである。ハニカム体基材1は、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒を隔壁12に担持して用いられる。ハニカム体基材1の少なくとも隔壁12は、αアルミナからなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒を担持して排ガスの浄化に用いるハニカム体基材及びその製造方法、並びにハニカム体基材にアルカリ触媒を担持した排ガス浄化フィルタに関する。
ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中のパティキュレート(以下、適宜、PMという)を捕集して排ガスの浄化を行う排ガス浄化フィルタが知られている。このような排ガス浄化フィルタとしては、例えば、格子状に配設された多孔質の隔壁と、その隔壁に囲まれて軸方向に形成された複数のセルとを有し、セルのうち、排ガスが流入する流入セルの下流側の端部と排ガスを排出する排出セルの上流側の端部とが栓部により閉塞されたハニカム体基材に、PMの燃焼を促進する炭素系物質燃焼触媒を担持したものがある。ハニカム体基材としては、コージェライト、SiC、又はチタン酸アルミニウム等からなるものが用いられている(特許文献1〜3参照)。
上記構成の排ガス浄化フィルタを用いて排ガスを浄化する際には、排ガスが流入セルに流入し、多孔質の隔壁を通過した後、排出セルから排出される。このとき、排ガス中のPMが多数の細孔を有する隔壁に捕集され、排ガスが浄化される。隔壁に捕集されたPMは、所定のタイミングで燃焼除去される。このとき、PMの燃焼を促進する触媒を隔壁に担持させておくことにより、触媒反応によって隔壁に捕集されたPMを効率よく燃焼させ、除去することができる。
ところで、ハニカム体基材に担持させる炭素系物質燃焼触媒としては、例えばアルカリ金属を含有するアルカリ触媒が知られている。かかるアルカリ触媒は、PMに対する燃焼促進特性に優れており、高価な貴金属触媒に代わる触媒として期待されている。
国際公開WO2006/025498号パンフレット 特開2008−173626号公報 特開2008−169104号公報
しかしながら、コージェライト、SiC、又はチタン酸アルミニウム等からなるハニカム体基材にアルカリ触媒を担持させると、ハニカム体基材とアルカリ触媒とが高温下において反応してしまう。その結果、アルカリ触媒の触媒活性が低下してしまうという問題がある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであって、アルカリ触媒を担持させても、触媒活性の低下を抑制することができるハニカム体基材及びその製造方法、並びに排ガス浄化フィルタを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有する柱状のハニカム体基材において、
該ハニカム体基材は、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒を上記隔壁に担持して用いられ、
上記ハニカム体基材の少なくとも上記隔壁は、αアルミナを主成分とすることを特徴とするハニカム体基材にある(請求項1)。
本発明の他の態様は、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒を担持して用いられ、格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有する柱状のハニカム体基材の製造方法において、
αアルミナからなるメジアン径20〜60μmの粗大粒子と、αアルミナからなるメジアン径2μm以下の微細粒子と、焼成後にαアルミナを生成するαアルミナ前駆体粒子と、有機バインダと、水とを混合して原料混合物からなる坏土を作製する混合工程と、
上記坏土を上記ハニカム体基材の形状に成形してハニカム成形体を得る成形工程と、
上記ハニカム成形体を焼成することにより、上記ハニカム体基材を得る焼成工程とを有することを特徴とするハニカム体基材の製造方法にある(請求項6)。
本発明のさらに他の態様は、上記ハニカム体基材の上記隔壁に、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒が担持されたことを特徴とする排ガス浄化フィルタにある(請求項14)。
上記ハニカム体基材は、炭素系物質(パティキュレート:PM)の燃焼触媒として、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒を上記隔壁に担持して用いられる。そして、上記ハニカム体基材は、その少なくとも上記隔壁がαアルミナを主成分とする。そのため、上記ハニカム体基材においては、上記アルカリ触媒を上記隔壁に担持しても、上記アルカリ触媒が上記ハニカム体基材の材質(αアルミナ)とほとんど反応することがない。そのため、上記アルカリ触媒の活性が低下してしまうことを抑制することができる。それ故、安定に排ガスの浄化を行うことが可能になる。
次に、上記製造方法においては、上記混合工程と上記成形工程と上記焼成工程とを行うことにより、上記ハニカム体基材を製造する。そして、上記混合工程においては、αアルミナからなるメジアン径20〜60μmの粗大粒子と、αアルミナからなるメジアン径2μm以下の微細粒子という大きさの異なるαアルミナの粒子を用いると共に、焼成後にαアルミナを生成するαアルミナ前駆体粒子を用いている。そのため、多孔質であっても十分に優れた強度を有するハニカム体基材を得ることができる。
また、上記製造方法によって得られる上記ハニカム体基材は、αアルミナからなる。そのため、上記ハニカム体基材の隔壁に上記アルカリ触媒を担持して高温環境下に曝しても、上記アルカリ触媒が上記ハニカム体基材の材質(αアルミナ)とほとんど反応することがない。それ故、上記アルカリ触媒の活性が低下してしまうことを抑制することができ、安定に排ガスの浄化を行うことが可能になる。
次に、上記排ガス浄化フィルタにおいては、αアルミナを主成分とする上記ハニカム体基材の上記隔壁に、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒が担持されている。そのため、上記排ガス浄化フィルタにおいては、高温環境下においても、上記アルカリ触媒と上記ハニカム体基材の材質(αアルミナ)が反応して上記アルカリ触媒の活性が低下してしまうことを防止することができる。それ故、上記排ガス浄化フィルタは、長期間安定して排ガスの浄化を行うことが可能になる。
実施例1における、各試料(試料X1〜試料X7、及び試料X0)のCB燃焼開始温度を示す説明図。 実施例2における、ハニカム体基材の外観全体を示す説明図。 実施例2における、ハニカム体基材の断面構造を示す説明図。 実施例2における、粗大粒子のメジアン径と、ハニカム体基材の平均細孔径との関係を示す説明図。 実施例2における、粗大粒子のメジアン径と、ハニカム体基材の気孔率との関係を示す説明図。 実施例2における、粗大粒子のメジアン径と、ハニカム体基材のA軸強度との関係を示す説明図。 実施例2における、微細粒子のメジアン径と、ハニカム体基材の平均細孔径との関係を示す説明図。 実施例2における、微細粒子のメジアン径と、ハニカム体基材の気孔率との関係を示す説明図。 実施例2における、微細粒子のメジアン径と、ハニカム体基材のA軸強度との関係を示す説明図。 実施例2における、微細粒子の配合割合と、ハニカム体基材の平均細孔径との関係を示す説明図。 実施例2における、微細粒子の配合割合と、ハニカム体基材の気孔率との関係を示す説明図。 実施例2における、微細粒子の配合割合と、ハニカム体基材のA軸強度との関係を示す説明図。 実施例2における、窒素及び酸素の混合ガス雰囲気(酸素濃度5体積%)での加熱時における温度と膨張収縮度との関係を示す説明図。 実施例2における、大気ガス雰囲気(酸素濃度約21体積%)での加熱時における温度と膨張収縮度との関係を示す説明図。 実施例3における、排ガス浄化フィルタの外観全体を示す説明図。 実施例3における、排ガス浄化フィルタの断面構造を示す説明図。 実施例3における、設定最高温度とPM燃焼速度との関係を示す説明図。 実施例4における、ハニカム体基材へのMgO添加量と、ハニカム体基材のA軸強度との関係を示す説明図。 実施例5における、強制再生温度(設定最高温度)とPM燃焼速度との関係を示す説明図。 複数のハニカム体基材を接合する様子を示す説明図。 複数のハニカム体基材が接合された接合型のハニカム体基材の外観を示す説明図。
次に、本発明の好ましい実施形態について説明する。
上記ハニカム体基材は、柱形状であり、格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有する。
