JP5851541B2 - 非水電解質電池 - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質電池用負極活物質と、この活物質を備えた非水電解質電池に関するものである。
近年、急速なエレクトロニクス機器の小型化技術の発達により、種々の携帯電子機器が普及しつつある。そして、これら携帯電子機器の電源である電池にも小型化が求められており、高エネルギー密度を持つ非水電解質電池が注目を集めている。
金属リチウムを負極活物質として用いた非水電解質二次電池は、非常に高いエネルギー密度を持つが、充電時にデンドライトと呼ばれる樹枝状の結晶が負極上に析出するために電池寿命が短く、またデンドライトが成長して正極に達し内部短絡を引き起こす等、安全性にも課題がある。そこで、リチウム金属に替わる負極活物質として、リチウムを吸蔵・脱離する炭素材料、特に黒鉛質炭素が用いられるようになった。しかし、黒鉛質炭素の容量はリチウム金属・リチウム合金等に比べて小さく、大電流特性が低い等の問題がある。そこで、シリコン、スズなどのリチウムと合金化する元素、非晶質カルコゲン化合物などのリチウム吸蔵容量が大きく、かつ密度の高い物質を用いる試みがなされてきた。中でも、シリコンはシリコン原子1に対してリチウム原子を4.4の比率まで吸蔵することが可能であり、重量あたりの負極容量は黒鉛質炭素の約10倍となる。しかし、シリコンは、充放電サイクルにおけるリチウムの挿入脱離に伴う体積の変化が大きく活物質粒子の微粉化などサイクル寿命に問題があった。
本発明者らは鋭意実験を重ねた結果、微細な一酸化珪素と炭素質物とを複合化し焼成した活物質であって、微結晶SiがSiと強固に結合するSiO2に包含または保持された状態で炭素質物中に分散した活物質によると、高容量化およびサイクル特性の向上を達成できることを見出し、特許文献1に開示した。
しかしながら、特許文献1に記載の活物質では、主としてリチウム吸蔵を行うシリコンが、電子伝導性とリチウムイオン伝導性が低い酸化ケイ素に包含されているため、充電・放電時における大電流特性が従来の黒鉛負極材料に比較して低い。すなわち、大電流での放電においては過電圧よる電圧の低下でエネルギー密度が低下し、また充電電流を大きくできないため、充電においては時間がかかるという問題と、また未反応のまま残るSiOによって初回の充放電効率が低くなるという問題がある。
特許文献2には、B,P,Li,Ge,Al,V及びこれらの混合物からなる群より選択される少なくとも1種の元素とシリコンオキシド(SiOx、xは1.5以下)を含むシリコン系複合体、及び炭素物質を含むリチウム二次電池用負極活物質が開示されている。特許文献2に記載の負極活物質では、シリコン系複合体中にB等の元素がドープされているため、シリコン系複合体を構成する一酸化珪素が微細になり、大電流特性が低く、さらなる電池の高容量化を阻害するという問題点を有する。
特開2004−119176 特開2005−259697
本発明は、上記問題点の解決を鑑みてなされたもので、初回充放電容量効率及び大電流特性に優れる非水電解質電池用負極活物質及び非水電解質電池を提供することを課題とする。
本発明に係る第1の非水電解質電池用負極活物質は、50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物粒子の表面のみにSiOx(0≦x≦0.8)が結合した複数の複合体粒子と、
前記複数の複合体粒子間を結合し且つ前記複数の複合体粒子を被覆する炭素質物相と
を具備することを特徴とする。
本発明に係る第2の非水電解質電池用負極活物質は、50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物粒子の表面のみにSiOx(0≦x≦0.8)が結合した複合体粒子と、
前記複合体粒子の表面を被覆する炭素質物相と
を具備することを特徴とする。
本発明に係る非水電解質電池は、
前記第1の非水電解質電池用負極活物質及び前記第2の非水電解質電池用負極活物質のうち少なくとも一方を含む負極と、
正極と、
非水電解質と
を具備することを特徴とする。
1つの実施形態によると、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、負極と、正極と、非水電解質とを具備する。負極は、ステンレスから形成される負極集電体と、この負極集電体に担持される負極活物質層とを含む。負極活物質層は負極活物質を含む。負極活物質は、50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物粒子の表面のみにSiOx(0≦x≦0.8)が結合した複数の複合体粒子と、前記複数の複合体粒子間を結合し且つ前記複数の複合体粒子を被覆する炭素質物相とを具備する。炭素質物相は、X線回折測定においてグラファイト構造の(002)面に起因するピークの半値幅が1°以上の非晶質カーボンを含む。
