JP2013124792A - 冷凍装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気調和装置は、室外ユニット20と、室内熱交換器を有する室内ユニット40と、制御部とを備える。室外ユニット20は、液冷媒側閉鎖弁と、ガス冷媒側閉鎖弁と、圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、圧縮機の吸入側配管に設けられたアキュムレータとを有している。制御部は、ポンプダウン運転において、第2液溜めステップより前に、第1液溜めステップを実行させる。第1液溜めステップでは、液冷媒側閉鎖弁を開けた状態で、ガス冷媒連絡配管を介して利用側熱交換器から湿りガス冷媒を引いて、アキュムレータに冷媒を溜めさせる。第2液溜めステップでは、液冷媒側閉鎖弁を閉めた状態で、圧縮機から熱源側熱交換器へと冷媒を送って、熱源側熱交換器の中に冷媒を溜めさせる。
【選択図】図8
Description
(1−1)全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る冷凍装置である空気調和装置の冷媒回路を示す図である。図1において、空気調和装置は、冷房運転や暖房運転が可能な空気調和装置であり、室外ユニット20と、室内ユニット40と、室外ユニット20と室内ユニット40とを接続するための液冷媒連絡配管71およびガス冷媒連絡配管72とを備えている。また、空気調和装置の各機器は、制御部80(図6参照)によって制御される。
室内ユニット40は、室内熱交換器42と、室内ファン44とを有している。室内熱交換器42は、クロスフィン型熱交換器であり、室内空気との熱交換によって内部を流れる冷媒を蒸発又は凝縮させ、室内の空気を冷却又は加熱することができる。
室内熱交換器42は、その容積が容積Vhiであり、伝熱フィンと伝熱管とを備えている。伝熱フィンは、薄いアルミニウム製の平板であり、一枚の伝熱フィンには複数の貫通孔が形成されている。伝熱管は、伝熱フィンの貫通孔に挿入される円筒状の直管と、隣り合う直管の端部同士を連結するU字管とから成り、総容積が容積Vhiである。直管は、伝熱フィンの貫通孔に挿入された後、拡管機によって拡管加工され、伝熱フィンと密着する。
室内ファン44は、回転することによって室内空気を取り込んで室内熱交換器42に送風し、室内熱交換器42と室内空気との熱交換を促進する。
図1において、室外ユニット20は、主に、アキュムレータ22、圧縮機付属容器23、圧縮機24、四路切換弁26、室外熱交換器28、大径管30、膨張弁33、液冷媒側閉鎖弁37およびガス冷媒側閉鎖弁38を有し、これらが室外ユニット冷媒配管31によって結ばれている。さらに、室外ユニット20は室外ファン35も有している。
圧縮機24は、圧縮機付属容器23を介してガス冷媒を吸入し、ガス冷媒を圧縮する。圧縮機24の手前には、アキュムレータ22が配置されている。
室外熱交換器28は、その容積が容積Vhoである積層型熱交換器であって、室外空気との熱交換によって内部を流れる冷媒を凝縮又は蒸発させることができる。室外ファン35が、この室外熱交換器28に対面するように配置されており、回転することによって室外空気を取り込んで室外熱交換器28に送風し、室外熱交換器28と室外空気との熱交換を促進する。
大径管30は、室外ユニット冷媒配管31よりも直径が大きい円筒状の管であり、余剰冷媒を溜めることが可能な管である。この大径管30の容積は、容積Vtである。
式:容積Vt>容積Vhi−容積Vho−容積Va
を満たすように、大径管30の直径および長さが決められている。ここでは、室外熱交換器28の容積Vhoおよびアキュムレータ22の容積Vaがそれぞれ1400〜1600ccであり、大径管30の容積Vtが約300ccである。
膨張弁33は、冷媒圧力や冷媒流量の調節を行うために、大径管30と液冷媒側閉鎖弁37の間の室外ユニット冷媒配管31に設けられ、冷房運転時および暖房運転時のいずれにおいても、冷媒を膨張させる機能を有している。膨張弁33は、制御部80の指令に応じて開度が調整される電動弁である。
液冷媒側閉鎖弁37およびガス冷媒側閉鎖弁38は、手動で開け閉めする手動弁であり、それぞれ、液冷媒連絡配管71およびガス冷媒連絡配管72に接続されている。液冷媒連絡配管71は、室内ユニット40の室内熱交換器42の液側の配管と室外ユニット20の液冷媒側閉鎖弁37との間を接続している。ガス冷媒連絡配管72は、室内ユニット40の室内熱交換器42のガス側の配管と室外ユニット20のガス冷媒側閉鎖弁38との間を接続している。