上記ハニカム体基材においては、複数のセルのうち、排ガスが流入する流入セルの下流側の端部と排ガスを排出する排出セルの上流側の端部とを栓部により閉塞させることができる。上記ハニカム体基材は、ディーゼルエンジンなどの内燃機関から排出される排ガス中のパティキュレート・マター(PM)を捕集して排ガスの浄化を行うために用いることができる。
上記ハニカム体基材の外形は、円柱状又は角柱状などにすることができる。
また、上記ハニカム体基材は、そのまま排ガス浄化用に使用することもできるが、接合型のハニカム体基材として用いることができる。
具体的には、図20に示すごとく、格子状に配設された多孔質の隔壁52と、これらの隔壁52に囲まれて軸方向に伸びる複数のセル53とを有する角柱状のハニカム体基材5を複数準備する。ここで、ハニカム体基材5としては、図20に示すように、排ガスが流入する流入セルの下流側の端部と排ガスを排出する排出セルの上流側の端部とを栓部55により閉塞させたものを用いることができる。次いで、同図に示すごとく、各ハニカム体基材5を互いに側面56において接合する。その後、ハニカム体基材の接合体の外周を切削等により円柱形状に加工し、図21に示すように、複数のハニカム体基材5が側面において互いに接合された、接合型のハニカム体基材6を得ることができる。図21においては、図面作成の便宜のため、一部のハニカム体基材5を除いては、ハニカム体基材5のセル、セル壁、及び栓部などの構成を省略して示してある。
上記ハニカム体基材の少なくとも上記隔壁は、αアルミナを主成分とする。上記隔壁がαアルミナ以外の例えばコージェライト、SiC、チタン酸アルミニウム等からなる場合には、高温環境下において、ハニカム体基材の隔壁と、該隔壁に担持させるアルカリ触媒とが反応して、アルカリ触媒の活性が低下するおそれがある。また、上記ハニカム体基材においては、上記隔壁だけでなく、上記ハニカム体基材の全体がαアルミナを主成分とすることが好ましい。
また、α−アルミナ自体に不可避不純物が混入していたり、後述のごとくアルカリ土類金属の酸化物等の添加剤を添加したりすることができるが、ハニカム体基材の隔壁又はハニカム体基材の全体は、99.0wt%以上がαアルミナからなることが好ましい。より好ましくは99.6wt%以上、さらに好ましくは99.7wt%以上、さらにより好ましくは99.8wt%以上がαアルミナからなることがよい。
上記隔壁は、αアルミナ100質量部に対して、アルカリ土類金属の酸化物を0.03〜0.4質量部含有することが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記ハニカム体基材の強度を向上させることができる。アルカリ土類金属の酸化物の含有量が少なすぎる場合には、その添加による強度の向上効果が十分に得られなくなるおそれがある。したがって、アルカリ土類金属の酸化物の含有量は、上述のごとく0.03質量部以上が好ましく、0.1質量部以上がより好ましい。一方、アルカリ土類金属の酸化物の含有量が多すぎる場合には、上記ハニカム体基材の強度がかえって低下するおそれがある。したがって、アルカリ土類金属の酸化物の含有量は、上述のごとく0.4質量部以下が好ましく、0.3質量部以下がより好ましく、0.2質量部以下がさらに好ましい。
上記アルカリ土類金属の酸化物としては、1種又は2種以上を用いることができる。
好ましくは、上記アルカリ土類金属は、少なくともMg及び/又はCaであることがよい(請求項3)。
この場合には、上記アルカリ土類金属の酸化物を含有することによる上述の強度の向上効果をより顕著に得ることができる。
次に、上記ハニカム体基材は、多孔質であり、好ましくは気孔率が40〜70%で、平均細孔径が10〜20μmで、A軸強度が2MPa以上であることがよい(請求項4)。
気孔率が40%未満の場合又は平均細孔径が10μm未満の場合には、上記ハニカム体基材の圧力損失が増大してしまうおそれがある。一方、気孔率が70%を超える場合には、上記ハニカム体基材の強度を十分に確保することが困難になるおそれがある。また、平均細孔径が20μmを超える場合には、上記ハニカム体基材をPMがすり抜けやすくなり、PMを十分に捕集することが困難になるおそれがある。上記ハニカム体基材の気孔率は、50〜60%であることがより好ましく、平均細孔径は12〜18μmであることがより好ましい。
また、A軸強度が2MPa未満の場合には、上記ハニカム体基材のDPFコンバータへのキャニング、即ち、上記ハニカム体基材のケースへの収容時に、ハニカム体基材に破損が起こり易くなるおそれがある。また、熱衝撃割れが発生し易くなるおそれがある。より好ましくは、A軸強度は4MPa以上であることがよい。
上記ハニカム体基材の気孔率及び平均細孔径は、水銀圧入法の原理に基づいた水銀ポロシメータにより測定することができる。平均細孔径は、水銀ポロシメータで求めた細孔分布における積算値50%での細孔径である。
また、上記ハニカム体基材のA軸強度は、社団法人自動車技術会発行の自動車規格であるJASO規格M505−87に規定されている圧縮強度を示す。ハニカム体基材の流路方向、すなわち横断面に対して垂直方向に圧縮荷重を負荷したときの破壊強度である。
上記ハニカム体基材には、その少なくとも上記隔壁に、アルカリ触媒を担持させて上記排ガス浄化フィルタを構築することができる。
上記アルカリ触媒は、アルカリ金属を含有する触媒である。上記アルカリ触媒としては、例えば、アルカリ塩を上記ハニカム体基材に含浸して焼成してなる触媒を用いることができる。上記排ガス浄化フィルタにおいて、上記ハニカム体基材には、不可避的不純物を除き貴金属が担持されていないことが好ましい。
好ましくは、上記アルカリ触媒は、アルカリ金属元素源及び/又はアルカリ土類金属元素源とゼオライトとの混合物、又はソーダライトを温度600℃以上で焼成してなることがよい(請求項5)。
この場合には、アルカリ触媒の活性の低下を抑制できるという上述の作用効果を顕著に発現できると共に、アルカリ触媒自体が優れた耐水性を示すことができる。即ち、アルカリ金属元素源及び/又はアルカリ土類金属元素源とゼオライトとの混合物、又はソーダライトを温度600℃以上で焼成してなる上記アルカリ触媒は、水分存在下においても、アルカリが溶出し難く、触媒活性が低下し難くなる。
次に、上記ハニカム体基材の製造にあたっては、上記混合工程と上記成形工程と上記焼成工程とを行う。
上記混合工程においては、粗大粒子と微細粒子とαアルミナ前駆体粒子と有機バインダと水とを混合して原料混合物からなる坏土を作製する。
上記粗大粒子は、αアルミナからなるメジアン径20〜60μmの粒子である。粗大粒子のメジアン径が20μm未満の場合又は60μmを超える場合には、ハニカム体基材の平均細孔径が小さくなりすぎて、ハニカム体基材の圧力損失が増大するおそれがある。上記粗大粒子のメジアン径は25〜55μmが好ましく、30〜50μmがより好ましい。
また、上記微細粒子は、αアルミナからなるメジアン径2μm以下の粒子である。微細粒子のメジアン径が2μmを超える場合には、焼成工程におけるαアルミナの焼結が不十分となり、上記ハニカム体基材の強度が不十分になるおそれがある。上記微細粒子のメジアン径は1μm以下であることが好ましく、0.5μm以下であることがより好ましい。また、原料コストが高くなるという観点から、上記微細粒子のメジアン径は、0.05μm以上であることが好ましい。
メジアン径は、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。
また、上記αアルミナ前駆体粒子は、焼成後にαアルミナを生成する物質からなる。具体的には、例えば、水酸化アルミニウム、γアルミナ、θアルミナ、塩化アルミニウム、及び水素化アルミニウム等を用いることができる。これらの物質のうち1種又は2種以上を用いることができる。好ましくは、上記αアルミナ前駆体粒子は、水酸化アルミニウムからなることがよい(請求項8)。
また、上記αアルミナ前駆体粒子としては、例えばメジアン径が1〜10μmのものを用いることができる。
上記混合工程においては、上記粗大粒子100質量部に対して、上記微細粒子を5〜30質量部、及び上記αアルミナ前駆体粒子を0.5〜15質量部混合することが好ましい(請求項7)。
上記微細粒子が5質量部未満の場合又は上記αアルミナ前駆体粒子が0.5質量部未満の場合には、焼成工程におけるαアルミナの焼結が不十分となり、気孔率を高くして作製した上記ハニカム体基材の強度が不十分になるおそれがある。一方、上記微細粒子が30質量部を超える場合には、上記ハニカム体基材の平均細孔径が小さくなりすぎて、上記ハニカム体基材の圧力損失が増大してしまうおそれがある。また、上記αアルミナ前駆体粒子が15質量部を超える場合には、上記ハニカム体基材の平均細孔径が小さくなりすぎて、上記ハニカム体基材の圧力損失が増大してしまうおそれがある。より好ましくは、上記粗大粒子100質量部に対する上記微細粒子の添加量は8〜20質量部であることがよく、上記αアルミナ前駆体粒子の添加量は1〜10質量部であることがよい。
