JP2013138657A - でんぷん麺 - Google Patents
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Abstract
【課題】でんぷん麺、とくに米麺に顕著である茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)の問題を、でんぷん麺の麺質、とくに食感を変えることなく解決可能なでんぷん麺を提供すること。
【解決手段】大麦粉、好ましくはβ−1,3−1,4−グルカンを10〜50質量%含有する大麦粉を添加して製造されたことを特徴とするでんぷん麺。該でんぷん麺は米麺であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】大麦粉、好ましくはβ−1,3−1,4−グルカンを10〜50質量%含有する大麦粉を添加して製造されたことを特徴とするでんぷん麺。該でんぷん麺は米麺であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、小麦粉を使用しないでんぷん麺に関し、品質、とくに、小麦粉麺では問題になっていなかった、でんぷん麺に特有の茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)の問題が解消されたでんぷん麺に関する。
麺類の生地の基本構造は、未糊化の澱粉粒が粘性物質で相互付着した形態である。この麺類生地は、その後必要に応じ圧延して麺帯生地、さらには引き伸ばして麺線生地としたのち、切断・押し出し等により、「麺」とし、それを茹でることで、ほぼ完全に糊化した「麺類食品」になるのであるが、この茹で時に、外周のみ糊化して中心部が糊化しないと「芯」が残る麺になってしまうので、中心部まで均質に糊化するように、十分に茹でる必要がある。
ここで、小麦粉を主体としたうどん、中華麺、パスタなどの「小麦粉麺」では、上記粘性物質は原料混捏中に生成する、小麦粉中の蛋白質を主体として形成されるグルテンであり、このグルテンは小麦粉澱粉と強固な複合体を形成するため、小麦粉に加水して混捏するだけで簡単に麺類生地を得ることができる。一方、そば粉、米粉、大麦粉などの小麦粉以外の穀粉や、穀粉などから精製された澱粉にはグルテンを形成する蛋白質は含まれない。そのため、小麦粉以外の穀粉や澱粉を使用主体とした、そば、米麺、はるさめ、大麦麺などの「でんぷん麺」では、麺類生地を製造する場合は、粘性物質として小麦粉や活性グルテンを添加する方法や、自然薯や増粘多糖類のような粘性物質を添加する方法もあるが、一般的にあるいは伝統的には、生地の一部が糊化した部分糊化生地とする方法を採る。
この部分糊化生地を製造する方法としては基本的には3通りある。1つ目の方法は、やや弱い加熱により生地に含まれる澱粉の一部のみを糊化する方法、2つ目の方法は、糊化しやすい澱粉あるいは糊化澱粉と、糊化しにくい澱粉を組み合わせて、麺類生地製造時にやや弱い加熱を行い糊化しやすい澱粉のみを糊化する方法、3つ目の方法は、生地原料の一部をあらかじめ完全糊化して、残余の生地原料に添加して混合して麺類生地を製造する方法、である。
このようにして得られたでんぷん麺の「部分糊化生地」の基本構造は、糊化した澱粉ゲル中に、未糊化の澱粉粒や、膨潤した澱粉粒が分散した形態である点で、生地に含まれる澱粉が未糊化の澱粉粒のみからなる小麦粉麺と大きくその構造が異なる。
このでんぷん麺と小麦粉麺の構造の違いにより、でんぷん麺では小麦粉麺にはない課題が存在する。
このでんぷん麺と小麦粉麺の構造の違いにより、でんぷん麺では小麦粉麺にはない課題が存在する。
まず、麺は、食する前に茹でることとなるが、この「茹で」は糊化することに他ならず、また、良好な食感と物性(ぼそぼそしない。もっちりした食感、一定の引張り強度、一定の歯ごたえ、等)のため、ほぼ完全糊化が求められる。
小麦粉麺であれば、生地の製造から食するまで、糊化は茹で時の1回のみであることから、食感や物性の制御は、茹で時の状況のみ考慮すればよいため、生地に配合する副原料で(澱粉に由来する、あるいは澱粉に関係する)食感や物性の制御を簡単に行うことができる。
また、小麦粉麺は、グルテンという粘弾性も伸展性も良好な粘性物質と澱粉粒が強固に複合体を形成しているため、茹で時にも澱粉粒の流出がおこりにくく、さらに、澱粉粒が糊化した後もグルテン膜中に保持されるため茹で汁中への溶出もおこりにくい。
小麦粉麺であれば、生地の製造から食するまで、糊化は茹で時の1回のみであることから、食感や物性の制御は、茹で時の状況のみ考慮すればよいため、生地に配合する副原料で(澱粉に由来する、あるいは澱粉に関係する)食感や物性の制御を簡単に行うことができる。
また、小麦粉麺は、グルテンという粘弾性も伸展性も良好な粘性物質と澱粉粒が強固に複合体を形成しているため、茹で時にも澱粉粒の流出がおこりにくく、さらに、澱粉粒が糊化した後もグルテン膜中に保持されるため茹で汁中への溶出もおこりにくい。
それに対してでんぷん麺は、「部分糊化生地」の製造時と茹で時と、麺として食すために2回糊化工程があり、しかも1回目の糊化では部分糊化、2回目の糊化では完全糊化、と相反する糊化制御を行う必要がある。そのため、副原料で食感や物性の制御がしにくいという問題がある。
また、でんぷん麺は、粘性物質が澱粉ゲルであり水溶性であるため茹で時に表面から徐々に澱粉粒が流出することに加え、茹で時の長時間加熱で、澱粉ゲル自体の崩壊、溶出が簡単に起こり、茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)が小麦粉麺に比べて極めて大きいという問題がある。
とくにでんぷん麺の澱粉が米粉である場合、すなわち米麺の場合は、米粉は澱粉粒が他の穀粉のでんぷんに比べて粒径が小さいため、澱粉粒の流失もおきやすく、さらに、最高糊化粘度も小麦よりはるかに高いことから上記問題が特に顕著である。
また、でんぷん麺は、粘性物質が澱粉ゲルであり水溶性であるため茹で時に表面から徐々に澱粉粒が流出することに加え、茹で時の長時間加熱で、澱粉ゲル自体の崩壊、溶出が簡単に起こり、茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)が小麦粉麺に比べて極めて大きいという問題がある。
とくにでんぷん麺の澱粉が米粉である場合、すなわち米麺の場合は、米粉は澱粉粒が他の穀粉のでんぷんに比べて粒径が小さいため、澱粉粒の流失もおきやすく、さらに、最高糊化粘度も小麦よりはるかに高いことから上記問題が特に顕著である。
このことから、でんぷん麺の品質改良は、小麦粉麺に比べて困難であり、また小麦粉麺で使用した改良成分は必ずしもでんぷん麺では有効でない場合が多く、またでんぷん麺特有の問題に対する改良効果があるものでもない。
たとえば、食感の改良で弾力性(コシ)の改良のためには、小麦粉麺の場合はグルテンを強化すればよく、そのため食塩を添加して混捏を十分に行う方法や、アスコルビン酸などの酸化剤の添加や乳化剤の添加が行われる。また、単純に小麦粉澱粉ゲルの強度を上げる目的で、乳清蛋白質、増粘多糖類、ゲル化剤などの増粘安定剤を添加する方法も行われる。
