JP2017097511A - 無線センサ端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部に露呈する端子を有さない密閉型パッケージからなる無線センサ端末に、外部から予め定めた特定の回路処理を行わせる。【解決手段】センサで検出した情報を、第1のアンテナ310を通じて無線送信する無線送信回路216と、発電部での発電電力を受けて、蓄電素子に蓄電すると共に、電源電圧を生成する電源制御回路201とを、外部に露呈する端子を有さない密閉型パッケージ内に設け、電源電圧を、少なくとも無線送信回路216を含む密閉型パッケージ内の各部に供給するようにする無線センサ端末100である。密閉型パッケージ内に、密閉型パッケージ内の特定の回路に接続されている第2のアンテナを設ける。特定の回路は、第2のアンテナを通じて無線接続される密閉型パッケージの外部の装置に応じて予め定められた処理を実行するように構成されている。【選択図】図2

Description

この発明は、例えば橋梁などの高温、多湿、塩害などの過酷な外部環境に長期にわたって曝される場所に取り付けられる場合に使用して好適な無線センサ端末に関する。
例えば橋梁、トンネル、道路付帯物、法面などの道路インフラの保全のために、それら橋梁等に無線センサ端末を設置して、その無線センサ端末から送られてくるセンサ出力を収集するセンサネットワークシステムが考えられている。
この種の無線センサ端末は、高温、多湿、塩害などの過酷な外部環境に長期にわたって曝される場所に取り付けられることになるので、高耐久性パッケージ構造であることが要求される。
この種の無線センサ端末として、例えば特許文献1(特開2013−122718号公報)には、セラミックからなるパッケージを用いて密閉型の構造とした無線センサノードが提案されている。すなわち、この特許文献1に開示される無線センサノードにおいては、図13に示すように、複数のセラミック層が積層されて構成されたパッケージ20の空洞部に、例えば振動発電素子や太陽光発電素子などの環境に依存した発電エネルギーを受けて発電を行う発電素子30と、この発電素子30により生成された電力を後段の回路に供給可能な直流電力に変換する変換回路を構成する電源IC31およびDC/DCコンバータ32と、この変換回路により得られた直流電力を蓄積し、充放電する蓄電素子33と、加速度センサ34と、加速度センサ34の検知信号を無線信号に変換する回路部35,37と、無線信号を電波として放射するアンテナ38が収納されている。そして、蓋部材21がパッケージ20と一体的に接合されることで、空洞部を気密封止する構成となっている。特許文献1には、蓋部材21は、金属製とされる場合のほか、セラミックで構成される場合もあることが記載されている。
この特許文献1の無線センサノードは、セラミックによって、気密構造としたパッケージを用いることにより、設置場所の外部環境に対する耐性を有し、外部電源に依存しないという特徴を有する。
特開2013−122718号公報
上述のような、発電素子を含む電源部が密閉型パッケージ内に収納される無線センサ端末においては、密閉型パッケージとするために、外部に露出する電源スイッチは設けられず、通常は、発電素子を含む電源部からの電源電圧は密閉型パッケージ内の各回路部に常時供給されるように構成される。
無線センサ端末は、使用場所に設置されれば、その環境に応じた発電をする発電素子で発電がなされて、充電制御回路を介して蓄電素子には充電がなされ、常に所定値以上の電源電圧が得られ、正常に動作をするようになる。
ところで、例えばリチウムイオン電池などのバッテリーからなる蓄電素子は、一度、規定電圧(放電終止電圧)以下まで電圧が下がってしまう過放電の状態になると、著しく劣化してしまうことが知られている。そのため、通常、充電制御回路には、蓄電素子の電圧が既定電圧以下とならないようにする制御機能が設けられている。
しかしながら、この種の無線センサ端末は、使用開始前に倉庫などにストックされている状態では、必ずしも、発電素子が発電を行える環境に置かれているとは限らず、この種の密閉型パッケージの構成の無線センサにおいては、蓄電素子に蓄積されている電源電圧が密閉型パッケージ内の回路部で消費されてしまう。このため、この種の無線センサ端末は、倉庫などに長時間ストックされると、蓄電素子の蓄積電圧が既定電圧以下に低下してしまう過放電を生じてしまう恐れがあった。
そのため、この種の無線センサ端末については、蓄電素子の蓄積電圧が既定電圧以下に低下してしまう過放電を生じないように、発電素子が発電を行えない環境に置かれている期間をチェックして、所定期間を経過したら、発電を行える環境に移動させるなどの面倒な在庫管理が必要となるという問題があった。
また、この種の無線センサ端末においては、外部から内部回路や素子の劣化があった場合に、それを把握することができない。さらに、無線センサ端末の動作に不具合が生じた場合には、密閉型パッケージを破壊して、内部回路の不具合解析をするしかなかった。
さらには、従来の無線センサ端末においては、外部に露出する端子部が一切存在しないので、無線センサ端末から電源の供給を受けたり、無線センサ端末にデータを送って受信させたりすることもできなかった。
この発明は、以上の問題点を解決することができるようにした無線センサ端末を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、
少なくとも、
センサと、
前記センサで検出した情報を無線送信する無線送信回路と、
前記無線送信回路に接続されている第1のアンテナと、
発電を行う発電部と、
蓄電素子と、
前記発電部での発電電力を受けて、前記蓄電素子に蓄電すると共に、電源電圧を生成する電源制御回路と、
を、外部に露呈する端子を有さない密閉型パッケージ内に設け、前記電源電圧を、少なくとも前記無線送信回路を含む前記密閉型パッケージ内の各部に供給するようにする無線センサ端末であって、
前記密閉型パッケージ内に、当該密閉型パッケージ内の特定の回路に接続されている第2のアンテナを設け、
前記特定の回路は、前記第2のアンテナを通じて無線接続される前記密閉型パッケージの外部の装置に応じて予め定められた処理を実行するように構成されている
ことを特徴とする無線センサ端末を提供する。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明の無線センサ端末において、
前記特定の回路は、前記電源電圧を、前記無線送信回路を含む前記密閉型パッケージ内の各部に供給する電源供給路に設けたスイッチ回路と、前記スイッチ回路を、前記第2のアンテナを通じて外部から受信した信号に基づいてオン・オフ制御する回路とからなることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1の発明の無線センサ端末において、
前記特定の回路は、前記密閉型パッケージ内の前記センサ及び前記無線送信回路とを含む回路部品の故障または劣化診断のための情報を収集して記憶部に記憶すると共に、前記第2のアンテナを通じた外部からの信号の受信に基づいて、前記記憶部に記憶されている前記情報を、前記第2のアンテナを通じて外部に送信する回路であることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1の発明の無線センサ端末において、
前記特定の回路は、前記密閉型パッケージの外部の装置に対して、前記電源電圧を前記第2のアンテナを通じて供給する回路であることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1の発明の無線センサ端末において、
前記特定の回路は、前記密閉型パッケージの外部の装置からのデータを前記第2のアンテナを通じて受信して、受信した前記データを前記第1のアンテナを通じて外部に送信する回路であることを特徴とする。
上述の構成の請求項1の発明による無線センサ端末においては、電源制御回路は、発電部で発電された電力に基づいて、蓄電素子に電力を蓄電すると共に、各部に供給する電源電圧を生成する。電源制御回路で生成された電源電圧が、無線送信回路等、密閉型パッケージ内の各部に供給されている状態においては、センサで検出された情報が、無線送信回路及び第1のアンテナを通じて密閉型パッケージの外部に無線送信される。
そして、この発明においては、第2のアンテナに対して、密閉型パッケージの外部の回路が無線接続されると、密閉型パッケージ内の特定の回路が、予め定められた処理を実行する。
特定の回路が、請求項2の発明のように構成されている場合には、第2のアンテナに対して、密閉型パッケージの外部の回路が無線接続されると、密閉型パッケージ内の特定の回路は、無線送信回路を含む各部に電源電圧を供給する電源供給路に設けたスイッチ回路を、第2のアンテナを通じた外部からの信号の受信に基づいてオン・オフ制御する。すなわち、請求項2の発明の無線センサ端末においては、密閉型パッケージの外部から、電源供給路に設けたスイッチ回路をオン・オフ制御することができる。
したがって、無線センサ端末を所定の設置場所に設置する前まではスイッチ回路をオフにしておき、設置場所に設置した後にスイッチ回路をオンにすることで、蓄電素子が、放電終止電圧以下にならないようにすることができる。
また、特定の回路が、請求項3の発明のように構成されている場合には、特定の回路は、密閉型パッケージ内の回路部品の故障または劣化診断のための情報を収集して記憶部に記憶すると共に、第2のアンテナに対して、密閉型パッケージの外部の回路が無線接続されると、記憶部に記憶されている情報を、第2のアンテナを通じて外部に送信する。
したがって、請求項3の発明の無線センサ端末によれば、密閉型パッケージ内の回路部品の故障または劣化診断のための情報を、パッケージに外部端子を設けることなく、密閉型パッケージの外部に無線送信することができる。
また、特定の回路が、請求項4の発明のように構成されている場合には、第2のアンテナに対して、密閉型パッケージの外部の装置が無線接続されると、特定の回路は、電源電圧を第2のアンテナを通じて密閉型パッケージの外部の装置に供給することができる。
また、特定の回路が、請求項5の発明のように構成されている場合には、第2のアンテナに対して、密閉型パッケージの外部の装置が無線接続されると、特定回路は、外部の装置からのデータを第2のアンテナを通じて受信して、受信したデータを第1のアンテナを通じて外部に送信する。したがって、請求項5の発明による無線センサ端末によれば、例えば、自端末に備えていない種別のセンサのセンサデータを外部から取得して、第1のアンテナを通じて外部に送信することができる。
