JP2013129046A - ワークの切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】砥粒が固着されたワイヤを用いたワイヤソーによるワークの切断において、ワークの切断品質、特にナノトポグラフィを改善可能な切断方法を提供することを目的とする。
【解決手段】砥粒が固着されたワイヤを複数の溝付きローラに巻掛けし、前記ワイヤを軸方向に往復走行させ、前記ワイヤに加工液を供給しつつ、前記往復走行するワイヤにワークを押し当てて切り込み送りすることで前記ワークをウェーハ状に切断するワークの切断方法であって、前記ワークを切り込み送り方向に5mm以上、30mm以下の送り量で切り込み送りした後、前記ワークを前記切り込み送り方向とは逆の方向に、前記送り量の1/4以上、送り量未満で、かつ前記ワークの切り込み送り方向の長さの1/15以下の後退量だけ戻す工程を繰り返して前記ワークを切断することを特徴とするワークの切断方法。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ワイヤソーを用いてワークをウェーハ状に切断する方法に関する。
従来、半導体インゴットなどの硬脆材のワークからウェーハを切り出す手段として、ワイヤソーが知られている。このワイヤソーでは、複数のローラの周囲にワイヤが多数巻掛けられることによりワイヤ列が形成されており、そのワイヤが軸方向に高速駆動され、かつ、加工液が適宜供給されながらワイヤ列に対してワークが切り込み送りされることにより、このワークが各ワイヤ位置で同時に切断されるようにしたものである。
ワイヤソーには遊離砥粒方式によるワイヤソーと、固定砥粒方式によるワイヤソーがある。遊離砥粒式ワイヤソーでは砥粒を懸濁した加工液が用いられ、固定砥粒式ワイヤソーでは砥粒が固着されたワイヤが用いられることが特徴である。
ここで、図3に、一般的なワイヤソーの概要を示す。
図3に示すように、ワイヤソー101は、主に、ワークWを切断するためのワイヤ102、ワイヤ102を巻掛けした溝付きローラ103、ワイヤ102に張力を付与するためのワイヤ張力付与機構104、104’、ワークWをワイヤ2の上方から下方へと送り出すワーク送り手段105、切断時に加工液を供給する加工液供給手段106で構成されている。
ワイヤ102は、一方のワイヤリール107から繰り出され、トラバーサを介してパウダクラッチ(定トルクモータ)やダンサローラ(デッドウェイト)(不図示)等からなる張力付与機構104を経て、溝付きローラ103に入っている。ワイヤ102がこの溝付きローラ103に300〜400回程度巻掛けられることによってワイヤ列が形成される。ワイヤ102はもう一方の張力付与機構104’を経てワイヤリール107’に巻き取られている。
溝付きローラ103は鉄鋼製円筒の周囲にポリウレタン樹脂を圧入し、その表面に複数の溝を切ったローラであり、巻掛けられたワイヤ102が、駆動用モータ110によって予め定められた走行距離で往復方向に駆動できるようになっている。
ワークWの切断時には、ワーク送り手段105によって、ワークWを保持しつつ押し下げ、溝付きローラ103に巻掛けされたワイヤ102の方向に送り出す。
溝付きローラ103、巻掛けられたワイヤ102の近傍にはノズル111が設けられており、温度が調整された加工液を加工液供給手段106からワイヤ102に供給できるようになっている。
このようなワイヤソー101を用い、ワイヤ102にワイヤ張力付与機構104を用いて適当な張力をかけて、駆動用モータ110によりワイヤ102を往復方向に走行させながら、ワーク送り手段105によって保持されたワークWを往復走行するワイヤ102に押し当てて切り込み送りし、ワークWをウェーハ状に切断する。
近年、半導体デバイスに用いられるウェーハにおいて、ナノトポグラフィと呼ばれる表面うねり成分を小さくすることが求められている。切断後のスライスウェーハでは、ナノトポグラフィは静電容量型測定器で測定した擬似的なナノトポグラフィ(以降、疑似ナノトポグラフィと呼ぶ)として評価されることがある(特許文献1参照)。
