JP2013122718A - 無線センサノード - Google Patents

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桂二 高木
Junichi Ichikawa
順一 市川
Hiroyuki Takahashi
裕之 高橋
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俊克 高田
Takuya Mizuno
卓也 水野
Yoshinori Tsujimura
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Abstract

【課題】構造物の状態をセンサにより監視して検知信号を無線送信し、外部からの電源供給及びメンテナンス作業が不要な無線センサノードを提供する。
【解決手段】本発明の無線センサノードは、電力を生成する電力生成手段(30)と、電力を用いて所定の物理量を検知するセンサ(34)と、電力を用いてセンサ(34)の検知信号を無線信号に変換する回路部(35、37)と、無線信号を電波として放射するアンテナ(38)とを含む部品群がパッケージ(20)内の空洞部に収容されている。パッケージ(20)は複数のセラミック層を積層してなり、パッケージ(20)と一体的に接合された蓋部材(21)が設けられており、これにより部品群を収容する空洞部を気密封止することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、センサにより検知した情報を無線により送信する機能を備え、無線センサネットワークを経由して情報の伝送が可能な無線センサノードに関するものである。
一般に、ビルや橋梁などの構造物における振動等の物理量をセンサで検知することにより、構造物の状態を監視して長期的なモニタリングを行うシステムが知られている。この種のシステムにおいて、センサに対する電源供給やセンサの検知信号の取得のためのケーブル等を敷設するのは、そのためのスペースや敷設作業が必要となるので望ましくない。また、バッテリー等を用いてセンサに電源供給する場合であっても、定期的なバッテリー交換が必要となる。このように長期的に構造物の状態を監視する用途において、メンテナンス作業を行う必要がなく、かつ付帯的な設備も不要なシステムが要望されている。
例えば、特許文献1には、振動発電素子と、振動センサと、無線発信手段を備えた振動センサシステムが開示されている。特許文献1のセンサシステムは、測定対象物の振動エネルギーを電力に変え、その振動をセンサで検知し、振動データを無線送信するものである。また例えば、特許文献2には、圧力変動を検知するセンサを支持基板上に載置し、その上部に電子部品素子とアンテナパターンを設けたセンサモジュールが開示されている。特許文献2のセンサモジュールによれば、圧力センサモジュールの検知信号を小さい伝送損失でアンテナから送信するものである。
特開2008−292319号公報 特開2005−208055号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたセンサシステムは、例えば、工場内の装置の外壁にセンサ端末を取り付け、その装置の振動により異常を検知する使用形態を想定したものである。よって、センサ端末を工場等の内部の環境で動作させることができたとしても、ビルや橋梁などの構造物に取り付ける場合など、センサ端末が外気の温度や湿度の変動を直接受ける状態での動作は保証されていない。このような環境下で長期間にわたって用いる場合には、頻繁にセンサ端末をメンテナンスする必要が生じることになる。また、特許文献2に開示されたセンサモジュールは、外気にさらされる環境下での使用を想定したものであるが、その構造上、内部回路に対して別途電源を供給する必要がある。よって、外部電源用のケーブルの配線や、あるいは高価なバッテリーの搭載などが必要となり、構造物のモニタリングコストの上昇を招く。以上のように、従来の構成によれば、構造物のモニタリングを目的として、外部からの電源供給が不要で、かつ外部環境の影響下で長期間にわたってメンテナンスフリーで使用可能な無線センサノードは提案されていなかった。
