JP2013132226A - (−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの製造方法 - Google Patents

(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 SHCを用い、より効率良く、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを製造する方法の提供。
【解決手段】 ホモファルネソールに、下記式(1):
G−Y−X1−X2−G−X3−L−X4−Q−X5−X6−E−L−X7 ・・・(1)
〔式中、X1はG又はSを示し、X2はV又はIを示し、X3は9〜13個の任意のアミノ酸を示し、X4は任意のアミノ酸を示し、X5はG又はHを示し、X6及びX7はそれぞれ独立して任意のアミノ酸を示す。〕
で表されるアミノ酸モチーフ配列を含むタンパク質であって、スクアレン−ホペン環化活性を有するタンパク質を作用させることを特徴とする(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの製造方法に関する。
(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン)は、香気特性と残香性に優れたアンバー系調合香料に欠かせない化含物である。
3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランには、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランと(+)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの光学異性体が存任し、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランは典型的なアンバー香気を有し、(+)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランは弱い木様香気を有する。このうち、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランは、香料として有用性が高いことから、高い光学純度でこれを得るべく、不斉合成法について、研究開発が盛んに行われている。
例えば、下記に示すように、天然植物クラリーセージの抽出物である(−)−スクラレオールを出発原料とし、(+)−スクラレオライドを経由し、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを工業的に製造する方法が知られている(非特許文献1)。
しかしながら、この方法は、多段階反応であり操作が迂遠であり、天然原料を用いるために、供給量と供給安定性が満足のいくものではない。さらに、(−)−スクラレオールの酸化分解工程においてクロム酸や過マンガン塩などの酸化剤を用いており環境負荷が大きい、等の問題がある。
一方、Alicyclobacillus属、Zymomonas属、Bradyrhizobium属、Methylococcus属等の細菌には、下記に示すように、スクアレンを基質とし、ホペン、ホパノールといった環状化合物を生成する環化酵素であるスクアレン−ホペン環化酵素(Squalcne-Hopen cyclase :以下「SHC」ともいう)が存在することが報告されている(非特許文献2)。
近年、このSHCを用いて、種々の基質に対する反応性が検討され、例えば、ファルネソールを基質とした場合、変換率64%で下記の化含物(a),(b),(c),(d)が7:3:45:9の割合で生成することが報告されている(非特許文献3及び4)。
また、本出願人は、ホモファルネソールを基質とし、Alicyclobacillus acidocaldarius由来のSHC(ホモファルネソール環化活性をもつSHC)を用いることにより、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを合成できることを報告している(特許文献1)。
特開2009−607998号公報
島田明美,香料最新技術の特許分析,p.114(1988),シーエムシー出版 Sato T. et al., Biosci. Biotechnol. Biochern.,62(2),407-411 ,1998 Hoshino T. et al., Org. Biomol. Chem.,2,2650-2657,2004 米村ら,TEAC要旨集,238-240,2005
本発明は、SHCを用い、より効率良く、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを製造する方法を提供することに関する。
本発明者らは、SHCに関して種々検討したところ、スクアレンを基質とするSHCであっても、ホモファルネソールを基質として(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを生成する活性を有するSHC(ホモファルネソール環化活性を有するSHC)は極めて限られており、そのなかでも特に有効なホモファルネソール環化活性を有するSHCには、そのアミノ酸配列に固有のモチーフ配列が存在することを見出した。すなわち、当該固有のモチーフ配列を有し且つホモファルネソール環化活性を有するSHCを用いることにより、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランをより効率良く製造できることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の1)〜13)に係るものである。
1)ホモファルネソールに、ホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素であって、下記式(1):
G−Y−X1−X2−G−X3−L−X4−Q−X5−X6−E−L−X7 ・・・(1)
〔式中、X1はG又はSを示し、X2はV又はIを示し、X3は9〜13個の任意のアミノ酸を示し、X4は任意のアミノ酸を示し、X5はG又はHを示し、X6及びX7はそれぞれ独立して任意のアミノ酸を示す。〕
で表されるアミノ酸モチーフ配列を含むタンパク質を作用させることを特徴とする(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの製造方法。
2)X3が(Q、E又はR)−(T又はR)−(I、T又はE)−(K、R、N又はI)−(L又はK)−(D、N、T、R又はK)−(D、E又はQ)−(P、M、A又はR)−(A、L、S又はG)−(I、L、A又はn)−(S、Q、T又はn)−(K、E、Q又はn)−(R又はn)〔ここで、nは欠失を示す。〕である上記1)の方法。
3)X3がQ−T−I−K−L−(D又はN)−D−P−(A又はL)−L−S−K−Rである上記1)の方法。
4)X4がM、L、K、D又はQであり、X5がG又はHであり、X6がA、P、T又はCであり、X7がS、Q又はAである上記1)〜3)のいずれかの方法。