特開2008−78473号公報 特開平9−300343号公報
例えば、ダイヤモンド砥粒を電着等で固着させたワイヤが用いられた固定砥粒式ワイヤソーによって大口径のシリコンインゴットを切断する場合、遊離砥粒式ワイヤソーによる切断に比べ、切断時間は大幅に短縮できるものの、切断後のウェーハの形状品質、特にナノトポグラフィが著しく劣ることが知られている。これは、切断中のシリコン屑を排出させたり、ワークの切断部を冷却したりするための加工液が、切断が進んで切断長が長くなるにつれて十分に供給されなくなることに起因する。
特許文献2には、切断中にワークを所定量L1だけ前進させ、戻し量L2だけ戻す動作を行うことで加工液を切断部により多く供給する方法が記載されている。
しかし、特許文献2にはL1及びL2の具体的な規定がなく、特にL2を少量とした場合、上記の加工液を十分に供給する効果は期待できない。また、L2を大きくし過ぎると、ウェーハの厚さむらであるTTV(Total Thickness Variation)が悪化するなどの悪影響が生じる。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、砥粒が固着されたワイヤを用いたワイヤソーによるワークの切断において、ワークの切断品質、特にナノトポグラフィを改善可能な切断方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、砥粒が固着されたワイヤを複数の溝付きローラに巻掛けし、前記ワイヤを軸方向に往復走行させ、前記ワイヤに加工液を供給しつつ、前記往復走行するワイヤにワークを押し当てて切り込み送りすることで前記ワークをウェーハ状に切断するワークの切断方法であって、前記ワークを切り込み送り方向に5mm以上、30mm以下の送り量で切り込み送りした後、前記ワークを前記切り込み送り方向とは逆の方向に、前記送り量の1/4以上、送り量未満で、かつ前記ワークの切り込み送り方向の長さの1/15以下の後退量だけ戻す工程を繰り返して前記ワークを切断することを特徴とするワークの切断方法が提供される。
このようなワークの切断方法であれば、切断中のワークが切り込み送り方向に対して前進及び後退を繰り返すため、ワークの切断部への加工液の供給、及び切り粉の排出を促進できる。これにより、TTVの悪化を抑制しつつ、ナノトポグラフィを改善できる。
本発明では、砥粒が固着されたワイヤを用いたワイヤソーによるワークの切断において、ワークを切り込み送り方向に5mm以上、30mm以下の送り量で切り込み送りした後、ワークを切り込み送り方向とは逆の方向に、送り量の1/4以上、送り量未満で、かつワークの切り込み送り方向の長さの1/15以下の後退量だけ戻す工程を繰り返してワークを切断するので、ワークの切断部への加工液の供給、及び切り粉の排出を促進でき、ワークの切断品質、特にナノトポグラフィやTTVを改善できる。
本発明のワークの切断方法で用いることができるワイヤソーの一例を示す概略図である。 ワーク切断中のワーク切り込み比の一例を示す図である。 一般的なワイヤソーを示す概略図である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来、ワイヤソーを用いたワークの切断において、ワーク切断部に加工液を十分に供給するため、ワークを送り量L1で切り込み送りした後、その切り込み送り方向とは逆方向にワークを後退量L2だけ戻す方法が知られているが、ワークの切断品質を向上するための具体的な送り量及び後退量の規定は知られていない。
そこで、本発明者は、ワークの切断品質、特にナノトポグラフィ品質を大幅に向上するための送り量及び戻し量を具体的に規定し、本発明を完成させた。
本発明のワークの切断方法で用いることができるワイヤソーの一例の概略について説明する。
