JP2013136441A - 用紙処理装置及び画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】綴じ位置ズレあるいは折れ跡の発生を防止する。
【解決手段】用紙を搬送する搬送ローラ9,10、ステープル排紙ローラ11と、ローラ9,10,11によって搬送されてきた用紙をスタックする端面綴じ処理トレイFと、端面綴じ処理トレイFに設けられ、用紙後端P1を突き当てて当該用紙P1を整合する基準フェンス51と、端面綴じ処理トレイFにスタックされた用紙束PBに綴じ処理を行う端面綴じステープラS1と、を有する用紙処理装置であって、基準フェンス51の用紙積載面51aと端面綴じ処理トレイFの用紙挟み面S1a間の用紙厚み方向の隙間(間隔)dを調整するための基準フェンス移動機構T1又はステープラ移動機構調整T2を備えた。
【選択図】図10
【解決手段】用紙を搬送する搬送ローラ9,10、ステープル排紙ローラ11と、ローラ9,10,11によって搬送されてきた用紙をスタックする端面綴じ処理トレイFと、端面綴じ処理トレイFに設けられ、用紙後端P1を突き当てて当該用紙P1を整合する基準フェンス51と、端面綴じ処理トレイFにスタックされた用紙束PBに綴じ処理を行う端面綴じステープラS1と、を有する用紙処理装置であって、基準フェンス51の用紙積載面51aと端面綴じ処理トレイFの用紙挟み面S1a間の用紙厚み方向の隙間(間隔)dを調整するための基準フェンス移動機構T1又はステープラ移動機構調整T2を備えた。
【選択図】図10
Description
本発明は、搬入された用紙、記録紙、転写紙、OHP用紙などの用紙状記録媒体(本明細書では、単に「用紙」と称す)を整合する用紙整合装置を備えた用紙処理装置、この用紙処理装置を一体又は別体に備えた複写機、プリンタ、ファクシミリのうち少なくとも2つの機能を併せ持つデジタル複合機などの画像形成装置に関する。
従来から、画像形成装置から排出された用紙をステープルトレイに積載し、搬送方向と搬送方向に対して直交する方向(所謂幅方向)の揃えを行ってから綴じを行う綴じ手段を備えたフィニッシャと称される装置が知られている。このようなフィニッシャでは、搬送方向の揃えはステープルトレイに順次用紙をスタックさせ、用紙後端を基準フェンスに当接させることによって用紙後端を整合するように構成された装置が知られている。このような装置として、例えば特許文献1に開示された発明が公知である。
この特許文献1(特開2005−247450号公報)記載の発明は、端面綴じ/中綴じの両方の機能を有し、装置の大型化/複雑化を招かずに簡単な構成で高品位な用紙の綴じ処理を行うことを目的とし、画像が形成された用紙を揃え、当該用紙又は用紙束に対して所定の処理を施す用紙処理装置において、用紙搬送方向の揃え動作を行う基準フェンスを用紙搬送方向に対して直交する方向に移動させる手段と、用紙サイズに応じて前記移動させる手段により前記基準フェンスを移動させ、用紙搬送方向の中央部を挟んで少なくとも2個所で用紙端部を整合させる制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
しかし、前記特許文献1記載の発明も含め、従来のフィニッシャでは、基準フェンスとステープラは用紙搬送方向に移動するものはあるが、用紙厚み方向には固定であった。そのため部品のバラツキや組み付け時のバラツキにより基準フェンスの用紙積載面とステープラクリンチ面との間に大きな隙間が生じる場合があった。このように大きな隙間が生じると、この隙間によりステープル時にクリンチ位置と用紙揃え位置がズレて綴じズレが生じ、あるいは折れ跡が生じることがあった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、綴じ位置ズレあるいは折れ跡の発生を防止することにある。
前記課題を解決するため、本発明は、用紙を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送されてきた用紙をスタックする積載手段と、前記積載手段に設けられ、前記用紙の搬送方向後端部を突き当てて当該用紙を整合する突き当て手段と、前記積載手段にスタックされた用紙束に綴じ処理を行う綴じ手段と、を有する用紙処理装置であって、前記突き当て手段の用紙積載面と前記綴じ手段の当該用紙載置面側の用紙挟み面間の間隔を調整する調整手段を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、綴じ位置ズレあるいは折れ跡の発生を防止することができる。