5)X1がGであり、X4がM又はLであり、X5がGであり、X6がA又はPであり、X7がSである上記4)の方法。
6)X1がGであり、X2がVであり、X3がQ−T−I−K−L−(D又はN)−D−P−(A又はL)−L−S−K−Rであり、X4がM又はLであり、X5がGであり、X6がA又はPであり、X7がSである上記5)の方法。
7)式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列が、下記の(1−a)〜(1−c)から選ばれる上記1)の方法。
(1−a):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−D−D−P−A−L−S−K−R−L−L−Q−G−A−E−L−S
(1−b):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−D−D−P−A−I−S−K−R−L−M−Q−G−A−E−L−S
(1−c):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−N−D−P−L−L−S−K−R−L−M−Q−G−P−E−L−S
8)前記ホモファルネソール環化活性をもつスクアレン−ホペン環化酵素であって、式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を含むタンパク質が、下記(a)〜(h)のいずれかに記載のタンパク質である、上記1)の方法。
(a)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、
(b)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、
(c)配列番号2で示されるアミノ酸配列と67%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、
(d)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、
(e)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列において、少なくとも下記表1に示す配列番号8の各位置に相当する位置のアミノ酸がそれぞれ対応する当該表1記載のアミノ酸である前記(b)〜(d)のタンパク質、
(f)式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素のアミノ酸配列に式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列が挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質。
(g)アミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素が、配列番号8で示されるアミノ酸配列、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質である前記(f)のタンパク質。
(h)配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質が、下記表2に示す配列番号8の各位置のアミノ酸を有する前記(g)のタンパク質。
9)式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素のアミノ酸配列のC末端から100アミノ酸残基以内に存在する保存配列「GFP」のN末端側に、下記式(1):
G−Y−X1−X2−G−X3−L−X4−Q−X5−X6−E−L−X7 ・・・(1)
〔式中、X1はG又はSを示し、X2はV又はIを示し、X3は9〜13個の任意のアミノ酸を示し、X4は任意のアミノ酸を示し、X5はG又はHを示し、X6及びX7はそれぞれ独立して任意のアミノ酸を示す。〕
で表されるアミノ酸モチーフ配列を挿入することを特徴とする、当該スクアレン−ホペン環化酵素のホモファルネソール環化活性の向上方法。
10)式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素が、配列番号8で示されるアミノ酸配列、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質である上記9)の方法。
11)配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質が、前記表2に示す配列番号8の各位置のアミノ酸を有する上記10)の方法。
12)上記9)〜11)の方法によりホモファルネソール環化活性が向上されたスクアレン−ホペン環化酵素。
13)下記式(1):
G−Y−X1−X2−G−X3−L−X4−Q−X5−X6−E−L−X7 ・・・(1)
〔式中、X1はG又はSを示し、X2はV又はIを示し、X3は9〜13個の任意のアミノ酸を示し、X4は任意のアミノ酸を示し、X5はG又はHを示し、X6及びX7はそれぞれ独立して任意のアミノ酸を示す。〕
で表されるアミノ酸モチーフ配列からなる、ホモファルネソール環化活性付与又は向上能を有するポリペプチド。
本発明の製造方法によれば、安価な出発原料から、従来法に比べて、より短時間で、より緩和な条件で、より効率良く(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを製造することができ、生産性及び経済性の両面で工業的に有利である。
アミノ酸モチーフ配列の導入方法を示した模式図。 各SHCの反応至適pHを示すグラフ。 各SHCの反応至適温度を示すグラフ。 各種SHCにおけるアミノ酸モチーフ配列付近のアミノ酸配列の比較図。
本明細書において、アミノ酸モチーフ配列を示す式中のアルファベット文字は、アミノ酸の一文字表記を意味し、配列はN末からC末方向の順に記載する。
また、本明細書において、アミノ配列及び塩基配列の同一性は、例えば、リップマン−パーソン法 (Lipman-Pearson法:Science,227,1435(1985))によって計算される。具体的には、遺伝情報処理ソフトウェア(Genetyx-Win(Ver.5.1.1:ソフトウェア開発)のホモロジー解析 (Scarch Homology)プログラムを用いて、Unit size to compare (ktup)を2として解析を行うことにより算出される。
本発明の(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの製造方法は、下記式で示される如く、ホモファルネソール(A)に、スクアレン−ホペン環化活性を有するタンパク質であって、下記式(1):
G−Y−X1−X2−G−X3−L−X4−Q−X5−X6−E−L−X7 ・・・(1)
〔式中、X1はG又はSを示し、X2はV又はIを示し、X3は9〜13個の任意のアミノ酸を示し、X4は任意のアミノ酸を示し、X5はG又はHを示し、X6及びX7はそれぞれ独立して任意のアミノ酸を示す。〕