図1に示すように、ワイヤソー1は、主に、ワークWを切断するためのワイヤ2、溝付きローラ3、ワイヤ2に張力を付与するためのワイヤ張力付与機構4、4’、ウェーハ状に切断されるワークWを保持しつつ切り込み送りするためのワーク送り手段5、切断時にワイヤ2に加工液を供給するための加工液供給手段6等で構成されている。ワイヤ2には砥粒が金属又は樹脂にて固着されている。
ワイヤ2は、一方のワイヤリール7から繰り出され、トラバーサを介してパウダクラッチ(定トルクモータ)やダンサローラ(デッドウェイト)等からなるワイヤ張力付与機構4を経て、溝付きローラ3に入っている。この溝付きローラ3は鉄鋼製円筒の周囲にポリウレタン樹脂を圧入し、その表面に所定のピッチで溝を切ったローラである。
ワイヤ2が複数の溝付きローラ3に300〜400回程度巻掛けられることによってワイヤ列が形成される。ワイヤ2はもう一方のワイヤ張力付与機構4’を経てワイヤリール7’に巻き取られている。このように巻掛けられたワイヤ2が駆動用モータ10によって往復走行できるようになっている。
加工液供給手段6はタンク8、チラー9、ノズル11等から構成される。ノズル11はワイヤ2が溝付きローラ3に巻掛けられることで形成されたワイヤ列の上方に配置されている。このノズル11はタンク8に接続されており、供給される加工液はチラー9により供給温度が制御されてノズル11からワイヤ2に供給される。
ワークWはワーク送り手段5によって保持される。このワーク送り手段5はワークWをワイヤの上方から下方に押し下げることによって、ワークWを往復走行するワイヤ2に押し当てて切り込み送りするものである。この際、コンピュータ制御で予めプログラムされた送り速度で所定の送り量だけ保持したワークWを送り出すように制御することが可能である。また、ワークWの送り出し方向を逆転させることでワークWを切り込み送り方向とは逆方向に送ることができる。このとき、ワークWの後退量も制御可能である。
本発明のワークの切断方法は、このようなワイヤソーを用いてワークWをウェーハ状に切断するワークの切断方法であり、上記のような砥粒が固着されたワイヤを用いることで切断時間を大幅に短縮できる。
まず、ワーク送り手段5によりワークWを保持する。そして、ワイヤ2に張力を付与して往復走行させる。
次に、加工液供給手段6によりワイヤ2に加工液を供給しつつ、ワーク送り手段5によりワークWを往復走行するワイヤ2に押し当てて切り込み送りさせ、ワークWを切断していく。ここで、加工液として、例えば純水などの冷却液を用いることができる。
ワークの切断の際には、ワークWを切り込み送り方向に5mm以上、30mm以下の送り量で切り込み送りした後、ワークWを切り込み送り方向とは逆の方向に、送り量の1/4以上、送り量未満で、かつワークWの切り込み送り方向の長さの1/15以下の後退量だけ戻す工程を繰り返す。
図2にワーク切断中のワーク切り込み比の一例を示す。ここで、ワーク切り込み比はワークの切り込み送り方向の長さに対する切断開始位置からワイヤ切り込み位置までの距離の比を示すものである。
送り量の上限値の30mmは疑似ナノトポグラフィの凹凸周期の半周期とほぼ等しい値である。この上限値以下で後退動作に入る、すなわちワークを切り込み送り方向とは逆の方向に戻すことにより、疑似ナノトポグラフィ値を改善できる。なお、直径150mm以上の円筒状のシリコンインゴットの場合、疑似ナノトポグラフィの凹凸周期は直径に依存しないことが分かっている。
送り量が下限値の5mmを下回る場合は、切り込み送りと後退動作の繰り返し回数が増大し、切断時間が増加するので、経済的な観点から現実的ではない。
また、後退量を送り量の1/4以上とすることで、ワーク切断部に加工液を十分に供給できる。供給された加工液はワイヤによってワークの切断部に運ばれるが、ワークの後退動作によってワーク切断部とワイヤとの間に隙間ができることで十分な量の加工液を供給できる。ワークの切断を進めるために、後退量は送り量未満である必要がある。