たとえば、食感の改良で弾力性(コシ)の改良のためには、小麦粉麺の場合はグルテンを強化すればよく、そのため食塩を添加して混捏を十分に行う方法や、アスコルビン酸などの酸化剤の添加や乳化剤の添加が行われる。また、単純に小麦粉澱粉ゲルの強度を上げる目的で、乳清蛋白質、増粘多糖類、ゲル化剤などの増粘安定剤を添加する方法も行われる。
しかし、これらの成分を、でんぷん麺、例えば米粉麺に添加した場合、米粉麺にはグルテンは存在しないことから混捏の調整や酸化剤や乳化剤の添加は当然効果がない。また、増粘安定剤の添加は澱粉ゲル強度をアップすることはできるが、茹で時の澱粉粒の流出の抑制は困難であり、また長時間の茹でによる崩壊、溶出を抑制することもまた困難であることに加え、でんぷん麺の麺質、とくにでんぷん麺特有の食感を大きく損ねてしまうという問題があった。
そもそも、小麦粉麺では茹で汁への澱粉粒の流出や澱粉ゲルの崩壊、溶出もおこりにくいことから、泡立ちがあったとしても少量の水の添加、いわゆるびっくり水の添加で対応可能であることもあり、茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)の問題はほとんど発生しない。
そもそも、小麦粉麺では茹で汁への澱粉粒の流出や澱粉ゲルの崩壊、溶出もおこりにくいことから、泡立ちがあったとしても少量の水の添加、いわゆるびっくり水の添加で対応可能であることもあり、茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)の問題はほとんど発生しない。
このような状況から、でんぷん麺では、でんぷん麺特有の改良方法が提案されている。
たとえば、茹で損失の改善のための2〜10重量%の不溶性食物繊維を添加する方法(例えば特許文献1参照)や、特定の増粘安定剤を添加する方法(例えば特許文献2参照)が挙げられる。
しかし、特許文献1の方法では、強い咀嚼性が付与されてしまうため食感が大きく低下するという問題があり、特許文献2の方法では、茹で時の解れ性が悪化することに加え、糊化部分と非糊化部分の食感の分離感があるなど食感が悪化するという問題があった。
たとえば、茹で損失の改善のための2〜10重量%の不溶性食物繊維を添加する方法(例えば特許文献1参照)や、特定の増粘安定剤を添加する方法(例えば特許文献2参照)が挙げられる。
しかし、特許文献1の方法では、強い咀嚼性が付与されてしまうため食感が大きく低下するという問題があり、特許文献2の方法では、茹で時の解れ性が悪化することに加え、糊化部分と非糊化部分の食感の分離感があるなど食感が悪化するという問題があった。
一方、麺類に大麦粉を使用することがある。たとえば昔から「大麦麺」が伝承されているが、これは大麦粉を主体に小麦粉をつなぎとして添加して製造された麺である。また、大麦粉を麺類の改質剤として使用した例もあり、弾力性の改善を目的として特定の処理を行った大麦粉を添加したうどん(特許文献3参照)や、つるりとした食感の付与を目的として大麦粉を添加した多加水麺(特許文献4参照)について提案されている。
しかし、大麦麺は「つなぎ」として小麦粉の添加を必要とするものであることからでんぷん麺ではないし、特許文献3及び特許文献4には、でんぷん麺の記載がないことに加え、特許文献3では大麦粉の添加量は、実施例によると、小麦粉285gに対し15g(小麦粉100質量部あたり5質量部)、特許文献4では小麦粉1kgに対し10g(小麦粉100質量部あたり1質量部)であり、その添加量は極めて微量である。
しかし、大麦麺は「つなぎ」として小麦粉の添加を必要とするものであることからでんぷん麺ではないし、特許文献3及び特許文献4には、でんぷん麺の記載がないことに加え、特許文献3では大麦粉の添加量は、実施例によると、小麦粉285gに対し15g(小麦粉100質量部あたり5質量部)、特許文献4では小麦粉1kgに対し10g(小麦粉100質量部あたり1質量部)であり、その添加量は極めて微量である。
このように特許文献3、4において添加量が少ない理由は、小麦粉麺の改質を目的とからである。すなわち、上述のとおり、小麦粉麺では、グルテンという粘弾性も伸展性も良好な粘性物質に由来する弾力のある食感が主であり、その食感を保持しつつ食感の改良を行う必要があるためもともと副原料の添加量が少なく制限されること、及び、引用文献3はグルテン由来の弾力性の改善が目的であり、引用文献4はグルテン由来の付着性の低減が目的であるため、少量で効果が出ることが明白なためである。そして、それらの効果の有効成分が大麦粉に含まれるβグルカンであることが記載されていることからもわかるように、βグルカンのもつ増粘安定剤としての作用が主体であり、増粘安定剤は少量添加が必須であり、大量に添加すると食感が悪化することが自明であるためである。
そして、増粘安定剤をでんぷん麺に添加すると、上述のように、解れ性が悪化し、食感も悪化してしまうことが明らかである。
このような状況から、でんぷん麺に特有の、茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)の問題を、でんぷん麺の麺質、とくに食感を変えることなく解決可能なでんぷん麺の製造方法が求められていた。
そして、増粘安定剤をでんぷん麺に添加すると、上述のように、解れ性が悪化し、食感も悪化してしまうことが明らかである。
このような状況から、でんぷん麺に特有の、茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)の問題を、でんぷん麺の麺質、とくに食感を変えることなく解決可能なでんぷん麺の製造方法が求められていた。
従って、本発明の目的は、でんぷん麺、とくに米麺に顕著である茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)の問題を、でんぷん麺の麺質、とくに食感を変えることなく解決することが可能なでんぷん麺を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、でんぷん麺において増粘安定剤を添加使用する場合は、小麦粉麺での増粘安定剤としての添加量を超えて大量に添加することで、上記問題を解決可能であることを知見した。
すなわち、大麦粉が、糊化開始温度が高く最高粘度も低く、それ自体、糊化しにくいという性質を利用し、大麦粉を増粘安定剤としてではなく、逆に澱粉の糊化を抑制することで、でんぷん麺特有の問題の改善が可能であることを見出したものである、
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、大麦粉を添加して製造されたことを特徴とするでんぷん麺を提供するものである。
すなわち、大麦粉が、糊化開始温度が高く最高粘度も低く、それ自体、糊化しにくいという性質を利用し、大麦粉を増粘安定剤としてではなく、逆に澱粉の糊化を抑制することで、でんぷん麺特有の問題の改善が可能であることを見出したものである、
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、大麦粉を添加して製造されたことを特徴とするでんぷん麺を提供するものである。
