JP2013131564A - 熱伝導性シート、この熱伝導性シートを用いた半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低荷重領域で良好な放熱性能が得られる熱伝導性シート、この熱伝導性シートを用いた半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る半導体装置の製造方法は、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、繊維状の熱伝導性フィラーが熱源22側から放熱部材23側に向かって配向した熱伝導性シート1を、熱源22と放熱部材23との間に挟持した状態で0.05〜0.3MPaの荷重をかけて圧着する圧着工程を有する。
【選択図】 なし
【解決手段】 本発明に係る半導体装置の製造方法は、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、繊維状の熱伝導性フィラーが熱源22側から放熱部材23側に向かって配向した熱伝導性シート1を、熱源22と放熱部材23との間に挟持した状態で0.05〜0.3MPaの荷重をかけて圧着する圧着工程を有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、発熱性電子部品等の放熱を促す熱伝導性シート、この熱伝導性シートを用いた半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置が駆動すると多大な熱が発生し、発生した熱が蓄積されると半導体素子の駆動性を悪くし、半導体装置に不具合が生じることがある。そこで、熱源である半導体素子に放熱部材を接合させて外部に熱を放散させる方法が一般的に用いられており、この放熱部材と半導体素子との接合に、炭素繊維等の熱伝導性フィラーを樹脂に配合し、シート化した熱伝導性シートが使用されている。
例えば、特許文献1には、第1乃至第3のシートからなる3層構造の熱伝導性シートが提案されているが、真中の第2の熱伝導性シートは絶縁性であり、導電性の炭素繊維を含有することは開示されていない。
また、特許文献2には、高分子マトリックス材料と、黒鉛化炭素繊維を含有する高分子組成物に、外部から磁場を印加して黒鉛化炭素繊維を一定方向に磁場配向させた後、高分子組成物をシート状に硬化する熱伝導性シートの製造方法が提案されている。しかし、特許文献2に記載されたように、磁場をかけて黒鉛化炭素繊維を一定方向に配向させるには大掛かりな設備が必要であり、高コスト化を招いてしまう。
ところで、例えば、熱源である半導体と放熱側であるヒートシンクは、ネジなどの固定手段で固定される。熱源と放熱側との間に挟持される熱伝導性シートは、熱源側である基板になるべく負荷をかけないために柔軟性が要求される。また、低荷重で固定したいという要求がある。しかし、低荷重で固定しようとすると、熱伝導性シートの本来の性能を出すことができない。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、低荷重領域で良好な放熱性能が得られる熱伝導性シート、この熱伝導性シートを用いた半導体装置及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、熱源と、放熱部材と、熱源と放熱部材との間に挟持される熱伝導性シートとを備える半導体装置の製造方法において、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、繊維状の熱伝導性フィラーが熱源側から放熱部材側に向かって配向した熱伝導性シートを、熱源と放熱部材との間に挟持した状態で0.05〜0.3MPaの荷重をかけて圧着する圧着工程を有する。
本発明は、熱源と、放熱部材と、熱源と放熱部材との間に挟持される熱伝導性シートとを備える半導体装置において、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、繊維状の熱伝導性フィラーが熱源側から放熱部材側に向かって配向した熱伝導性シートを、熱源と放熱部材との間に挟持した状態で0.05〜0.3MPaの荷重をかけて圧着することによって得られるものである。
本発明は、半導体装置の熱源と放熱部材との間に挟持される熱伝導性シートにおいて、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、繊維状の熱伝導性フィラーが熱源側から放熱部材側に向かって配向している。
