JP2013124520A - 建材 - Google Patents

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Abstract

【課題】接触温感を有した塗膜を備えた建材を提供する。
【解決手段】基材1の表面に、平均粒子径10μm以上の粒子3を含有する硬化性樹脂組成物で構成される塗料の塗膜2を備える。その塗膜2の十点平均粗さRz(JIS B 0601:1994)が10μm以上である。また、30℃に設定された面積9cm、質量9.79gの純銅板を表面温度20℃に設定された塗膜2に10gf/cmで接触させた際の、前記純銅板の熱量が塗膜2に移動する熱流のピーク値QMAXが、0.3W/cm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、建材に関する。
硬化性樹脂組成物で構成される塗料の塗膜を基材表面に備えた建材で形成される床材のうえを冬場などに素足で歩くなどして床材表面に触れると、冷たさを感じ、不快に感じることがある。このため、人体の床材への接触時に冷たさを感じさせないか冷たさを感じ難い床材、つまり接触温感を有する床材の開発がこれまでに試みられている。例えば、基材表面に多孔質の釉薬層を有した建材(例えば、特許文献1参照)が提案されている。また、基材表面に、ガラスバルーン、シリカバルーン等の中空粒子を含有する断熱層を備えた建材(例えば、特許文献2参照)も提案されている。
これらの建材はいずれも建材内部に空気層を取り込むなどして熱伝導率を低下させており、接触温感を有する。
特開平5−17271号公報 特開2005−299281号公報
しかしながら、特許文献1の建材は釉薬を高温で焼成して釉薬層を形成するため、釉薬が焼成するほどの高温をかけることができない硬化性樹脂組成物で構成される塗料に、特許文献1の技術を適用することができない。また、特許文献2の技術を硬化性樹脂組成物で構成される塗料に適用してガラスバルーン、シリカバルーン等の中空粒子を含有する塗膜を基材の表面に形成すると、バルーン独特の白さの影響により建材の意匠性が損なわれてしまうことがある。
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、接触温感を有した塗膜を備えた建材を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の建材は、基材の表面に、平均粒子径10μm以上の粒子を含有する硬化性樹脂組成物で構成される塗料の塗膜を備え、前記塗膜の十点平均粗さRz(JIS B 0601:1994)が10μm以上であり、かつ、30℃に設定された面積9cm、質量9.79gの純銅板を表面温度20℃に設定された前記塗膜に10gf/cmで接触させた際の、前記純銅板の熱量が前記塗膜に移動する熱流のピーク値QMAXが、0.3W/cm以下であることを特徴とする。
この建材においては、前記粒子の平均粒子径が25μm以上であることが好ましい。
本発明によれば、接触温感を有した塗膜を備えた建材を得ることができる。
本発明の建材の一実施形態を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る建材の実施形態を説明する。
図1は、本発明の建材の一実施形態を示す断面図である。
本実施形態の建材は、床材等の住宅用建材に適用可能であり、図1に示されるように、板状の基材1の表面に、硬化性樹脂組成物で構成される塗料の塗膜2を備える。
基材1としては、木質素材のもの、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂等の樹脂素材のもの、セラミック等の無機質素材のもの等が挙げられる。木質素材のものとしては、合板、パーティクルボード(Particle Board)、中密度繊維板(Medium Density Fiberboard:MDF)、木粉と樹脂の混合物を板状に成形して形成される混合ボード(Wood Plastic Board:WPB)等を挙げることができる。または、これらを複合したものを基材1とすることもできる。例えば、合板の表面にMDFやWPBを接着して複合化したものを基材1として使用することができる。板状の木質素材のものを基材1として用いた場合には、建材は木質板として得る。
基材1は表面に化粧材を有していてもよい。化粧材としては、木目模様などが印刷された樹脂製の化粧シート、木質単板である突き板等が挙げられる。