もう1つの実施形態によると、非水電解質電池が提供される。この非水電解質電池は、負極と、正極と、非水電解質とを具備する。負極は、ステンレスから形成される負極集電体と、この負極集電体に担持される負極活物質層とを含む。負極活物質層は負極活物質を含む。負極活物質は、50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物粒子の表面のみにSiOx(0≦x≦0.8)が結合した複合体粒子と、前記複合体粒子の表面を被覆する炭素質物相とを具備する。炭素質物相は、X線回折測定においてグラファイト構造の(002)面に起因するピークの半値幅が1°以上の非晶質カーボンを含む。
本発明によれば、初回充放電容量効率及び大電流特性に優れた非水電解質二次電池の負極活物質を提供することができ、この負極活物質を備えた非水電解質電池を提供することができる。
以下、本実施形態に係る非水電解質電池用負極活物質の詳細について記述する。
負極活物質の望ましい態様の1つは、SiOx(0≦x≦0.8)と、アルミナ等の金属酸化物相と、炭素質物相とを含み、SiOx(0≦x≦0.8)の微粒子が金属酸化物相の表面に結合した複合体粒子を構成しており、複合体粒子表面は炭素質物相により被覆されているというものである。また、複数の複合体粒子が凝集したものが炭素質物相により被覆されていても良い。
負極活物質の模式図を図1及び図2に示す。
図1に示す負極活物質11は、50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物相12の表面にSiOx(0≦x≦0.8)粒子13が結合した複数の複合体粒子14と、複数の複合体粒子14間に介在されて複合体粒子14間を結合する炭素質物相15とを具備する。また、炭素質物相15は、負極活物質11の最外層を構成している。
図2に示す負極活物質16は、50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物相17の表面にSiOx(0≦x≦0.8)粒子18が結合した複合体粒子19と、複合体粒子19の表面を被覆する最外層としての炭素質物相20とを具備する。
複合体粒子中のシリコンは多量のリチウムを挿入脱離し、負極活物質の容量を大きく増進させる。シリコンへの多量のリチウムの挿入脱離による膨張収縮を、シリコンを他の2相(金属酸化物相及び炭素質物相)の中に分散することにより緩和して活物質粒子の微粉化を防ぐとともに、炭素質物相は負極活物質として重要な導電性を確保し、金属酸化物相はシリコンと強固に結合し微細化されたシリコン相を保持するバッファーとして粒子構造の維持に大きな効果がある。これらの作用によって、高い充放電容量と長いサイクル寿命を得ることができる。
特許文献1に開示した負極活物質では初回の充電時に酸化ケイ素上でリチウムシリケートが生成する副反応が起こる。この際、リチウムのロスが生じ初回充電放電時の容量効率が低くなってしまう。本実施形態に係る負極活物質においてはリチウムに対して安定な金属酸化物をナノサイズのシリコン相の固定相として用いることでロスを抑制し初回の充放電効率をあげることができる。また、SiOx(0≦x≦0.8)粒子が金属酸化物相の表面に保持されることで導電性の高い炭素質物相とSiOx粒子との接触が大きくなり、非水電解質電池の大電流特性を向上することができる。
よって、本実施形態に係る負極活物質は、高い充放電容量と初回充放電容量効率、長いサイクル寿命、良好な大電流特性を同時に達成することができる。
SiOx(0≦x≦0.8)におけるxの範囲を規定する理由を説明する。xが0の場合、蒸着等を用いて十分に小さいサイズのシリコン相を金属酸化物に複合化させれば、x=0でも高容量・長寿命の負極活物質が得られる。x>0では酸化ケイ素相とナノサイズのシリコン相が複合化した良好な形態が得られるが、xが0.8を超える場合、熱処理後も未反応SiOが残留し、初期充放電容量効率を低下させるという問題が生じる。さらに好ましい範囲は0≦x≦0.6である。
SiOx(0≦x≦0.8)中のシリコン相はリチウムを吸蔵放出する際の膨張収縮が大きく、この応力を緩和するためにできるだけ微細化されて分散されていることが好ましい。具体的には数nmのクラスターから、大きくても300nm以下のサイズで分散されていることが好ましい。より好ましい範囲は、X線回折測定から求められるシリコン結晶子サイズが1nm以上、300nm以下である。さらに好ましい範囲は、1nm以上、80nm以下である。
金属酸化物相の平均サイズを50nm以上、1μm以下に限定する理由について説明する。平均サイズを50nm未満にすると、SiOxとの相対的なサイズ差から、SiOxの保持能力が十分でなくなる。また、平均サイズが1μmを超えると、表面積が小さくなり、SiOxの保持量が十分でなくなる。平均サイズのさらに好ましい範囲は100nmから1μmである。