上記混合工程においては、上記粗大粒子と、上記微細粒子と、上記αアルミナ前駆体とを水等の分散媒中で混合し、粘土状の原料混合物からなる坏土を作製する。成形工程において、所望の形状に成形し易くするために、上記原料混合物には上記有機バインダを混合し、所望の粘度に調整することができる。
また、上記混合工程においては、上記原料混合物にアルカリ土類金属をさらに添加し、該アルカリ土類金属の添加量は、上記粗大粒子と上記微細粒子と上記αアルミナ前駆体粒子との合計100質量部に対して、アルカリ土類金属の酸化物換算量で、0.03〜0.4質量部であることが好ましい(請求項9)。
この場合には、上記アルカリ土類金属が焼結助剤としての役割を果たし、上記焼成工程後に得られる上記ハニカム体基材の強度を向上させることができる。アルカリ土類金属の添加量が少なすぎたり多すぎたりする場合には、強度の向上効果が十分に得られなくなるおそれがある。上記アルカリ土類金属の添加量は、0.1質量部以上、0.3質量部以下がより好ましい。さらに好ましくは0.2質量部以下がよい。なお、上記混合工程において添加したアルカリ土類金属は、アルカリ土類金属の酸化物として、焼成後のハニカム体基材に含有される。
上記原料混合物に添加するアルカリ土類金属としては、アルカリ土類金属から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
好ましくは、上記アルカリ土類金属は、少なくともMg及び/又はCaであることがよい(請求項10)。
この場合には、上記アルカリ土類金属の酸化物を含有することによる上述のハニカム体基材の強度の向上効果をより顕著に得ることができる。
また、上記混合工程において添加する上記アルカリ土類金属は、アルカリ土類金属の酸化物、酸化物以外の化合物、又は塩等として、上記原料混合物に添加することができる。
好ましくは、上記混合工程においては、上記アルカリ土類金属として、アルカリ土類金属の塩を添加することが好ましい(請求項11)。
この場合には、上記坏土中において、上記アルカリ土類金属を均一に分散させることができる。そのため、上記焼成工程において成形体の焼成を均一に進行させることができ、上記焼成工程後に得られるハニカム体基材の強度のばらつきを小さくすることができる。それ故、上記ハニカム体基材全体の強度を向上させることができる。アルカリ土類金属の塩としては、硝酸塩、酢酸塩などを用いることが好ましい。
また、上記アルカリ土類金属の塩は、水溶液として上記原料混合物に添加することができる。この場合には、上記坏土中におけるアルカリ土類金属の分散性をより一層向上させることができる。
上記成形工程においては、上記坏土を上記ハニカム体基材の形状に成形してハニカム成形体を得る。このとき、格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有するハニカム形状に成形する。また、上記ハニカム成形体のセルのうち、排ガスが流入する流入セルの下流側の端部と排ガスを排出する排出セルの上流側の端部とを栓部により閉塞させることができる。
上記焼成工程においては、上記ハニカム成形体を焼成する。
上記焼成工程においては、焼成最高温度1200〜2000℃で焼成を行うことが好ましい(請求項12)。
上記焼成最高温度が1200℃未満の場合には、αアルミナの焼結が十分に進行せず、上記ハニカム体基材の強度を十分に確保することが困難になるおそれがある。一方、2000℃を超える場合には、αアルミナが軟化或いは溶融し、上記ハニカム体基材の所望の平均細孔径及び気孔率を確保することが困難になるおそれがある。
上記焼成工程においては、昇温時における温度1200℃未満において雰囲気ガスの酸素濃度を5体積%以下に調整することが好ましい(請求項13)。
温度1200℃未満における酸素濃度が5体積%を超える場合には、αアルミナが焼結を開始する温度1200℃よりも低い温度で、上記粗大粒子、上記微細粒子、及び上記αアルミナ前駆体粒子を保持する有機バインダが燃焼してしまうおそれがある。そのため、上記ハニカム成形体の構造を、焼成後に保持させることが困難になるおそれがある。
また、上記ハニカム体基材の複数のセルのうち、排ガスが流入する流入セルの下流側の端部と排ガスを排出する排出セルの上流側の端部とを栓部により閉塞させる場合には、例えば上記焼成工程後に栓部を形成することができる。栓部は、例えばシリカ−アルミナ複合材料により形成することができる。
ハニカム体基材は、外形を略円柱状にすることができる。
上記成形工程において、略円柱状の最終製品と同形状のハニカム成形体を成形し、上記焼成工程においてハニカム成形体を焼成することにより、最終製品のハニカム体基材を得ることもできる。一方、成形工程においては、四角柱状のハニカム成形体を成形し、焼成を行い、四角柱状のハニカム体基材を複数作製し、これらを接合し、外形を研磨することにより略円柱形状の接合型のハニカム体基材とすることもできる。
(実施例1)
本例においては、アルカリ触媒を担持させるハニカム体基材の材質として、αアルミナが優れていることを示す例である。具体的には、アルカリ触媒と各種ハニカム体基材の材料(αアルミナ、θアルミナ、γアルミナ、コーディエライト、炭化ケイ素、及びチタン酸アルミニウム)を混合し、アルカリ触媒の触媒活性を調べる。
まず、以下のようにしてアルカリ触媒を作製した。
即ち、まず、ソーダライト(3(Na2O・Al23・2SiO2)・2NaOH)100質量部と炭酸カリウム10質量部とを水に投入し、水中で混合した。次いで、混合液を温度150℃で加熱し、水分を蒸発させることより、固形分(ソーダライトと炭酸カリウムとの混合物)を得た。次に、この固形分を温度850℃で焼成した。具体的には、固形分を昇温速度50℃/時間で加熱し、温度850℃(焼成温度)に達したところで10時間保持することにより焼成を行った。次いで、焼成物をメジアン径2μm以下、かつ最大粒径20μm以下にまで粉砕し、粉末状のアルカリ触媒を得た。これを試料X1とする。
次に、アルカリ触媒(試料X1)5質量部と、メジアン径2μmかつ最大粒径10μmである粉末状のαアルミナ100質量部とをメノウ乳鉢を用いて一定時間混合した。次に、この混合物を温度650℃で熱処理した。具体的には、混合物を昇温速度200℃/時間で加熱し、温度650℃(熱処理温度)に達したところで3時間保持することにより熱処理を行った。これを試料X2とする。
また、アルカリ触媒(試料X1)5質量部と、メジアン径2μmかつ最大粒径10μmである粉末状のθアルミナ100質量部とをメノウ乳鉢を用いて一定時間混合した。次に、この混合物を温度650℃で熱処理した。具体的には、混合物を昇温速度200℃/時間で加熱し、温度650℃(熱処理温度)に達したところで3時間保持することにより熱処理を行った。これを試料X3とする。
また、アルカリ触媒(試料X1)5質量部と、メジアン径2μmかつ最大粒径10μmである粉末状のγアルミナ100質量部とをメノウ乳鉢を用いて一定時間混合した。次に、この混合物を温度650℃で熱処理した。具体的には、混合物を昇温速度200℃/時間で加熱し、温度650℃(熱処理温度)に達したところで3時間保持することにより熱処理を行った。これを試料X4とする。
また、アルカリ触媒(試料X1)5質量部と、メジアン径2μmかつ最大粒径10μmである粉末状のコージェライト100質量部とをメノウ乳鉢を用いて一定時間混合した。次に、この混合物を温度650℃で熱処理した。具体的には、混合物を昇温速度200℃/時間で加熱し、温度650℃(熱処理温度)に達したところで3時間保持することにより熱処理を行った。これを試料X5とする。
また、アルカリ触媒(試料X1)5質量部と、メジアン径2μmかつ最大粒径10μmである粉末状の炭化珪素(SiC)100質量部とをメノウ乳鉢を用いて一定時間混合した。次に、この混合物を温度650℃で熱処理した。具体的には、混合物を昇温速度200℃/時間で加熱し、温度650℃(熱処理温度)に達したところで3時間保持することにより熱処理を行った。これを試料X6とする。
また、アルカリ触媒(試料X1)5質量部と、メジアン径2μmかつ最大粒径10μmである粉末状のチタン酸アルミニウム100質量部とをメノウ乳鉢を用いて一定時間混合した。次に、この混合物を温度650℃で熱処理した。具体的には、混合物を昇温速度200℃/時間で加熱し、温度650℃(熱処理温度)に達したところで3時間保持することにより熱処理を行った。これを試料X7とする。
