JP2013130860A - 光学フィルム、偏光板、及び液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
芳香族基を含むアシル基を有するセルロースアシレートを主成分として含む組成物からなり、下記式(I)〜(III)を満たすことを特徴とする光学フィルムである。
式(I) 150nm≦Re(550)≦350nm
式(II) −50nm≦Rth(550)≦50nm
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
但し、Re(550)は、波長550nmの面内レターデーションを意味し、Rth(550)は、波長550nmの厚み方向レターデーションを意味する。
【選択図】なし
Description
具体的には、高Re且つ低|Rth|な光学特性を示す新規な光学フィルム、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置を提供することを課題とする。
[1] 芳香族基を含むアシル基を有するセルロースアシレートを主成分として含む組成物からなり、下記式(I)〜(III)を満たすことを特徴とする光学フィルム:
式(I) 150nm≦Re(550)≦350nm
式(II) −50nm≦Rth(550)≦50nm
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
但し、Re(550)は、波長550nmの面内レターデーションを意味し、Rth(550)は、波長550nmの厚み方向レターデーションを意味する。
[2] フィルムの所定の方向における音速VMと、該所定の方向に直交する方向における音速VTとの比VT/VMが、1.0以上1.4以下である[1]の光学フィルム。
[3] 前記所定の方向がフィルムの遅相軸方向である[2]の光学フィルム。
[4] 前記芳香族基を含むアシル基が、ベンゾイル基、フェニルベンゾイル基、4−ヘプチルベンゾイル基、2,4,5−トリメトキシベンゾイル基、及び3,4,5−トリメトキシベンゾイル基から選択される[1]〜[3]の光学フィルム。
[5] 脂肪族アシル基をさらに有する[1]〜[4]のいずれかの光学フィルム。
[6] 前記脂肪族アシル基が、アセチル基、プロピオニル基、及びブチリル基から選択される1種又は2種以上の脂肪族アシル基である[5]の光学フィルム。
[7] 二軸延伸フィルムである[1]〜[6]のいずれかの光学フィルム。
[8] 膜厚が40〜70μmである[1]〜[7]のいずれかの光学フィルム。
[9] 少なくとも1種の可塑剤をさらに含有する[1]〜[8]のいずれかの光学フィルム。
[10] [1]〜[9]のいずれかの光学フィルムと、偏光子とを少なくとも有する偏光板。
[11] [10]の偏光板を有する液晶表示装置。
[12] 芳香族基を含むアシル基を有するセルロースアシレートを主成分として含む組成物を製膜する製膜工程、及び
得られた膜を延伸処理する延伸工程、
を含む、下記式(I)及び(II)を満足するセルロースアシレートフィルムの製造方法であって、
前記延伸処理を、延伸後のフィルムの断面配向度P2zが下記式(III)を満足する条件で行うことを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方法:
式(I) 150nm≦Re(550)≦350nm
式(II) −50nm≦Rth(550)≦50nm
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
但し、Re(550)は、波長550nmの面内レターデーションを意味し、Rth(550)は、波長550nmの厚み方向レターデーションを意味する。
[13] 前記延伸工程が、製膜されたフィルムを、製膜方向及び該製膜方向に直交する方向に延伸処理する二軸延伸を行う工程である[12]の方法。
[14] 前記延伸工程が、製膜されたフィルムを、製膜方向に延伸倍率rMDで延伸し、その後、該製膜方向に直交する方向に沿って延伸倍率rTD(但し、rMD<rTD)で延伸する工程である[12]又は[13]の方法。
なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明は、芳香族基を含むアシル基(以下、「芳香族アシル基」という場合がある)を有するセルロースアシレートを主成分として含む組成物からなり、下記式(I)〜(III)を満たすことを特徴とする光学フィルムに関する。
式(I) 150nm≦Re(550)≦350nm
式(II) −50nm≦Rth(550)≦50nm
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
但し、Re(550)は、波長550nmの面内レターデーションを意味し、Rth(550)は、波長550nmの厚み方向レターデーションを意味する。
(1)セルロースアシレート