金属酸化物相は、非晶質、結晶質などの構造が採用できる。金属酸化物相は、表面に酸化珪素相{SiOx(0≦x≦0.8)相}が結合した状態で活物質中に偏りなく分散されていることが好ましい。金属酸化物の例としては、アルミナ(Al23)、マグネシア(MgO)、ジルコニア(ZrO2)、セリア(CeO2)、チタニア(TiO2)、ガラス材料(シリカ−アルミナガラス)などが挙げられる。金属酸化物は、酸化珪素相を表面に保持するためにシリカ(SiO2)と同等あるいはそれ以上に安定な酸化物であることが望ましい。
粒子内部でシリコン相と複合化される炭素質物としては、グラファイト、ハードカーボン、ソフトカーボン、アモルファス炭素またはアセチレンブラックなどを挙げることができる。炭素質物相を構成する炭素質物の種類は1つ又は数種にすることができる。好ましくは、グラファイトのみ、あるいはグラファイトとハードカーボンの混合物が良い。グラファイトは活物質の導電性を高める点で好ましく、ハードカーボンは活物質全体を被覆し膨張収縮を緩和する効果が大きい。炭素質物相は、前述の図1,2に例示されているように、酸化ケイ素相、金属酸化物相を内包する形状となっていることが好ましい。
炭素質物相は、X線回折測定においてグラファイト構造の(002)面に起因するピークの半値幅が1°以上の非晶質カーボンを含むことが望ましい。これにより、膨張収縮を緩和する効果をより高めることができる。半値幅の上限値は、10°にすることが望ましい。
炭素質物相は、Si含有ポリマーを焼成して得られるアモルファス体であることが望ましい。これにより、炭素質物相とSiOx(0≦x≦0.8)相との結合強度を高めることができるため、活物質粒子の微粉化がさらに抑制される。Si含有ポリマーとしては、例えば、テトラエトキシシラン(化学式Si(OC25)4)を挙げることができる。
負極活物質の平均粒径は5μm以上100μm以下、比表面積は0.5m2/g以上10m2/g以下であることが好ましい。活物質の平均粒径および比表面積はリチウムの挿入脱離反応の速度に影響し、負極特性に大きな影響をもつが、この範囲の値であれば安定して特性を発揮することができる。
また、活物質の粉末X線回折測定におけるSi(220)面の回折ピークの半値幅は、1.5°以上、4.0°以下であることが好ましい。Si(220)面の回折ピーク半値幅はシリコン相の結晶粒が成長するほど小さくなる。シリコン相の結晶粒が大きく成長すると、リチウムの挿入脱離に伴う膨張収縮に伴い活物質粒子に割れ等を生じやすくなる。半値幅を1.5°以上、4.0°以下の範囲内にすることによって、この様な問題が表面化することを避けられる。
金属酸化物を構成する金属元素のモル数をAとし、SiOx(0≦x≦0.8)を構成するSiのモル数をBとした際に、B/Aが0.5以上4以下であることが好ましい。これにより、負極活物質として大きな容量と良好なサイクル特性を得ることができる。さらに高容量と寿命特性を両立できる範囲として1≦B/A≦3の範囲であることが望ましい。
次に本実施形態に係る非水電解質電池用負極活物質の製造方法について説明する。
本発明の負極活物質は、固相あるいは液相における力学的処理、攪拌処理や、スパッタリングおよび蒸着等によるSiOx(0≦x≦0.8)粒子と金属酸化物粒子との複合化とカーボン材料との混合、複合化、焼成処理等を経て合成することができる。
SiOx(0≦x≦0.8)と金属酸化物粒子の複合化の合成プロセス(複合体粒子の合成)の具体的な例としては、シリコン蒸着あるいはスパッタリングにより金属酸化物粒子表面上にSi粒子あるいはSi層を形成することが挙げられる。この方法によると、前述した図2に示す構造の負極活物質を得ることができる。この際、Siの担持量を大きくするために金属酸化物粒子の粒径は1μm以下であることが好ましい。
また、SiOx(0≦x≦0.8)と金属酸化物粒子の複合化(複合体粒子の合成)の別の方法としては、SiとSiO2を力学的処理を用いて複合化し、これをさらに金属酸化物と力学的処理を用いて複合化し、焼成する方法がある。この方法によると、複合化粒子が凝集しやすく、前述した図1に示す構造の負極活物質を得ることができる。この際、SiとSiO2のモル比は、2≦Si/SiO2≦8であることが好ましく、より好ましくは3≦Si/SiO2≦5のモル比が適している。焼成温度は900℃以上1200℃以下の範囲が好ましい。
カーボンとの複合化の方法は、力学的処理、化学蒸着、液相処理などが挙げられる。力学的処理は遊星ボールミル等を用いて、複合体粒子と黒鉛その他のカーボン材料の複合化処理を行うものである。化学蒸着は、加熱した複合体粒子材上にトルエン、ベンゼンなどのカーボン原料を導入し複合体粒子表面上にて炭素化させて被覆するものである。液相処理は、溶解したポリマーあるいはモノマー中へ複合体粒子を分散させ、重合固化後に不活性雰囲気下で焼成し炭化させるものである。