この発明によれば、外部に露呈する端子を有さない密閉型パッケージを有する無線センサ端末において、密閉型パッケージ内に第2のアンテナと、当該第2のアンテナに接続され特定の回路を設けることにより、第2のアンテナに対して、密閉型パッケージの外部の回路が無線接続されると、特定の回路が、予め定められた処理を実行するようにすることができる。
したがって、この発明によれば、特定の回路を、種々の用途の回路として構成しておくことで、外部に露呈する端子を有さない密閉型パッケージを有する無線センサ端末において、外部から密閉型パッケージ内の各部への電源電圧の供給を制御したり、密閉型パッケージ内の各部の回路素子の故障や劣化診断のための情報を外部に送出したり、さらに、密閉型パッケージの外部の装置に電源電圧として供給したり、外部のセンサ装置からセンサデータを受信して無線送信したり、等することができるという効果を奏する。
この発明による無線センサ端末の実施形態の構成例を示す図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態の電子回路構成例を示すブロック図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態の構成例を説明するための図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態の要部の構成例を説明するための図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態の構成例を説明するための図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態における封止結合方法を説明するための図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態における要部の構成例及び外部の装置との関係を示す図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態における要部の構成例及び外部の装置との関係を示す図である。 図8の例の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態における要部の構成例及び外部の装置との関係を示す図である。 図10の例の動作を説明するためのフローチャートを示す図である。 この発明による無線センサ端末の実施形態の他の構成例を説明するために用いる図である。 従来の無線センサ端末の構成例を説明するための図である。
以下、この発明による無線センサ端末の実施形態を、図を参照しながら説明する。
図1は、この発明の実施形態の無線センサ端末100の構成例を説明するための図である。この実施形態の無線センサ端末100は、外観がほぼ扁平な直方体形状を備えるパッケージ101内に、無線センサ端末100を構成する各電子回路部品が設けられて構成されたものである。図1(B)は、パッケージ101を、外光を取り込む側の面に直交する方向から見たときの無線センサ端末100を示す図である。そして、図1(A)は、図1(B)におけるA−A線断面図であり、パッケージ101内の構成例を説明するための図である。
パッケージ101は、塩害、高温・高湿のような過酷な外部環境に長期に曝されても内部回路の性能を維持できる高耐久性の材料、この実施形態では、非金属材料であって、ガラスと比較して強靭性を備え、軽量で、かつ、電気的絶縁性を有するセラミック材料で構成されている。そして、図1(A)に示すように、パッケージ101は、上部が開口とされ、壁部102Wにより囲まれた凹部104を有する箱型のパッケージ本体102と、蓋部103とからなる。
パッケージ本体102は、この実施形態では、LTCC(Low Temperature Co-fired Ceramics:低温同時焼成セラミックス)基板を積層した構成とされている。また、蓋部103は、透光性セラミック材料で構成されている。蓋部103は、パッケージ本体102に対して、その壁部102Wの端面において、後で詳述する低融点ガラス溶融による接合部材105を介して接合されており、これにより、パッケージ101は、高気密封止接合された構造とされている。
この実施形態では、パッケージ本体102には、自立型の発電部を含む電源系と、振動センサや温度センサなどの複数個のセンサで外部環境因子を検出し、その検出出力を無線送信するための信号処理回路系とからなる電子回路が収納されている。この電子回路の主要な部品は、パッケージ本体102の凹部104に収納される。ただし、後述するように、無線通信用のアンテナなどの外部と無線接続するためのアンテナは、この実施形態では、パッケージ本体102の壁部102Wに埋め込まれて設けられる。そして、この実施形態では、埋め込まれるアンテナは、セラミック層の少なくとも一層を貫通するビア内に充填される導体で形成されたり、セラミック層の間にパターン形状で形成されたり、ビアとパターンの組み合わせで形成される。
[電子回路構成例]
図2は、この実施形態の無線センサ端末100の電子回路の構成例を示すブロック図であり、電源系200と、信号処理回路系210とからなる。この図2に示すように、この実施形態の無線センサ端末100の電源系200は、電源制御回路201に対して第1の発電部の例としての太陽電池モジュール202と、第2の発電部の例としての振動発電素子203と、蓄電素子の例としての蓄電用キャパシタ204とが接続されて構成されている。
太陽電池モジュール202は、この実施形態では、1または複数個の平板形状の太陽電池セルが面状に配列されて矩形状に構成されている。振動発電素子203は、例えば圧電素子を用いたMEMS(Micro Electro Mechanical System)として構成される。なお、この振動発電素子203は、後述する振動センサ212と兼用することができる。
蓄電用キャパシタ204は、この例では、1個のキャパシタ(コンデンサ)で構成されるが、複数個のキャパシタで構成してもよい。蓄電用キャパシタ204としては、この例では、リチウムイオンキャパシタ(LiC)が用いられる。なお、蓄電用キャパシタ204は、電気二重層コンデンサで構成してもよい。また、蓄電素子としては、蓄電用キャパシタの代わりに、例えばリチウムイオン電池などの2次電池を用いるようにしてもよい。
電源制御回路201は、この例では、エネルギーマネージメントLSI(Large Scale Integration)として構成されており、太陽電池モジュール202からの発電電圧や振動発電素子203からの発電電圧を受けて、無線センサ端末100の電源電圧Vccを生成すると共に、余剰の電力により、蓄電用キャパシタ204への蓄電を行う。電源制御回路201は、太陽電池モジュール202からの発電電圧や振動発電素子203からの発電電圧から電源電圧Vccが生成することができないときには、蓄電用キャパシタ204に蓄電されている蓄電電圧を電源電圧Vccとして使用するようにする。電源制御回路201は、蓄電用キャパシタ204の蓄積電圧を監視しており、無線センサ端末100が長寿命で動作を維持することができるように、例えば既定電圧(放電終止電圧)以下にならないようにする等の電源制御を行う。
電源制御回路201は、DC−DC変換LSIを含み、太陽電池モジュール202からの発電電圧や振動発電素子203からの発電電圧や蓄電用キャパシタ204の蓄電電圧から、回路動作電圧以上の電源電圧Vccを生成して、蓄電用キャパシタ204を通じて出力する。この例では、例えば回路動作電圧は2.2ボルトとされ、蓄電用キャパシタの蓄電電圧は2.2〜3.8ボルトとなるように、電源制御回路201は制御する。この場合に、電源制御回路201は、処理制御回路211からの制御信号による指令に基づき、電源制御処理を動作させるかどうか(イネーブルにするかどうか)を制御するように構成されている。
そして、この実施形態では、電源系200は、さらに、生成した電源電圧Vccを、当該電源系200から信号処理回路系210への供給路中に設けられたスイッチ回路205と、電源オン制御回路206と、電源オフ制御回路207とを備える。スイッチ回路205は、電源オン制御回路206及び電源オフ制御回路207からの制御信号により、それぞれオン及びオフされる。そして、電源オン制御回路206及び電源オフ制御回路207は、それぞれ、アンテナ301及び302に接続されている。アンテナ301及び302は、無線センサ端末100のパッケージ101の外部と無線接続するためのものであり、それぞれ第2のアンテナを構成する。
この実施形態では、アンテナ301及び302は、無線センサ端末100の密閉性を損なわないようにするためにパッケージ101の外部に露呈しないようにパッケージ101内に設けられており、この例では、図1(B)に示すように、パッケージ本体102の壁部102Wに埋め込まれて設けられている。
そして、電源オン制御回路206及び電源オフ制御回路207のそれぞれは、アンテナ301及び302を通じて外部から信号を受信することで、以下に説明するような予め定められた所定の処理を行う。すなわち、スイッチ回路205、電源オン制御回路206及び電源オフ制御回路207からなる回路部分は、特定の回路の例を構成する。
電源オン制御回路206は、アンテナ301を通じて無線センサ端末100のパッケージ101の外部からの所定の信号を検出すると、スイッチ回路205をオンに制御して、電源系200で生成された電源電圧Vccを信号処理回路系210に供給するように構成されている。電源オン制御回路206は、この例では、所定の信号として、周波数が例えば890kHz〜930kHzの信号をアンテナ301を通じて受信及び検出すると、スイッチ回路205をオンにするように制御する。アンテナ301は、当該周波数が890kHz〜930kHzの信号を効率良く受信できるように構成されている。
また、電源オフ制御回路207は、アンテナ302を通じて外部からの所定の信号を検出すると、スイッチ回路205をオフに制御して、電源系200で生成された電源電圧Vccの信号処理回路系210への供給を遮断するように構成されている。電源オフ制御回路207は、この例では、所定の信号として、周波数が例えば100kHz〜130kHzの信号をアンテナ302を通じて受信及び検出すると、スイッチ回路205をオフにするように制御する。アンテナ302は、当該周波数が100kHz〜130kHzの信号を効率良く受信できるように構成されている。