次に、各試料(試料X1〜X7)500mgとカーボンブラック(CB)25mgとをそれぞれ電子天秤にて正確に秤量した。メノウ乳鉢を用いて各試料(質量):CB(質量)=20:1となるように一定時間混合し、各試料とCBとを含有する7種類の評価サンプルを得た。さらに、触媒種を用いずに、CBのみからなる評価サンプル(試料X0)を比較用として作製した。CB単独の評価サンプルについても、他のサンプルと同様にメノウ乳鉢を用いて一定時間混合したものを用いた。即ち、評価サンプルとしては、CB単独(試料X0)、試料X1とCBとの混合物、試料X2とCBとの混合物、試料X3とCBとの混合物、試料X4とCBとの混合物、試料X5とCBとの混合物、試料X6とCBとの混合物、試料X7とCBとの混合物という8種類のサンプルを作製した。
次いで、熱分析−示差熱重量(TG−DTA)同時測定装置(理学電機社製のTG8120)用いて、各評価サンプル18mgを昇温速度10℃/minにて最高温度750℃まで加熱してCBを燃焼させると共に、このときのDTA発熱ピーク立ち上がり温度(以降、「CB燃焼開始温度」と定義)を測定した。なお、CB単独からなる評価サンプルについては、0.9mgを用いてCB燃焼開始温度の測定を行った。また、加熱は、流束50mL/minで空気を評価サンプルに流通させながら行った。各触媒種を用いたときのCB燃焼開始温度の測定結果を図1に示す。
図1より知られるごとく、アルカリ触媒を含有する試料X1〜試料X7は、CB単独の試料X0に比べてCB燃焼開始温度が低く、低温でCBを燃焼させることができる。
また、αアルミナとアルカリ触媒を含有する試料X2は、アルカリ触媒を単独で含有する試料X1と同程度に低いCB燃焼開始温度を示していた。これは、高温環境下においてもαアルミナがアルカリ触媒とほとんど反応せず、触媒活性の低下を抑制できるためである。これに対し、アルカリ触媒とαアルミナ以外の他の材料とを含有する試料X3〜X7
は、アルカリ触媒を単独で含有する試料X1よりもCB燃焼開始温度が高くなっていた。これは、高温環境下において、θアルミナ、γアルミナ、コーディエライト、炭化ケイ素、及びチタン酸アルミニウムと、アルカリ触媒とが反応し、アルカリ触媒の触媒活性が低下したためである。
このように、本例によれば、αアルミナをハニカム体基材の材質として用いることにより、高温環境下においても、触媒活性の低下を抑制できることがわかる。
(実施例2)
本例においては、αアルミナからなるハニカム体基材を作製し、その製造条件を検討する例である。
本例のハニカム体基材1は、αアルミナからなり、図2及び図3に示すごとく、格子状に配設された多孔質の隔壁12と、該隔壁12に囲まれて軸方向に伸びる複数のセル13とを有する。本例において、ハニカム体基材1は、筒形状の外周壁11と、この外周壁11内において四角形格子状に配設された隔壁12を有している。そして、隔壁12によって区画された多数のセル13が形成されている。各セル13は、円柱形状のハニカム体基材1の軸方向に伸びるように形成されており、ハニカム体基材1の両端部18、19においてそれぞれ開口している。
本例のハニカム体基材の作製にあたっては、以下のように混合工程と成形工程と焼成工程とを行う。
混合工程においては、αアルミナからなるメジアン径20〜60μmの粗大粒子と、αアルミナからなるメジアン径2μm以下の微細粒子と、焼成後にαアルミナを生成するαアルミナ前駆体粒子と、有機バインダと、水とを混合して原料混合物からなる坏土を作製する。
成形工程においては、上記坏土を上記ハニカム体基材の形状に成形してハニカム成形体を得る。
焼成工程においては、上記ハニカム成形体を焼成することにより、上記ハニカム体基材を得る。
本例においては、混合工程における粗大粒子として、大きさの異なる粒子を採用して、複数のハニカム体基材を作製し、その特性を評価する。
具体的には、まず、αアルミナからなるメジアン径15μmの粗大粒子100質量部と、αアルミナからなるメジアン径0.2μmかつ最大粒径0.5μmの微細粒子10質量部と、水酸化アルミニウムからなるメジアン径5μmの前駆体粒子5.5質量部とを乾式混合した。次いで、原料混合物に水、有機バインダ、及び保湿材を添加して混合することにより、原料混合物を粘土状にして坏土を得た(混合工程)。
次いで、坏土を押し出し成形し、切断することにより、円筒形状の外周壁と、この外周壁内において四角形格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有するハニカム構造のハニカム成形体を得た(成形工程)。本例においては、直径φ30mm×長さL50mmの円柱状のハニカム成形体を作製した。
次いで、電気炉内でハニカム成形体を最高温度1500℃で焼成した。具体的には、まず、窒素循環させることで電気炉内を酸素濃度0.5体積%の雰囲気に調整し、この雰囲気下でハニカム成形体を昇温速度50℃/時間で加熱し、温度1200℃に達したところで、電気炉内への窒素循環を停止した。次いで、電気炉内に大気を導入させることにより電気炉内の酸素濃度を増加させながら、ハニカム成形体を昇温速度50℃/時間で加熱し、温度1500℃に達したところで10時間保持した(焼成工程)。このようにして、ハニカム体基材1を得た(図2及び図3参照)。これを試料Y1とする。
また、本例においては、混合工程において用いる粗大粒子のメジアン径が試料Y1とは異なる4種類の粒子を用いて、さらに4種類のハニカム体基材(試料Y2〜試料Y5)を作製した。
具体的には、試料Y2は、αアルミナからなるメジアン径30μmの粗大粒子を用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y3は、αアルミナからなるメジアン径45μmの粗大粒子を用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y4は、αアルミナからなるメジアン径60μmの粗大粒子を用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y5は、αアルミナからなるメジアン径85μmの粗大粒子を用いて作製したハニカム体基材である。
これらの試料Y2〜Y5は、粗大粒子のメジアン径を変更した点を除いては、上記試料Y1と同様にして作製したハニカム体基材である。
さらに、本例においては、混合工程におけるαアルミナの原料として粗大粒子を用いずに、微細粒子とαアルミナ前駆体粒子とを用いてハニカム体基材(試料Y6)を作製した。
試料Y6の作製にあたっては、まず、αアルミナからなるメジアン径0.2μmかつ最大粒径0.5μmの微細粒子100質量部と、水酸化アルミニウムからなるメジアン径5μmの前駆体粒子5質量部とを乾式混合した。次いで、原料混合物に水、有機バインダ、及び保湿材を添加して混合することにより、原料混合物を粘土状にした(混合工程)。その後、上記試料Y1と同様に成形工程及び焼成工程を行って、ハニカム体基材(試料Y6)を得た。
次に、上記のようにして得られた試料Y1〜試料Y6の各ハニカム体基材について、平均細孔径及び気孔率を測定した。
平均細孔径及び気孔率の測定には、水銀圧入法の原理に基づいた水銀ポロシメータとして、(株)島津製作所製のオートポアIV9500を採用した。測定にあたっては、ハニカム体基材の細孔への水銀の圧入時における接触角を140°、表面張力を480dynes/cm、圧力を0.0045〜420MPaに設定することができる。また、測定ステップ(μm)を、200、150、70、40、20、10、5.0、2.0、1.0、0.5、0.1、0.05、0.03に設定することができる。なお、この測定ステップは、細孔径のことである。
このようにして、ハニカム体基材について細孔径とその容積分布が得られる。平均細孔径は、水銀ポロシメータで求めた細孔分布における積算値50%での細孔径である。
また、気孔率は、αアルミナの真比重を3.98として、全細孔容積÷(全細孔容積+1/3.98)×100という式に基づいて算出することができる。
また、試料Y1〜試料Y6の各ハニカム体基材について、A軸強度を測定した。
具体的には、まず、各試料から直径φ15mm×長さL15mmのサイズの円柱状の測定サンプルをくり抜いた。そして、オートグラフを用いて、社団法人自動車技術会発行の自動車規格であるJASO規格M505−87に規定されている圧縮強度(A軸強度)を測定した。
各試料Y1〜Y6について、原料に用いた粗大粒子のメジアン径(平均粒子径)と、ハニカム体基材の平均細孔径との関係を図4に示す。同図において、横軸は粗大粒子のメジアン径(μm)を示し、縦軸はハニカム体基材の平均細孔径(μm)を示す。また、原料に用いた粗大粒子のメジアン径と、ハニカム体基材の気孔率との関係を図5に示す。同図において、横軸は粗大粒子のメジアン径(μm)を示し、縦軸はハニカム体基材の気孔率(%)を示す。また、原料に用いた粗大粒子のメジアン径と、ハニカム体基材のA軸強度との関係を図6に示す。同図において、横軸は粗大粒子のメジアン径(μm)を示し、縦軸はハニカム体基材のA軸強度(MPa)を示す。
