JP2013127527A - 光量調節装置及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速駆動性能と低速駆動性能の向上の両立を可能にした光量調節装置を提供すること。
【解決手段】互いに独立に駆動可能な第1のモータ及び第2のモータと、前記第1のモータによって、第1の減速比で回転駆動される第1の被駆動部材と、前記第2のモータによって、前記第1の減速比より大きい第2の減速比で回転駆動される第2の被駆動部材と、前記第1の被駆動部材または第2の被駆動部材の駆動によって、開口量を変化させる遮光部材と、前記第1のモータ及び第2のモータを駆動制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記第1および第2のモータを用いて所定のステップ数を駆動させる際に、前記第2のモータで第1のステップ数を駆動した後、前記第1のモータで第2のステップ数を駆動するように切り替え可能であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光量調節装置に関し、特に撮像装置における絞り装置に関するものである。
近年のデジタル一眼レフレックスカメラにおいては、静止画撮影に留まらず、動画撮影が可能な機種も市場投入されている。
そのため、デジタル一眼レフレックスカメラの交換レンズに搭載される絞り装置は、静止画撮影においては、連続撮影速度向上のために高速駆動が求められると同時に、動画撮影においては、非常に滑らかな低速駆動が要求される。ここに言う滑らかな低速駆動とは、高分解能に低速駆動を行うことを意味する(動画撮影において、絞り動作が低分解能である場合には、不自然な光量変化が動画として取得され、品位を損なうため滑らかな低速駆動が要求されるものである)。
従来、デジタル一眼レフレックスカメラの交換レンズに搭載される絞り装置は、1つのモータにより駆動されているため、そのモータの特性の範囲内で高速駆動および低速駆動を行っている。例えばステッピングモータを駆動源に用いる絞り装置においては、1−2相駆動など、通常のステップ駆動によって高速駆動を行い、マイクロステップ駆動によって滑らかな低速駆動を行うこととなる。
特許文献1では駆動ユニットとしてステッピングモータを備えた電磁駆動絞り装置が開示されている。ステッピングモータによって駆動される絞り装置であるため、1−2相駆動により、静止画撮影での連続撮影のための高速駆動性能を確保し、マイクロステップ駆動により、動画撮影での滑らかな低速駆動を行うことができる構成となっている。
特開昭62−240942号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、ステッピングモータ1個での駆動であるため、高速駆動性能と低速駆動性能は、ともに1個のステッピングモータの性能によって決められる。例えば、高速駆動性能を向上させるために、ロータマグネットの磁束密度を高くすると、コギングトルクが増大して、滑らかな低速駆動は妨げられる。このため、1個のステッピングモータで電磁駆動絞り装置を駆動する場合には、高速駆動性能と低速駆動性能とのバランスを取る設計を行っていた。
そこで、本発明は、高速駆動性能と低速駆動性能の向上の両立を可能にした光量調節装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての光量調節装置は、互いに独立に駆動可能な第1のモータ及び第2のモータと、前記第1のモータによって、第1の減速比で回転駆動される第1の被駆動部材と、前記第2のモータによって、前記第1の減速比より大きい第2の減速比で回転駆動される第2の被駆動部材と、前記第1の被駆動部材または第2の被駆動部材の駆動によって、開口量を変化させる遮光部材と、前記第1のモータ及び第2のモータを駆動制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記第1および第2のモータを用いて所定のステップ数を駆動させる際に、前記第2のモータで第1のステップ数を駆動した後、前記第1のモータで第2のステップ数を駆動するように切り替え可能であることを特徴とする。
本発明によれば、高速駆動性能と低速駆動性能の向上の両立を可能にした光量調節装置を提供することができる。
