JP2013126921A - 偏光ガラスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏光ガラスの製造において,得られる偏光ガラス中の偏光軸の角度のずれを低減させるための,従来より簡便な方法の提供。
【解決手段】ハロゲン化金属粒子を分散して含有するガラスを準備するステップ(a)と,該ガラスに加熱軟化状態で荷重を負荷することにより所定方向に変形させて形状異方性ハロゲン化金属粒子を分散・配向して含有したガラスを得るステップ(b)と,該ガラス中の形状異方性ハロゲン化金属粒子を形状異方性金属粒子へと還元するステップ(c)とを含む偏光ガラスの製造方法において,ステップ(b)を少なくとも1回反復し,反復されるステップ(b)のうち少なくとも1回において,該ガラスを変形させる方向を,ステップ(b)の初回において該ガラスを変形させたのとは反対の方向とすることを特徴とする製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は光アイソレータ,液晶表示素子等に使用される偏光子を製造する方法に関する。
無機系吸収型の偏光子として,形状異方性の金属銀粒子を分散して含んだ偏光子の基本的な製造方法が特許文献1,2に示されている。これらの方法はAg及びハロゲン(Cl,Br又はI)を成分として含むガラスを熱処理してハロゲン化銀粒子を析出させた後,そのガラスを押し出し又は延伸することによって形状異方性ハロゲン化銀粒子を分散して含んだガラスとし,次いでこれを還元処理することにより,形状異方性金属銀粒子を分散して含んだ偏光ガラスとするものである。
このようにして作製された偏光ガラスにはガラス板面内の偏光軸の角度にずれが生じることが特許文献3,4に示されている。しかし,特許文献3,4には延伸応力と温度を調整すると良いと記載されているものの,具体的にどのようにすべきかについては記載されていない。
特許文献5には延伸工程において,延伸に使用する加熱炉の温度分布を,延伸方向に垂直な方向の両端部で温度が低くなるように設定することで延伸時の幅方向端部におけるガラスの冷却速度を中心部より相対的に速める方法が記載されている。
特許文献6には延伸工程において,プリフォームが,その延伸部の外形がプリフォームの長手方向に対し5°〜20°の傾斜角度をなして収縮するようにヒータの出力を制御する方法が記載されている。このような方法ではヒータ装置が長くなり,プリフォームの端部が有効利用できず,歩留まりが悪化する。
特許文献7には延伸工程において,延伸されたガラスの幅がほぼ一定となるよう,延伸時の板の側縁が遠心方向に対してなす角度を0.075°未満に維持するよう,延伸速度やを制御しつつ延伸することが記載されている。しかしながら,そのための具体的手段としては,延伸のための1対のローラーの回転を同期させることや,母材ガラスの量に応じてローラーの回転速度を変えることが記載されているに過ぎない。
特許文献8には延伸工程において,延伸途中のガラスシートを,ノズルからの冷却ガスの吹き付けにより幅方向の中央部のみを強制冷却する方法が記載されている。強制冷却にはガラスを熱応力で破壊させてしまう可能性を高める他,加熱と冷却を同時に行うことは装置のコントロールを複雑化する問題がある。
特許文献9には,プリフォーム肉厚が3mm以上であり,該プリフォームの移動速度を15mm/分以下に設定し,かつ,延伸されたガラスシートの引き取り速度を300mm/分以下に設定して加熱延伸することを特徴とする製造方法が記載されている。この方法は板の湾曲を防止する方法であり,面内分布を低減するものではない。
また偏光子の製造のためのAgを含有するガラス組成については,例えば,SiO2,B23,Al23,アルカリ金属酸化物(R2O)などを主成分とするガラスにAg,ハロゲンを添加したものを用いることや,例えば,ハロゲン化金属の粒子を分散して含有させたガラスを用いることが知られている(特許文献1,2,10〜14)。
