JP2013127945A - 非水電解液二次電池の製造方法及び非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池の製造方法及び非水電解液二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】正極における焼成時の熱ダメージを低減し、かつ良好な電池特性を有する非水電解液二次電池の製造方法及び非水電解液二次電池を提供する。
【解決手段】無機固体電解質にて正極活物質表面を被覆した非水電解液二次電池の製造方法であって、前記無機固体電解質前駆体を、前記無機固体電解質のガラス転移温度未満の温度条件にて仮焼する仮焼工程と、前記仮焼された前記無機固体電解質前駆体を前記正極活物質表面に被覆する被覆工程と、前記被覆工程後に、前記正極活物質を前記ガラス転移温度以上にて本焼成する本焼成工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、非水電解液二次電池の製造方法及び非水電解液二次電池に関し、より詳細には、無機固体電解質で正極活物質表面を被覆する技術に関する。
従来、正極活物質表面をリチウムイオン導電性ガラスにて被覆し、正極活物質と電解液との接触面積を少なくすることで、高電位状態における、正極での電解液の分解反応を抑制した非水電解液二次電池を製造する技術が知られている(特許文献1参照)。
特許文献1の実施例には、両面に活物質を含む合剤層を備えた正極板を作製した後に、ゾル−ゲル法を用いて正極活物質粒子および導電材をリチウムイオン伝導性ガラスで被覆することで、高電圧時における電解液の分解反応を抑制する非水電解質電池及びその製造方法が記載されている。
これに対して、本願発明者は、正極板を作製する前に、正極合剤層を構成する材料である正極活物質に無機固体電解質を被覆することで、非水電解液二次電池の電池特性を向上させる技術について鋭意検討を重ねてきた。具体的には、本願発明者は、正極活物質表面に被覆する無機固体電解質前駆体を準備し、当該無機固体電解質前駆体を、正極活物質に対してコーティングした後、種々の熱処理条件で焼成を行い、非水電解液二次電池の電池特性を向上させるコーティングプロセスについて検討を行った。
特開2003−173770号公報
しかしながら、本願発明者によって検討された上記従来技術においては、十分な電池特性(例えば、初期容量、サイクル特性等)が得られなかった。例えば、上記従来技術においては、無機固体電解質前駆体を正極活物質に被覆後、当該被覆の結晶性を高めるために高温や長時間での熱処理(焼成工程)を施す必要がある。このような高温・長時間の焼成工程を経て製造された電池では、初期容量の低下が起こることが確認されており、これは正極の熱ダメージ(Liの揮発)が発生したことに起因すると考えられる。そのため、良好な電池特性を得るためには、上記従来技術のコーティングプロセスにおける焼成時の熱ダメージを抑制しなければならないという課題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、正極における焼成時の熱ダメージを低減し、かつ良好な電池特性を有する非水電解液二次電池の製造方法及び非水電解液二次電池を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、
無機固体電解質にて正極活物質表面を被覆した非水電解液二次電池の製造方法であって、
前記無機固体電解質前駆体を、前記無機固体電解質のガラス転移温度未満の温度条件にて仮焼する仮焼工程と、
前記仮焼された前記無機固体電解質前駆体を前記正極活物質表面に被覆する被覆工程と、
前記被覆工程後に、前記正極活物質を前記ガラス転移温度以上にて本焼成する本焼成工程と、
を有する非水電解液二次電池の製造方法である。
請求項2においては、
前記被覆工程前に、前記仮焼工程で仮焼された前記無機固体電解質前駆体に炭素粒子を含有させる炭素含有工程を、さらに有し、
前記被覆工程は、前記炭素粒子を含有した前記無機固体電解質前駆体を前記正極活物質表面に被覆し、
前記本焼成工程は、前記正極活物質を前記ガラス転移温度以上、かつ前記炭素粒子の酸化温度以上にて本焼成する非水電解液二次電池の製造方法である。
請求項3においては、
前記無機固体電解質は、リチウムイオン伝導性を有する非水電解液二次電池の製造方法である。
請求項4においては、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の非水電解液二次電池の製造方法により製造された非水電解液二次電池である。
本発明によれば、仮焼工程を有することで、本焼成に必要な熱エネルギーを小さくすることができるため、正極への熱ダメージを低減できる。
本発明の第1実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法のフローを示す図。 ガラス質コート材料のTGA−DSCの測定結果を示す図。 本発明に係る実施例の非水電解液二次電池及び比較例の非水電解液二次電池の各サイクル特性を示す図。 本発明の第2実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法のフローを示す図。 AB混合量と初期抵抗の関係を示す図。
次に、発明の実施の形態を説明する。
先ず、本発明の第1実施形態である非水電解液二次電池の製造方法について、図1を用いて説明する。
[非水電解液二次電池の製造方法(第1実施形態)]
非水電解液二次電池の製造方法は、無機固体電解質にて正極活物質表面を被覆した非水電解液二次電池の製造方法であって、図1に示すように、仮焼工程S10、被覆工程S20、及び本焼成工程S30を有する。以下に、前記各工程について具体的に説明する。
仮焼工程S10は、無機固体電解質前駆体を、当該無機固体電解質のガラス転移温度未満の温度条件にて仮焼する工程である。具体的には、仮焼工程S10では、正極活物質のコート材料(被覆材料)としてガラス質の無機固体電解質材料を調製するために、無機固体電解質前駆体を、当該無機固体電解質のガラス転移温度未満で仮焼する。
ここで、無機固体電解質前駆体とは、無機固体電解質の原材料の混合物をいい、固相や液相(溶液)状態の原材料混合物である。仮焼工程S10により、被覆工程S20で用いられる正極活物質表面を被覆するためのガラス質コート材料として、予め結晶性(イオン伝導性)を上げたガラス質(非晶質)の無機固体電解質材料を得ることができる。つまり、仮焼工程S10では、無機固体電解質前駆体を仮焼して、結晶化はしていないが、結晶性をある程度有した状態のガラス質の無機固体電解質材料(ガラス質コート材料)を調製するための工程である。