上述した負極活物質を用いた非水電解質電池について詳述する。この非水電解質電池は、正極と、負極と、非水電解質とを備えるものである。
1)正極
正極は、活物質を含む正極活物質層が正極集電体の片面もしくは両面に担持された構造を有する。
前記正極活物質層の片面の厚さは10μm〜150μmの範囲であることが電池の大電流放電特性とサイクル寿命の保持の点から望ましい。従って正極集電体の両面に担持されている場合は正極活物質層の合計の厚さは20μm〜300μmの範囲となることが望ましい。片面のより好ましい範囲は30μm〜120μmである。この範囲であると大電流放電特性とサイクル寿命は向上する。
正極活物質層は、正極活物質の他に導電剤を含んでいてもよい。
また、正極活物質層は正極材料同士を結着する結着剤を含んでいてもよい。
正極活物質としては、種々の酸化物、例えば二酸化マンガン、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLiMn24、LiMnO2)、リチウム含有コバルト酸化物(例えばLiCoO2)、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物(例えばLiNi0.8CO0.22)が挙げられる。特に、リチウムマンガン複合酸化物、リチウム含有コバルト酸化物、リチウム含有ニッケルコバルト酸化物を用いると高電圧が得られるために好ましい。
導電剤としてはアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛などを挙げることができる。
結着剤の具体例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ弗化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等を用いることができる。
正極活物質、導電剤および結着剤の配合割合は、正極活物質80〜95重量%、導電剤3〜20%、結着剤2〜7重量%の範囲にすることが、良好な大電流放電特性とサイクル寿命を得られるために好ましい。
集電体としては、多孔質構造の導電性基板かあるいは無孔の導電性基板を用いることができる。集電体の厚さは5〜20μmであることが望ましい。この範囲であると電極強度と軽量化のバランスがとれるからである。
2)負極
負極は、本実施形態に係る負極活物質を含む負極活物質層が負極集電体の片面もしくは両面に担持された構造を有する。
前記負極活物質層の厚さは10〜150μmの範囲であることが望ましい。従って負極集電体の両面に担持されている場合は負極活物質層の合計の厚さは20〜300μmの範囲となる。片面の厚さのより好ましい範囲は30〜100μmである。この範囲であると大電流放電特性とサイクル寿命は大幅に向上する。
負極活物質層は負極材料同士を結着する結着剤を含んでいてもよい。結着剤としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ弗化ビニリデン(PVdF)、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)等を用いることができる。
また、負極活物質層は導電剤を含んでいてもよい。導電剤としてはアセチレンブラック、カーボンブラック、黒鉛などを挙げることができる。
集電体としては、多孔質構造の導電性基板か、あるいは無孔の導電性基板を用いることができる。これら導電性基板は、例えば、銅、ステンレスまたはニッケルから形成することができる。集電体の厚さは5〜20μmであることが望ましい。この範囲であると電極強度と軽量化のバランスがとれるからである。
3)非水電解質
非水電解質としては、非水電解液、電解質含浸型ポリマー電解質、高分子電解質、あるいは無機固体電解質を用いることができる。
非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶解することにより調製される液体状電解液で、電極群中の空隙に保持される。
非水溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)やエチレンカーボネート(EC)とPCやECより低粘度である非水溶媒(以下第2溶媒と称す)との混合溶媒を主体とすることが好ましい。
第2溶媒としては、例えば鎖状カーボンが好ましく、中でもジメチルカーボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピオン酸エチル、プロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン(BL)、アセトニトリル(AN)、酢酸エチル(EA)、トルエン、キシレンまたは、酢酸メチル(MA)等が挙げられる。これらの第2溶媒は、単独または2種以上の混合物の形態で用いることができる。特に、第2溶媒はドナー数が16.5以下であることがより好ましい。