図6に示す制御部80は、マイクロコンピュータやメモリ等から成り、冷房運転、暖房運転のほか、冷媒を室外ユニット20に集めるポンプダウン運転を実行する。このため、制御部80は、機能部として、冷房運転制御部91、暖房運転制御部92、ポンプダウン運転制御部93などを備えている。
図1において、暖房運転時、四路切換弁26は、点線で示す暖房サイクルの状態となる。すなわち、四路切換弁26が、圧縮機24の吐出側の冷媒配管とガス冷媒側閉鎖弁38とを接続するとともに圧縮機24の吸入側の冷媒配管と室外熱交換器28のガス側の冷媒配管とを接続する。また、膨張弁33は開度を絞られる。その結果、室外熱交換器28が冷媒の蒸発器として機能し、かつ、室内熱交換器42が冷媒の凝縮器として機能する。
図1において、冷房運転時およびポンプダウン運転時、四路切換弁26が、実線で示す冷房サイクルの状態となる。すなわち、四路切換弁26が、圧縮機24の吐出側と室外熱交換器28のガス側の冷媒配管とを接続するとともに圧縮機24の吸入側の冷媒配管とガス冷媒側閉鎖弁38とを接続する。また、膨張弁33は開度を絞られる。その結果、室外熱交換器28が冷媒の凝縮器として機能し、且つ、室内熱交換器42が冷媒の蒸発器として機能する。
上述のように、ポンプダウン運転は、冷房運転のときと同じく、四路切換弁26を実線で示す冷房サイクルの状態として行う運転である。制御部80は、室内ユニット40や冷媒連絡配管71,72にある冷媒を室外ユニット20に封じ込めるポンプダウン運転を、図7および図8に示す4つのステップに分けて行う。
(5−1)
この空気調和装置では、室内熱交換器の容積Vhiが室外熱交換器の容積Vhoよりも大きくなっているが、室外ユニット20が、従来の装置にはない大径管30を備えている。そして、大径管30の容積Vtを、室内熱交換器42の容積Vhiから室外熱交換器28の容積Vhoとアキュムレータ22の容積Vaとを引いた容積、よりも大きくしている。具体的には、
式:容積Vt>容積Vhi−容積Vho−容積Va
を満たすように大径管30の直径や長さを決めている。
この空気調和装置では、従来の装置にも備わっているアキュムレータ22には従来と同様の気液分離機能を持たせているが、大径管30については、気液分離機能を持たせていない。大径管30は、単なる円筒状の管であり、安価に製造・組立ができるため、空気調和装置のコストアップが小さく済んでいる。
この空気調和装置では、室外熱交換器28と膨張弁33との間に大径管30を配置するとともに、ポンプダウン運転の第2液溜めステップの開始時において膨張弁33を全閉状態にしている。このため、第2液溜めステップのときに、オペレータが液冷媒側閉鎖弁37を閉める前から、大径管30および室外熱交換器28に液冷媒が溜まっていく。これにより、ポンプダウン運転の時間短縮が図られている。
室外ユニットにポンプダウン運転によって冷媒を集める場合、従来の装置であれば、液冷媒側閉鎖弁を閉めた状態で圧縮機から室外熱交換器へと冷媒を送るため、室外熱交換器には冷媒が溜まっていくが、圧縮機の吸入側配管に設けられたアキュムレータには冷媒が殆ど溜まらない。
この空気調和装置では、制御部80が、ポンプダウン運転において、第1液溜めステップの後、第2液溜めステップを実行する前に、圧力低下ステップを実行する。圧力低下ステップでは、膨張弁33の開度変更によって段階的にアキュムレータ22の内部の冷媒圧力が下がっていく。
この空気調和装置では、制御部80が、第2液溜めステップを開始するときに、膨張弁33の開度を下限値にし、膨張弁33を全閉状態にしている。さらに、制御部80は、膨張弁33の開度が下限値になった後に液冷媒側閉鎖弁37の閉動作が行われるように、オペレータに対して液冷媒側閉鎖弁37の閉動作を促す報知を行っている。
この空気調和装置では、アキュムレータ22における減圧発泡を抑制するために圧力低下ステップを設けているが、圧力低下ステップに時間をかけすぎると、ポンプダウン運転に要する総時間が長くなってしまう。そこで、空気調和装置の制御部80は、圧力低下ステップを所定時間(120秒)経過後に終了させている。これにより、圧力低下ステップの時間が長くなってしまう事態を回避することができている。
第1液溜めステップでは、液冷媒側閉鎖弁37や膨張弁33を開けた状態で室内熱交換器42から湿りガス冷媒を引いて、アキュムレータ22に冷媒を溜めさせているが、このような湿りガス冷媒を引く状態を長く続けると、アキュムレータ22に溜めきれなくなった液冷媒が圧縮機24へと流れてしまう恐れがある。