また、仮焼工程S10における無機固体電解質のガラス転移温度は、当該仮焼工程S10で仮焼する際の焼成温度を設定するためのしきい値となるものであり、このガラス転移温度未満で無機固体電解質前駆体を仮焼することで、無機固体電解質前駆体をガラス質コート材料(ガラス質無機固体電解質材料)として得るための指標となる温度である。すなわち、正極活物質に被覆される無機固体電解質のガラス転移温度未満の温度において、無機固体電解質前駆体を焼成した場合、無機固体電解質前駆体は焼成の熱エネルギーにより結晶性は上がるが結晶化までには至らずガラス質(非結晶)状態で保持されるため、ガラス質の無機固体電解質材料を形成することができる。
また、仮焼工程S10における焼成温度としては、ガラス転移温度未満であって、無機固体電解質前駆体を結晶化させることなく、かつ所定の熱履歴を加えることができればよい。具体的には、予め結晶性を上げたガラス質コート材料を得るという仮焼工程S10の目的を達成することを鑑みると、仮焼工程S10における焼成温度としては、ガラス転移温度よりも約20℃低い温度以上でガラス転移温度の間に設定することが好ましく、さらに、前記ガラス転移温度未満の温度領域であって、前記ガラス転移温度にできるだけ近い温度で焼成することが、より好ましい。
また、正極活物質に被覆される無機固体電解質としては、正極活物質の酸化還元電位よりも高い耐酸化性を有し、かつイオン伝導性を有するものが好適である。また、無機固体電解質としては、酸化物系無機固体電解質や硫化物系無機固体電解質等を使用することができる。例えば、酸化物系無機固体電解質としては、Li1+XAlXGe2-X(PO43が挙げられ、より具体的には、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43等が挙げられる。
なお、本実施形態において、無機固体電解質は、上記に限定されるものではない。例えば、その他のリチウムイオン伝導性を有する無機固体電解質や、リチウムイオン以外のイオン伝導性を有する無機固体電解質を用いることができる。
また、上記ガラス質コート材料となる無機固体電解質材料の作製方法は、特に限定されないが、固相法、液相法、気相法等が挙げられる。例えば、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43の構成元素を含む原料溶液を用いて、化学気相合成法や物理気相合成法等の気相法により合成する方法が挙げられる。具体的には、リチウム源となるリチウム化合物、アルミニウム源となるアルミニウム化合物、ゲルマニウム源となるゲルマニウム化合物及びリン源となるリン化合物を含む原料溶液を、酸素ガス(反応ガス)と共に、プラズマやバーナー等によって高温反応場となるチャンバー内へ噴霧することによって、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43[LAGP]で表される酸化物粒子を生成することができる(Flash Creation method法:以下、FCM)。FCMによるガラス質コート材料の製造には、例えば、ホソカワミクロン株式会社製のナノクリエータを使用することができる。
被覆工程S20は、前記仮焼された前記無機固体電解質前駆体を正極活物質表面に被覆する工程である。すなわち、被覆工程S20では、仮焼工程S10で得られたガラス質コート材料であるガラス質無機固体電解質材料を正極活物質表面に被覆する工程である。被覆工程S20で正極活物質表面に被覆する際に適用する被覆方法としては、特に限定するものでないが、具体的な例としては、固相反応により正極活物質表面に、前記仮焼工程S10にてガラス質コート材料として得られたガラス質無機固体電解質材料を被覆する。より具体的には、被覆工程S20では、例えば、所定の正極活物質とガラス質コート材料を所定の比率で軽く混合し、所定のコーティング装置に投入し、正極活物質表面にガラス質コート材料のコート層を形成する。このコーティング装置は、回転時の遠心力を利用した粒子同士の衝突エネルギーにより正極活物質表面にコーティングを行う装置である。
なお、被覆工程S20では、正極活物質の表面の少なくとも一部がガラス質コート材料で被覆されればよい。
本焼成工程S30は、前記被覆工程20後に、前記正極活物質を前記ガラス転移温度以上にて本焼成する工程である。すなわち、本焼成工程S30では、表面にガラス質コート材料であるガラス質無機固体電解質材料が被覆された正極活物質(ガラス質コート材料/正極活物質からなる複合材)を、無機固体電解質のガラス転移温度以上の温度で本焼成する。具体的には、本焼成工程S30は、表面にガラス質コート材料が被覆された正極活物質をガラス転移温度以上の所定の温度及び所定の焼成時間で焼成を行って、当該ガラス質コート材料の結晶性をさらに向上させる、もしくは結晶化させる工程である。つまり、本焼成工程S30は、ガラス質無機固体電解質材料(ガラス質コート材料)が被覆された正極活物質に対して熱処理(焼成)を行って、当該正極活物質表面に被覆したガラス質コート材料の結晶性を向上させ、もしくは前記ガラス質コート材料を結晶化させることで、結晶性無機固体電解質からなるコート層が形成された正極活物質を調製するための工程である。本焼成工程S30により、正極活物質表面に被覆したガラス質コート材料の結晶性(イオン伝導性)を目的のレベルまで上げることができる。仮焼工程S10において、予め無機固体電解質材料の結晶性を上げているため、本焼成工程S30では無機固体電解質材料の結晶性を目的のレベルまで上げるのに従来よりも短い時間で達成させることができる。また、本焼成工程S30での焼成の過程で正極活物質とコート層(無機固体電解質材料)との界面が焼結されるため高い密着力を確保することができ、従来よりも電解液の酸化分解抑制効果を維持することができる。
次に、本発明の第1実施形態である非水電解液二次電池の製造方法によって製造される、非水電解液二次電池について説明する。
[非水電解液二次電池]
前述したように、本実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法によって製造される非水電解液二次電池の構成について説明する。本実施形態に係る非水電解液二次電池は、リチウムイオン二次電池である。
