JP2013137050A - ブレーキ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ブレーキ装置の姿勢が変化するような場合であっても、摩擦熱による周辺に悪影響が少なく、摩擦板の寿命が長いブレーキ装置を提供する。
【解決手段】 ブレーキ装置1は、回転軸3を有している。回転軸3には、それに対して周方向の移動が規制され、且つ軸線方向に移動可能な摩擦板5が設けられている。摩擦板5の軸線方向両側には、制動板7とアーマチュア6とが配されている。アーマチュア6は、ばね部材9によって付勢されて摩擦板5を制動板7へと押し付けられ、コイル11に電流を流すと摩擦板5から離れるようになっている。また、ブレーキ装置1は、一対の規制部材21,22を備えており、一対の規制部材21,22は、摩擦板5の軸線方向両側に夫々設けられ、アーマチュア6が摩擦板5から離されると摩擦板5がアーマチュア6及び制動板7に当たらないように摩擦板5の軸線方向の動きを規制するようになっている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回転軸を制動するためのブレーキ装置であって、例えば産業用ロボット等に備わるモータの出力軸を制動するためのブレーキ装置に関する。
産業用ロボットは、複数のアームが関節部を介して連結されて構成されており、最も先端に位置するアームにエンドエフェクタが設けられている。関節部を介して連結されるアームは互いに相対回動するようになっており、アームを回動させることでエンドエフェクタを様々な方向に動かすことができるようになっている。このように構成される産業用ロボットは、アームを相対回動させるべく駆動モータを備えている。この駆動モータは、その出力軸がギア列を介してアームに接続されており、出力軸を回動させることでアームを相対回動させるように構成されている。このように構成されている駆動モータには、ブレーキ装置が設けられており、ブレーキ装置によって回動する出力軸を制動するようになっている。ブレーキ装置としては、例えば特許文献1に記載の竪軸用ブレーキ装置が知られている。
特許文献1に記載の竪軸用ブレーキ装置は、出力軸である垂直軸を有しており、この垂直軸に摩擦板が設けられている。この摩擦板は、制動板とアーマチュアとの間に配置されており、これらの間を移動可能に構成されている。アーマチュアは、スプリングによって付勢されており、付勢されることで摩擦板を制動板に押し付けている。このように摩擦板を制動板に押し付けることで、摩擦板に摩擦力が生じて垂直軸に制動されるようになっている。
また、竪軸用ブレーキ装置は、電磁石を備えている。電磁石は、供給される電力に応じた電磁力をスプリングの付勢力に抗してアーマチュアに与えるように構成されており、電磁力が与えられたアーマチュアは、摩擦板から離れて制動を解除するようになっている。また、竪軸用ブレーキ装置では、制動を解除する際に、自重によりアーマチュアと共に電磁石の方に落下するようになっており、落下するアーマチュアと摩擦板とを分離する分離手段を有している。
特開平6−143079号公報
特許文献1では、竪軸用ブレーキ装置が設けられる駆動モータをベース等に固定して用いることが想定されている。しかし、産業用ロボットでは、各アームが互いに相対回動して様々な姿勢をとるため、アームに設けられる駆動モータの姿勢もまた必ずしも一定とならない。そのため、摩擦板が制動板に対して水平に位置したり、また上側に位置したりすることがある。このような状態で制動を解除すると摩擦板が制動板から離れない又は制動板に向かって移動し、回転中の摩擦板に制動板が接触することになる。そうすると、制動板と摩擦板とが摩擦し、この摩擦により熱が発生して周辺に悪影響を与えたり摩擦板が早期に消耗したりする。
そこで本発明は、ブレーキ装置の姿勢が変化するような場合であっても、摩擦熱による周辺に悪影響が少なく、摩擦板の寿命が長いブレーキ装置を提供することを目的としている。
本発明のブレーキ装置は、軸線周りに回転可能にケーシングに設けられている回転軸と、前記回転軸に対して、前記軸線周りの相対変位が規制され且つ軸線方向に相対変位可能な状態で前記回転軸に設けられている摩擦板と、前記摩擦板と前記軸線方向に対向するように配されている制動板と、前記摩擦板に対して前記制動板と前記軸線方向反対側に位置して前記摩擦板と前記軸線方向に対向し、且つ前記軸線方向に変位可能なアーマチュアと、前記アーマチュアを前記制動板に向かって付勢して前記アーマチュアと前記制動板との間に前記摩擦板を挟持させる付勢機構と、前記付勢機構の付勢力に抗する電磁力を前記アーマチュアに与えて前記アーマチュアを前記摩擦板から離す電磁駆動機構と、前記軸線方向における前記摩擦板の両側に夫々設けられ、前記電磁駆動機構により前記アーマチュアが前記摩擦板から離されると、前記摩擦板が前記アーマチュア及び前記制動板に当たらないように前記摩擦板の前記軸線方向の動きを規制する一対の規制部材とを備えるものである。
本発明に従えば、電磁駆動機構によりアーマチュアが摩擦板から離れた制動解除状態において摩擦板が軸線方向に相対変位できるようになっている。そのため、ブレーキ装置の姿勢が変化して摩擦板がアーマチュア又は制動板の方に動くことがあるが、制動解除状態において摩擦板がアーマチュア及び制動板に当たらないように摩擦板の軸線方向の相対変位を一対の規制部材が規制している。それ故、回転中の摩擦板がアーマチュア及び制動板に当たって摩耗し、また摩擦熱を発することを防ぐことができる。これにより、ブレーキ装置の姿勢が変化するような場合であっても、摩擦熱による周辺に悪影響が少なくすることができ、また摩擦板の寿命が長くすることができる。
上記発明において、前記一対の規制部材のうち前記制動板側に位置する第1規制部材は、前記電磁駆動機構により前記アーマチュアが前記摩擦板から離れるときに前記摩擦板を前記アーマチュアの方へと押して前記制動板から離すようになっていることが好ましい。
上記構成に従えば、制動解除状態にすることで摩擦板が制動板から離されるので、制動解除状態において制動板が摩擦板に当たったまま摩擦板が回動して摩擦板が摩耗することを防ぐことができる。
上記発明において、前記第1規制部材は、前記アーマチュアに設けられ、前記アーマチュアから前記摩擦板の外周を迂回して前記制動板側へとオーバーハングするように延在するオーバーハング部を有し、前記一対の規制部材のうち前記アーマチュア側に位置する第2規制部材が前記ケーシングに設けられていることが好ましい。
上記構成に従えば、第1規制部材を駆動するための駆動機構を新たに設ける必要がなく、部品点数を低減することができる。
上記発明において、前記一対の規制部材は、前記摩擦板に対向して前記摩擦板の軸線方向の相対変位を規制する部位に低摩擦材料から成るすべり部を夫々有し、前記一対のすべり部は、前記摩擦板を規制している際に前記摩擦板の軸線方向の厚みよりも離されていることが好ましい。
上記構成に従えば、規制時、即ち制動解除状態において一対の規制部材の両方が回転中の摩擦板にあたることを防ぐことができる。これにより、回転する摩擦板の摩耗を抑えることができる。
本発明によれば、ブレーキ装置の姿勢が変化するような場合であっても、摩擦熱による周辺に悪影響が少なく、摩擦板の寿命が長いブレーキ装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係るブレーキ装置を示す断面図である。 図1のブレーキ装置を示す平面図である。 図2のブレーキ装置を切断線III−IIIで切断して示す断面図である。 図1のブレーキ装置を制動解除状態にしたときを示す断面図である。
以下では、前述する図面を参照しながら、本件発明の実施形態のブレーキ装置1について説明する。以下の説明において使用する方向の概念は、説明の便宜上で使用するものであって、必ずしもその方向に限定されるものではない。更に、以下に説明するブレーキ装置は、本発明の一つの実施形態に過ぎない。従って、本発明は、実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、又は変更が可能である。
<ブレーキ装置>
産業用ロボットは、複数のアームが関節部を介して連結されて構成されており、アーム同士が相対的に回動するようになっている。また、産業用ロボットは、アームを相対回動させるべく駆動モータを備えており、駆動モータは、その出力軸がギア列を介してアームに接続されており、駆動モータの出力軸を回動させるとアームが相対的に回動させるようになっている。このように構成されている駆動モータには、図1に示すようなブレーキ装置1が設けられており、ブレーキ装置1によって回動する出力軸を制動するようになっている。なお、図1は、後述する図2の切断線I−Iで切断して示す断面図である。
ブレーキ装置1は、駆動モータのモータケーシングと一体的に構成されているブレーキケーシング2を備えている。ブレーキケーシング2は、大略有底円筒状に形成されており、その底部には、回転軸3の先端部がベアリング4を介して回転可能に設けられている。
[回転軸及び摩擦板]
回転軸3は、駆動モータの出力軸であり、大略円柱状に形成されている。回転軸3は、その軸線L1まわりに回転可能に構成されており、その軸線方向中間部には、摩擦板5が設けられている。摩擦板5は、大略円板状に形成されており、回転軸3は、摩擦板5の中心を貫通するように摩擦板5に設けられている。回転軸3と摩擦板5とは、スプライン結合されており、回転軸3に対して摩擦板5が軸線方向に相対変位可能に構成されている。また、摩擦板5は、スプライン結合により回転軸3に対してその軸線周りの相対変位が規制されて回転軸3と共回りするように構成されている。このように構成される摩擦板5に対して軸線方向両側には、摩擦板5を挟むようにアーマチュア6と制動板7とが配されている。
[アーマチュア]
アーマチュア6は、磁性材料から成る大略円環状の部材であり、摩擦板5よりも大径に構成されている。アーマチュア6は、その中心に貫通孔6aを有しており、貫通孔6aの孔径は、回転軸3の外径より大径に形成されている。アーマチュア6は、貫通孔6aに回転軸3を挿通させて摩擦板5に対して軸線方向一方側に配されている。このように配されているアーマチュア6は、軸線方向他方側にある押付け面6bが摩擦板5に対向しており、その反対側である軸線方向一方側にある吸着面6cが固定ケーシング8に対向している。
[固定ケーシング]
固定ケーシング8は、大略円筒状のケーシングであり、その内孔に回転軸3を挿通させてブレーキケーシング2の底部に固定されている。このように固定される固定ケーシング8は、その軸線方向一端部がブレーキケーシング2の底部に固定され、軸線方向他端部がアーマチュア6に対して軸線方向に距離Lだけ離れて対向している。この固定ケーシング8の軸線方向他端部には、複数のばね用孔8aが形成されている。複数のばね用孔8aは、半径方向中間部分に周方向に略等間隔で形成されており、各ばね用孔8aには、ばね部材9が設けられている。付勢機構であるばね部材9は、いわゆる圧縮コイルばねであり、アーマチュア6の吸着面6cに当接してアーマチュア6を摩擦板5の方に付勢している。
また、固定ケーシング8には、コイル収容空間8bが形成されている。コイル収容空間8bは、大略円筒状の空間であり、複数のばね用孔8aより半径方向内側に位置し、且つ固定ケーシング8の内孔の半径方向外側から囲むように形成されている。このコイル収容空間8bには、大略円筒状に形成されたコイル11が収容されている。電磁駆動機構であるコイル11は、ボビンにコイル線を幾重にも巻きつけることによって構成されており、図示しない制御器から電流が流されると複数のばね部材9の付勢力に抗する方向の電磁力を発生させるようになっている。即ち、コイル11は、磁性材料から成るアーマチュア6を摩擦板5から離して固定ケーシング8の方へと吸着するような電磁力を発生するようになっている。