このように,偏光軸の角度のずれを低減させる方法として特許文献3〜9のような方法が開示されているが,それらは,製造工程に適用するには特別な温度制御等を必要とするため,工程が複雑となり製造コストを高めるという問題がある。
米国特許4282022号公報 米国特許4479819号公報 米国特許7110179号公報 米国特許7230760号公報 特開2004−224660号公報 米国出願2006/0179882号公報 米国出願2006/0252628号公報 特開2007−302505号公報 特開2008−299329号公報 米国特許5252524号公報 米国特許6606885号公報 米国特許6777359号公報 米国特許7468148号公報 米国特許7510989号公報
上記の背景において,本発明は,偏光ガラスの製造において,得られる偏光ガラス中の偏光軸の角度のずれを低減させるための,従来より簡便な方法の提供を目的とする。
従来の単なる延伸方法では,延伸されたガラスの偏光軸(吸収軸)は,図1に示すように中心線から離れた部位におけるほど延伸方向(すなわちガラスプリフォームに延伸荷重が作用する方向)に対して斜め外側に広がるようにずれることを本発明者は確認した。本発明者は更に,図2のように延伸工程を2段階以上に分割し,複数段階目の延伸工程のうち少なくとも1つの段階において,1段階目の延伸方向とは反対の方向に延伸することで,この偏光軸の角度のずれを解消又は低減できることを見出した。本発明はこの発見に基づき更なる検討により完成したものである。
すなわち本発明は以下を提供する。
1.ハロゲン化金属粒子を分散して含有するガラスを準備するステップ(a)と,該ガラスに加熱軟化状態で荷重を負荷することにより所定方向に変形させて形状異方性ハロゲン化金属粒子を分散・配向して含有したガラスを得るステップ(b)と,該ガラス中の形状異方性ハロゲン化金属粒子を形状異方性金属粒子へと還元するステップ(c)とを含む偏光ガラスの製造方法において,ステップ(b)を少なくとも1回反復し,反復されるステップ(b)のうち少なくとも1回において,該ガラスを変形させる方向を,ステップ(b)の初回において該ガラスを変形させたのとは反対の方向とすることを特徴とする製造方法。
2.ステップ(b)における該ガラスの変形が延伸により行われるものである,上記1に記載の製造方法。
3.ステップ(b)が1回反復されるものである,上記1又は2に記載の製造方法。
4.ステップ(b)における,初回の該ガラスの延伸倍率をn1,2回目の延伸倍率をn2とするとき,n1/n2が0.05〜3.0である,上記3に記載の製造方法
5.n1×n2が5以上である上記4に記載の製造方法
6.n1が20以下である上記4又は5に記載の製造方法。
7.ステップ(b)における初回の延伸応力が10kgf/cm2以上である,上記4ないし6の何れかに記載の製造方法。
8.金属が銀である,上記1ないし7の何れかに記載の製造方法。
本発明によれば,延伸により製造した偏光ガラス中に偏光軸の角度のずれが残るのを,簡便な方法で解消又は低減することができる。
従来の延伸方法で発生する偏光軸の角度のずれを示す模式図 本発明において偏光軸の角度のずれの2段階の延伸による解消を示す模式図 偏光軸の角度の定義を示す概念図 実施例1〜2,比較例1〜2の偏光軸の角度のずれを表すグラフ 実施例3〜4,比較例3〜4の偏光軸の角度のずれを表すグラフ
本発明において,「偏光軸の角度のずれ」とは,偏光ガラスにおいて,図3に示すように,偏光ガラスの中心線から横方向(プラス方向又はマイナス方向)に離れるにつれ,その部位での偏光軸(吸収軸)の方向が,延伸方向に対し斜め方向にずれることをいう。なお図3に示すように,偏光ガラスの中心線からの横方向位置は,図面右方をプラス,左方をマイナスとして表示する。また偏光ガラスの各部位において,偏光軸の角度のずれの大きさ〔θ〕は,延伸方向に対し偏光軸がなす角の大きさで示し,そのずれが延伸方向に対して半時計回りの場合をプラス,時計回りの場合をマイナスとして表示する。