で表されるアミノ酸モチーフ配列を含むタンパク質を作用させて、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン(B)を製造する方法である。
アミノ酸モチーフ配列を示す上記式(1)において、Gはグリシン、Yはチロシン、Qはグルタミン、Eはグルタミン酸、Lはロイシン、Rはアルギニンを示す。
1はG(グリシン)又はS(セリン)を示すが、Gであるのが好ましい。
2はV(バリン)又はI(イソロイシン)を示すが、Vであるのが好ましい。
3は9〜13個の任意のアミノ酸を示すが、ここで、任意のアミノ酸としては、M(メチオニン)、S(セリン)、A(アラニン)、T(トレオニン)、V(バリン)、Y(チロシン)、L(ロイシン)、N(アスパラギン)、I(イソロイシン)、Q(グルタミン)、P(プロリン)、D(アスパラギン酸)、F(フェニルアラニン)、E(グルタミン酸)、W(トリプトファン)、K(リシン)、C(システイン)、R(アルギニン)、G(グリシン)及びH(ヒスチジン)から、同種又は異種のアミノ酸を任意に9〜13個選択されることを意味する。アミノ酸の個数は、9〜13個が好ましく、12〜13個が更に好ましい。
斯かるX3はとしては、具体的には、例えば、X3-1−X3-2−X3-3−X3-4−X3-5−X3-6−X3-7−X3-8−X3-9−X3-10−X3-11−X3-12−X3-13〔ここで、X3-1はQ、E又はR、X3-2はT又はR、X3-3はI、T又はE、X3-4はK、L、R、N又はI、X3-5はL又はK、X3-6はD、N、T、R又はK、X3-7はD、E又はQ、X3-8はP、M、A又はR、X3-9はA、L、S又はG、X3-10はI、L、A又はn、X3-11はS、Q、T又はn、X3-12はK、E、Q又はn、X3-13はR又はnを示す(ここで、nは欠失を示す。)。〕
より好ましいX3としては、Q−T−I−K−L−(D又はN)−D−P−(A又はL)−L−S−K−Rが挙げられる。
4は任意のアミノ酸を示すが、X4はM(メチオニン)、L(ロイシン)、K(リシン)、D(アスパラギン酸)又はQ(グルタミン)であるのが好ましく、M又はLであるのがより好ましい。
5はG(グリシン)又はH(ヒスチジン)を示すが、Gであるのが好ましい。
6及びX7は任意のアミノ酸を示すが、X6はA(アラニン)、P(プロリン)、T(トレオニン)又はC(システイン)であるのが好ましく、A又はPであるのがより好ましい。また、X7はS(セリン)、Q(グルタミン)又はA(アラニン)であるのが好ましく、Sであるのがより好ましい。
式(1)で示される好適なアミノ酸モチーフ配列としては、X1がGであり、X2がVであり、X3がQ−T−I−K−L−(D又はN)−D−P−(A又はL)−L−S−K−Rであり、X4がM又はLであり、X5がGであり、X6がA又はPであり、X7がSであるものが挙げられ、
より好適には、以下の式(1−a)、(1−b)、及び(1−c)が挙げられる。
(1−a):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−D−D−P−A−L−S−K−R−L−L−Q−G−A−E−L−S
(1−b):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−D−D−P−A−I−S−K−R−L−M−Q−G−A−E−L−S
(1−c):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−N−D−P−L−L−S−K−R−L−M−Q−G−P−E−L−S
(1−a)は、Zymomonas mobilis NBRC 13756株由来SCHのアミノ酸モチーフ配列、(1−b)は、Acetobacter pasteurianum NBRC 3283株由来SHCのアミノ酸モチーフ配列、(1−c)は、Rhodopseudomonas palstris BisA53株由来SHCのアミノ酸モチーフ配列である。
本発明の、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン(B)の製造に用いられるタンパク質は、ホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素であって、上記式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を含むタンパク質であれば特に高いホモファルネソール環化活性能を有することから何れも用いることができる。また、その由来も限定されるものではないが、例えば、Zymomonas属、Acetobacter属、Rhodopseudomonas属、Teredinibacter属、Pelobacter属、Syntrophobacter属、Bradyrhizobium属等の細菌、好ましくは、Zymomonas mobilis、Acetobacter pasteurianum、Rhodopseudomonas palstris 、Teredinibacter turnerae、Pelobacter carbinolicus、Syntrophobacter fumaroxidans 、Bradyrhizobium sp等が挙げられる。尚、図4に、各種SHCにおけるアミノ酸モチーフ配列付近のアミノ酸配列の比較図を示す。
当該タンパク質としては、好適には、例えば、下記(a)〜(h)のいずれかに記載のものが挙げられる。
(a)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、
(b)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、
(c)配列番号2で示されるアミノ酸配列と67%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、
(d)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、
(e)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列において、少なくとも前記表1に示す配列番号8の各位置に相当する位置のアミノ酸がそれぞれ対応する当該表1記載のアミノ酸である前記(b)〜(d)のタンパク質、
(f)式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素のアミノ酸配列に式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列が挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質。
(g)アミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素が、配列番号8で示されるアミノ酸配列、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質である前記(f)のタンパク質。