更に、固定ケーシング8の軸線方向他端部には、その外周縁部に複数のスペーサ12が立設されている。スペーサ12は、大略円筒状のスリーブであり、周方向に間隔をあけて固定ケーシング8の軸線方向他端部上に配置されている。スペーサ12は、回転軸3の軸線L1に平行に延在しており、アーマチュア6を貫通している。このスペーサ12の外径は、スペーサ12とアーマチュア6との間に隙間が形成されるように設定されている。これにより、アーマチュア6が軸線方向に移動できるようになっており、スペーサ12がアーマチュア6を軸線方向に案内するガイド部材の役割を果たしている。またスペーサ12の軸線方向他方側にある端部には、制動板7が配置されている。
[制動板]
制動板7は、大略円環状の部材であり、その中心部分に貫通孔7aを有している。貫通孔7aの孔径は、回転軸3の外径より大径に形成されている。制動板7は、貫通孔7aに回転軸3を挿通させており、摩擦板5に対して軸線方向他方側に配されている。このように配置される制動板7は、その軸線方向一方側にある制動面7bが摩擦板5と対向しており、複数のスペーサ12の軸線方向他方側にある端部に支持されている。また、制動板7には、スペーサ12が配置されている位置に締結用孔7cが形成されており、この締結用孔7cがスペーサ12の内孔に繋がっている。締結用孔7cには、ボルト等の締結部材13が挿通されている。締結部材13は、締結用孔7c及びスペーサ12の内孔に挿通され、その先端部分が固定ケーシング8へと達してそこに螺合されている。また、締結部材13は、その基端部に頭部13aを有しており、頭部13aは、残余の部分より大径に構成されている。頭部13aは、制動板7から軸線方向他方側へと突出して制動板7の軸線方向他方側の面である締結面7eに当接している。これにより、制動板7及びスペーサ12が頭部13aと固定ケーシング8に挟持されて、制動板7が固定ケーシング8に固定されている。
このように構成されるブレーキ装置1では、アーマチュア6がばね部材9によって付勢されおり、付勢されているアーマチュア6は、コイル11に電流が流れていない非作動状態において摩擦板5を制動板7に押付けて制動板7と共に摩擦板5を挟持している。これにより、摩擦板5が回転せず、摩擦板5にスプライン結合されている回転軸3もまた回転しないようになっている。このような非作動状態からコイル11に電流が流されると、ばね部材9の付勢力に抗する電磁力がコイル11からアーマチュア6に作用し、アーマチュア6が摩擦板5から離れる。これにより、摩擦板5に制動力が作用しなくなり、駆動モータの回転力より回転軸3が回転する。なお、摩擦板5から離れたアーマチュア6は、スペーサ12に案内されながら固定ケーシング8の方へと移動し、やがて吸着面6cが固定ケーシング8の軸線方向他端部に当接する。このように、コイル11に電流を流すことでアーマチュア6が摩擦板5から離れ、ブレーキ装置1は、摩擦板5に制動力が作用する制動状態から摩擦板5に制動力が作用しない(即ち、制動が解除された)制動解除状態になる。
また、制動解除状態においてコイル11に流れている電流を止めると、アーマチュア6に作用する電磁力がなくなってばね部材9に対抗することができなくなる。これにより、コイル11によって吸着されていたアーマチュア8がばね部材9によって付勢されて摩擦板5の方へと移動し、再びアーマチュア6によって摩擦板5が制動板7に押し付けられる。これにより、摩擦板5に制動力が作用してブレーキ装置1が再び制動状態に戻り、回転軸3が制動される。
このように動作するブレーキ装置1では、コイル11に流れる電流の有無に応じて制動状態と制動解除状態とが瞬時に切り替わるようになっている。本実施形態では、このように構成されているが、コイル11に流れる電流の値を調整可能に構成してブレーキ装置1の制動力を調整できるようにしてもよい。
このように構成されるブレーキ装置1では、制動解除状態においてアーマチュア6が摩擦板5から離れているため、摩擦板5が回転軸3に沿ってアーマチュア6及び制動板7の方へと移動できるようになっている。そのため、ブレーキ装置1は、回転中の摩擦板5がアーマチュア6や制動板7に当接しないように摩擦板5の移動を規制する一対の規制部材21,22を有している。以下では、一対の規制部材21,22の構成について詳しく説明する。