前記リチウムイオン二次電池は、例えば、シート状の正極および負極を備えた電極体を重畳あるいは巻回した状態で電池容器に収容することにより形成された円筒型電池や角型電池やラミネート型電池等として構成されている。具体的には、リチウムイオン二次電池は、シート状に形成された正極及び負極をセパレータを介して重畳あるいは捲回等し、積層することにより電極体を形成し、当該電極体を電池容器内に収容した状態で電解液が充填され、電池容器を密閉することで製造される。このように製造されるリチウムイオン二次電池は、正極、負極、及びセパレータなどを備えた電極体と、該電極体を保持する電池容器とを具備しており、前記電解液としては非水電解液が用いられている。
正極は、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる正極活物質に、導電材、結着剤、及び増粘剤などの電極材料を分散溶媒を用いて混合してペースト状に調製した正極合材を、アルミ箔などからなるシート状の集電体の表面に塗布する塗工工程、正極合材が塗布された集電体を乾燥する乾燥工程、及び当該乾燥工程にて正極合材が乾燥された集電体をプレスして正極活物質の密度を高めるロールプレスを経て製造される。
前記分散溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)等の有機溶剤を用いることができる。
正極活物質としては、リチウム遷移金属複合酸化物等の正極活物質を用いることができる。正極活物質としては、例えば、LiCoO2、LiNiO2、LiMn24、及びそれらの一部を他の元素に置換したリチウム遷移金属複合酸化物等を用いることができる。また、正極活物質は、上述した方法により、その表面を無機固体電解質にて被覆される。
導電材は、正極の電気伝導性を確保するためのものである。導電材としては、天然黒鉛、人造黒鉛、アセチレンブラック(AB)、及びカーボンブラック等の炭素物質紛状体を用いることができる。
結着剤(バインダ)は、前記正極活物質の粒子、及び前記導電材の粒子などを繋ぎとめる役割を果たすものであり、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。
増粘剤は、正極活物質ペーストや負極活物質ペーストに粘性を持たせるためのものである。増粘剤としては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)等が用いられる。
なお、増粘剤は、正極活物質ペーストや負極活物質ペーストに粘性を持たせたい場合に用いるものであり、必要に応じて適宜用いればよい。
負極については、リチウムイオンを充電時には吸蔵し、かつ放電時には放出する特性を有する負極活物質を用いることができれば、特に限定されるものではない。このような特性を有する材料としては、例えば、リチウム金属や、グラファイト、非晶質炭素等の炭素材料などが挙げられる。その中でも、リチウムイオンの充放電に伴い電圧変化の比較的大きい炭素材料を使用することが好ましく、結晶性の高い天然黒鉛や人造黒鉛などからなる炭素材料を用いるのがより好ましい。そして、前記結着剤を用いて、負極活物質の粒子は繋ぎとめられる。
セパレータは、正極、及び負極を電気的に絶縁し、非水電解液を保持するためのものである。セパレータを構成する材料としては、例えば、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)などの多孔膜が挙げられる。
また、前記電解液としては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類と、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等の鎖状カーボネート類との混合有機溶媒中に、LiPF6、LiClO4、LiBF4等のリチウム塩を支持電解質として溶解させた溶液を使用することができる。
このような構成からなる正極、及び負極を、セパレータを介して重畳、あるいは巻回等して電極体を形成し、前記正極、及び負極から外部に通ずる正極端子、および負極端子までの間を接続し、前記電極体を適当な電池容器(金属または樹脂製の筐体、アルミ等の金属製ラミネートフィルムからなる袋体等)に収容し、これら正極、および負極の間に非水電解液を充填しつつ、電池容器を密閉することで、リチウムイオン二次電池は構成される。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を説明する。具体的には、所定の正極活物質表面を被覆する熱処理条件の異なるコート材料(固相前駆体、ガラス質コート材料、結晶性コート材料)を準備し、当該各コート材料を正極活物質に対してコーティングした後、種々の熱処理条件(焼成温度・焼成時間)で焼成を行って作製した正極活物質を用いて評価電池を実験的に作製し、各評価電池の電池特性を評価した。
なお、以下に示す実施例1〜3における各評価電池は、上述した非水電解液二次電池の製造方法により製造したものである。
<無機固体電解質の選定>
実施例及び比較例で用いる無機固体電解質としては、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43を選定した。
<固相前駆体の準備>
原料としてLi2CO3、Al23、GeO2、NH42PO4を使用し、これらを所定の比率で乳鉢等にて混合することで固相前駆体を得た。
<ガラス質コート材料の準備>
ガラス質コート材料の合成は、ホソカワミクロン株式会社製のナノクリエータを使用し、前述したFCMにより行った。ガラス質コート材料の合成に用いる原料としては下記の材料を使用した。
Li源:Lithium naphthenate solution(ナフテン酸リチウム溶液:Li濃度1.2wt%)
Al源:Ethyl−acetoacetate−aluminum−di−n−butyrate solution(エチルアセトアセテートアルミニウムジノルマルブチレート溶液:Al濃度5.8wt%)
Ge源:Germanium−dissolved mineral spirit solution(Ge濃度9.8wt%)
P源:Di−ethyl−phosphonoacetic acid(ジエチルホスホン酢酸:P濃度13.4wt%)
上記原料を所定の比率で混合し、前駆体溶液を作製した。この前駆体溶液をFCMにより、O2流量30L/min、チャンバー内圧104Paの条件下で仮焼し、ガラス質コート材料を得た。