図4より知られるごとく、メジアン径が20〜60μmの粗大粒子を用いることにより、ハニカム体基材の平均細孔径を10〜20μmという範囲内に調整できることがわかる。そのため、圧力損失が低く、PMの捕集性能に優れたハニカム体基材を得ることができる。
また、図5より知られるごとく、メジアン径が20〜60μmの粗大粒子を用いることにより、ハニカム体基材の気孔率を40〜70%という範囲内に調整できることがわかる。そのため、圧力損失が低く、強度に優れたハニカム体基材を得ることができる。
また、図6より知られるごとく、メジアン径が20〜60μmの粗大粒子を用いることにより、2MPa以上というA軸強度が高いハニカム体基材を得ることができる。
このように、本例によれば、ハニカム体基材の製造にあたっては、メジアン径20〜60μmの粗大粒子を用いることが好ましいことがわかる。
次に、本例においては、混合工程における微細粒子として、大きさの異なる粒子を採用して、複数のハニカム体基材を作製し、その特性を評価する。
具体的には、まず、αアルミナからなるメジアン径45μmの粗大粒子100質量部と、αアルミナからなるメジアン径3μmかつ最大粒径4μmの微細粒子10質量部と、水酸化アルミニウムからなるメジアン径5μmの前駆体粒子5.5質量部とを乾式混合した。次いで、原料混合物に水、有機バインダ、及び保湿材を添加して混合することにより、原料混合物を粘土状にした(混合工程)。次に、上記試料Y1と同様にして成形工程及び焼成工程を行い、上記試料Y1と同形状のハニカム体基材を得た。これを試料Y7とする。
また、本例においては、混合工程において用いる微細粒子のメジアン径が上記試料Y7とは異なる4種類の粒子を用いて、さらに4種類のハニカム体基材(試料Y8〜試料Y11)を作製した。
具体的には、試料Y8は、αアルミナからなるメジアン径2μmかつ最大粒径2.8μmの微細粒子を用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y9は、αアルミナからなるメジアン径1μmかつ最大粒径1.6μmの微細粒子を用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y10は、αアルミナからなるメジアン径0.5μmかつ最大粒径0.9μmの微細粒子を用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y11は、αアルミナからなるメジアン径0.2μmかつ最大粒径0.5μmの微細粒子を用いて作製したハニカム体基材である。
これらの試料Y8〜Y11は、微細粒子のメジアン径を変更した点を除いては、上記試料Y7と同様にして作製したハニカム体基材である。
次に、上記のようにして得られた試料Y7〜試料Y11の各ハニカム体基材について、上記試料Y1〜Y6と同様にして、平均細孔径、気孔率、及びA軸強度を測定した。そして、各ハニカム体基材の作製に用いた微細粒子のメジアン径と、ハニカム体基材の平均細孔径との関係を図7に示す。同図において、横軸は微細粒子のメジアン径(μm)を示し、縦軸はハニカム体基材の平均細孔径(μm)を示す。また、微細粒子のメジアン径と、ハニカム体基材の気孔率との関係を図8に示す。同図において、横軸は微細粒子のメジアン径(μm)を示し、縦軸はハニカム体基材の気孔率(%)を示す。また、微細粒子のメジアン径(粒子径)と、ハニカム体基材のA軸強度との関係を図9に示す。同図において、横軸は微細粒子のメジアン径(μm)を示し、縦軸はハニカム体基材のA軸強度(MPa)を示す。
図7より知られるごとく、メジアン径が2μm以下の微細粒子を用いることにより、ハニカム体基材の平均細孔径を10〜20μmという範囲内に調整できることがわかる。そのため、圧力損失が低く、PMの捕集性能に優れたハニカム体基材を得ることができる。
また、図8より知られるごとく、メジアン径が2μm以下の微細粒子を用いることにより、ハニカム体基材の気孔率を40〜70%という範囲内に調整できることがわかる。そのため、圧力損失が低く、強度に優れたハニカム体基材を得ることができる。
また、図9より知られるごとく、メジアン径が2μm以下の微細粒子を用いることにより、2MPa以上というA軸強度が高いハニカム体基材を得ることができる。
このように、本例によれば、ハニカム体基材の製造にあたっては、メジアン径2μm以下の微細粒子を用いることが好ましいことがわかる。
次に、本例においては、混合工程における微細粒子の配合割合を変えて、複数のハニカム体基材を作製し、その特性を評価する。
具体的には、まず、αアルミナからなるメジアン径45μmの粗大粒子100質量部と、αアルミナからなるメジアン径0.2μmかつ最大粒径0.5μmの微細粒子3質量部と、水酸化アルミニウムからなるメジアン径5μmの前駆体粒子5.5質量部とを乾式混合した。次いで、原料混合物に水、有機バインダ、及び保湿材を添加して混合することにより、原料混合物を粘土状にした(混合工程)。次に、上記試料Y1と同様にして成形工程及び焼成工程を行い、上記試料Y1と同形状のハニカム体基材を得た。これを試料Y12とする。
また、混合工程における粗大粒子に対する微細粒子の配合割合を変えて、さらに5種類のハニカム体基材(試料Y13〜試料Y17)を作製した。
具体的には、試料Y13は、混合工程において粗大粒子100質量部に対して微細粒子を5質量部用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y14は、混合工程において粗大粒子100質量部に対して微細粒子を10質量部用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y15は、混合工程において粗大粒子100質量部に対して微細粒子を20質量部用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y16は、混合工程において粗大粒子100質量部に対して微細粒子を30質量部用いて作製したハニカム体基材である。
また、試料Y17は、混合工程において粗大粒子100質量部に対して微細粒子を50質量部用いて作製したハニカム体基材である。
これらの試料Y13〜Y17は、微細粒子の配合割合を変更した点を除いては、上記試料Y12と同様にして作製したハニカム体基材である。
次に、上記のようにして得られた試料Y12〜試料Y17の各ハニカム体基材について、上記試料Y1〜Y6と同様にして、平均細孔径、気孔率、及びA軸強度を測定した。そして、混合工程における粗大粒子100質量部に対する微細粒子の配合割合と、ハニカム体基材の平均細孔径との関係を図10に示す。同図において、横軸は微細粒子の配合割合(質量部)を示し、縦軸はハニカム体基材の平均細孔径(μm)を示す。また、混合工程における粗大粒子100質量部に対する微細粒子の配合割合と、ハニカム体基材の気孔率との関係を図11に示す。同図において、横軸は微細粒子の配合割合(質量部)を示し、縦軸はハニカム体基材の気孔率(%)を示す。また、混合工程における粗大粒子100質量部に対する微細粒子の配合割合と、ハニカム体基材のA軸強度との関係を図12に示す。同図において、横軸は微細粒子の配合割合(質量部)を示し、縦軸はハニカム体基材のA軸強度(MPa)を示す。
図10より知られるごとく、混合工程においては、粗大粒子100質量部に対して微細粒子を5〜30質量部用いることにより、ハニカム体基材の平均細孔径を10〜20μmという範囲内に調整できることがわかる。そのため、圧力損失が低く、PMの捕集性能に優れたハニカム体基材を得ることができる。
また、図11より知られるごとく、粗大粒子100質量部に対して微細粒子を5〜30質量部用いることにより、ハニカム体基材の気孔率を40〜70%という範囲内に調整できることがわかる。そのため、圧力損失が低く、強度に優れたハニカム体基材を得ることができる。
また、図12より知られるごとく、粗大粒子100質量部に対して微細粒子を5〜30質量部用いることにより、2MPa以上というA軸強度が高いハニカム体基材を得ることができる。
このように、本例によれば、ハニカム体基材の製造にあたっては、粗大粒子100質量部に対して微細粒子を5〜30質量部用いることが好ましいことがわかる。
次に、本例においては、焼成工程における焼成条件を変えて複数のハニカム体基材を作製し、その特性を評価する。なお、焼成条件の検討にあたっては、焼成時の焼結挙動を調べるために、混合工程において粗大粒子を用いずに微細粒子を用いて検討を行う。
具体的には、まず、αアルミナからなるメジアン径0.2μmかつ最大粒径0.5μmの微細粒子100質量部と、水酸化アルミニウムからなるメジアン径5μmの前駆体粒子5質量部とを乾式混合した。次いで、原料混合物に水、有機バインダ、及び保湿材を添加して混合することにより、原料混合物を粘土状にした。次に、上記試料Y1と同様にして成形工程を行い、上記試料Y1と同形状のハニカム成形体(直径φ30mm×長さL50mmの円柱状)を得た。