本発明によれば、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、繊維状の熱伝導性フィラーが熱源側から放熱部材側に向かって配向している熱伝導性シートを用いることにより、低荷重領域で良好な放熱性能を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態(以下、本実施の形態と称する)について、図面を参照しながら下記順序にて詳細に説明する。
1.熱伝導性シート
2.半導体装置の製造方法
3.半導体装置
1.熱伝導性シート
2.半導体装置の製造方法
3.半導体装置
<1.熱伝導性シート>
本実施の形態に係る熱伝導性シート1は、例えば、半導体装置の熱源と放熱部材との間に挟持されるものである。熱伝導性シート1は、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、繊維状の熱伝導性フィラーが熱源側から放熱部材側に向かって配向している。すなわち、熱伝導性シート1は、繊維状の熱伝導性フィラーが、熱伝導性シートの厚み方向に対してほぼ垂直に配向している。このように、繊維状の熱伝導性フィラーが熱伝導性シートの厚み方向に対してほぼ垂直に配向している場合には、図1に示すように熱伝導シートの表面に凹凸が存在している。そのため、良好な放熱特性を得るためには、熱伝導性シートを対象物となる熱源や放熱部材に強く押し付ける必要があり、低荷重領域で良好な放熱性能を得ることが難しい。
本実施の形態に係る熱伝導性シート1は、例えば、半導体装置の熱源と放熱部材との間に挟持されるものである。熱伝導性シート1は、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、繊維状の熱伝導性フィラーが熱源側から放熱部材側に向かって配向している。すなわち、熱伝導性シート1は、繊維状の熱伝導性フィラーが、熱伝導性シートの厚み方向に対してほぼ垂直に配向している。このように、繊維状の熱伝導性フィラーが熱伝導性シートの厚み方向に対してほぼ垂直に配向している場合には、図1に示すように熱伝導シートの表面に凹凸が存在している。そのため、良好な放熱特性を得るためには、熱伝導性シートを対象物となる熱源や放熱部材に強く押し付ける必要があり、低荷重領域で良好な放熱性能を得ることが難しい。
そこで、本実施の形態に係る熱伝導性シート1は、厚みを1.5mm以下とする。このように、熱伝導性シート1の厚みを1.5mm以下とすることにより、例えば、熱源と放熱部材との間に挟持した状態で荷重をかけたときに、熱伝導性シート1の厚み方向における収縮率の変化を小さくし、繊維状の熱伝導性フィラーの配向を乱れにくくすることができる。そのため、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有する熱伝導性シート1を用いることにより、低荷重領域で良好な放熱性能を得ることができる。
また、熱伝導性シート1は、少なくとも一方の表面に放熱性グリスが塗布されていることが好ましい。このように、熱伝導性シート1の少なくとも一方の表面に放熱性グリスが塗布されていることにより、熱伝導性シート1の表面に存在する凹凸を放熱性グリスによって埋められるため、例えば、熱源と放熱部材との間に挟持した状態で荷重をかけたときに、低荷重領域での放熱性能をより良好にすることができる。このように、低荷重領域でより良好な放熱性能を得ることができるため、例えば、熱源側の基板にかかる負荷をより抑制することができる。また、熱伝導性シート1の少なくとも一方の表面に放熱性グリスが塗布されていることにより、例えば、熱源と放熱部材との間に熱伝導性シート1が挟持された状態において、熱伝導性シート1の位置ずれを抑制することができる。
熱伝導性シート1は、例えば、硬化性樹脂組成物と、繊維状の熱伝導性フィラーと、繊維状の熱伝導性フィラーを所定の方向に整列させる充填材とを含有する熱伝導性組成物を含む。繊維状の熱伝導性フィラーは、熱伝導性シート1の厚み方向に沿って配向されている。
熱伝導性シートに含まれる硬化性樹脂組成物は、特に限定されず、例えば、シリコーン系接着剤、アクリル樹脂系接着剤等が用いられる。シリコーン系接着剤としては、縮合硬化型や付加硬化型のものを用いることができる。硬化性樹脂組成物の含有量は、特に限定されないが、例えば、25〜45体積%とすることができる。
繊維状の熱伝導性フィラーとしては、例えば、炭素繊維を用いることができ、特にピッチ系の炭素繊維を用いることが好ましい。ピッチ系の炭素繊維は、ピッチを主原料とし、溶融紡糸、不融化及び炭化などの各処理工程後に2000〜3000℃又は3000℃を超える高温で熱処理して黒鉛化させたものである。原料ピッチは、光学的に無秩序で偏向を示さない等方性ピッチと、構成分子が液晶状に配列し、光学的異方性を示す異方性ピッチ(メソフェーズピッチ)に分けられる。異方性ピッチから製造された炭素繊維は、等方性ピッチから製造された炭素繊維よりも機械特性に優れており、電気及び熱の伝導性が高くなる。そのため、メソフェーズピッチ系の黒鉛化炭素繊維を用いることが好ましい。