本発明はこれらの問題を解決するためになされたものであり、構造物の状態を監視して長期間のモニタリングを行う際、外部からの電源供給に依存することなくセンサの検知信号を自動的に無線送信可能であり、メンテナンス作業が不要で長期間にわたって高い信頼性を保ち得る無線センサノードを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の無線センサノードは、電力を生成する電力生成手段と、前記電力を用いて所定の物理量を検知するセンサと、前記電力を用いて前記センサの検知信号を無線信号に変換する回路部と、前記無線信号を電波として放射するアンテナと、複数のセラミック層を積層してなり、前記電力生成手段、前記センサ、前記回路部、前記アンテナを構成する部品群を収容する空洞部が形成されたパッケージと、前記空洞部を気密封止するように前記パッケージと一体的に接合された蓋部材と、を備えることを特徴としている。
本発明の無線センサノードによれば、パッケージの空洞部内に、電力生成手段と、所定の物理量を検知するセンサと、回路部と、アンテナとを収容したので、外部からの電源供給や電池交換等を不要としつつ、センサの検知信号を自動的に外部の無線通信ネットワークに送信することにより、構造物のモニタリング用途に利用することができる。そして、セラミック層からなるパッケージと蓋部材とを一体的に接合することで、部品群を収容した空洞部を気密封止することができるので、屋外の構造物等に取り付けた状態で外部環境から保護することができ、長期間にわたって無線センサノードを使用する場合の長期信頼性を高めることができる。
前記蓋部材としては、金属性の蓋部材を用いてもよいが、セラミック製の蓋部材を用いてもよい。金属製の蓋部材は、シールド板やアンテナの反射板として用いたり、あるいは微小変位を計測する加速度センサ(ひずみゲージ)を貼り付ける支持板として利用することができる。また、セラミック製の蓋部材は、セラミック製のパッケージと相まってオールセラミック構造の無線センサノードを実現でき、外部表面に導体が露出しないように部品群をセラミックで覆うことで、金属部分の腐食などの外部環境の影響を抑制することができる。
前記パッケージは、セラミックからなる複数の誘電体層と、各誘電体層の間の導体層とからなる構造により形成でき、その内層に形成した導体パターンにより部品群を電気的に接続することができる。このような構造により、各導体層の導体パターンを各部品の端子電極に接続することに加え、各誘電体層を貫くビア導体を経由して異なる導体層の導体パターンを接続することができる。また、前記パッケージの内層に形成した導体パターンを用いて前記アンテナを構成してもよい。
一方、オールセラミックの構造を採用する場合は、セラミック製の蓋部材の空洞部側の表面の導体パターンを用いて前記アンテナを構成してもよい。この場合、前記空洞部を取り囲む側壁内に導通構造を形成することにより、この導通構造を介して前記アンテナと前記回路部の一端とを電気的に接続することができる。
前記センサとしては、様々な物理量を検知する多様なセンサを用いることができる。例えば、加速度センサ、温度センサ、振動センサ、圧力センサ、ひずみセンサなどを挙げることができる。また、金属製の蓋部材を採用する場合は、その空洞部の側の表面にひずみゲージを貼り付けて、微小な変位を検出する構成としてもよい。
前記電力生成手段は、機械エネルギーを交流電力に変換する発電素子と、前記交流電力を直流電力に変換する変換回路とを含めて構成することができる。この場合、前記発電素子は、例えば、振動エネルギーを交流電力に変換する振動発電素子を用いることができる。
また、前記電力生成手段は、前記電力を蓄積する蓄電素子を含めて構成することができる。この場合、前記回路部は、前記蓄電素子に蓄積された電力量に応じた所定の時間間隔で無線信号の間欠的な送信制御を行うことが望ましい。これにより、前記電力生成手段の発電量に制約がある場合であっても、前記蓄電素子に蓄積される電力を利用して、短時間であれば無線通信に必要な電力を十分に供給することができる。
本発明によれば、設置対象の構造物のモニタリングを行う目的で、外部電源に依存することなく、センサの検知信号を無線により外部送信可能な無線センサノードを構成し、部品群を収容する空洞部を形成したパッケージを蓋部材と一体的に接合して確実に気密封止することができる。従って、構造物の周囲における外部環境の影響を抑えることができ、電池交換や故障に伴うメンテナンス作業を最小限にでき、長期間にわたって使用する際の信頼性を向上することが可能となる。
本実施形態の無線センサノードの構成の概要を示すブロック図である。 第1の構造例に係る無線センサノードの全体構造を表す斜視図である 図2に示す無線センサノードの側断面図である 図2及び図3に示すセラミックパッケージの層構成の例を模式的に示す断面図である。 第2の構造例に係る無線センサノードの全体構造を表す斜視図である。 図5に示すセラミックパッケージの層構成の例を模式的に示す断面図である。 第2の構造例のセラミックリッドとセラミックパッケージの接合手法の一例を示す図である。 第1の構造例に係る無線センサノードのアンテナの放射指向性を示す図である。 第2の構造例に係る無線センサノードのアンテナの放射指向性を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下に述べる実施形態は本発明を適用した形態の一例であって、本発明が本実施形態の内容によって限定されることはない。
