JP2013124528A - 縁無し畳 - Google Patents

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Abstract

【課題】突き膨れが生じにくい縁無し畳の提供。
【解決手段】畳芯材2の上面2aを覆う畳表4の全周を、畳芯材2の側面に沿って折り曲げて畳芯材2の下面2bで畳芯材2に接合し、畳芯材2の側面と畳表4との間に緩衝材8を設ける。
【選択図】図4

Description

本発明は、畳縁が無い縁無し畳に関わり、より詳細には、畳表が畳芯材表面から側面に曲げ加工された縁無し畳に関する。
縁無し畳は、フローリングされて洋風化された住宅の床に多く用いられている。図8を参照して、従来の縁無し畳100は、一般に、畳芯材101と、畳表102と、緩衝シート103と、段差吸収シート104と、緩衝シート105と、剥離防止テープ106とから構成されている。
従来のこの種の縁無し畳100を、例えば、図9に示すように、床に先に敷かれている縁無し畳200に隣接して敷き詰める場合、縁無し畳100により、先に敷かれている縁無し畳200が押されて、図10に示すように、当該縁無し畳200の畳表202にいわゆる突き膨れγが発生し易い。尚、縁無し畳200も、縁無し畳100と同様の構成を備えているのは勿論である。
こうした縁無し畳200の畳表における突き膨れγは、敷き詰めた縁無し畳100,200全体の外観を悪化させ、施工上の問題となる。そのため、こうした縁無し畳における突き膨れγの発生を防止することが望まれる。
尚、特許文献1には、側面に弾性体を設けた縁有り畳の一例が記載されている。この特許文献1に記載した縁有り畳は、その側面に弾性体が設けられている。しかし、特許文献1の畳の場合、畳表が、返し側側面に設けられた縁によって畳上面側で比較的強固に畳芯材に縫付接合されているから、前記弾性体の有無にかかわらず、突き膨れγがほとんど生じない。
特許3478789号公報
本発明者は、縁無し畳における前記突き膨れの問題を解決すべく、鋭意研究した結果、以下のことが判明した。すなわち、縁無し畳100,200では、特許文献1の縁有り畳とは異なり、その畳表102,202が、畳の返し側側面において畳下面側に巻き込まれて畳芯材101,201の下面に接合されているだけである。そのため、縁無し畳200と縁無し畳100とを敷き詰めると、一方の縁無し畳100(200)の返し側側面が他方の縁無し畳200(100)から加圧されて、当該一方の縁無し畳100(200)において突き膨れγが生じやすいことが判明した。
本発明は、上記究明した事実に鑑みてなされたものであって、縁無し畳を敷き詰めても、これら縁無し畳の畳表に突き膨れが生じない、あるいは、生じにくい縁無し畳を提供することを目的とする。
本発明による縁無し畳は、畳芯材の上面を覆う畳表を、前記畳芯材の上面側に接合せず、前記上面から前記畳芯材の側面に沿ってその全周を折り曲げて、前記畳芯材の下面に接合してなる縁無し畳であって、前記畳芯材の前記側面と前記側面を覆う畳表との間に緩衝材を設けたことを特徴とする。
縁無し畳を敷き込み畳として敷き込む際には、縁無し畳は、隣接する他の縁無し畳をその平面方向に沿って押圧する。隣接する他の縁無し畳はこの押圧を受けて圧縮し、この圧縮によって隣接する他の縁無し畳において突き膨れを生じさせようとする力が作用する。
本発明の縁無し畳では、畳芯材の側面とその側面を覆う畳表との間に緩衝材を設けたから、敷き込みに際して前記突き膨れを生じさせようとする圧縮力が作用しても、この圧縮力は前記緩衝材を圧縮変形させる力として作用することにより、上述した圧縮押圧力はこの緩衝材により吸収されてしまう。