本発明の光学フィルムは、芳香族基を含むアシル基(置換基A)を少なくとも有するセルロースアシレートの少なくとも一種を含有する組成物からなる。セルロースは、β−1,4結合しているグルコース単位当り、2位、3位及び6位に遊離の水酸基を有する。セルロースアシレートにおける置換基Aの置換位置は、2位、3位及び6位のいずれであってもよく、またそれぞれの置換位置における置換度についても特に制限はない。置換基Aの置換度は、0.5〜1.5であるのが好ましく、0.7〜1.3であるのがより好ましい。置換基Aの置換度が0.5未満であるとReの発現性が下がり、高Reの実現が困難になる。また置換基Aの置換度が1.5より大きいと合成に時間がかかる等原料の製造が困難である。
なお、芳香族基を含むアシル基が複数種あってもよく、複数種ある場合には、上記置換度は合計である。合成上、芳香族基を含むアシル基は1種類であることが好ましい。
本発明における芳香族基を含むアシル基(置換基A)はエステル結合部と直接結合しても、連結基を介して結合してもよい。直接結合しているのが好ましい。ここでいう連結基とはアルキレン基、アルケニレン基、あるいはアルキニレン基を表し、連結基は置換基を有していてもよい。連結基として好ましくは1〜10のアルキレン基、アルケニレン基、及びアルキニレン基、より好ましくは原子数が1〜6のアルキレン基及びアルケニレン基、最も好ましくは原子数が1〜4のアルキレン及びアルケニレン基である。
芳香族炭化水素基としては、炭素原子数が6〜24のものが好ましく、6〜12のものがより好ましく、6〜10のものがもっとも好ましい。芳香族炭化水素基の具体例としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、ターフェニル基などが挙げられ、より好ましくはフェニル基である。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、ビフェニル基が特に好ましい。芳香族ヘテロ環基としては、酸素原子、窒素原子あるいは硫黄原子のうち少なくとも1つを含むものが好ましい。そのヘテロ環の具体例としては、例えば、フラン、ピロール、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、トリアゾール、トリアジン、インドール、インダゾール、プリン、チアゾリン、チアジアゾール、オキサゾリン、オキサゾール、オキサジアゾール、キノリン、イソキノリン、フタラジン、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、アクリジン、フェナントロリン、フェナジン、テトラゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、ベンズチアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラザインデンなどが挙げられる。芳香族ヘテロ環基としては、ピリジル基、トリアジニル基、キノリル基が特に好ましい。
前記セルロースアシレートが有する置換基Aは、一種であっても二種以上であってもよい。
(脂肪族アシル基(置換基B)
本発明における脂肪族アシル基(置換基B)は、直鎖状、分岐状あるいは環状構造の脂肪族アシル基のいずれであってもよく、また不飽和結合を含む脂肪族アシル基であってもよい。好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜4の脂肪族アシル基である。置換基Bの好ましい例としては、アセチル基、プロピオニル基、及びブチリル基であり、中でもアセチル基が好ましい。置換基Bをアセチル基とすることで、適度なガラス転移点(Tg)、弾性率などを有するフィルムが得られる。アセチル基等の炭素数が小さい脂肪族アシル基を有することにより、Tgおよび弾性率などを低下させずに、フィルムとして適切な強度を得ることができる。前記置換基Bの置換度DSBは、1.70〜2.89であるのが好ましく、より好ましくは、1.70〜2.80、更に好ましくは1.75〜2.80である。DSBが前記範囲であると、溶解性を高く保つことができ、合成が容易となるので好ましい。
なお、脂肪族アシル基が複数種あってもよく、複数種ある場合には、上記置換度は合計である。合成上、脂肪族アシル基は1種類であることが好ましい。
セルロースアシレートの原料綿は、綿花リンタ、木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)などの天然セルロースはもとより、微結晶セルロースなど木材パルプを酸加水分解して得られる重合度の低い(重合度100〜300)セルロースでも使用することができ、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えば「プラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂」(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7頁〜8頁)及び「セルロースの事典(523頁)」(セルロース学会編、朝倉書店、2000年発行)に記載のセルロースを用いることができ、特に限定されるものではない。
