JP2013132729A - ワーク研削用治具、及びこれを用いたワーク研削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成でワークの所定箇所を安定かつ安全に研削することが可能であるワーク研削用治具を提供する。
【解決手段】ワーク研削用治具1Aは、基台部3と、該基台部3を所定高さに支持するための支持部4とを備えている。該基台部3には第一ガイド部6と第二ガイド部7とが配設され、ワーク2を第二ガイド部7の第二ガイド面7aに当接させて研削することで、該ワーク2を安定した姿勢で研削することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ワーク研削用治具1Aは、基台部3と、該基台部3を所定高さに支持するための支持部4とを備えている。該基台部3には第一ガイド部6と第二ガイド部7とが配設され、ワーク2を第二ガイド部7の第二ガイド面7aに当接させて研削することで、該ワーク2を安定した姿勢で研削することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワークをグラインダ装置によって研削する際に用いられるワーク研削用治具、及びこれを用いたワーク研削方法に関する。
従来から、ワークの所定箇所を研削するためにグラインダ装置が用いられている。基本的には、該グラインダ装置の円板形の砥石を高速回転させ、該砥石の外周面にワークの所定箇所を押し当てることでワークを研削している。この際、ワークと砥石との摩擦によってワークを研削するために、軽量のワークや、研削許容範囲に余裕のあるワークならば何等の策も講じずに研削作業を行なうことも不可能ではない。しかしながら、重量のあるワークや、細かな設定を要する研削を行なう際には、該ワークを支える台のようなものが必要となる。一般的に、設置固定型(卓上型)のグラインダ装置にはワークレストと呼ばれる台が砥石の前面付近に配設されており、このワークレストにワークを載せた状態で研削作業が行なわれる(例えば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、上記従来の研削作業においては、次のような問題点があった。すなわち、上記ワークレストは、汎用性をもたせるために、単にワークレスト上面と砥石の研削面とがほぼ直交するように配置されており、実際には作業者がワークを手で保持しながら微妙に向きを変えたり一定にしたりしつつ作業を行っている。このため、作業には高度な熟練が要求されていた。
また、過度の研削を防止する手段が講じられていないため、複雑な角度で微細な量の研削が必要な場合は、ワークの所定箇所を所定位置まで研削することが大変難しい。また、ワークと砥石との距離設定を誤ると、ワークが過度に砥石に接触して砥石が破損し、砥石の破片が飛散するなどのおそれがあった。さらに、ワークに形成された湾曲面に研削箇所が設定されている場合も、作業に高度な熟練が要求される。
また、繰り返しの使用により砥石の研削面が部分的に摩滅してしまい、これにより研削面に凹凸が形成された場合には、定期的に該研削面を平滑にするメンテナンス作業が必要であった。
また、外観を良好とするべく、ワークの角部を研削して面取加工する場合に、該角部を高速回転する円板状の砥石の側面に接触させて加工を行うこともよく知られている。しかし、このように回転する砥石の側面を使用する構成はトルクが小さく、単位時間当たりの研削量に限界があるという問題があった。また、横向きで回転する円板状の金属製刃物の上側刃面にワークの角部を通過させて面取加工する構成も知られているが、刃物は高価である上、作業者に伝わる加工時の抵抗や振動が大きく、作業性が悪いという問題があった。さらに、ワークを旋盤等に取り付けて面取加工したり、ハンディタイプ(手持型)のグラインダ装置を用いて面取加工を行ったりすることも知られているが、かかる手法は装置が大型化したり、作業者の熟練に頼るところが大きく安全性に注意する必要もあり、いずれも汎用性に問題がある。