その結果、隣接する他の縁無し畳には、前記突き膨れを生じさせる押圧力が作用しなくなり、隣接する縁無し畳には畳表の突き膨れが生じなくなる。
尚、緩衝材は、押圧を受けて圧縮変形するものであれば、その素材は限定されず、例えば、ポリエステル等の繊維からなる不織布や内部に気泡を有する樹脂材を例示することができる。
また、不織布を例にすると、突き膨れを防止するうえでは2.0mm程度の厚みが好ましい。
尚、突き膨れを防止するうえでは、縁無し畳の全周に緩衝材を設けるのが好ましいが、畳の周方向に沿って断続的にその一部に設けてもよい。
さらには、畳厚み方向に沿って縁無し畳の側面全体を覆う形状に緩衝材を設けてもよい。この場合、畳厚み方向に沿って縁無し畳の側面の一部に緩衝材を設けても所要の効果を得られる。
また、前記畳芯材と前記畳表との間にあって前記畳芯材の上面を覆う緩衝シートをさらに備え、前記緩衝シートを前記畳芯材の側面で折り曲げ、その畳芯材の側面に存在する前記緩衝シート部分を前記緩衝材としてもよい。
このように前記緩衝シート部分を前記緩衝材とした場合、従来から畳の構成要素として汎用されている緩衝シートを折り曲げて緩衝材とするので、別途に、緩衝材を用意する手間と緩衝材を別途貼付ける手間とが不要となり、本発明を実施するのに必要となる部品点数および製造時の工数の削減が可能となる。
尚、前記緩衝材を前記畳芯材の框側側面に設けてもよい。それは次の理由によっている。前記突き膨れは返し側側面どうしを結ぶ方向には生じやすく、框側側面どうしを結ぶ方向には以下の理由で生じにくい。すなわち、畳表を構成する藺草は、藺草それぞれがイ筋方向に沿って配置されて目筋方向に沿って配列されている。したがって、目筋方向に沿って緩衝材が圧縮すると、その圧縮は藺草の配列方向に沿って畳表に伝わり、イ筋方向に沿って緩衝材が圧縮するとその圧縮は藺草の長手方向に沿って畳表に伝わる。
目筋方向に沿った圧縮を受けた畳表は、隣接する藺草間の隙間を若干狭めたり、藺草の配列をすこし蛇行させたりすることで、その圧縮を吸収する。そのため、目筋方向、すなわち、框側側面どうしを結ぶ方向で突き膨れはほとんど生じない。
さらには、畳の敷き込みの際に生じる緩衝材の圧縮は畳の目筋方向の全体寸法に比して微少であってその圧縮を吸収する際に生じる藺草配列の蛇行は少しばかりとなる。以上により畳表の見た目の平坦性もほとんど変化しない。
一方、イ筋方向に沿って圧縮を受けた畳表では、藺草間の隙間を狭めたり、藺草の配列を蛇行させたりして圧縮を吸収することができず、藺草それぞれが長手方向に凸状に湾曲変形することで圧縮を吸収する。
そのため、イ筋方向、すなわち、返し側側面どうしを結ぶ方向では、藺草の湾曲変形により突き膨れが生じる。突き膨れにより藺草に生じる変位は藺草長手方向中央部位において最大となるが、その際の最大変位量、すなわち、畳芯材からの浮き上がり量は、畳表に加わる圧縮が微少であっても比較的大きなものとなり、その結果として見た目にも目立つ突き膨れが生じる。
そこで、本発明では、畳芯材の側面と畳表との間に緩衝材を設け、緩衝材を畳芯材の框側側面に選択的に設けることで、緩衝材の圧縮方向を目筋方向に限定している。
これにより、緩衝材の圧縮に起因してその縁無し畳自身で生じる畳表の突き膨れを防止でき、さらには畳表における藺草の配列間隔を縮めたり配列をすこし蛇行させたりすることでその圧縮を吸収するので、畳表の見た目の平坦性もほとんど変化しなくて済む。
このように本発明では、隣接する他の縁無し畳での突き膨れの発生を防止することができるうえ、その縁無し畳自身における突き膨れの発生も防止することができる。
なお、緩衝材を畳芯材の框側側面に設ける態様は、経糸と模造藺草とを織ってなる畳表を備えた縁無し畳に実施するのがさらに好ましい。