<ガラス質コート材料の確認>
FCMにより得たコート材料がガラス質であることはTGA−DSC測定等により確認できる。本コート材料のTGA−DSC測定結果を図2に示す。測定はN2雰囲気下昇温速度5℃/min及び10℃/minで行った。図2に示すように、590℃付近に結晶化に伴う発熱ピーク(Crystallization peak:結晶化ピーク)が見られ、本コート材料がガラス質であることが確認できた。
図2に示すTGA−DSC測定結果においては、500〜590℃の間にガラス転移温度がある(図2の上向き矢印の吸熱部分)。当然ながら、一般的に材料のガラス転移温度は、材料の種類や測定装置の昇温速度等の測定条件により変動するため、本実施形態の如く、仮焼工程S10及び本焼成工程S30での焼成温度を設定する際のしきい値としてガラス転移温度を用いる場合は、材料の種類や測定条件に考慮して、ガラス転移温度を求めておく必要がある。
なお、本実施形態では、FCMによりガラス質コート材料を得たため、コート材料がガラス質状態であるかどうかをTGA−DSC測定より確認することで、FCMにより得られたガラス質コート材料がガラス転移温度未満で形成されたものであると確認する必要があったが、FCMによらない焼成手段(例えば、焼成温度が設定可能な電気炉等)により仮焼を行う場合には、予め測定しておいたガラス転移温度に基づいて仮焼条件(焼成温度・焼成時間)を設定すればよい。
<結晶性コート材料の準備>
前記FCMにより仮焼して得たガラス質コート材料を、空気中にて850℃で2時間焼成することで結晶性コート材料を得た。
<コート材料が被覆された正極活物質の準備>
正極活物質表面への被覆(コーティング)は、正極活物質とコート材料(前述した3種のコート材料:固相前駆体、ガラス質コート材料及び結晶性コート材料)を所定の比率で軽く混合し、コーティング装置に投入することで行われる。この装置は、回転時の遠心力を利用した粒子同士の衝突エネルギーによりコーティングを行うものである。コーティング条件は5000rpm−30分間で行った。
[比較例1]
(正極の作製)
正極活物質LiNi0.5Mn1.54(平均粒径D506μm、BET比表面積0.7m2/g)に「コート材料」として、準備した結晶性コート材料を活物質重量に対して1.5wt%の比率で混合し、前述したコーティング装置で正極活物質にコーティングすることで比較例1の正極材料を準備した。この正極材料と、導電助剤としてAB(アセチレンブラック)、結着剤(バインダ)としてPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を正極材料/AB/PVDF=87/10/3(wt%)の割合でNMP(N−メチルピロリドン)を分散溶媒として混合することにより正極用ペーストを調製し、当該ペーストをアルミ箔上に塗布し、乾燥後ロールプレスによってシート状に引き伸ばす処理を行って正極用電極とした。
なお、上記のように、「コート材料」として、活物質重量に対して所定量[wt%]の比率で混合し、コーティングしていることから、当該所定量[wt%]を本実施形態では「コート量」と呼ぶ。
(負極の作製)
負極活物質には天然黒鉛(平均粒径D5020μm、BET比表面積4m2/g)を使用した。黒鉛材料と、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を黒鉛材料/SBR/CMC=98/1/1(wt%)の割合で水を分散溶媒として混合することにより負極用ペーストを調製し、当該ペーストを銅箔上に塗布し、乾燥後ロールプレスによってシート状に引き伸ばす処理を行って負極用電極とした。このとき、正極の理論容量と負極の理論容量の比率は1:1:5となるように塗布量を調節した。
そして、前述した正極と負極を、電池の設計容量が60mAhとなるように電極のサイズを調整した後、セパレータを介して対向させて電極体を形成し、電解液1.0M LiPF6 EC/EMC=30/70(vol.%)と共にラミネートで封止することで、ラミネート型のリチウムイオン二次電池とし、比較例1の評価電池を作製した。
[比較例2]
前記「コート材料」として準備した固相前駆体を使用し、コーティング後に空気中で850℃−12hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で比較例2の評価電池を作製した。
[比較例3]
前記「コート材料」として準備した固相前駆体を使用し、コーティング後に空気中で700℃−12hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で比較例3の評価電池を作製した。
[比較例4]
前記「コート材料」として準備した固相前駆体を使用し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で比較例4の評価電池を作製した。
[比較例5]
正極活物質に対して何もコート処理をせず、正極活物質自体を正極材料として使用した以外は比較例1と同様の手順で比較例5の評価電池を作製した。
[比較例6]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して0.5wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で比較例6の評価電池を作製した。
[比較例7]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して5.0wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で比較例7の評価電池を作製した。
[実施例1]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して1.0wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で実施例1の評価電池を作製した。
[実施例2]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して1.5wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で実施例2の評価電池を作製した。