アンテナ301及び302は、この例では、誘導コイル301a及び302aの構成とされ、それが埋め込まれているパッケージ本体102の壁部に、電源オン用の信号や電源オフ用の信号を送出する装置や機器が、例えば数cm以内に近づけられたときに、当該装置や機器からの電源オン用の信号や電源オフ用の信号を受信することができるように構成されている。
なお、電源オン制御回路206及び電源オフ制御回路207の構成及び動作については、さらに、後で詳述する。
信号処理回路系210は、無線センサ端末100の全体を制御するための処理制御回路211に対して、振動センサ212、温度センサ213、故障・劣化診断用センサ214などの複数個のセンサが接続されると共に、メモリ215、無線送信回路216、RFID回路217、データ復調回路218、が接続されて構成されている。
そして、電源系200で生成された電源電圧Vccが、スイッチ回路205を介して、処理制御回路211、振動センサ212、温度センサ213、故障・劣化診断用センサ214、メモリ215、無線送信回路216、RFID回路217、データ復調回路218、のそれぞれに供給されると共に、電力送信制御回路219に供給されている。
処理制御回路211は、この例では、例えばMPU(Micro Processor Unit;マイクロプロセッサユニット)で構成されている。
振動センサ212は、無線センサ端末100が取り付けられた場所の振動を検知対象属性として検出し、検出した振動の情報を処理制御回路211に供給するもので、この例では、MEMSセンサの構成とされている。温度センサ213は、無線センサ端末100のパッケージ本体102の凹部104内の温度を検知対象属性として検出し、検出した温度の情報を処理制御回路211に供給するもので、これもこの例では、MEMSセンサの構成とされている。
故障・劣化診断用センサ214は、この例では、信号処理回路系210の各回路に流れる電流をチェックすることで、信号処理回路系210の各回路の故障・劣化診断を行うようにする。すなわち、信号処理回路系210の振動センサ212、温度センサ213、メモリ215、無線送信回路216、RFID回路217及びデータ復調回路218の各回路部には、電源電圧Vccが供給されており、各回路部の電流は、異常・故障状態でなければ一定値である。そこで、図2では図示を省略するが、例えば信号処理回路系210の各回路部の供給電源配線部に抵抗を挿入し、その挿入した抵抗の両端間電圧として電流を監視して、各回路部の異常・故障状態の発生を検出するようにすることができる。なお、各回路部毎ではなく、各回路部を複数個のブロック単位に分割して、その分割したブロック単位で、異常・故障状態の発生を検出するようにすることもできる。故障・劣化診断用センサ214は、故障・劣化診断の結果情報を処理制御回路211に供給する。
故障・劣化診断用センサ214は、故障・劣化を検出したときにのみ、その検出した故障・劣化の結果情報を処理制御回路211に供給するようにしてもよい。また、処理制御回路211が、定期的に故障・劣化診断用センサ214にアクセスし、故障・劣化診断用センサ214で検出した、その時点の故障・劣化診断の結果情報を取得するようにしてもよい。なお、故障・劣化診断用センサ214から処理制御回路211に供給される故障・劣化診断の結果情報には、当該故障・診断を行った時刻の情報が付加されている。また、故障・劣化診断用センサ214からの情報には、時刻情報を付加せずに、処理制御回路211が、故障・劣化診断の結果情報を受け取った時刻を、当該故障・診断を行った時刻の情報として対応付けるようにしてもよい。
メモリ215は、処理制御回路211で生成された送信情報を、一時記憶する。そして、メモリ215は、処理制御回路211の制御に基づいて、一時記憶していた送信情報を無線送信回路216に供給する。
無線送信回路216には、センサデータ送信アンテナ310が接続されている。無線送信回路216は、処理制御回路211の制御を受けて、メモリ215を通じて受け取った送信情報を、所定の変調方式の信号に変換して、センサデータ送信アンテナ310を通じて、無線センサ端末100のパッケージ101の外部に無線送信する。
センサデータ送信アンテナ310は、第1のアンテナを構成しており、パッケージ101の外部に露呈しないようにパッケージ101内に設けられており、この実施形態では、特に、図1(A)及び(B)に示すように、パッケージ本体102の壁部102Wに埋め込まれて設けられている。
そして、この例では、センサデータ送信アンテナ310から送信される無線送信信号は、搬送波周波数(キャリア周波数)が、例えば920MHzとされている。そして、無線センサ端末100からの送信信号は、例えば数十メートルの範囲内に設置されている中継装置に送信され、この中継装置が携帯電話網やインターネットなどを通じて、無線センサ端末100からのセンサデータを、センサデータの収集管理装置に供給するように構成される。このため、この実施形態では、センサデータ送信アンテナ310は、当該高周波を無指向性特性で、例えば数十メートルの範囲に送信することが可能なように構成とされている。
処理制御回路211は、時間管理機能を有し、予め定められている適宜のタイミングで振動センサ212や温度センサ213で検出された振動情報や温度情報のセンサデータを取り込んで送信情報を生成し、メモリ215に一時保持する。そして、処理制御回路211は、メモリ215に一時保持した送信情報を無線送信回路216を通じて、センサデータ送信アンテナ310から外部に無線送信するように制御する。この実施形態では、振動センサ212や温度センサ213から取り込んだセンサデータに基づく送信情報の生成及び無線送信は、処理制御回路211での時間管理に基づいて、間欠的に実行される。
RFID回路217は、処理制御回路211が故障・劣化診断用センサ214から取得した故障・劣化診断の結果情報を、処理制御回路211から受けて取得して収集し、内蔵するメモリ217Mに蓄積記憶する。この例では、RFID回路217と、処理制御回路211との間は、IC(Inter-Integrated circuit)バスで接続されている。メモリ217Mは、この例ではEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)で構成されている。
そして、RFID回路217には、アンテナ303が接続されている。アンテナ303は、無線センサ端末100のパッケージ101の外部と無線接続するためのものであり、RFID回路217は、このアンテナ303を通じて、パッケージ101の外部から当該RFID回路217を起動する信号を受け取ると、メモリ217Mに記憶している故障・劣化の結果情報の履歴情報(時刻情報が付加されており、時系列順に並ぶ履歴情報)を読み出して、アンテナ303を通じて外部に送信する処理をするように構成されている。
アンテナ303は、第2のアンテナの一例を構成し、RFID回路217は、特定の回路の一例を構成する。すなわち、RFID回路217は、所定の処理として、処理制御回路211から故障・劣化診断の結果情報を取得して収集し、収集した故障・劣化診断の結果情報を、アンテナ303を通じた外部からの要求により、当該外部にアンテナ303を通じて送信する処理を実行するようにする。なお、この実施形態では、RFID回路217と外部との無線の送受信の周波数は、例えば890kHz〜930kHzとされており、アンテナ303は、この周波数を送受信するものとして構成されている。
なお、この実施形態では、アンテナ303は、アンテナ301や302などと同様に、パッケージ101内に設けられており、この実施形態では、特に、図1(B)に示すように、パッケージ本体102の壁部102Wに埋め込まれて設けられている。このアンテナ303も、前述したアンテナ301及び302と同様に、この例では、誘導コイル303aの構成とされ、それが埋め込まれているパッケージ本体102の壁部に、外部から故障・劣化診断の結果情報を要求して取得する装置や機器が、例えば数cm以内に近づけられたときに、当該装置や機器からの信号を受信すると共に、当該装置や機器に信号を送信することができるように構成されている。
データ復調回路218には、アンテナ304が接続されている。アンテナ304は、第2のアンテナの一例を構成している。データ復調回路218は、特定の回路の一例である。データ復調回路218は、このアンテナ304を通じて外部からセンサデータを受信したときに、その受信したセンサデータを復調して、処理制御回路211に供給するという所定の処理を行う。なお、この実施形態では、データ復調回路218が外部から無線で受信する信号(センサデータ)の周波数は、例えば890kHz〜930kHzとされており、アンテナ303は、この周波数を受信するものとして構成されている。
処理制御回路211は、データ復調回路218からセンサデータを受け取ると、このセンサデータを、メモリ215に一時記憶し、所定のタイミングで無線送信回路216からセンサデータ送信アンテナ310を通じて送信するように制御する。
なお、この実施形態では、アンテナ304は、アンテナ301や302などと同様に、パッケージ101内に設けられており、この例では、図1(B)に示すように、パッケージ本体102の壁部102Wに埋め込まれて設けられている。そして、このアンテナ303も、前述したアンテナ301及び302と同様に、この例では、誘導コイル304aの構成とされ、それが埋め込まれているパッケージ本体102の壁部に、外部からセンサデータの送信装置や端末機器が、例えば数cm以内に近づけられたときに、当該送信装置や端末機器からのセンサデータをを受信することができるように構成されている。したがって、アンテナ304も、この例では、遠隔地からの電波(電磁波)を受信するように構成する必要はない。
電力送信制御回路219には、アンテナ305が接続されている。アンテナ305は、第2のアンテナの一例であり、電力送信制御回路219は、特定の回路の一例である。電力送信制御回路219は、アンテナ305を通じて無線接続されたパッケージ101の外部のセンサ端末などの外部デバイスに対して電源電圧を無線送信により供給するという所定の処理を行う。なお、この実施形態では、電力送信制御回路219が外部に電源電圧を無線送信する際の周波数は、例えば100kHz〜130kHzとされており、アンテナ305は、この周波数に対応するものとして構成されている。