縁無し畳では、天然藺草の畳表に替わって模造藺草の畳表が用いられることが多い。模造藺草は、ポリオレフィン樹脂やポリプロピレン系樹脂等の樹脂材料からなる。
模造藺草を用いるのは次のような理由によると考えられる。すなわち、天然藺草は、色艶に若干優れるものの、耐摩耗性などの耐久性が劣ることや変色が早いなどの欠点を有しており、さらには、近年主流となっている高気密、高断熱の住宅構造では結露を引き起こしやすく、吸水、吸湿によってカビやダニが発生するうえ、腐敗などが生じやすい欠点を有している。これに対して模造藺草は樹脂製の工業製品であって上述した欠点がないため、縁無し畳において多用されつつある。
このような特徴を有する模造藺草からなる畳表は、模造藺草が常温では変形加工しにくいという特徴を有している。そのため、畳表をイ筋方向の両側面、すなわち返し側側面で折り曲げ加工する際には、返し側側面において加熱金型等を用いて畳表を200度程度に加熱したうえで模造藺草それぞれを折り曲げ処理する。したがって、緩衝材を返し側側面に設けた構成では、折り曲げ処理の際に加えられる熱が模造藺草を介して緩衝材に伝搬して緩衝材を変性させてしまう。そのため、変性後の緩衝材は機能しなくなる。
これに対して畳表を目筋方向の両側面、すなわち框側側面で折り曲げ加工する際には、畳表を框側側面において模造藺草の配列方向と直交する方向に折り曲げることになる。これにより、模造藺草の配列を直線状からL字状に変更することで折り曲げを実施でき、模造藺草それぞれを折り曲げ処理する必要がなくなって、その結果として上述した加熱処理が全く不要となる。
このような理由により、緩衝材を畳芯材の框側側面に設ける態様を模造藺草からなる畳表を有する縁無し畳に実施した場合、突き膨れ防止用の緩衝材を有する縁無し畳を熱変性に起因する緩衝材の機能不全を来たすことなく製造することが可能となる。
上記作用効果を有する本発明は、前記畳芯材は方形形状を有しており、前記畳表はイ筋方向を前記畳芯材の側面と並行させて配置されている、という構成を備えた縁無し畳において実施するのが好ましく、そうすれば、上述した作用効果がさらに顕著になる。
以上の作用効果を有する本発明の縁無し畳は、複数整列されて床もしくは枠体に敷き込まれるものとして使用される場合に最良の効果を奏する。
さらには、隣接配置される縁無し畳どうしは、前記イ筋方向を互いに直交させて配置されるものである、とするのがより好ましく、そうすれば、隣接し合う全ての縁無し畳どうしが框側側面と返し側側面とを対向させて配置されることになる結果、全ての縁無し畳において、縁無し畳自身で生じる突き膨れと、隣接する縁無し畳で生じる突き膨れとを確実に防止することができる。
イ筋方向を互いに直交させて縁無し畳を配置する場合、前記畳芯材を正方形形状とするのがより好ましく、そうすれば、敷き込み後の複数の縁無し畳全体において畳表のイ筋によって生じる形状が正方形の市松模様となってデザイン上、見映えもよくなる。
本発明によれば、畳芯材の前記側面と前記側面を覆う畳表との間に緩衝材を設けたので、縁無し畳の突き膨れを確実に防止することができる。
図1は本発明の一実施形態の縁無し畳の平面図である。 図2は図1のA−A線断面図である。 図3は図1のB−B線断面図である。 図4は畳表の要部拡大斜視図である。 図5は実施の形態の縁無し畳を敷き込む際の第1の状態を示す要部拡大断面図である。 図6は実施の形態の縁無し畳を敷き込む際の第2の状態を示す要部拡大断面図である。 図7は実施形態の縁無し畳を敷き詰めた状態を示す平面図である。 図8は縁無し畳の従来例を示す断面図である。 図9は図8の縁無し薄畳を敷き詰める状態の図である。 図10は図8の縁無し畳を敷き詰めた場合の突き膨れを示す図である。