そこで、本発明は、簡易構造であって、研削作業が簡便となり、かつ安全性が向上し、しかもメンテナンス作業の負担も軽くなるワーク研削用治具、及びこれを用いたワーク研削方法を提供することを目的とする。
本発明は、回転自在に支持された円板状の砥石を備えるグラインダ装置に配置されるワーク研削用治具であって、貫通状に形成された開口部を有し、かつ前記砥石に対して所定位置に配置される基台部を備え、前記基台部の開口部に前記砥石の一部が、該開口部の貫通方向における他側から挿入されて、該開口部の貫通方向における一側から該砥石の一部が突出し、さらに、該砥石の一部が突出する側である該基台部の一側面に、ワークが当接する第一ガイド面を有する第一ガイド部と、該第一ガイド部の第一ガイド面に当接したワークの他の部分が当接する第二ガイド面を有する第二ガイド部とが、該開口部から突出した砥石部分の正回転方向を前方として該第一ガイド部が前側で該第二ガイド部が後側となるように該砥石部分を挟んで対置され、該ワークに形成された線条の研削箇所が前記開口部から突出した砥石部分の外周面に向かうように、該ワークが該第一ガイド部の第一ガイド面に当接し、かつ該ワークが該第二ガイド部の第二ガイド面による案内作用に従って相対的に該第一ガイド面上を滑動することにより、該研削箇所が該線条方向に沿って前記開口部から突出した砥石部分の外周面に接触して研削されることを特徴とするワーク研削用治具である。
本発明は、第一ガイド部と第二ガイド部とを備えるため、前記ワークの研削箇所を前記砥石に向くようにした状態で、該ワークと該砥石との相対的な位置関係を安定的に保持することができる。また、例えば設置固定型(卓上型)のグラインダ装置を採用した場合、該ワークの研削箇所が前記砥石の外周面に接触した作業中においては、該ワークがいわゆる三点支持されることとなり、ワークの姿勢が極めて安定する。一方、例えば手持型のグラインダ装置を採用した場合、該ワーク上で該グラインダ装置がいわゆる三点支持されることとなり、該手持型のグラインダ装置の姿勢が極めて安定する。また、前記第二ガイド面が、該ワークを第一ガイド面上で相対的に滑動させる際のガイド機能を果たすため、該ワークの研削作業が極めて簡素なものとなる。また、該ワークが該第二ガイド面に当接することで、該ワークが過剰に砥石に接近することを抑制でき、過剰の研削が好適に防止され、また、ワークと砥石とが接近し過ぎて砥石が破損することも防止される。このように本発明は、熟練を要することなく安定かつ安全に研削を行える。
また、上記構成は、円板状の砥石の外周面に研削箇所を当てて加工する構成であるため、トルクが大きく単位時間当たりの研削量を十分に確保することができる。
また、前記第一ガイド部の第一ガイド面、及び前記第二ガイド部の第二ガイド面は、前記開口部から突出した砥石部分の前後方向を基準にして傾斜しており、該第一ガイド面と該第二ガイド面とが該砥石部分に近づくほど接近していることが望ましい。
かかる構成とすることにより、ワークを、第一ガイド面と第二ガイド面とで挟んだ状態とすることが可能となり、より一層安定して研削作業を行うことが可能となる。
また、前記ワークには、湾曲部位が形成されており、さらに該湾曲部位に沿って研削箇所が線条に形成されており、該ワークが前記第一ガイド面又は第二ガイド面に当接した状態で該ワークの該湾曲部位に沿うように前記第二ガイド面又は前記第一ガイド面が曲面形状に湾曲形成されている構成としてもよい。
かかる構成とすることにより、ワークの湾曲部位に沿って研削箇所が線条に形成されている場合であっても、かかる湾曲部位を対応するガイド面に接触させながら該ワークを移動させることで、研削箇所を前記砥石部分の外周面に容易かつ安定的に接触させて研削を行うことが可能となる。