[実施例3]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して2.0wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で実施例3の評価電池を作製した。
続いて、上記のように製造された各評価電池の電池特性の評価を行った。具体的には、各評価電池における初期容量・初期抵抗の測定、及びサイクル特性の評価を行った。以下に、初期容量の測定、初期抵抗の測定、及びサイクル特性の評価方法について説明する。
[初期容量の測定]
充電電流は定電流−定電圧方式とし、各評価電池に対して、1/5Cの電流値で4.9Vまで定電流充電を行い、定電圧充電時の電流値が1/50Cになる点まで定電圧充電を行い、満充電状態とした。その後、定電流方式により、1/5Cの電流値で3.5Vまで放電した時の容量を初期容量とした。前述した操作は全て25℃の環境下で行った。
[初期抵抗の測定]
放電後の状態から初期容量の60%に相当する電気容量を、1/5Cの電流値で定電流充電することで、各評価電池のSOC(State of Charge)を60%に調製した。SOC60%において、1/3C、1C、3Cの定電流を5秒間流すことで充電時及び放電時の過電圧を測定し、それらの値を電流値で除することで算出した抵抗の平均値を初期の直流抵抗とした。前述した操作は全て25℃の環境下で行った。
[サイクル特性の評価]
環境温度60℃において、電流密度2Cの定電流で4.9Vまで充電し、次いで同じ電流密度で3.5Vまで放電した。この充放電サイクルを1サイクルとし、これを200サイクル繰り返した。その後、初期容量と同様の手順で放電容量を測定し、サイクル後の放電容量とした。サイクル後の放電容量を初期容量で割ることで容量維持率[%]を算出した。
<本発明の効果確認>
実施例1〜3、及び比較例1〜7の各評価電池における、初期容量及び初期抵抗のまとめを表1に示す。
Figure 2013127945
(コート材料の仮焼効果:比較例2〜5、実施例2)
表1における同一コート量の水準を比較することで、コート材料の仮焼効果について検証した。
初期抵抗について、比較例5に対して比較例2〜4はいずれも高い。これはコート層自体に抵抗が存在するためである。比較例2〜4の中では比較例4、3、2の順に初期抵抗が小さくなっている。これはコート後の焼成温度が高い、焼成時間が長いことにより、固体電解質の導電率が向上したためである。しかし、前述の順に初期容量は低下している。これは焼成による熱ダメージにより、正極中のリチウム組成がずれたためと考えられる。
一方、実施例2は比較例5に対して初期容量が大きく低下しておらず、初期抵抗も比較例2〜4と比べて小さい。これは、被覆工程S20の前工程である仮焼工程S20で前もってコート材料の結晶性を上げているため、本焼成工程S30では比較的低温度・短時間の焼成で高い結晶性を確保できたことに起因すると考えられる。
(適正なコート量について:比較例5〜7、実施例1〜3)
同一の焼成条件でコート量を変えた水準を比較することで、コート量について検証した。
初期抵抗について、0.0〜2.0wt%ではコート量の増加に伴って、徐々に増加しており、2.0〜5.0wt%の間で急激な増加が見られた。このことから、初期抵抗の観点では、コート量を5wt%未満とすることが望ましいと思われる。
また、初期容量については、0.0〜2.0wt%では大きな差は見られなかった。これは正極活物質への熱ダメージが小さいことによるものと考えられる。
次に、電解液の酸化分解抑制効果の検証を目的として、初期容量・初期抵抗に大きな変化が見られなかった比較例1、5、6及び実施例1〜3についてサイクル特性の評価を行った。その結果を表2及び図3に示す。図3においては、比較例1、5及び実施例2の各サイクル特性の評価結果を、横軸をサイクル[cyc]とし、縦軸を容量維持率[%]としてそれぞれプロットしたものである。
Figure 2013127945
(電解液の酸化分解抑制効果)
比較例5、6及び実施例1〜3のサイクル特性の比較(表2参照)で明らかなように、実施例1〜3では無機固体電解質を正極活物質にコーティングすることによるサイクル特性の向上が見られた。これは無機固体電解質のコートにより、正極における電解質の酸化分解が抑制されたためであると考えられる。その効果はコート量が1.0wt%以上から顕著であることから、酸化分解抑制効果の観点では1.0wt%以上のコート量が望ましいと考えられる。また、実施例1のように1.0wt%以上のコート量であれば、正極活物質粒子の表面がほぼ全面覆われているのではないかと推定され、この場合、正極活物質が電解液と直接触れない状態となり、酸化分解抑制効果の観点で好ましい状態であろうと考えられる。
一方、比較例1と実施例2のサイクル特性の比較で明らかなように、同じコート量でもそのコーティング方法の違いによって、酸化分解抑制効果に違いが見られた。図3に示すように、比較例1では100cyc付近から急激な容量維持率の劣化が見られるが実施例2ではそのような現象は見られなかった。比較例1のコート層は粉体同士の衝突によるエネルギーのみで付着しているため、正極活物質とコート層の密着力が弱く、コート層の剥離等が起こり、電解液の酸化分解抑制効果が失われたと考えられる。実施例2では正極活物質上でコート材料がガラス転移(構造緩和)及び結晶化を起こすため、正極活物質とコート層界面が焼結され、高い密着力を確保できたことに起因して、酸化分解抑制効果を持続させることができたと考えられる。
以上のように、本発明によれば、仮焼工程を有することで、本焼成に必要な熱エネルギーを小さくすることができるため、正極への熱ダメージを低減できる。また、本発明によれば、正極での電解液の酸化分解を抑制でき、サイクル特性の向上を図ることができる。
本発明では、正極活物質において、ガラス転移温度未満の温度で仮焼した無機固体電解質で表面の少なくとも一部を被覆し、その後、当該被覆が形成された正極活物質を無機固体電解質のガラス転移温度以上の温度で本焼する。これにより正極活物質への熱ダメージを抑えつつ、正極表面に電解液の酸化分解抑制効果を持ち、高導電率なコーティング層を表面に付与した正極を作製することができ、耐久性に優れた非水電解液二次電池を提供することができる。
次に、本発明に係る非水電解液二次電池の製造方法の第2実施形態について、図4を用いて説明する。