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態にかかる縁無し畳を詳細に説明する。図1は、実施形態の縁無し畳の平面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は、図1のB−B線断面図である。実施形態の縁無し畳1は、半畳(約90cm四方)で厚み10〜25mm程度の正方形形状を有する薄畳である。
縁無し畳1は、畳芯材2と、緩衝シート3と、畳表4と、段差吸収シート5と、下面緩衝シート6と、剥がれ抑止テープ7とを備える。
畳芯材2は、インシュレーションボードやミディアムデンシティファイバーボードなどの木質繊維板、ベニヤコア合板、パーティクルボード、プラスチック発泡体等からなる。また、畳芯材2は、縁無し畳1より若干小さい平面と厚みとを有する平板形状を有する。
緩衝シート3は、例えば、ポリエステル等からなる厚み2mm程度の不織布であって、畳芯材2の上面2aの全面に貼着されている。緩衝シート3はこの他、天然ゴム、合成ゴム、発泡樹脂等から構成することができる。緩衝シート3は弾性変形により圧縮可能な材料であればよいが、畳全面に敷設されるものであるため、透湿性を有する材料であるのが好ましく、その点から、緩衝シート3は不織布が最適である。
畳表4は、図4に示すように、麻糸等からなる複数の経糸4aと複数の模造藺草4bとを織った茣蓙からなる。模造藺草4bは、内部に空気層を形成したポリオレフィン樹脂やポリプロピレン系樹脂等からなり、天然藺草を模した表面形状と太さを有する極太の糸形状を有している。なお、図4以外の図面においては、畳表4の構造は簡略して描かれており、これらの図面において畳表4は、模造藺草4bを並列配置したものとして表わされている。
畳表4は、イ筋方向αと目筋方向βとが畳芯材2の各側面と並行になる向きで配置されている。畳表4は、畳芯材2より一回り大きい平面形状を有しており、畳芯材2の上面2aを覆って配置されている。
畳表4の端部は、全周にわたって畳芯材2の側面に沿って折り曲げられ、さらに畳芯材2の下面2b側に折り曲げられている。具体的には、畳芯材2には、目筋方向βの両端にある框側側面2c,2cと、イ筋方向αの両端にある返し側側面2d,2dとがある。また、畳表4には、目筋方向βの両端にある目筋側端部4cと、イ筋方向αの両端にあるイ筋側端部4dとがある。
框側側面2c,2cにおいて畳表4の目筋側端部4cは、框側側面2cに沿って折り曲げられ、さらに、下面2b側に折り曲げられている。同様に、返し側側面2d,2dにおいて、畳表4のイ筋側端部4dは返し側側面2dに沿って折り曲げられ、さらに下面2b側に折り曲げられている。
このようにして、畳芯材2の下面2b側に折り曲げられた畳表4の端部4c、4dは、畳芯材2に接合されている。接合は例えば、鋲打ち機により実施される。
段差吸収板5は、畳表4と同等の厚みを有する板材から構成されており、畳表4の端部4c、4dが存在しない畳芯材2の下面2bの中央部位に貼着されている。段差吸収板5が貼着されることで、畳芯材2の下面2bはほぼ面一となっている。面一となった下面2bは下面緩衝シート6によって覆われており、下面緩衝シート6の端部には剥がれ抑止テープ7が貼着されている。
緩衝シート3は、目筋方向βに沿って畳芯材2より若干大きい。また、緩衝シート3の框側端部3aは、畳芯材2の框側側面2cで折り曲げられて畳芯材2の框側側面2cを覆っている。框側側面2cを覆う緩衝シート3の框側端部3aは、緩衝材8を構成している。
緩衝材8は、框側側面2cの全面を覆って設けるのが最適であるが、框側側面2cの一部に設けてもよい。框側側面2cの一部に設ける場合、框側側面2cの全周であるものの框側側面2cの上側だけに設けるのが好ましい。このようにして設けられることで、緩衝材8は框側側面2cにおいて畳芯材2と畳表4との間に介在する。