繊維状の熱伝導性フィラーの平均繊維長は、100μm以上であることが好ましい。繊維状の熱伝導性フィラーの平均繊維長を100μm以上とすることにより、繊維状の熱伝導性フィラーが同じ方向に整列しやすくなるため、熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導性をより良好にすることができる。
熱伝導性シート中の繊維状の熱伝導性フィラーの含有量は、15〜25体積%とすることが好ましい。繊維状の熱伝導性フィラーの含有量を15体積%以上とすることにより、より効果的に熱抵抗値を下げることができるため、熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導性をより良好にすることができる。また、繊維状の熱伝導性フィラーの含有量を25体積%以下とすることにより、例えば押出機で熱伝導性組成物を押出す際に、押出しが困難となることを防止することができる。
充填材は、熱伝導性組成物における繊維状の熱伝導性フィラーとの流速の違いにより、所定の方向に繊維状の熱伝導性フィラーを整列させやすくする、すなわち、繊維状の熱伝導性フィラーを押出方向に沿って繊維状の熱伝導性フィラーを配向させやすくするために用いられている。また、充填材は、熱伝導性材料として機能させるためにも用いられている。
充填材としては、絶縁性フィラー、導電性フィラー及び半導電性フィラーを用いることが好ましい。例えば、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、酸化亜鉛、シリコン粉、金属粉末を用いることができる。窒化アルミニウムは、その分子内に窒素を有しており、この窒素が硬化性樹脂組成物の反応を阻害して、熱伝導性組成物の粘度の上昇を抑制する。そのため、充填材として、窒化アルミニウムを用いることにより、充填材としてアルミナ粒子のみを用いたときと比較して、より効果的に繊維状の熱伝導性フィラーを所定の方向、すなわち、熱伝導性シートの厚み方向に沿って配向させることができる。したがって、充填材として、窒化アルミニウムを用いることにより、より効果的に繊維状の熱伝導性フィラーを熱伝導性シートの厚み方向に沿って配向させることができるため、熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導性を良好にすることができる。
また、充填材としては、粒径が異なる2種以上の球状粒子を用いることにより、より効果的に、熱伝導性シートの厚み方向に沿って繊維状の熱伝導性フィラーを配向させやすくすることができる。このように、充填材として、粒径が異なる2種以上の球状粒子を用いることにより、繊維状の熱伝導性フィラーが熱伝導性シートの厚み方向に沿って配向されるため、熱伝導性シートの厚み方向の熱伝導性をより良好にすることができる。
熱伝導性シート中の充填材の含有量は、40〜50体積%とすることが好ましい。また、窒化アルミニウムは、熱伝導性シート中において5.1体積%以上含むことが好ましい。熱伝導性シート中における窒化アルミニウムの含有量を5.1体積%以上とすることにより、熱伝導性組成物の粘度の上昇を効果的に抑制し、より効果的に繊維状の熱伝導性フィラーを熱伝導性シートの厚み方向に沿って配向させることができる。これにより、伝導性シートの厚み方向の熱伝導性をより良好にすることができる。
充填材の平均粒子径は、0.5〜5μmであることが好ましい。充填材の平均粒子径を0.5μm以上5μm以下とすることにより、熱伝導性材料として十分に機能し、また、熱伝導性組成物中において、繊維状の熱伝導性フィラーの配向が乱されにくくなるため、熱伝導性シート1の厚み方向の熱伝導性をより良好にすることができる。
また、充填材として、上述したように、粒径が異なる2種以上の球状粒子を用いた場合には、大きい球状粒子を2〜5μmとし、小さい球状粒子を0.3〜2μmとすることが好ましい。これにより、より効果的に、熱伝導性シートの厚み方向に沿って繊維状の熱伝導性フィラーを配向させやすくすることができる。
上述した熱伝導性シート1は、例えば、以下のような方法で作製することができる。本実施の形態に係る熱伝導性シートの製造方法は、熱伝導性組成物作成工程と、配向工程と、切断工程とを有する。
熱伝導性組成物作成工程においては、上述した熱伝導性組成物を作成する。熱伝導性組成物中の配合量は、例えば、繊維状の熱伝導性フィラーを15〜25体積%とし、充填材を40〜50体積%とすることが好ましい。また、熱伝導性組成物において、充填材として、窒化アルミニウムを5.1体積%以上含有させることが好ましい。