後退量をワークWの切り込み送り方向の長さの1/15以下とすることで、ワークの後退動作により発生するワークの再切断による影響を十分に抑制でき、TTVの悪化を抑制できる。ここで、ワークが円筒状のインゴットの場合、ワークの切り込み送り方向の長さとはワークの直径のことを表す。
このように、送り量及び後退量を規定し、ワークWを規定送り量で切り込み送りした後、ワークWを切り込み送り方向とは逆の方向に、規定後退量だけ戻す工程を繰り返してワークWを切断することで、ワーク切断部へ加工液を十分に供給でき、切り粉の排出を促進できる。これにより、TTVの悪化を抑制しつつ、ナノトポグラフィを大幅に改善できる。
なお、ここでは、図1に示すようなワイヤソーのワーク送り手段を用い、ワークをワイヤの上方から下方に送るようにして切り込み送りしているが、本発明のワークの切断方法はこれに限定されず、ワークの切り込み送りはワークを相対的に押し下げることにより行われれば良い。すなわち、ワークWを下方に送るのではなく、ワイヤ列を上方へと押し上げることによって、ワークWの切り込み送りを行うようにしても良い。この場合、ワークを後退動作させるにはワイヤ列を下方へと押し下げることによって行われる。
ワイヤ2に付与する張力の大きさや、ワイヤ2の走行速度等の切断条件は適宜設定することができる。例えば、ワイヤの走行速度を、400〜800m/minとすることができる。また、ワークを切り込み送りさせる時の切り込み送り速度を、例えば0.2〜0.4mm/minとすることができる。しかし、これらの条件は本発明を限定するものではない。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示すようなワイヤソーを用い、直径300mm、長さ200mmのシリコンインゴットをウェーハ状に切断し、切断後のウェーハの疑似ナノトポグラフィを評価した。
ワイヤとして、ダイヤモンド砥粒を電着で固着させたものを用いた。切断条件を表1に示す。また、ワークの送り速度は切り込み送り方向へ0.5mm/min、後退速度は500mm/minとした。そして、切断中のワークの送り量を20、25、30mmと変化させ、後退量を9mmと固定した。
疑似ナノトポグラフィの結果を表2に示す。表2に示すように、疑似ナノトポグラフィは、送り量が20、25、30mmの場合に対し、それぞれ0.91、1.10、1.36μmであった。これに対し、後述する比較例1−3では、それぞれ1.66、1.74、1.82μmであり、実施例1の疑似ナノトポグラフィは大幅に改善されていることが分かった。
(実施例2)
送り量を5、10、15mmと変化させ、後退量を3.8mmと固定した条件以外、実施例1と同様の条件でシリコンインゴットを切断し、実施例1と同様に評価した。
疑似ナノトポグラフィの結果を表2に示す。表2に示すように、疑似ナノトポグラフィは、送り量が5、10、15mmの場合に対し、それぞれ1.19、1.10、1.02μmであった。これに対し、後述する比較例1−3では、それぞれ1.66、1.74、1.82μmであり、実施例2の疑似ナノトポグラフィは大幅に改善されていることが分かった。
(実施例3)
送り量を20mmと固定し、後退量を5、10、15、19mmと変化させた条件以外、実施例1と同様の条件でシリコンインゴットを切断し、実施例1と同様に評価した。
疑似ナノトポグラフィの結果を表2に示す。表2に示すように、疑似ナノトポグラフィは、後退量が5、10、15、19mmの場合に対し、それぞれ0.91、0.88、1.10、1.22μmであった。これに対し、後述する比較例1−3では、それぞれ1.66、1.74、1.82μmであり、実施例3の疑似ナノトポグラフィは大幅に改善されていることが分かった。
(実施例4)
