JP2013124405A - 多層硬質皮膜 - Google Patents

多層硬質皮膜 Download PDF

Info

Publication number
JP2013124405A
JP2013124405A JP2011274956A JP2011274956A JP2013124405A JP 2013124405 A JP2013124405 A JP 2013124405A JP 2011274956 A JP2011274956 A JP 2011274956A JP 2011274956 A JP2011274956 A JP 2011274956A JP 2013124405 A JP2013124405 A JP 2013124405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
hard coating
multilayer hard
substrate
hardness
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011274956A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5681093B2 (ja
Inventor
Kenji Yamamoto
兼司 山本
Albir A Layyous
エー レイヤス アルビール
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iscar Ltd
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Iscar Ltd
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2011274956A priority Critical patent/JP5681093B2/ja
Application filed by Iscar Ltd, Kobe Steel Ltd filed Critical Iscar Ltd
Priority to EP12857851.5A priority patent/EP2792765B1/en
Priority to PCT/JP2012/082575 priority patent/WO2013089254A1/ja
Priority to CN201280061985.8A priority patent/CN104126025B/zh
Priority to IN4404CHN2014 priority patent/IN2014CN04404A/en
Priority to US14/365,436 priority patent/US9340863B2/en
Priority to KR1020147015483A priority patent/KR101625774B1/ko
Publication of JP2013124405A publication Critical patent/JP2013124405A/ja
Priority to IL233105A priority patent/IL233105B/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5681093B2 publication Critical patent/JP5681093B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】部材の長寿命化を図ることのできる多層硬質皮膜を提供する。
【解決手段】基材2の表面に形成される多層硬質皮膜1であって、Ti1-xSix(Bpqr)[ただし、0.05≦x≦0.4、p≧0、q≧0、r>0、p+q+r=1]からなり、100nm以下の厚みを有するA層11と、Ti1-a-g-bagb[ただし、0.2≦a≦0.5、0.3≦b≦0.6、0≦g≦0.5]、Si1-c-dcd[ただし、0.2≦c≦0.5、0.3≦d≦0.5]、B1-e-fef[ただし、0.03≦e≦0.25、0.3≦f≦0.55]から選ばれる1種以上からなり、2nm以上20nm以下の厚みを有するB層12と、が複数回積層され、積層された前記A層11と前記B層12の厚みの合計が500nm以上であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、成型用の金型、パンチなどの耐摩耗性が必要とされる治工具および機械部品などの、他の部材と摺動する摺動部材や切削工具などの基材の表面に形成される多層硬質皮膜に関する。
摺動部材や切削工具などの基材の表面には、耐摩耗性を向上させて工具寿命を延ばすため、例えば、TiB2、B4C、SiCなどの素材を用いた皮膜が形成されることが一般的に行われている。これらの素材を用いて形成された皮膜はいずれも極めて硬い(〜40GPa)ため、硬質皮膜や多層硬質皮膜(前記した層を複数積層させたものを特にこのように呼んでいる。)などと呼ばれている。TiB2、B4C、SiCの少なくとも一層により硬質皮膜や多層硬質皮膜を形成する技術が特許文献1〜5に記載されている。
特許文献1には、立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体の表面に、TiB2層と、TiB2相およびTiN相の2相混合層と、TiAlN層とを順に積層してなる多層硬質皮膜を形成する旨が記載されている。
また、特許文献2には、所定の直径と長さを有する繊維状の粒が切削工具の表面に対して垂直に配向した繊維状微細組織を有する少なくとも1層のTiB2層を含む硬質皮膜を基材の表面に形成する旨が記載されている。
特許文献3には、立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体の表面に、BCN層と、B4C層と、TiAlN層とを順に積層してなる多層硬質皮膜を形成する旨が記載されている。
さらに、特許文献4には、基材の表面にSiCからなる硬質皮膜を形成する旨が記載されている。