配向工程においては、熱伝導性組成物作成工程で作成した熱伝導性組成物を柱状に形成するとともに、繊維状の熱伝導性フィラーを柱状の長手方向に配向させる。配向工程においては、例えば、離型材を塗布した金型の中に押出しすることによって、図2に示すように、繊維状の熱伝導性フィラーが柱状の長手方向Lに配向された柱状の熱伝導性組成物2を形成することができる。また、配向工程においては、例えば、熱伝導性組成物作成工程で作成した熱伝導性組成物を、離型材を塗布したポリエステルフィルム上に塗布して、柱状の熱伝導性組成物2を形成してもよい。
切断工程においては、配向工程で形成した柱状の熱伝導性組成物2を、長手方向と直交する方向に、超音波切断機により所定の寸法に切断して熱伝導性シート1を得る。
切断工程においては、例えば、図2及び図3に示すように、超音波切断機3を用いて、柱状の熱伝導性組成物2の長手方向Lと直交する方向Vに柱状の熱伝導性組成物2を超音波カッター4でスライスすることにより、繊維状の熱伝導性フィラーの配向を保った状態で熱伝導性シート1を形成することができる。そのため、繊維状の熱伝導性フィラーの配向が厚み方向に維持され、熱伝導特性が良好な熱伝導性シート1を得ることができる。
超音波切断機3は、図2に示すように、柱状の熱伝導性組成物2が載置されるワークテーブル5と、超音波振動を加えながらワークテーブル5上の柱状の熱伝導性組成物2をスライスする超音波カッター4とを備える。
ワークテーブル5は、金属製の移動台6上に、シリコーンラバー7が配設されている。移動台6は、移動機構8によって所定の方向に移動可能とされ、柱状の熱伝導性組成物2を超音波カッター4の下部へ、順次、送り操作する。シリコーンラバー7は、超音波カッター4の刃先を受けるに足りる厚さを有する。ワークテーブル5は、シリコーンラバー7上に柱状の熱伝導性組成物2が載置されると、超音波カッター4のスライス操作に応じて移動台6が所定方向へ移動され、柱状の熱伝導性組成物2を順次超音波カッター4の下部に送る。
超音波カッター4は、柱状の熱伝導性組成物2をスライスするナイフ9と、ナイフ9に超音波振動を付与する超音波発振機構10と、ナイフ9を昇降操作する昇降機構11とを有する。
ナイフ9は、ワークテーブル5に対して刃先が向けられ、昇降機構11によって昇降操作されることによりワークテーブル5上に載置された柱状の熱伝導性組成物2をスライスしていく。ナイフ9の寸法や材質は、柱状の熱伝導性組成物2の大きさや組成等に応じて決定される。例えば、ナイフ9は、幅40mm、厚さ1.5mm、刃先角度10°の鋼からなる。
超音波発振機構10は、ナイフ9に対して柱状の熱伝導性組成物2のスライス方向に超音波振動を付与するものであり、例えば、発信周波数が20.5kHzで、振幅を50μm、60μm、70μmの3段階に調整可能とされている。
このような超音波切断機3は、超音波カッター4に超音波振動を付与しながら柱状の熱伝導性組成物2をスライスしていくことにより、熱伝導性シート1の繊維状の熱伝導性フィラーの配向を熱伝導性シート1の厚み方向に保つことができる。
超音波切断機3によって超音波振動を付与しながらスライスした熱伝導性シート1は、超音波振動を付与せずにスライスした熱伝導性シートに比べて、熱抵抗が低く抑えられる。超音波切断機3は、超音波カッター4にスライス方向への超音波振動を付与していることから、界面熱抵抗が低く、熱伝導性シート1の厚み方向に配向されている繊維状の熱伝導性フィラーがナイフ9によって横倒しされ難いことによる。一方、超音波振動を付与せずにスライスした熱伝導性シートでは、ナイフの摩擦抵抗によって繊維状の熱伝導性フィラーの配向が乱れ、切断面への露出が減少してしまい、そのため、熱抵抗が上昇してしまう。したがって、超音波切断機3を用いることにより、熱伝導特性に優れた熱伝導性シート1を得ることができる。
<2.半導体装置の製造方法>
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、図4に示すように、基板21上の熱源22と、放熱部材23と、熱源22と放熱部材23との間に挟持される熱伝導性シート1とを備える半導体装置20を製造し、例えば、塗布工程と、圧着工程とを有する。熱源22は、例えば、半導体素子で構成されており、CPU、MPUなどが挙げられる。放熱部材23は、熱源22から発生する熱を伝導して外部に放散させるものであれば特に限定されず、例えば、放熱器、冷却器、ヒートシンク、ヒートスプレッダー、ダイパッド、プリント基板、冷却ファン、ペルチェ素子、ヒートパイプなどが挙げられる。
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、図4に示すように、基板21上の熱源22と、放熱部材23と、熱源22と放熱部材23との間に挟持される熱伝導性シート1とを備える半導体装置20を製造し、例えば、塗布工程と、圧着工程とを有する。熱源22は、例えば、半導体素子で構成されており、CPU、MPUなどが挙げられる。放熱部材23は、熱源22から発生する熱を伝導して外部に放散させるものであれば特に限定されず、例えば、放熱器、冷却器、ヒートシンク、ヒートスプレッダー、ダイパッド、プリント基板、冷却ファン、ペルチェ素子、ヒートパイプなどが挙げられる。