本発明によれば、でんぷん麺、とくに米麺に顕著である茹で汁のにごり、泡立ちの激化、吹きこぼれの発生、そして麺重量の減少(茹で損失)の問題を、でんぷん麺の麺質、とくに食感を変えることなく解決することができる。
まず、本発明で使用する大麦粉について述べる。
本発明で使用する大麦粉は、大麦粒を必要に応じ歩留り60%程度まで精白(搗精)した後、これを粉砕することによって得られるものであり、さらに必要に応じ、精製、蒸煮、加熱、分級、漂白などの処理を施したもの、いずれも用いることができる。なお、原料となる大麦は主食用、醸造用、飼料用等、いずれも使用することができる。特にβグルカンを多く含むものが望ましく、具体的にはβグルカンを10〜50質量%、好ましくは10〜30質量%含有する大麦粉が好ましい。
本発明で使用する大麦粉は、大麦粒を必要に応じ歩留り60%程度まで精白(搗精)した後、これを粉砕することによって得られるものであり、さらに必要に応じ、精製、蒸煮、加熱、分級、漂白などの処理を施したもの、いずれも用いることができる。なお、原料となる大麦は主食用、醸造用、飼料用等、いずれも使用することができる。特にβグルカンを多く含むものが望ましく、具体的にはβグルカンを10〜50質量%、好ましくは10〜30質量%含有する大麦粉が好ましい。
該大麦粉を得るには、原料となる大麦として、βグルカンを比較的多量に含むことが知られている大麦、例えば蛋白質含有量の高い性質を持った二条や六条の大麦種、あるいは、澱粉がもち性の性質を持ったもち性皮つき大麦、もち性裸大麦を使用する方法、大麦粒の外周部と内部でのβグルカン含量及び存在形態の違いを利用して粉砕後に分級してβグルカン含量の高い部分を得た分級大麦粉を使用する方法、大麦粉に、大麦粉から抽出した水溶性βグルカンを添加した大麦粉組成物を使用する方法があり、その3法のどちらを行ってもよく、また2法または3法を組み合わせてもよい。
なかでも本発明は、分級大麦粉を使用することが好ましく、より好ましくは、βグルカンを比較的多量に含むことが知られている大麦を使用した分級大麦粉を使用する。
なかでも本発明は、分級大麦粉を使用することが好ましく、より好ましくは、βグルカンを比較的多量に含むことが知られている大麦を使用した分級大麦粉を使用する。
ここで、分級大麦粉の具体的な製造方法について述べる。
上記分級大麦粉を得るためには、少なくとも胚乳部分を50質量%以上含む大麦を、粒子径500μm以上の粒子が10体積%以下、好ましくは5体積%以下、より好ましくは0であり且つ粒子径40μm以下の粒子が30〜95体積%、好ましくは40〜70体積%、より好ましくは48〜60体積%となるように粉砕する工程A、及び該工程Aで得られた粉砕物から粒子径50〜500μmの粒子が80体積%以上、好ましくは90体積%以上、より好ましくは99体積%以上の画分を得る工程B、をおこなう。
上記分級大麦粉を得るためには、少なくとも胚乳部分を50質量%以上含む大麦を、粒子径500μm以上の粒子が10体積%以下、好ましくは5体積%以下、より好ましくは0であり且つ粒子径40μm以下の粒子が30〜95体積%、好ましくは40〜70体積%、より好ましくは48〜60体積%となるように粉砕する工程A、及び該工程Aで得られた粉砕物から粒子径50〜500μmの粒子が80体積%以上、好ましくは90体積%以上、より好ましくは99体積%以上の画分を得る工程B、をおこなう。
まず、大麦、好ましくは「カシマムギ」及び/又は「ミノリムギ」を粉砕するが、その際の原料としては、少なくとも胚乳部分を50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上含む大麦原料を使用する。尚、この胚乳部分の含量は、個々の大麦粒自体における胚乳部分含量ではなく、用いる原料全体としての割合である。
上記大麦の粉砕方法は、常法に従えば良く、例えば、ローラー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ハンマーミル(粉砕機)、石臼粉砕機などを使用して粉砕すればよい。
上記大麦の粉砕方法は、常法に従えば良く、例えば、ローラー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ハンマーミル(粉砕機)、石臼粉砕機などを使用して粉砕すればよい。
通常、βグルカンは、大麦粒全体に分布しており、胚乳では細胞壁成分として存在している。本発明者らは、βグルカンやアラビノキシランを高含有する画分を得るための最適な粉砕物の形態について篩い分画、粒度分布計による測定、顕微鏡観察等を行って検討したところ、大麦には5〜40μmの範囲の大きさを持つデンプン粒が含まれており、デンプン粒の数10〜数100個を含むように細胞壁が取り囲んでいることを観察した。実験室のコーヒーミルを用いて大麦粒を粉砕したところ、大麦粒は粉砕処理時間と共に微細化し、粉砕初期は500μm程度の数10〜数100個の胚乳細胞の塊が観察され、その後、粉砕が進むと100μm程度の大きさでは細胞壁が破砕され、細胞壁とデンプン粒が結着した塊が認められるようになり、最終的には細胞壁がデンプン粒と同様の大きさまで微細化し、数10μmの均一な微粉となった。本発明者らは、実験過程で、ある特定の粉砕条件では、細胞壁を微細化することなく、デンプン粒のみを細胞壁から離脱させ、これを篩い分画することでβ−1,3−1,4−グルカンを多く含む細胞壁成分とデンプン粒を分離することができ、その結果として、β−1,3−1,4−グルカンを濃縮できることを見出した。
上記の特定の粉砕条件とは、粒子径500μm以上の粒子が10体積%以下、好ましくは5体積%以下、より好ましくは0であり且つ粒子径40μm以下の粒子が30〜95体積%、好ましくは40〜70体積%、より好ましくは48〜60体積%となるように粉砕するものである。上記分画条件は、上記粉砕工程で得られた粉砕物から粒子径50〜500μmの粒子が80体積%以上、好ましくは90体積%以上、より好ましくは99体積%以上の画分を得るものである。
粉砕が足りないと、分画時に不要な澱粉などが多く混入して、β−1,3−1,4−グルカンの濃度が低下してしまう。
また、必要以上に粉砕してしまうと、β−1,3−1,4−グルカン及びアラビノキシランを含む粒子が更に細粒化して、分画で得られるβ−1,3−1,4−グルカンの量が減ってしまい、工業化適正が低下してしまう。
粉砕が足りないと、分画時に不要な澱粉などが多く混入して、β−1,3−1,4−グルカンの濃度が低下してしまう。
また、必要以上に粉砕してしまうと、β−1,3−1,4−グルカン及びアラビノキシランを含む粒子が更に細粒化して、分画で得られるβ−1,3−1,4−グルカンの量が減ってしまい、工業化適正が低下してしまう。
このように上記大麦を粉砕した後、得られた粉砕物から、粒子径50〜500μmの粒子を分画すればよい。分画方法は特に限定されず、例えば穀類の分級に通常用いられる篩い、気流分級などにより分画し、あるいは篩い分画では、例えば、所望の粗さのスクリーンを用いて一定時間、篩い分画して、スクリーン上の画分を分取すればよい。