また、前記ワークが、前記第一ガイド部の第一ガイド面に当接した状態で、前記第二ガイド部の第二ガイド面による案内作用に従って相対的に該第一ガイド部の第一ガイド面上を滑動すると、該ワークが、前記開口部における砥石部分の前後方向に対して斜めに移動するように、該第二ガイド面の向きが設定されている構成が望ましい。
かかる構成とすることにより、高速回転する砥石の外周面とワークの研削箇所とが接触する際に生じる抵抗を可及的に抑えることが可能となり、作業者及び砥石のいずれにも負担がかからず、精度の高い研削を安定かつ安全に行うことが可能となる。
また、前記第一ガイド部及び/又は前記第二ガイド部には、前記開口部から突出した砥石部分が通過する切欠部が形成されていることが望ましい。
かかる構成とすることにより、第一ガイド面及び/又は第二ガイド面を砥石部分に可及的に接近させることが可能となり、第一ガイド部上のワークを好適に砥石部分に接触させて所望の研削量を確保することができる。
これまでに述べた構成は、特に前記ワークにおける研削箇所の面取加工に用いられることが望ましい。
かかる構成とすることにより、熟練者でなくても容易に面取りを行うことができる。
また、本発明は、上記ワーク研削用治具を用いたワーク研削方法であって、前記ワークを前記第二ガイド部の第二ガイド面による案内作用に従って相対的に該第一ガイド部の第一ガイド面上で滑動させながら、該ワークを前記基台部の開口部から突出した砥石部分の外周面上における一方の側縁から他方の側縁まで相対的に移動させて、該ワークの研削箇所を該砥石部分の外周面に接触させることを特徴とするワーク研削方法である。
このように、前記ワークが前記砥石部分を相対的に横切るように通過すると、前記ワークの研削箇所において始点から終点まで研削量を均一にすることができると共に、砥石部分の外周面がその巾方向において均一に摩滅していくことになるため、凹凸を平滑化するメンテナンス作業の負担が減ぜられる。
さらに、前記ワークを、前記開口部から突出した砥石部分の前後方向に対して斜め後方に移動させつつ、該ワークの研削箇所を該砥石部分の外周面に接触させて研削することが望ましい。
かかる構成とすることにより、高速回転する砥石の外周面とワークの研削箇所とが接触する際に生じる抵抗を可及的に抑えることが可能となり、作業者及び砥石のいずれにも負担がかからず、精度の高い研削を安定かつ安全に行うことが可能となる。
さらに、前記ワークの研削箇所を、前記開口部から突出した砥石部分の突端よりも前側から該砥石部分の外周面に接触させていくようにしてもよい。
かかる構成において、前記砥石部分の突端より前側は、その外周面が前方に向かって傾斜しており、ワークの研削箇所の始点をいきなり砥石部分の突端に接触させるよりも、接触時の衝撃や抵抗を小さくすることができる。また、砥石に対する基台部の離間距離の精度を好適に緩和することも可能となり、該基台部の位置決めが容易となる。
また、本発明にかかるワーク研削方法においても前記ワークにおける研削箇所を面取加工することが望ましい。
かかる構成とすることにより、安定かつ安全に精度の高い面取加工を行うことができる。
本発明のワーク研削用治具は、簡易構造であって、ワークとグラインダ装置とを安定的に保持できるため熟練者でなくても容易に研削作業を行える。さらに、砥石の外周面に該研削箇所を接触させる構成であるから、トルクを十分に確保でき、所望の研削量に対して柔軟に対応できる。
また、本発明のワーク研削方法は、熟練者でなくても精度の高い研削を安定的に行うことができる。また、砥石の外周面が摩滅する際に凹凸が形成され難いため、メンテナンス作業の負担が極めて軽くなる。
以下、本発明のワーク研削用治具、及びこれを用いたワーク研削方法を具体化した実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、下記に示す実施例に限定されることはなく、適宜設計変更が可能である。
図1に示すように、ワーク研削用治具1Aは、公知技術である固定設置型(卓上型)のグラインダ装置5を上から覆うように配置されている。該グラインダ装置5には、鉛直面内で回転する円板状の砥石5aが備え付けられている。