前記セルロースアシレート組成物は、前記セルロースアシレートを主成分として含み、組成物全体の50質量%以上含み、70質量%〜100質量%含むことが好ましく、より好ましくは80質量%〜100質量%含み、さらに好ましくは90質量%〜100質量%含む。
前記セルロースアシレート組成物は、少なくとも1種の可塑剤を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。使用可能な可塑剤の例には、ポリエステル系ポリマー、スチレン系ポリマーおよびアクリル系ポリマーおよびこれら等の共重合体、および糖エステル化合物が含まれる。以下それぞれ説明する。
本発明におけるポリエステル系ポリマーの数平均分子量は、700以上10000未満であるのが好ましく、800〜8000であるのがより好ましく、800〜5000であるのがさらに好ましく、1000〜5000であるのが特に好ましい。このような範囲とすることにより、より相溶性に優れる。
また前記炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、2,8−ナフタレンジカルボン酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸等がある。
前記ポリエステル系可塑剤の両末端がカルボン酸やOH基とならないように、モノアルコール残基やモノカルボン酸残基で保護することが好ましい。
以下に、本発明に使用可能なポリエステル系ポリマーの具体例を記すが、本発明で用いることができるポリエステル系ポリマーはこれらに限定されるものではない。
本発明に使用可能な可塑剤の例には、スチレン系ポリマーが含まれる。該スチレン系ポリマーの数平均分子量は、700以上100000未満であるのが好ましく、800〜50000であるのがより好ましく、800〜30000であるのがさらに好ましく、1000〜20000であるのが特に好ましい。
本発明に使用可能な可塑剤の例には、アクリル系ポリマーが含まれる。可塑剤として用いるアクリル系ポリマーの数平均分子量は、1000以上2000000未満であるのが好ましく、5000〜1000000であるのがより好ましく、8000〜500000であるのがさらに好ましい。
共重合体は、一般式(1)で表される芳香族ビニル系単量体および一般式(2)で表されるアクリル酸エステル系単量体から得られる構造単位を少なくとも1種含むものが好ましい。
あっても、個々異なる原子または基であっても、互いに結合して、炭素環または複素環(
これらの炭素環、複素環は単環構造でもよいし、他の環が縮合して多環構造を形成してもよい)を形成してもよい。
本発明に使用可能な可塑剤の例には、糖エステル化合物が含まれる。前記糖エステル化合物の数平均分子量は、200〜3500であるのが好ましく、420〜3000であるのがより好ましく、450〜2000であるのがさらに好ましい。
前記糖エステル化合物を構成する前記糖残基もしくは糖誘導体残基が有する官能基は、ヒドロキシル基であることが好ましい。
本発明の光学フィルムの製造方法については特に制限はない。溶液製膜法及び溶融製膜法のいずれの方法で製造してもよい。また、本発明の光学フィルムに要求される特性を満足するため、製膜後に延伸処理を施してもよく、二軸延伸処理を施すのが好ましい。
芳香族基を含むアシル基を有するセルロースアシレートを主成分として含む組成物を製膜する製膜工程、及び
得られた膜を延伸処理する延伸工程、
を含む、下記式(I)及び(II)を満足するセルロースアシレートフィルムの製造方法であって、
前記延伸処理を、延伸後のフィルムの断面配向度P2zが下記式(III)を満足する条件で行うことを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方法である。
式(I) 150nm≦Re(550)≦350nm
式(II) −50nm≦Rth(550)≦50nm
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
(製膜工程)
前記製膜工程では、芳香族基を含むアシル基を有するセルロースアシレートを主成分として含む前記セルロースアシレート組成物を用いて、製膜する。溶液製膜法によって製膜するのが好ましい。溶液製膜法では、セルロースアシレート、及び所望により添加される可塑剤等を含む溶液(以下、「ドープ」という場合がある)を用いて製膜する。ドープの調製に用いられる溶媒は、従来、溶液流延用ドープの調製に用いられている溶媒であれば、いずれも用いることができるが、ヘイズを低下させる観点から、炭素原子数が3〜12のエーテル、炭素原子数が3〜12のケトン、炭素原子数が3〜12のエステルおよび炭素原子数が1〜6のハロゲン化炭化水素から選ばれる溶媒を含むことが好ましい。エーテル、ケトンおよびエステルは、環状構造を有していてもよい。エーテル、ケトンおよびエステルの官能基(すなわち、−O−、−CO−および−COO−)のいずれかを2つ以上有する化合物も、溶媒として用いることができる。溶媒は、アルコール性水酸基のような他の官能基を有していてもよい。2種類以上の官能基を有する溶媒の場合、その炭素原子数は、いずれかの官能基を有する化合物の規定範囲内であればよい。