このようにして粒子径50〜500μmの粒子を得ればよいが、粒子径50〜500μmの範囲外の粒子径の粒子が多少混入していても支障はないので、上記の通り、粒子径50〜500μmの粒子が上記割合の画分を得ればよい。
尚、得られた画分は、必要に応じて常法により所望の粒子径に粉砕あるいは微粉砕することが好ましい。
このようにして粒子径50〜500μmの粒子を得ればよいが、粒子径50〜500μmの範囲外の粒子径の粒子が多少混入していても支障はないので、上記の通り、粒子径50〜500μmの粒子が上記割合の画分を得ればよい。
尚、得られた画分は、必要に応じて常法により所望の粒子径に粉砕あるいは微粉砕することが好ましい。
本発明でいうでんぷん麺とは、小麦粉を使用しない麺のことであり、具体的には、ライ麦粉、大麦粉、粟粉、ヒエ(稗、キビ(黍)粉、ソバ粉、ダッタンソバ粉、米粉、クズ粉、サトイモ粉、サツマイモ粉、じゃがいも粉、緑豆粉、大豆粉、トウモロコシ粉、モロコシ(コウリャン)粉、アーモンド粉、ピーナッツ粉、じゃがいも粉、タピオカ粉、こんにゃく粉などの穀粉類、あるいは該穀粉から得られた澱粉を使用して得られた麺類のことを言う。なお、上記穀粉類には糊化穀粉や化工穀粉類が含まれ、澱粉には糊化澱粉や化工澱粉も含まれる。ただし、本発明では、大麦粉のみを使用したでんぷん麺は範囲に含まれない。
なお、活性グルテンについては、本発明では食感に応じ、任意に使用することができる。ただし、その添加量は少ない方がでんぷん麺特有の食感を阻害することがない点で好ましく、使用しないことが好ましい。
なお、活性グルテンについては、本発明では食感に応じ、任意に使用することができる。ただし、その添加量は少ない方がでんぷん麺特有の食感を阻害することがない点で好ましく、使用しないことが好ましい。
本発明のでんぷん麺における大麦粉の使用量は、でんぷん麺において「添加して使用する」ことから、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の50質量%未満であり、好ましくは30質量%以下である。なお、その下限は好ましくは5質量%、より好ましくは10質量%である。50質量%以上であるとでんぷん麺のそれぞれ特有の食感を損ねてしまうことに加え、大麦粉の糊化抑制作用が強すぎ、良好な品質の生地が得られない。また、10質量%未満であると、本発明の効果が得られないおそれがある。
なお、なかでも本発明の効果が高い点で、本発明のでんぷん麺は米粉及び/又は米澱粉を使用した麺、すなわち米麺であることが好ましい。
なお、米粉や米澱粉には、ジャポニカ米やインディカ米などの米の品種による違いや、玄米粉、発芽玄米粉、白米粉(うるち米粉又はもち米粉)をはじめ、上新粉、上用粉(米粉)、もち粉、道明寺粉、落雁粉、寒梅粉、白玉粉、求肥粉、みじん粉、乳児粉等、原料や製法によりさまざまな名称のものがあるが、いずれの米粉や米澱粉でも使用可能である。
なお、なかでも本発明の効果が高い点で、本発明のでんぷん麺は米粉及び/又は米澱粉を使用した麺、すなわち米麺であることが好ましい。
なお、米粉や米澱粉には、ジャポニカ米やインディカ米などの米の品種による違いや、玄米粉、発芽玄米粉、白米粉(うるち米粉又はもち米粉)をはじめ、上新粉、上用粉(米粉)、もち粉、道明寺粉、落雁粉、寒梅粉、白玉粉、求肥粉、みじん粉、乳児粉等、原料や製法によりさまざまな名称のものがあるが、いずれの米粉や米澱粉でも使用可能である。
また、本発明のでんぷん麺が米麺である場合は、米粉と米澱粉を併用するか、又は、米粉のみを使用する場合は、米粉は複数の粒度の米粉を使用することが好ましい。さらには複数の粒度の米粉と米澱粉を併用することがさらに好ましい。これは、米澱粉は澱粉粒径がもっとも小さい部類に属するためであり、米粉に米澱粉を併用したり、粒径が複数の粒度の米粉を使用したりすることで、糊化のし易さに差をつけることができ、茹で損失を抑制すると同時に、でんぷん麺の製造時においても生地物性の良好である生地を製造することができるためである。
なお、米粉と米澱粉との混合比は、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは30:70〜90:10、より好ましくは50:50〜90:10である。
なお、複数の粒度の米粉を使用する場合、米粉の粒度は150メッシュ以下の微細の米粉と150メッシュ超の粗粒の米粉を併用することが好ましく、より好ましくは150メッシュ以下のものと200メッシュ以上のものを併用、さらに好ましくは100メッシュ以下のものと200メッシュ以上のもの併用、最も好ましくは50メッシュ以下のものと200メッシュ以上のものを併用する。なお、細粒の米粉と粗粒の米粉との混合比は、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは30:70〜90:10、より好ましくは50:50〜90:10である。なお、米粉のメッシュの上限は500、下限は15である。
なお、米粉と米澱粉との混合比は、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは30:70〜90:10、より好ましくは50:50〜90:10である。
なお、複数の粒度の米粉を使用する場合、米粉の粒度は150メッシュ以下の微細の米粉と150メッシュ超の粗粒の米粉を併用することが好ましく、より好ましくは150メッシュ以下のものと200メッシュ以上のものを併用、さらに好ましくは100メッシュ以下のものと200メッシュ以上のもの併用、最も好ましくは50メッシュ以下のものと200メッシュ以上のものを併用する。なお、細粒の米粉と粗粒の米粉との混合比は、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは30:70〜90:10、より好ましくは50:50〜90:10である。なお、米粉のメッシュの上限は500、下限は15である。
また、本発明のでんぷん麺は、さらに膨潤抑制澱粉を使用することが好ましい。
膨潤抑制澱粉とは、アミロース含量が好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上であるハイアミロース澱粉や、リン酸架橋処理、乳化剤処理、湿熱処理等によって、澱粉ミセルを強化した化工澱粉である。これらの澱粉は、糊化した場合であっても、澱粉粒の形態を保持しているという特徴を有する。
なお、上記ハイアミロース澱粉の澱粉種については、米やコーンが一般的であるが、特に限定されないが、でんぷん麺に使用する主要な穀物種にあわせることが好ましく、たとえば米麺であれば米由来のハイアミロース澱粉を使用することが好ましい。
膨潤抑制澱粉とは、アミロース含量が好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上であるハイアミロース澱粉や、リン酸架橋処理、乳化剤処理、湿熱処理等によって、澱粉ミセルを強化した化工澱粉である。これらの澱粉は、糊化した場合であっても、澱粉粒の形態を保持しているという特徴を有する。
なお、上記ハイアミロース澱粉の澱粉種については、米やコーンが一般的であるが、特に限定されないが、でんぷん麺に使用する主要な穀物種にあわせることが好ましく、たとえば米麺であれば米由来のハイアミロース澱粉を使用することが好ましい。