第2溶媒の粘度は、25℃において2.8cP以下であることが好ましい。混合溶媒中のエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの配合量は、体積比率で10%〜80%であることが好ましい。より好ましいエチレンカーボネートまたはプロピレンカーボネートの配合量は体積比率で20%〜75%である。
非水電解液に含まれる電解質としては、例えば過塩素酸リチウム(LiClO4)、六弗化リン酸リチウム(LiPF6)、ホウ弗化リチウム(LiBF4)、六弗化砒素リチウム(LiAsF6)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウム[LiN(CF3SO22]等のリチウム塩(電解質)が挙げられる。中でもLiPF6、LiBF4を用いるのが好ましい。
電解質の非水溶媒に対する溶解量は、0.5〜2.0mol/Lとすることが望ましい。
4)セパレータ
非水電解液を用いる場合、および電解質含浸型ポリマー電解質を用いる場合においてはセパレータを用いることができる。セパレータは多孔質セパレータを用いる。セパレータの材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリ弗化ビニリデン(PVdF)を含む多孔質フィルム、合成樹脂製不織布等を用いることができる。中でも、ポリエチレンか、あるいはポリプロピレン、または両者からなる多孔質フィルムは、二次電池の安全性を向上できるため好ましい。
セパレータの厚さは、30μm以下にすることが好ましい。厚さが30μmを越えると、正負極間の距離が大きくなって内部抵抗が大きくなる恐れがある。また、厚さの下限値は、5μmにすることが好ましい。厚さを5μm未満にすると、セパレータの強度が著しく低下して内部ショートが生じやすくなる恐れがある。厚さの上限値は、25μmにすることがより好ましく、また、下限値は10μmにすることがより好ましい。
セパレータは、120℃の条件で1時間おいたときの熱収縮率が20%以下であることが好ましい。熱収縮率が20%を超えると、加熱により短絡が起こる可能性が大きくなる。熱収縮率は、15%以下にすることがより好ましい。
セパレータは、多孔度が30〜70%の範囲であることが好ましい。これは次のような理由によるものである。多孔度を30%未満にすると、セパレータにおいて高い電解質保持性を得ることが困難になる恐れがある。一方、多孔度が60%を超えると十分なセパレータ強度を得られなくなる恐れがある。多孔度のより好ましい範囲は、35〜70%である。
セパレータは、空気透過率が500秒/100cm3以下であると好ましい。空気透過率が500秒/100cm3を超えると、セパレータにおいて高いリチウムイオン移動度を得ることが困難になる恐れがある。また、空気透過率の下限値は、30秒/100cm3である。空気透過率を30秒/100cm3未満にすると、十分なセパレータ強度を得られなくなる恐れがあるからである。
空気透過率の上限値は300秒/100cm3にすることがより好ましく、また、下限値は50秒/100cm3にするとより好ましい。
非水電解質電池の一例である円筒形非水電解質二次電池を図3を参照して詳細に説明する。
ステンレスからなる有底円筒状の容器1は底部に絶縁体2が配置されている。電極群3は、容器1に収納されている。電極群3は、正極4、セパレータ5、負極6及びセパレータ5を積層した帯状物をセパレータ5が外側に位置するように渦巻状に捲回した構造になっている。
容器1内には、非水電解液が収容されている。中央部が開口された絶縁紙7は、容器1内の電極群3の上方に配置されている。絶縁封口板8は、容器1の上部開口部に配置され、かつ上部開口部付近を内側にかしめ加工することにより封口板8は容器1に固定されている。正極端子9は、絶縁封口板8の中央に嵌合されている。正極リード10の一端は、正極4に、他端は正極端子9にそれぞれ接続されている。負極6は、図示しない負極リードを介して負極端子である容器1に接続されている。
なお、前述した図1において、円筒形非水電解質二次電池に適用した例を説明したが、角型非水電解質二次電池にも同様に適用できる。また、前記電池の容器内に収納される電極群は、渦巻き系に限らず、正極、セパレータ及び負極をこの順序で複数積層した形態にしてもよい。
また、前述した図1においては、金属缶からなる外装体を使用した非水電解質二次電池に適用した例を説明したが、フィルム材からなる外装体を使用した非水電解質二次電池にも同様に適用することができる。フィルム材としては、熱可塑性樹脂層とアルミニウム層を含むラミネートフィルムが好ましい。
以下に本発明の具体的な実施例(各実施例で説明する夫々の条件で図3に示す電池を具体的に作製した例)を挙げ、その効果について述べる。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