次いで、円柱形状のハニカム成形体から直径φ5mm×長さL20mmの円柱状のハニカム成形体をくり抜いてこれを評価用試料とした。次いで、熱機械分析(TMA)装置((株)島津製作所製のTMA−60H)を用いて、ハニカム成形体の評価用試料を昇温速度20℃/minで最高温度1400℃まで加熱した。加熱は、窒素及び酸素の混合ガス雰囲気(酸素濃度5体積%)、又は大気(酸素濃度約21体積%)を流速50mL/minでハニカム成形体試料に流通させながら行った。そして、加熱時における評価用試料の膨張収縮度(%)をTMA装置により測定した。その結果を図13及び図14に示す。
図13は、窒素及び酸素の混合ガス雰囲気(酸素濃度5体積%)での加熱時における温度と膨張収縮度との関係を示す。一方、図14は、大気ガス雰囲気(酸素濃度約21体積%)での加熱時における温度と膨張収縮度との関係を示す。図13及び図14においては、いずれも、横軸は加熱時の温度(℃)を示し、縦軸は膨張収縮度(%)を示す。
図13より知られるごとく、ハニカム成形体は、温度1200℃からαアルミナの焼結にともない急速な収縮が認められる。したがって、所望の基材強度を得るためには、焼成最高温度を1200以上にして焼成を行うことが好ましい。また、焼成温度がより高ければ、より短時間でαアルミナを焼結させることができるため、より短時間で所望の強度のハニカム体基材を得ることができる。
また、図13より知られるごとく、酸素濃度が5体積%の焼成雰囲気においては、温度1400℃まで膨張収縮挙動が測定できることがわかる。即ち、酸素濃度が5体積%の焼成雰囲気においては、少なくとも温度1400℃までハニカム成形体はそのハニカム構造を保持できている。一方、図14より知られるごとく、酸素濃度が約21%の大気焼成雰囲気においては、ハニカム成形体は約280℃において瞬間的に収縮していた。これは、酸素濃度の高い焼成条件下においては、ハニカム成形体においてαアルミナの粒子及びαアルミナ前駆体の粒子を保持するバインダが燃焼し、ハニカム成形体のハニカム構造が崩壊することを示す。したがって、焼成工程においては、温度1200℃未満における雰囲気ガスの酸素濃度を5体積%以下に調整することが好ましい。
(実施例3)
本例は、αアルミナからなるハニカム体基材に、アルカリ触媒を担持してなる排ガス浄化フィルタを作製し、その特性を評価する例である。
本例の排ガス浄化フィルタ2は、図15及び図16に示すごとく、αアルミナからなるハニカム体基材3を有する。ハニカム体基材3は、筒形状の外周壁31と、外周壁31内において四角形格子状に配設された多孔質の隔壁32と、該隔壁32に囲まれて軸方向に伸びる多数のセル33とを有する。各セル33は、円柱形状のハニカム体基材3の軸方向に伸びるように形成されている。
ハニカム体基材3においては、複数のセル33のうち、排ガスが流入する流入セル331の下流側の端部39と排ガスを排出する排出セル332の上流側の端部38とが栓部35により閉塞されている。栓部35は、ハニカム体基材の両端面38、39において隣り合うセル33の開口部を交互に閉塞し、いわゆる市松模様状に配設されている。
また、本例の排ガス浄化フィルタ2において、ハニカム体基材3の隔壁32には、アルカリ触媒(図示略)が担持されている。本例において、アルカリ触媒は、ソーダライトとアルカリ金属元素源(炭酸カリウム)との混合物を焼成してなる。
以下、本例の排ガス浄化フィルタの製造方法について、説明する。
具体的には、まず、セルの両端が開口したハニカム体基材(図2及び図3参照)を準備した。かかるハニカム体基材としては、実施例2の試料Y3を用いた。
次いで、シリカ−アルミナ複合材料に、水、有機バインダ、及び保湿剤を添加して混合し、粘土状の栓部形成材料を作製した。そして、栓部形成材料により、ハニカム体基材(試料Y3)の各セルの両端面の開口部のうちの一方をそれぞれ塞ぐと共に、ハニカム体基材の一方の端面において、セルの開口部を交互に塞いだ。次いで、電気炉を用いて、ハニカム体基材を大気雰囲気で昇温速度200℃/時間で最高温度650℃まで昇温させ、この最高温度で3時間加熱する熱処理を行った。
このようにして、図15及び図16に示すごとく、複数のセル33のうち、排ガスが流入する流入セル331の下流側の端部39と排ガスを排出する排出セル332の上流側の端部38とが栓部35により閉塞されたハニカム体基材3を得た。
次に、ハニカム体基材に担持させるアルカリ触媒を準備した。本例において、アルカリ触媒としては、実施例1の上記試料X1を用いた。
そして、アルカリ触媒(試料X1)、無機バインダ、及び分散材を水に添加し、撹拌することにより、触媒スラリーを作製した。次いで、この触媒スラリーに、上述のようにして栓部を形成したハニカム体基材を浸漬し、ハニカム体基材に触媒スラリーを含浸させた。
次に、ハニカム体基材の一方の端面にエアーを吹き付けると共に、ハニカム体基材の他方の端面から吸引を行うことにより、ハニカム体基材から残留水分を簡易的に除去した。その後、熱風発生機を用いて、ハニカム体基材に温度200℃の熱風を送り、ハニカム体基材中の残留水分を完全に除去した。次いで、電気炉中で、ハニカム体基材を大気雰囲気で昇温速度200℃/時間で最高温度650℃まで昇温させ、この最高温度でハニカム体基材を3時間加熱する熱処理を行った。
このようにして、αアルミナからなるハニカム体基材にアルカリ触媒が担持された排ガス浄化フィルタを得た。これを試料E1とする。なお、試料E1において、アルカリ触媒の担持量は、排ガス浄化フィルタ1Lあたりに40gである。
次に、試料E1の耐熱性を評価するために、電気炉を用いて、大気雰囲気中にて昇温速度200℃/時間で試料E1を最高温度750℃まで昇温させ、この温度750℃で20時間保持させる熱処理を行った。この熱処理後の試料を試料E2とする。
また、試料E1の耐熱性を評価するために、電気炉を用いて、大気雰囲気中にて昇温速度200℃/時間で試料E1を最高温度800℃まで昇温させ、この温度800℃で50時間保持させる熱処理を行った。この熱処理後の試料を試料E3とする。
また、本例においては、上記試料E1の比較用として、コージェライトからなるハニカム体基材にアルカリ触媒が担持された排ガス浄化フィルタを作製した。
具体的には、まず、コージェライトからなる直径φ30mm×長さL50mmの円柱形状のハニカム体基材を準備した。このハニカム体基材は、材質がαアルミナの代わりにコージェライトからなる点を除いては、上記試料E1のハニカム体と同様のものであり、端面には試料E1と同様に市松模様状に栓部が形成されている。
次に、コージェライトからなるハニカム体基材にアルカリ触媒を担持させた。担持方法は、上記試料E1と同様にして行った。このようにして、コージェライトからなるハニカム体基材にアルカリ触媒が担持された比較用の排ガス浄化フィルタを得た。これを試料C1とする。なお、試料C1において、アルカリ触媒の担持量は、上記試料E1と同様に、排ガス浄化フィルタ1Lあたりに40gである。
また、試料C1の耐熱性を評価するために、電気炉を用いて、大気雰囲気中にて昇温速度200℃/時間で試料C1を最高温度750℃まで昇温させ、この温度750℃で20時間保持させる熱処理を行った。この熱処理後の試料を試料C2とする。
また、上記試料E1〜E3、試料C1、及び試料C2に対する更なる比較用として、実車両に搭載されていた排ガス浄化フィルタから評価基準用の試料(試料C0)を作製した。
具体的には、走行履歴が18万kmであるディーゼル車両に搭載されていた排ガス浄化フィルタから直径φ30mm×長さL50mmの円柱形状の排ガス浄化フィルタの試料をくり抜いた。この排ガス浄化フィルタは、コージェライトからなるハニカム体基材に貴金属触媒が担持されたものである。また、ハニカム体基材は、円筒形状の外周壁と、外周壁内において四角形格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有する。
次いで、シリカ−アルミナ複合材料に、水、有機バインダ、及び保湿剤を添加して混合し、粘土状の栓部形成材料を作製した。そして、栓部形成材料により、上述のようにしてくり抜いた排ガス浄化フィルタの各セルの両端面の開口部のうちの一方をそれぞれ塞ぐと共に、排ガス浄化フィルタの一方の端面において、セルの開口部を交互に塞いだ。次いで、電気炉を用いて、ハニカム体基材を大気雰囲気で昇温速度200℃/時間で最高温度650℃まで昇温させ、この最高温度で3時間加熱する熱処理を行った。このようにして、上記試料E1と同様に栓部を形成した。これを評価基準用の試料C0とする。
次に、2.2L直噴コモンレールディーゼルエンジンを用いて各評価サンプル(試料E1〜E3、試料C1、試料C2、及び試料C0)に、実際のパティキュレートマター(PM;粒子状物質)を堆積させた。PMの堆積量は、評価サンプル1Lあたりに6.7gとした。