塗布工程においては、例えば、図4に示すように、熱源22と熱伝導性シート1の間及び放熱部材23と熱伝導性シート1の間に、放熱性グリス24を塗布して介在させる。放熱性グリス24は、熱伝導性を有するグリスであり、例えば、熱伝導性シート1よりも熱伝導性が低いものが用いられる。放熱性グリス24としては、例えば、液状ポリマー基油(ベースオイル)に増稠剤と熱伝導性フィラーとの組み合わせ、或いは、増稠作用を有する熱伝導性フィラーを配合して得られたグリス状のペーストを用いることができる。放熱性グリス24の量は、特に限定されないが、例えば、熱源22と熱伝導性シート1の間及び放熱部材23と熱伝導性シート1の間から多少はみ出す程度の量を用いればよい。このように、熱源22と熱伝導性シート1の間及び放熱部材23と熱伝導性シート1の間から多少はみ出す程度の量を用いることにより、熱源22と放熱部材23との間の絶縁性を確実に確保することができる。
圧着工程においては、例えば、熱源22と放熱部材23との間に熱伝導性シート1を挟持した状態で0.05〜0.3MPaの荷重をかけて圧着する。圧着方法は、特に限定されず、例えば、固定手段を用いて、熱源22と放熱部材23との間に熱伝導性シート1が挟持された半導体装置20を締め付けることにより、熱源22と放熱部材23と熱伝導性シート1とを一体化する方法が挙げられる。
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、圧着工程において、上述したように、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有する熱伝導性シート1を熱源22と放熱部材23との間に挟持した状態で圧着する。このように、熱伝導性シート1の厚みを1.5mm以下とすることにより、例えば、熱源と放熱部材との間に挟持した状態で荷重をかけたときに、熱伝導性シート1の厚み方向における収縮率の変化を小さくし、繊維状の熱伝導性フィラーの配向を乱れにくくすることができる。そのため、厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有する熱伝導性シート1を用いることにより、低荷重領域で良好な放熱性能を得ることができる。
また、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によれば、塗布工程において、熱源22と熱伝導性シート1の間及び放熱部材23と熱伝導性シート1の間に放熱性グリス24を塗布することにより、熱伝導性シート1の表面に存在する凹凸を放熱性グリス24によって埋めることができる。そのため、圧着工程において、熱源22と放熱部材23との間に熱伝導性シート1が挟持された状態で荷重をかけたときに、熱伝導性シート1の低荷重領域での放熱性能をより良好にすることができる。このように、低荷重領域でより良好な放熱性能を得ることができるため、例えば、熱源22側の基板21にかかる負荷をより抑制することができる。
また、熱伝導性シート1の少なくとも一方の表面に放熱性グリスが塗布されていることにより、例えば、熱源22と放熱部材23との間に熱伝導性シート1が挟持された状態において、熱伝導性シート1の位置ずれを抑制することができる。
なお、上述した説明では、圧着工程において、熱源22と熱伝導性シート1の間及び放熱部材23と熱伝導性シート1の間に放熱性グリス24を塗布して介在させるものとして説明したが、この例に限定されるものではない。例えば、圧着工程では、熱源22と熱伝導性シート1の間及び放熱部材23と熱伝導性シート1の間の少なくとも一方に、放熱性グリス24を塗布して介在させるようにしてもよい。また、圧着工程では、表面に放熱性グリス24が塗布されていない熱伝導性シート1を介在させるようにしてもよい。
<3.半導体装置>
本実施の形態に係る半導体装置20は、上述した半導体装置の製造方法によって作製することができる。半導体装置20は、例えば図4に示すように、基板21上の熱源22と、放熱部材23と、熱源22と放熱部材23との間に挟持される熱伝導性シート1とを備える。また、半導体装置20は、熱源22と熱伝導性シート1の間及び放熱部材23と熱伝導性シート1の間の少なくとも一方に、放熱性グリス24が介在する。半導体装置20において、熱源22から発生した熱は、熱源22→(放熱性グリス24)→熱伝導性シート1→(放熱性グリス24)→放熱部材23の経路で伝達され、この結果、熱源22が冷却される。