この空気調和装置の制御部80は、室内熱交換器42から湿りガス冷媒を引くという通常運転とは異なる第1液溜めステップを行う前に、第1液溜めステップにおける圧縮機24の回転数(30rps)よりも高い回転数(60rps)で圧縮機24を運転させる起動ステップを実行している。この通常運転に近い起動ステップをポンプダウン運転の最初に行っているため、第1液溜めステップでの冷媒の挙動が安定し、ポンプダウン運転前の空気調和装置および冷媒の状態の影響をあまり受けずに第1液溜めステップ以降のステップが良好に実行される。
(6−1)
上記実施形態では、圧力低下ステップを所定時間(120秒)経過後に終了させているが、圧力低下ステップに要する時間を短縮するために、以下のようにすることも可能である。
上記実施形態では、第2液溜めステップ開始後のオペレータに対する液冷媒側閉鎖弁37の閉動作を促す報知を、図示しないLEDの点灯によって行っているが、表示ディスプレイがあればそれを用いて行ってもよいし、他の報知手段があればそれを用いて行ってもよい。
上記実施形態では、扁平多穴管53、差込フィン54およびヘッダ51,52を有する積層型の熱交換器を室外熱交換器28として採用しているが、他の構造を持つ積層型の熱交換器を採用することもできる。
22 アキュムレータ(冷媒容器)
24 圧縮機
28,128 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
30 大径管
31 冷媒配管
33 膨張弁
37 液冷媒側閉鎖弁
38 ガス冷媒側閉鎖弁
40 室内ユニット(利用側ユニット)
42 室内熱交換器(利用側熱交換器)
53,154 扁平多穴管(扁平管)
54,154 フィン(伝熱フィン)
71 液冷媒連絡配管
72 ガス冷媒連絡配管
80 制御部
Claims (7)
- 液冷媒側閉鎖弁(37)と、ガス冷媒側閉鎖弁(38)と、圧縮機(24)と、熱源側熱交換器(28,128)と、膨張弁(33)と、前記圧縮機の吸入側配管に設けられたアキュムレータ(22)と、を有する熱源側ユニット(20)と、
一端が液冷媒連絡配管(71)を介して前記液冷媒側閉鎖弁(37)と結ばれ他端がガス冷媒連絡配管(72)を介して前記ガス冷媒側閉鎖弁(38)と結ばれる利用側熱交換器(42)を有する、利用側ユニット(40)と、
冷媒を前記熱源側ユニット(20)に集めるポンプダウン運転を実行する制御部(80)と、
を備え、
前記制御部(80)は、前記ポンプダウン運転において、前記液冷媒側閉鎖弁(37)を閉めた状態で前記圧縮機(24)から前記熱源側熱交換器(28,128)へと冷媒を送って前記熱源側熱交換器(28,128)の中に冷媒を溜めさせる第2液溜めステップより前に、前記液冷媒側閉鎖弁(37)を開けた状態で前記ガス冷媒連絡配管(72)を介して前記利用側熱交換器(42)から湿りガス冷媒を引いて前記アキュムレータ(22)に冷媒を溜めさせる第1液溜めステップを実行させる、
冷凍装置。 - 前記膨張弁(33)は、前記熱源側熱交換器(28,128)と前記液冷媒側閉鎖弁(37)との間に配置される電動弁であり、
前記制御部(80)は、前記ポンプダウン運転において、前記第1液溜めステップの後、前記第2液溜めステップを実行する前に、前記膨張弁(33)の開度を変更して段階的に前記アキュムレータ(22)内の冷媒圧力を下げる圧力低下ステップを実行する、
請求項1に記載の冷凍装置。 - 前記液冷媒側閉鎖弁(37)は、手動弁であり、
前記制御部(80)は、前記第2液溜めステップを開始するとき或いは開始直前に前記膨張弁(33)の開度を下限値にして、前記膨張弁(33)の開度が下限値になった後に前記液冷媒側閉鎖弁(37)の閉動作が行われるようにオペレータに対して閉動作を促す報知を行う、
請求項2に記載の冷凍装置。 - 前記制御部は、
前記圧力低下ステップを、所定時間経過後に終了させる、
或いは、
前記圧縮機の吸入側配管に設けた圧力センサの出力値に基づいて、前記圧力低下ステップにおける前記膨張弁の開度の変更および前記圧力低下ステップの終了を判断する、
請求項2又は3に記載の冷凍装置。 - 前記制御部(80)は、前記第1液溜めステップを、所定時間経過後に終了させる、
請求項1から4のいずれか1項に記載の冷凍装置。 - 前記制御部(80)は、前記ポンプダウン運転において、前記第1液溜めステップの前に、前記第1液溜めステップにおける前記圧縮機の回転数よりも高い回転数で前記圧縮機を運転させる起動ステップを実行させる、
請求項1から5のいずれか1項に記載の冷凍装置。 - 前記熱源側熱交換器(28,128)の容積は、容積Vhoであり、
前記利用側熱交換器(42)の容積は、容積Vhiであって、前記容積Vhoよりも大きい、
請求項1から6のいずれか1項に記載の冷凍装置。
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