本発明において母材ガラスとしては,還元して金属粒子とすることのできるハロゲン化金属粒子を含んだ種々のものを使用することができる。例えば,SiO2,B23,Al23,アルカリ金属酸化物(R2O)などを主成分とするガラスにAg,ハロゲンを添加したものを用いることができる。また例えば,ハロゲン化金属の粒子を分散して含有させたガラスを用いることも知られている。それらのガラス組成は,例えば米国特許4282022号公報(特許文献1),米国特許4479819号公報(特許文献2),米国特許5252524号公報(特許文献10),米国特許6606885号公報(特許文献11),米国特許6777359号公報(特許文献12),米国特許7468148号公報(特許文献13),又は米国特許7510989号公報(特許文献14)に記載されており,本発明において母材ガラスの組成として採用してよいが,それらに限定されない。
より具体的な例を挙げると,組成として,
SiO2:20〜67重量%
23:14〜35重量%
Al23:0〜25重量%
25:0〜25重量%
Li2O+Na2O+K2O+Cs2O:4〜20重量%
を主成分とするガラスをベースとして好適に使用することができる。
これらのガラスに含有させる銀及びハロゲンとしては,例えば,
Ag:0.05〜1.5重量%,
Cl+Br:Agの化学当量以上,
等とすることができるが,この範囲に限定されない。
他に,任意成分として,MgO,CaO,SrO,BaO,ZnO,PbO,TiO2,ZrO2,Nb25,La23,Cu2O,CeO2,Sb23,F等を適宜含有してもよい。
なお,本願の出願人は,現時点で未公開の特許出願(特願2009−136209)において,次の組成を有するガラスを偏光子の製造に好適に使用できること,特に当該ガラスを延伸後,加熱下において1気圧の水素雰囲気下で短時間に還元処理できることを確認している。
SiO2: 40〜63重量%
23: 15〜26重量%
Al23: 5〜15重量%
ZrO2: 7〜12重量%
1 2O: 4〜16重量%
(R1は,Li,Na,K及びCs包括的に表し,但し,Li2O:0〜5重量%,Na2O:0〜9重量%,K2O:0〜12重量%,Cs2O:0〜6重量%である。)
2O: 0〜7重量%
(但し,R2は,Mg,Ca,Sr及びBaを包括的に表し,但し,MgO:0〜3重量%,CaO:0〜3重量%,SrO:0〜5重量%,BaO:0〜5重量%である。)
ZnO: 0〜6重量%
Ag: 0.4〜1.5重量%
Cl: 0.1〜1.0重量%
Br: 0.01〜0.5重量%
F: 0〜0.2重量%
TiO2を1.7重量%を超えて含有せず,
Agを0.4重量%以上含有し,且つ,
該偏光ガラスに含まれるAg及びハロゲンの間に,
モル比で,Ag/(Cl+Br)が0.2〜1.0
モル比で,Cl/(Cl+Br+F)が0.5〜0.95,及び
モル比で,Br/(Cl+Br+F)が0.05〜0.4
母材ガラス組成が上記の組成範囲となるように各種酸化物,ハロゲン化物,水酸化物,硝酸塩,硫酸塩,炭酸塩等,原料を調合し,周知の方法を用いて溶融する。ガラス融液を鋳型に流し出し,成形し,熱処理を行ってハロゲン化銀粒子を析出させることができる。
本発明において,ガラスを変形させるステップは,2回のみでも十分であるが,3回以上行っても同様の効果を得ることができる。但し,製造工程の簡素化のためには,2回のみとすることが好ましい。
変形ステップのうち最後に行われるものが,偏光ガラスの吸収極大波長に最も大きな影響を与える。延伸によりガラスを変形させる場合,最終段階での延伸はガラスの粘度が106〜109Poiseとなる温度で,50〜500kgf/cm2の応力をかけて行うのが好ましい。この延伸により,ガラス中のハロゲン化銀粒子も延伸されて,形状異方性となる。延伸は,ハロゲン化銀粒子のアスペクト比の平均値(個数平均)が少なくとも2:1以上になるように行うのが好ましい。アスペクト比に特に上限はなく,目的に応じて適宜設定することができる。