本実施の形態に係る半導体装置20は、上述した半導体装置の製造方法によって作製することができる。半導体装置20は、例えば図4に示すように、基板21上の熱源22と、放熱部材23と、熱源22と放熱部材23との間に挟持される熱伝導性シート1とを備える。また、半導体装置20は、熱源22と熱伝導性シート1の間及び放熱部材23と熱伝導性シート1の間の少なくとも一方に、放熱性グリス24が介在する。半導体装置20において、熱源22から発生した熱は、熱源22→(放熱性グリス24)→熱伝導性シート1→(放熱性グリス24)→放熱部材23の経路で伝達され、この結果、熱源22が冷却される。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、シリコーン37.6質量%、平均粒径3μmのアルミナ粒子(電気化学工業株式会社製、製品名:DAW−03)25質量%と、平均粒径1μmの窒化アルミニウム粒子(株式会社トクヤマ社製)17.3質量%と、平均長軸長さ200μm、平均短軸長さ8μmのピッチ系炭素繊維(帝人株式会社製)20.1質量%とを分散させて、熱伝導性組成物を調製した。得られた熱伝導性組成物を、押出機(20mm×20mm)により押出して、ピッチ系炭素繊維が一方向(押出方向)に優先的に配向した熱伝導成形体を得た。得られた熱伝導成形体をピッチ系炭素繊維が優先的に配向している方向に対して垂直に超音波カッターにより切断して、厚み1.5mmの熱伝導性シートを作製した。超音波カッターのスライス速度は、毎秒50mmとした。また、超音波カッターに付与する超音波振動は、発振周波数を20.5kHzとし、振幅を60μmとした。以上により、厚み2.0mm、15mm、15mmの正方形状の熱伝導性シートを得た。得られた熱伝導性シートは、その断面をマイクロスコープ(HiROXCoLtd製、KH7700)で観察したところ、ピッチ系炭素繊維が熱伝導性シートの厚み方向に対して0〜10度に配向していた。
実施例1では、シリコーン37.6質量%、平均粒径3μmのアルミナ粒子(電気化学工業株式会社製、製品名:DAW−03)25質量%と、平均粒径1μmの窒化アルミニウム粒子(株式会社トクヤマ社製)17.3質量%と、平均長軸長さ200μm、平均短軸長さ8μmのピッチ系炭素繊維(帝人株式会社製)20.1質量%とを分散させて、熱伝導性組成物を調製した。得られた熱伝導性組成物を、押出機(20mm×20mm)により押出して、ピッチ系炭素繊維が一方向(押出方向)に優先的に配向した熱伝導成形体を得た。得られた熱伝導成形体をピッチ系炭素繊維が優先的に配向している方向に対して垂直に超音波カッターにより切断して、厚み1.5mmの熱伝導性シートを作製した。超音波カッターのスライス速度は、毎秒50mmとした。また、超音波カッターに付与する超音波振動は、発振周波数を20.5kHzとし、振幅を60μmとした。以上により、厚み2.0mm、15mm、15mmの正方形状の熱伝導性シートを得た。得られた熱伝導性シートは、その断面をマイクロスコープ(HiROXCoLtd製、KH7700)で観察したところ、ピッチ系炭素繊維が熱伝導性シートの厚み方向に対して0〜10度に配向していた。
次に、作製した熱伝導性シートの両面に、4W/mKの放熱性グリス(製品名、TIG4000、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ株式会社製)を厚さ0.2mmで塗布した。この放熱性グリスを両面に塗布した熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
(実施例2)
実施例2では、実施例1で作製した熱伝導性シートの片面にのみ4W/mKの放熱性グリスを厚さ0.2mmで塗布した。放熱性グリスを片面に塗布した熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
実施例2では、実施例1で作製した熱伝導性シートの片面にのみ4W/mKの放熱性グリスを厚さ0.2mmで塗布した。放熱性グリスを片面に塗布した熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
(実施例3)
実施例3では、実施例1で作製した熱伝導性シートの両面に4W/mKの放熱性グリスを厚さ0.2mmで塗布した。熱伝導シートとして、図1に示すように、両面から目視で確認可能な微細な貫通孔があるものを用いた。この放熱性グリスを両面に塗布した熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
実施例3では、実施例1で作製した熱伝導性シートの両面に4W/mKの放熱性グリスを厚さ0.2mmで塗布した。熱伝導シートとして、図1に示すように、両面から目視で確認可能な微細な貫通孔があるものを用いた。この放熱性グリスを両面に塗布した熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