本発明は、部品のバラツキや組み付け時のバラツキにより、基準フェンスの用紙積載面とステープラクリンチ面に大きな隙間が発生するような場合でも、隙間を適切な幅に調整することができるようにしたことを特徴とする。
図1は本実施形態に係る用紙処理装置としての用紙後処理装置PDと画像形成装置PRとからなる画像形成システムを示すシステム構成図である。
図1は本実施形態に係る用紙処理装置としての用紙後処理装置PDと画像形成装置PRとからなる画像形成システムを示すシステム構成図である。
図1において、用紙後処理装置PDは、画像形成装置PRの側部に取り付けられており、画像形成装置PRから排出された用紙は用紙後処理装置PDに導かれる。前記用紙は、1枚の用紙に後処理を施す後処理手段(この実施形態では穿孔手段としてのパンチユニット100)を有する搬送路Aと、この搬送路Aを通り、上トレイ201へ導く搬送路B、シフトトレイ202へ導く搬送路C、整合及びステープル綴じ等を行う処理トレイF(以下「端面綴じ処理トレイ」とも称する。)へ導く搬送路Dへ、それぞれ分岐爪15及び分岐爪16によって振り分けられるように構成されている。
搬送路A及びDを経て端面綴じ処理トレイFへ導かれ、この端面綴じ処理トレイFで整合及びステープル等を施された用紙は、ガイド部材44により、シフトトレイ202へ導く搬送路C、折り等を施す中綴じ・中折り処理トレイG(以下、単に「中綴じ処理トレイ」とも称する)へ振り分けられるように構成され、中綴じ処理トレイGで折り等を施された用紙は搬送路Hを通り排紙ローラ83から下トレイ203へ導かれる。また、搬送路D内には分岐爪17が配置され、図示しない低荷重バネにより図の状態に保持されており、搬送ローラ7によって搬送される用紙の後端が前記分岐爪17を通過した後、搬送ローラ9、10、ステープル排紙ローラ11のうち少なくとも搬送ローラ9を逆転させ、用紙をターンガイド8に沿って逆行させることができる。これにより、用紙後端から用紙を用紙収容部Eへ導いて滞留(プレスタック)させ、次用紙と重ね合せて搬送することが可能なように構成されている。この動作を繰り返すことによって2枚以上の用紙を重ね合せて搬送することも可能である。なお、符号304は用紙をプレスタックさせる際の逆送タイミングを設定するためのプレスタックセンサである。
なお、図1では端面綴じ処理トレイに関する構成全体を符号Fで、中綴じ処理トレイに関する構成全体を符号Gで示しているが、符号Fは直接的には用紙が排紙され、綴じ処理されるトレイを、符号Gは中綴じされる用紙が排紙され、中綴じされるトレイをそれぞれ指す。
搬送路B、搬送路C及び搬送路Dの上流で各々に対し共通な搬送路Aには、画像形成装置PRから受け入れる用紙を検出する入口センサ301、その下流に入口ローラ1、パンチユニット100、パンチかす受け101、搬送ローラ2、分岐爪15及び分岐爪16が順次配置されている。分岐爪15、分岐爪16は図示しないバネにより図1の状態に保持されており、図示しないソレノイドをONすることにより、分岐爪15、16をそれぞれ駆動し、両者の組み合わせを変えることによって、搬送路B、搬送路C、搬送路Dへ用紙を振り分ける。
搬送路Bへ用紙を導く場合は、図1の状態で前記ソレノイドはOFF(分岐爪15は下向きが初期状態)の状態で、用紙は搬送ローラ3から排紙ローラ4を経て上トレイ201に排出される。搬送路Cへ用紙を導く場合は、図1の状態(分岐爪16は上向きが初期状態)から前記ソレノイドをONすることにより、分岐爪15は上方に、分岐爪16は下方にそれぞれ回動した状態となり、用紙は搬送ローラ5及び排紙ローラ対6(6a,6b)を経てシフトトレイ202側に搬送される。搬送路Dへ用紙を導く場合は、分岐爪16は図1の状態で前記ソレノイドはOFF(初期状態)、分岐爪15は図1の状態から前記ソレノイドをONすることにより、分岐爪15,16はそれぞれ上方に回動した状態となり、用紙は搬送ローラ2から搬送ローラ7に受け渡される。
この用紙後処理装置では、用紙に対して、穴明け(パンチユニット100)、用紙揃え+端部綴じ(ジョガーフェンス53、端面綴じステープラS1)、用紙揃え+中綴じ(中綴じ上ジョガーフェンス250a、中綴じ下ジョガーフェンス250b、中綴じステープラS2)、用紙の仕分け(シフトトレイ202)、中折り(折りプレート74、折りローラ81)などの各処理を行うことができる。