炭素原子数が3〜12のケトン類の例には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノンおよびメチルシクロヘキサノンが含まれる。
炭素原子数が3〜12のエステル類の例には、エチルホルメート、プロピルホルメート、ペンチルホルメート、メチルアセテート、エチルアセテートおよびペンチルアセテートが含まれる。
2種類以上の官能基を有する有機溶媒の例には、2−エトキシエチルアセテート、2−メトキシエタノールおよび2−ブトキシエタノールが含まれる。
ハロゲン化炭化水素の炭素原子数は、1または2であることが好ましく、1であることが最も好ましい。ハロゲン化炭化水素のハロゲンは、塩素であることが好ましい。ハロゲン化炭化水素の水素原子が、ハロゲンに置換されている割合は、25〜75モル%であることが好ましく、30〜70モル%であることがより好ましく、35〜65モル%であることがさらに好ましく、40〜60モル%であることが最も好ましい。ハロゲン化炭化水素の例として、ジクロロメタン、クロロホルム、塩化メチル、四塩化炭素、トリクロル酢酸、臭化メチル、ヨウ化メチル、トリ(テトラ)クロロエチレン等が挙げられ、少なくともジクロロメタンを含むことが好ましい。
さらに、貧溶媒の沸点は、120℃以下であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましい。沸点を120℃以下とすることにより、溶媒の乾燥速度をより早くすることができ好ましい。このような貧溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールおよび水が好ましい例として挙げられ、メタノールがより好ましい。
加熱する場合、容器の外部より加熱することが好ましい。例えば、ジャケットタイプの加熱装置を用いることができる。また、容器の外部にプレートヒーターを設け、配管して液体を循環させることにより容器全体を加熱することもできる。
容器内部に攪拌翼を設けて、これを用いて攪拌することが好ましい。攪拌翼は、容器の壁付近に達する長さのものが好ましい。攪拌翼の末端には、容器の壁の液膜を更新するため、掻取翼を設けることが好ましい。
容器には、圧力計、温度計等の計器類を設置してもよい。容器内で各成分を溶媒中に溶解する。調製したドープは冷却後容器から取り出すか、あるいは、取り出した後、熱交換器等を用いて冷却する。
さらに特開2000−301555号、特開2000−301558号、特開平7−032391号、特開平3−193316号、特開平5−086212号、特開昭62−037113号、特開平2−276607号、特開昭55−014201号、特開平2−111511号、および特開平2−208650号の各公報に記載のセルロースアシレート製膜技術を本発明では応用できる。
ここで、製膜速度を上げる方法(残留溶媒量ができるだけ多いうちに剥離することで製膜速度を上げることができる)としてゲル流延法(ゲルキャスティング)がある。例えば、ドープ中にセルロースアシレートに対する貧溶媒を加えて、ドープ流延後、ゲル化する方法、金属支持体の温度を低めてゲル化する方法等がある。金属支持体上でゲル化させ剥離時の膜の強度を上げておくことによって、剥離を早め製膜速度を上げることができる。
金属支持体上でのウェブの剥離時残留溶媒量は、乾燥の条件の強弱、金属支持体の長さ等により5〜150質量%の範囲で剥離することが好ましいが、残留溶媒量がより多い時点で剥離する場合、経済速度と品質との兼ね合いで剥離時の残留溶媒量が決められる。本発明においては、該金属支持体上の剥離位置における温度を−50〜40℃とするのが好ましく、10〜40℃がより好ましく、15〜30℃とするのがさらに好ましい。
前記製造方法では、製膜により得られたウェブを、延伸後のフィルムの断面配向度P2zが下記式(III)を満足する条件で行う。
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
二軸延伸処理を行うのが好ましい。延伸は製膜工程中、オン−ラインで実施してもよく、製膜完了後、一度巻き取った後オフ−ラインで実施してもよい。前者の場合には残留溶媒を含んだ状態で延伸を行ってもよく、残留溶媒量が2〜50質量%、好ましくは5〜20質量%で好ましく延伸することができる。また、延伸温度は(Tg−50℃)〜(Tg+50℃)で実施するのが好ましく、より好ましくは(Tg−30℃)〜(Tg+30℃)、特に好ましくは(Tg−20℃)〜(Tg+20℃)である。Tgはガラス転移点であり、具体的には、残留溶剤0%の時のフィルムの動的粘弾性tanδを測定した際にtanδがピークを示す温度として特定できる。