本実施形態では、本発明を適用した無線センサノードについて説明する。図1は、本実施形態の無線センサノード10の構成の概要を示すブロック図である。図1に示す無線センサノード10は、構造物や設備に取り付けた状態で所定の物理量をセンサで検出し、それを無線により送信するセンサ装置であり、発電素子11、変換回路12、蓄電素子13、センサ14、制御回路15、無線回路16、アンテナ17を含んで構成される。
図1の無線センサノード10は、例えば、複数の無線ノードを含む無線通信ネットワークの構成要素であり、無線通信ネットワーク内の特定の受信ノード(親局)に対して情報を送信する機能を有する。なお、無線通信ネットワークの最小限の構成としては、無線センサノード10と、その情報を受信可能な1個の受信ノードであってもよい。無線センサノード10は、所定の物理量をモニタリング可能な構造物における多様な用途に利用でき、例えば、構造物の劣化監視、プラント設備の異常監視、物流監視、火災等の災害監視などの用途を挙げることができる。
発電素子11は、外部からの電源供給に依存することなく自然界のエネルギーを利用する所謂環境発電(エネルギーハーベスティング)を行う素子である。例えば、無線センサノード10を取り付けた構造物等において発生する振動エネルギーを電力に変換する振動発電素子を用いることができる。振動発電素子の形態としては、例えば、エレクトレット電極の静電誘導を利用して発電を行うエレクトレット素子や、圧電効果を利用して発電を行う圧電素子を挙げることができる。一般に、ビルや橋梁などの構造物には、低周波数の微小な振動が常時存在するので、その振動エネルギーを受けた発電素子11により微小な電力を継続して生成することができる。
変換回路12は、発電素子11により生成された電力を後段の回路に供給可能な直流電力に変換する回路である。すなわち、発電素子11が生成した電力は、例えば、固有の振動等に依存する周波数の交流成分を含むので、変換回路12により交流電力を直流電力に変換するとともに、適正な電圧レベルを保持する必要がある。例えば、変換回路12は、AC/DCコンバータとレギュレータを用いて構成することができる。また、直流電圧のレベルが各部で異なる場合は、そのレベル変換のためにDC/DCコンバータをさらに付加してもよい。このように変換回路12は、発電素子11の形態と、後段の回路の電圧仕様とに応じて、多様な構成を想定することができる。
蓄電素子13は、変換回路12により得られた直流電力を蓄積し、充放電する素子である。本実施形態では、発電素子11による発電量が小さいことが想定されるため、二次電池を用いるよりも小型化が可能なキャパシタを用いることが適している。例えば、1対の活性炭電極と電解液からなる電気二重層キャパシタを蓄電素子13として用いることができる。本実施形態の無線センサノード10において、発電素子11及び変換回路12を経由して蓄電素子13への充電を長時間にわたって行うとともに、必要に応じて蓄電素子13から放電することで、比較的大きな電力を後段の回路に供給することが可能となる。
センサ14は、無線センサノード10を取り付けた構造物における物理量を検知するセンサである。例えば、センサ14としては、加速度を検知する加速度センサ、周囲の温度を検知する温度センサ、圧力の変動を検知する圧力センサ、構造物に生じる振動を検知する振動センサ、力学的なひずみを検知するひずみセンサ等、多様なセンサを用いることができる。センサ14は、変換回路12から供給される直流電力により動作するが、電力量の制約から低消費電力であることが求められる。また、後述するようにセンサ14をパッケージ内に気密封止して長期間使用するため、小型かつ長寿命であることが求められる。
制御回路15は、無線センサノード10の動作を制御する制御手段として機能し、例えば、1チップのマイクロコントローラ等を用いることができる。制御回路15は、センサ14による検知情報を記憶するメモリや、時間経過の基準となるタイマー回路を含んでいてもよい。本実施形態の無線センサノード10では、各部の動作に必要な電力を抑制すべく、制御回路15により間欠的な動作を行うことが望ましい。例えば、制御回路15は、内部タイマーにより所定の時間間隔の経過を判別したとき、センサ14の起動と無線回路16の送信動作を行うように制御してもよい。