特許文献5には、基材の表面に形成する4A族元素、5A族元素、6A族元素およびAlからなる群の中から選択される1種以上の元素の窒化物または炭窒化物を主成分とする硬質皮膜中に、B4C、BN、TiB2、TiB、TiC、WC、SiC、SiNX(X=0.5〜1.33)およびAl23よりなる群から選択される少なくとも1種の超微粒化合物を含ませる旨が記載されている。
特許文献1〜5のように硬質皮膜や多層硬質皮膜(以下では単に多層硬質皮膜という。)を形成すると、耐摩耗性などを向上させることが可能である。しかし、多層硬質皮膜と基材とでは硬さの差が大きいため密着性が悪く、基材の表面から多層硬質皮膜が剥離等してしまうため、部材の長寿命化を十分に図ることができるとは限らないという問題がある。
このような問題に対して、特許文献1では、立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料を使用することにより密着性を改善し、摺動部材の長寿命化を図っている。また、特許文献3では、立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料からなる工具基体の表面とB4C層の間にBCN層を形成することにより密着性をさらに改善し、摺動部材の長寿命化を図っている。特許文献5では、硬質皮膜中にTiB2、B4C、SiCなどを含ませることにより密着性を改善し、摺動部材の長寿命化を図っている。
特開2010−228032号公報 特許第4184691号公報 特開2010−207922号公報 特開2007−090483号公報 特許第3914687号公報
しかし、特許文献1〜5に記載されているTiB2層およびB4C層には、硬さに優れているものの、耐酸化性はそれほど高くないという欠点がある。そのため、摺動時の高温によって部材が酸化劣化してしまい、部材の長寿命化(例えば、切削工具等であれば工具寿命)を十分に図ることができないという問題がある。
また、特許文献4、5に記載されているSiC層には、硬さおよび耐酸化性に優れているものの、基材との密着性が低いという欠点があるとされている。そのため、部材の長寿命化を図ることができないという問題がある。
本発明は前記状況に鑑みてなされたものであり、部材の長寿命化を図ることのできる多層硬質皮膜を提供することを課題とする。
(1)本発明は、基材の表面に形成される多層硬質皮膜であって、Ti1-xSix(Bpqr)[ただし、0.05≦x≦0.4、p≧0、q≧0、r>0、p+q+r=1]からなり、100nm以下の厚みを有するA層と、Ti1-a-g-bagb[ただし、0.2≦a≦0.5、0.3≦b≦0.6、0≦g≦0.5]、Si1-c-dcd[ただし、0.2≦c≦0.5、0.3≦d≦0.5]、B1-e-fef[ただし、0.03≦e≦0.25、0.3≦f≦0.55]から選ばれる1種以上からなり、2nm以上20nm以下の厚みを有するB層と、が複数回積層され、積層された前記A層と前記B層の厚みの合計が500nm以上であることを特徴とする。
ここで、「基材」は、治具、工具、機械部品(モールド、ダイおよびパンチを含む)のような摺動部材や切削工具の基材と定義される。また、「部材」は、積層硬質皮膜で被覆された基材と定義される。
このように本発明では、高い硬さを有するとともに耐酸化性に優れるA層と、成膜させると結晶性が低くなりアモルファスに近い構造を有するB層と、を積層させて多層構造とすることにより、硬質な皮膜(多層硬質皮膜)を具現している。つまり、A層は、アモルファスに近い構造を有するB層の界面で結晶成長が中断される。そのため、A層の結晶粒径は大きくなり難く、結晶粒が微細化される。結晶粒が微細化されたA層は硬さがより高くなるため、多層硬質皮膜の硬さもより高くなる。また、B層は窒素(N)を所定量含有するため潤滑性やA層との密着性に優れているとともに高い硬さを有している。よって、A層とB層を複数回積層し、500nm以上とすることで、多層硬質皮膜としての耐摩耗性と耐酸化性を確実に向上させることができる。その結果、部材の長寿命化を図ることができる。
(2)前記(1)に記載の多層硬質皮膜は、前記A層を形成するターゲットを取り付けた真空アーク蒸発源と、前記B層を形成するターゲットを取り付けたスパッタリング蒸発源と、を同一チャンバー内に備える成膜装置を用い、前記チャンバー内で前記真空アーク蒸発源と前記スパッタリング蒸発源の前を複数回通過するように前記基材を回転させ、前記真空アーク蒸発源と前記スパッタリング蒸発源を同時に放電して前記基材の表面に前記A層と前記B層を複数回積層させたものであるのが好ましい。
このようにすると、迅速にA層とB層を積層させて多層硬質皮膜を形成させることができるだけでなく、A層とB層の界面での密着性を向上させることができる。
(3)前記(1)または(2)に記載の多層硬質皮膜は、前記表面上に、M1-yAly(Babcd)[ただし、0.05≦y≦0.8、0≦a≦0.2、0≦b≦0.4、0.5≦c≦1、0≦d≦0.2、Mは4A族元素、5A族元素、6A族元素、SiおよびYから選ばれる1種以上の元素]からなる下地層が形成されているのが好ましい。
(4)前記(3)に記載の多層硬質皮膜は、前記下地層の組成に関する組み合わせが、AlCr(CN)、TiAl(CN)、TiCrAl(CN)、AlCrSi(CN)、TiAlSi(CN)、またはTiCrAlSi(CN)であるのが好ましい。
このように、基材の表面上に(3)や(4)に記載した下地層を形成すると、これらの密着性をさらに向上させることができる。その結果、基材のより更なる長寿命化を図ることができる。
(5)前記(1)に記載の多層硬質皮膜は、前記基材が切削工具および/または摺動部材であるのが好ましく、(6)切削工具であるのが好ましく、(7)摺動部材であるが好ましい。
このようにすると、切削工具や摺動部材の耐摩耗性と耐酸化性を確実に向上させることができる。その結果、これらの長寿命化を図ることができる。
(8)さらに、前記(1)に記載の多層硬質皮膜は、前記A層と前記B層が交互に積層されているのが好ましい。
このようにすると、多層硬質皮膜としての耐摩耗性と耐酸化性をより確実に向上させることができる。その結果、部材の長寿命化をさらに図ることができる。
本発明によれば、部材の長寿命化を図ることのできる多層硬質皮膜を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る多層硬質皮膜を説明する模式断面図である。 本発明の第2実施形態に係る多層硬質皮膜を説明する模式断面図である。 成膜装置の概略構成図である。