フィルム搬送方向への延伸における延伸倍率rMDは、5〜25%であることが好ましく、5〜15%であることがより好ましい。
なお、ここでいう「延伸倍率(%)」とは、以下の式により求められるものを意味する。
延伸倍率(%)=100×{(延伸後の長さ)−(延伸前の長さ)}/延伸前の長さ
式(iii) Tg−50℃≦延伸温度T<Tg+50℃
式(iii)中の「Tg」については、前述の通りである。
前記フィルム搬送方向への延伸において、前記延伸温度Tは、Tg−30℃〜Tg+30℃であることが好ましく、(Tg−20℃)〜(Tg+20℃)であることがより好ましい。
また、一般的に光学フィルムの軸バラツキはTD方向に延伸倍率を高めることで改良されることが特開2006−030962号公報などに記載されているが、二軸延伸のその他のメリットとして、所望のReに到達させる時に一軸延伸に比べTD延伸倍率を高めることができる二軸延伸は、得られるフィルムの軸バラツキを改善できる観点からも有利である。
また、フィルム幅方向に延伸する場合、幅手で屈折率に分布が生じる場合がある。これは、例えばテンター法を用いた場合にみられることがあるが、幅方向に延伸したことで、フィルム中央部に収縮力が発生し、端部は固定されていることにより生じる現象で、いわゆるボーイング現象と呼ばれるものと考えられる。この場合でも、流延方向に延伸することで、ボーイング現象を抑制でき、幅手の位相差の分布を少なく改善できるのである。さらに、互いに直交する2軸方向に延伸することにより得られるフィルムの膜厚変動が減少できる。特に本発明の光学フィルムのように高Reの場合には、液晶表示装置に貼り合わせた際に軸バラツキや位相差の分布があると表示特性の悪化が大きくなるが、断面配向度P2zが0.07〜1であり、且つ音速比が1.0〜1.4であると悪化が抑えられ、有利である。断面配向度P2z及び音速比はフィルムを二軸延伸処理(好ましくは上記条件の二軸延伸処理)することで、上記範囲に調整することができる。
(巻き取り)
得られたフィルムを巻き取る巻き取り機には、一般的に使用されている巻き取り機が使用でき、定テンション法、定トルク法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロ−ル法などの巻き取り方法で巻き取ることができる。以上の様にして得られたセルロースアシレートフィルムロールは、フィルムの遅相軸方向が、巻き取り方向(フィルムの長手方向)に対して、±2度であることが好ましく、さらに±1度の範囲であることが好ましい。または、巻き取り方向に対して直角方向(フィルムの幅方向)に対して、±2度であることが好ましく、さらに±1度の範囲にあることが好ましい。特にフィルムの遅相軸方向が、巻き取り方向(フィルムの長手方向)に対して、±0.1度以内であることが好ましい。あるいはフィルムの幅手方向に対して±0.1度以内であることが好ましい。
以上の本発明のフィルムの製造方法によって得られたセルロースアシレートフィルムは、最終仕上がりフィルムの残留揮発分で1質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以下であることがより好ましい。
また、延伸後のセルロースアシレートフィルムは、場合により表面処理を行うことによって、セルロースアシレートフィルムと各機能層(例えば、下塗層及びバック層)との接着の向上を達成することができる。例えばグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理、酸又はアルカリ処理を用いることができる。
本発明の光学フィルムのRe及びRthはそれぞれ、下記式(I)及び(II)
式(I) 150nm≦Re(550)≦350nm
式(II) −50nm≦Rth(550)≦50nm
を満足する。IPSモード等の水平配向モード液晶表示装置の光学補償に利用する態様では、下記式(I’)及び(II’)
式(I’)170nm≦Re(550)≦330nm
式(II’)−40nm≦Rth(550)≦40nm
を満足するのがより好ましく、下記式(I”)及び(II”)
式(I’)200nm≦Re(550)≦300nm
式(II’)−30nm≦Rth(550)≦30nm
を満足するのがより好ましい。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたは
WRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(3)及び式(3')よりRthを算出することもできる。
式(3)におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。dは膜厚である。