以上のように構成される縁無し畳1は、次のようにして製造される。すなわち、畳芯材2の上面2aに緩衝シート3を配置する。その際、緩衝シート3の框側端部3aは畳芯材2の框側側面2cから外側に延出するように配置する。
さらに緩衝シート3の上に畳表4を配置したうえで、まず畳表4の目筋側端部4cを畳芯材2の框側側面2cに沿って折り曲げ、さらに畳芯材2の下面2bに沿って折り曲げる。
このときの畳表4の折り曲げは、模造藺草4bの配列方向に沿って行われるため、経糸4aは折れ曲がるものの模造藺草4b自身が折れ曲がることがなく、単に模造藺草4bの配列方向が90度屈曲するだけである。そのため、この方向での畳表4の折り曲げは極めて容易に行うことができる。
以上のような目筋側端部4cにおける畳表4の折り曲げにより、目筋側端部4cと畳芯材2の框側側面2cとの間に配置されている緩衝シート3の框側端部3aは、畳芯材2の框側側面2cに沿って自ずと折れ曲がる。
このとき、框側側面2cにおいて畳芯材2と畳表4との間には緩衝シート3が存在しているが、折り曲げの際には全く加熱処理が行われないので緩衝シート3が変性して緩衝特性を劣化させることもない。この状態で、畳表4の目筋側端部4cを畳芯材2の下面2bに接合する。接合は、釘打ち機等で行われる。
次に、畳表4のイ筋側端部4dの両方を、畳芯材2の返し側側面2dに沿って折り曲げ、さらに畳芯材2の下面2bに沿って折り曲げる。このときの畳表4の折り曲げは、模造藺草4bの長手方向に沿って行われるため、模造藺草4b自身を折り曲げる処理が必要となる。
模造藺草4bは、ポリオレフィン樹脂やポリプロピレン系樹脂等の樹脂材料からなるため、常温で折り曲げ処理することができない。そのため、返し側側面2dにおいて畳芯材2と畳表4とを金型に挿入して200℃程度に加熱しながら折り曲げ処理される。このとき、返し側側面2dにおいて畳芯材2と畳表4との間には緩衝シート3が存在しないので、折り曲げの際に加えられる熱(200℃程度)によって緩衝シート3が変性して緩衝特性を劣化させることもない。この状態で、畳表4のイ筋側端部4dを畳芯材2の下面2bに接合する。接合は、釘打ち機等で行われる。
次に、畳芯材2の下面2bの中央部に段差吸収板5を貼着しさらに段差吸収板5を覆って畳芯材2の下面2bに下面緩衝シート6を貼着し、最後に下面緩衝シート6の周囲に剥がれ抑止テープ7を貼着することで縁無し畳1が完成する。
次に、本実施形態の縁無し畳1の敷き込みについて説明する。
縁無し畳1は、図5、図6に示すように、その框側側面1aが、隣接する他の縁無し畳1’の返し側側面1bに当接する向きで整列されて、枠体10を有する床等に敷き込まれる。なお、住居等に床においては、その側壁が枠体10となる。また、側壁とは別に床に枠体10’を別途敷設したうえで、この枠体10’に縁なし畳1を敷き込んでもよい。
この敷き込みに際して、縁無し畳1は、隣接する他の縁無し畳1’を押圧してその平面方向に沿って押圧する。隣接する他の縁無し畳1’はこの押圧を受けて圧縮し、この圧縮によって隣接する他の縁無し畳1’において突き膨れγが生じる可能性がある。
しかしながら、縁無し畳1では、畳芯材2の框側側面2cと畳表4との間に緩衝材8を設けることで、敷き込みに際して緩衝材8を圧縮変形させる。具体的には、非圧縮時に厚みh1を有する緩衝材8を、厚みh2(h2<h1)にまで圧縮することにより、上述した押圧力を吸収して隣接する他の縁無し畳1’に押圧力が及ぶことを防ぐことができる。その結果、隣接する他の縁無し畳1’では、畳表4の突き膨れγが生じにくくなる。