遊星ボールミル(FRITSCH社製型番P−5)を用いて、次のような原料組成、ボールミル運転条件、焼成条件により合成を行なった。
ボールミルの際には容積が500mLの窒化珪素製容器と10mmφの窒化珪素ボールを用いた。また、試料封入時はArボックス中で作業し処理時の雰囲気が不活性雰囲気となるようにした。原料には平均粒径が1μmのSiO2粉末を6gと、平均粒径が30μmのSi粉末を11.3gを用い、周波数150rpm、処理時間18hで混合した。さらに酸化物として平均粒径が1μmのアルミナ(Al23)粉末12.2gを加え、220rpmで12h処理を行った。
得られたSiOx−Al23複合体粒子(0≦x≦0.8)および黒鉛材の複合化を遊星ボールミルを用いて次のように行った。複合体粒子10gに対し、炭素材料として平均粒径が6μmの黒鉛粉末を3gを加え周波数120rpm、処理時間18hで混合した。
ボールミル処理により得られた混合物を、次のような方法でハードカーボンと複合化した。フルフリルアルコール5.0gとエタノール10gと水0.125gの混合液に複合体粒子を10g加え混練した。さらにフルフリルアルコールの重合触媒となる希塩酸を0.2g加え室温で放置して複合体粒子を得た。
得られた炭素複合体を1000℃で3h、Arガス中にて焼成し、室温まで冷却後、粉砕し30μm径のふるいをかけて負極活物質を得た。得られた負極活物質は、図1に示す構造を有していた。
(実施例2)
金属酸化物粒子として平均粒径が1μmのマグネシア(MgO)粒子12.8gを加えた他は、実施例1と同様に処理を行い、実施例2の負極活物質を得た。
(実施例3)
金属酸化物粒子として平均粒径が1μmのチタニア(TiO2)粒子12.7gを加えた他は、実施例1と同様に処理を行い、実施例3の負極活物質を得た。
(実施例4)
金属酸化物粒子として平均粒径が1μmのジルコニア(ZrO2)粒子19.6gを加えた他は、実施例1と同様に処理を行い、実施例4の負極活物質を得た。
(実施例5)
金属酸化物粒子として平均粒径が10μmのセリア(CeO2)粒子26.1gを加えた他は、実施例1と同様に処理を行い、実施例5の負極活物質を得た。
(実施例6)
酸化物として平均粒径が5μmのSiO2−Al23ガラス(40%アルミナガラス)13.5gを加えた他は、実施例1と同様に処理を行い、実施例6の負極活物質を得た。
(実施例7)
スパッタ装置を用いて、次のような原料組成、焼成条件により合成を行なった。
Siスパッタリング時は、原料の平均粒径が1μmのアルミナ(Al23)粉末3gを950℃とし、ターゲットをSiとしてスパッタを行った。
スパッタ処理により得られた混合物を、次のような方法でカーボン被覆した。電気炉中でSi−アルミナ複合体粒子を1000℃に加熱し、トルエン中をバブリングさせたArガスを流した。Arガス流量50cc/minにて6h処理し試料表面上に炭素をカーボン被覆して、複合体粒子を得た。
得られた複合体粉末に30μm径のふるいをかけて実施例7の負極活物質を得た。得られた負極活物質は、図2に示す構造を有していた。
(実施例8)
化学蒸着装置を用いて、次のような原料組成、焼成条件により合成を行なった。
化学蒸着の際には原料に平均粒径が1μmのアルミナ(Al23)粉末3gに対して、原料ガスSiH4、ガス圧15mTorrにて蒸着処理を行い、Si−アルミナ複合体粒子を得た。
化学蒸着処理により得られた混合物を、次のような方法でハードカーボンと複合化した。フルフリルアルコール5.0gとエタノール4gと水0.5gの混合液に複合体粒子を2g加え混練した。さらにフルフリルアルコールの重合触媒となる希塩酸を0.05g加え室温で放置して複合体粒子を得た。
得られたSi−Al23−炭素複合体を1000℃で3h、Arガス中にて焼成し、室温まで冷却後、粉砕し30μm径のふるいをかけて実施例8の負極活物質を得た。得られた負極活物質は、図2に示す構造を有していた。
(実施例9)
ハードカーボンとの複合化の際に、フルフリルアルコール5.0gとエタノール10gと水0.125gおよびテトラエトキシシラン(化学式Si(OC25)4)1.5gの混合液に複合体粒子を10g加え混練した。さらにフルフリルアルコールの重合触媒となる希塩酸を0.2g加え室温で放置して複合体粒子を得た他は、実施例1と同様に処理を行い、実施例9の負極活物質を得た。得られた負極活物質は、図1に示す構造を有していた。
(実施例10)
酸化物として平均粒径が50nmのTiO2微粒子12.7gを加えた他は、実施例1と同様に処理を行い、実施例10の負極活物質を得た。
(比較例1)
遊星ボールミル(FRITSCH社製型番P−5)を用いて、原料には平均粒径が45μmのSiO粉末を10gと炭素材料として平均粒径が6μmの黒鉛粉末を10gを加え、120rpmで18h処理を行った。