上述した非水電解液二次電池の製造方法の第1実施形態では、ガラス質固体電解質で正極活物質表面を被覆し焼成することで正極活物質表面とコート材料との界面が焼結されるため、電解液の酸化分解抑制効果を維持することができる。しかし、正極活物質への熱ダメージを考慮すると高温で焼成を行うことができないため、無機固体電解質のリチウムイオン伝導性が十分ではなく、第1実施形態の実施例1〜3においては初期抵抗が高く、この初期抵抗を抑制するという課題が残される。そこで、以下の第2実施形態では、高温に焼成しなくとも、初期抵抗の増加を抑制することができる非水電解液二次電池の製造方法について説明する。
[非水電解液二次電池の製造方法(第2実施形態)]
第2実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法は、無機固体電解質にて正極活物質表面を被覆した非水電解液二次電池の製造方法である。すなわち、当該非水電解液二次電池の製造方法は、正極活物質の表面に無機固体電解質を被覆して、正極活物質表面に無機固体電解質からなる被膜を形成するものである。具体的には、当該非水電解液二次電池の製造方法は、図4に示すように、仮焼工程S100、炭素含有工程S150、被覆工程S200、及び本焼成工程S300を有する。以下に、前記各工程について具体的に説明する。
なお、仮焼工程S100は、第1実施形態で説明した仮焼工程S10と同様であるため、その説明を省略する。
炭素含有工程S150は、被覆工程S200前に、仮焼工程S100で仮焼された無機固体電解質前駆体に炭素粒子を含有させる工程である。具体的には、炭素含有工程S150では、正極活物質のコート材料(被覆材料)として仮焼工程S100において調製されたガラス質の無機固体電解質材料(ガラス質コート材料)と所定の炭素粒子とを粉体混合して混合物を調製し、当該混合物を被覆工程S20にて用いられるコート材料として準備する工程である。炭素含有工程S150で用いられる炭素粒子は、熱処理に伴う気化・酸化等によって気体に変化する炭素からなる粒子である。このような炭素粒子としては、例えばアセチレンブラック(以下、ABともいう)等が挙げられる。
なお、無機固体電解質前駆体に含有させる炭素粒子としては、一種の炭素粒子に限定するものではなく、例えば、複数種の炭素粒子を使用することもできる。
被覆工程S200は、前記炭素粒子を含有した前記無機固体電解質前駆体を正極活物質表面に被覆する工程である。すなわち、被覆工程S200では、炭素含有工程S150で得られた炭素粒子を含有したガラス質コート材料であるガラス質無機固体電解質材料を正極活物質表面に被覆する工程である。被覆工程S200で正極活物質表面に被覆する際に適用する被覆方法としては、特に限定するものでないが、具体的な例としては、固相反応により正極活物質表面に、前記炭素含有工程S150で得られたガラス質コート材料であるガラス質無機固体電解質材料と炭素粒子との混合物を被覆する。より具体的には、被覆工程S200では、例えば、所定の正極活物質とガラス質コート材料及び炭素粒子からなる混合物とを所定の比率で軽く混合し、所定のコーティング装置に投入し、正極活物質表面にガラス質コート材料のコート層を形成する。このコーティング装置は、回転時の遠心力を利用した粒子同士の衝突エネルギーにより正極活物質表面にコーティングを行う装置である。
なお、被覆工程S200では、正極活物質の表面の少なくとも一部がガラス質コート材料と炭素粒子とを混合した粉体で被覆されればよい。
本焼成工程S300は、前記被覆工程S200後に、前記正極活物質を前記ガラス転移温度以上、かつ前記炭素粒子の酸化温度以上にて本焼成する工程である。すなわち、本焼成工程S300では、表面にガラス質コート材料であるガラス質無機固体電解質材料と炭素粒子との混合物が被覆された正極活物質(ガラス質コート材料+炭素粒子/正極活物質からなる複合材)を、無機固体電解質のガラス転移温度以上、かつ炭素粒子の酸化温度以上の本焼成温度で本焼成する。具体的には、本焼成工程S300は、表面にガラス質コート材料と炭素粒子の混合物が被覆された正極活物質をガラス転移温度以上の所定の温度及び所定の焼成時間で焼成を行って、当該ガラス質コート材料の結晶性をさらに向上させる、もしくは結晶化させる工程である。加えて、本焼成工程S300は、表面にガラス質コート材料と炭素粒子の混合物が被覆された正極活物質を炭素粒子の酸化温度以上の所定の温度で焼成を行って、当該炭素粒子を酸化させ気体とすることで空孔を形成するための工程である。つまり、本焼成工程S300は、炭素粒子を含有したガラス質無機固体電解質材料(ガラス質コート材料)が被覆された正極活物質に対して熱処理(焼成)を行って、当該正極活物質表面に被覆したガラス質コート材料の結晶性を向上させ、もしくは前記ガラス質コート材料を結晶化させるとともに炭素粒子を酸化させることで気化させて、空孔を有する、結晶性無機固体電解質からなるコート層が形成された正極活物質を調製するための工程である。本焼成工程S300により、正極活物質表面に被覆したガラス質コート材料の結晶性(イオン伝導性)を目的のレベルまで上げるだけでなく、空孔を形成することができる。仮焼工程S100において、予め無機固体電解質材料の結晶性を上げているため、本焼成工程S30では無機固体電解質材料の結晶性を目的のレベルまで上げるのに従来よりも短い時間で達成させることができるとともに、正極活物質表面に形成された無機固体電解質層に空孔を形成できるため、電解質層形成による抵抗増加を抑制できる。また、本焼成工程S300での焼成の過程で正極活物質とコート層(無機固体電解質材料)との界面が焼結されるため高い密着力を確保することができ、従来よりも電解液の酸化分解抑制効果を維持することができる。加えて、コート層の炭素粒子(例えば、アセチレンブラック)を酸化させ気体とすることで、炭素粒子の存在した部分がコート層の空隙となり電解液とコート層の接触面積が増大することで、ガラス質コート材料のみを用いて正極活物質を被覆した場合に比べ、電池抵抗を大幅に低減できる。
なお、本焼成工程S300終了時においては、正極活物質の表面の少なくとも一部がガラス質コート材料が焼成により変化したものである結晶性コート材料で被覆されるとともに、当該結晶性コート材料からなる被覆には、多数の空孔が形成される。
次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明の第2実施形態を説明する。具体的には、所定の正極活物質表面を被覆する熱処理条件の異なるコート材料(ガラス質コート材料、結晶性コート材料)を準備し、当該各コート材料を正極活物質に対してコーティングした後、種々の熱処理条件(焼成温度・焼成時間)で焼成を行って作製した正極活物質を用いて評価電池を実験的に作製し、各評価電池の電池特性を評価した。