(h)配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質が、前記表2に示す配列番号8の各位置のアミノ酸を有する前記(g)のタンパク質。
ここで、スクアレン−ホペン環化活性を有するタンパク質とは、広義には、スクアレンを基質とし、ホペン、ホパノールといった環状化合物を生成する活性を持つタンパク質、すなわちスクアレン−ホペン環化酵素(SHC)を意味する。
また、「ホモファルネソール環化活性」とは、ホモファルネソール(A)を基質とし、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン(B)を生成する活性をいう。
SHCは、C末端から100アミノ酸残基以内に、アミノ酸が高度に保存された領域(保存配列「GFP」)が存在するが、本発明のタンパク質は、当該GFPのN末端側に、式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を有するものであるのが好ましい。
配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質は、Zymomonas mobilis NBRC13756株から見出されたSHCであり、1995年に、クローニング、塩基配列の決定及び大腸菌での発現が行われている(Microbiology l41(1995),155-161)。当該タンパク質は、スクアレンから、ホペン及びホパノールの生成活性を有することが確認されているが、酵素学的な解析は為されておらず、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン生成能を有することについては全く知られていない。尚、配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質と、前記特許文献1において使用された、Alicyclobacillus acidocaldarius NBRC 15652株より単離されたSHC(配列番号8、前記非特許文献2)とのアミノ酸配列の同一性は43%である。
なお、Alicyclobacillus acidocaldarius由来のSHCでは環化反応に必要な構造が特定されており(CHEM. COMMUN.,2002,291-301)、前記表2にその位置及びアミノ酸を示している。
配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質は、Acetobacter pasteurianum NBRC 3283株由来から見出されたSHCであり、1980年に精製酵素を用いてスクアレン環化活性の評価が行われている(Eur. J. Biochem. 112(3), 541-547, 1980)のみでクローニング及び大腸菌での発現は検討されていない。
配列番号6で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質は、Rhodopseudomonas palustris BisA53株由来から見出されたSHCであり、2006年にゲノム配列が公開されたのみで、大腸菌での発現ならびに機能解析は行われていない。
尚、配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質(Acetobacter pasteurianum NBRC 3283株由来のSHC)と、配列番号2のアミノ酸配列との配列同一性は79%であり、配列番号6で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質(Rhodopseudomonas palstris BisA53株由来のSHC)と配列番号2のアミノ酸配列との配列同一性は67%である。
配列番号2で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質においては、保存配列「GFP」はアミノ酸番号667番目〜669番目に相当し、式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列は、アミノ酸番号670番目〜695番目に相当する。
配列番号4で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質においては、保存配列「GFP」はアミノ酸番号662番目〜664番目に相当し、式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列は、アミノ酸番号665番目〜690番目に相当する。
配列番号6で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質においては、保存配列「GFP」はアミノ酸番号626番目〜628番目に相当し、式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列は、アミノ酸番号629番目〜654番目に相当する。
尚、配列番号8で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質においては、保存配列「GFP」はアミノ酸番号600番目〜602番目に相当するが、式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列は有しない。
配列番号2、4、6又は8で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質は、其々Zymomonas mobilis、Acetobacter pasteurianum及びRhodopseudomonas palstris、Alicyclobacillus acidocaldariusから単離し得るが、配列番号1、3、5又は9で示される塩基配列を挿入した発現ベクターを導入した組換え宿主より製造することもできる(後記実施例1参照)。
配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質と実質的に同一なタンパク質もまた、本発明の(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの製造に使用できる。
ここで、「実質的に同一なタンパク質」とは、ホモファルネソール環化活性を有する限りにおいて、配列番号2、4又は6のアミノ酸配列において1又は数個、例えば、1〜30個、好ましくは1〜20個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個のアミノ酸が欠失、置換、挿入、若しくは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質をいう。
「実質的に同一なタンパク質」としてはまた、ホモファルネソール環化活性を有する限りにおいて、配列番号2のアミノ酸配列と67%以上の配列同一性、より好ましくは80%以上の配列同一性、より好ましくは90%以上の配列同一性、さらに好ましくは95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質が挙げられる。