このように緩衝材8を圧縮変形させることで隣接する他の縁無し畳1’で突き膨れγが生じることを防止するのであるが、緩衝材8を設ける縁無し畳1自身においても、緩衝材8を圧縮する力が畳表4に伝わって突き膨れγが生じる可能性がある。前述したように、突き膨れγは畳表4のイ筋側端部4dどうしを結ぶ方向には生じやすく、目筋側端部4cどうしを結ぶ方向には生じにくいという特性がある。縁無し畳1では、畳芯材2の框側側面2cに緩衝材8を選択的に設けることで、緩衝材8の圧縮方向を目筋方向βに限定している。
これにより、緩衝材8の圧縮に起因して、その縁無し畳1自身で生じる畳表8の突き膨れγを防止でき、さらには畳表8における模造藺草4bの配列間隔を縮めたり配列をすこし蛇行させたりすることでその圧縮を吸収するので、畳表4の見た目の平坦性もほとんど変化しない。
このように縁無し畳1では、隣接する他の縁無し畳1’での突き膨れγの発生を防止することができるうえ、その縁無し畳1自身における突き膨れγの発生も防止することができる。
上述した畳の敷き込みを実施するために、図7に示すように、隣接配置される縁無し畳どうし1、1’は、イ筋方向αを互いに直交させて配置される。
このように配置すれば、隣接し合う全ての縁無し畳どうしが框側側面1aと返し側側面1bとを対向させて配置されることになる結果、全ての縁無し畳1、1’,…において、縁無し畳1自身で生じる突き膨れγと、隣接する他の縁無し畳1’で生じる突き膨れγとを確実に防止することができる。
さらには、正方形状を有する縁無し畳1を、このように配置することで、敷き込み後の複数の縁無し畳1、1’、…全体において畳表4のイ筋によって生じる形状が正方形の市松模様となってデザイン上の見映えもよくなる。
以上説明したように、本実施形態では、畳芯材2の側面とその側面を覆う畳表4との間に緩衝シート3を設けたので、敷き込みに際して、隣接する縁無し畳への圧縮力は、緩衝シート3を圧縮変形させる力として作用し、緩衝シート3により吸収されてしまう。その結果、本実施形態では、隣接する他の縁無し畳には、突き膨れを生じさせる押圧力が作用しないので、隣接する縁無し畳には畳表の突き膨れが生じなくなる。
1 縁無し畳
1a 框側側面
1b 返し側側面
2 畳芯材
2a 上面
2b 下面
2c 框側側面
2d 返し側側面
3 緩衝シート
3a 框側端部
4 畳表
4a 経糸
4b 模造藺草
4c 目筋側端部
4d イ筋側端部
5 段差吸収板
6 下面緩衝シート
7 剥がれ抑止テープ
8 緩衝材
10 枠体
α イ筋方向
β 目筋方向
γ 突き膨れ

Claims (8)

  1. 畳芯材の上面を覆う畳表を、前記畳芯材の上面側に接合せず、前記上面から前記畳芯材の側面に沿ってその全周を折り曲げて、前記畳芯材の下面に接合してなる縁無し畳であって、
    前記畳芯材の前記側面と前記側面を覆う畳表との間に緩衝材を設けた、縁無し畳。
  2. 前記畳芯材と前記畳表との間にあって前記畳芯材の上面を覆う緩衝シートを備え、前記緩衝シートを前記畳芯材の側面で折り曲げて前記緩衝材とした、請求項1に記載の縁無し畳。
  3. 前記緩衝材を、前記畳芯材の框側側面に設けた、請求項2に記載の縁無し畳。
  4. 前記畳表が、経糸と模造藺草とを織ったものである、請求項3に記載の縁無し畳。
  5. 前記畳芯材が、方形形状を有し、前記畳表が、イ筋方向を前記畳芯材の側面と並行させて配置されている、請求項3または4に記載の縁無し畳。
  6. 当該縁無し畳が、複数整列されて床または枠体に敷き込み配置されるものである、請求項1ないし5のいずれかに記載の縁無し畳。
  7. 隣接配置される当該縁無し畳どうしが、前記イ筋方向を互いに直交させて配置されるものである、請求項6に記載の縁無し畳。
  8. 当該縁無し畳が、正方形形状を有している、請求項7に記載の縁無し畳。
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