図1a又は図1bに示すように、ワーク研削用治具1Aは、平面視矩形の板部材
で構成された基台部3を備えている。さらに、該基台部3をグラインダ装置5の砥石5aに対して所定高さでほぼ水平に支持する柱状の支持部4を備えている。また、該基台部3のほぼ中央には、グラインダ装置5の砥石5aの上部が下側から挿入されて該砥石5aの上部が上側に突出する平面視細長矩形状の開口部3aが上下方向に貫設されている。
で構成された基台部3を備えている。さらに、該基台部3をグラインダ装置5の砥石5aに対して所定高さでほぼ水平に支持する柱状の支持部4を備えている。また、該基台部3のほぼ中央には、グラインダ装置5の砥石5aの上部が下側から挿入されて該砥石5aの上部が上側に突出する平面視細長矩形状の開口部3aが上下方向に貫設されている。
さらに、前記基台部3の上面3bには、ワーク2が載置される台形状の第一ガイド部6と該ワーク2の一部が当接する台形状の第二ガイド部7とが、前記開口部3aから突出した砥石5a部分を挟んで該開口部3aの近傍に互いに離間して対置されている。具体的には、前記開口部3aから突出した砥石5a部分の正回転方向を前方として(図1において左側)、該砥石5a部分の前側に第一ガイド部6が配設され、後側に第二ガイド部7が配設されている。
前記第一ガイド部6の上面には、ワーク2が載置される平滑な第一ガイド面6aが形成されている。該第一ガイド面6aは、図1又は図5等に示すように、該ワーク研削用治具1Aを側面視した状態で、前記開口部3aから突出した砥石5a部分に向かって約45度の角度で下方傾斜している。また、該第一ガイド部6の両側側面には、ワーク2を支持する長尺状の補助支持台6b,6bが配設されている。
また、前記第二ガイド部7の上面には、前記ワーク2が当接する第二ガイド面7aが左右方向に沿ってほぼ帯状に形成されている。該第二ガイド面7aは、図1又は図5等に示すように、該ワーク研削用治具1Aを側面視した状態で、前記開口部3aから突出した砥石5a部分に向かって約45度の角度で下方傾斜している。すなわち、前記第一ガイド面6aと該第二ガイド面7aとが該砥石5a部分に近づくほど接近する配置となっている。
さらに、図2a〜図2cに示すように、前記第二ガイド部7の第二ガイド面7aは、円弧状に緩やかに湾曲した曲面形状に凹成されている。また、図2bに示すように、前記第二ガイド部7の下端部には、前記基台部3の開口部3aから突出した砥石5a部分が通過可能な凹状の切欠部7bが形成されている。なお、この切欠部7bは、適宜、前記第一ガイド部6に設けられていてもよい。
これまでに述べた前記第一ガイド部6と前記第二ガイド部7の位置や、前記第一ガイド面6a及び前記第二ガイド面7aの傾斜角度は、ワーク2の形状や研削する形状に合わせて適宜決定される。
図3に示すように、前記ワーク2は、金属製で平面視円弧形状の湾曲状板部材からなり、該部材の凸側の湾曲側面2bの下側円弧縁に形成された線条の角部2aが研削箇所(面取り箇所)とされている。
前記ワーク研削用治具1Aを用いてワーク2の角部2aを面取加工するには、図4に示すように、まずワーク2の角部2aが前記開口部3aから突出した砥石5a部分の方向に向くように、該ワーク2を第一ガイド部6の第一ガイド面6aに載置する。これと共に、該ワーク2における凸側の湾曲側面2bを前記第二ガイド部7の第二ガイド面7aに押し当てる。ここで、該第二ガイド面7aは、その湾曲形状がワーク2の湾曲側面2bの湾曲形状に対応するようにあらかじめ凹状に形成されている。また、第二ガイド面7aの上端縁に形成された段部にワーク2の上縁を当接させる。これにより、加工時に該ワーク2が跳ね上がることが防がれる(図5参照)。
ここで、前記基台部3aは、以下のような基準で高さ位置が決められる。
すなわち、図5に示すように、前記ワーク2が前記第二ガイド面7aの案内作用に従いつつ前記第一ガイド面6a上を一方向に滑動したときに、該ワーク2の研削箇所である角部2aが前記砥石5a部分の外周面に好適に接触して研削が行われるような高さ位置に設定される。
すなわち、図5に示すように、前記ワーク2が前記第二ガイド面7aの案内作用に従いつつ前記第一ガイド面6a上を一方向に滑動したときに、該ワーク2の研削箇所である角部2aが前記砥石5a部分の外周面に好適に接触して研削が行われるような高さ位置に設定される。
そして、作業者は、該ワーク2を、前記湾曲側面2bを前記第二ガイド面7aに押し当てながら、該第二ガイド面7aの案内作用に従いつつ、前記第一ガイド面6a上を一方向に滑動させ、該ワーク2の研削箇所である角部2aをその線条方向に沿って前記砥石5a部分の外周面に接触させる。そうすると、面取加工前は図6aに示す形状であった角部2aが、図6bに示す形状に面取りされる。
このように、該ワーク2を、第二ガイド面7aの案内作用に従って第一ガイド面6a上を一方向に滑動させながら線条方向に角部2aを研削する作業を一回又は繰り返し行う。そして、適宜のタイミングで、角部2aの寸法形状をあらかじめ用意されたテンプレート等で確認し、規定形状に加工されたところで研削作業が完了する。本実施例において特に有用な加工は、いわゆるC1〜C5程度の面取加工である。ただし、当然、45度面取りに限らず、前記第一ガイド面6a及び第二ガイド面7aの傾斜角度を適宜変更して、所望の角度の面取加工を行うことができる。
これまでに述べたように、上記ワーク研削用治具1Aは、ワーク2を前記第二ガイド面7aに押し当てつつ前記第一ガイド面6a上を滑動させて研削することを可能にするため、作業時に該ワーク2が安定姿勢となる。
また、円板状の砥石5aの側面でなく外周面にワーク2を当てて研削する構成であるため、トルクが大きく、単位時間当たりの研削量を十分に確保することができる。
また、該ワーク2が該第二ガイド部7の第二ガイド面7aに接触することで、ワーク2が過剰に砥石5aに接近してしまうことを抑制できるため、過剰の研削が好適に防止される。
また、上記構成は、砥石5aを上から覆うように基台部3が配置され、かつ該基台部3上には第一ガイド部6と第二ガイド部7とが配置されているため、仮に砥石5aが破損してもこれら基台部3、第一ガイド部6、及び第二ガイド部7によって該砥石5aの破片が作業者側に飛散しにくい。
なお、上記した研削方法を実行した場合、砥石5aの外周面上を、ワーク2の角部2aが横切るように移動するため、該砥石5aの外周面が部分的に摩滅して該研削面に凹凸が形成されてしまうことが防止される。また、該ワーク2の線条の角部2aにおいて線条方向で研削量を均一にすることもできる。
また、前記第一ガイド部6の第一ガイド面6aと、前記第二ガイド部7の第二ガイド面7aとを上記のように下方傾斜させたため、ワーク2の自重を利用しながら該ワーク2を第二ガイド部7に安定して当接させておくことができる。
また、前記第二ガイド部7には、開口部3aから突出した砥石5aの上部が通過する切欠部7bを設けたため、ワーク2の寸法形状に応じて第二ガイド面7aを砥石5aに可及的に接近させることが可能となる。このため、最適な位置で該ワーク2の研削対象を砥石5aに接触させることができる。また、第一ガイド部6と第二ガイド部7とが砥石5aに接近すると、作業者側に露出する前記開口部3aの面積が減少するため、破損した砥石の破片が該開口部3aを介して作業者側に飛散することも防止できる。
本発明は、上記実施例に限られず、適宜設計変更可能である。
例えば、図7に示すようなワーク研削用治具1Bとしてもよい。すなわち、上記したような支持部4に代えて、基台部3がヒンジ9を介して支持されており、該ヒンジ9を中心にして基台部3が回動することで該基台部3の砥石5aに対する高さ位置が変更自在な構造を採用してもよい。かかる構成とすることにより、容易に該基台部5の位置を調整することができる。