図1に示すように、この用紙後処理装置PDの最下流部に位置するシフトトレイ排紙部は、シフト排紙ローラ対6(6a,6b)と、戻しコロ13と、紙面検知センサ330と、シフトトレイ202と、シフトトレイ202を用紙搬送方向に直交する方向に往復動させる図示しないシフト機構と、シフトトレイ202を昇降させるシフトトレイ昇降機構とにより構成される。
ステープル排紙ローラ11によって端面綴じ処理トレイFへ導かれた用紙Pは、端面綴じ処理トレイF上に排紙されると自由落下し、さらに、用紙毎に叩きコロ12で用紙後端P1が(後端)基準フェンス51に突き当てられ、縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われる(図6参照)。また、ジョガーフェンス53によって横方向(用紙搬送方向と直交する方向−用紙幅方向とも称す)の整合が行われる。ジョブの切れ目、すなわち、1冊の用紙束の最終紙から次の用紙束先頭紙までの間で、図示しない制御装置からのステープル信号により綴じ手段としての端面綴じステープラS1が駆動され、綴じ処理が行われる。綴じ処理が行われた用紙束は、直ちに放出爪52aが突設された放出ベルト52(図2参照)によりシフト排紙ローラ6へ送られ、受け取り位置にセットされているシフトトレイ202に排出される。
放出ベルト52は用紙幅方向の整合中心に位置し、プーリ62間に張架され、放出モータにより駆動される。また、複数の放出ローラ56が前記放出ベルト52に関して対称に配置され、駆動軸に対して回転自在に設けられ、従動コロとして機能している。
放出爪52aは、放出ベルトHPセンサ311によりホームポジションが検知されるようになっており、この放出ベルトHPセンサ311は放出ベルト52に設けられた放出爪52aによりオン・オフする。放出ベルト52の外周上には対向する位置に2つの放出爪52aが配置され、端面綴じ処理トレイFに収容された用紙束を交互に移動搬送する。また必要に応じて放出ベルト52を逆回転させ、これから用紙束を移動するように待機している放出爪52aと対向側の放出爪52aの背面で端面綴じ処理トレイFに収容された用紙束の搬送方向先端を揃えるようにすることもできる。
なお、図1において、符号110は後端押さえレバーであり、基準フェンス51に収容された用紙束SBの後端を押さえることができるように基準フェンス51の下端部に位置し、端面綴じ処理トレイFに対してほぼ垂直な方向に往復動する。
端面綴じ処理トレイFに排出された用紙は、用紙毎に叩きコロ12で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われるが、端面綴じ処理トレイFに積載された用紙後端がカールしていたり、腰が弱かったりすると用紙自身の重量によって後端が座屈し膨らむ傾向にある。さらに、その積載枚数が増えることによって、基準フェンス51内の次の用紙が入る隙間が小さくなり、縦方向の揃えが悪くなる傾向にある。そこで、用紙後端の膨らみを少なくして用紙が基準フェンス51に入りやすくするようにしたのが、後端押さえ機構であり、用紙を直接押さえるのが後端押さえレバー110である。
また、図1において、符号302,303,304,305,310はそれぞれ用紙検知センサであり、設けられた位置における用紙の通過の有無、用紙の積載の有無を検知する。
図2は端面綴じ処理トレイFをトレイの積載面側から見た概略構成図である。同図において、上流側の画像形成装置PRより受け入れた用紙の幅方向の整合はジョガーフェンス53a及び53bによって実施され、縦方向は基準フェンス51a,51b(図1では符号51で示す)に突き当てて整合される。整合動作完了後は、端面綴じステープラS1により綴じ処理が施され、図4の放出ベルトの動作を示す斜視図から分かるように、放出ベルト52が放出ベルト駆動モータ157によって反時計方向に駆動され、綴じ処理後の用紙束は放出ベルト52に取り付けられた放出爪52aによってすくわれ、端面綴じ処理トレイFから放出される。なお、符号64a,64bは前側板及び後側板である。また、本動作は整合処理後に綴じ処理を実施しない未綴じ束においても同様の動作が可能である。
図3は端面綴じ処理トレイF及びその付属機構の概略構成を示す斜視図である。同図に示すように、ステープル排紙ローラ11により端面綴じ処理トレイFへ導かれた用紙は順次端面綴じ処理トレイF上に積載される。このとき、端面綴じ処理トレイFに排出される用紙の枚数が1枚の場合、用紙毎に叩きコロ12で縦方向(用紙搬送方向)の整合が行われ、ジョガーフェンス53a,53bによって幅方向(用紙搬送方向と直交する用紙幅方向)の整合が行われる。叩きコロ12は支点12aを中心に叩きSOL170によって振り子運動を与えられ、端面綴じ処理トレイFへ送り込まれた用紙に間欠的に作用して用紙を基準フェンス51に突き当てる。なお、叩きコロ12自身は反時計回りに回転する。ジョガーフェンス53は、図2及び図3に示すように前後一対(53a,53b)設けられ、正逆転可能なジョガーモータ158によりタイミングベルトを介して駆動され、用紙幅方向に往復移動する。