「実質的に同一なタンパク質」としてはさらに、配列番号2、4又は6のアミノ酸配列と80%以上の配列同一性、より好ましくは85%以上の配列同一性、より好ましくは90%以上の配列同一性、さらに好ましくは95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質が挙げられる。
上記記載の「実質的に同一なタンパク質」において、より好ましいタンパク質としては、配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列において、少なくとも前記表1に示す配列番号8の各位置に相当する位置のアミノ酸がそれぞれ対応する当該表1記載のアミノ酸であり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質が挙げられる。
所与のタンパク質と実質的に同一なタンパク質は、公知の技術によって取得される。例えば、実質的に同一なタンパク質は、部位特異的変異法によって、所与のタンパク質のアミノ酸配列から特定の部位のアミノ酸が置換、欠失、挿入、付加等されるようにそのタンパク質をコードするポリヌクレオチドの塩基配列を改変することによって得られる。また、改変された塩基配列を有するポリヌクレオチドは、従未知られている他の突然変異処理によっても取得できる。他の突然変異処理としては、配列番号2のアミノ酸配列をコードするDNA(例えば、配列番号1で示される塩基配列からなるDNA)をヒドロキシアミン等でインビトロ処理する方法、及び配列番号2のアミノ酸配列をコードするDNAを保持する微生物等を紫外線照射もしくはニトロソグアニジン等の通常人工突然変異に用いられている変異剤によって処理する方法が挙げられる。
また、上記のようなアミノ酸の置換、欠失、挿入、若しくは付加等の改変には、微生物の種あるいは菌株による差等、天然に生じる改変も含まれる。上記のような改変を有するDNAを適当な細胞で発現させ、発現産物の酵素活性を調べることにより、配列番号2のアミノ酸配列からなるタンバク質と実質的に同一のタンパク質及びそれをコードするDNAが得られる。
本発明の製造方法に用いられるタンパク質は、上記(a)〜(e)の他に、(f)式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素のアミノ酸配列に式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列が挿入されたアミノ配列からなるタンパク質も包含される。式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列が挿入されたスクアレン−ホペン環化酵素は、ホモファルネソール環化活性が向上される。
式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素としては、例えば配列番号8(Alicyclobacillus acidocaldarius NBRC 15652株由来のSHC)で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質が挙げられる。なお、1若しくは数個とは、例えば、1〜30個、好ましくは1〜20個、より好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1〜5個をいう。
さらに式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素としては、例えば配列番号8(Alicyclobacillus acidocaldarius NBRC 15652株由来のSHC)で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有し、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質が挙げられ、好ましくは85%以上の配列同一性、より好ましくは90%以上の配列同一性、さらに好ましくは95%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列からなるタンパク質が挙げられる。
ここで、配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、及び配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有し、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質としては、更に、前記表2に示す配列番号8の各位置(17−32位,45位等)のアミノ酸を有するもの(当該アミノ酸が保存されているもの)が好ましい。
尚、式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を挿入される位置は、上述したとおり、当該SHCのC末端から100アミノ酸残基以内に存在する保存配列「GFP」のN末端側が好ましい。例えば、配列番号10で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質であれば、アミノ酸番号602番目と603番目の間に挿入するのが好ましい。
斯かるアミノ酸モチーフ配列が挿入されたSHC(「改変SHC」とも云う)は、モチーフ配列を持たないSHCのC末端から100アミノ酸以内に存在する保存配列「GFP」のN末端側にモチーフ配列が挿入されるようにプライマーを設計し、当該モチーフ配列を持たないSHCの発現ベクターを鋳型に変異導入PCRを行うことで当該モチーフ配列を有するSHCに改変することによって得ることができる(図1参照)。
ホモファルネソール(A)に、本発明のタンパク質を作用させるに当たっては、当該タンパク質を基質に直接的に作用させてもよいし、当該タンパク質を含有する微生物又は当該微生物の処理物、例えば、死菌化細胞、抽出物、粗精製物等の形態で当該基質に作用させてもよい。タンパク質の基質への接触は、タンパク質を適当な溶媒、例えば水性溶媒や緩衝液に溶解又は分散させて行うのが好ましく、円滑な反応、操作の容易性などの点から、緩衝液を用いて行うのがさらに好ましい。また、これに有機溶媒を共存させて接触させることもできる。
本発明の反応は、反応収率の点から、溶媒のpHは、使用するタンパク質の至適pH付近、例えば4.0〜7.0で行うのが好ましい。より詳細には、例えばZymomonas属細菌由来のタンパク質を用いる場含、pHを4.0〜7.0、好ましくは4.5〜6.0として行うのがよく、Acetobacter属細菌由来のタンパク質を用いる場合、pHを4.0〜7.0、好ましくは4.5〜6.5として行うのがよく、Rhodopseudomonas属細菌由来のタンパク質を用いる場含、pHを4.5〜7.0、好ましくは5.0〜6.5として行うのがよい。また、式(1)のモチーフ配列を導入したAlicyclobacillus属細菌由来のタンパク質を用いる場合は、pHを4.0〜7.0、好ましくは4.5〜6.5として行うのがよいが、モチーフ配列導入により至適pHが変化する可能性があるので、モチーフ配列導入後に至適pH等の酵素学的特徴を確認した後、適した条件にて反応を行うことが望ましい。