式(3')
Rth={(nx+ny)/2−nz}xd
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する:セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx、ny、nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
なお、本発明のセルロースアシレートフィルムの面内遅層軸は、長手方向及び幅方向のいずれの方向であってもよい。
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
を満足することを特徴とする。
(1)P=<3cos2β−1>/2
(2)P2z=(Pxz+Pyz)/2
ただし、
<cos2β>=∫(0、π)cos2βI(β)sinβdβ/∫(0、π)I(β)sinβdβ
である。
(式中、βは入射するX線の入射面と、測定するフィルム面内の任意の一方向とのなす角度であり、Iは角度βで測定したX線回折チャートにおける2θ=7°〜11°での回折強度である。)
また、Pxzはフィルムの製膜方向および面外方向に垂直な方向のX線回折測定から求めた上記式(1)で定義される配向度であり、Pyzはフィルムの幅手方向および面外方向に垂直な方向のX線回折測定から求めた上記式(1)で定義される配向度である。すなわち、この断面配向度が上記式(III)の範囲を満たしていることは、フィルムの面外方向に比べて、面内方向により配向している状態となっていることを示している。
なお、X線回折測定は、透過2次元X線測定を採用し、理学電機製RINT RAPIDを用い、X線源にはCu管球を用い、40kV−36mAでX線を発生し、コリメーターは0.8mmφ、フィルム試料は透過試料台を用いて固定し、露光時間は600秒として測定される。
具体的には、矩形のフィルムの任意の一辺と平行な方向の音速と、その直交方向との音速を比べた場合に、値が大きい方の音速をVT、値が小さい方の音速を所定の方向における音速VMとし、音速の比VT/VMが、1.0〜1.4であるのが好ましい。
本発明の連続成膜で得られる長尺状のフィルムにおいては長手方向となる成膜・搬送方向における音速がVMに、長手方向と直交する幅方向における音速がVTとなる。音速の比が前記範囲であるフィルムは、二軸延伸処理によって容易に製造することができる。なお、音速VMとなる所定の方向は、フィルムの遅相軸方向であることが好ましい。
[位相差フィルム]
本発明の光学フィルムは位相差フィルムとして用いることができる。
また、本発明の光学フィルムに、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)32頁〜45頁に詳細に記載されている機能性層を組み合わせることが好ましい。中でも好ましいのが、偏光膜の付与(偏光板の形成)、液晶組成物からなる光学補償層の付与(光学補償フィルム)、反射防止層の付与(反射防止フィルム)である。
本発明の光学フィルムは、液晶表示装置の光学補償に利用することができる。本発明の光学フィルムが、光学補償に必要な光学特性を満足する場合は、そのまま光学補償フィルムとして利用することができる。また、光学補償に必要な光学特性を満足するために、他の一以上の層、例えば液晶組成物を硬化して形成した光学異方性層、又は他の複屈折性ポリマーフィルムからなる層と積層してから、光学補償フィルムとして利用することもできる。
また、本発明は、本発明の光学フィルムと、反射防止層とを有する反射防止フィルムにも関する。反射防止フィルムは通常の製造方法に基づき製造することができ、例えば、特開2006−241433号公報を参照し、製造することができる。
本発明は、本発明の光学フィルムと、偏光子とを少なくとも有する偏光板にも関する。本発明の光学フィルムは、偏光板用保護フィルムとして利用されていてもよい。偏光子は従来から公知のものを用いることができ、例えば、ポリビニルアルコールフィルムの如き親水性ポリマーフィルムを、沃素のような二色性染料で処理して延伸したものである。本発明の光学フィルムと偏光子との貼り合わせは、特に限定はないが、水溶性ポリマーの水溶液からなる接着剤により行うことができる。この水溶性ポリマー接着剤は完全鹸化型のポリビニルアルコ−ル水溶液が好ましく用いられる。
本発明は本発明の偏光板を有する液晶表示装置にも関する。本発明の光学フィルムは、偏光子と液晶セルとの間に配置されるのが好ましい。本発明の偏光板は、液晶セルの視認側表面に配置されても、バックライト側表面に配置されてもよい。IPSモード及びFFSモード等の水平配向モードの液晶表示装置に用いられるのが好ましい。
下記表6および表7に示す、種々の置換基を有するセルロースアシレートを、特開2008−163193号公報[0121]中に記載の酢酸セルロースのケン化、及び同公報の[0124]中に記載の酢酸セルロースの芳香族アシル化の方法に従って、合成した。