例えば、図7に示すようなワーク研削用治具1Bとしてもよい。すなわち、上記したような支持部4に代えて、基台部3がヒンジ9を介して支持されており、該ヒンジ9を中心にして基台部3が回動することで該基台部3の砥石5aに対する高さ位置が変更自在な構造を採用してもよい。かかる構成とすることにより、容易に該基台部5の位置を調整することができる。
また、図8に示すようなワーク研削用治具1Cとしてもよい。すなわち、前記ワーク2を前記第二ガイド面7aによる案内作用に従って前記第一ガイド面6a上を滑動させると、該ワーク2が該砥石5a部分の前後方向に対して斜め後方に移動して、前記角部2aが該砥石5a部分の外周面を一方の側縁から他方の側縁へ通過するようにしてもよい。該ワーク2の研削箇所である角部2aが砥石5a部分の外周面上をこのように移動すると、高速回転する砥石5aの外周面とワーク2の研削箇所とが接触する際に生じる衝撃や抵抗を可及的に抑えることが可能となり、作業者及び砥石5aに負担がかからない。また、該ワーク2の研削箇所を、該砥石5a部分の突端よりも手前側から接触させていくようにした場合、さらに接触時の衝撃や抵抗を小さくすることができる。
また、ワーク2の第二ガイド面7aに当接する部位が平面視円弧形で凹状である場合、これに対応して第二ガイド面7aの湾曲形状は凸状に湾曲形成される。また、ワーク2の形状が例えば直方体であり、いずれかの側縁を面取加工する場合は、前記第二ガイド面7aは平面とされることが好ましい。また、上記した構成は、第二ガイド部7の第二ガイド面7aのみ湾曲形成されているが、適宜、第一ガイド部6の第一ガイド面6aも湾曲形成されていてもよいし、該第一ガイド面6aのみ湾曲形成されていてもよい。
また、前記基台部3に隣接して目盛が表示されたいわゆるスケールを設けて、基台部3の高さ位置を設定する際に作業者が確認できるようにしてもよい。
また、前記基台部3は、設置固定型のグラインダ装置に直接配設されてもよい。上記構成におけるグラインダ装置5は、いわゆる設置固定型(卓上型)のグラインダ装置であるが、勿論、手持型のグラインダ装置であってもよい。手持型のグラインダ装置が採用された場合、前記基台部3は直接該グラインダ装置に配設される。
なお、手持型のグラインダ装置が採用された場合は、ワークを所定の固定具によって固定して不動とし、該グラインダ装置に配置された第一ガイド部と第二ガイド部とを該ワークに押し当て、かつ該ワークの研削箇所を該グラインダ装置の砥石の外周面に接触させて、該グラインダ装置を移動させながら研削加工することが望ましい。
勿論、本発明は、面取加工に限定されず、砥石5aを用いた様々な研削に適用可能である。
1 ワーク研削用治具
2 ワーク
2a 角部(研削箇所)
2b 湾曲側面(湾曲部位)
3 基台部
3a 開口部
3b 上面
5 グラインダ装置
5a 砥石
6 第一ガイド部
6a 第一ガイド面
7 第二ガイド部
7a 第二ガイド面
7b 切欠部
2 ワーク
2a 角部(研削箇所)
2b 湾曲側面(湾曲部位)
3 基台部
3a 開口部
3b 上面
5 グラインダ装置
5a 砥石
6 第一ガイド部
6a 第一ガイド面
7 第二ガイド部
7a 第二ガイド面
7b 切欠部
Claims (10)
- 回転自在に支持された円板状の砥石を備えるグラインダ装置に配置されるワーク研削用治具であって、
貫通状に形成された開口部を有し、かつ前記砥石に対して所定位置に配置される基台部を備え、
前記基台部の開口部に前記砥石の一部が、該開口部の貫通方向における他側から挿入されて、該開口部の貫通方向における一側から該砥石の一部が突出し、
さらに、該砥石の一部が突出する側である該基台部の一側面に、ワークが当接する第一ガイド面を有する第一ガイド部と、該第一ガイド部の第一ガイド面に当接したワークの他の部分が当接する第二ガイド面を有する第二ガイド部とが、該開口部から突出した砥石部分の正回転方向を前方として該第一ガイド部が前側で該第二ガイド部が後側となるように該砥石部分を挟んで対置され、