好適な溶媒としては、pH調整の点から、例えば、硫酸、塩酸、リン酸等の鉱酸、酢酸、クエン酸などの有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等の塩を添加した水溶液や、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、燐酸緩衝液等の緩衝液が挙げられ、クエン酸緩衝液がより好ましい。
また、有機溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、t一ブチルメチルエーテル、イソブロヒルエーテル等のエーテル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘブタン、イソオクタン、デカン等の庚化水素類、t一ブタノール、メタノール、エタノール、イソフロハノール、n一ブタノール等のアルコール類、ジメチルスルホキサイドなどのスルホキサイド類、アセトン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類及びこれらの混合物が挙げられる。
当該基質の濃度は特に限定されないが、0.01〜3%が好ましく、0.01〜1%がより好ましい。また、ホモファルネソールは、反応系に一括又は連続的に加えることができる。尚、ホモファルネソール(A)は、ネロリドールを臭未化し、シアノ化し、加水分解することによりホモファルネシル酸とし、さらに還元することにより得ることができる。
反応温度は、使用するタンパク質の至適温度付近、例えば15〜60℃で行うのが好ましい。より許細には、例えばZymomonas属細菌由来のタンパク質を用いる場合、15〜50℃、好ましくは20〜45℃で、Acetobacter属細菌由来のタンパク質を用いる場含、15〜60℃、好ましくは20〜45℃で、Rhodopseudomonas属細菌由来のタンパク質を用いる場含、15〜60℃、好ましくは30〜50℃で、通常0.5〜100時間程度、好ましくは8〜48時間程度、振とう、撹拌することにより行うことができる。
式(1)のモチーフ配列を導入したAlicyclobacillus属細菌由来のタンパク質を用いる場合は、温度15〜30℃、好ましくは20〜25℃で行うのがよいが、モチーフ配列導入により至適温度が変化する可能性があるので、モチーフ配列導入後に至適温度等の酵素学的特徴を確認した後、適した条件にて反応を行うことが望ましい。
反応系からの(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フラン(B)の分離回収は、例えば、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを含有する反応系に有機溶剤(例えば、n−ヘキサンなど脂肪族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、クロロホルムなど非水溶性の有機溶剤、2−プロパノールなどアルコール類等)を一種もしくは複数種添加して十分に撹拌した後、水層と有機層に分液し、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを有機層に移行させ、有機層を水層から分離した後に、有機層の溶剤を留去するか、または蒸留、カラムクロマトグラフィーなどにより処理して、(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランを単離精製する方法等が挙げられる。
参考例1 SHC蛋白質の大腸菌での発現
(1)SHC発現ベクターの作製
Alicyclobacillus acidocaldarius NBRC 15652株(以下A.a.)、Zymomonas mobilis NBRC 13756株(以下Z.m.)、Acetobacter pasteurianus NBRC 3283株(以下A.p.)をそれぞれの復元培地にて培養し、MO BIO Laboratories, Inc製UltraCleanTM Microbial DNA Isolation KitにてゲノムDNAを回収した(A.a.:NBRC 864培地、Z.m.:NBRC 226培地、A.p.:NBRC 804培地)。また、Rhodopseudomonas palstris BisA53株(以下R.p.)はSHC配列を人工合成した。
回収したゲノムDNAまたは人工合成DNAを鋳型とし、Takara Bio社製PrimeSTAR ポリメラーゼおよび表1記載のプライマーを用いてPCR反応(98℃10秒〜55℃30秒〜72℃2分30秒 30サイクル)によってSHC遺伝子断片(A.a.-SHC(配列番号9、前記非特許文献2:1.9kb)、Z.m.-SHC(配列番号1:2.1kb)、A.p.-SHC1(配列番号3:2.1kb)、R.p.-SHC(配列番号5:2.1kb)、)を増幅した。
それぞれのSHC遺伝子断片及びpET21aベクターをそれぞれTakara Bio社製制限酵素でよって切断し(A.a.-SHC:NdeI, BamHI、Z.m.-SHC:NdeI, HindIII、A.p.-SHC1:NdeI, EcoRI、R.p.-SHC:EcoRI, SalI)、両者をTOYOBO社製Ligation Highキットを用いて連結させ、プラスミドpET21a-A.a.SHC、pET21a-Z.m.SHC、pET21a-A.p.SHC1、pET21a-R.p.-SHCを作製した。
連結させたサンプルを大腸菌HB101株に形質転換し、その形質転換体からRoche社製High Pure PCR Product Purification Kitにて各種SHC発現ベクターを抽出、精製した。
*864培地: Solution A(Yeast Extract 1g, (NH4)2SO4・7H2O 0.5g, CaCl2・2H2O 0.25g, KH2PO4 0.6g, Distilled water 500mL, pH2.5-3.0), Solution B(Glucose 1g, Agar(if need) 20g, Distilled water 500mL, pH5.5-6.0)、Solution AとSolution Bは個々に滅菌処理した後混合した。
*226培地: Yeast Extract 5g/L, Glucose 20g/L, Agar(if need) 15g/L, pH6.8-7.0
*804培地:Polypeptone 5g/L、Yeast Extract 3g/L、Glucose 5g/L、MgSO4・7H2O 1g/L、Agar(if need) 15g/L、pH6.6-7.0
(2)モチーフ配列欠損SHCの発現ベクター作製