以下、図1〜3を参照して本発明を実施するための形態(実施形態)について詳細に説明する。
本発明は、部材の表面に形成される多層硬質皮膜であり、その第1実施形態を図1に示す。図1は、例えば、切削工具や摺動部材などの部材10の断面図である。
図1に示すように、第1実施形態に係る多層硬質皮膜1は、基材2の表面上にA層11とB層12を複数回、好ましくは交互に積層している。
A層11は、Ti1-xSix(Bpqr)[ただし、0.05≦x≦0.4、p≧0、q≧0、r>0、p+q+r=1]からなる。
A層11は、高い硬さと耐酸化性を必要とすることから、前記したように、Ti1-xSixにおけるSi(ケイ素)の原子比(原子分率)を0.05〜0.4とする必要がある。Ti1-xSixにおけるSiの原子比が0.05未満になると耐酸化性が低くなるため部材10の寿命が延びない。また、Ti1-xSixにおけるSiの原子比が0.4を超えると非晶質化し、A層11の硬さが低下するため部材10の寿命が延びない。Ti1-xSixにおけるSiの原子比は0.1〜0.3であるのが好ましい。
また、A層11は窒化物(−N)を基本とするが、Bp(p≧0)やCq(q≧0)と規定しているように、B(ホウ素)および/またはC(炭素)を任意に含ませることができる。なお、Bの原子比は0.3以下、Cの原子比は0.6以下とするのが好ましい。BおよびCの原子比がともにこれ以下であれば十分な硬さを維持することができる。
A層11は、後記するようにB層によって結晶粒が微細化され、硬さを高くする効果(結晶粒微細化効果)を奏することができる。本発明においては、Ti1-xSix(Bpqr)の結晶粒微細化のため、その厚みを100nm以下とする必要がある。A層11の厚みが100nmを超えると結晶粒微細化効果は生じず、硬さが低下する。なお、A層11は10〜50nmとするのが好ましく、10〜20nmとするのがより好ましい。
また、A層11は、基材2とB層12の密着性を改善することができる。そのため、多層硬質皮膜1の最下層は、基材2の表面と、基材2に最も近い最下層のB層12の間にA層11を形成するのが好ましい。
B層12は、Ti1-a-g-bagb[ただし、0.2≦a≦0.5、0.3≦b≦0.6、0≦g≦0.5]、Si1-c-dcd[ただし、0.2≦c≦0.5、0.3≦d≦0.5]、B1-e-fef[ただし、0.03≦e≦0.25、0.3≦f≦0.55]から選ばれる1種以上からなる。
B層12は、前記した選択肢から選ばれる1種以上であるので、これらの中から選択される1種類からなるもののほか、適宜に選択される2種類からなるもの、3種類全てからなるものとすることができる。
なお、B層12が、前記した選択肢から2種類からなる場合としては、組成に関する組み合わせがSiCNとTiBNの場合、SiCNとTiBCNの場合、TiBNとBCNの場合、TiBCNとBCNの場合、BCNとSiCNの場合を挙げることができる。多層硬質皮膜1を構成するB層12が2種類のB層12を含む場合、SiCN、TiBCN、およびBCNのうちの2種類でそれぞれ形成することができ、多層硬質皮膜1を構成するB層12は、例えば、SiCNのB層12とTiBNのB層12とすることもできる。
例えば、組成に関する組み合わせがSiCNとTiBNの2種類からなるB層12を形成した多層硬質皮膜1の構成は、基材2の表面上にTiSi(BCN)(A層11)/TiBN(B層12)/TiSi(BCN)(A層11)/SiCN(B層12)のようになり、3種類全てからなるB層12を形成した場合の構成は、基材2の表面上にTiSi(BCN)(A層11)/TiBN(B層12)/TiSi(BCN)(A層11)/SiCN(B層12)/TiSi(BCN)(A層11)/BCN(B層12)のようになる。
B層12を構成する前記した選択肢のうち、TiBN、TiBCNは、潤滑作用を有するBN結合を含むため硬さは必ずしも高くないが、組成に関する組み合わせがTiSi(BCN)からなるA層11と多層構造を形成することで十分に高い硬さを得ることができる。
Ti1-a-g-bagbにおけるBの原子比が0.2〜0.5であると優れた潤滑作用を得ることができるため部材10の寿命を延ばすことができる。Ti1-a-g-bagbにおけるBの原子比が0.2未満になると潤滑作用を得ることができず、また、硬さも低下する。そのため、部材10の寿命が延びない。Ti1-a-g-bagbにおけるBの原子比が0.5を超えると硬さが低下する。そのため、部材10の寿命が延びない。
また、Ti1-a-g-bagbにおけるNの原子比が0.3〜0.6であると、優れた潤滑作用を得ることができる。Ti1-a-g-bagbにおけるNの原子比が0.3未満になると潤滑作用を得ることができず、また、硬さも低下する。そのため、部材10の寿命が延びない。Ti1-a-g-bagbにおけるNの原子比が0.6を超えると硬さが低下するため、部材10の寿命が延びない。
Ti1-a-g-bagbにおけるCの原子比が0.5以下であると、高い硬さを得ることができる。Ti1-a-g-bagbにおけるCの原子比が0.5を超えると、当該B層12中に、金属元素やBと結合していない、未反応のCが析出し、B層12の硬さが低下する。そのため、部材10の寿命が延びない。
B層12を構成する前記した選択肢のうち、SiCNは、SiとNを含むため、A層11のTiSi(BCN)と親和性が高く、密着性に優れる。
Si1-c-dcdにおけるCの原子比が0.2〜0.5であると、高い硬さを得ることができる。Si1-c-dcdにおけるCの原子比が0.2未満の場合および0.5を超える場合のいずれにおいても硬さが低下する。そのため、部材10の寿命が延びない。
また、Si1-c-dcdにおけるNの原子比が0.3〜0.5であると、潤滑作用と高い硬さを得ることができる。Si1-c-dcdにおけるNの原子比が0.3未満の場合および0.5を超える場合のいずれにおいても硬さが低下する。そのため、部材10の寿命が延びない。
B層12を構成する前記した選択肢のうち、BCNは、潤滑作用を有するBN結合を含むため硬さは必ずしも高くないが、TiSi(BCN)を含むA層11と多層構造を形成することで十分に高い硬さを得ることができる。