なお、以下に示す実施例1〜3における各評価電池は、上述した第2実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法により製造したものである。
<無機固体電解質の選定>
実施例及び比較例で用いる無機固体電解質としては、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO43を選定した。
<ガラス質コート材料の準備>
ガラス質コート材料の合成は、前述した第1実施形態と同様の手順で行った。これにより、第1実施形態と同じガラス質コート材料を得た。また、当該ガラス質コート材料がガラス質であることは、第1実施形態と同様の手順で確認した。
<結晶性コート材料の準備>
前記FCMにより仮焼して得たガラス質コート材料を、空気中にて850℃で2時間焼成することで結晶性コート材料を得た。
<コート材料が被覆された正極活物質の準備>
正極活物質表面への被覆(コーティング)は、正極活物質とコート材料(本実施形態では2種のコート材料:ガラス質コート材料、結晶性コート材料)を所定の比率で軽く混合し、コーティング装置に投入することで行われる。この装置は、回転時の遠心力を利用した粒子同士の衝突エネルギーによりコーティングを行うものである。コーティング条件は5000rpm−30分間で行った。
[比較例1]
(正極の作製)
正極活物質LiNi0.5Mn1.54(平均粒径D506μm、BET比表面積0.7m2/g)に「コート材料」として、準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して1.5wt%の比率で混合し、前述したコーティング装置で正極活物質にコーティングコーティング後に空気中で700℃−2hr焼成することで比較例1の正極材料を準備した。この正極材料と、導電助剤としてAB(アセチレンブラック)、結着剤(バインダ)としてPVDF(ポリフッ化ビニリデン)を正極材料/AB/PVDF=87/10/3(wt%)の割合でNMP(N−メチルピロリドン)を分散溶媒として混合することにより正極用ペーストを調製し、当該ペーストをアルミ箔上に塗布し、乾燥後ロールプレスによってシート状に引き伸ばす処理を行って正極用電極とした。
なお、上記のように、「コート材料」として、活物質重量に対して所定量[wt%]の比率で混合し、コーティングしていることから、当該所定量[wt%]を本実施形態では「コート量」と呼ぶ。
(負極の作製)
負極活物質には天然黒鉛(平均粒径D5020μm、BET比表面積4m2/g)を使用した。黒鉛材料と、結着剤としてスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)と、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース(CMC)を黒鉛材料/SBR/CMC=98/1/1(wt%)の割合で水を分散溶媒として混合することにより負極用ペーストを調製し、当該ペーストを銅箔上に塗布し、乾燥後ロールプレスによってシート状に引き伸ばす処理を行って負極用電極とした。このとき、正極の理論容量と負極の理論容量の比率は1:1:5となるように塗布量を調節した。
そして、前述した正極と負極を、電池の設計容量が60mAhとなるように電極のサイズを調整した後、セパレータを介して対向させて電極体を形成し、電解液1.0M LiPF6 EC/EMC=30/70(vol.%)と共にラミネートで封止することで、ラミネート型のリチウムイオン二次電池とし、比較例1の評価電池を作製した。
[比較例2]
前記「コート材料」として準備した結晶性コート材料を活物質重量に対して0.5wt%の比率で混合し、正極活物質にコーティングを行い、その後の焼成は行わなかった以外は比較例1と同様の手順で比較例2の評価電池を作製した。
[比較例3]
正極活物質に対して何もコート処理をせず、正極活物質自体を正極材料として使用した以外は比較例1と同様の手順で比較例3の評価電池を作製した。
[実施例1]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して1.0wt%及びAB(アセチレンブラック、D5035nm、BET69m2/g)を3.0wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で実施例1の評価電池を作製した。
[実施例2]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して1.5wt%及びAB(アセチレンブラック、D5035nm、BET69m2/g)を2.5wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で実施例2の評価電池を作製した。
[実施例3]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して2.0wt%及びAB(アセチレンブラック、D5035nm、BET69m2/g)を2.0wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で実施例3の評価電池を作製した。
[実施例4]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して1.5wt%及びAB(アセチレンブラック、D5035nm、BET69m2/g)を1.5wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で実施例4の評価電池を作製した。
[実施例5]
前記「コート材料」として準備したガラス質コート材料を活物質重量に対して1.5wt%及びAB(アセチレンブラック、D5035nm、BET69m2/g)を1.0wt%の比率で混合し、コーティング後に空気中で700℃−2hr焼成した以外は比較例1と同様の手順で実施例5の評価電池を作製した。
続いて、上記のように製造された各評価電池の電池特性の評価を行った。具体的には、各評価電池における初期容量・初期抵抗の測定、及びサイクル特性の評価を行った。
なお、初期容量の測定、初期抵抗の測定、及びサイクル特性の評価方法については、上述した通りであり、その説明は省略する。