構築したpET21a-Z.m.SHC、pET21a-A.p.SHC1、pET21a-R.p.-SHC を鋳型とし、Takara Bio社製PrimeSTAR Maxポリメラーゼ及び表3記載のプライマーを用いてPCR反応(98℃10秒〜55℃30秒〜72℃2分30秒 30サイクル)によって各ベクター(約7kb)を増幅した。増幅させたサンプルをToyobo社製制限酵素DpnIで処理した後大腸菌HB101株に形質転換し、その形質転換体からRoche社製High Pure PCR Product Purification Kitにて各種SHC発現ベクターを抽出、精製した。
(3)モチーフ配列導入SHCの発現ベクター作製
構築したpET21a-A.a.SHC、を鋳型とし、Takara Bio社製PrimeSTAR Maxポリメラーゼ及び表5記載のプライマーを用いてPCR反応(98℃10秒〜55℃30秒〜72℃2分30秒 30サイクル)によって各ベクター(約7kb)を増幅した。増幅させたサンプルをToyobo社製制限酵素DpnIで処理した後大腸菌HB101株に形質転換し、その形質転換体からRoche社製High Pure PCR Product Purification Kitにて各種SHC発現ベクターを抽出、精製した。
(4)大腸菌におけるSHCの発現およびSHCの抽出
構築したSHC発現ベクターを大腸菌BL21StarTM(DE3)株に形質転換し、その形質転換体をLB-Amp培地(Bacto Trypton 1%, Bacto Yeast Extract 0.5%, NaCl 1%, Agar(if need) 1.5%, アンピシリン100μg/mL(滅菌処理後添加))にて30℃で振とう培養した。菌体濁度(OD600)が0.4程度まで増加したところで終濃度100μg/mLになるようにイソプロピル-β-D-チオガラクトピラノシド(IPTG)を添加し、SHCの発現を誘導した。IPTG添加後6〜8時間培養した後、培養液から菌体を遠心分離し、0.2% Triton X-100を添加した60mMクエン酸緩衝液(pH6.0)に再懸濁して超音波処理にて細胞破砕液を調製した。得られた細胞破砕液は遠心分離によって不溶性画分を除去しSHC抽出液を得た(A.a.-SHC(配列番号8)、Z.m.-SHC(配列番号2)、A.p.-SHC1(配列番号4)、R.p.-SHC(配列番号6))。
参考例2 各SHCの反応至適pH
pH4.4〜8.0になるように100mM各種緩衝液、0.2%TritonX-100、0.05%スクアレン又は0.1%ホモファルネソール、及び参考例1で得られた各種SHC抽出液を混合し、A.a.-SHCは60℃、Z.m.-SHCは25℃、A.p.-SHC1は45℃、R.p.-SHCは37℃にて24時間反応させた。ホモファルネソールは、3Z,7Z-体、3E,7Z-体、3Z,7E-体、3E,7E-体の4つの異性体混合物である。反応液は5分間氷上に静置して反応を停止させ、ヘキサン:2-プロパノール=3:2の抽出溶媒を用いて反応物を抽出し、ガスクロマトグラフィーによって分析した。その結果、生成物としてスクアレンを基質とした場合にはホペン及びホパノール、ホモファルネソールを基質とした場合には(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランが検出された。(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランは3E,7E-ホモファルネソールから生成したものである。結果を図2に示す。
図2よりスクアレン環化反応における至適pHは、A.a.-SHC : pH5.0〜6.0、Z.m.-SHC : pH7.0、A.p.-SHC1 : pH7.0、R.p.-SHC : pH7.0であり、ホモファルネソール環化反応における至適pHは、A.a.-SHC : pH5.0〜6.0、Z.m.-SHC : pH5.0、A.p.-SHC1 : pH5.0、R.p.-SHC : pH6.0あることが分かった。
参考例3 各SHCの反応至適温度
参考例2で判明した至適pHの各種緩衝液、0.2%TritonX-100、0.05%スクアレン又は0.1%ホモファルネソール、及び参考例1で得られた各種SHC抽出液を混合し、20〜70℃にて24時間反応させた。参考例1(1)と同様に反応物を分析したところ、スクアレンを基質とした場合にはホペン及びホパノール、ホモファルネソールを基質とした場合には(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]が検出された。結果を図3に示す。
図3よりスクアレン環化反応における至適温度は、A.a.-SHC : 60℃、Z.m.-SHC : 45℃、A.p.-SHC1 : 45℃、R.p.-SHC : 45℃あり、ホモファルネソール環化反応における至適温度は、A.a.-SHC : 60℃、Z.m.-SHC : 25℃、A.p.-SHC1 : 25-37℃、R.p.-SHC : 45℃あることが分かった。
実施例1 各種SHCによるホモファルネソール環化反応
参考例1,2で確認した反応至適条件において各種SHCをホモファルネソールと反応させ、環化活性を評価した。結果を表6に示す。
表6より、モチーフ配列を有するZ.m.-SHC、A.p.-SHC1、R.p.-SHCはモチーフ配列を持たないA.a.-SHCよりもホモファルネソールに対する反応性が大幅に高い酵素であることが示された。
実施例2 モチーフ配列欠損SHCにおける環化活性
参考例1で確認した反応至適pH、反応至適温度においてZ.m.-SHC、A.p.-SHC、R.p.-SHCとそれぞれのモチーフ配列欠損酵素をホモファルネソールと反応させ、環化活性を評価した。結果を表7に示す。
表7よりモチーフ配列欠損酵素においてホモファルネソールに対する反応性が大幅に低下し、モチーフ配列がホモファルネソール環化活性に重要な役割を果たすことが示唆された。
実施例3 モチーフ配列挿入SHCにおけるホモファルネソール環化反応
参考例1で確認した反応至適pH、20〜70℃の条件においてA.a.-SHCとA.a.-SHCモチーフ配列挿入酵素をホモファルネソールと反応させ、環化活性を評価した。結果を表8に示す。
高温ではモチーフ配列挿入酵素において活性が低下したが、低温ではモチーフ配列挿入酵素の方が野生型酵素より活性が向上した。このことから、モチーフ配列の挿入により条件によって、ホモファルネソール環化活性が向上することが示唆された。

Claims (13)

  1. ホモファルネソールに、ホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素であって、下記式(1):
    G−Y−X1−X2−G−X3−L−X4−Q−X5−X6−E−L−X7 ・・・(1)
    〔式中、X1はG又はSを示し、X2はV又はIを示し、X3は9〜13個の任意のアミノ酸を示し、X4は任意のアミノ酸を示し、X5はG又はHを示し、X6及びX7はそれぞれ独立して任意のアミノ酸を示す。〕
    で表されるアミノ酸モチーフ配列を含むタンパク質を作用させることを特徴とする(−)−3a,6,6,9a−テトラメチルドデカヒドロナフト[2,1−b]フランの製造方法。