無線回路16は、制御回路15により送られた検知情報に基づいて送信信号を生成し、アンテナ17を介して送信する役割がある。無線回路16による送信信号の送信周波数及び送信出力は、無線センサノード10が属する無線通信ネットワークの仕様や受信ノードまでの距離などに依存して定められる。上述したように、制御回路15により間欠的な動作が行われる場合は、制御回路15からの起動信号に応答して無線回路16に電力が供給され、検知情報で変調した送信信号を出力し、送信完了後に無線回路16が休止状態に移行するように制御される。
なお、制御回路15と無線回路16は一体的な回路モジュールとして構成してもよく、さらにはセンサ14に付随する回路を回路モジュールに付加してもよい。このような回路モジュールを1チップのICで構成し、後述のパッケージ内に実装してもよい。
アンテナ17は、無線回路16の給電部に接続された内蔵アンテナである。本実施形態ではアンテナ17をパッケージ内の空間に収納する必要があるので、パッケージに内蔵可能なアンテナ素子を用いるほか、パッケージの内層の導体パターンを利用して構成することができる。パッケージの内層にアンテナ17を構成する場合は、1層の導体層に形成したメアンダ状のアンテナパターンや、2層以上の導体層に形成したヘリカル型のアンテナパターンを用いることができる。なお、アンテナ17の具体的な構造については後述する。
次に、本実施形態の無線センサノード10の構造について、図2〜7を参照して説明する。上述したように、長期信頼性とメンテナンスフリーを考慮して、無線センサノード10の構成部材はパッケージ内の空間に気密封止されるが、以下では、かかる構造を実現するための2つの構造例を説明する。すなわち、第1の構造例は、空洞部を有するセラミックパッケージに金属製の蓋部材を一体的に取り付けた構造であり、第2の構造例は、同様のセラミックパッケージに一体化される蓋部材をセラミックで構成したオールセラミックの構造である。以下、第1の構造例と第2の構造例について順次説明する。
図2は、第1の構造例に係る無線センサノード10の全体構造を表す斜視図である。また、図3は、図2に示す無線センサノード10をA方向から見た側断面図である。図2及び図3に示すように、無線センサノード10においては、空洞部20a(図3)が形成されたセラミックパッケージ20に金属製の蓋部材である金属リッド21が接合され、空洞部20a内に各構成部材を収納した構造を有する。ここで、図2及び図3では、平板状の金属リッド21が下方に位置し、セラミックパッケージ20の開口部が下方を向いた状態を示している。金属リッド21の矩形の四隅は、ネジ部材23により無線センサノード10を設置すべき構造物の表面に取り付け可能となっている。
セラミックパッケージ20の空洞部20a側の内部表面には、発電素子11であるハーベスタ30と、変換回路12を構成する電源IC31及びDC/DCコンバータ32と、蓄電素子13であるキャパシタ33と、センサ14である加速度センサ34と、制御回路15であるMCU(Micro Controller Unit)35と、制御回路15の内部タイマーに必要な水晶発信器36と、無線回路16を構成する無線IC37がそれぞれ実装されている。また、セラミックパッケージ20の内層には、導体パターンで構成したアンテナ17であるアンテナパターン38が形成されている。なお、セラミックパッケージ20の空洞部20a側の内部表面においては、アンテナパターン38以外の導体パターン(例えば、電源、グランド、信号配線等の各パターン)も形成されるが、図2では省略している。セラミックパッケージ20の外部表面及び外部側面は、いずれも全面が露出した状態になっている。
セラミックパッケージ20のサイズとしては、図3に示すように、例えば、平面視で1辺が40mm程度の矩形であって、高さが8〜10mm程度に形成される。かかるサイズは、上述の各部材を収容するために必要な空洞部20aのサイズに依存する。なお、空洞部20aを取り囲む上層部及び側壁部は、例えば、側壁部が0.5mm程度の厚さに形成され、上層部は全体の高さと空洞部20aに必要な高さに応じた任意の厚さに形成される。セラミックパッケージ20の上層部及び側壁部は、絶縁層と導体層を交互に積層して形成されるが、具体的な構造については後述する。