偏光軸の角度のずれを低減するには,最初の延伸での延伸倍率をn1,2回目の延伸での延伸倍率をn2とするとき,n1/n2が0.05〜3.0であることが好ましく,0.1〜2.0であることがより好ましく,0.15〜1.5であることが更に好ましい。
最初の延伸における延伸応力が小さい場合,ハロゲン化銀粒子の変形量が小さく,複数回延伸の効果が得られないため,最初の延伸での延伸応力(延伸方向の垂直応力)は10kgf/cm2以上であることが好ましい。
同様に,最初の延伸における延伸倍率が小さい場合,ハロゲン化銀粒子の変形量が小さく,複数回延伸の効果が得られないため,n1は1.25以上であることが好ましく,1.5以上がより好ましく,2.0以上が更に好ましい。
生産効率を高めるためにはn1×n2が5以上であることが好ましく,10以上であることがより好ましく,20以上であることが更に好ましい。
製造装置をコンパクトにするためには,n1は20以下であることが好ましく,15以下であることがよりこの好ましく,10以下であることが更に好ましい。
延伸したガラスを,ガラス転移点以下の温度にて,水素雰囲気で還元処理する。この還元処理により,少なくともガラスの表面層に存する形状異方性のハロゲン化金属(例えば銀)粒子が形状異方性の金属(例えば銀)粒子へと変換される。こうして得られる形状異方性金属粒子を少なくとも表面層に含んだガラスは,偏光特性を示す。なおここに,形状異方性金属粒子について,「少なくとも表面層に含んだ」とは,ガラスの中心部のハロゲン化銀までが全て金属粒子へと変換される必要が無いことを示すに過ぎず,特定の厚みの層でなければならないことを意味しない。
以下,本発明の偏光子の製造方法について,実施例を参照して説明するが,本発明がそれら実施例に限定されることは意図しない。特に,以下は本発明の実施形態を延伸工程で説明しているが,押し出し法等,これ以外の変形方法においても同様に適用することが可能である。
なお,実施例1,2および比較例1,2は赤外領域用偏光ガラスの製造,実施例3,4および比較例3,4は可視光領域用偏光ガラスの製造を意図したものである。
〔実施例1〕
<母材ガラスの製造>
重量%でSiO2:49.8,B23:21.3,Al23:6.9,ZrO2:8.5,Li2O:5.0,Na2O:5.0,K2O:4.2,Ag:0.43,Cl:0.30,Br:0.13の組成からなる母材ガラスを作製した(表1において組成Aとして表す)。すなわち,それぞれの組成を与えるように混合した原料を2000ccの白金坩堝にて1450℃で溶解した後,鋳型に流し込み,ガラス転移点以下まで一旦冷却し,母材ガラスブロックを得た。作製したガラスのガラス転移点は503℃,荷重軟化点は557℃(TMAで測定),屈折率ndは1.527であった。
この母材ガラスブロックを720℃に保持した電気炉中で4時間熱処理を行い,熱処理済母材ガラスブロックを作製した。この熱処理済母材ガラスは,ハロゲン化銀結晶の析出によって白色に濁っていた。
また,熱処理済母材ガラスについて,析出したハロゲン化銀結晶の粒径の計測を行った。計測の手順は次のとおりである。すなわち,熱処理済母材ガラスを破断して平滑面を得た。得られた平滑面を5重量%HF水溶液で15秒間エッチングした。析出粒子部分が選択的に溶解してできる球形の孔を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して行った。このときの平均粒子径(個数平均粒子径)は130nmであった。熱処理済母材ガラスを幅100mm×厚さ4mm×長さ800mmの板状に加工し,プリフォームを得た。
<延伸>
このプリフォームを,粘度が約108dPa・sとなる620℃まで加熱し,挿入速度4mm/分,引出速度20mm/分で延伸した。このときの引張荷重は64kgfであった。延伸後の断面は幅約50mm×厚さ約1.6mmであった。
次に,挿入方向と引出方向を逆にして,600℃まで加熱し,挿入速度4mm/min,引出速度20mm/minで2段階目の延伸を行った。このときの引張荷重は39kgfであった。延伸後の断面は幅約23mm×厚さ約0.7mmであった。