1-e-fefにおけるCの原子比が0.03〜0.25であると、高い硬さを得ることができる。B1-e-fefにおけるCの原子比が0.03未満の場合および0.25を超える場合のいずれにおいても硬さが低下する。
また、B1-e-fefにおけるNの原子比が0.3〜0.55であると、潤滑作用を得ることができる。B1-e-fefにおけるNの原子比が0.3未満の場合および0.55を超える場合のいずれにおいても硬さが低下する。また、潤滑作用も不十分となるおそれがある。そのため、部材10の寿命が延びない。なお、B1-e-fefにおけるNの原子比は0.05〜0.2であるのが好ましい。
B層12の厚みは、2nm以上20nm以下である。B層12の厚みをこのような範囲とすると、結晶粒微細化効果によりA層11の硬さを高くすることができる。B層12の厚みが2nm未満になると、隣り合うA層11がうまく制御できず、A層12の結晶粒が十分に微細化されない。そのため、A層12の硬さが低下し、それに応じて多層硬質皮膜1の硬さも低下する。そのため、部材10の寿命が延びない。また、B層12の厚みが20nmを超えると、B層12が厚すぎるため多層硬質皮膜1全体の硬さが低下する。そのため、部材10の寿命が延びない。B層12の厚みは5nm以上10nm以下とするのが好ましい。
複数のA層11とB層12が、それぞれ前記した厚みをもって交互に積層されているのが好ましい。
なお、A層11とB層12の繰り返し回数は、例えば、5回以上とすればよいが、15回以上や263回以上などとすることもできる。
また、A層11とB層12の繰り返し形態は、A/B/A/Bとするほかに、A/B1/A/B2/A/B3というように、組成の異なるB層12を積層することも可能であり、またA/B1’/B2’/B3’/Aというように、規定のB層12の膜厚範囲内でB層12の組成を切り換えることも可能である。
積層されたA層11とB層12の厚みの合計は、部材10の長寿命化の観点から500nm以上とする。積層されたA層11とB層12の厚みの合計が500nm未満であると、耐摩耗性を発揮する部分が薄くなるため、部材10の寿命が延びない。積層されたA層11とB層12の厚みの合計が大きいほど寿命が延びるが、この効果はおよそ5000nmを超えて積層されると延びなくなる。そのため、積層されたA層11とB層12の厚みの合計の上限は5000nm程度とするのが好ましい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図2は、例えば、切削工具や摺動部材などの部材20の断面図である。第2実施形態に係る多層硬質皮膜は、図2に示すように、基材2の表面と多層積層皮膜1の間、好ましくは基材2の表面と、最下層となるA層11の間に下地層13を形成している。
かかる下地層13は、M1-yAly(Babcd)[ただし、0.05≦y≦0.8、0≦a≦0.2、0≦b≦0.4、0.5≦c≦1、0≦d≦0.2、Mは4A族元素、5A族元素、6A族元素、SiおよびYから選ばれる1種以上の元素]からなる。
なお、4A族元素としては、Ti(チタン)、Zr(ジルコニウム)、Hf(ハフニウム)が挙げられる。5A族元素としては、V(バナジウム)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)が挙げられる。6A族元素としては、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)が挙げられる。
このような下地層13の組成に関する組み合わせの好ましい例として、AlCr(CN)、TiAl(CN)、TiCrAl(CN)、AlCrSi(CN)、TiAlSi(CN)、またはTiCrAlSi(CN)などが挙げられる。なお、これらの中から選択される下地層13は、前記した原子比をもって構成されることはいうまでもない。
下地層13の組成に関する組み合わせの好ましい例は前記したとおりであるが、本発明で用いることのできる下地層13はこれらに限定されるものではない。例えば、TiAlN、TiN、AlCrN、TiCrAlN、TiAlSiN、AlCrSiN、TiCrAlSiN、NbAlNまたはHfAlNなどの組み合わせであってもよい。
かかる下地層13は、硬さと耐酸化性の観点から、前記したように、M1-yAlyにおけるAl(アルミニウム)の原子比を0.05〜0.8とするのが好ましい。下地層13を形成することによって、基材2と多層硬質皮膜1の密着性を更に高めることが可能となる。M1-yAlyにおけるAlの原子比が0.05未満の場合および0.8を超える場合ともに、M1-yAlyにおけるAlの原子比が前記した数値範囲内である場合と比較して、硬さと耐酸化性が若干劣るため、長寿命化の効果が薄くなる。M1-yAlyにおけるAlの原子比は、より好ましくは0.1〜0.6である。
下地層13は、Nの原子比を0.5〜1とするMの窒化物をベースとするものであり、任意にB、C、Oを含有することができる。Bの原子比は0〜0.2とすることができ、Cの原子比は0〜0.4とすることができ、O(酸素)の原子比は0〜0.2とすることができる。B、C、Oをこの原子比で含む場合、基材2と多層硬質皮膜1の密着性をより更に高めることが可能となる。
下地層13の厚みは、おおむね50nm以上であれば密着性改善の効果を有するが、好ましくは100nm以上であり、より好ましくは500nm以上である。なお、下地層13の厚みは2000nm以下とするのが好ましい。
第1実施形態および第2実施形態として説明した多層硬質皮膜1は、図3に示すように、A層11を形成するターゲットを取り付けた真空アーク蒸発源101と、B層12を形成するターゲットを取り付けたスパッタリング蒸発源102と、を同一チャンバー103内に備える成膜装置100を用いて形成することができる。具体的には、チャンバー103内で複数の真空アーク蒸発源101とスパッタリング蒸発源102の前を交互に通過するように基材2を回転させ、真空アーク蒸発源101とスパッタリング蒸発源102を同時に放電して基材2の表面にA層11とB層12を複数回、好ましくは交互に積層させることができる。
なお、基材2の回転は、チャンバー103内において回転自在に設けられたステージ105に取り付けることよって行うことができる。
真空アーク蒸発源101は、カソード放電型のアークイオンプレーティング蒸発源であれば好適に用いることができる。