空洞部20a内に実装される構成部材は、直方体状又は円筒状の外形を有し、複数の端子電極を介してセラミックパッケージ20の内部表面の配線パターンと電気的に接続される。また、各構成部材同士の電気的接続は、セラミックパッケージ20の内部表面又は内層の導体パターンを経由してなされる。なお、図2及び図3の例では、各構成部材のうち、ハーベスタ30が平面視で最大の面積を有し、キャパシタ33が最大の高さを有する。よって、空洞部20aは、キャパシタ33よりも大きい高さで形成する必要がある。また、キャパシタ33はフィルム型でもよく、この場合は実装面積を確保することで全体の低背化を実現でき、且つ、必ずしもキャパシタによって低背化が制限されるものではない。
金属リッド21は、例えば、平板状のコバールを用いて形成することができる。金属リッド21とセラミックパッケージ20との接合は、多様な手法を適用可能である。例えば、セラミックパッケージ20の側壁部の下端表面にコバールリングを形成した状態で、コバールからなる金属リッド21をシーム溶接により接合してもよい。あるいは、セラミックパッケージ20の側壁部の下端表面を平坦にした状態で、半田、ガラス、エポキシ樹脂等を用いて、金属リッド21を接合してもよい。いずれの手法を適用した場合であっても、セラミックパッケージ20と金属リッド21の間にリークパス等が形成されないように密着して接合することで、空洞部20a内を気密封止することができる。
図4は、図2及び図3に示すセラミックパッケージ20の層構成の例を模式的に示す断面図である。図4に示すように、セラミックにより形成される複数の誘電体層Dが積層され、隣接する誘電体層Dの間に複数の導体層Cが形成されている。セラミックパッケージ20の上層部においては、4層の誘電体層Dの下面の導体層Cとして、それぞれ上層から順にグランド層C(1)、電源層C(2)、信号/グランド層C(3)、信号/グランド層C(4)が形成されている。これらの各導体層Cは、誘電体層Dを積層方向に貫くビア導体を介して相互に接続可能となっている。また、セラミックパッケージ20の側壁部は所定数の誘電体層Dからなり、それぞれ中央に同サイズの開口部が積層方向の同じ位置に形成され、各誘電体層Dの重なった開口部が空洞部20aを形成している。
空洞部20aに面する信号/グランド層C(4)には、図2の各構成部材の端子電極に接続される配線パターンと、図2のアンテナパターン38がそれぞれ形成される。また、これらの配線パターン及びアンテナパターン38が形成されない領域には、グランドパターンが形成されている。各構成部材の端子電極は、側面に形成された側面電極、あるいは電源IC31や無線IC37の底面に形成された電極パッドなどである。また、図4の例では、メアンダ状のアンテナパターン38が信号/グランド層C(4)の一角に配置されている。
信号/グランド層C(4)の直上の信号/グランド層C(3)には、グランド層C(3)の配線パターンとビア導体を介して接続される配線パターンと、それ以外の領域のグランドパターンが形成されている。さらに上層の電源層C(2)には、電源IC31から供給される直流電圧の電源パターンが形成されている。電源層C(2)の電源パターンは、ビア導体及び配線パターンを経由して、加速度センサ34や無線IC37の各入力端子に接続される。最上層のグランド層C(1)には、広い面積のグランドパターンが形成され、ビア導体及び配線を経由して信号グランド層C(4)の各構成部材の一部の端子電極に接続されている。
なお、図4の層構成においては、側壁部には導体層が示されていないが、側壁部おいて各誘電体層Dを貫くビア導体を用いた導通構造を形成することで、グランド層C(4)のグランドパターンと金属リッド21を電気的に接続してもよい。これにより、金属リッド21を無線センサノード10のシールド板として利用できるとともに、アンテナ17のグランドを強化することができる。
また、図2及び図3に示す例では、加速度センサ34がセラミックパッケージ20の内部表面に実装されているが、金属リッド21の空洞部20a側の表面に加速度センサ34を実装してもよい。加速度センサ34の形態として、例えば、ひずみゲージの抵抗値変化を計測する場合は金属表面に取り付ける方が精度の面で有利になることも想定される。また、センサ14として、振動センサやひずみセンサ等を用いる場合であっても、それぞれの特性に応じて、セラミックパッケージ20内部表面と金属リッド21のいずれに実装してもよい。ただし、センサ14を金属リッド21の表面に実装する場合は、セラミックパッケージ20の側壁部を経由してセンサ14の端子電極に至る導通構造が必要になる。
次に図5は、第2の構造例に係る無線センサノード10の全体構造を表す斜視図である。第2の構造例において、第1の構造例との相違は、金属性の蓋部材である金属リッド21に代えて、セラミック製の蓋部材であるセラミックリッド22をセラミックパッケージ20に接合し、オールセラミック製の構造を実現した点である。かかる構造の相違に基づき図5における基本的な構造は図2と同様となっているが、アンテナパターン38の配置が異なっている。図5において、空洞部20aに収納されるアンテナパターン38以外の構成部材については図2と同様であるため、説明を省略する。