[規制部材]
一対の規制部材21,22は、図4に示すようにアーマチュア6に設けられる第1規制部材21と固定ケーシング8に設けられる第2規制部材22とを有している。アーマチュア6には、複数の第1規制部材21が設けられており、本実施形態では、図2に示すように8つの第1規制部材21がアーマチュア6に設けられている。また、第1規制部材21は、2つで1組を構成しており、軸線L1を中心とする周方向において90度毎に1組ずつアーマチュア6に設けられている。そして、各組を構成する2つの第1規制部材21は、前記周方向に隣接するようにアーマチュア6の押付け面6b上に配置されている。
このように配置される第1規制部材21は、剛性部材のオーバーハング部23を有している。オーバーハング部23は、図3に示すようにアーマチュア6の押付け面6b側の外周縁部に複数のオーバーハング部23が設けられている。オーバーハング部23は、アーマチュア6から摩擦板5の外周を迂回して制動板7側へとオーバーハングするように延在している。
更に詳細に説明すると、オーバーハング部23は、立設部23aと、取付部23bとを有しており、立設部23aは、アーマチュア6の外周縁部に設けられている。立設部23aは、アーマチュア6から軸線方向一方に立ち上がっており、その先端部は、制動板7の半径方向外側まで達している。制動板7は、その外周部において立設部23aに対応する位置、具体的には半径方向外側から見て立設部23aと重なる位置に切り欠き部7dを有している。切り欠き部7dは、制動板7の外周において残余部分に対して半径方向内側へと切り欠かれた部位であり、摩擦板5における制動板7側の面の外周縁部が軸線方向他方側に露出するように制動板7に形成されている。このように形成される切り欠き部7dに臨むように立設部23aは位置しており、この立設部23aの先端部には、取付部23bが一体的に設けられている。
取付部23bは、立設部23aから半径方向内側に延在しており、その先端部が切り欠き部7d内へ達して摩擦板5の外周縁部上に位置している。この取付部23bの先端部には、摩擦板5側の面にすべり部24が設けられており、すべり部24は、摩擦板5の方へと突き出るように配されている。このように配されているすべり部24は、低摩擦材料から成る大略円板状の部材(例えば、スラストワッシャ)であり、摩擦板5における制動板7側の面の外周縁部に対向している。
また、アーマチュア6には、このすべり部24と摩擦板5を挟んで対向する位置に挿通孔6dが形成され、固定ケーシング8には、すべり部24と摩擦板5を挟んで対向する位置に第2規制部材22が設けられている。なお、第2規制部材22は、第1規制部材21と対応させて設けられており、第1規制部材21と同数(本実施形態では8つ)の第2規制部材22が固定ケーシング8に設けられている。
第2規制部材22は、剛性部材である大略円柱状の支持部材25を有している。支持部材25は、固定ケーシング8に設けられている。支持部材25は、固定ケーシング8から摩擦板5の方に突出しており、挿通孔6dに挿通されている。また、支持部材25の先端部分には、低摩擦材料から成る大略円板状のすべり部26(例えば、スラストワッシャ)が設けられており、このすべり部26は、摩擦板5におけるアーマチュア6側の面の外周縁部に対向している。
このように構成される一対の第1規制部材21,22では、制動状態において各々のすべり部24,26が摩擦板5から軸線方向一方及び他方に離れて位置している。更に詳細に説明すると、第1規制部材21のすべり部24は、制動板7の制動面7bより軸線方向他方に位置しており、制動状態において摩擦板5に当たらないようになっている。また、第2規制部材21のすべり部26は、アーマチュア6の押付け面6bより軸線方向一方に位置しており、制動状態において摩擦板5に当たらないようになっている。