端面綴じステープラS1は、図5のステープラ移動機構を示す斜視図に示すように、正逆転可能なステープラ移動モータ159によりタイミングベルトを介して駆動され、用紙端部の所定位置を綴じるために用紙幅方向に移動する。その移動範囲の一側端には、端面綴じステープラS1のホームポジションを検出するステープラ移動HPセンサ312が設けられており、用紙幅方向の綴じ位置は、前記ホームポジションからの端面綴じステープラS1の移動量により制御される。
端面綴じ処理トレイFの用紙搬送方向下流側には、用紙束偏向機構が設けられている。図1に示すように端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへ、また端面綴じ処理トレイFからシフトトレイ202へ用紙束を送る搬送路、及び用紙束を搬送する搬送手段は、用紙束に搬送力を与える搬送機構35、用紙束をターンさせる放出ローラ56、用紙束をターンさせるためのガイドを行うガイド部材44とから構成されている。
各々の詳細な構成を説明すると、搬送機構35のローラ36には駆動軸37の駆動力がタイミングベルトによって伝達される構成となっており、ローラ36と駆動軸37はアームによって連結支持され、駆動軸37を回転支点として揺動可能となっている。搬送機構35のローラ36の揺動駆動はカム40によって行われ、カム40は回転軸を中心に回転し、図示しないモータによって駆動される。搬送機構35では、ローラ36の対向する位置には従動ローラ42が配置され、従動ローラ42とローラ36によって用紙束を挟み、弾性材によって加圧し、搬送力を与えている。
端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへ用紙束をターンさせる搬送路は、放出ローラ56と放出ローラ56に対向する側のガイド部材44の内面との間に形成される。ガイド部材44は支点を中心に回動し、その駆動は束分岐駆動モータ161(図2参照)から伝達される。端面綴じ処理トレイFからシフトトレイ202へ用紙束を搬送する場合には、ガイド部材44が支点を中心に図示時計方法に回動し、ガイド部材44の外面(放出ローラ56と対向しない側の面)とその外側のガイド板間の空間が搬送路として機能する。
端面綴じ処理トレイFから中綴じ処理トレイGへ用紙束Pを送る場合、端面綴じ処理トレイFで整合された用紙束の後端を放出爪52aで押し上げ、搬送機構35のローラ36と、これに対向する対向する従動ローラ42との間で用紙束を挟み、搬送力を与える。このとき搬送機構35のローラ36は、用紙束P先端にぶつからないような位置で待機している。次に、用紙束先端が通過してから用紙表面に搬送機構35のローラ36を接触させ、搬送力を与える。このときガイド部材44と放出ローラ56とでターン搬送路のガイドを形成し、用紙束を下流の中綴じ処理トレイGへと搬送する。
中綴じ処理トレイGは、図1に示すように搬送機構35、ガイド部材44及び放出ローラ56からなる用紙束偏向機構の下流側に設けられている。中綴じ処理トレイGは、前記用紙束偏向機構の下流側にほぼ垂直に設けられており、中央部に中折り機構が、その上方に束搬送ガイド板上92が、また、下方に束搬送ガイド板下91が配置されている。束搬送ガイド板上92の上部には束搬送ローラ上71が、下部には束搬送ローラ下72がそれぞれ設けられているとともに、両ローラ71,72間を跨ぐように束搬送ガイド板上92の側面に沿って両側に中綴じ上ジョガーフェンス250aが配置されている。同様に束搬送ガイド板下91の側面に沿って両側に中綴じ下ジョガーフェンス250bが設けられ、この中綴じ下ジョガーフェンス250bが設置されている箇所に中綴じステープラS2が配置されている。中綴じ上ジョガーフェンス250a及び中綴じ下ジョガーフェンス250bは図示しない駆動機構により駆動され、用紙搬送方向に直交する方向(用紙の幅方向)の整合動作を行う。中綴じステープラS2は、クリンチャ部とドライバ部とが対となったもので、用紙の幅方向に所定の間隔をおいて二対設けられている。