なお、この実施形態では、アンテナ305は、アンテナ301や302などと同様に、パッケージ101内に設けられており、この実施形態では、特に、図1(B)に示すように、パッケージ本体102の壁部102Wに埋め込まれて設けられている。そして、このアンテナ305は、この例では、誘導コイル305aの構成とされ、それが埋め込まれているパッケージ本体102の壁部に、外部のセンサ端末や外部デバイスが、例えば10cm以内に近づけられたときに、当該外部のセンサ端末や外部デバイスのアンテナと電磁結合するように構成されている。電力送信制御回路219は、アンテナ305と電磁結合されたパッケージ101の外部のセンサ端末などの外部デバイスのアンテナを通じて、外部のセンサ端末などの外部デバイスに対して電源電圧を無線送信により供給する。
[パッケージ101における電子回路部品の配置例]
この例においては、図1(A)に示すように、パッケージ本体102の壁部102Wの凹部104側となる内側の面は、凹部104の底面から所定の高さh1までは、凹部104側に張り出すように構成されている。なお、高さh1は、凹部104の深さ、すなわち、凹部104の底面からパッケージ本体102の壁部102Wの端面までの距離に相当する高さh0よりも低い(h1<h0)ものとされる。
これにより、パッケージ本体102の凹部104には、図1(A)に示すように階段状となる段差部106が設けられている。この段差部106は、図1(B)に示すように、パッケージ本体102の4辺の壁部102Wの内側の全てに亘って形成されている。したがって、凹部104は、段差部106で囲まれる断面積が小さい小凹部104aと、段差部106以外の部分の壁部102Wで囲ませる断面積が大きい大凹部104bとを有するものとなる。
そして、この例では、小凹部104a内の底面部に、太陽電池モジュール202と、センサデータ送信アンテナ310及びアンテナ301〜305以外の、上述した電源系200を構成する各電子部品及び信号処理回路系210を構成する各電子部品が配置される。なお、図1(A)では、便宜上、処理制御回路211、振動センサ212、温度センサ213のみを示している。
前述したように、この実施形態では、パッケージ本体102は、LTCC基板を積層することで構成されている。そして、図3に示すように、積層されるLTCC基板102a,102b,102c,102d,・・・の間に導体パターン107a,107b,107c,107d,・・・を設けると共に、LTCC基板102a,102b,102c,102d,・・・のそれぞれに導体を充填したビア108a,108b,108c,108d,・・・を必要な箇所に設けることで、図2に示した各電子回路部品間の電気的接続を行うようにしている。
また、LTCC基板からなる壁部102Wには、小凹部104aに配設されている電源制御回路201と太陽電池モジュール202との電気的な接続のための導体が充填されているビアが設けられており、段差部106の端面において、太陽電池モジュール202の端子との電気的な接続がなされる。
そして、センサデータ送信アンテナ310は、図1及び図4に示すように、パッケージ本体102の壁部102W内に埋め込まれるようにしてパッケージ101に配置される。この実施形態では、センサデータ送信アンテナ310は、2個の棒状の導体310a及び310bで構成され、無指向性となるように構成される。すなわち、この例では、棒状の導体310aは、その軸心方向が壁部102Wの高さ方向に沿った方向となるように配置され、また、棒状の導体310bは、その軸心方向が壁部102Wの高さ方向に直交する方向となるように配置される。
このように2個の棒状の導体310a及び310bを配置したことにより、センサデータ送信アンテナ310の指向特性は、これら2個の棒状の導体310a及び310bのそれぞれで構成されるアンテナの指向特性を合成したものとなるので、ほぼ無指向性を有するものとすることができる。
これらの棒状の導体310a及び310bは、LTCC基板を積層することで壁部102Wを形成する際に、複数層のLTCC基板の少なくとも一層を貫通するビア内に導体を充填することで、壁部102W内に収容されるようにされる。そして、棒状の導体310a及び310bと無線送信回路216との電気的な接続も、図3に示したように、積層されたLTCC基板間の導体パターン(図1(A)では導体パターン107iとして示す)により行う。
そして、この実施形態では、アンテナ301、302、303、304及び305も、図1(B)に示すように、パッケージ本体102の壁部102W内に埋め込まれるようにしてパッケージ101に配置される。そして、この例では、アンテナ301、302、303、304及び305は、それぞれ、前述したように、誘導コイル301a、302a、303a、304a及び305aで構成される。そして、誘導コイル301a、302a、303a、304a及び305aのそれぞれは、この例では、コイルの巻回軸心方向(磁束の向き)が壁部102Wの壁面に直交する方向となるように配置されている。
これら誘導コイル301a、302a、303a、304a及び305aを、壁部102W内に形成する方法については、例えば特開2003‐218626号公報や、WO2014−112243A1公報などに記載されている方法を用いることができる。ここでは、その説明については省略する。
そして、アンテナ301、302、303、304及び305のそれぞれを構成する誘導コイル301a、302a、303a、304a及び305aのそれぞれと、電源オン制御回路206、207、RFID回路217、データ復調回路218及び電力送信制御回路219との接続は、棒状の導体310a及び310bと無線送信回路216との電気的な接続と同様に、積層されたLTCC基板間の導体パターンにより行う。
この例の場合、アンテナ301〜305は、直方体形状を備えるパッケージ101の壁部102Wを構成する4つの平板状壁部分102W1,102W2,102W3,102W4にそれぞれに対して、外部と無線結合(電磁結合)する周波数の違いを考慮した位置に配設されて、できるだけ互いに干渉し合わないように構成されている。
すなわち、この例では、周波数が890kHz〜930kHzの信号の受信用とされているアンテナ301を構成する誘導コイル301aと、周波数が100kHz〜130kHzの信号の受信用とされているアンテナ302を構成する誘導コイル302aとは、互いに周波数が異なるので、同一の平板状壁部分102W1内に設けられる。また、周波数が890kHz〜930kHzの信号の送受信用とされているアンテナ303を構成する誘導コイル303aは、平板状壁部分102W1と対向する平板状壁部分102W3内に設けられる。
さらに、周波数が890kHz〜930kHzの信号(センサデータ)の受信用とされているアンテナ304を構成する誘導コイル304aは、平板状壁部分102W2内に設けられる。また、周波数が100kHz〜130kHzの送信用のアンテナ305を構成する誘導コイル305aは、平板状壁部分102W2内の、アンテナ304とは離間した位置に設けられる。
この実施形態の無線センサ端末100においては、パッケージ101の壁部102Wの各平板状壁部102W1〜102W4の外側の壁面には、埋め込まれているアンテナ301〜305が接続されている特定の回路の機能に対応する記号、マーク、文字表示等の目印(標識)が、例えば印刷などにより付加表示されて、それぞれのアンテナの位置及び機能を認識するための目印とされている。
なお、センサデータ送信アンテナ310は、この例では、棒状の導体310aがアンテナ301〜305が設けられていない平板状壁部分102W4内に設けられ、棒状の導体310bが平板状壁部分102W4内の、アンテナ303とは離間した位置に設けられる。
そして、この実施形態の太陽電池モジュール202は、前述したように、矩形の平板形状を有するが、当該矩形の形状部分は、凹部104と相似形とされる。そして、太陽電池モジュール202の大きさ(面積)は、パッケージ本体102の凹部104の小凹部104aの断面積よりも大きく、大凹部104bの断面積よりも小さいものとされる。そして、太陽電池モジュール202は、その周囲部分が、段差部106の端面の部分と衝合する状態で、大凹部104b内に収納される。なお、前記高さh0と高さh1との差、すなわち、大凹部104bの深さ(=h0−h1)は、太陽電池モジュール202の厚さよりも大きくなるように選定されている。
したがって、太陽電池モジュール202は、パッケージ本体102の大凹部104b内にすっぽりと収まる。このため、蓋部103に直交する方向から見たとき、太陽電池モジュール202の配設位置は、センサデータ送信アンテナ310を構成する2個の棒状の導体310a,310bが埋め込まれているパッケージ本体102の壁部102Wとは重ならないようになる。すなわち、センサデータ送信アンテナ310は、太陽電池モジュール202には、全く邪魔されることなく、無線電波の送受信が可能の状態となる。
太陽電池モジュール202は、壁部102Wに設けられているビアからなる導体を介して、小凹部104aに配設されている電源制御回路201に電気的にされると共に、段差部106の端面において、例えば接着材などにより接合されて、小凹部104aは、密閉された状態となる。
この場合に、小凹部104aには、少なくとも電子回路部品が空気層に触れることがなくなるように所定の充填材109、例えば樹脂が充填される。この充填材109の充填により、小凹部104a内に配設されている電子回路部品は空気層に触れなくなるので、水分や湿気によって、小凹部104a内の電子回路部品にサビや腐食が生じないようになり、長期にわたる気密性を有することができる。特に、振動センサ212及び振動発電素子203は、MEMS素子として構成されるが、後述するパッケージ101の気密性と相まって、その特性の劣化を防ぎ、性能を維持することができる。
更に、この実施形態では、充填材109は、パッケージ本体102を構成するセラミック材料(LTCC基板)の熱伝導率以上の高い熱伝導率である高放熱材料で構成される。パッケージ本体102の熱伝導率が2W/mkであるが、充填材109は、この例では、その2倍の熱伝導率である4W/mk以上の材料が用いられる。これにより、セラミック材料からなるパッケージ101自体が、熱伝導率が高く高放熱材料であることと相まって、小凹部104a内の温度の上昇を抑えて、小凹部104a内の電子回路部品が安定した動作を確保することができるようになる。