本発明の実施形態である光量調節装置の分解斜視図である。 本発明の実施形態である光量調節装置の構成を示す概念断面図である。 本発明の実施形態である光量調節装置の上側ロータリプレートおよび下側ロータリプレートの減速比の違いを説明する概念図である。 本発明の実施形態である光量調節装置200の駆動シーケンスを説明する図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態である光量調節装置200の分解斜視図である。図2は、本発明の実施形態である光量調節装置200の構成を示す概念断面図である。
光量調節装置200は、例えばデジタル一眼レフレックスカメラなどの撮像装置の交換レンズ内に搭載される絞り装置であり、撮影の際に撮影者の設定により撮影光量を調節するものである。
201は第1のモータ、202は第2のモータであり、それぞれ独立に駆動可能なステッピングモータである。203は第1の被駆動部材である上側ロータリプレート、204は第2の被駆動部材である下側ロータリプレートである。205は上側カバー、206は下側カバーである。207は、開口量を変化させることにより撮影光量を調節する遮光部材である絞り羽根である。モータ201は、上側カバー205に固定されている。同様に、モータ202は、下側カバー206に固定されている。また、モータ201、202はともに、不図示の制御部208により駆動制御される。
2011は、モータ201に設けられた出力ギアである。出力ギア2011は、上側ロータリプレート203に設けられたギア部と噛み合い、モータ201からの出力を伝達する。このとき、上側ロータリプレート203は、上側カバー205の嵌合部に案内される形で第1の減速比で光軸周りに回転駆動される。
2021は、モータ202に設けられた出力ギアである。出力ギア2021は、下側ロータリプレート204に設けられたギア部と噛み合い、モータ202からの出力を伝達する。このとき、下側ロータリプレート204は、下側カバー206の嵌合部に案内される形で第2の減速比で光軸周りに回転駆動される。
2031は上側ロータリプレート203に設けられた穴、2041は下側ロータリプレート204に形成された溝である。
2071と2072は、絞り羽根207に設けられたダボである。ダボ2071は穴2031、ダボ2072はカム溝2041にそれぞれ嵌合される。
モータ201により上側ロータリプレート203が駆動される場合、上側ロータリプレート203の穴2031に嵌合したダボ2071は、上側ロータリプレート203とともに光軸周りを回転する。また、ダボ2072は、下側ロータリプレート204のカム溝2041に沿って絞り羽根207を光軸に近づくように案内される。このため、光軸を中心とする光路が狭くなり、光量を調節することとなる。
一方、モータ202により下側ロータリプレート204が駆動される場合、ダボ2072は、回転駆動される下側ロータリプレート204のカム溝2041によって次第に光軸に近づくように案内される。このため、光軸を中心とする光路が狭くなり、光量を調節することとなる。
図3は、本発明の実施形態である光量調節装置200の出力ギア2011および出力ギア2021による駆動の差異を説明する概念図である。
横軸はモータの出力ギアの回転角度、縦軸は上側ロータリプレート203および下側ロータリプレート204の回転角度を示している。
本実施形態では、モータ201を静止画撮影のための高速駆動用のモータとして用い、モータ202を動画撮影のための低速駆動用のモータとして使用するため、第2の減速比が第1の減速比より大きくなるように設定している。具体的には、上側ロータリプレート203の回転数が下側ロータリプレート204の回転数に比べ4倍になるように設定されている。すなわち、同一の駆動周波数であれば、モータ201による上側ロータリプレート203の回転駆動は、モータ202による下側ロータリプレート204の回転駆動よりも4倍高速に行うことが可能である。反面、モータ202による下側ロータリプレート204の回転駆動は、モータ201による上側ロータリプレート203の回転駆動よりも分解能が高いといえる。これと同時に、下側ロータリプレート204の回転駆動にかかるトルクは、上側ロータリプレート203の回転駆動にかかるトルクよりも4倍大きくなる。
図4により、本発明の実施形態である光量調節装置200の駆動シーケンスを説明する。
図4(a)は、光量調節装置200が駆動開始する際のモータ201の駆動周波数を示している。図4(b)は、光量調節装置200が駆動開始する際のモータ202の駆動周波数を示している。図4(c)は、光量調節装置200の駆動による透過光量値を示している。図4(a)〜(c)の横軸は駆動ステップを示しており、左端0が初期ステップを示す。ステップ0においては、絞り羽根207は光路を遮っておらず、絞りユニットとして開放状態である。