(実施例4)
実施例4では、実施例1で作製した熱伝導性シートの片面にのみ4W/mKの放熱性グリスを厚さ0.2mmで塗布した。熱伝導シートとして、図1に示すように、両面から目視で確認可能な微細な貫通孔があるものを用いた。この放熱性グリスを片面に塗布した熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
実施例4では、実施例1で作製した熱伝導性シートの片面にのみ4W/mKの放熱性グリスを厚さ0.2mmで塗布した。熱伝導シートとして、図1に示すように、両面から目視で確認可能な微細な貫通孔があるものを用いた。この放熱性グリスを片面に塗布した熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
(実施例5)
実施例5では、実施例1で作製した熱伝導性シートであって放熱性グリスを塗布していない熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
実施例5では、実施例1で作製した熱伝導性シートであって放熱性グリスを塗布していない熱伝導性シートを、ASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
(比較例1)
比較例1では、シリコーン22.8質量%と、窒化アルミニウム(50μm)及び窒化アルミニウム(1μm)を合計77.2質量%とを混合して、熱伝導組成物を調製し、厚さ0.2mmの熱伝導性シートを作製した。この熱伝導性シートをASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
比較例1では、シリコーン22.8質量%と、窒化アルミニウム(50μm)及び窒化アルミニウム(1μm)を合計77.2質量%とを混合して、熱伝導組成物を調製し、厚さ0.2mmの熱伝導性シートを作製した。この熱伝導性シートをASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
(比較例2)
比較例2では、実施例1で作製した熱伝導シートの両面に、比較例2で作製した厚さ0.2mmの熱伝導シートを配置した。このシートをASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
比較例2では、実施例1で作製した熱伝導シートの両面に、比較例2で作製した厚さ0.2mmの熱伝導シートを配置した。このシートをASTM−D5470に準拠した熱伝導測定装置のヒーター側の金属ロッド(熱源)と、冷却側の金属ロッド(放熱部材)との間に介在させて、0.05〜0.3MPaの範囲で荷重をかけて測定した。
実施例1〜実施例5、比較例1〜比較例2の条件等をまとめたものを表1に示す。
図5は、熱伝導性シートにかけた荷重と熱伝導率との関係を示すグラフである。図5において、(◆)は実施例1、(■)は実施例2、(▲)は実施例3、(×)は実施例4、(*)は実施例5、(●)は比較例1、(+)は比較例2の結果を示す。図5に示すように、熱源と放熱部材との間に、実施例1〜実施例5で作製した熱伝導性シートを挟持した状態で0.05〜0.3MPaの荷重をかけた結果、放熱性能が良好であることが分かった。
また、熱源と熱伝導性シートの間及び放熱部材と熱伝導性シートの間の少なくとも一方に放熱性グリスを塗布した実施例1〜実施例4では、低荷重領域、すなわち、0.1MPa以下の荷重領域において、放熱性能がより良好であることが分かった。これは、熱源と熱伝導性シートの間及び放熱部材と熱伝導性シートの間の少なくとも一方に放熱性グリスを塗布することにより、熱伝導性シートの表面の凹凸を埋めることができたためと考えられる。
続いて、熱伝導性シートの厚みと放熱性能等との関係を調べた結果を図6〜図10に示す。以下の実験では、熱伝導性シートとして、厚さが0.3mm〜1.5mmであり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有するものを用いた。また、半導体装置において、熱源と熱伝導性シートの間及び放熱部材と熱伝導性シートの間に放熱性グリスを介在されないようにした。
図6は、熱伝導性シートの厚みと熱抵抗との関係を示すグラフである。図7は、熱伝導性シートの厚みと等価熱伝導率との関係を示すグラフである。図6及び図7に示す結果は、ASTM−D5470に準拠した方法で測定した。サンプルサイズは、直径20mmのものを用いた。熱伝導性シートにかける荷重は、1kgf/cm2とした。