該ワークに形成された線条の研削箇所が前記開口部から突出した砥石部分の外周面に向かうように、該ワークが該第一ガイド部の第一ガイド面に当接し、かつ該ワークが該第二ガイド部の第二ガイド面による案内作用に従って相対的に該第一ガイド面上を滑動することにより、該研削箇所が該線条方向に沿って前記開口部から突出した砥石部分の外周面に接触して研削されることを特徴とするワーク研削用治具。 - 前記第一ガイド部の第一ガイド面、及び前記第二ガイド部の第二ガイド面は、前記開口部から突出した砥石部分の前後方向を基準にして傾斜しており、該第一ガイド面と該第二ガイド面とが該砥石部分に近づくほど接近している請求項1に記載のワーク研削用治具。
- 前記ワークには、湾曲部位が形成されており、さらに該湾曲部位に沿って研削箇所が線条に形成されており、該ワークが前記第一ガイド面又は第二ガイド面に当接した状態で該ワークの該湾曲部位に沿うように前記第二ガイド面又は前記第一ガイド面が曲面形状に湾曲形成されている請求項1又は請求項2に記載のワーク研削用治具。
- 前記ワークが、前記第一ガイド部の第一ガイド面に当接した状態で、前記第二ガイド部の第二ガイド面による案内作用に従って相対的に該第一ガイド部の第一ガイド面上を滑動すると、該ワークが、前記開口部における砥石部分の前後方向に対して斜めに移動するように、該第二ガイド面の向きが設定されている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワーク研削用治具。
- 前記第一ガイド部及び/又は前記第二ガイド部には、前記開口部から突出した砥石部分が通過する切欠部が形成されている請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のワーク研削用治具。
- 前記ワークにおける研削箇所の面取加工に用いられる請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のワーク研削用治具。
- 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワーク研削用治具を用いたワーク研削方法であって、
前記ワークを前記第二ガイド部の第二ガイド面による案内作用に従って相対的に該第一ガイド部の第一ガイド面上で滑動させながら、該ワークを前記基台部の開口部から突出した砥石部分の外周面上における一方の側縁から他方の側縁まで相対的に移動させて、該ワークの研削箇所を該砥石部分の外周面に接触させることを特徴とするワーク研削方法。 - 前記ワークを、前記開口部から突出した砥石部分の前後方向に対して斜め後方に移動させつつ、該ワークの研削箇所を該砥石部分の外周面に接触させて研削する請求項7に記載のワーク研削方法。
- 前記ワークの研削箇所を、前記開口部から突出した砥石部分の突端よりも前側から該砥石部分の外周面に接触させていく請求項8に記載のワーク研削方法。
- 前記ワークにおける研削箇所を面取加工する請求項7乃至請求項9のいずれか1項に記載のワーク研削方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103537965A (zh) * | 2013-10-12 | 2014-01-29 | 宁波双林模具有限公司 | 一种简易靠模倒角装置 |
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2011
- 2011-12-27 JP JP2011285624A patent/JP2013132729A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103537965A (zh) * | 2013-10-12 | 2014-01-29 | 宁波双林模具有限公司 | 一种简易靠模倒角装置 |
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