<本発明の効果確認>
実施例1〜5、及び比較例1〜3の各評価電池における、初期容量及び初期抵抗のまとめを表1に示す。
Figure 2013127945
初期容量については、熱処理を行った水準(比較例1及び実施例1〜5)でもコートなしの比較例3とほぼ同等であった。Li揮発が少なく、正極活物質への熱ダメージは小さいといえる。
次に、初期抵抗については、いずれの水準もコートなしの比較例3に対し、コーティングを行うことで増加した。ABを含まない水準では、ガラス質コート材料を用いた比較例1が、結晶性の高い、すなわちリチウムイオン伝導性の高いコート材料を用いた比較例2よりも高い抵抗を示した。これは焼成温度が低いため、結晶性が上がらず、コート材料のリチウムイオン伝導性が小さいためであると考えられる。
(ガラス質固体電解質+ABコートの初期抵抗)
ガラス質コート材料にABを混合して被覆した実施例1〜5では、ガラス質コート材料のみを用いた比較例1に対し初期抵抗が低減した。図5にAB混合量と初期抵抗(IV抵抗)の関係を示す。図5において、横軸はAB混合量[wt%]であり、縦軸はIV抵抗[Ω]である。AB混合量が少なくなると熱処理時に増加する比表面積が小さくなるため抵抗低減効果は小さくなると考えられるが、本実施形態の実施例1〜5ではAB量によらず、比較例1に対し大きく初期抵抗が低減した。そのため、実施例1〜5では抵抗低減にあたり十分な量のABが混合されていると考えられる。すなわち、特に限定するものではないが、正極活物質に対するAB混合量としては、1.0〜3.0wt%が好ましい。
次に、電解液の酸化分解抑制効果の検証を目的として、比較例1〜3及び実施例1〜5についてサイクル特性の評価を行った。200サイクル後の容量維持率を表4に示す。
Figure 2013127945
(電解液の酸化分解抑制効果)
コートなしの比較例3に対し、コーティングを施したその他の水準(比較例1、2及び実施例1〜5)では固体電解質コートによるサイクル特性の向上が見られた。正極活物質表面にコートを施すことによって、正極活物質上での電解液の酸化分解が抑制されたためであると考えられる。
コート材料として結晶性コート材料のみを用いた比較例2では、100サイクル手前から急激な容量劣化が見られ、200サイクル後の維持率向上効果は小さかった(第2実施形態の比較例2は、第1実施形態の比較例1と同じものである。図3の比較例1参照)。結晶性コート材料は正極活物質との粉体同士の衝突によるエネルギーのみで付着しているため、正極活物質とコート材の密着力が弱く、コート材の剥離等が起こり、電解液の酸化分解抑制効果が失われたと考えられる。比較例1では比較例2のような容量劣化が見られず高い容量維持率を示した。これはガラス質コート材料を付着させ焼成を行うことで、正極活物質上のコート材がガラス転移(粘度低下)及び結晶化を起こすため、正極活物質とコート材界面が焼結され、高い密着力を確保できたことに起因して、酸化分解抑制効果を持続させることができたと考えられる。
(ガラス質固体電解質+ABコートのサイクル特性)
ガラス質コート材料にABを混合して被覆した実施例1〜5では、比較例1と同様に酸化分解抑制効果が持続した。ABを混合しても正極活物質の固体電解質による被覆効果に悪影響は及ぼしておらず、電解液と正極活物質との反応が抑制されていると考えられる。
以上により、ガラス質固体電解質材料とアセチレンブラックを混合して正極活物質表面にコーティングを行い、所定の熱処理を行うことで、比較例1と同等の酸化分解抑制効果の持続性を持ち、かつ比較例1より大幅に初期抵抗の低いリチウムイオン二次電池を作製することができた。
以上のように、本発明によれば、仮焼工程を有することで、本焼成に必要な熱エネルギーを小さくすることができるため、正極への熱ダメージを低減できる。また、本発明によれば、正極での電解液の酸化分解を抑制でき、サイクル特性の向上を図ることができる。
なお、本発明の第2実施形態に係る非水電解液二次電池の製造方法によって製造される、非水電解液二次電池については、正極活物質が、上記第2実施形態で説明した非水電解液二次電池の製造方法により、その表面を無機固体電解質にて被覆されるものである。これ以外は、上述した非水電解液二次電池の構成と同様であるため、その説明は省略する。
本発明では、正極活物質において、ガラス質無機固体電解質とアセチレンブラック等の炭素粒子の混合粉体を正極活物質表面の少なくとも一部に付着させ、無機固体電解質のガラス転移温度(結晶化温度)以上かつ炭素粒子の酸化温度以上で焼成する。これにより、正極活物質表面には、炭素粒子の存在した部分に空隙を有する低抵抗なコート層が形成され、正極活物質表面における電解液の酸化分解抑制効果を維持する正極を作製することができ、耐久性に優れた非水電解液二次電池を提供することができる。

Claims (4)

  1. 無機固体電解質にて正極活物質表面を被覆した非水電解液二次電池の製造方法であって、
    前記無機固体電解質前駆体を、前記無機固体電解質のガラス転移温度未満の温度条件にて仮焼する仮焼工程と、
    前記仮焼された前記無機固体電解質前駆体を前記正極活物質表面に被覆する被覆工程と、
    前記被覆工程後に、前記正極活物質を前記ガラス転移温度以上にて本焼成する本焼成工程と、
    を有することを特徴とする非水電解液二次電池の製造方法。
  2. 前記被覆工程前に、前記仮焼工程で仮焼された前記無機固体電解質前駆体に炭素粒子を含有させる炭素含有工程を、さらに有し、
    前記被覆工程は、前記炭素粒子を含有した前記無機固体電解質前駆体を前記正極活物質表面に被覆し、
    前記本焼成工程は、前記正極活物質を前記ガラス転移温度以上、かつ前記炭素粒子の酸化温度以上にて本焼成することを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  3. 前記無機固体電解質は、リチウムイオン伝導性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非水電解液二次電池の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載の非水電解液二次電池の製造方法により製造されたことを特徴とする非水電解液二次電池。
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