また、コイル11に電流を流してブレーキ装置1を制動解除状態にしてアーマチュア6を摩擦板5から離すと、第1規制部材21がアーマチュア6と共に軸線方向他方へと移動し、そのすべり部24が摩擦板5の方へと近づく。近づいたすべり部24は、やがて制動板7の制動面7bより突き出る。この際、摩擦板5が自重等により制動板7の方へと凭れ掛かって制動面7bに当接していると、摩擦板5は、すべり部24によって押されて制動面7bから離される。このように摩擦板5を制動面7bから離すことで摩擦板5が制動面7bに当接しながら回転して磨耗することを防ぐことができる。
また、すべり部24を制動面7bより突き出させることで、制動面7bから離された摩擦板5が自重等により制動面7bの方に向かって移動してきても、摩擦板5をすべり部24に当ててその動きを規制することができる。これにより、回転中の摩擦板5が制動板7に当たって磨耗することを防ぐことができる。なお、摩擦板5を制動面7bから離す際にすべり部24と摩擦板5とが当接しているが、すべり部24が低摩擦材料によって構成されているので、摩擦板5の磨耗を抑えることができる。
また、アーマチュア6を摩擦板5から離すことでアーマチュア6が固定ケーシング8の方へと近づくように動き、それに伴って第2規制部材22のすべり部26が挿通孔6dを相対的に移動する。そして、制動面7bから第1規制部材21のすべり部24が突き出るのと略同時に、第2規制部材22のすべり部26が挿通孔6dを突き抜けて押付け面6bから摩擦板5の方へと突き出る。この際、摩擦板5が自重等によりアーマチュア6の方へと凭れ掛かって押付け面6bに当接していると、摩擦板5は、すべり部26によって押されて押付け面6bから離される。このように摩擦板5を押付け面6bから離すことで摩擦板5が押付け面6bに当接しながら回転して磨耗することを防ぐことができる。
また、すべり部26を押付け面6bより突き出させることで、押付け面6bから離された摩擦板5が自重等により押付け面6bの方に向かって移動してきても、摩擦板5をすべり部26に当ててその動きを規制することができる。これにより、回転中の摩擦板5がアーマチュア6に当たって磨耗することを防ぐことができる。なお、摩擦板5を押付け面6bから離す際にすべり部26と摩擦板5とが当接しているが、すべり部26が低摩擦材料によって構成されているので、摩擦板5の磨耗を抑えることができる。
このようにすべり部24,26は、摩擦板5を挟んで対向するように配置され、制動解除状態において摩擦板5の制動板7及びアーマチュア6の夫々に向う動きを規制するようになっている。このように規制する2つのすべり部24,26の間の制動解除状態における間隔T1は、摩擦板5の軸線方向の厚みtより大きくなっている。換言すると、制動状態における2つのすべり部24,26の間の間隔T2は、摩擦板5の軸線方向の厚みtにアーマチュア6と固定ケーシング8との距離Lを加算した長さよりも大きくなっている。このように構成することで、制動解除状態の際にすべり部24,26が共に摩擦板5に当接して摩擦板5の両面が磨耗することを防ぐことができる。これにより、摩擦板5の磨耗に伴う交換期間を長くすることができる。
このように構成されるブレーキ装置1では、摩擦板5が回転軸3にスプライン結合しているので、制動解除状態において摩擦板5が軸線方向に相対変位できるようになっており、ブレーキ装置1の姿勢によって摩擦板5がアーマチュア6又は制動板7の方へと移動することがある。しかし、制動解除状態において摩擦板5がアーマチュア6及び制動板7に当たらないように一対の規制部材21,22が摩擦板5の動きを規制しているので、回転中の摩擦板5がアーマチュア6及び制動板7に当たって摩耗し、また摩擦熱を発することを防ぐことができる。これにより、ブレーキ装置1の姿勢が変化するような場合であっても、摩擦熱による周辺に悪影響が少なくすることができ、また摩擦板5の寿命が長くすることができる。
また、ブレーキ装置1では、第1規制部材21がアーマチュア6に一体的に設けられ連動するようになっている。それ故、第1規制部材21を駆動するための駆動機構を設ける必要がなく、部品点数を低減することができる。これにより、ブレーキ装置1の製造コストを低減することができる。