図6に示すように、熱伝導性シートが薄いほど、熱伝導性シートの熱抵抗が低く、対象物の熱を伝えやすいことが分かった。また、図7に示すように、熱伝導性シートが厚くなるほど、等価熱伝導率の数値が高くなることが分かった。これは、熱伝導性シートの表面の熱伝導率が、熱伝導性シートの内部よりも低いためと考えられる。
図8は、熱伝導性シートにかける荷重と熱抵抗との関係を示すグラフである。図9は、熱伝導性シートにかける荷重と等価熱伝導率との関係を示すグラフである。図8及び図9に示す結果は、ASTM−D5470に準拠した方法で測定した。サンプルサイズは、直径20mmのものを用いた。
図8及び図9に示すように、熱伝導性シートの厚みが0.75mm以上では、2kgf/cm2(約0.2MPa)をピークにして、熱伝導性シートの熱特性が悪くなることが分かった。また、熱伝導性シートの厚みが0.5mm以下では、3kgf/cm2(約0.3MPa)までは、熱伝導性シートにかかる荷重が高いほど、熱伝導性シートの熱特性が良い結果となることが分かった。
図10は、熱伝導性シートにかける荷重と収縮率との関係を示すグラフである。図10に示す結果は、ASTM−D5470に準拠した方法で測定した。サンプルサイズは、直径20mmのものを用いた。
図10に示すように、熱伝導性シートにかかる荷重が高いほど、熱伝導性シートの収縮率が高くなることが分かった。また、熱伝導性シートの厚みが0.3mm以下では、熱伝導性シートにかかる荷重を高くしても、熱伝導性シートの収縮率の変化が少ないことが分かった。
以上のように、図5に示す結果から、熱伝導性シートの厚みを1.5mmとすることにより、熱源と放熱部材との間に熱伝導性シートを挟持した状態で荷重をかけたときに、低荷重領域で良好な放熱性能が得られることが分かった。
また、図5に示す結果から、熱源と熱伝導性シートの間及び放熱部材と熱伝導性シートの間の少なくとも一方に放熱性グリスを介在させた場合には、放熱性グリスを介在させない場合と比較して、低荷重領域、すなわち、0.1MPa以下の荷重領域において、放熱性能をより良好にできることが分かった。
また、熱伝導性シートの厚みが1.5mm未満であっても、熱源と熱伝導性シートの間及び放熱部材と熱伝導性シートの間の少なくとも一方に放熱性グリスが介在している場合には、低荷重領域、すなわち、0.1MPa以下の荷重領域において、放熱性能をより良好にできると考えられる。
1 熱伝導性シート、2 柱状の熱伝導性組成物、3 超音波切断機、4 超音波カッター、5 ワークテーブル、6 移動台、7 シリコーンラバー、8 移動機構、9 ナイフ、10 超音波発振機構、11 昇降機構、20 半導体装置、21 基板、22 熱源、23 放熱部材
Claims (7)
- 熱源と、放熱部材と、上記熱源と上記放熱部材との間に挟持される熱伝導性シートとを備える半導体装置の製造方法において、
厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、上記繊維状の熱伝導性フィラーが上記熱源側から上記放熱部材側に向かって配向した熱伝導性シートを、上記熱源と上記放熱部材との間に挟持した状態で0.05〜0.3MPaの荷重をかけて圧着する圧着工程を有する半導体装置の製造方法。 - 上記熱源と上記熱伝導性シートの間及び上記放熱部材と上記熱伝導性シートの間の少なくとも一方に、放熱性グリスを塗布して介在させる塗布工程をさらに有し、
上記圧着工程では、上記塗布工程で放熱性グリスを塗布した上記熱伝導性シートを、上記熱源と上記放熱部材との間に挟持した状態で圧着する請求項1記載の半導体装置の製造方法。 - 熱源と、放熱部材と、上記熱源と上記放熱部材との間に挟持される熱伝導性シートとを備える半導体装置において、
厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、上記繊維状の熱伝導性フィラーが上記熱源側から上記放熱部材側に向かって配向した熱伝導性シートを、上記熱源と上記放熱部材との間に挟持した状態で0.05〜0.3MPaの荷重をかけて圧着することによって得られる半導体装置。 - 上記熱源と上記熱伝導性シートの間及び上記放熱部材と上記熱伝導性シートの間の少なくとも一方に、放熱性グリスが介在する請求項3記載の半導体装置。
- 半導体装置の熱源と放熱部材との間に挟持される熱伝導性シートにおいて、
厚さが1.5mm以下であり、繊維状の熱伝導性フィラーを含有し、上記繊維状の熱伝導性フィラーが上記熱源側から上記放熱部材側に向かって配向している熱伝導性シート。 - 少なくとも一方の表面に放熱性グリスが塗布されている請求項5記載の熱伝導性シート。
- 絶縁性フィラー、導電性フィラー及び半導電性フィラーのうち少なくとも一種をさらに含有する請求項6記載の熱伝導性シート。
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