また上記化工澱粉の原料澱粉としては、小麦澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉等の市販の澱粉質材料等を用いることができ、特に限定されないが、でんぷん麺に使用する主要な穀物種にあわせることが好ましく、たとえば米麺であれば米澱粉を使用することが好ましい。また、これらの澱粉質材料をあらかじめ、エーテル処理、酸化処理又はエステル化処理したものも、上記原料澱粉として使用することができる。
なお、上記膨潤抑制澱粉は、糊化処理をした糊化膨潤抑制澱粉として使用してもよい。
本発明の膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、好ましくは1〜35質量%、さらに好ましくは10〜30質量%、最も好ましくは15〜25質量%である。
なお、上記膨潤抑制澱粉は、糊化処理をした糊化膨潤抑制澱粉として使用してもよい。
本発明の膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、好ましくは1〜35質量%、さらに好ましくは10〜30質量%、最も好ましくは15〜25質量%である。
本発明のでんぷん麺には、上記の各成分以外に、通常の麺類食品の製造に用いられる食塩、甘味剤、着色料、調味料、苦味料、強化剤、界面活性剤、可溶化剤、増粘剤、糊料、賦形剤、防腐剤、香料、抗菌剤、殺菌剤、塩類、溶媒、キレート剤、中和剤、酸味料、pH調整剤、保存剤、緩衝剤、油脂、油脂加工品、卵類、乳、乳製品、乳加工品、乳蛋白質等の成分を使用することができる。
また、本発明のでんぷん麺の形態としては、生麺、半生麺、乾麺、揚げ麺、即席麺のどの形態であってもよい。
本発明のでんぷん麺の製造方法は特に限定されず、一般のでんぷん麺の製法により製造することができる。
たとえば穀類粉や澱粉の一部を分取し、これに加水、混合し、蒸しや板上での加熱等の方法で加熱して糊化し、冷却後にさらに残余の穀類粉や澱粉を添加してさらに混合し、これをロール圧延等の方法で圧延し、一定の寸法に切り出す方法等が挙げられる。
また、エクストルーダー等で全原料を加熱混合して部分糊化させ、冷却後にさらに混捏し、これをロール圧延等の方法で圧延し、一定の寸法に切り出す方法等が挙げられる。
さらには、全原料を部分糊化して後、さらに混和後、エクストルーダー等で完全糊化してから冷水に入れて冷却する方法も挙げられる。
なお、穀類粉を使用する場合、穀物粒を湿式粉砕機で磨砕して、穀類粉を含有する乳液とし、この乳液を利用して製造することももちろん可能である。
なお、最終製品が生麺の場合には上記工程で完成品となるが、冷凍麺の場合にはさらに冷凍し、乾麺や半乾麺の場合は必要に応じ熟成の後、乾燥する。
また、乾麺の場合にはさらに乾燥する。
たとえば穀類粉や澱粉の一部を分取し、これに加水、混合し、蒸しや板上での加熱等の方法で加熱して糊化し、冷却後にさらに残余の穀類粉や澱粉を添加してさらに混合し、これをロール圧延等の方法で圧延し、一定の寸法に切り出す方法等が挙げられる。
また、エクストルーダー等で全原料を加熱混合して部分糊化させ、冷却後にさらに混捏し、これをロール圧延等の方法で圧延し、一定の寸法に切り出す方法等が挙げられる。
さらには、全原料を部分糊化して後、さらに混和後、エクストルーダー等で完全糊化してから冷水に入れて冷却する方法も挙げられる。
なお、穀類粉を使用する場合、穀物粒を湿式粉砕機で磨砕して、穀類粉を含有する乳液とし、この乳液を利用して製造することももちろん可能である。
なお、最終製品が生麺の場合には上記工程で完成品となるが、冷凍麺の場合にはさらに冷凍し、乾麺や半乾麺の場合は必要に応じ熟成の後、乾燥する。
また、乾麺の場合にはさらに乾燥する。
次に本発明の澱粉溶出防止剤について述べる。
本発明の澱粉溶出防止剤は、大麦粉を有効成分とするものであり、茹で時におけるでんぷん麺の澱粉溶出を防止するものである。
該澱粉溶出防止剤の有効成分である大麦粉の、好ましいβ−1,3−1,4−グルカン含量や、でんぷん麺に対する添加量については上述のとおりである。
本発明の澱粉溶出防止剤は、大麦粉を有効成分とするものであり、茹で時におけるでんぷん麺の澱粉溶出を防止するものである。
該澱粉溶出防止剤の有効成分である大麦粉の、好ましいβ−1,3−1,4−グルカン含量や、でんぷん麺に対する添加量については上述のとおりである。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、「部」及び「%」は特記しない限り質量基準である。
〔製造例1〕(分級大麦粉の調製)
もち性裸大麦を外周部より削り、とう精歩合60%とした大麦粒(胚乳部分含量100質量%)をローラー式粉砕機で粉砕し、大麦粉砕物Aを得た。
大麦粉砕物Aにおける、粒子径500μm以上の粒子は0体積%であり、粒子径40μm以下の粒子は53.9体積%であった。
大麦粉砕物Aの2kgを140メッシュの篩にて60分間処理し、篩ON品440g(粒子径50〜500μmの粒子が95.6体積%の画分であった。)を得た。これを粉砕機(商品名:ミクロパウダー、ウエスト社製)の粒度つまみを10ミクロンにセットしてさらに粉砕し、分級大麦粉Aとした。
得られた分級大麦粉Aのβ−1,3−1,4−グルカン含量は13.2質量%であった。
〔製造例1〕(分級大麦粉の調製)
もち性裸大麦を外周部より削り、とう精歩合60%とした大麦粒(胚乳部分含量100質量%)をローラー式粉砕機で粉砕し、大麦粉砕物Aを得た。
大麦粉砕物Aにおける、粒子径500μm以上の粒子は0体積%であり、粒子径40μm以下の粒子は53.9体積%であった。
大麦粉砕物Aの2kgを140メッシュの篩にて60分間処理し、篩ON品440g(粒子径50〜500μmの粒子が95.6体積%の画分であった。)を得た。これを粉砕機(商品名:ミクロパウダー、ウエスト社製)の粒度つまみを10ミクロンにセットしてさらに粉砕し、分級大麦粉Aとした。
得られた分級大麦粉Aのβ−1,3−1,4−グルカン含量は13.2質量%であった。
〔製造例2〕(抽出大麦βグルカンの調製)
もち性裸大麦を研削式搗精機により削り、歩留まり82%まで精麦した。このとき発生した糠を糠−1とした。歩留まり82%まで精麦した大麦は、さらに研削式搗精機により削り、歩留まり55%まで精麦した。このとき発生した糠を粉砕物−1とした。容器(50L)に水道水20Lを入れ、撹拌しながら、15℃に調温した。これに糠−1の6kgを加え、2時間撹拌抽出し、連続遠心機にて固液分離後、上清を凍結乾燥し、抽出促進剤450gを得た。容器(70L)に水道水30Lを入れ、撹拌しながら、上記抽出促進剤を150g加え、溶解後、上記粉砕物−1の7.5kgを加えた。2時間、50℃で撹拌抽出してから連続遠心機にて固液分離後、上清を得た。得られた上清を煮沸し、冷却後に15Lの僅かに粘調なβグルカン液を得た。得られたβグルカン液に2倍量のエタノールを加えて沈殿を回収、乾燥させて、大麦から抽出された純度70%の水溶性βグルカン460gを得た(抽出大麦βグルカンA)。得られた抽出大麦βグルカンAの重量平均分子量は10万であった。