(1)セルロースアシレート溶液の調製
上記で合成したセルロースアシレートのそれぞれの溶液を、以下の方法で調製した。
・セルロースアシレート溶液1
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、さらに90℃で約10分間加熱した後、平均孔径34μmのろ紙および平均孔径10μmの焼結金属フィルターでろ過した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアシレート溶液
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアシレート
(置換基Aの種類及び置換度は下記表に記載) 100.0質量部
ジクロロメタン 462.0質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、さらに90℃で約10分間加熱した後、平均孔径34μmのろ紙および平均孔径10μmの焼結金属フィルターでろ過した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアシレート溶液
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアシレート
(置換基Aの種類及び置換度は下記表に記載) 100.0質量部
ジクロロメタン 401.9質量部
メタノール 60.1質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、さらに90℃で約10分間加熱した後、平均孔径34μmのろ紙および平均孔径10μmの焼結金属フィルターでろ過した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアシレート溶液
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
セルロースアシレート
(置換基Aの種類及び置換度は下記表に記載) 91.0質量部
可塑剤(表中に記載) 9.0質量部
ジクロロメタン 462.0質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
下記表6および表7に記載のセルロースアシレート溶液を金属製のバンド流延機を用いて流延し、乾燥させた後、剥ぎ取りドラムによりフィルムをバンドから剥ぎ取った。この様にして、未延伸フィルムをそれぞれ作製した。
上記にて製造した各未延伸フィルムについて、下記表に記載の温度及び延伸倍率で、フィルム搬送方向(MD)に固定端一軸延伸にてテンターゾーンで延伸した。次に、同温度で、下記表に記載の温度及び延伸倍率で、幅方向(TD)に固定端一軸延伸にてテンターゾーンで延伸した。この様にして二軸延伸処理して、セルロースアシレートフィルムをそれぞれ作製した。
なお、延伸および乾燥後の膜厚が下記表に記載の膜厚になるように、流延膜厚を調整した。
光学特性:
製造した各フィルムの面内のレターデーションReを前述の方法により自動複屈折計KOBRA−WR(王子計測器(株)製)を用いて波長550nmにおいて3次元複屈折測定を行って求め、膜厚方向のレターデーションRthは傾斜角を変えてReを測定することで求めた。結果を下記表に示す。なお、実施例及び比較例のフィルムの遅相軸はいずれも長手方向に平行であった。
製造した各フィルムの断面配向度P2zを理学電機製RINT RAPIDを用いてそれぞれ測定した。結果を下記表に示す。
製造した各フィルムの長手方向における音速VMと、幅方向における音速VTとを、NOMURA製音速測定装置“SST−110"を用いて測定し、音速比VT/VMを、それぞれ算出した。結果を下記表に示す。
延伸したポリビニルアルコールフィルムにヨウ素を吸着させて偏光子を作製した。
製造した各フィルムを、鹸化処理して、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、偏光子の片側に貼り付けた。市販のセルローストリアセテートフィルム(フジタックTD80UF、富士フイルム(株)製)に同様の鹸化処理を行い、ポリビニルアルコール系接着剤を用いて、各フィルムを貼り付けてある側とは反対側の偏光子の面に鹸化処理後のセルローストリアセテートフィルムを貼り付けた。
この際、偏光子の透過軸と各フィルムの遅相軸とは平行になるように配置した。また、偏光子の透過軸と市販のセルローストリアセテートフィルムの遅相軸とは、直交するように配置した。
このようにして各偏光板を作製した。
(1)作製
得られた各偏光板について、パネルへの貼り合わせを実施し、評価用のIPSモード液晶表示装置をそれぞれ作製した。
具体的には、東芝社37型ハイビジョン液晶テレビ37Z2000のIPSモード液晶表示ディスプレイから視認側の偏光板を取り除いたもの(以下、パネルとも言う)に対し、上記各偏光板を製造した各フィルムが液晶セル側になるように液晶パネルの視認側に配置して、各液晶表示装置を製造した。