次いで、(株)堀場製作所製のモデルガス評価装置を用いて、PMが堆積した各評価サンプルを各設定最高温度(450℃、500℃、550℃あるいは600℃)まで加熱してPMを燃焼させた。このとき、PMの燃焼に起因する一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO2)の生成量からPM燃焼量を算出し、評価サンプル1Lあたり且つ単位時間(min)あたりのPM燃焼速度を求めた。
具体的には、各評価サンプルに、酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度10体積%、流速40L/min)を供給しながら、各評価サンプルを昇温速度50℃/minで温度290℃まで加熱する。温度290℃に達したところで、無酸素雰囲気(窒素ガス100体積%、流量40/min)に切り替え、さらに昇温速度50℃/minで上述の各設定最高温度より75℃低い温度、具体的には、設定温度が450℃の場合には375℃、設定温度が500℃の場合には425℃、設定温度が550℃の場合には475℃、設定温度が600℃の場合には525℃まで加熱した。そして、設定最高温度よりも75℃低い温度にそれぞれ達したところで、再度酸素と窒素との混合ガス(酸素濃度10体積%、流速40L/min)に切り替え、さらに昇温速度50℃/minで各設定最高温度(450℃、500℃、550℃あるいは600℃)まで加熱し、この各設定最高温度で20分間保持した。このとき、設定最高温度から75℃低い温度にそれぞれ達して酸素と窒素との混合ガスに再度切り替えた直後から16分間における一酸化炭素(CO)及び二酸化炭素(CO2)の生成量から、評価サンプル1Lあたり且つ単位時間(min)あたりのPM燃焼速度を求め、これを各設定最高温度におけるPM燃焼速度とした。その結果を図17に示す。同図において、横軸は設定最高温度(℃)を示し、縦軸はPM燃焼速度(g/L/min)を示す。
図17より知られるごとく、試料C0においては温度600℃におけるPM燃焼速度が0.15g/L/minであるのに対して、試料E1においては約440℃という十分に低い温度で同等のPM燃焼速度に達している。また、試料E2及び試料E3においては、いずれも約480℃の温度で、温度600℃における試料C0のPM燃焼速度(0.15g/L/min)に匹敵する燃焼速度に達している。また、試料E2及び試料E3の各設定最高温度におけるPM燃焼速度がほぼ同等であることから、これらの試料においては熱劣化が収束しており、αアルミナからなるハニカム体基材にアルカリ触媒を担持させた排ガス浄化触媒においては、加熱劣化が起こりにくいことがわかる。
一方、試料C1においては約475℃の温度で、温度600℃における試料C0のPM燃焼速度(0.15g/L/min)と同等の燃焼速度に達している。これは試料E1に比べると劣っている。また、試料C1を熱処理した試料C2においては、温度600℃における試料C0のPM燃焼速度と同等の燃焼速度に達するまでに要する加熱温度が約580℃まで上昇していた。これは、コージェライトからなるハニカム体基材にアルカリ触媒を担持させた排ガス浄化触媒においては、αアルミナからなるハニカム体基材に比べて、加熱劣化が起こり易いことを示している。
以上のように、本例によれば、αアルミナからなるハニカム体基材にアルカリ触媒を担持させた排ガス浄化触媒(試料E1〜試料E3)は、コージェライトからなるハニカム体基材にアルカリ触媒を担持させた排ガス浄化触媒(試料C1及び試料C2)に比べて、高温環境下において触媒性能が劣化し難いことがわかる。
(実施例4)
本例においては、αアルミナを主成分とし、さらにアルカリ土類金属を含有するハニカム体基材を作製する。
本例においては、筒状の外周壁と、外周壁内において四角形格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有する実施例2と同様の構造のハニカム体基材を作製する。
その作製にあたっては、まず、αアルミナからなるメジアン径45μmの粗大粒子100質量部と、αアルミナからなるメジアン径0.2μmかつ最大粒径0.5μmの微細粒子10質量部と、水酸化アルミニウムからなるメジアン径5μmの前駆体粒子5.5質量部とを乾式混合した。次いで、原料混合物に、有機バインダ、及び保湿材を添加し、さらに硝酸マグネシウム水溶液を添加して混合することにより、原料混合物を粘土状にして坏土を得た(混合工程)。本例においては、硝酸マグネシウム水溶液の添加量を、粗大粒子、微細粒子、及び前駆体粒子の合計量に対して、酸化マグネシウム換算量で、0ppm、300ppm、500ppm、1000ppm、2000ppm、3000ppm、及び4000ppmにして、硝酸マグネシウムの配合量が異なる複数の坏土を作製した。
次いで、実施例2の試料Y1と同様にして坏土を押し出し成形し、直径φ30mm×長さL50mmの円柱状のハニカム成形体を作製した(成形工程)。
次に、電気炉内でハニカム成形体を最高温度1650℃で焼成した。焼成は、最高温度を1650℃に変更した点を除いては、実施例2の試料Y1と同様にして行った(焼成工程)。このようにして、ハニカム体基材を得た。このようにして得られたハニカム体基材を試料Y18〜Y24とする。
試料Y18〜Y24は、硝酸マグネシウム水溶液の添加量を、酸化マグネシウム換算量で、それぞれ0ppm、300ppm、500ppm、1000ppm、2000ppm、3000ppm、及び4000ppmにした点を除いては同様にして作製したハニカム体基材である(後述の表1参照)。
また、本例においては、混合工程において、硝酸マグネシウム水溶液の代わりに、酸化マグネシウム粒子を添加してハニカム体基材を作製した。
具体的には、まず、上述の試料Y18〜Y24と同様に、粗大粒子と微細粒子と前駆体粒子とを混合して原料混合物を得た。この原料混合粉に、水、有機バインダ、及び保湿材を添加し、さらに酸化マグネシウム粒子を添加して混合することにより、原料混合物を粘土状にして坏土を得た(混合工程)。本例においては、酸化マグネシウム粒子の添加量を、粗大粒子、微細粒子、及び前駆体粒子の合計量に対して、300ppm、500ppm、1000ppm、2000ppm、3000ppm、及び4000ppmにして、酸化マグネシウムの配合量が異なる複数の坏土を作製した。
次いで、上記試料Y18〜Y24と同様にして、成形工程及び焼成工程を行って、ハニカム体基材を得た。このようにして得られたハニカム体基材を試料Y25〜Y30とする。
試料Y25〜Y30は、酸化マグネシウムの添加量を、それぞれ300ppm、500ppm、1000ppm、2000ppm、3000ppm、及び4000ppmにした点を除いては同様にして作製したハニカム体基材である(後述の表1参照)。
次に、試料Y18〜Y30の各ハニカム体基材について、実施例2と同様にして、圧縮強度(A軸強度)を測定した。測定にあたっては、各試料について、それぞれ50個の測定サンプルを作製し、A軸強度を測定した。表1に、各試料のA軸強度(50個の測定サンプルの平均値)を示す。
また、試料18〜Y30について、MgO添加量と、A軸強度との関係を図18に示す。同図において、横軸はMgO添加量を示し、縦軸はA軸強度を示す。同図において、酸化マグネシウム源として硝酸マグネシウムを用いたものを丸印のプロットで表し、酸化マグネシウムを用いたものを三角印のプロットで表す。また、図18においては、50個の測定サンプルにおけるA軸強度のばらつきを各プロット点から上下に伸びるバーの長さで表している。
Figure 2013141637
硝酸マグネシウム及び酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の化合物を坏土中に添加して作製したハニカム体基材(試料Y19〜Y30)においては、焼成後のハニカム体基材に酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の酸化物が生成している。表1より知られるごとく、これらのハニカム体基材(試料Y19〜Y30)は、アルカリ土類金属を添加せずに作製したハニカム体基材(試料Y18)に比べて、A軸強度が向上していた。
また、表1より知られるごとく、酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の酸化物を坏土に添加するよりも、硝酸マグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩を添加した方が、より一層強度を向上させることができる。
また、図18より知られるごとく、アルカリ土類金属の塩を添加して作製したハニカム体基材(試料Y19〜Y24)は、アルカリ土類金属の酸化物を添加して作製したハニカム体基材(試料Y25〜Y30)に比べて、A軸強度をさらに向上させることができると共に、強度のばらつきを小さくすることができる。