もち性裸大麦を研削式搗精機により削り、歩留まり82%まで精麦した。このとき発生した糠を糠−1とした。歩留まり82%まで精麦した大麦は、さらに研削式搗精機により削り、歩留まり55%まで精麦した。このとき発生した糠を粉砕物−1とした。容器(50L)に水道水20Lを入れ、撹拌しながら、15℃に調温した。これに糠−1の6kgを加え、2時間撹拌抽出し、連続遠心機にて固液分離後、上清を凍結乾燥し、抽出促進剤450gを得た。容器(70L)に水道水30Lを入れ、撹拌しながら、上記抽出促進剤を150g加え、溶解後、上記粉砕物−1の7.5kgを加えた。2時間、50℃で撹拌抽出してから連続遠心機にて固液分離後、上清を得た。得られた上清を煮沸し、冷却後に15Lの僅かに粘調なβグルカン液を得た。得られたβグルカン液に2倍量のエタノールを加えて沈殿を回収、乾燥させて、大麦から抽出された純度70%の水溶性βグルカン460gを得た(抽出大麦βグルカンA)。得られた抽出大麦βグルカンAの重量平均分子量は10万であった。
(米麺の製造)
〔実施例1〕
米粉(120メッシュ)9kg、湿熱処理ハイアミロース米粉澱粉3.25kg、乳化剤(HLB12のポリグリセリン脂肪酸エステル)0.3kg、4%食塩5.0kgを混合し、乳液を得た。該乳液を蒸し器にて100℃20分炊き上げ、糊化生地とした。ここに、米粉(120メッシュ)8.5kg、米粉(200メッシュ)5.75kg、上記分級大麦粉1.4kg、湿熱処理ハイアミロース米粉澱粉3.75kg、卵白0.3kgを添加し、4%食塩水を、生地状態を観察しながら徐々に添加(最終的に2.56kg)しつつ20分混捏して米麺生地を得た。混捏した生地を、乾燥機にて45℃、45分乾燥後、室温に3.5時間放置し熟成後、製麺機を用いて圧延、切断、麺線化し、45℃、2.5時間乾燥して米麺Aを得た。
得られた米麺Aにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の4.4質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、22.1質量%であった。
〔実施例1〕
米粉(120メッシュ)9kg、湿熱処理ハイアミロース米粉澱粉3.25kg、乳化剤(HLB12のポリグリセリン脂肪酸エステル)0.3kg、4%食塩5.0kgを混合し、乳液を得た。該乳液を蒸し器にて100℃20分炊き上げ、糊化生地とした。ここに、米粉(120メッシュ)8.5kg、米粉(200メッシュ)5.75kg、上記分級大麦粉1.4kg、湿熱処理ハイアミロース米粉澱粉3.75kg、卵白0.3kgを添加し、4%食塩水を、生地状態を観察しながら徐々に添加(最終的に2.56kg)しつつ20分混捏して米麺生地を得た。混捏した生地を、乾燥機にて45℃、45分乾燥後、室温に3.5時間放置し熟成後、製麺機を用いて圧延、切断、麺線化し、45℃、2.5時間乾燥して米麺Aを得た。
得られた米麺Aにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の4.4質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、22.1質量%であった。
〔実施例2〕
分級大麦粉1.4kgを3.0kgに変更し、乳液製造時の4%食塩水の添加量を5.0kgから5.2kgに、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから3.06kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Bを得た。
得られた米麺Bにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の9.0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、21.1質量%であった。
分級大麦粉1.4kgを3.0kgに変更し、乳液製造時の4%食塩水の添加量を5.0kgから5.2kgに、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから3.06kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Bを得た。
得られた米麺Bにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の9.0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、21.1質量%であった。
〔実施例3〕
分級大麦粉1.4kgを6.0kgに変更し、乳液製造時の4%食塩水の添加量を5.0kgから6.0kgに、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから3.4kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Cを得た。
得られた米麺Cにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の16.6質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、19.3質量%であった。
分級大麦粉1.4kgを6.0kgに変更し、乳液製造時の4%食塩水の添加量を5.0kgから6.0kgに、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから3.4kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Cを得た。
得られた米麺Cにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の16.6質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、19.3質量%であった。
〔実施例4〕
分級大麦粉1.4kgを9.0kgに変更し、乳液製造時の4%食塩水の添加量を5.0kgから6.8kgに、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから3.8kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Dを得た。
得られた米麺Dにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の23.0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、17.8質量%であった。
分級大麦粉1.4kgを9.0kgに変更し、乳液製造時の4%食塩水の添加量を5.0kgから6.8kgに、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから3.8kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Dを得た。