<その他の実施形態のブレーキ装置>
本実施形態のブレーキ装置1では、第1規制部材21がアーマチュア6に設けられているが、必ずしもアーマチュア6に設けられている必要はなく別体で構成されてもよい。この場合、アーマチュア6に連動して駆動するような構成を設けることが好ましい。また、第2規制部材22が固定ケーシング8に設けられるが、必ずしも固定ケーシング8に設けられている必要はなく、制動板7に設けられていてもよい。この場合、第1規制部材21と同様に第2規制部材22をオーバーハング状に形成すればよい。また、必ずしも一対の規制部材21,22は、対向して配置されている必要はなく、周方向に互いにずれた位置に配置されていてもよい。
また、本実施形態のブレーキ装置1では、一対の規制部材21,22がすべり部24,26を有しているが、すべり部を摩擦板5の方に形成してもよい。この場合、摩擦板5の一対の規制部材21,23が対向する位置、即ち、摩擦板5の両面の外周縁部に、周方向全周にわたって円環状のすべり部材、例えばスラストワッシャが設けられる。また、第2規制部材22のすべり部26は、円板状に限定されず、ボール形状であってもよい。また、ボール系形状のすべり部を圧縮コイルばねにより付勢させて摩擦板5に押し付けるような構成であってもよい。更に、一対の規制部材21,22は、上述するような形状のものに限定されない。
1 ブレーキ装置
3 回転軸
5 摩擦板
6 アーマチュア
7 制動板
8 固定ケーシング
9 ばね部材
21 第1規制部材
22 第2規制部材
23 オーバーハング部
24 すべり部
26 すべり部

Claims (4)

  1. 軸線周りに回転可能にケーシングに設けられている回転軸と、
    前記回転軸に対して、前記軸線周りの相対変位が規制され且つ軸線方向に相対変位可能な状態で前記回転軸に設けられている摩擦板と、
    前記摩擦板と前記軸線方向に対向するように配されている制動板と、
    前記摩擦板に対して前記制動板と前記軸線方向反対側に位置して前記摩擦板と前記軸線方向に対向し、且つ前記軸線方向に変位可能なアーマチュアと、
    前記アーマチュアを前記制動板に向かって付勢して前記アーマチュアと前記制動板との間に前記摩擦板を挟持させる付勢機構と、
    前記付勢機構の付勢力に抗する電磁力を前記アーマチュアに与えて前記アーマチュアを前記摩擦板から離す電磁駆動機構と、
    前記軸線方向における前記摩擦板の両側に夫々設けられ、前記電磁駆動機構により前記アーマチュアが前記摩擦板から離されると、前記摩擦板が前記アーマチュア及び前記制動板に当たらないように前記摩擦板の前記軸線方向の動きを規制する一対の規制部材とを備える、ブレーキ装置。
  2. 前記一対の規制部材のうち前記制動板側に位置する第1規制部材は、前記電磁駆動機構により前記アーマチュアが前記摩擦板から離れるときに前記摩擦板を前記アーマチュアの方へと押して前記制動板から離すようになっている、請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 前記第1規制部材は、前記アーマチュアに設けられ、前記アーマチュアから前記摩擦板の外周を迂回して前記制動板側へとオーバーハングするように延在するオーバーハング部を有し、
    前記一対の規制部材のうち前記アーマチュア側に位置する第2規制部材が前記ケーシングに設けられている、請求項2に記載のブレーキ装置。
  4. 前記一対の規制部材は、前記摩擦板に対向して前記摩擦板の軸線方向の相対変位を規制する部位に低摩擦材料から成るすべり部を夫々有し、
    前記一対のすべり部は、前記摩擦板を規制している際に前記摩擦板の軸線方向の厚みよりも離されている、請求項1乃至3のいずれか1つに記載のブレーキ装置。
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