スパッタリング蒸発源102は、アンバランスドマグネトロンスパッタリング蒸発源とも呼ばれており、例えば、神戸製鋼所製UBMS202を好適に用いることができる。
なお、図3では、真空アーク蒸発源101とスパッタリング蒸発源102を2つ備えた成膜装置100を示しているが、これらをそれぞれ3つ備え、かつ交互に配置したものであってもよい。
このようにして形成された多層硬質皮膜1は、複数のA層11とB層12の密着性を高くすることができる。また、基材2を回転させて真空アーク蒸発源101とスパッタリング蒸発源102の前方を複数回、好ましくは交互に通過させるだけでA層11とB層12を積層させることができる。つまり、A層11とB層12を迅速かつ簡便に積層させることができる。
なお、図3に示すように、成膜装置100には、真空ポンプ(図示せず)と、ガス供給機構104と、前記したステージ105と、ヒータ106と、バイアス電源107と、スパッタ電源108と、アーク電源109とを備えている。
成膜装置100では、実施する成膜プロセスに応じて、Ar、N2、CH4などのガスがガス供給機構104からチャンバー103内に供給される。なお、図3に示されているMFC1〜MFC4は、マスフローメータである。真空ポンプ(図示せず)によって、チャンバー103の内部は、必要な真空度に調節される。ステージ105に、A層11およびB層12を形成するための基材2が取り付けられる。ステージ105に取り付けられた基材2は、ヒータ106によって加熱される。
一方のスパッタリング蒸発源102には、B層12を形成するためのターゲットとして、例えば、TiB2、SiCおよびB4Cから選ばれるいずれか1種以上が取り付けられる。そして、他方のスパッタリング蒸発源102には、これと同じかまたは前記選択肢から選ばれる異なるターゲットが取り付けられる。
真空アーク蒸発源101には、A層11を形成するためのターゲットや、下地層13を形成する場合に備えて下地層13のターゲットが取り付けられる。
例えば、一方の真空アーク蒸発源101には、Ti0.8Si0.2、Ti0.95Si0.05、Ti0.9Si0.1、Ti0.7Si0.3、Ti0.6Si0.4およびTi0.8Si0.20.1のいずれかからなるターゲットが取り付けられる。
また、例えば、他方の真空アーク蒸発源101には、Ti0.5Al0.5、Ti、Ti0.9Al0.1、Ti0.1Al0.9、Al0.5Cr0.5、Ti0.2Cr0.2Al0.6、Ti0.5Al0.47Si0.03、Al0.45Cr0.5Si0.05、Ti0.2Cr0.2Al0.55Si0.05、Nb0.5Al0.5、Hf0.7Al0.3および(Ti0.5Al0.5)Cのいずれかからなるターゲットが取り付けられる。
バイアス電源107によってステージ105にバイアス電圧が印加される。このバイアス電圧は、ステージ105に取り付けられた基材2に印加されることとなる。スパッタリング蒸発源102から原子、イオンまたはクラスタが発生するように、スパッタリング蒸発源102の電位がスパッタ電源108によって制御される。また、真空アーク蒸発源101から原子、イオンまたはクラスタが発生するように、真空アーク蒸発源101の電位がアーク電源109によって制御される。
なお、この成膜装置100は、さらに、フィラメント型のイオン源110と、このイオン源110を交流加熱する際に用いられる加熱用交流電源111と、イオン源110に放電を生じさせるための放電用直流電源112とを備えているが、多層硬質皮膜1の形成にあたっては当該イオン源110を用いないで行うことができる。
また、B層12の形成にあたって当該B層12へのCやNの導入は、前記したガス供給機構104から供給されるN2やCH4などのガスが分解されることによって行われる。
以上に説明した本発明に係る多層硬質皮膜1は、切削工具、成型用の金型、パンチなどの耐摩耗性が必要とされる治工具および機械部品などの、他の部材と摺動する摺動部材や切削工具などの基材2の表面に形成すると、硬さと耐酸化性に優れているため、部材10、20の長寿命化を図ることができる。
以下、本発明の効果を確認した実施例を示して本発明の内容をより具体的に説明する。
基材の表面に、以下に説明する種々の皮膜を形成した。基材は、鏡面研磨した超硬合金製基板(JIS−P種)と、超硬合金製インサート(ISCAR社製 ADCT 1505 PDFR−HM grade IC28)を用いた。
基材の表面への皮膜の形成は、複数のアークイオンプレーティング蒸発源(直径100mmφ;以下「AIP蒸発源」という。)と、複数のスパッタリング蒸発源(直径6インチφ;以下「SP蒸発源」という。)と、を有する成膜装置この成膜装置のAIP蒸発源に表1〜3のNo.1〜73に示す組み合わせで下地層用ターゲットおよび/またはA層用ターゲットを取り付け、SP蒸発源に表1〜3のNo.1〜73に示す組み合わせでB層用ターゲットを取り付けた。なお、成膜するにあたって、A層を形成するAIP蒸発源とB層を形成するスパッタ蒸発源を交互に配置するように調整した。
そして、表4〜6に示す厚み(nm)、A層とB層の繰り返し回数、A層とB層の厚みの合計(nm)をもって下地層、A層およびB層を形成した。なお、表1〜3中の「−」はターゲットを取り付けていないことを示し、表4〜6中の「−」は層を形成していないことを示す。なお、No.48、66、72、73は、スパッタリング蒸発源を3つ設けた成膜装置を用いて皮膜を形成した。
Figure 2013124405
Figure 2013124405
Figure 2013124405
Figure 2013124405
Figure 2013124405
Figure 2013124405
これらの層の形成は次のようにして行った。
先ず、洗浄した基材を装置に導入した後、チャンバー内を1×10-3Pa以下に減圧し、500℃まで基材を加熱した。その後、Ar(アルゴン)イオンを用いたスパッタクリーニングを実施した。次いで、N2ガスを導入してチャンバー内を4Paにした。
この状態で下地層を形成し、または下地層を形成しないままA層とB層を交互に表4〜6に示すように形成した。
下地層は、N2ガス存在下(No.62においてはさらに少量のCH4ガスを導入して)で150Aの電流値でアーク放電を行って形成した。