  2. 3が(Q、E又はR)−(T又はR)−(I、T又はE)−(K、R、N又はI)−(L又はK)−(D、N、T、R又はK)−(D、E又はQ)−(P、M、A又はR)−(A、L、S又はG)−(I、L、A又はn)−(S、Q、T又はn)−(K、E、Q又はn)−(R又はn)〔ここで、nは欠失を示す。〕である請求項1記載の方法。
  3. 3がQ−T−I−K−L−(D又はN)−D−P−(A又はL)−L−S−K−Rである請求項1記載の方法。
  4. 4がM、L、K、D又はQであり、X5がG又はHであり、X6がA、P、T又はCであり、X7がS、Q又はAである請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 1がGであり、X4がM又はLであり、X5がGであり、X6がA又はPであり、X7がSである請求項4記載の方法。
  6. 1がGであり、X2がVであり、X3がQ−T−I−K−L−(D又はN)−D−P−(A又はL)−L−S−K−Rであり、X4がM又はLであり、X5がGであり、X6がA又はPであり、X7がSである請求項5記載の方法。
  7. 式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列が、下記の(1−a)〜(1−c)から選ばれる請求項1記載の方法。
    (1−a):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−D−D−P−A−L−S−K−R−L−L−Q−G−A−E−L−S
    (1−b):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−D−D−P−A−I−S−K−R−L−M−Q−G−A−E−L−S
    (1−c):G−Y−G−V−G−Q−T−I−K−L−N−D−P−L−L−S−K−R−L−M−Q−G−P−E−L−S
  8. 前記ホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素であって、式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を含むタンパク質が、下記(a)〜(h)のいずれかに記載のタンパク質である、請求項1記載の方法。
    (a)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質、
    (b)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性環化活性を有するタンパク質、
    (c)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列と67%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、
    (d)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、
    (e)配列番号2、4又は6で示されるアミノ酸配列において、少なくとも下記表1に示す配列番号8の各位置に相当する位置のアミノ酸がそれぞれ対応する当該表1記載のアミノ酸である前記(b)〜(d)のタンパク質、
    (f)式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素のアミノ酸配列に式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列が挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質、
    (g)アミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素が、配列番号8で示されるアミノ酸配列、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質である前記(f)のタンパク質、
    (h)配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、及び配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有し、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質が、下記表2に示す配列番号8の各位置のアミノ酸を有する前記(g)のタンパク質。
  9. 式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素のアミノ酸配列のC末端から100アミノ酸残基以内に存在する保存配列「GFP」のN末端側に、下記式(1):
    G−Y−X1−X2−G−X3−L−X4−Q−X5−X6−E−L−X7 ・・・(1)
    〔式中、X1はG又はSを示し、X2はV又はIを示し、X3は9〜13個の任意のアミノ酸を示し、X4は任意のアミノ酸を示し、X5はG又はHを示し、X6及びX7はそれぞれ独立して任意のアミノ酸を示す。〕
    で表されるアミノ酸モチーフ配列を挿入することを特徴とする、当該ホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素のホモファルネソール環化活性の向上方法。
  10. 式(1)で表されるアミノ酸モチーフ配列を持たないホモファルネソール環化活性を有するスクアレン−ホペン環化酵素が、配列番号8で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質又は配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質である請求項9記載の方法。
  11. 配列番号8で示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質、又は配列番号8で示されるアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列からなり且つホモファルネソール環化活性を有するタンパク質が、下記表3に示す配列番号8の各位置のアミノ酸を有する請求項10記載の方法。
  12. 請求項9乃至11記載の方法によりホモファルネソール環化活性が向上されたスクアレン−ホペン環化酵素。
  13. 下記式(1):
    G−Y−X1−X2−G−X3−L−X4−Q−X5−X6−E−L−X7 ・・・(1)
    〔式中、X1はG又はSを示し、X2はV又はIを示し、X3は9〜13個の任意のアミノ酸を示し、X4は任意のアミノ酸を示し、X5はG又はHを示し、X6及びX7はそれぞれ独立して任意のアミノ酸を示す。〕
    で表されるアミノ酸モチーフ配列からなる、ホモファルネソール環化活性付与又は向上能を有するポリペプチド。
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