送り量を30mmと固定し、後退量を10、15、20mmと変化させた条件以外、実施例1と同様の条件でシリコンインゴットを切断し、切断後のウェーハのTTVの悪化率を評価した。なお、悪化率の算出は後退量のない比較例3の切断条件から得られたTTVを基準とした。実施例4におけるこれら後退量はワークの切り込み送り方向の長さ300mmの1/15以下の値である。
結果を表3に示す。表3に示すように、TTVの悪化率は1%以下と無視できる程度であった。一方、後退量がワークの切り込み送り方向の長さ300mmの1/15以下の値を超えた、後述する比較例4では、TTVの悪化率が3.6%と悪化が顕在化した。
(比較例1)
送り量を34mmとし、後退量を7mmとした条件以外、実施例1と同様の条件でシリコンインゴットを切断し、実施例1と同様に評価した。
疑似ナノトポグラフィの結果を表2に示す。表2に示すように、疑似ナノトポグラフィは1.66μmであり、実施例1−3の結果と比べ大幅に悪化してしまった。このように、送り量が30mmを超えると疑似ナノトポグラフィの凹凸周期の半周期を超えてしまうため、後述する後退動作のない切断方法で切断した比較例3の結果とそれほど変わらない値となる。
(比較例2)
送り量を10mmとし、後退量を1.5mmとした条件以外、実施例1と同様の条件でシリコンインゴットを切断し、実施例1と同様に評価した。
疑似ナノトポグラフィの結果を表2に示す。表2に示すように、疑似ナノトポグラフィは1.74μmであり、実施例1−3の結果と比べ大幅に悪化してしまった。このように、後退量が送り量の1/4未満の場合、加工液の供給促進効果が得られず、後述する後退動作のない切断方法で切断した比較例3の結果とそれほど変わらない値となる。
(比較例3)
後退動作を一切行わずにワークを切り込み送りして切断し、実施例1と同様に評価した。他の切断条件は実施例1と同様とした。
疑似ナノトポグラフィの結果を表2に示す。表2に示すように、疑似ナノトポグラフィは1.82μmであり、実施例1−3の結果と比べ大幅に悪化してしまった。
(比較例4)
後退量を25mmとした条件以外、実施例4と同様の条件でシリコンインゴットを切断し、実施例4と同様に評価した。
その結果、TTVの悪化率が3.6%と実施例4の結果と比べ大幅に悪化してしまった。このように後退量がワークの切り込み送り方向の長さの1/15を超える場合、加工液の供給促進効果の他に、ワークの再切断によるウェーハの薄化が発生し、TTVに影響を与えてしまう。
表2に、実施例1−3、比較例1−3における送り量と後退量の条件及び結果をまとめたもの示す。表3に実施例4、比較例4の条件及び結果をまとめて示す。
以上から、本発明のワークの切断方法は、ワークの切断品質、特にナノトポグラフィを改善できることが確認できた。
Figure 2013129046
Figure 2013129046
Figure 2013129046
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…ワイヤソー、 2…ワイヤ、 3…溝付きローラ、
4、4’…ワイヤ張力付与機構、 5…ワーク送り手段、6…加工液供給手段、
7、7’…ワイヤリール、 8…タンク、 9…チラー、10…駆動用モータ、
11…ノズル。

Claims (1)

  1. 砥粒が固着されたワイヤを複数の溝付きローラに巻掛けし、前記ワイヤを軸方向に往復走行させ、前記ワイヤに加工液を供給しつつ、前記往復走行するワイヤにワークを押し当てて切り込み送りすることで前記ワークをウェーハ状に切断するワークの切断方法であって、
    前記ワークを切り込み送り方向に5mm以上、30mm以下の送り量で切り込み送りした後、前記ワークを前記切り込み送り方向とは逆の方向に、前記送り量の1/4以上、送り量未満で、かつ前記ワークの切り込み送り方向の長さの1/15以下の後退量だけ戻す工程を繰り返して前記ワークを切断することを特徴とするワークの切断方法。
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