また、束搬送ガイド板下91を横切るように可動基準フェンス73が配置され、タイミングベルトとその駆動機構とを備えた移動機構により用紙搬送方向(図において上下方向)に移動可能となっている。駆動機構は図1に示すように前記タイミングベルトが掛け渡された駆動プーリと従動プーリと、駆動プーリを駆動するステッピングモータとにより構成されている。同様に束搬送ガイド板上92の上端側には、後端叩き爪251と、その駆動機構が設けられている。後端叩き爪251はタイミングベルト252と図示しない駆動機構とによって前記用紙束偏向機構から離れる方向と用紙束の後端(用紙束導入時に後端に当たる側)を押す方向とに往復移動可能となっている。
中折り機構は、中綴じ処理トレイGのほぼ中央部に設けられ、折りプレート74と折りローラ81と、折られた用紙束を搬送する搬送路Hとからなっている。なお、図1において、符号326は後端叩き爪251のホームポジションを検出するためのホームポジションセンサ、符号323は中折りされた用紙を検出するための折り部通過センサ、符号321は用紙束が中折り位置に到達したことを検知する束検出センサ、符号322は可動基準フェンス73のホームポジションを検出する稼働基準フェンスホームポジションセンサである。
また、この実施形態では、下トレイ203に中折りされた用紙束の積層高さを検出する検出レバー501が支点501aによって揺動自在に設けられ、この検出レバー501の角度を紙面センサ505によって検出し、下トレイ203の昇降動作及びオーバーフロー検出を行っている。
図6は図1の端面綴じ処理トレイFの下部の端面綴じステープラS1が設けられた部分を拡大して示す図である。図7は基準フェンス51及び端面綴じステープラS1を図6の右側から見た図である。同図に示すようにステープル排紙ローラ11から排紙され、用紙後端P1が基準フェンス51によって整合された用紙Pは、これと並行してジョガーフェンス53によって幅方向の所定位置に整合される。1ジョブ分の枚数の用紙Pが積載されると、図7に示すように端面綴じステープラS1が綴じ位置に移動し、綴じ処理を行う。この場合、端面綴じステープラS1は予め綴じ位置で待機しておいても良い。
従来までの機構では基準フェンス51、ステープラS1共に用紙厚み方向には固定であり、部品バラツキや組み付け時のバラツキにより、図6に示す基準フェンス51の用紙積載面51aとステープラクリンチ面S1aの隙間(間隔)dが大きくなる場合があった。隙間dが大きい場合にステープル処理を行うと図8に示すように用紙整合面51bと綴じ処理面P1aがズレて用紙Pが湾曲し、図9に折れ跡Pc示すような用紙折れ、あるいは綴じズレa’が発生する場合がある。なお、図8は隙間dが原因となって綴じズレが発生する理由を説明するための説明図、図9は折れ跡、綴じズレの発生状態を示す説明図で、同図(a)は正常(通常)時の、同図(b)は折れ跡、綴じズレ発生時の状態をそれぞれ示す。すなわち、図8に示すような隙間dが生じた場合、正常な(通常の)状態では、図9(a)のように用紙Pの側端部から距離aだけ離れた位置で綴じられるが、隙間dによって用紙整合面51bと綴じ処理面P1aがズレたとき、距離aよりも短いa’位置に綴じ処理される。その際、ズレによって折れ跡Pcが生じることがある。
そこで、本実施形態では、このような用紙折れあるいは綴じズレの発生を抑えるため、基準フェンス51の用紙積載面51bとステープラクリンチ面S1a間の隙間dを調節する機構を設けるようにした。図10はこの機構の一例を示す図である。この機構は、基準フェンス51を用紙の厚み方向に移動できるようにした基準フェンス移動機構T1である。この基準フェンス移動機構T1は、モータM、モータMの駆動軸に直接又は減速機構を介して取り付けられた駆動側プーリR1、この駆動側プーリR1と対となる従動側プーリR2、及び両プーリR1,R2間に掛け渡されたタイミングベルトR3を備え、タイミングベルトR3に基準フェンス51が取り付けられている。なお、基準フェンス51は用紙の厚み方向に延びる図示しないガイドシャフトに支持され、これにより、モータMの駆動により基準フェンス51は端面綴じステープラS1に対して近接、離間動作が可能となる。すなわち、基準フェンス51はモータMを駆動源とする基準フェンス移動機構T1により用紙厚み方向に移動可能となる。その際、基準フェンス51は、用紙積載時にはステープラクリンチ面S1aから間隔d1だけ離間した位置に待機し、用紙積載終了後には間隔d2(d1>d2)に移動し、その後、端面綴じステープラS1により綴じ処理が行われる。なお、図10(a)は待機状態を、図10(b)は間隔調節後の状態を、図10(c)は綴じるときの状態を、それぞれ示す。なお、ここでいう間隔とは基準フェンス51の用紙積載面51bとステープラクリンチ面S1a間の用紙厚み方向の距離に相当する。