なお、太陽電池モジュール202で覆われる小凹部104aに充填材109を充填する方法の例としては、例えばゲル状の樹脂からなる充填材109により小凹部104a内を満たしておき、その上から太陽電池モジュール202を、段差部106において接合して、小凹部104aを密閉するようにする方法を用いる。この場合に、充填材109により小凹部104a内の電子回路部品が空気層に触れないようにすればよいので、太陽電池モジュール202との間では、僅かな空間の隙間があってもよい。
また、太陽電池モジュール202で覆われる小凹部104aに充填材109を充填する方法の例としては、段差部106の一部に、段差部106の端面と小凹部104aに対面する側壁面との間を連通する孔(注入孔と空気抜き孔)を形成しておき、太陽電池モジュール202で覆って小凹部104aを密閉した後に、形成されている段差部106の孔を通じて液状の充填材109を注入し、充填が終了したら、段差部106に形成されている孔を塞ぐようにする方法を用いるようにしてもよい。
以上のようにして、電子回路部品が小凹部104aに配置されると共に、小凹部104a内が充填材109で充填され、太陽電池モジュール202により小凹部104aが密閉されるようにされた後、パッケージ本体102に対して蓋部103が封止接合されることで、凹部104が密閉されて、パッケージ101は気密性を有するものとなる。
この場合に、蓋部103は、前述したように、凹部104内の太陽電池モジュール202への入射光を透過させる必要があるので、この実施形態では、透光性セラミック(アルミナ)で構成される。この透光性セラミック材料は、ガラスと比較して強靭性を備え、軽量でかつ電気的絶縁性を持ち、光透過性を有する。この蓋部103を構成する透光性セラミックとガラスとの主な特性の比較表を図5に示す。
図5の表から明らかなように、透光性セラミックからなる蓋部103は、ガラスよりも熱伝導率が高く、また、パッケージ本体102を構成するセラミック材料であるLTCCの熱伝導率(4W/mk)よりも高いので、入射光により大凹部104bの空間の温度が上昇しても、この蓋部103を通じて効率よく放熱されるという効果を奏する。更に、透光性セラミックは、ガラスよりも耐熱性が高いので、この実施形態では、この耐熱性の高さを利用して、透光性セラミックからなる蓋部103を、パッケージ本体102の壁部102Wの端面に、例えばレーザーによる局所加熱で低温・高気密封止接合をするようにする。
パッケージ本体102と蓋部103とを接合部材を用いて接合する場合、従来は、パッケージ本体102及び蓋部103の全体に対して接合部材の溶融温度よりも高い温度となるように熱を加えることで当該接合部材を溶融させ、その後冷却することで接合部材を固化させるようにする。しかし、この方法では、パッケージ101全体の温度が高くなって、小凹部104a内部に搭載される電子回路部品の実装に半田が使用できなくなり、実装コストが高くなってしまう。
そこで、この実施形態では、図6に示すように、蓋部103の周縁の、パッケージ本体102の壁部102Wの端面との接合部のみを、レーザーLZにより加熱することで、パッケージ本体102に対して蓋部103を封止接合するようにする。そして、この実施形態では、パッケージ本体102の壁部102Wの端面と、蓋部103との間に設ける接合部材105としては、低融点材料、この例では、低融点ガラスを用いる。
さらに、この実施形態では、パッケージ本体102の壁部102Wには、レーザーLZによる熱を放熱するための放熱ビア110が、複数層のLTCC基板の少なくとも一層を貫通するビア内に導体を充填することで埋め込まれて設けられている。この例では、放熱ビア110は、壁部102Wを構成する複数層のLTCCの全層を貫通し、端部がパッケージ本体102の壁部102Wの端面に露呈して放熱し易くなるように設けられている。
この放熱ビア110は、パッケージ本体102を構成するセラミック材料(LTCC基板)の熱伝導率以上の高い熱伝導率であって放熱特性の良い導体が、当該ビア内に充電されて構成されている。この例では、熱伝導率が、LTCC基板の熱伝導率の2倍の熱伝導率である4W/mk以上の材料、例えば銀がビア内に充填されて構成されている。この放熱ビア110は、図1(B)に示すように、パッケージ本体102の壁部102Wに、所定間隔で、複数個が埋め込まれて設けられている。
パッケージ本体102に対して蓋部103を封止接合する際には、この例では、図6に示すように、レーザーLZを、蓋部103に直交する方向から、当該蓋部103の周縁に沿って走査するように照射する。すると、蓋部103とパッケージ本体102の壁部102Wの端面との間の低融点ガラスからなる接合部材105が溶融し、蓋部103とパッケージ本体102の壁部102Wの端面とを接合する状態となる。その後、レーザーLZの照射が停止されることで接合部分が冷却され、低融点ガラスが固化して、蓋部103とパッケージ本体102が接合され、密閉構造のパッケージ101となる。
この場合に、レーザーLZの照射によりパッケージ本体102の壁部102Wが加熱されるが、加熱が局所的であることと、接合部材105が低融点ガラスであることと、複数個の放熱ビア110の存在によりパッケージ本体102の壁部102Wが効率良く放熱されることにより、パッケージ本体102の小凹部104a内に収納されている電子回路部品同士の電気的な接続に半田が使用されていても、当該半田が溶け出すような高温にはならず、部品間の電気的な接続に不具合が生じることはない。
なお、図1(B)に示すように、この実施形態の無線センサ端末100は、パッケージ本体102の底部側には、パッケージ本体102の壁部102Wよりも、当該壁部102Wに直交する方向に突出するように、鍔部102Fが形成されている。そして、この鍔部102Fに取り付け用の貫通孔102Fa,102Fb,102Fc,102Fdが形成されており、この貫通孔102Fa,102Fb,102Fc,102Fd及び取り付け対象部に穿かれた貫通孔を介して、例えば、セラミックからなるボルトを貫通させ、セラミックからなるナットで固定するようにすることができるようにしている。
取り付け対象部に貫通孔を穿つことができない場合には、パッケージ101の底面側が、振動センサ212により振動を検知する対象物である、例えば橋梁やトンネル付帯物、道路付帯物に、接着材により接着されるが、鍔部102Fの分だけ、無線センサ端末100を取り付ける対象物との接着部及び接合部の面積が大きくなるので、より強固に対象物に対して接着固定させて取り付けることができるようにしている。
[実施形態の無線センサ端末の密閉構造についての効果]
以上のようにして、この実施形態の無線センサ端末100によれば、LTCC基板が積層されて成るパッケージ本体102に対して、透光性セラミックからなる蓋部103を、低融点ガラスからなる接合部材105により封止接合することで、パッケージ101を高気密性とすることができる。この場合に、この実施形態の無線センサ端末100は、パッケージ101の内部に、振動センサ212などのセンサ及び電源制御回路201、無線送信回路216や処理制御回路211などの電子部品が収納されると共に、壁部102W内にセンサデータ送信アンテナ310が収納されるので、いわゆるオールインワンパッケージの構成とすることができる。したがって、外部からの衝撃に十分耐える頑強性を持ち、かつ、軽量である無線センサ端末を実現することができる。
そして、太陽電池モジュール202は、パッケージ本体102の凹部104内に収納されるため、太陽電池モジュール202によって、パッケージ本体102の壁部102Wの端面が覆われることはない。したがって、パッケージ本体102の壁部102Wに埋め込まれているセンサデータ送信アンテナ310は、太陽電池モジュール202に邪魔されることなく、電波の送受を行うことができる。
また、この実施形態の無線センサ端末100においては、パッケージ101は、電波の送受を阻害する金属部分は用いずに、全てセラミック材料で構成すると共に、センサデータ送信アンテナ310を埋め込むパッケージ本体102の壁部102Wは、高周波数特性の良い低抵抗導体を使用できるLTCC基板で構成しているので、無線センサ端末100全体の信頼性及び感度、そして、安定性のあるアンテナ伝搬特性を有するように構成することができる。
しかも、センサデータ送信アンテナ310は、全方位に万遍なく電波が放射される無指向性の構成とされているので、無線センサ端末100の設置は、位置や方向を選ばずに簡単に施工することができるという効果がある。
また、この実施形態の無線センサ端末100は、パッケージ101が全てセラミックからなる構成であるので、パッケージが金属からなる場合のその他の不具合も回避することができる。すなわち、例えば金属筐体にサビ発生による耐久性の低下、金属筐体による電波や光の遮蔽の問題、落雷によってパッケージ内への渦電流が流れることによる電子部品の損傷、などの問題は、この実施形態のセラミックからなるオールインパッケージ構成の無線センサ端末100では、生じることはない。
また、この実施形態の無線センサ端末100では、パッケージ101から電気的な接続端子などが外部に露呈されることはないので、パッケージ101の高気密性を容易に維持することができ、湿気浸透も防ぐこともできるという効果もある。
また、上述した実施形態においては、パッケージ本体102の小凹部104a内に配置された電子部品は、充填材料で覆われることにより、空気層が触れない構成とされているので、電子部品が湿気等により劣化することはない。さらに、しかも、充填材料は放熱特性の良い材料で構成されているので、電子部品で発生する熱の放熱も良好に行なわれ、無線センサ端末100として長寿命を実現しつつ、安定な動作を確保することができるという効果もある。
したがって、この実施形態の無線センサ端末100は、高温下、低温下、高含塩分環境下や高濃度ガス下においても、その高気密性により設置可能である。
また、上述の実施形態の無線センサ端末100では、自立電源として、太陽電池モジュール202のみを利用するのではなく、他の自立電源、上述の実施形態では、振動発電素子203をも利用するようにするので、光を受光する時間が少ない設置場所においても利用可能である。しかも、上述の実施形態の無線センサ端末100は、蓄電用キャパシタ204からなる蓄電素子を備えているので、自立電源である太陽電池モジュール202や振動発電素子203の余剰電力を蓄電しておくことで、これらの自立電源から電源電圧を得られないときでも、蓄電素子に蓄電された電力を用いて駆動することができるという効果がある。