図6は、図5に示すセラミックパッケージ20の層構成の例を模式的に示す断面図である。図6において、セラミックにより形成される複数の誘電体層Dについては、第1の構造例(図4)の場合と同様の積層構造を有する。一方、複数の導体層Cは、側壁部の4層に加えて、セラミックリッド22の内部表面にアンテナパターン38を含む導体層C(5)が形成されている。なお、図5には示されないが、セラミックリッド22の内部表面にアンテナパターン38以外の構成部材を配置し、そのための配線パターンを導体層C(5)に形成してもよい。図5及び図6に示すように、アンテナパターン38は、上方に延伸される接続構造Caにより、信号配線層C(4)の給電部に接続されている。この接続構造Caは、隔壁部における複数の誘電体層Dを貫くビア導体により形成される。
ここで、第2の構造例のセラミックリッド22とセラミックパッケージ20の接合は、多様な手法を適用可能であるが、その一例を図7に示している。図7(a)は、セラミックリッド22の内部表面の角部付近の平面図を示している。図7(a)に示すように、隔壁部に重なる外周領域において、帯状のガラスペースト40が印刷により形成されている。そして、ガラスペースト40のうちの所定位置には、アンテナパターン38に接続されるバンプ電極41が印刷により形成されている。バンプ電極41は、例えば、半田又は銅を用いて形成することができる。また、図7(b)は、セラミックパッケージ20とセラミックリッド22の接合部分として、図7(a)をB方向から見た側面構造を示している。図7(b)に示すように、セラミックパッケージ20とセラミックリッド22を位置合わせし、隔壁部の上述の接続構造Caの下端がバンプ電極42に合致する状態で、両者を接合する。第2の構造例においても、第1の構造例と同様、セラミックパッケージ20とセラミックリッド22との接合により、空洞部20a内を気密封止することができる。
次に、第1及び第2の構造例に関し、それぞれのアンテナ特性について説明する。図8は、第1の構造例に係る無線センサノード10に対し、シミュレーションによりアンテナ17の放射指向性を求めた結果を示す。また、図9は、第2の構造例に係る無線センサノード10に対し、同様のシミュレーションによりアンテナ17の放射指向性を求めた結果を示す。図8及び図9のシミュレーションは、周波数を2450MHzとし、図8の上部のX、Y、Zの各方向に対応するXY平面、YZ平面、XZ平面において、角度に応じた絶対利得(dBi)を垂直偏波及び水平偏波のそれぞれについて求めた。
図8に示すように、図2に示すアンテナパターン38を配置した第1の構造例は、YZ平面、XZ平面においてZ方向(上方向)への指向性を有するアンテナ特性が確認された。第1の構造例では、アンテナ17に対向する金属リッド21の反射板としての作用により、Z方向の指向性が現れると考えられる。なお、図8には示していないが、金属リッド21をグランドに接続した場合においても、同様の指向性を有する。
一方、図9に示すように、図5に示すセラミックリッド22の上にアンテナパターン38を配置した第2の構造例は、アンテナ特性に図8のようなZ方向(上方向)への指向性が確認されなかった。第2の構造例では、金属リッド21の代わりにセラミックリッド22に配置されるため、第1の実施例のような反射板としての作用が生じないためと考えられる。なお、図9には示していないが、図5のアンテナパターン38を上層部の導体層C(4)に構成した場合であっても、指向性が現れない。以上から、アンテナ特性の指向性の有無に着目して、金属リッド21を用いる第1の構造例と、オールセラミック製の第2の構造例を使い分けることも可能である。
以上説明したように、本実施形態の無線センサノード10により、外部からの電源供給に依存することなく、発電素子11により発電した電力により回路群を動作させ、センサ14の検知信号を無線送信することができ、ケーブル等の敷設に伴う設置場所の制約や設置作業をなくすことができる。また、蓄電素子13を有効に活用すれば、発電素子11の発電量に制約されることなく、制御回路15により所望の時間間隔で間欠的な送信制御を実現することができる。さらに、セラミックパッケージ20を蓋部材(金属リッド21又はセラミックリッド22)と一体的に接合することにより、構成部材を収容した空洞部20aを確実に気密封止できる。その結果、各構成部材が外気に直接さらされず、温度や湿度等の環境の影響を抑制できるので、無線センサノード10の製品寿命を延ばして長期間にわたる使用を可能とするとともに、メンテナンス作業を不要としてモニタリングに要するコストの低減が可能となる。