図11は前記機構の他の例を示す図である。この機構は、端面綴じステープラS1を用紙厚み方向に移動できるようにしたステープラ移動機構T2である。このステープラ移動機構T2は、モータM、モータMの駆動軸に直接又は減速機構を介して取り付けられた駆動側プーリR1、この駆動側プーリR1と対となる従動側プーリR2、及び両プーリR1,R2間に掛け渡されたタイミングベルトR3を備え、タイミングベルトR3に端面綴じステープラS1が取り付けられている。なお、端面綴じステープラS1は用紙の厚み方向に延びる図示しないガイドシャフトに支持され、これにより、モータMの駆動により端面綴じステープラS1は基準フェンス51に対して近接、離間動作が可能となる。すなわち、端面綴じステープラS1はモータMを駆動源とするステープラ移動機構T2により用紙厚み方向に移動可能となる。その際、端面綴じステープラS1は、用紙積載時には基準フェンス51の用紙載置面51aから間隔d1だけ離間した位置に待機し、用紙積載終了後に間隔d2(d1>d2)に移動し、その後、端面綴じステープラS1により綴じ処理が行われる。なお、図10(a)は待機状態を、図10(b)は間隔調節後の状態を、図10(c)は綴じるときの状態を、それぞれ示す。
図11に示すステープラ移動機構T2を利用すると、用紙束PBの後端部の用紙厚み方向を整合することもできる。すなわち、図12(a)に示すように用紙Pが端面綴じ処理トレイFに排紙され、基準フェンス51上に用紙後端P1が突き当たった状態で集積されたとき、用紙後端P1が撓み、そのまま綴じ処理を行うとズレてしまうこともある。このため前述の図1及び図6に示した例では、後端押さえレバー110を設けているが、ステープラ移動機構T2で代用することも可能である。
図12はステープラ移動機構T2で用紙束PBの用紙厚み方向を整合するときの動作を示す動作説明図である。この場合、用紙Pの端面綴じ処理トレイF上への規定枚数の排紙が終了するまで、ステープラS1は間隔d3の位置に待機し(図12(a))、用紙積載終了後に間隔d4の位置に移動して(図12(b))用紙厚み方向に対して用紙束PBを整合する。その後、ステープラS1を間隔d5の位置に移動させ(図12(c))、ステープラ51により綴じ処理を行う(図12(d))。なお、間隔d3,d4,d5はd4>d3>d5である。また、前記隙間dと前記間隔d1〜d5は両者とも基準フェンス51の用紙積載面51bとステープラクリンチ面S1a間の間隔であり、前者は単純に機械的に生じる両者の間隔であり、後者は制御上調整される両者の間隔である。
なお、隙間dが大きくても綴じ枚数が多ければ折れ跡、綴じズレが発生し難いので、折れ跡、綴じズレが発生し難い予め設定された枚数以上の場合には、基準フェンス移動機構T1あるいはステープラ移動機構T2による隙間(間隔)調整は実施しないようにする。これにより予め設定された枚数以上の綴じ処理における生産性を向上させることができる。
図13は、このときの処理手順を示すフローチャートである。この処理手順では、まず、搬送ローラ9,10,11等によって端面綴じ処理トレイ(図では「ステープルトレイ」と記す。)Fに用紙Pを搬送する(ステップS101)。そして、綴じ対象となる1冊(1ジョブ)分の枚数の用紙Pが端面綴じ処理トレイF上に積載され、積載が完了すると(ステップS102)、ステープル処理される1ジョブ分の用紙枚数が生産性を考慮した予め設定された枚数Nよりも多いか少ないかを判断する(ステップS103)。この判断で前記設定枚数以上の場合には、隙間(間隔)調整を実施することなくそのまま綴じ処理(ステープル)処理を実行し(ステップS104)、綴じ処理以降の後段の処理に移行する。他方、前記判断で前記設定枚数に満たない場合には、基準フェンス移動機構T1あるいはステープラ移動機構T2による間隔調整を実施し(ステップS105)、その後、綴じ(ステープル)処理を実行し(ステップS106)、綴じ処理以降の後段の処理に移行する。
図14は図13の処理が実行される用紙後処理装置PDと画像形成装置PRとからなる画像形成システムの制御構成を示すブロック図である。綴じ処理を含む用紙後処理制御は用紙後処理装置PDの制御回路110のCPU111によって実行される。用紙紙後処理装置PDはCPU111、I/Oインターフェイス112等を有するマイクロコンピュータを搭載した制御回路110を備え、CPU111には、画像形成装置PRのCPUあるいは操作パネル113の各スイッチ等、及び図示しない各センサからの信号が通信インターフェイス114を介して入力され、CPU111は入力された信号に基づいて所定の制御を実行する。すなわち、用紙後処理装置PDの制御は画像形成装置PRのCPUからの指示若しくは情報に基づいて実行される。