図4に示すとおり、制御部208は、まず低速駆動モードであるモータ202によってステップAの時点までのステップ数(第1のステップ数)を駆動した後、モータ201によって目標値までの残りのステップ数(第2のステップ数)を駆動する。
前述したように、モータ202による低速駆動モードでの駆動は、モータ201による高速駆動モードでの駆動よりもトルクが大きい。そのため、低速駆動モードでの駆動は、駆動開始時のトルクが静止状態から駆動開始時に生じる静止摩擦に打ち勝てないために発生する脱調を抑制し、確実な駆動開始を実現可能にする。特に、高速駆動を行うことができるように上側ロータリプレート203の減速比を小さく設定した場合において、モータ201で駆動開始するよりも有効である。また、このとき、図4(c)に示すとおり、光量は下側ロータリプレート204が回転した量に応じて減少する。
しかしながら、静止画撮影において、モータ202による低速駆動モードを継続することは、静止画撮影において必須の高速な絞り駆動を実現できない。このため、制御部208は、モータ202による駆動が4ステップ完了したところ(ステップAの時点)で、モータ201に切り替えて駆動を継続し、絞り羽根207にとっては間断のない駆動の切り替えが実施される。
なお、本実施形態においては、スムーズに駆動の切り替えが行われるように低速駆動モードを第1の減速比と第2の減速比の最小公倍数分のステップ数である4ステップだけで構成しているが、この値に限定されることはない。
また、切り替えに際しては、制御部208は、モータ201による上側ロータリプレート203の回転角速度が、モータ202による下側ロータリプレート204の回転角速度以上となるよう制御を行う。この関係を無視して切り替え駆動を実施することは、絞り羽根207の不要振動の原因となるため、回避することが必須となる。この切り替え以降、制御部208は、モータ201を所定の加速テーブルに則り加速制御する。そのため、ステップA以降は、光量の減少する速度が次第に増し、高速に絞り込み動作を行うことが可能である。
このような一連の制御によって、静止画に必要な高速絞込みが可能である。また、動画時においては、静止画のために使用される上側ロータリプレート203を含む減速系よりも4倍の分解能を持つ下側ロータリプレート204を含む減速系を使用可能であるため、滑らかな絞り駆動が可能となる。
尚、モータ201による駆動の引継ぎに際しては、Fなる駆動周波数で駆動を開始しているが、Fはモータ201がこの光量調節装置内に組み込まれた際の自起動周波数以下であることが当然ながら必要となる。
また、本実施形態においては、低速駆動モードは駆動周波数一定で制御を行っているが、何らかの加減速を伴っていても、上述の引継ぎに際してモータ201が発生可能なFを下回る絞り羽根の速度で低速駆動モードを終了すればよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
201 モータ
202 モータ
203 上側ロータリプレート
204 下側ロータリプレート
207 絞り羽根

Claims (3)

  1. 互いに独立に駆動可能な第1のモータ及び第2のモータと、
    前記第1のモータによって、第1の減速比で回転駆動される第1の被駆動部材と、
    前記第2のモータによって、前記第1の減速比より大きい第2の減速比で回転駆動される第2の被駆動部材と、
    前記第1の被駆動部材または第2の被駆動部材の駆動によって、開口量を変化させる遮光部材と、
    前記第1のモータ及び第2のモータを駆動制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記第1および第2のモータを用いて所定のステップ数を駆動させる際に、前記第2のモータで第1のステップ数を駆動した後、前記第1のモータで第2のステップ数を駆動するように切り替え可能であることを特徴とする光量調節装置。
  2. 前記第1のステップ数は、前記第1および第2の減速比の最小公倍数分のステップ数であることを特徴とする請求項1に記載の光量調節装置。
  3. 請求項1または2に記載の光量調節装置を有することを特徴とする撮像装置。
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