得られた米麺Dにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の23.0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、17.8質量%であった。
〔実施例5〕
分級大麦粉1.4kgを(分級大麦粉製造時の)大麦粉砕物A9.0kgに変更し、乳液製造時の4%食塩水の添加量を5.0kgから6.8kgに、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから3.8kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Eを得た。
得られた米麺Eにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の23.0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、17.8質量%であった。
分級大麦粉1.4kgを(分級大麦粉製造時の)大麦粉砕物A9.0kgに変更し、乳液製造時の4%食塩水の添加量を5.0kgから6.8kgに、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから3.8kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Eを得た。
得られた米麺Eにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の23.0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、17.8質量%であった。
〔実施例6〕
湿熱処理ハイアミロース米粉澱粉3.25kgを市販の米澱粉〔ミクロパール〕3.25kgに変更した以外は実施例4と同様の配合・製法で、米麺Fを得た。
得られた米麺Fにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の23.0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉を含有しないものであった。
湿熱処理ハイアミロース米粉澱粉3.25kgを市販の米澱粉〔ミクロパール〕3.25kgに変更した以外は実施例4と同様の配合・製法で、米麺Fを得た。
得られた米麺Fにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の23.0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉を含有しないものであった。
〔実施例7〕
湿熱処理ハイアミロース米粉澱粉3.25kgを無添加とし、乳液製造時の米粉(120メッシュ)の添加量を9kgから12.25kgに、米麺生地製造時の米粉(120メッシュ)の添加量を8.5kgから12.25kgに、米粉(200メッシュ)5.75kgから7.5kgに変更した以外は実施例4と同様の配合・製法で、米麺Gを得た。
得られた米麺Gにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の23.0質量%、米澱粉も膨潤抑制澱粉を含有しないものであった。
湿熱処理ハイアミロース米粉澱粉3.25kgを無添加とし、乳液製造時の米粉(120メッシュ)の添加量を9kgから12.25kgに、米麺生地製造時の米粉(120メッシュ)の添加量を8.5kgから12.25kgに、米粉(200メッシュ)5.75kgから7.5kgに変更した以外は実施例4と同様の配合・製法で、米麺Gを得た。
得られた米麺Gにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の23.0質量%、米澱粉も膨潤抑制澱粉を含有しないものであった。
〔実施例8〕
上記製造例2で得られた抽出大麦βグルカンA0.57kgを添加した以外は実施例3と同様の配合・製法で、米麺Hを得た。
得られた米麺Hにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の16.6質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、19.3質量%であった。
上記製造例2で得られた抽出大麦βグルカンA0.57kgを添加した以外は実施例3と同様の配合・製法で、米麺Hを得た。
得られた米麺Hにおける、大麦粉の使用量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の16.6質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、19.3質量%であった。
〔比較例1〕
分級大麦粉1.4kgを無添加に変更し、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから2.0kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Iを得た。
得られた米麺Iにおける、大麦粉の使用量は、0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、23.1質量%であった。
分級大麦粉1.4kgを無添加に変更し、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから2.0kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Iを得た。
得られた米麺Iにおける、大麦粉の使用量は、0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、23.1質量%であった。
〔比較例2〕
分級大麦粉1.4kgを無添加に変更し、上記製造例2で得られた抽出大麦βグルカンA1.7kgを添加し、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから2.0kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Jを得た。
得られた米麺Jにおける、大麦粉の使用量は、0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、23.1質量%であった。
分級大麦粉1.4kgを無添加に変更し、上記製造例2で得られた抽出大麦βグルカンA1.7kgを添加し、米麺生地製造時の4%食塩水の添加量を2.56kgから2.0kgに変更した以外は実施例1と同様の配合・製法で、米麺Jを得た。
得られた米麺Jにおける、大麦粉の使用量は、0質量%、米粉と米澱粉との混合比は77:23、膨潤抑制澱粉の添加量は、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量中の、23.1質量%であった。
(評価方法)
上記実施例1〜8及び比較例1、2で得られた米麺、並びに、市販のそうめん(比較例3)各10gを沸騰水中で4分間茹でた後に、下記の評価基準に従って食感(咀嚼性及びほぐれ性)及び茹で損失を評価し、結果を表1に記載した。