ユーザの操作指示は画像形成装置PRの操作パネル113から行われる。これにより、画像形成装置PRからは用紙後処理装置PDへ操作パネル113からの操作信号が送信され、また、用紙後処理装置PDの処理状態や機能が操作パネル113を介してユーザに通知される。モータMの駆動制御は画像形成装置PRから用紙後処理装置PDのCPU111に送信されてくる用紙情報に基づいて用紙後処理装置PDのCPU111が指示する。さらに、CPU111は、ドライバ、モータドライバを介してソレノイド及びモータを駆動制御し、インターフェイスから装置内のセンサ情報を取得する。また、制御対象やセンサに応じてI/0インターフェイス112を介してモータドライバによってモータの駆動制御を行い、センサからセンサ情報を取得する。なお、前記制御は、図示しないROMに格納されたプログラムコードをCPU111が読み込んで図示しないRAMに展開し、当該RAMをワークエリア及びデータバッファとして使用しながら前記プログラムコードで定義されたプログラムに基づいて実行される。
以上のように、本実施形態によれば、
1)基準フェンス移動機構T1あるいはステープラ移動機構T2によって基準フェンス51の用紙積載面51bとステープラクリンチ面S1aの隙間(間隔)dを調節して小さくし、綴じ位置ズレあるいは折れ跡の発生を防止することができる。
2)その際、用紙Pが積載される際に用紙後端P1が突き当たって支持される基準フェンス51の用紙積載面51bで用紙束PBの厚み方向を整合することも可能なので、用紙の厚み方向の整合性を向上させることができる。
3)綴じ処理を行う用紙枚数に応じて隙間dの間隔調整を行うか否かを判断して綴じ処理を実行するので、綴じ位置ズレあるいは折れ跡の発生を防止と予め設定された枚数以上の綴じ処理における生産性を向上させることができる。
等の効果を奏する。
1)基準フェンス移動機構T1あるいはステープラ移動機構T2によって基準フェンス51の用紙積載面51bとステープラクリンチ面S1aの隙間(間隔)dを調節して小さくし、綴じ位置ズレあるいは折れ跡の発生を防止することができる。
2)その際、用紙Pが積載される際に用紙後端P1が突き当たって支持される基準フェンス51の用紙積載面51bで用紙束PBの厚み方向を整合することも可能なので、用紙の厚み方向の整合性を向上させることができる。
3)綴じ処理を行う用紙枚数に応じて隙間dの間隔調整を行うか否かを判断して綴じ処理を実行するので、綴じ位置ズレあるいは折れ跡の発生を防止と予め設定された枚数以上の綴じ処理における生産性を向上させることができる。
等の効果を奏する。
なお、特許請求の範囲における用紙は符号Pに、搬送手段は搬送ローラ9,10、ステープル排紙ローラ11に、積載手段は端面綴じ処理トレイFに、用紙の搬送方向後端部は用紙後端P1に、突き当て手段は基準フェンス51に、用紙束は符号PBに、綴じ手段は端面綴じステープラS1に、用紙処理装置は用紙後処理装置PDに、用紙載置面は符号51aに、用紙挟み面はステープラクリンチ面S1aに、調整手段は基準フェンス移動機構T1あるいはステープラ移動機構T2、及びCPU111に、駆動機構はモータM、駆動側プーリR1、従動側プーリR2及びタイミングベルトR3に、用紙の厚み方向の間隔は符号d1,d2,d3,d4,d5に、隙間は符号dに、それぞれ対応し、画像形成システムは用紙後処理装置PD及び画像形成装置PRから構成される。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であり、特許請求の範囲に記載された技術思想に含まれる技術的事項の全てが本発明の対象となる。前記実施形態は、好適な例を示したものであるが、当業者ならば、本明細書に開示の内容から、各種の代替例、修正例、変形例あるいは改良例を実現することができ、これらは添付の特許請求の範囲により規定される技術範囲に含まれる。
9,10 搬送ローラ
11 ステープル排紙ローラ
51 基準フェンス
51a 用紙載置面
111 CPU
d 隙間
d1,d2,d3,d4,d5 用紙の厚み方向の間隔
F 端面綴じ処理トレイ
M モータ
P 用紙
P1 用紙後端
PB 用紙束
PD 用紙後処理装置
R1 駆動側
R2 従動側
R3 タイミングベルト
S1 綴じ手段