<還元処理>
延伸したガラスを長さ方向10mmに切断し,0.2mm厚に精密研磨し,水素還元処理を施した。還元処理は,大気圧下で100%水素ガスを流量10ml/分でフローしながら480℃で4時間行った。
<吸収極大波長の評価>
こうして得られた偏光ガラスについて,グラントムソンプリズムを設置した分光光度計で透過率を測定した。吸収極大波長は約1500nmであった。
<偏光軸角度のずれの評価>
グラントムソンプリズムを介して直線偏光としたコリメータビームを偏光ガラスに入射させ,偏光ガラスを回転させて透過光量が最小となる角度を記録した。板の中央での偏光軸角度を0°として,板の幅方向の各位置における偏光軸角度の相対値を図3を参照して前述したとおりに定義する。なお,図3における延伸方向は,最後の延伸での延伸方向である。
〔実施例2〕
実施例1と同じプリフォームを用い,表1にある条件で延伸を行った後,還元処理および評価は実施例1と同様に行った。
〔実施例3,4〕
<母材ガラスの製造>
重量%でSiO2:49.8,B23:21.3,Al23:6.9,ZrO2:8.5,Li2O:5.0,Na2O:5.0,K2O:4.2,Ag:0.43,Cl:0.22,Br:0.13,F:0.04の組成からなる母材ガラスを作製し(表1において組成Bとして表す),680℃に保持した電気炉中で4時間熱処理を行った。このときのハロゲン化銀の平均粒径は50nmであった。
表2にある条件で延伸を行った後,還元処理および評価は実施例1と同様に行った。
〔比較例1〜4〕
表1〜2に示す条件で,延伸は1度のみ行い,還元処理および評価は実施例1と同様に行った。
上記各実施例1〜4及び比較例1〜4につき,それらの延伸条件及び光学特性を,表1〜2及び図4〜5に示す。
Figure 2013126921

Figure 2013126921


表1〜2および図4〜5に示すとおり,実施例1〜4によれば,対応する比較例に比べて,偏光軸の角度のずれの遥かに小さい偏光ガラスが得られる。
本発明は,偏光軸のずれを顕著に低減させた偏光ガラスの製造が従来に比して容易となるため,偏光軸の角度のずれが少ない偏光ガラスを,従来より低コストで提供することを可能にする。
1=母材ガラス
2=ハロゲン化金属
3=偏光軸(吸収軸)

Claims (8)

  1. ハロゲン化金属粒子を分散して含有するガラスを準備するステップ(a)と,該ガラスに加熱軟化状態で荷重を負荷することにより所定方向に変形させて形状異方性ハロゲン化金属粒子を分散・配向して含有したガラスを得るステップ(b)と,該ガラス中の形状異方性ハロゲン化金属粒子を形状異方性金属粒子へと還元するステップ(c)とを含む偏光ガラスの製造方法において,ステップ(b)を少なくとも1回反復し,反復されるステップ(b)のうち少なくとも1回において,該ガラスを変形させる方向を,ステップ(b)の初回において該ガラスを変形させたのとは反対の方向とすることを特徴とする製造方法。
  2. ステップ(b)における該ガラスの変形が延伸により行われるものである,請求項1に記載の製造方法。
  3. ステップ(b)が1回反復されるものである,請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. ステップ(b)における,初回の該ガラスの延伸倍率をn1,2回目の延伸倍率をn2とするとき,n1/n2が0.05〜3.0である,請求項3に記載の製造方法
  5. 1×n2が5以上である請求項4に記載の製造方法
  6. 1が20以下である請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. ステップ(b)における初回の延伸応力が10kgf/cm2以上である,請求項4ないし6の何れかに記載の製造方法。
  8. 金属が銀である,請求項1ないし7の何れかに記載の製造方法。
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