なお茹で損失の算出は下記の方法によった。
まず、茹でた麺は120℃70分、茹で汁は135℃90分、赤外線水分計で乾燥させ、下記の計算により、麺から茹で汁に移行した固形分量、すなわち茹で損失を算出し、下記結果を表1に記載した。
茹で損失=〔茹で汁中の固形物(g)/(茹で麺の固形物(g)+茹で汁の固形物(g))〕×100
上記実施例1〜8及び比較例1、2で得られた米麺、並びに、市販のそうめん(比較例3)各10gを沸騰水中で4分間茹でた後に、下記の評価基準に従って食感(咀嚼性及びほぐれ性)及び茹で損失を評価し、結果を表1に記載した。
なお茹で損失の算出は下記の方法によった。
まず、茹でた麺は120℃70分、茹で汁は135℃90分、赤外線水分計で乾燥させ、下記の計算により、麺から茹で汁に移行した固形分量、すなわち茹で損失を算出し、下記結果を表1に記載した。
茹で損失=〔茹で汁中の固形物(g)/(茹で麺の固形物(g)+茹で汁の固形物(g))〕×100
(調理直後の咀嚼性評価基準)
◎:良好なコシがあり、極めて良好
○+:コシがあり、良好
○:コシが感じられ、ほぼ良好
△:不良
×:極めて不良
(調理直後のほぐれ性評価基準)
◎:付着性が全くなく、つるつる感が優れ、のど越しも良好であり、極めて良好
○+:付着性がなく、つるつる感があり、のど越しも良好であり、良好
○:付着性がなく、のど越しも良好であり、ほぼ良好
△:やや付着性があり、のど越しもやや悪く不良である。
×:付着性が強く、極めて不良
(茹で損失の評価基準)
◎+:7.0%未満
◎:7.0%以上7.5%未満
○+:7.5%以上8.0%未満
○:8.0%以上8.5%未満
△:8.5%以上9.0%未満
×:9.0%以上
◎:良好なコシがあり、極めて良好
○+:コシがあり、良好
○:コシが感じられ、ほぼ良好
△:不良
×:極めて不良
(調理直後のほぐれ性評価基準)
◎:付着性が全くなく、つるつる感が優れ、のど越しも良好であり、極めて良好
○+:付着性がなく、つるつる感があり、のど越しも良好であり、良好
○:付着性がなく、のど越しも良好であり、ほぼ良好
△:やや付着性があり、のど越しもやや悪く不良である。
×:付着性が強く、極めて不良
(茹で損失の評価基準)
◎+:7.0%未満
◎:7.0%以上7.5%未満
○+:7.5%以上8.0%未満
○:8.0%以上8.5%未満
△:8.5%以上9.0%未満
×:9.0%以上
実施例1〜5、及び、比較例1を比較するとわかるように、大麦粉、とくにβグルカン含量の高めた分級大麦粉を添加して製造されたでんぷん麺(米麺)は、大麦粉を使用しないでんぷん麺(米麺)に比べ、咀嚼性、ほぐれ性が改良され、茹で損失が抑制されていることがわかる。そして、添加量が、でんぷん麺に使用する穀粉類及び澱粉の総量の5%未満である実施例1、5〜10質量%である実施例2、さらには10質量%以上である実施例3、4の順にその効果が高いことがわかる。
実施例4と、実施例6、7を比較するとわかるように、膨潤抑制澱粉を使用した実施例4に比べ、無添加や、膨潤力が抑制されていない通常の澱粉を使用したりすると本発明の効果が減じられることがわかる。
また実施例4と実施例8を比較するとわかるように、大麦粉とβグルカンを併用すると、大麦粉の添加量を減じても同等の効果が得られることがわかる。
なお比較例2をみるとわかるとおり、βグルカンの添加では、食感はあるていど改良されるものの、茹で損失は全く改善されないことがわかる。
また、そうめんの結果をみるとわかるように、小麦粉を使用した麺では茹で損失が発生せず、食感の良好であり、ほぐれ性も極めて良好、と、でんぷん麺(米麺)では問題となる点がまったく問題ないことがわかる。
また実施例4と実施例8を比較するとわかるように、大麦粉とβグルカンを併用すると、大麦粉の添加量を減じても同等の効果が得られることがわかる。
なお比較例2をみるとわかるとおり、βグルカンの添加では、食感はあるていど改良されるものの、茹で損失は全く改善されないことがわかる。
また、そうめんの結果をみるとわかるように、小麦粉を使用した麺では茹で損失が発生せず、食感の良好であり、ほぐれ性も極めて良好、と、でんぷん麺(米麺)では問題となる点がまったく問題ないことがわかる。
Claims (6)
- 大麦粉を添加して製造されたことを特徴とするでんぷん麺。
- 大麦粉がβ−1,3−1,4−グルカンを10〜50質量%含有する大麦粉であることを特徴とする請求項1記載のでんぷん麺。
- 上記でんぷん麺が米麺であることを特徴とする請求項1又は2記載のでんぷん麺。
- 米粉と米澱粉を併用するか、又は、米粉として複数の粒度の米粉を使用したことを特徴とする請求項3記載のでんぷん麺。
- さらに膨潤抑制でん粉を添加して製造されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のでんぷん麺。
- 大麦粉を有効成分とする、茹で時におけるでんぷん麺の澱粉溶出防止剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012000586A JP2013138657A (ja) | 2012-01-05 | 2012-01-05 | でんぷん麺 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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---|---|---|---|---|
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JP2020120595A (ja) * | 2019-01-30 | 2020-08-13 | 株式会社いたこ | 米を主材料とする麺の製造方法及び米麺 |
JP7169065B2 (ja) | 2017-12-26 | 2022-11-10 | 株式会社ニップン | 麺類用米粉、麺類用穀粉組成物、麺類用穀粉組成物を含む麺類用生地及び麺類用穀粉組成物を使用する麺類の製造方法 |
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2012
- 2012-01-05 JP JP2012000586A patent/JP2013138657A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019110868A (ja) * | 2017-12-26 | 2019-07-11 | 日本製粉株式会社 | 麺皮用米粉、麺皮用穀粉組成物、麺皮用穀粉組成物を含む麺皮用生地及び麺皮用穀粉組成物を使用する麺皮の製造方法 |
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JP2020120595A (ja) * | 2019-01-30 | 2020-08-13 | 株式会社いたこ | 米を主材料とする麺の製造方法及び米麺 |
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