ボールミル処理により得られた混合物を、次のような方法でハードカーボンと複合化した。フルフリルアルコール5.0gとエタノール10gと水0.125gの混合液に複合体粒子を3g加え混練した。さらにフルフリルアルコールの重合触媒となる希塩酸を0.2g加え室温で放置して複合体粒子を得た。
得られた炭素複合体を1000℃で3h、Arガス中にて焼成し、室温まで冷却後、粉砕し30μm径のふるいをかけて比較例1の負極活物質を得た。
(比較例2)
テトラエトキシシラン25gとトリイソプロポキシアルミニウム10gをイソプロパノール50gに混合し、6h程度攪拌した後、水1.0gおよび希塩酸を0.2g加えてゾルゲル反応により、SiとAlが均一に混合された酸化物を得た。Si−Al混合酸化物を150℃で真空乾燥後、シリコン3.5gを加え混合後、800℃で6hの減圧熱処理を行った。さらに化学蒸着により非晶質炭素約30wt%を被覆して比較例2の負極活物質を得た。
実施例および比較例において得られた活物質について、以下に説明するX線回折測定、SEM観察および充放電試験を行い、活物質の物性および充放電特性を評価した。
(X線回折測定)
得られた粉末試料について粉末X線回折測定を行い、Si(220)面のピークの半値幅を測定した。測定は株式会社リガク社製X線回折測定装置(型式RINT−TTRIII)を用い、以下の条件で行った。
対陰極:Cu
管電圧:50kv
管電流:300mA
走査速度:1°(2θ)/min
回折パターンより、d=1.92Å(2θ=47.2°)に現れるSiの面指数(220)のピークの半値幅(°(2θ))を測定した。また、Si(220)のピークが活物質中に含有される他の物質のピークと重なりをもつ場合には、ピークを単離し半値幅を測定した。
同様に回折パターンよりd=3.35〜3.4Å(2θ=26°付近)に現れる黒鉛(002)のピークの半値幅(°(2θ))を測定し、炭素質物相の半値幅とした。
(SEM観察)
実施例および比較例において得られた活物質の粉末について、SEM−EDX測定を行い、活物質内の金属酸化物相のサイズを調査した。粉末試料をエポキシ樹脂中に封入固化し試料断面が表面に出るよう研磨した。研磨面を金蒸着したのち、EDXでのマッピングにより金属酸化物相を特定し、平均的な断面サイズを金属酸化物相の平均サイズとした。
(モル比(B/A)の測定)
得られた試料についてICP発光分析により元素組成を調べた。測定結果より、B(シリコン)/A(金属元素)のモル比を算出した。
(充放電試験)
得られた試料に平均粒径が6μmのグラファイト30wt%、ポリフッ化ビニリデン12wt%を分散媒としてN−メチルピロリドンを用いて混練し厚さ12μmの銅箔上に塗布して圧延した後、100℃で12時間真空乾燥し試験電極とした。対極および参照極を金属Li、電解液をECとDECが体積比1:2で混合された非水溶媒に1MLiPF6が溶解された溶液とした電池をアルゴン雰囲気中で作製し充放電試験を行った。充放電試験の条件は、参照極と試験電極間の電位差0.01Vまで1mA/cm2の電流密度で充電、さらに0.03Vで8時間の定電圧充電を行い、放電は1mA/cm2の電流密度で1.5Vまで行った。さらに充放電サイクルを50回繰り返し放電容量の初回に対する維持率を算出した。
初回の充放電容量効率は、サイクル初回の放電容量の初回充電容量に対する百分率(%)で算出した。
次に同様に参照極と試験電極間の電位差0.01Vまで1mA/cm2の電流密度で充電、さらに0.03Vで8時間の定電圧充電を行い、放電を10mA/cm2の電流密度で1.5Vまで行った。放電時の電流密度1mA/cm2の際の容量に対する10mA/cm2際の容量の比を比較して大電流特性を評価した。
表1及び表2に、粉末X線回折から得たSi(220)ピークの半値幅より求めたSi結晶子サイズ、SEM観察より求めた活物質中の金属酸化物相のサイズ、モル比(B/A)、X線回折測定におけるグラファイト構造の002面に起因するピークの半値幅、充放電試験における放電容量、初回充放電効率、50サイクル後の容量維持率、電流密度1mA/cm2の際の容量に対する10mA/cm2際の容量維持率(大電流特性)を示す。
表1及び表2から明らかな通りに、実施例1〜10の非水電解質電池では、初回充放電効率及び大電流特性が比較例1,2に比して高かった。比較例1の負極活物質には金属酸化物が含まれておらず、Siの固定相が酸化ケイ素であるため、酸化ケイ素とリチウムとの副反応が生じ、初回充放電効率及び大電流特性が劣ったものとなった。また、比較例2の負極活物質は、特許文献2に記載の負極活物質に相当するものである。比較例2の負極活物質では、シリコンとアルミニウムが均一に分散されており、酸化アルミニウムのサイズが規定できなかっただけではなく、シリコンと炭素物質との接触が小さくなり、初回充放電効率及び大電流特性が劣ったものとなった。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以下に、本願発明の実施態様を付記する。