ハニカム体基材においては、基材内部に部分的に強度の低い部分があると、その強度の低い部分が破壊基点となるためハニカム体基材全体の強度が低下するおそれがある。試料Y19〜Y24のように、アルカリ土類金属の塩を用いると、坏土中にアルカリ土類金属を均一に分散させることができる。そのため、焼成工程において焼成を均一に進行させることができ、図18に示すごとく、ハニカム体基材の強度のばらつきを小さくすることができる。それ故、ハニカム体基材の全体の強度を向上させることができる。
このように、本例によれば、混合工程において、坏土にアルカリ土類金属を添加し、αアルミナを主成分とするハニカム体基材にアルカリ金属の酸化物を含有させることにより、ハニカム体基材の強度を向上させることができる。また、坏土に添加するアルカリ土類金属化合物として、アルカリ土類金属の塩を採用することにより、ハニカム体基材の強度の更なる向上を図ることができるだけでなく、ハニカム体基材の強度のばらつきを小さくすることができる。
(実施例5)
本例は、αアルミナを主成分とし、さらにアルカリ土類金属を含有するハニカム体基材に、アルカリ触媒を担持してなる排ガス浄化フィルタを作製し、その特性を評価する例である。
本例の排ガス浄化フィルタは、アルカリ土類金属を含有するハニカム体基材を有する点を除いては、実施例3と同様の構成を備えている(図15及び図16参照)。
本例の排ガス浄化フィルタの作製にあたっては、まず、セルの両端が開口したハニカム体基材として、実施例4の試料Y18〜Y24を準備した。次いで、実施例3と同様にして、ハニカム体基材の複数のセルのうち、排ガスが流入する流入セルの下流側の端部と排ガスを排出する排出セの上流側の端部とを栓部により閉塞させた。
次に、ハニカム体基材に担持させるアルカリ触媒として、実施例1の上記試料X1を準備し、このアルカリ触媒を実施例3と同様にしてハニカム体基材に担持させた。
このようにして、各ハニカム体基材(試料Y18〜Y24)にアルカリ触媒が担持された排ガス浄化フィルタ(試料E4〜E10)を得た。
試料E4〜E10は、ハニカム体基材として実施例4のそれぞれ試料Y18〜Y24を用いた点を除いては、同様にして作製した排ガス浄化フィルタである。なお、試料E4〜E10において、アルカリ触媒の担持量は、排ガス浄化フィルタ1Lあたりに40gである。
次に、2.2L直噴コモンレールディーゼルエンジンを用いて各評価サンプル(試料E4〜E10)に、実際のパティキュレートマター(PM;粒子状物質)を堆積させた。PMの堆積量は、評価サンプル1Lあたりに6.7gとした。
次いで、(株)堀場製作所製のモデルガス評価装置を用いて、PMが堆積した各評価サンプルを各設定最高温度(450℃、500℃、あるいは550℃)まで加熱してPMを燃焼させる強制再生を行った。このとき、PMの燃焼に起因する一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO2)の生成量からPM燃焼量を算出し、評価サンプル1Lあたり且つ単位時間(min)あたりのPM燃焼速度を求めた。具体的には、実施例3と同様にして測定した。その結果を図19に示す。同図において、横軸は強制再生温度(設定最高温度)(℃)を示し、縦軸はPM燃焼速度(g/L/min)を示す。
図19より知られるごとく、αアルミナを主成分とし、さらにアルカリ土類金属の酸化物を含有するハニカム体基材(試料Y19〜Y24)に、アルカリ触媒を担持させた排ガス浄化フィルタ(試料E5〜E10)は、αアルミナからなり、アルカリ土類金属を含有していないハニカム体基材(試料Y18)にアルカリ触媒を担持させた排ガス浄化フィルタ(試料E4)と同程度の低温で、高いPM燃焼速度を示した。したがって、ハニカム体基材にアルカリ土類金属の酸化物を含有させても、PMの燃焼性能に悪影響を与えることはない。その一方で、上述の実施例4に示すごとく、ハニカム体基材の強度を向上させることができる。
以上のように、本例によれば、αアルミナを主成分とし、アルカリ土類金属の酸化物をさらに含有するハニカム体基材にアルカリ触媒を担持させた排ガス浄化フィルタは、αアルミナからなるハニカム体基材にアルカリ触媒を担持させた排ガス浄化フィルタと同様に、PMに対して優れた浄化性能を示すことがわかる。
1 ハニカム体基材
12 隔壁
13 セル

Claims (14)

  1. 格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有する柱状のハニカム体基材において、
    該ハニカム体基材は、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒を上記隔壁に担持して用いられ、
    上記ハニカム体基材の少なくとも上記隔壁は、αアルミナを主成分とすることを特徴とするハニカム体基材。
  2. 請求項1に記載のハニカム体基材において、上記隔壁は、αアルミナ100質量部に対して、アルカリ土類金属の酸化物を0.03〜0.4質量部含有することを特徴とするハニカム体基材。
  3. 請求項2に記載のハニカム体基材において、上記アルカリ土類金属は、少なくともMg及び/又はCaであることを特徴とするハニカム体基材。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のハニカム体基材において、気孔率が40〜70%で、平均細孔径が10〜20μmで、A軸強度が2MPa以上であることを特徴とするハニカム体基材。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のハニカム体基材において、上記アルカリ触媒は、アルカリ金属元素源及び/又はアルカリ土類金属元素源とゼオライトとの混合物、又はソーダライトを温度600℃以上で焼成してなることを特徴とするハニカム体基材。
  6. アルカリ金属を含有するアルカリ触媒を担持して用いられ、格子状に配設された多孔質の隔壁と、該隔壁に囲まれて軸方向に伸びる複数のセルとを有する柱状のハニカム体基材の製造方法において、
    αアルミナからなるメジアン径20〜60μmの粗大粒子と、αアルミナからなるメジアン径2μm以下の微細粒子と、焼成後にαアルミナを生成するαアルミナ前駆体粒子と、有機バインダと、水とを混合して原料混合物からなる坏土を作製する混合工程と、
    上記坏土を上記ハニカム体基材の形状に成形してハニカム成形体を得る成形工程と、
    上記ハニカム成形体を焼成することにより、上記ハニカム体基材を得る焼成工程とを有することを特徴とするハニカム体基材の製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法において、上記混合工程においては、上記粗大粒子100質量部に対して、上記微細粒子を5〜30質量部、及び上記αアルミナ前駆体粒子を0.5〜15質量部混合することを特徴とするハニカム体基材の製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の製造方法において、上記αアルミナ前駆体粒子は、水酸化アルミニウムからなることを特徴とするハニカム体基材の製造方法。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の製造方法において、上記混合工程においては、上記原料混合物にアルカリ土類金属をさらに添加し、該アルカリ土類金属の添加量は、上記粗大粒子と上記微細粒子と上記αアルミナ前駆体粒子との合計100質量部に対して、アルカリ土類金属の酸化物換算量で、0.03〜0.4質量部であることを特徴とするハニカム体基材の製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法において、上記アルカリ土類金属は、少なくともMg及び/又はCaであることを特徴とするハニカム体基材の製造方法。
  11. 請求項9又は10に記載の製造方法において、上記混合工程においては、上記アルカリ土類金属として、アルカリ土類金属の塩を添加することを特徴とするハニカム体基材の製造方法。
  12. 請求項6〜11のいずれか一項に記載の製造方法において、上記焼成工程においては、焼成最高温度1200〜2000℃で焼成を行うことを特徴とするハニカム体基材の製造方法。
  13. 請求項6〜12のいずれか一項に記載の製造方法において、上記焼成工程においては、昇温時における温度1200℃未満において雰囲気ガスの酸素濃度を5体積%以下に調整することを特徴とするハニカム体基材の製造方法。
  14. 請求項1〜5のいずれか一項に記載のハニカム体基材の上記隔壁に、アルカリ金属を含有するアルカリ触媒が担持されたことを特徴とする排ガス浄化フィルタ。
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