以上、本実施形態に基づき本発明の内容を具体的に説明したが、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことができる。例えば、図1において、変換回路12、制御回路15、無線回路16等を含む回路部は、本実施形態の構成には限定されることなく、多様な回路構成を採用することができる。また、セラミックパッケージ20や蓋部材の構造についても、本実施形態の構造には限定されることなく、各構成部材を気密封止可能な多様な形態を採用することができる。また、発電素子11により、比較的大きく安定的な発電量が得られる場合は、蓄電素子13を設けない構成としてもよい。その他の点についても上記実施形態により本発明の内容が限定されるものではなく、本発明の作用効果を得られる限り、上記実施形態に開示した内容には限定されることなく適宜に変更可能である。
10…無線センサノード
11…発電素子
12…変換回路
13…蓄電素子
14…センサ
15…制御回路
16…無線回路
17…アンテナ
20…セラミックパッケージ
20a…空洞部
21…金属リッド
22…セラミックリッド
23…ネジ部材
30…ハーベスタ
31…電源IC
32…DC/DCコンバータ
33…キャパシタ
34…加速度センサ
35…MCU
36…水晶発信器
37…無線IC
38…アンテナパターン
40…ガラスペースト
41…バンプ電極
C…導体層
Ca…接続構造
D…誘電体層

Claims (12)

  1. 電力を生成する電力生成手段と、
    前記電力を用いて所定の物理量を検知するセンサと、
    前記電力を用いて前記センサの検知信号を無線信号に変換する回路部と、
    前記無線信号を電波として放射するアンテナと、
    複数のセラミック層を積層してなり、前記電力生成手段、前記センサ、前記回路部、前記アンテナを構成する部品群を収容する空洞部が形成されたパッケージと、
    前記空洞部を気密封止するように前記パッケージと一体的に接合された蓋部材と、
    を備えることを特徴とする無線センサノード。
  2. 前記パッケージの内層には、前記部品群の電気的接続を担う導体パターンが形成されることを特徴とする請求項1に記載の無線センサノード。
  3. 前記蓋部材はセラミックにより形成され、前記パッケージ及び前記蓋部材の外部表面に導体が露出しないことを特徴とする請求項2に記載の無線センサノード。
  4. 前記アンテナは、前記パッケージの内層の前記導体パターンを用いて構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載の無線センサノード。
  5. 前記アンテナは、前記蓋部材のうち前記空洞部の側の表面の導体パターンを用いて構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載の無線センサノード。
  6. 前記アンテナは、前記空洞部を取り囲む側壁内の導通構造を介して前記回路部の一端と電気的に接続されることを特徴とする請求項5に記載の無線センサノード。
  7. 前記蓋部材は金属により形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の無線センサノード。
  8. 前記センサは、前記蓋部材のうち前記空洞部の側の表面に貼り付けられたひずみゲージであることを特徴とする請求項7に記載の無線センサノード。
  9. 前記電力生成手段は、
    機械エネルギーを交流電力に変換する発電素子と、
    前記交流電力を直流電力に変換する変換回路と、
    を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の無線センサノード。
  10. 前記発電素子は、振動エネルギーを前記交流電力に変換する振動発電素子であることを特徴とする請求項9に記載の無線センサノード。
  11. 前記電力生成手段は、
    前記電力を蓄積する蓄電素子を含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の無線センサノード。
  12. 前記回路部は、前記蓄電素子に蓄積された電力量に応じた所定の時間間隔で、前記無線信号の間欠的な送信制御を行うことを特徴とする請求項11に記載の無線センサノード。
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