[1]50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物の表面にSiOx(0≦x≦0.8)が結合した複数の複合体粒子と、前記複数の複合体粒子間を結合する炭素質物相とを具備することを特徴とする非水電解質電池用負極活物質。
[2]50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物の表面にSiOx(0≦x≦0.8)が結合した複合体粒子と、前記複合体粒子の表面を被覆する炭素質物相とを具備することを特徴とする非水電解質電池用負極活物質。
[3]前記金属酸化物は、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、セリア及びシリカ−アルミナガラスよりなる群から選択される少なくとも1種類の金属酸化物から形成されることを特徴とする[1]または[2]記載の非水電解質電池用負極活物質。
[4]前記金属酸化物を構成する金属元素のモル数をAとし、SiOx(0≦x≦0.8)を構成するSiのモル数をBとした際に、B/Aが0.5以上4以下であることを特徴とする[1]〜[3]いずれか1つ記載の非水電解質電池用負極活物質。
[5]前記炭素質物相は、X線回折測定においてグラファイト構造の(002)面に起因するピークの半値幅が1°以上の非晶質カーボンを含むことを特徴とする[1]〜[4]いずれか1つ記載の非水電解質電池用負極活物質。
[6]前記炭素質物相は、Si含有ポリマーを焼成して得られるアモルファス体であることを特徴とする[1]〜[5]いずれか1つ記載の非水電解質電池用負極活物質。
[7]X線回折測定から求められるシリコン結晶子サイズが1nm以上、300nm以下であることを特徴とする[1]〜[6]いずれか1つ記載の非水電解質電池用負極活物質。
[8][1]〜[7]いずれか1つ記載の非水電解質電池用負極活物質を含む負極と、正極と、非水電解質とを具備することを特徴とする非水電解質電池。
実施形態に係わる非水電解質電池用負極活物質の模式図。 別の実施形態に係わる非水電解質電池用負極活物質の模式図。 実施形態に係わる円筒形非水電解質二次電池を示す部分切欠断面図。
1…容器、2…絶縁体、3…電極群、4…正極、5…セパレータ、6…負極、7…絶縁紙、8…封口板、9…正極端子、10…正極リード、11,16…負極活物質、12,17…金属酸化物相、13,18…SiOx、14,19…複合体粒子、15,20…炭素質物相。

Claims (5)

  1. ステンレスから形成される負極集電体、及び前記負極集電体に担持される負極活物質層を含む負極と、
    正極と、
    非水電解質と
    を具備し、
    前記負極活物質層が負極活物質を含み、前記負極活物質が、
    50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物粒子の表面のみにSiOx(0≦x≦0.8)が結合した複数の複合体粒子と、
    前記複数の複合体粒子間を結合し且つ前記複数の複合体粒子を被覆する炭素質物相と
    を具備し、
    前記炭素質物相は、X線回折測定においてグラファイト構造の(002)面に起因するピークの半値幅が1°以上の非晶質カーボンを含む非水電解質電池。
  2. ステンレスから形成される負極集電体、及び前記負極集電体に担持される負極活物質層を含む負極と、
    正極と、
    非水電解質と
    を具備し、
    前記負極活物質層が負極活物質を含み、前記負極活物質が、
    50nm以上、1μm以下の平均サイズの金属酸化物粒子の表面のみにSiOx(0≦x≦0.8)が結合した複合体粒子と、
    前記複合体粒子の表面を被覆する炭素質物相と
    を具備し、
    前記炭素質物相は、X線回折測定においてグラファイト構造の(002)面に起因するピークの半値幅が1°以上の非晶質カーボンを含む非水電解質電池。
  3. 前記金属酸化物は、アルミナ、マグネシア、チタニア、ジルコニア、セリア及びシリカ−アルミナガラスよりなる群から選択される少なくとも1種類の金属酸化物から形成される請求項1または2記載の非水電解質電池。
  4. 前記金属酸化物を構成する金属元素のモル数をAとし、SiOx(0≦x≦0.8)を構成するSiのモル数をBとした際に、B/Aが0.5以上4以下である請求項1〜3いずれか1項記載の非水電解質電池。
  5. 前記負極活物質は、X線回折測定から求められるシリコン結晶子サイズが1nm以上、300nm以下である請求項1〜4いずれか1項記載の非水電解質電池。
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