S1a ステープラクリンチ面
T1 基準フェンス移動機構
T2 ステープラ移動機構
11 ステープル排紙ローラ
51 基準フェンス
51a 用紙載置面
111 CPU
d 隙間
d1,d2,d3,d4,d5 用紙の厚み方向の間隔
F 端面綴じ処理トレイ
M モータ
P 用紙
P1 用紙後端
PB 用紙束
PD 用紙後処理装置
R1 駆動側
R2 従動側
R3 タイミングベルト
S1 綴じ手段
S1a ステープラクリンチ面
T1 基準フェンス移動機構
T2 ステープラ移動機構
Claims (7)
- 用紙を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送されてきた用紙をスタックする積載手段と、
前記積載手段に設けられ、前記用紙の搬送方向後端部を突き当てて当該用紙を整合する突き当て手段と、
前記積載手段にスタックされた用紙束に綴じ処理を行う綴じ手段と、
を有する用紙処理装置であって、
前記突き当て手段の用紙積載面と前記綴じ手段の当該用紙載置面側の用紙挟み面間の間隔を調整する調整手段を備えたこと
を特徴とする用紙処理装置。 - 請求項1に記載の用紙処理装置であって、
前記調整手段は前記突き当て手段を用紙厚み方向に駆動する駆動機構を含むこと
を特徴とする用紙処理装置。 - 請求項1に記載の用紙処理装置であって、
前記調整手段は前記綴じ手段を用紙厚み方向に駆動する駆動機構を含むこと
を特徴とする用紙処理装置。 - 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の用紙処理装置であって、
前記調整手段は、積載処理時及び綴じ処理時でそれぞれ前記距離を調整し、積載処理時における前記用紙積載面と前記用紙挟み面間の距離をd1、前記綴じ処理時における前記距離をd2としたとき、前記距離の関係がd1>d2であること
を特徴とする用紙処理装置。 - 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の用紙処理装置であって、
前記調整手段は、前記綴じ手段によって綴じられる用紙枚数に基づいて前記調整の実行の是非を判断すること
を特徴とする用紙処理装置。 - 請求項3に記載の用紙処理装置であって、
前記調整手段は、積載処理時、揃え処理時、及び綴じ処理時でそれぞれ前記距離を調整し、前記積載処理時における前記用紙積載面と前記用紙挟み面間の距離をd3、前記揃え処理時における前記距離をd4、前記綴じ処理時における前記距離をd5としたとき、前記距離の関係がd4>d3>d5であること
を特徴とする用紙処理装置。 - 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の用紙処理装置を備えたこと
を特徴とする画像形成システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011288580A JP2013136441A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 用紙処理装置及び画像形成システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011288580A JP2013136441A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 用紙処理装置及び画像形成システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013136441A true JP2013136441A (ja) | 2013-07-11 |
Family
ID=48912555
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011288580A Pending JP2013136441A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 用紙処理装置及び画像形成システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013136441A (ja) |
-
2011
- 2011-12-28 JP JP2011288580A patent/JP2013136441A/ja active Pending
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