そして、チャンバー内にArと窒素を流量比1:1で導入して(No.15〜17においてはさらに少量のCH4ガスを導入して)チャンバー内を4Paとした後、ステージに取り付けた基材を回転させつつアーク放電を短時間実施してA層を薄く形成するとともに、スパッタ放電を2kWで行ってB層を薄く形成した。
なお、A層とB層の形成にあたっては、基板の回転速度を1〜10rpm程度まで変化させたり、各蒸発源への投入電力を変化させたりして、繰り返し回数や各層の厚みを制御した。
No.1〜73に記載の条件で皮膜を形成した超硬合金製基板を用いて硬さを評価し、No.1〜73に記載の条件で皮膜を形成した超硬合金製インサートを用いて工具としての寿命(工具寿命)を評価した。
硬さは、ビッカース硬度計(荷重0.25N)により測定した。
工具寿命は、皮膜の硬さや耐酸化性、基材と皮膜の密着性、基材の強度など、様々な要因による複合的効果で決定される。よって、工具寿命は切削試験により評価した。切削試験は、皮膜を形成した超硬合金製インサートをエンドミルに取り付け、下記条件で被削材をドライ旋削することにより行った。ドライ旋削の条件は次のとおりである。
<ドライ旋削の条件>
被削材 :AISI 316
切削速度 :180m/分
送り :0.14mm/刃
深さ切り込み:4.5mm
潤滑 :ドライ
硬さと工具寿命の評価を表7〜9に示す。なお、表7〜9では、No.1の条件で皮膜を形成した超硬合金製インサートを標準試料とし、これの工具寿命を100%とした場合における相対値を示している。つまり、相対値が高いほど長寿命であることを示している。
Figure 2013124405
Figure 2013124405
Figure 2013124405
表7〜9に示すように、No.7〜11、13〜20、23、24、27、30、31、35、38、41、44、46〜66、68〜73は、本発明の要件を満たしていたので硬さが高く、A層およびB層を形成しない標準試料(従来例)であるNo.1よりも工具寿命が長くなった。
特に、No.49〜66、68〜71、73は、基材の表面上に下地層を形成したので、硬さと工具寿命がさらに良い結果となった。中でも、No.49〜51、53、55〜66、68〜71、73は、M1-yAly(Babcd)[ただし、0.05≦y≦0.8、0≦a≦0.2、0≦b≦0.4、0.5≦c≦1、0≦d≦0.2、Mは4A族元素、5A族元素、6A族元素およびSi、Yから選ばれる1種以上の元素]からなる下地層であったので、硬さと工具寿命がさらにより良い結果となった。
これに対し、No.1〜6、12、21、22、25、26、28、29、32〜34、36、37、39、40、42、43、45、67では、本発明の要件を少なくとも1つを満たしていなかったので、硬さおよび/または工具寿命が良くない結果となった。
具体的には、No.2〜4は、A層を形成せずB層のみであったため、硬さが同等かそれよりも低く、工具寿命も短かった。
No.5は、B層を形成せずA層のみであったため、工具寿命が短かった。
No.6は、A層がSiを含有しない(Siの原子比が0)ものであったため、硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.12は、A層中におけるSiの原子比が0.4を超えていたため、硬さが低く、工具寿命が短かった。
No.21は、A層の厚みが100nmを超えていたため、硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.22は、B層の厚みが2nm未満であったため、No.1と比較して工具寿命も短かった。
No.25は、B層の厚みが20nmを超えていたため、硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.26は、B層を形成するTiBN中のBの原子比が0.2未満であり、No.28は、B層を形成するTiBN中のBの原子比が0.5を超えたため、ともに硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.29は、B層を形成するTiBN中のNの原子比が0.3未満であり、No.33は、B層を形成するTiBN中のNの原子比が0.6を超えたため、ともに硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.32は、B層を形成するTiBCN中のCの原子比が0.5を超えたため、硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.34は、B層を形成するSiCN中のCの原子比が0.2未満であり、No.36は、B層を形成するSiCN中のCの原子比が0.5を超えたため、ともに硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.37は、B層を形成するSiCN中のNの原子比が0.3未満であり、No.39は、B層を形成するSiCN中のNの原子比が0.5を超えたため、ともに硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.40は、B層を形成するBCN中にCを含有しない(Cの原子比が0)であり、No.42は、B層を形成するBCN中のCの原子比が0.25を超えたため、ともに硬さが低く、工具寿命も短かった。
No.43は、B層を形成するBCN中のNの原子比が0.3未満であり、No.45は、B層を形成するBCN中のNの原子比が0.55を超えたため、ともに硬さが低く、工具寿命も短かった。
また、No.67は、A層とB層の厚みの合計が500nm未満であったため、工具寿命が短かった。
以上、発明を実施するための形態および実施例により本発明の内容を詳細に説明したが、本発明の内容は前記した内容に限定されるものではない。本発明の内容は、特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈されるべきであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において改変、変更等することができる。なお、かかる改変、変更等した内容も本発明に含まれることはいうまでもない。
1 多層硬質皮膜
11 A層
12 B層
13 下地層
2 基材
10、20 部材