製造した各液晶表示装置について、極角60°方向の光漏れが最大となる方位角において黒輝度をそれぞれ測定し、表示特性として以下の基準で評価した。結果を下記表に示す。
A:黒輝度が1.5cd/m2以下であった。
B:黒輝度が1.5cd/m2より大きく、5.0cd/m2以下であった。
C:黒輝度が5.0cd/m2より大きかった。
一方、比較例1〜6の光学フィルムは、Re、|Rth|、及び断面配向度のいずれか少なくとも一つが本発明の範囲外であるので、IPSモード等の水平配向モード液晶表示装置に用いた場合に、表示特性の改善効果が得られなかったことが理解できる。比較例のフィルムの中で、一軸延伸処理を施されたフィルムについては、断面配向度が0.07未満であり、そのため、実施例と比較して、理想的な高Re且つ低|Rth|のフィルムとなっていないことが理解できる。
芳香族アシル基を有しないセルロースジアセテート及びポリスチレンをそれぞれ主成分とするフィルムでは、二軸延伸処理した参考例2及び4は、一軸延伸処理した参考例1及び3と比較してそれぞれ、|Rth|が増加してしまうことが理解できる。この様に、置換基A(芳香族アシル基A)を有するセルロースアシレートを主成分とするフィルムを二軸延伸処理すると|Rth|が減少することは、従来知られていたフィルムについての、延伸処理と光学特性の発現性との相関とは異なり、予測し得ないことであると言える。
Claims (14)
- 芳香族基を含むアシル基を有するセルロースアシレートを主成分として含む組成物からなり、下記式(I)〜(III)を満たすことを特徴とする光学フィルム:
式(I) 150nm≦Re(550)≦350nm
式(II) −50nm≦Rth(550)≦50nm
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
但し、Re(550)は、波長550nmの面内レターデーションを意味し、Rth(550)は、波長550nmの厚み方向レターデーションを意味する。 - フィルムの所定の方向における音速VMと、該所定の方向に直交する方向における音速VTとの比VT/VMが、1.0以上1.4以下である請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記所定の方向がフィルムの遅相軸方向である請求項2に記載の光学フィルム。
- 前記芳香族基を含むアシル基が、ベンゾイル基、フェニルベンゾイル基、4−ヘプチルベンゾイル基、2,4,5−トリメトキシベンゾイル基、及び3,4,5−トリメトキシベンゾイル基から選択される請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 脂肪族アシル基をさらに有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 前記脂肪族アシル基が、アセチル基、プロピオニル基、及びブチリル基から選択される1種又は2種以上の脂肪族アシル基である請求項5に記載の光学フィルム。
- 二軸延伸フィルムである請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 膜厚が40〜70μmである請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 少なくとも1種の可塑剤をさらに含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学フィルムと、偏光子とを少なくとも有する偏光板。
- 請求項10に記載の偏光板を有する液晶表示装置。
- 芳香族基を含むアシル基を有するセルロースアシレートを主成分として含む組成物を製膜する製膜工程、及び
得られた膜を延伸処理する延伸工程、
を含む、下記式(I)及び(II)を満足するセルロースアシレートフィルムの製造方法であって、
前記延伸処理を、延伸後のフィルムの断面配向度P2zが下記式(III)を満足する条件で行うことを特徴とするセルロースアシレートフィルムの製造方法:
式(I) 150nm≦Re(550)≦350nm
式(II) −50nm≦Rth(550)≦50nm
式(III) 0.07≦断面配向度P2z≦1
但し、Re(550)は、波長550nmの面内レターデーションを意味し、Rth(550)は、波長550nmの厚み方向レターデーションを意味する。 - 前記延伸工程が、製膜されたフィルムを、製膜方向及び該製膜方向に直交する方向に延伸処理する二軸延伸を行う工程である請求項12に記載の方法。
- 前記延伸工程が、製膜されたフィルムを、製膜方向に延伸倍率rMDで延伸し、その後、該製膜方向に直交する方向に沿って延伸倍率rTD(但し、rMD<rTD)で延伸する工程である請求項12又は13に記載の方法。
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