また、上述の実施形態の無線センサ端末100のパッケージ101の、パッケージ本体102に対する蓋部103の封止結合は、低融点ガラスからなる接合部材を用いると共に、レーザーによる局所加熱により行うようにしたので、パッケージ本体102の内部の温度の上昇を抑えることができ、パッケージ本体102の内部に配置された電子部品の電気的接続に半田を用いることができるという効果がある。さらに、この実施形態では、パッケージ本体102の壁部102W内には、放熱ビア110を設けたので、パッケージ本体102の内部の温度の上昇を、より確実に抑えることができるものである。
次に、アンテナ301〜305に接続される特定の回路としての電源オン制御回路206、電源オフ制御回路207、RFID回路217、データ復調回路218及び電力送信制御回路219の構成及びその処理動作例について説明する。
[アンテナ301及びアンテナ302に接続される電源オン制御回路206及び電源オフ制御回路207について]
図7は、特定の回路の例としての、スイッチ回路205、電源オン制御回路206及び電源オフ制御回路207からなる回路部分の詳細構成例を説明するための図である。スイッチ回路205は、この例では、PNP型トランジスタ2051と、NPN型トランジスタ2052とからなる自己保持機能付のスイッチ回路の構成である。
この例では、トランジスタ2051のコレクタが、トランジスタ2052のベースに接続されていると共に、トランジスタ2052のコレクタが、トランジスタ2051のベースに接続されている。トランジスタ2051のエミッタには、リチウムイオンキャパシタ(LiC)からなる蓄電用キャパシタ204の蓄電電圧が印加され、トランジスタ2052のエミッタから、電源電圧Vccが出力される構成とされている。
そして、このトランジスタ2051のコレクタとトランジスタ2052のベースとの接続点が、電源オン制御回路206及び電源オフ制御回路207に接続されており、電源オン制御回路206によるオン制御により、スイッチ回路205はオン状態に自己保持されるように制御されると共に、電源オフ制御回路207によるオフ制御により、スイッチ回路205はオフ状態にされるように制御される。
電源オン制御回路206は、バンドパスフィルタ2061と、整流回路2062と、コンデンサ2063と、ダイオード2064と、電源供給回路2065とからなる。バンドパスフィルタ2061は、誘導コイル301aからなるアンテナ301に接続されており、このアンテナ301で受信した信号の内の890kHz〜930kHzの周波数成分を通過させるためのものである。整流回路2062は、バンドパスフィルタ2061を通過した交流信号を整流して、その整流電流によりコンデンサ2063を充電する。
そして、コンデンサ2063に蓄積された電圧に応じた電流がダイオード2064を通じて、スイッチ回路205のオン制御信号として、スイッチ回路205を構成するトランジスタ2051のコレクタとトランジスタ2052のベースとの接続点に供給される。さらに、この実施形態では、コンデンサ2063に蓄積された電圧に応じた電流が、電源供給回路2065を通じて、信号処理回路系210の処理制御回路211などの各回路部に供給される。この例では、電源供給回路2065は、逆流防止用ダイオードを備える。
前述したように、電源制御回路201は、処理制御回路211からの制御信号による指令に基づき、電源制御処理を動作させるかどうかを制御する。このため、太陽電池モジュール202や振動発電素子203からの発電電圧出力が無く、また、蓄電用キャパシタ204が所定値以上に充電されていない場合には、処理制御回路211が動作しないため、電源制御回路201が動作しない恐れがある。電源供給回路2065は、このように、太陽電池モジュール202や振動発電素子203からの発電電圧出力が無く、また、蓄電用キャパシタ204が所定値以上に充電されていない場合に、スイッチ回路205がオンとなっても、処理制御回路211が確実に動作して、電源制御回路201が動作状態となるようにすることができるようにするためのものである。
電源オフ制御回路207は、バンドパスフィルタ2071と、整流回路2072と、コンデンサ2073と、ダイオード2074と、トランジスタ2075とからなる。バンドパスフィルタ2071は、誘導コイル302aからなるアンテナ302に接続されており、このアンテナ302で受信した信号の内の100kHz〜130kHzの周波数成分を通過させるためのものである。整流回路2072は、バンドパスフィルタ2071を通過した交流信号を整流して、その整流電流によりコンデンサ2073を充電する。
そして、コンデンサ2073に蓄積された電圧に応じた電流がダイオード2074を通じて、トランジスタ2075のベースに供給されるように構成されている。このトランジスタ2075のコレクタは、スイッチ回路205を構成するトランジスタ2051のコレクタとトランジスタ2052のベースとの接続点に接続され、エミッタは接地されている。
そして、この実施形態では、無線センサ端末100に対して、パッケージ101の外部から電源オン信号を送出する電源オン信号送出装置401が用意されると共に、パッケージ101の外部から電源オフ信号を送出する電源オフ信号送出装置402が用意される。この実施形態では、電源オン信号送出装置401は、例えば890kHz〜930kHzの周波数の交流信号Ponを、誘導コイルからなるアンテナ401aから送出する装置とされる。また、電源オフ信号送出装置402は、例えば100kHz〜130kHzの交流信号Poffを、アンテナ402aから送出する装置とされる。
以上のような構成を有する無線センサ端末100におけるスイッチ回路205は、トランジスタ2052のベースに電流が供給されない限り、オフの状態のままである。したがって、無線センサ端末100が製造された直後の状態では、スイッチ回路205はオフとなり、蓄電用キャパシタ204の蓄積された電力が、信号処理回路系210で消費されることはなく、蓄電用キャパシタ204の劣化は、防止される。
この状態において、パッケージ101の外部から、電源オン信号送出装置401を、その誘導コイルからなるアンテナ401aを、前述した目印を目当てにして誘導コイル301aからなるアンテナ301に接近させるように近づける。すると、誘導コイル301aとアンテナ401aを構成する誘導コイルとが電磁結合して、電源オン信号送出装置401からの交流信号Ponを、アンテナ301が受信する。
このアンテナ301で受信された交流信号Ponは、電源オン制御回路206において、バンドパスフィルタ2061を通じて整流回路2062に供給されて、コンデンサ2063が充電される。そして、このコンデンサ2063の両端電圧(蓄積電圧)が所定値以上になると、ダイオード2064を通じて、スイッチ回路205のトランジスタ2052のベースに電流が流れて、当該トランジスタ2052がオンとなる。これにより、トランジスタ2051もオンとなり、蓄電用キャパシタ204から、このトランジスタ2051を介してトランジスタ2052のベースに、常時、ベース電流が供給される状態となり、スイッチ回路205はオン状態を保持する状態となる。
すなわち、その後、電源オン信号送出装置401を、無線センサ端末100のパッケージ101から遠ざけると、電源オン制御回路206は、電源オン信号送出装置401からの信号を受信できなくなって、電源オン制御回路206からトランジスタ2052へのベース電流は消失する。しかし、当該スイッチ回路205では、トランジスタ2051を通じてトランジスタ2052にベース電流が供給され続けるため、スイッチ回路205はオンの状態を保持する。
こうして、スイッチ回路205が一旦オンとなると、スイッチ回路205は、そのオン状態を保持し、電源制御回路201から、蓄電用キャパシタ204を介し、スイッチ回路205を通じて、信号処理回路系210の各部に電源電圧Vccが供給され続ける状態となる。
次に、オンとなっているスイッチ回路205をオフとするには、パッケージ101の外部から、電源オフ信号送出装置402の誘導コイルからなるアンテナ402aを、前述した目印を目当てにしてアンテナ302を構成する誘導コイル302aに接近させるように近づける。すると、アンテナ302とアンテナ402aとが電磁結合して、電源オフ信号送出装置402からの交流信号Poffを、アンテナ302が受信する。
このアンテナ302で受信された交流信号Poffは、電源オフ制御回路207において、バンドパスフィルタ2071を通じて整流回路2072に供給されて、コンデンサ2073が充電される。そして、このコンデンサ2073の両端電圧(蓄積電圧)が所定値以上になると、ダイオード2074を通じて、トランジスタ2075のベースに電流が流れて、当該トランジスタ2075がオンとなる。これにより、スイッチ回路205のトランジスタ2052のベースが接地されて、このトランジスタ2052には、ベース電流が流れなくなり、当該トランジスタ2052がオフとなり、これに伴いトランジスタ2051もオフとなる。したがって、スイッチ回路205はオフとなり、蓄電用キャパシタ204からの電源電圧Vccの、信号処理回路系210への供給が遮断される。
その後、電源オフ信号送出装置402を、無線センサ端末100のパッケージ101から遠ざけても、スイッチ回路205のトランジスタ2052にはベース電流は流れないので、スイッチ回路205はオフのままとなる。
以上のようにして、この実施形態の無線センサ端末100によれば、自立型の発電素子により蓄電がされる蓄電用キャパシタ204と、負荷回路としての信号処理回路系210との間に、定常時は、オフとなるスイッチ回路205が設けられるので、当該無線センサ端末100の不使用時(ストック時)においては、蓄電用キャパシタ204の蓄電電力が、信号処理回路系210で無駄に消費されることはない。このため、蓄電用キャパシタ204が既定電圧(放電終止電圧)以下になるような事態を防止するための方策も容易になる。
例えば、無線センサ端末100のパッケージ101内に蓄電用キャパシタ204を配置する際には、予め、蓄電用キャパシタ204には、無線センサ端末100のストック時間(在庫時間)を見越した蓄電をしておくようにすることで、蓄電用キャパシタ204が既定電圧(放電終止電圧)以下になるような事態を防止することができる。また、予定したストック時間を経過するような場合には、無線センサ端末100の自立型の発電素子により発電を行って、蓄電用キャパシタ204を蓄電するように管理することもでき、在庫管理が容易となる。
なお、上述の実施形態では、電源オフ制御回路207を設けると共に電源オフ信号送出装置402を用意して、オン状態であるスイッチ回路205を、無線センサ端末100の外部からオフにすることもできるようにした。しかし、この実施形態の無線センサ端末100においては、オフであったスイッチ回路205をオンにして、信号処理回路系210に電源を投入することができればよいので、電源オフ信号送出装置402をも用意することは必須ではない。ただし、電源オフ制御回路207により、電源オフ信号送出装置402からの交流信号を受信したときに、オンであったスイッチ回路205をオフにすることができるように構成した場合には、動作中の無線センサ端末100の動作を一時中止し、その後、再稼働させるようにすることができるという効果がある。
[RFID回路217の構成例及び動作例]
図8は、この実施形態のRFID回路217の構成の一例を示すブロック図である。この例のRFID回路217は、マイクロプロセッサからなるコントローラ2171と、メモリ217Mと、アナログフロントエンド回路2172と、RFマッチング回路2173と、ICインターフェース2174とを備えて構成されている。
そして、アンテナ303を構成する誘導コイル303aがRFマッチング回路2173に接続されている。RFマッチング回路2173は、アンテナ303を通じて受信した信号を、アナログフロントエンド回路2172に送る。アナログフロントエンド回路2172は、RFマッチング回路2173から取得した信号をデジタル信号に変換して、コントローラ2171に供給する。
コントローラ2171には、メモリ217Mが接続されていると共に、ICインターフェース2174が接続されている。前述したように、この実施形態では、RFID回路217には、処理制御回路211から、ICバスを通じて故障・劣化診断用センサ214からの故障・劣化の診断結果の情報が送られてくる。コントローラ2171は、ICインターフェース2174を通じて、この処理制御回路211からの故障・劣化の診断結果の情報を取得し、メモリ217Mに、時刻情報と共に故障・劣化の診断の履歴情報として蓄積する。
そして、コントローラ2171は、アナログフロントエンド回路2172から、外部装置からの故障・劣化の診断の履歴情報の取得要求のトリガー信号を受信したときに、メモリ217Mに蓄積している故障・劣化の診断の履歴情報を、アナログフロントエンド回路2172、RFマッチング回路2173及びアンテナ303を通じて、外部の装置に送出するようにする。
なお、図8では、図示を省略したが、この例では、外部の装置として、故障・劣化の診断の履歴情報の取得装置が用意される。この取得装置は、アンテナ303を構成する誘導コイル303aと電磁結合する誘導コイルをアンテナとして備えると共に、故障・劣化の診断の履歴情報の取得要求のトリガー信号を送出して、故障・劣化の診断の履歴情報を取得保持する機能を備えるものである。
図9は、コントローラ2171が実行する処理の流れの一例を示すフローチャートである。すなわち、コントローラ2171は、アンテナ303を通じ、RFマッチング回路2173及びアナログフロントエンド回路2172を通じて、外部の装置である故障・劣化の診断の履歴情報の取得装置からのトリガー信号を受信して検知したか否か判別する(ステップS101)。
このステップS101で、トリガー信号を検知してはいないと判別したときには、コントローラ2171は、ICインターフェース2174を通じて処理制御回路211からの故障・劣化の診断結果の情報を受信したか否か判別する(ステップS102)。このステップS102で、処理制御回路211からの故障・劣化の診断結果の情報を受信してはいないと判別したときには、コントローラ2171は、処理をステップS101に戻して、このステップS101以降の処理を繰り返す。
また、ステップS102で、処理制御回路211からの故障・劣化の診断結果の情報を受信したと判別したときには、コントローラ2171は、受信した故障・劣化の診断結果の情報をメモリ217Mに記憶して蓄積する(ステップS103)。このステップS103の後には、コントローラ2171は、処理をステップS101に戻して、このステップS101以降の処理を繰り返す。
そして、ステップS101で、トリガー信号を検知したと判別したときには、コントローラ2171は、その時までにメモリ217Mに蓄積されている故障・劣化の診断結果の履歴情報の全てを読み出して、アナログフロントエンド回路2172、RFマッチング回路2173及びアンテナ303を通じて、外部装置である故障・劣化の診断の履歴情報の取得装置に送出するようにする(ステップS104)。
こうして、この実施形態の無線センサ端末100によれば、外部端子が存在しない密閉型の構成とされているパッケージ101に対して、故障・劣化の診断の履歴情報の取得装置(のアンテナ(誘導コイル))を近づけて、誘導コイル303aと電磁結合させることにより、無線センサ端末100の内部回路の故障・劣化の診断の履歴情報を簡単に取得することができる。そして、故障・劣化の診断の履歴情報の取得装置で取得した故障・劣化の診断の履歴情報を解析することで、無線センサ端末100内で、故障や劣化が生じているか否かをチェックすることができるので、非常に便利である。
[外部装置への電源供給及び外部データの取得及び復調]
この実施形態の無線センサ端末100においては、アンテナ305及び電力送信制御回路219と、アンテナ304及びデータ復調回路218とを用いることにより、無線センサ端末100のパッケージ101の外部に存在するセンサ装置に電源電圧を供給し、また、この外部に存在するセンサ装置からのセンサデータを受信して、自身のセンサデータ送信アンテナ310を通じて無線送信するように構成することができる。
図10は、無線センサ端末100が、そのパッケージ101の外部に存在するセンサ装置411に電源電圧を供給し、当該センサ装置411からのセンサデータを受信して、センサデータ送信アンテナ310から送信する場合のシステム構成例を示す図である。図10に示すように、この例では、外部のセンサ装置411と無線センサ端末100との間には、電力受信アダプタ412が設けられると共に、データ送信アダプタ413が設けられる。
電力受信アダプタ412は、電力受信ユニット4121と、この例では誘導コイル4122aからなるアンテナ4122とが設けられる。また、データ送信アダプタ413は、データ変調回路4131と、この例では誘導コイル4132aからなるアンテナ4132とからなる。無線センサ端末100のデータ復調回路218は、このデータ送信アダプタ413データ変調回路4131で変調されたセンサデータを復調する。
そして、電力受信アダプタ412の電力受信ユニット4121が、センサ装置411の電源端子VPに接続される。また、データ送信アダプタ413のデータ変調回路4131の入力端子が、センサ装置411のセンサデータ出力端子DAに接続されている。
そして、この実施形態では、無線センサ端末100の電力送信制御回路219は、図10に示すように、アンテナ305を構成する誘導コイル305aが接続されている電力送信ユニット2191を備えると共に、電源電圧Vccの供給ラインと、電力送信ユニット2191との間にスイッチ回路2192が設けられている。このスイッチ回路2192は、電源制御回路201からのスイッチ制御信号によりオン・オフ制御される。すなわち、電源制御回路201は、蓄電用キャパシタ204の蓄電電圧を監視していて、この蓄電用キャパシタ204の蓄電電圧が、外部に電源を供給することができる程度の電圧となっているときにのみ、スイッチ回路2192をオンにするように制御する。
そして、電力受信アダプタ412のアンテナ4122が、無線センサ端末100のアンテナ305に、前述した目印を目当てにして近づけられると、誘導コイル305aと、誘導コイル4122aとが電磁結合し、スイッチ回路2192がオンであれば、電源電圧Vccに応じた電源電圧が、電力送信ユニット2191から電力受信ユニット4121に送電され、外部のセンサ装置411の電源端子VPに供給される。
この場合に、電力送信ユニット2191及び電力受信ユニット4121による電力伝送は、例えば磁界共鳴電力伝送などの周知の方法により実行されるもので、その詳細な構成及び動作は、ここでは省略する。
センサ装置411は、この電力受信アダプタ412からの電源電圧の供給を受けて駆動して、内蔵するセンサで検知した結果のセンサデータをセンサデータ出力端子DAを通じてデータ送信アダプタ413に供給するようにする。
そして、データ送信アダプタ413のアンテナ4132が、無線センサ端末100のアンテナ304に、前述した目印を目当てにして近づけられると、誘導コイル305aと、誘導コイル4122aとが電磁結合する。データ送信アダプタ413のデータ変調回路4131は、センサ装置411からの受けたセンサデータに対して所定の変調を施して、アンテナ4132を通じて無線センサ端末100に送信する。
無線センサ端末100では、アンテナ304で、当該外部からのセンサデータを受けると、当該センサデータ2をデータ復調回路218において復調し、処理制御回路211に供給する。処理制御回路211は、この外部からのセンサデータの受信に対して、図11のフローチャートに示すような処理動作例を実行する。
すなわち、処理制御回路211は、データ復調回路218からの復調されたセンサデータの受信を監視し(ステップS201)、復調されたセンサデータを受信してはいないと判別したときには、内蔵する振動センサ212、温度センサ213からのセンサデータをアンテナ310を通じて送信したり、故障・劣化診断用センサ214から取得した故障・劣化の診断結果の情報を、RFID回路217にICバスを通じて転送する通常処理ルーチンを実行する(ステップS202)。処理制御回路211は、このステップS202の次には、処理をステップS201に戻し、このステップS201以降の処理を繰り返す。
そして、ステップS201で、データ復調回路218からの復調されたセンサデータを受信したと判別したときには、処理制御回路211は、受信したセンサデータをメモリ215を介して無線送信回路216に送り、センサデータ送信アンテナ310を通じて外部に無線送信するようにする(ステップS203)。処理制御回路211は、このステップS203の次には、処理をステップS201に戻し、このステップS201以降の処理を繰り返す。
なお、図10の構成において、外部のセンサ装置411が、電力受信アダプタ412の部分と、データ送信アダプタ413の部分を内蔵する構成を有していてもよい。
以上のようにして、この実施形態の無線センサ端末100によれば、外部端子が存在しない密閉型の構成とされているパッケージ101に対して、電力受信アダプタ412のアンテナ4122(誘導コイル4122a)を近づけて、アンテナ305を構成する誘導コイル305aと電磁結合させることにより、当該電力受信アダプタ412に接続されている外部のセンサ装置に電源電圧を提供することができる。また、外部端子が存在しない密閉型の構成とされているパッケージ101に対して、データ送信アダプタ413のアンテナ4132(誘導コイル4132a)を近づけて、無線センサ端末100のアンテナ304を構成する誘導コイル304aと電磁結合させることにより、当該データ送信アダプタ413に接続されている外部のセンサ装置からのセンサデータを、この実施形態の無線センサ端末100が、外部に無線送信することができるという効果がある。
特に、図10の例のように、無線センサ端末100が、外部のセンサ装置411に電源を供給し、当該センサ装置411から取得したセンサデータを無線送信するように構成した場合には、次のような効果が得られる。
すなわち、無線センサ端末100が備えるセンサが検知できない検知対象属性の検出が必要となった場合に、外部のセンサ装置411のセンサの検知対象属性を、当該検出が必要となった検知対象属性として、電力受信アダプタ412及びデータ送信アダプタ413を介して、無線センサ端末100と電磁結合するように構成すれば良い。
この場合に、外部のセンサ装置411は、電源端子VPを設けるだけで、自立電源は不要となると共に、センサデータ送信アンテナや無線送信回路なども不要となり、簡単な構成とすることができる。
そして、外部のセンサ装置411の構成を、電力受信アダプタ412の部分と、データ送信アダプタ413の部分を内蔵する構成とした場合には、外部のセンサ装置411も、全体として無線センサ端末100と同様の密閉型パッケージの構成とすることができる。
なお、図10の例では、特に、無線センサ端末100が、外部のセンサ装置411に電源を供給しながら、当該外部のセンサ装置411からのセンサデータを取得して、無線送信する構成例を示したが、このような例に限られる訳ではない。すなわち、電力受信アダプタ412に対して、無線センサ端末100から電源電圧の供給のみを受ける外部装置を接続するようにしてもよいし、そのような外部装置が、電力受信アダプタ412の部分を内蔵するようにしてもよい。
また、データ送信アダプタ413には、センサデータに限らない所定のデータを発生する外部装置を接続するようにしてもよいし、そのような外部装置が、データ送信アダプタ413の部分を内蔵するようにしてもよい。その場合に、当該外部装置は、自身が電源を備えていてもよく、その場合には、無線センサ端末100から電源電圧の供給を受ける必要がないことは言うまでもない。
[他の実施形態及び変形例]
上述の実施形態では、アンテナ301〜305を構成する誘導コイルは、パッケージ本体102の壁部102W内に埋め込むようにしたが、図12に示すように、パッケージ本体102の凹部104の小凹部104aの壁面(壁部102Wの内壁面)に、例えば銅箔などの導体により、1ターン以上のループコイルパターン421,422などとして形成して構成するようにしてもよい。
なお、アンテナ301〜305は、上述の実施形態では、誘導コイルの構成としたが、誘導コイルではなく、棒状の導体で構成してもよいことは言うまでもない。
また、上述の実施形態では、アンテナ301〜305は、ほぼ直方体形状のパッケージ101の壁部102Wに設けるようにしたが、パッケージ101の底部やその厚み部分内や、蓋部の内側やその厚み部分内に設けるようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、無線センサ端末100には、アンテナ301〜305及び対応するそれぞれの特定の回路のように、複数個を設けるようにしたが、1個のアンテナと、それに接続される1個の特定の回路のみを備える構成としてもよいことは勿論である。
また、上述の実施形態では、無線センサ端末のパッケージの外観形状は、直方体形状としたが、この発明の無線センサ端末のパッケージの外観形状は、これに限らず、断面が多角形の柱状形状、角錐形状、円錐形状、ドーム状、球体状、半球状などであってもよい。
なお、上述の実施形態では、無線センサ端末100は、センサデータの送信専用としたが、無線送信回路216の代わりに、受信機能をも備える無線通信回路の構成とすると共に、アンテナ310を送受信アンテナとして、外部からの信号をアンテナ310を通じて受信することができるように構成してもよい。
100…無線センサ端末、101…パッケージ、102…パッケージ本体、102W…パッケージ本体の壁部、103…蓋部、104…凹部、202…太陽電池モジュール、203…振動発電素子、204…蓄電用キャパシタ、205…スイッチ回路、206…電源オン制御回路、207…電源オフ制御回路、211…処理制御回路、212…振動センサ、213…温度センサ、216…無線送信回路、217…RFID回路、218…データ復調回路、219…電力送信制御回路、310…センサデータ送信アンテナ(第1のアンテナ)、301〜305…アンテナ(第2のアンテナ)、301a〜305a…誘導コイル、401…電源オン信号送出装置、402…電源オフ信号送出装置、411…センサ装置

Claims (12)

  1. 少なくとも、
    センサと、
    前記センサで検出した情報を無線送信する無線送信回路と、
    前記無線送信回路に接続されている第1のアンテナと、
    発電を行う発電部と、
    蓄電素子と、
    前記発電部での発電電力を受けて、前記蓄電素子に蓄電すると共に、電源電圧を生成する電源制御回路と、
    を、外部に露呈する端子を有さない密閉型パッケージ内に設け、前記電源電圧を、少なくとも前記無線送信回路を含む前記密閉型パッケージ内の各部に供給するようにする無線センサ端末であって、
    前記密閉型パッケージ内に、当該密閉型パッケージ内の特定の回路に接続されている第2のアンテナを設け、
    前記特定の回路は、前記第2のアンテナを通じて無線接続される前記密閉型パッケージの外部の装置に応じて予め定められた処理を実行するように構成されている
    ことを特徴とする無線センサ端末。
  2. 前記特定の回路は、前記電源電圧を、前記無線送信回路を含む前記密閉型パッケージ内の各部に供給する電源供給路に設けたスイッチ回路と、前記スイッチ回路を、前記第2のアンテナを通じて外部から受信した信号に基づいてオン・オフ制御する回路とからなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線センサ端末。
  3. 前記特定の回路は、前記密閉型パッケージ内の前記センサ及び前記無線送信回路とを含む回路部品の故障または劣化診断のための情報を収集して記憶部に記憶すると共に、前記第2のアンテナを通じた外部からの信号の受信に基づいて、前記記憶部に記憶されている前記情報を、前記第2のアンテナを通じて外部に送信する回路である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線センサ端末。
  4. 前記特定の回路は、前記密閉型パッケージの外部の装置に対して、前記電源電圧を、前記第2のアンテナを通じて供給する回路である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線センサ端末。
  5. 前記特定の回路は、前記密閉型パッケージの外部の装置からのデータを前記第2のアンテナを通じて受信して、受信した前記データを前記第1のアンテナを通じて外部に送信する回路である
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線センサ端末。
  6. 前記外部の装置はセンサを備えており、前記外部の装置からのデータは、前記センサで検出したセンサデータである
    ことを特徴とする請求項5に記載の無線センサ端末。
  7. 前記密閉型パッケージは、壁部に囲まれた凹部を備え、前記凹部に、前記発電部と、前記蓄電素子と、前記電源制御回路と、前記無線送信回路とが配置されると共に、前記壁部内に前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナが埋め込まれて設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の無線センサ端末。
  8. 前記密閉型パッケージは、複数のセラミック層を積層したものとして構成されており、
    前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナは、前記複数のセラミック層の少なくとも一層を貫通するビア内に充填される導体からなる構成とされると共に、
    前記無線送信回路と前記第1のアンテナとの電気的な接続、及び前記特定の回路と前記第2のアンテナとの電気的な接続は、前記積層される前記複数のセラミック層の間に設けられる導体を介して行われている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の無線センサ端末。
  9. 前記発電部は、環境に依存した発電エネルギーを受けて発電を行うものである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載の無線センサ端末。
  10. 前記発電部は、太陽電池モジュールを含む
    ことを特徴とする請求項9に記載の無線センサ端末。
  11. 前記発電部は、振動発電素子を含む
    ことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の無線センサ端末。
  12. 前記第2のアンテナは、誘導コイルからなる
    ことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の無線センサ端末。
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