Claims (8)

  1. 基材の表面に形成される多層硬質皮膜であって、
    Ti1-xSix(Bpqr)[ただし、0.05≦x≦0.4、p≧0、q≧0、r>0、p+q+r=1]からなり、100nm以下の厚みを有するA層と、
    Ti1-a-g-bagb[ただし、0.2≦a≦0.5、0.3≦b≦0.6、0≦g≦0.5]、Si1-c-dcd[ただし、0.2≦c≦0.5、0.3≦d≦0.5]、B1-e-fef[ただし、0.03≦e≦0.25、0.3≦f≦0.55]から選ばれる1種以上からなり、2nm以上20nm以下の厚みを有するB層と、
    が複数回積層され、
    積層された前記A層と前記B層の厚みの合計が500nm以上であることを特徴とする多層硬質皮膜。
  2. 請求項1に記載の多層硬質皮膜であって、
    前記A層を形成するターゲットを取り付けた真空アーク蒸発源と、前記B層を形成するターゲットを取り付けたスパッタリング蒸発源と、を同一チャンバー内に備える成膜装置を用い、前記チャンバー内で前記真空アーク蒸発源と前記スパッタリング蒸発源の前を複数回通過するように前記基材を回転させ、前記真空アーク蒸発源と前記スパッタリング蒸発源を同時に放電して前記基材の表面に前記A層と前記B層を複数回積層させたことを特徴とする多層硬質皮膜。
  3. 請求項1または請求項2に記載の多層硬質皮膜であって、
    前記表面上に、
    1-yAly(Babcd)[ただし、0.05≦y≦0.8、0≦a≦0.2、0≦b≦0.4、0.5≦c≦1、0≦d≦0.2、Mは4A族元素、5A族元素、6A族元素、SiおよびYから選ばれる1種以上の元素]を含んでなる下地層が形成されていることを特徴とする多層硬質皮膜。
  4. 請求項3に記載の多層硬質皮膜であって、
    前記下地層の組成に関する組み合わせが、AlCr(CN)、TiAl(CN)、TiCrAl(CN)、AlCrSi(CN)、TiAlSi(CN)、またはTiCrAlSi(CN)であることを特徴とする多層硬質皮膜。
  5. 請求項1に記載の多層硬質皮膜であって、
    前記基材が切削工具および/または摺動部材であることを特徴とする多層硬質皮膜。
  6. 請求項1に記載の多層硬質皮膜であって、
    前記基材が切削工具であることを特徴とする多層硬質皮膜。
  7. 請求項1に記載の多層硬質皮膜であって、
    前記基材が摺動部材であることを特徴とする多層硬質皮膜。
  8. 請求項1に記載の多層硬質皮膜であって、
    前記A層と前記B層が交互に積層されていることを特徴とする多層硬質皮膜。
JP2011274956A 2011-12-15 2011-12-15 多層硬質皮膜 Expired - Fee Related JP5681093B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011274956A JP5681093B2 (ja) 2011-12-15 2011-12-15 多層硬質皮膜
PCT/JP2012/082575 WO2013089254A1 (ja) 2011-12-15 2012-12-14 多層硬質皮膜およびその製造方法
CN201280061985.8A CN104126025B (zh) 2011-12-15 2012-12-14 多层硬质皮膜及其制备方法
IN4404CHN2014 IN2014CN04404A (ja) 2011-12-15 2012-12-14
EP12857851.5A EP2792765B1 (en) 2011-12-15 2012-12-14 Multilayer hard film and method for producing same
US14/365,436 US9340863B2 (en) 2011-12-15 2012-12-14 Multilayer hard film and method for producing same
KR1020147015483A KR101625774B1 (ko) 2011-12-15 2012-12-14 다층 경질 피막 및 그 제조 방법
IL233105A IL233105B (en) 2011-12-15 2014-06-12 Multilayer rigid film and method for its production