基材1表面の塗膜2は、硬化性樹脂組成物で構成される塗料の硬化塗膜であり、後述する各種の方法で塗料を基材1表面に塗工した後、硬化処理して形成される。この塗膜2は、建材の最表面を構成する塗膜層である。基材1表面に汎用の下塗り塗料、もしくはさらに中塗り塗料を塗工して、基材1表面に順次、下塗り塗料の塗膜、中塗り塗料の塗膜を形成し、その上に上記の塗膜2を形成するようにしてもよい。
本実施形態の建材の塗膜2は、十点平均粗さRz(JIS B 0601:1994)が10μm以上とされている。また、30℃に設定された面積9cm、質量9.79gの純銅板を表面温度20℃に設定された塗膜2に10gf/cmで接触させた際の、前記純銅板の熱量が塗膜2に移動する熱流のピーク値QMAXが、0.3W/cm以下とされている。Rz及びQMAXが上記した範囲内である塗膜2は、素足などが触れた際に冷たさを感じ難いなど接触温感を有する。また、この塗膜2は、後述する粒子3を含有する硬化性樹脂組成物で構成される塗料で形成されているため所定の強度を有するなど耐久性も備える。したがって、図1に示される建材は、接触温感及び耐久性を有した塗膜2を備えている。
Rzの上限値は、触れた際のざらつきを抑える理由から25μmとすることができる。また、QMAXは小さいほど好ましいが経済的に製造可能な理由から、下限値は0.3W/cmとすることができる。
一方、Rz又はQMAXが上記した範囲外である場合、素足などが触れた際に冷たさを感じ、不快感を生じさせる。
Rz(単位:μm)は、市販の表面粗さ計を用いてJIS B 0601:1994に準拠した方法で測定することができる。QMAX(単位:W/cm)も市販の装置で測定することができる。例えばカトーテック株式会社製の精密迅速熱物性測定装置KES−F7(サーモラボII B)を用いて雰囲気温度15〜25℃の環境下でQMAXを測定する。
塗料を構成する硬化性樹脂組成物は、硬化性樹脂を含有し、この硬化性樹脂は塗膜耐久性の点から架橋可能なものであることが好ましい。硬化性樹脂は、例えば、熱硬化性樹脂、活性エネルギー硬化型樹脂等が挙げられる。具体的には、熱硬化性樹脂として、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂や、シリコーン樹脂等が挙げられる。また、活性エネルギー硬化型樹脂として、紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等が挙げられる。
このような硬化性樹脂組成物の中で活性エネルギー硬化型樹脂を用いたものは、短時間で硬化し、耐久性を有する塗膜2が容易に得られるので、建材の製造には好ましいものとして例示される。
活性エネルギー硬化型樹脂は、従来公知のものを含め各種のものが候補となり、いわゆる反応性オリゴマー及び反応性モノマーの少なくとも1種を含有する。
反応性オリゴマーは、これを硬化性樹脂組成物に配合することで、耐汚染性や耐擦傷性などの塗膜強度を向上させることができる。反応性オリゴマーは、好ましくは1分子中に2個以上のアクリロイル基またはメタクリロイル基を有する光硬化性(メタ)アクリレートモノマーを重合して得られる樹脂である。反応性オリゴマーとしては、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、シリコーン(メタ)アクリレート、アクリル酸エステル共重合体の側鎖にアクリロイル基またはメタクリロイル基を導入した共重合系(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、フッ素含有オレフィンから誘導されるユニット、重合性不飽和基含有シリコーンから誘導されるユニット、または水酸基含有不飽和エーテルから誘導されるユニットを含有する共重合体であってもよい。
反応性オリゴマーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。好ましくは、1分子中に3個以上のアクリロイル基を有するウレタンアクリレートまたはエステル変性されたエポキシアクリレートが用いられる。
反応性オリゴマーの分子量(Mw)は、好ましくは500〜4000の範囲内である。分子量(Mw)を500以上とすることで、十分な塗膜強度とすることができるので好ましい。分子量(Mw)を4000以下とすることで、硬化性樹脂組成物の粘度と耐汚染性との良好なバランスを得ることが容易となるので好ましい。
反応性オリゴマーの配合量は、硬化性樹脂組成物全量に対して好ましくは10質量%以上90質量%以下、より好ましくは20質量%以上90質量%以下である。配合量を10質量%以上とすることで、十分な塗膜強度とすることができるので好ましい。配合量を90質量%以下とすることで、塗膜が硬くなり過ぎず、脆くなりにくくなるので好ましい。
上記の反応性モノマーは、反応性希釈剤や架橋剤として用いられる。反応性モノマーの具体例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルホルムアミド、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、イソボニルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、1,4ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールアクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,10−デカンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、グリセリントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(ヘキサ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の反応性モノマーの中でも、1〜3個の(メタ)アクリロイル基を有するTg(ガラス転移温度)100℃以上のモノマーは、これを硬化性樹脂組成物に配合することで、塗膜の耐汚染性、耐擦傷性、耐クラック性をともに向上させることができる。このようなTg100℃以上のモノマーとしては、例えば、イソボニルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、アクリロイルモルフォリン、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
反応性モノマーの配合量は、硬化性樹脂組成物の低粘度化を実現するとともに、他の塗膜物性も確保する点からは、硬化性樹脂組成物中の樹脂成分(例えば、硬化性樹脂)に対して好ましくは3質量%以上45質量%以下、より好ましくは5質量%以上40質量%以下である。
硬化性樹脂組成物は、平均粒子径10μm以上の粒子3を含有する。ここで、「平均粒子径」は、レーザー回折・散乱法によって測定した粒度分布における積算値50%での粒径を指す。かかる平均粒子径を有する粒子3を用いることにより、塗膜2表面に凹凸が形成される。この凹凸が、人体の建材への接触時、その接触面積を低下させ、熱の移動を少なくし、冷たさを感じ難くしている。また、その塗膜2は所定の強度を有するなど耐久性も備えている。粒子3の平均粒子径は15μm以上、より好ましくは25μm以上であることが好ましい。これによって、より冷たさを感じ難くすることができる。粒子3の平均粒子径の上限値は、例えば、接触時のざらつきを抑える点より50μmである。粒子3の平均粒子径のより好ましい範囲は15μm以上30μm以下である。
平均粒子径10μm未満の粒子は塗膜の表面形状にあまり寄与せず、塗膜表面に凹凸が形成されたとしてもその凹凸の程度は微小である。このため、人体の建材への接触時、その接触面積の低下度合いは小さく、熱の移動量をあまり低減できず、冷たさを感じる。また硬化性樹脂組成物中で凝集しやすくなるため、分散が困難となり硬化性樹脂組成物の粘度が上昇してしまい、ハンドリング性が低下するという問題も有する。
粒子3としては、無機材料で構成される中実の無機系粒子や有機材料で構成される中実の有機系粒子が挙げられる。無機系粒子の具体例として、シリカ硫酸バリウム、タルク、チタン、マイカ、アルミナ等を挙げることができる。有機系粒子としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリスチレン等の有機材料で構成されるものを挙げることができる。粒子3は、複数種を併用することができる。このような中実の粒子3を用いるため、上記した特許文献2のような中空粒子を用いるものに比べて、耐久性を有した塗膜となる。
有機系粒子は、真球度がより高く、粒度分布がよりシャープで、より均一な粒子径を有する球状の粒子を得ることができるので好ましい。このような有機系粒子は、硬化性樹脂組成物に含まれる後述する溶剤等の影響をあまり受けることなく塗膜2の表面形状をより効果的にコントロールすることができる。
アクリル樹脂で構成される有機系粒子を使用した場合は、硬い感触の塗膜2が得られ、ウレタン樹脂で構成される有機系粒子を使用した場合には柔らかい感触の塗膜2が得られるので、用途に応じて適宜使い分けて使用すればよい。
アクリル樹脂で構成される有機系粒子は、官能基としてビニル基等の架橋性の官能基をもつモノマーを重合することによって得ることができる。例えば、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、アクリロニトリル等のビニル系モノマーを用いることができる。また耐溶剤性を向上させるためエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート等の架橋性モノマーを併用することができる。この場合、ビニル系モノマー全体に対して0.5質量%以上30質量%以下の範囲内で架橋性モノマーを配合することができる。
ウレタン樹脂で構成される有機系粒子は、例えばイソシアネート化合物とポリヒドロキシ化合物を反応させ、粒子状に形成させることによって得ることができる。また、ポリスチレンで構成される有機系粒子は、公知のスチレンを主体とするモノマーの懸濁重合方法によって得ることができる。
平均粒子径10μm以上の粒子は、硬化性樹脂組成物中の樹脂成分の配合量と粒子の配合量との合計量に対して5質量%以上30質量%以下の範囲で含有することができる。より好ましい範囲は10質量%以上20質量%以下の範囲が望ましい。粒子の含有量を5質量%以上とすることにより、塗膜の表面形状をより効果的にコントロールでき、接触温感を有する塗膜をより容易に形成することができる。また、粒子の含有量を30質量%以下とすることにより、塗膜の強度の低下を抑えることができ、耐久性を有する塗膜をより容易に形成することができる。
活性エネルギー硬化型樹脂を使用する場合、硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内において光重合開始剤を配合することができる。
光重合開始剤としては、水素引き抜き型あるいは分子内開裂型のものを用いることができる。
水素引き抜き型の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン/アミン系、ミヒラーケトン/ベンゾフェノン系、チオキサントン/アミン系の光重合開始剤等が挙げられる。
分子内開裂型の光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン型、アセトフェノン型、ベンゾフェノン型、チオキサントン型、アシルフォスフィンオキサイド型の光重合開始剤等が挙げられる。中でも、反応性が高いアセトフェノン型の2,2−ジメトキシー2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル、長波長まで吸収端が伸びているアシルフォスフィンオキサイド型のモノアシルフォスフィンオキサイド、ビスアシルフォスフィンオキサイドが好ましい。
光重合開始剤の配合量は、反応性を高め、かつ塗膜物性等も損なわないようにする点からは、硬化性樹脂組成物全量に対して好ましくは1質量%以上10質量%以下、より好ましくは3質量%以上6質量%以下である。
硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲内において、さらに他の添加剤を配合することができる。このような添加剤としては、例えば、ワックス、抗菌剤、防黴剤、非反応性希釈剤、重合禁止剤、艶消し材、消泡剤、沈降防止剤、レベリング剤、分散剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、溶剤等が挙げられる。溶剤としては、アルコール、ケトン、エステル類、アミン類等が挙げられる。中でも、アルコール、ケトン、エステル類等の電子供与性の高い溶剤は、より溶解しやすく好適である。
上記した硬化性樹脂組成物で構成される塗料は、例えば、バーコーター、フローコーター、ロールコーター、吹き付け法、エアレススプレー法、エアスプレー法、刷毛塗り、コテ塗り、浸漬法、引き上げ法、ノズル法、巻き取り法、流し法、盛り付け、パッチング法、グラビアコート法等により、基材1表面に塗工される。基材1への塗工は、自動化により、あるいは手動により行うことができる。また、塗工回数は特に制限はなく、1回でも2回以上でもよい。下塗り塗料、中塗り塗料を塗工する場合も同様に行うことができる。
硬化性樹脂組成物で構成される塗料を基材1表面に塗工した後、硬化処理して塗膜2を形成する。硬化処理は、硬化性樹脂組成物が熱硬化性樹脂を用いたものである場合には熱を供給し、活性エネルギー硬化型樹脂を用いたものである場合には紫外線や電子線等の活性エネルギー線を照射する。
硬化処理して形成された塗膜2は、厚みが好ましくは用いる粒子の平均粒子径と同等か、それより5μm程度薄い範囲が好ましく、例えば平均粒子径が15μmの粒子を用いた場合は、10〜15μmである。塗膜2の厚みをこの範囲内とすることで、粒子が塗膜2の表面にやや飛び出したような形状となり、十点平均粗さRzを10μm以上とすることができると共に、強度等の耐久性をより向上させた塗膜2を確保することができる。
このようにして得られた建材は、基材1表面に接触温感を有した塗膜2を備え、冬場などに素足で歩くなどしてその塗膜2表面に触れても冷たさを感じ難い。また建材は、塗膜2の耐久性も確保されている。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例および比較例で用いた配合成分は以下の通りである。
・反応性オリゴマー
荒川化学株式会社製「ビームセット577」UV硬化型ウレタンアクリレートオリゴマー
・光重合開始剤
Ciba社製「イルガキュア127」
・粒子
粒子1:積水化成製「ARX−15」架橋型アクリル微粒子(平均粒子径15μm)
粒子2:ガンツ化成社製「GM−2801」架橋型アクリル微粒子(平均粒子径28μm)
粒子3:ガンツ化成社製「GM−4003」架橋型アクリル微粒子(平均粒子径40μm)
粒子4:ガンツ化成社製「GM−5003」架橋型アクリル微粒子(平均粒子径50μm)
粒子5:ガンツ化成社製「GM−0401」架橋型アクリル微粒子(平均粒子径4μm)
粒子6:ガンツ化成社製「GM−1001」架橋型アクリル微粒子(平均粒子径10μm)
反応性オリゴマー及び光重合開始剤を表1に示す配合量(質量部)で混合し、十分攪拌した。次いで、表1に示す配合量の粒子を添加し、ディスパーを用いて5分間均一になるように攪拌し、硬化性樹脂組成物で構成される塗料を得た。
市販のアクリル樹脂板(厚み2mm×70mm×150mm:大同理科株式会社製)を基材とし、この基材の表面に上記の塗料をバーコーダー(♯20)を用いて塗布した。次いで、紫外線照射装置(パナソニック電工株式会社製)を用いて紫外線強度500mW/cmの条件でキュアさせることで、基材表面に塗膜が形成された建材を得た。
このようにして得られた建材についてRz及びQMAXを測定した。
[Rzの測定]
ミツトヨ株式会社製の表面粗さ計を用いて、JIS B 0601:1994に準拠した方法でRz(μm)を測定した。
[QMAXの測定]
カトーテック株式会社製の精密迅速熱物性測定装置KES−F7(サーモラボII B)を用いてQMAXを測定した。具体的には、20℃の環境試験室に本装置を設置する。建材も同環境試験室に1時間以上静置して塗膜の表面温度を20℃にする。その建材の塗膜に、30℃の温度に設定された、本装置のセンサに付属した面積9cm、質量9.79gの純銅板を、10gf/cmで接触させ、純銅板の熱量が塗膜に移動する熱流のピーク値QMAX(W/cm)を本装置で測定した。
Figure 2013124520
実施例1〜4、及び比較例1〜7の建材について、塗膜の表面温度を20℃に設定し、その塗膜表面に素手を接触させて接触温感の官能評価したところ、実施例1〜4の建材は比較例1〜7の建材と比べて冷たさを感じ難い建材であることが確認できた。なお接触温感の官能評価は、2枚の建材に数秒づつ素手を接触させて、どちらが暖かく感じるか、冷たく感じるかを比較して評価した。
この結果から、実施例1〜4の建材は、接触温感を有した塗膜を備えた建材であることが確認できた。一方、比較例1〜7の建材は、接触温感を有しない塗膜を備えた建材であることが確認できた。
1 基材
2 塗膜
3 粒子

Claims (2)

  1. 基材の表面に、平均粒子径10μm以上の粒子を含有する硬化性樹脂組成物で構成される塗料の塗膜を備え、前記塗膜の十点平均粗さRz(JIS B 0601:1994)が10μm以上であり、かつ、30℃に設定された面積9cm、質量9.79gの純銅板を表面温度20℃に設定された前記塗膜に10gf/cmで接触させた際の、前記純銅板の熱量が前記塗膜に移動する熱流のピーク値QMAXが、0.3W/cm以下であることを特徴とする建材。
  2. 前記粒子の平均粒子径が25μm以上であることを特徴とする請求項1に記載の建材。
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