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011274956A JP5681093B2 (ja) 2011-12-15 2011-12-15 多層硬質皮膜

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013124405A true JP2013124405A (ja) 2013-06-24
JP5681093B2 JP5681093B2 (ja) 2015-03-04

Family

ID=48775857

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011274956A Expired - Fee Related JP5681093B2 (ja) 2011-12-15 2011-12-15 多層硬質皮膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5681093B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015019730A1 (ja) * 2013-08-06 2015-02-12 株式会社神戸製鋼所 成膜装置
WO2015125898A1 (ja) * 2014-02-21 2015-08-27 株式会社神戸製鋼所 硬質皮膜およびその形成方法
JP2015185850A (ja) * 2014-03-22 2015-10-22 沈陽中北通磁科技股▲ふん▼有限公司Shenyang Generalmagnetic Co.,Ltd. ネオジム鉄ホウ素希土類永久磁石部品の複合メッキ方法
WO2016002861A1 (ja) * 2014-07-01 2016-01-07 株式会社神戸製鋼所 硬質皮膜

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007152542A (ja) * 2005-11-08 2007-06-21 Mitsubishi Materials Corp 高硬度鋼の重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具
JP2007152544A (ja) * 2005-11-08 2007-06-21 Mitsubishi Materials Corp 高硬度鋼の高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具
JP2010215966A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Smc Corp 溶損防止用被覆部材

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007152542A (ja) * 2005-11-08 2007-06-21 Mitsubishi Materials Corp 高硬度鋼の重切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐チッピング性を発揮する表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具
JP2007152544A (ja) * 2005-11-08 2007-06-21 Mitsubishi Materials Corp 高硬度鋼の高速切削加工で硬質被覆層がすぐれた耐摩耗性を発揮する表面被覆立方晶窒化ほう素基超高圧焼結材料製切削工具
JP2010215966A (ja) * 2009-03-17 2010-09-30 Smc Corp 溶損防止用被覆部材

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015019730A1 (ja) * 2013-08-06 2015-02-12 株式会社神戸製鋼所 成膜装置
TWI554629B (zh) * 2013-08-06 2016-10-21 Kobe Steel Ltd Film forming device
US9752229B2 (en) 2013-08-06 2017-09-05 Kobe Steel, Ltd. Film deposition device
KR20180058865A (ko) * 2013-08-06 2018-06-01 가부시키가이샤 고베 세이코쇼 성막 장치
WO2015125898A1 (ja) * 2014-02-21 2015-08-27 株式会社神戸製鋼所 硬質皮膜およびその形成方法
JP2015157975A (ja) * 2014-02-21 2015-09-03 株式会社神戸製鋼所 硬質皮膜およびその形成方法
JP2015185850A (ja) * 2014-03-22 2015-10-22 沈陽中北通磁科技股▲ふん▼有限公司Shenyang Generalmagnetic Co.,Ltd. ネオジム鉄ホウ素希土類永久磁石部品の複合メッキ方法
WO2016002861A1 (ja) * 2014-07-01 2016-01-07 株式会社神戸製鋼所 硬質皮膜
JP2016014166A (ja) * 2014-07-01 2016-01-28 株式会社神戸製鋼所 硬質皮膜

Also Published As

Publication number Publication date
JP5681093B2 (ja) 2015-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6773287B2 (ja) 表面被覆工具およびその製造方法
JP4373897B2 (ja) 硬質皮膜被覆部材及びその被覆方法
Chang et al. Growth (AlCrNbSiTiV) N thin films on the interrupted turning and properties using DCMS and HIPIMS system
US10982313B2 (en) Coated body and method for production of the body
JP5662680B2 (ja) 表面被覆切削工具
WO2013089254A1 (ja) 多層硬質皮膜およびその製造方法
TWI597374B (zh) Hard coating and hard coating member
JP2006137982A (ja) 硬質皮膜被覆部材及びその被覆方法
JP5395454B2 (ja) 表面被覆切削工具
TWI625405B (zh) 硬質被膜及硬質被膜被覆構件
KR102198744B1 (ko) 표면 피복 절삭 공구
JP6491031B2 (ja) 積層型硬質皮膜および切削工具
JP5681093B2 (ja) 多層硬質皮膜
JP5416429B2 (ja) 表面被覆切削工具
CN112368094A (zh) 表面被覆切削工具及其制造方法
JPH07205361A (ja) 耐摩耗性に優れた表面被覆部材
JP2017154200A (ja) 表面被覆切削工具
WO2015133256A1 (ja) 硬質皮膜およびその形成方法、ならびに鋼板熱間成型用金型
JP5681094B2 (ja) 積層硬質皮膜
JP5315532B2 (ja) 表面被覆切削工具
WO2014115846A1 (ja) 耐摩耗性に優れた積層皮膜
JP2016175161A (ja) 表面被覆切削工具
JP6099225B2 (ja) 硬質潤滑被膜および硬質潤滑被膜被覆工具
JP6168540B2 (ja) 硬質潤滑被膜および硬質潤滑被膜被覆工具
JP6092735B2 (ja) 表面被覆工具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20141209

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5681093

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees