以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。
[第1実施形態]
先ず、第1実施形態として、X線発生装置と同期させることなく撮影者などが撮影できるように、X線検出器の駆動状態を撮影者に報知する報知部を備えたX線撮影装置について説明する。
図1は、第1実施形態であるX線撮影装置の好適な一例を示す概略構成図である。
図1において、100は駆動開始部(当該機能を有する機器、回路、プログラムコードその他のものを含む)、110はX線検出器、120は検出器制御部(当該機能を有する機器、回路、プログラムコードその他のものを含む)、130は報知部(当該機能を有する機器、回路、プログラムコードその他のものを含む)、140はX線照射検知部(当該機能を有する機器、回路、プログラムコードその他のものを含む)であり、まず駆動開始部100は、X線検出器110を撮影できる状態にする。
具体的には、X線検出器110に電源が投入された状態で、撮影のために必要なX線検出器110の駆動を開始することを意味している。一般的にこれは、撮影者がX線検出器110を操作するOPU(オペレーションユニット)の撮影ボタンをオンするなどして達成される。駆動を開始したX線検出器110は、検出器制御部120によりX線が照射されるまで所定の駆動を行う。
前記駆動は、電圧をかけた後にX線検出器110を安定させるための駆動と、X線検出器110が照射されたX線信号を蓄積する状態の駆動を含んでいる。X線信号を蓄積するための駆動(以下、蓄積状態)とその他の駆動を撮影者が認識できるように報知部130は識別可能な信号を発する。
前記信号は、光による信号や音による信号や振動による信号等でも良い。光を使った信号では、X線検出器110の筐体に備えたLEDの光により、X線信号の蓄積状態の時に連続で光らせ、その他の駆動時には点滅させる方法などがある。また、撮影者が操作するOPU上に蓄積状態を報知する表示をする方法などがある。音を使った信号では、X線検出器110やOPUなどから蓄積状態時に連続音、その他の駆動時に点滅音を発する方法などがある。振動を使った信号では、検出器制御部120と通信ができる携帯型モニターを撮影者が携帯しており、バイブ振動の強弱等で撮影者に報知する方法などがある。
報知部130によりX線検出器110が蓄積状態になったことが報知され、(それを認識した撮影者により或いは自動的に)X線発生装置の照射ボタンがオンされると、X線が照射され、被写体を透過してきたX線信号をX線検出器110は蓄積する。X線照射検知部140はX線検出器110へのX線照射を時系列に検出し、X線がX線検出器110へ照射された照射開始時刻と照射終了時刻を取得する。
X線照射検知部140は、X線検出器110とは別の検出器でX線照射を時系列に検出しても良いし、またX線検出器110内に非破壊読み出し回路を備え、非破壊読み出しによりX線照射を時系列に検出しても良い。X線検出器110とは別の検出器の例として、X線発生装置のAEC(Auto Exposure Control)に使用される検出器などがある。
検出器制御部120は、取得した前記照射開始時刻と照射終了時刻を基に、X線検出器110の蓄積状態終了、補正データの取得、電圧降下等の駆動を行う。
以上説明したように、X線検出器110の駆動状態を報知することでX線検出器110が蓄積状態であることを識別でき、その後蓄積状態中に、X線発生装置の照射ボタンがオンされてX線が照射されることにより、X線検出器110とX線発生装置の同期を取る必要がなくなる。このことにより、撮影者は接続を気にすることなくX線検出器110を持ち運び撮影できる効果がある。
また、撮影者がX線発生装置の照射ボタンを押しX線を照射する際に、蓄積状態であることを確認し、かつ被写体の状態を確認してからX線を照射することで、照射ボタンを押してから、X線検出器110を蓄積状態にするまでに必要な駆動にかかる時間により生ずるX線照射のディレイにより、被写体の動きによるボケ、例えば幼児などの体の動きの激しい被写体では、体動による画像のボケをなくすことができ、また心拍を観察して撮影する場合には心臓の動きによる心臓周辺のボケ等をなくすことができる効果がある。
図2では、図1で説明したX線検出器110の構成とX線信号を蓄積し、読み出すために必要な駆動を説明する。
X線検出器110は、X線を直接検出するタイプのX線検出器とX線を蛍光体で一度可視光に変換して、可視光を検出するタイプがある。しかしどちらも信号を検出する画素をアレー状に組み合わせて構成されている。これを検出器アレーと呼び、200は検出器アレーである。
201は画素であり、1つのX線または光の信号を検出する信号検出部と、信号の蓄積と読み取りを切り替えるスイッチングTFTから構成されている。PD(1、1)〜(4096)は信号検出部に対応する光電変換素子である。SW(1、1)〜(4096)はスイッチングTFTに対応するスイッチである。以下これらはm行n列の画素に対して、光電変換素子PD(m、n)、スイッチSW(m、n)と記す。G(電極)、D(電極)はそれぞれ光電変換素子PD(m、n)のゲート電極と共通電極であり、それぞれの電極に違う電圧を印加することにより電荷の蓄積、吐き出しを行う。光電変換素子PD(m、n)の光電変換部は絶縁物を挟みゲート電極Gに接続されている。また、光電変換素子PD(m、n)の光電変換部は半導体を挟み共通電極Dに接続されている。Lcmはm列の列信号線であり、Lrnはn行の行選択線である。Lbはバイアス配線であり、205はバイアス電源である。
ゲート電極Gは、対応するスイッチSW(m、n)を介してその列に対する共通の列信号線Lcmに接続し、スイッチSW(m、n)の制御端子は共通の行選択線Lrnに接続する。すべての光電変換素子PD(1、1)〜(4096)の共通電極Dは、バイアス配線Lbを介してバイアス電源205に接続する。
232はどの行の画素101の信号電荷を読み出すかを選択するラインセレクタであり、行選択線Lr1〜4096が接続されている。234は検出器制御部120からの制御信号を解読し、どのラインの光電変換素子PD(m、n)の信号電荷を読み出すべきかを決定するアドレスデコーダーである。236はアドレスデコーダー234の出力に従って開閉されるスイッチ素子である。ラインセレクタ232は、アドレスデコーダ234と、4096個のスイッチ素子236−1〜4096から構成されている。
240は画素201の信号電荷を読み出す信号読み出し回路である。241は光電変換素子PD(m、n)の蓄積電荷をリセットするリセット基準電位であり、その電圧はVbである。242はリセット用スイッチであり、246は列信号線Lcmからの信号電位を増幅するプリアンプである。248はプリアンプ246の出力をサンプルホールドするサンプルホールド回路である。250はサンプルホールド回路248の出力を時間軸で多重化するアナログ・マルチプレクサである。252はアナログ・マルチプレクサ250のアナログ出力をディジタル化するA/D変換器である。262は実際にX線検出器110の駆動をする駆動器である。
以下に光電変換素子のリフレッシュ(蓄積された電荷を吐き出すこと)、電荷の蓄積、電荷の読み出し、空読み出し等のX線検出器110における最も基本的な駆動を説明する。ここでリフレッシュは、光電変換素子の構造により必要である場合と必要でない場合がある。例えば、リフレッシュが必要な光電変換素子の構造の1つにMIS構造がある。
まず光電変換素子のリフレッシュについて説明する。
駆動器262は、バイアス電源205に電圧をかけることにより、バイアス配線に接続されたすべての共通電極Dの電位をリフレッシュ電位Vrに設定する。また駆動器262は、すべてのリセット用スイッチ242をONにして、すべての列信号線Lc1〜4096をリセット基準電位241Vbtに接続する。さらに駆動器262は、すべての行選択線Lr1〜4096に電位Vghをかけることにより、すべてのスイッチSW(1、1)〜(4096、4096)をONすることで、すべてのゲート電極Gの電位をVbtに設定する。するとゲート電極Gの電位Vbtと共通電極Dの電位Vrの電位差Vbt−Vrにより、光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)の余分な電荷が共通電極Dから吐き出され、リフレッシュされる。
次に電荷の蓄積について説明する。
駆動器262は、バイアス電源205の電圧を変更することにより、バイアス配線に接続されたすべての共通電極Dの電位を光電変換時のバイアス電位Vsに設定する。
また駆動器262は、すべてのリセット用スイッチ242をOFFにして、すべての列信号線Lc1〜4096をリセット基準電位241Vbtから開放する。
さらに駆動器262は、すべての行選択線Lr1〜4096に電位Vglをかけることにより、すべてのスイッチSW(1、1)〜(4096、4096)をOFFにする。ゲート電極Gと光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)は絶縁され、共通電極Dと光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)は半導通であるので、ゲート電極Gの電位と共通電極Dの電位Vsの大小をリフレッシュ時の逆にすることにより、光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)は光電変換による電荷を蓄積できる状態になる。
ここでX線がX線検出器110に照射されるとX線量に比例した電荷が、光電変換素子PD(1、1)〜(4096、4096)に蓄積される。光電変換素子PD(m、n)には、X線信号以外に温度によって励起され流れる暗電流があり、この暗電流による電荷もX線量に比例する電荷と共に蓄積する。
次に電荷の読み出しについて説明する。
すべての共通電極Dの電位を光電変換時のバイアス電位Vsに設定した状態で、駆動器262は、すべてのリセット用スイッチ242をONにして、すべての列信号線Lc1〜4096をリセット基準電位241Vbtにする。その状態のまま駆動器262は、すべてのリセット用スイッチ242をOFFにする。さらに駆動器262は、行選択線Lr1に電位Vghをかけることにより、スイッチSW(1、1)〜(1、4096)をONする。これにより電位Vbtの列信号線Lc1〜4096とゲート電極Gが接続されるが、光電変換素子PD(m、n)に電荷が蓄積されているので、その電荷に誘導され列信号線Lc1〜4096の電位がVbtよりずれてVbt'となる。そのずれ量Vbt−Vbt'は蓄積電荷量に比例しているので、そのずれ量Vbt−Vbt'をプリアンプ246で増幅する。プリアンプ246の出力がサンプルホールド回路248でサンプルホールドされて、サンプルホールド回路248の出力をアナログ・マルチプレクサ250で時間軸で多重化して、A/D変換器252でアナログ・マルチプレクサ250のアナログ出力をディジタル化して読み出し、画像処理装置に出力する。
この動作をすべての1〜4096行まで繰り返して行うことにより、全画素の蓄積電荷を読み出す。このとき共通電極Dのバイアス電位Vsとゲート電極の電位Vbt、Vbt'の大小関係は、電荷の蓄積時と同じである。
蓄積電荷には、X線に比例した電荷と、暗電流による電荷がある。X線量に比例する蓄積電荷のみを読み出すためには、暗電流による電荷を同じ時間もう一度蓄積して読み出し、差し引けば良い。また、X線に比例した蓄積電荷を精度よく検出するためには、蓄積の前に画素に残留した電荷の吐き出し等の駆動を設けると良い。これは読み出し駆動を繰り返すことで置き換えることができる。
以上図2で説明したように、X線検出器110がX線画像を取得するためには、X線信号の蓄積、読み出し等の駆動が必要なことがわかる。
図3では、X線検出器110の駆動を制御する検出器制御部120と、X線検出器110の駆動状態を報知するための認識信号を発信する報知部130と、X線検出器110に照射されたX線を検知するX線照射検知部140の連動を説明したタイムチャート図である。
図3に示す凸状の信号の上段はON状態を表わし、下段はOFF状態を表わす。
310はX線照射検知部140によるX線照射の検知を示している。315は報知部130による認識信号の発信状態を示している。320は、X線発生装置の照射ボタンが(撮影者により又は自動的に)オンされて照射したX線照射状態を示している。330は光電変換素子PD(m、n)で生じる電荷を示している。340は図2に示した検出器アレー200におけるスイッチングTFTに対応するスイッチSW(m、n)のON、OFF状態を示している。350は図2に示した検出器アレー200における、アナログ・マルチプレクサ250の信号読み出し状態を示している。また、350より1行のスイッチSW(m、n)のONで、1行の画素201の蓄積電荷をアナログ・マルチプレクサ250で読み出している状態がわかる。X線検出器110の駆動制御は、340、350に従い検出器制御部120が行う。
まず、駆動開始部100によりX線検出器110へ電圧が印加され、駆動が開始する。検出器制御部120によりリフレッシュが必要なX線検出器110であれば、まずリフレッシュが先に行われる。340に示す空読みとは、蓄積時にX線が照射されていない状態のまま読み出す駆動を指し、その時間はTkである。空読みと空読みの間の時間T1、T2(T1=T2)は、X線照射検知部140により、X線照射ができない場合のリミットの蓄積時間を示している。
340に示すように順次スイッチSW(m、n)をONにしていき読み出しているので、蓄積している状態が行ごとにずれている。X線照射は、すべての行が蓄積状態になってなくてはならないので、実際X線が前記リミットまでに照射できる時間は、T1−Tkとなる。このT1−Tkの時間に、X線を照射できるようにするために、報知部130はT1−Tk時間認識信号を発信しつづける。
315におけるOFF状態も、X線が照射できない状態であることを示す認識信号を発信した方が、より撮影者にはX線照射タイミングが分かりやすい。上記に説明した空読み、蓄積の状態を、駆動を開始した直後から連続して行う。図3では、蓄積の前の空読みは1回しか記述してないが、多数回行ってもよい。また、駆動を開始した直後は、X線検出器110は安定した画像が取得できない場合が多いので、空読み蓄積のサイクルを繰り返した方が良いし、空読みの回数も多数回行った方が良い。この繰り返しを以下アイドリング駆動と呼ぶことにする。
アイドリング駆動に合わせて報知部130によってX線を照射できるか否かの認識信号が繰り返し発される。撮影者は認識信号からタイミングを見計らい、X線をX線検出器110に照射することができる。これを示しているのが320である。その時330に示すように光電変換素子PD(m、n)で電荷が生じる。X線が照射できない状態のときにX線が照射された場合には、認識信号で報知することで撮影者は失敗撮影かどうかをすぐさま判断できる効果がある。
310に示すように、照射されたX線の照射開始時刻が、X線照射検知部140により検出され、310の信号がONになる。この信号が検出器制御部120に送られ、X線が照射されている間X線検出器110を蓄積状態にする。X線照射が終了し、照射終了時刻がX線照射検知部140により検出され、310の信号がOFFになると、すぐさま340に示す本読みが開始される。
本読みとは、空読みに対し、X線照射された後の蓄積電荷の読み出しを示している。本読みの直前の蓄積時間は、T3、T4(T3=T4)であり、この時間はX線照射検知部140により検知される310の信号のON、OFFによって決まる。検出器制御部120はこの蓄積時間T3、T4(T3=T4)を記憶しておき、本読み直後に暗電流による蓄積電荷の補正データを取得するため、同じ蓄積時間T3、T4(T3=T4)の蓄積を行い、補正読みを行う。
その後、X線検出器110の駆動を停止し、必要ならばX線検出器110の印加電圧を落とす。このことは、X線検出器110の印加電圧を落とした方が、省電力につながり、さらにX線検出器110の寿命が延びるという効果がある。
X線照射検知部140を用いることで、X線が照射できる状態を繰り返すことができる。しかし、X線照射検知部140がない場合は、一度のみのX線が照射できる状態を報知し、その間にX線を照射することで、X線照射検知の必要性をなくすことができる。この場合、本読みの直前の蓄積時間と補正読みの直前の蓄積時間は同じで、予め決めておけば良い。
以上説明したように、X線照射を時系列に検出するX線照射検知部140を備えることにより、X線発生装置と同期をとらずに、X線が照射されたことを判断し、X線検出器110を駆動できる効果がある。また、X線照射検知部140により照射開始時刻と照射終了時刻を検出することで、暗電流による蓄積電荷を補正する補正データを取得できるようになり、X線信号を正確に画像化することができる効果がある。さらに、X線照射が可能である蓄積状態とその他の状態を、報知部130により報知する認識信号を発することで、X線発生装置と同期を取らずに撮影をすることができる効果がある。
X線照射が可能である蓄積状態とその他の状態を報知する認識信号のサイクルを繰り返すことでX線照射をするタイミングを一時的に失っても、すぐ次のサイクルでタイミングをみはからってX線照射できる効果がある。アイドリング駆動をおこなうことで、X線検出器110の駆動を開始した直後、またリフレッシュをした直後の不安定さを取り除くことができるという効果がある。
図4は、報知部130に光を用いて認識信号を発する例である。
400はX線検出器110、検出器制御部120、X線照射検知部140を格納している筐体である。420は発光部であり、ここでは5つのLEDの例を示している。
検出器制御部120は認識信号を発するように制御し、筐体400にあるLEDを発光させる。
X線照射が可能である蓄積状態とその他の状態を区別できるように、X線照射が可能である蓄積状態では5つのLEDが発光し、その他の状態では2つのLEDが発光する例がある。撮影者は被写体とこのLEDの光を見ながらタイミングを見計らいX線を照射することができる。
図5は、報知部130に音を用いて認識信号を発する例である。
500はX線検出器110、検出器制御部120、X線照射検知部140を格納している筐体である。520はスピーカーであり、530はスピーカーまでの通信線である。
検出器制御部120は認識信号を発するように制御し、筐体500から通信線530を通して、スピーカーから音を発生させる。X線照射が可能である蓄積状態とその他の状態を区別できるように、X線照射が可能である蓄積状態では連続音を発生し、その他の状態ではパルス音を発生する例がある。撮影者は、被写体とこの音を聞きながらタイミングを見計らいX線を照射することができる。
図6は、報知部130に無線通信を用いて認識信号を発する例である。
600はX線検出器110、検出器制御部120、X線照射検知部140を格納している筐体である。610は筐体600に撮影情報を送信したり、駆動開始の合図を送信したりするOPUである。620は発光部であり、ここではOPU610上に表示する例である。630は第1無線通信部であり、640は第2無線通信部である。650は撮影開始ボタンである。
撮影開始ボタン650がオンされると、OPU610の第2無線通信部640から信号を発する。第1無線通信部630でこの信号を受信し、検出器制御部120にX線検出器110の駆動を開始させる。この部分は、上記で説明した駆動開始部100に対応する。次にX線検出器110が駆動を開始すると、検出器制御部120は認識信号を発するように制御し、筐体600の第1無線通信部630から信号を発する。第2無線通信部640でこの信号を受信し、OPU610の画面上に認識信号が表示される。この部分は、上記で説明した報知部130に対応する。X線照射が可能である蓄積状態とその他の状態を区別できるように、X線照射が可能である蓄積状態では赤色で表示し、その他の状態では黄色で表示する例がある。
撮影者は、この表示と被写体を見ながらタイミングを見計らいX線を照射することができる。また、OPU610が小型になって、携帯できるようなときには、認識信号は携帯型のOPU610のバイブ振動でも良い。
以上図4から図6で説明したように、報知部130に筐体400につけたLEDの光や、無線信号を用いれば、X線発生装置との同期をとらないことで接続がいらなくなったことに加え、X線検出器110の携帯性がさらに強まるという効果がある。報知部130に音を用いることは、目を被写体に向け、耳を認識信号音に集中させることができるという効果がある。
同様に、報知部130に振動を用いることは、目を被写体に向け、認識信号としての振動を肌に感じながら撮影できるという効果がある。筐体400につけたLEDの光で認識信号を発することは、被写体とLEDの光が同じ方向であるので、両者を見やすい効果がある。
図7は、図1の検出器制御部におけるX線撮影装置の駆動フローを説明した図である。
710はX線検出器の駆動を開始する駆動開始モジュール、715はX線検出器にX線入射可能であることを報知するX線入射可能報知モジュール、717はX線検出器にX線が入射がされたかどうかを検知するX線入射検知モジュール、718は信号電荷の蓄積可能状態に何回なったかを判定する回数判定モジュール、720はX線検出器にX線入射不可であることを報知するX線入射不可報知モジュール、725はX線像の信号電荷を蓄積するX線像蓄積モジュール、727はX線検出器にX線の照射が終了されたかどうかを検知するX線終了検知モジュール、730は補正用の画像を取得する補正画像取得モジュール、735はX線検出器の駆動を終了する駆動終了モジュールである。
まず最初に、X線検出器の駆動開始が駆動開始部100によりなされ、駆動開始モジュール710は、駆動開始部100からの信号を受けX線検出器の駆動を開始する。X線検出器110が安定するまで所定の駆動を行った後、X線検出器110の信号電荷の蓄積可能状態を繰り返すが、X線入射可能報知モジュール715は、この蓄積可能状態を報知部130により認識信号を発する。
蓄積可能状態となってX線発生装置からX線が照射されると、X線入射検知モジュール717は、X線検出器110への該X線入射をX線照射検知部140からの信号により検知する。X線像蓄積モジュール725は、該X線入射が検知されるとX線検出器110を信号電荷の蓄積状態のままにしておき、X線終了検知モジュール727によりX線照射の終了が検知されたとき、または所定の蓄積時間経過したときに、信号電荷の蓄積を終了する。
該X線終了検知モジュール727は、X線検出器110へのX線照射が終了するのを、X線照射検知部140からの信号により検知し、検知したときX線像蓄積モジュール725に検知を知らせる。信号電荷の蓄積が終了すると、補正画像取得モジュール730は、蓄積信号電荷画像の補正のために、補正画像を取得する。該補正画像は、図3に示す補正読みにより取得された画像である。
X線検出器110が信号電荷の蓄積状態になりつづけた蓄積時間を取得しておき、同じ蓄積時間で補正画像を取得する。補正読みが終了すると、駆動終了モジュール735はX線検出器110の駆動を終了する。
蓄積可能状態にもかかわらずX線検出器110によりX線が照射されたことが検出されない場合、回数判定モジュール718は、蓄積可能状態に何回なったか、もしくはX線検出器110が駆動を開始してどのくらい時間が経過したかを判定し、所定回数以上もしくは所定の時間以上経過した場合に、X線検出器110の駆動を終了すべく、駆動終了モジュール735に制御を移す。
所定回数未満もしくは所定の時間未満である場合、X線検出器110の駆動が信号電荷の蓄積不可状態になる直前に、X線入射不可報知モジュール720により、X線の照射が不可であることの認識信号を発する。この間にX線検出器110は空読み駆動を行い、再び蓄積可能状態になると、X線入射可能報知モジュール715により、この蓄積可能状態の認識信号を報知部130から発する。
図7に示す駆動フローで、信号電荷の蓄積可能状態は、図3で説明した蓄積状態に対応する。信号電荷の蓄積不可状態は、図3で説明した空読みに対応するが、空読みの駆動時間が速いので、その間に発せられる蓄積不可状態時の信号が速すぎて、撮影者が認識できない場合がある。その時は、X線検出器110の蓄積と空読みを数回繰り返す駆動状態を1セットとして、蓄積不可状態に対応させれば良い。
また、蓄積不可状態のときにX線照射がなされたような誤照射の場合、X線入射不可報知モジュール720は、X線照射検知部140からの信号で該誤照射を判定し、誤照射があったことを報知部130により報知する。
以上図7に示したように、X線照射の有無を検知する撮影フローを備えることにより、X線発生装置と同期をとらない撮影を実現でき、X撮影装置の携帯性が高まるという効果がある。
図8、図9は、図1に説明したX線検出器110とX線照射検知部140の具体例を示している。
図8は、図2で説明したX線検出器110に対し、X線入射側の反対側にX線照射検知部140を備えた例である。X線照射検知部140は、図2に示したX線検出器110と同様な構成を持つが、検出器全面を走査する時間がX線検出器110よりもはるかに速く、数msオーダーのX線照射中に数十回の蓄積と読み出しができる検出器である。この検出器によりX線検出器110へのX線入射開始からX線入射終了までを時系列に測定できる。
図8示すようにX線照射検知部140とX線検出器110が別々に備えられた場合、X線検出器110は被写体のX線像が正確に取得できる程度に、画素ピッチを小さくしなくてはならないが、X線照射検知部140は、走査速度が速く、感度を非常に良くするために、画素ピッチを大きくすれば良く、それぞれの役割に適した検出器構造にできるという効果がある。また、X線照射検知部140をX線入射側の反対側に備えつけ、X線検出器110を透過してきたX線を検出するようにすれば、X線検出器110へのX線照射を妨げることがなく、良いX線像が得られるという効果がある。
図9は、図8に示したX線検出器110とX線照射検知部140が別々の検出器である構成と異なり、X線検出器110内部にX線照射検知部140を備える例を示しており、X線検出器110の各々の画素中にX線照射検知部140の機能の一部を備える例である。
900は画素、905はX線を吸収した蛍光体の光を信号電荷として蓄積するフォトダイオード、907は蓄積された信号電荷を保持する蓄積電荷保持部、910はX線による増幅信号を転送する信号線、912は保持された信号電荷を増幅する増幅素子、915はフォトダイオード905へのバイアス電圧を提供する第1共通電位、920は増幅素子912への印加電圧を提供する第2共通電位、925は蓄積電荷保持部907の保持された信号電荷をリセットするための第3共通電位、930はフォトダイオード905の蓄積電荷を蓄積電荷保持部907へ転送するのを制御する第1制御、935は蓄積電荷保持部907の保持電荷のリセットを制御する第2制御、940は増幅素子912による増幅信号を信号線910へ転送するのを制御する第3制御、950は第1制御930によってオンオフされる第1スイッチ、955は第2制御930によってオンオフされる第2スイッチ、950は第3制御930によってオンオフされる第3スイッチである。
以下にこの画素の駆動を説明する。
まず、第2制御935により第2スイッチ955が導通され、蓄積電荷保持部907が第3共通電圧925にリセットされる。第2スイッチ955が閉じられると、蓄積電荷保持部907はリセットされたまま浮遊状態になる。次に第1制御930により第1スイッチ950が導通され、フォトダイオード905で蓄積された信号電荷が蓄積電荷保持部907に転送され、信号電荷に応じて蓄積電荷保持部907の電位を上昇させる。第3制御940により第3スイッチ960が導通されると、前記上昇した電位に応じて増幅した信号が信号線へ出力される。
以上の動作をX線検出器110の蓄積状態時に繰り返し行うことで、フォトダイオード905から蓄積電荷保持部907へ随時転送され蓄積された信号電荷を読み出すことができ、読み出された信号の前後の差分の変化を見ることで、X線がX線検出器110に入射開始され、入射終了されたかを検出することができる。
さらに、蓄積電荷保持部907の信号電荷の飽和閾値が分かっていれば、随時蓄積され保持された信号電荷を検出することで、蓄積電荷保持部907の信号電荷の飽和前に、第1スイッチ950を閉じたままにして、蓄積電荷保持部907への蓄積電荷転送をやめることができる。
以上説明したように、フォトダイオード905から蓄積電荷保持部907へ随時転送され蓄積された信号電荷を読み出す方法は、蓄積電荷保持部907へ転送され蓄積された信号電荷を保存したまま読み出すことができるので、以下前記読み出し方法を非破壊読み出しと呼ぶ。該非破壊読み出しと、読み出し信号の差分回路等を含めX線照射検知部140を構成することにより、X線発生装置と同期をとらずに、X線検出器110へのX線の入射開始と入射終了を検知することができるという効果がある。
図10は、非破壊読み出し機能を用いて、X線入射開始およびX線入射終了を検知するフローを説明した図である。
1010は蓄積電荷保持部907に蓄積された電荷を吐き出す蓄積電荷リセットモジュール、1015はフォトダイオード905から蓄積電荷を蓄積電荷保持部907に転送する蓄積電荷転送モジュール、1020は蓄積電荷保持部907に保持された電荷を読み出す保持電荷読み出しモジュール、1025はX線入射開始が検知されたかを判断する入射開始判定モジュール、1030はX入射開始を検出器制御部120に伝達し、X線検出器110の駆動に反映させるX線入射開始検知モジュール、1035は蓄積電荷保持部907に保持された電荷を読み出す保持電荷読み出しモジュール、1040はX線入射終了が検知されたかを判断する入射終了判定モジュール、1045は所定の蓄積電荷量かどうかを判定する蓄積電荷判定モジュール、1050は撮影中に蓄積電荷保持部907に保持された総蓄積電荷を読み出し、撮影画像とする総蓄積電荷読み出しモジュール、1055はX線検出器110の蓄積を終了する蓄積終了モジュールである。
まず、X線検出器110の電荷蓄積前に、蓄積電荷リセットモジュール1010は、フォトダイオード905の電荷と蓄積電荷保持部907の電荷のリセットを行い、第1制御930により第1スイッチ950を閉じて、フォトダイオード905を蓄積状態にする。
次に、フォトダイオード905に蓄積された電荷を蓄積電荷転送モジュール1015により、蓄積電荷保持部907に転送する。再びフォトダイオード905を蓄積状態にした後、蓄積電荷保持部907で保持された電荷を、保持電荷読み出しモジュール1020で読み出す。入射開始判定モジュール1025は読み出された信号を読み出し、読み出した順序の前後で差分をとることにより、X線による蓄積電荷の増加を判断し、X線の入射開始を検知する。所定の時間たってもX線入射が検知されなかった時は、X線検出器110の駆動を終了する。
X線が入射されたことを検知すると、X線入射開始検知モジュール1030は、X入射開始を検出器制御部120に伝達し、X線検出器110の駆動を信号電荷の蓄積状態のままに保たせる。X線検出器110が蓄積状態を保っている間、保持電荷読み出しモジュール1035は、X線入射による信号電荷の蓄積状態をモニターするため、随時蓄積電荷保持部907で保持された電荷を読み出す。入射終了判定モジュール1040は読み出された信号を読み出し読み出した順序の前後で差分をとることにより、X線による蓄積電荷の変化をモニターしながら、X線入射が終了し、信号電荷の増加がなくなったことを検知する。
X線入射終了が検知されると、総蓄積電荷読み出しモジュール1050は、蓄積電荷保持部907で保持されたX線照射された間に蓄積された信号電荷すべてを読み出し、X線画像とする。X線入射終了が検知されない場合、蓄積電荷判定モジュール1045は、電荷の蓄積状態をモニターしながら、所定の総蓄積電荷量に到達しているかどうかを判定する。
所定の総蓄積電荷量に到達したのを検知すると、第1スイッチ950を閉じたままにして、蓄積電荷保持部907にこれ以上電荷が蓄積されないようにし、即座に総蓄積電荷読み出しモジュール1050に制御を移す。
X線入射終了が検知または、所定の総蓄積電荷量への到達が検知されると、総蓄積電荷読み出しモジュール1050が実行され、蓄積終了モジュール1055はX線検出器110の蓄積を終了する。
以上説明したように、非破壊読み出しができるX線検出器110を備えることにより、X線照射検知部140の機能を果たす検出器を、X線検出器110とは別に備える必要はなくなり、X線検出器110のメカ構造がよりシンプルで、薄型化、軽量化でき、X撮影装置の携帯性が高まるという効果がある。
[第2実施形態]
次に、第2の実施形態として、X線発生装置と同期を取らないで撮影できるように、X線検出器の駆動状態を報知する報知部を備えたX線撮影装置について説明する。
図11は、第2実施形態であるX線撮影装置の好適な一例を示す概略的構成図である。1100は駆動開始部(当該機能を有する機器、回路、プログラムコードその他のものを含む)、1110はX線検出器、1120は検出器制御部(当該機能を有する機器、回路、プログラムコードその他のものを含む)、1130は報知部(当該機能を有する機器、回路、プログラムコードその他のものを含む)である。
先ず、駆動開始部1100よりX線検出器1110が撮影できる状態にされる。具体的には、X線検出器1110に電源が投入された状態で、撮影のために必要なX線検出器1110の駆動を開始することを意味している。一般的にこれは、撮影者がX線検出器1110を操作するOPUの撮影ボタンをオンするなどして達成される。駆動を開始したX線検出器1110は、検出器制御部1120により所定の駆動を行う。前記駆動は、電圧をかけた後にX線検出器1110を安定させるための駆動と、X線検出器1110が照射されたX線信号を蓄積する状態の駆動を含んでいる。
X線信号を蓄積するための駆動(以下、蓄積状態)とその他の駆動を撮影者が識別できるように、報知部1130は識別可能な信号を発する。前記信号は、光による信号や音による信号や振動による信号等でも良い。
光を使った信号では、X線検出器1110の筐体に備えたLEDの光により、X線信号の蓄積状態の時に連続で光らせ、その他の駆動時には点滅させる方法などがある。また、撮影者が操作するOPU上に蓄積状態を報知する表示をする方法などがある。音を使った信号では、X線検出器1110やOPUなどから蓄積状態時に連続音、その他の駆動時に点滅音を発する方法などがある。振動を使った信号では、検出器制御部1120と通信ができる携帯型モニターを撮影者が携帯しており、バイブ振動の強弱等で撮影者に報知する方法などがある。
報知部1130によりX線検出器1110が蓄積状態になり、撮影者によりX線発生装置の照射ボタンがオンされると、被写体を透過してきたX線信号をX線検出器1110は蓄積する。検出器制御部1120は、X線検出器1110の蓄積状態終了、補正データの取得、電圧降下等の駆動を行う。X線検出器1110の詳しい動作および駆動は、図2と同様である。
上記で説明したように、X線検出器1110の駆動状態を報知することでX線検出器1110が蓄積状態であることを識別でき、その後、X線発生装置の照射ボタンが押されてX線を照射されるので、X線検出器1110とX線発生装置の同期を取る必要がなくなる。このことにより、撮影者は接続を気にすることなくX線検出器1110を持ち運び撮影できる効果がある。
また、X線発生装置の照射ボタンを押しX線を照射する際に、照射ボタンを押してから、X線検出器1110を蓄積状態にするまでに必要な駆動にかかる時間により生ずるX線照射のディレイにより、被写体の動きによるボケ、例えば心臓の動きによる心臓周辺のボケ等をなくすことができる効果がある。
図12は、図11の検出器制御部におけるX線撮影装置の駆動フローを説明した図である。
1210はX線検出器の駆動を開始する駆動開始モジュール、1215はX線検出器1110がX線照射可能状態になるまでの状態を報知するX線入射準備報知モジュール、1220はX線検出器1110にX線入射可能であることを報知するX線入射可能報知モジュール、1225はX線像の信号電荷を蓄積するX線像蓄積モジュール、1230はX線検出器1110にX線入射不可であることを報知するX線入射不可報知モジュール、1235は補正用の画像を取得する補正画像取得モジュール、1240はX線検出器の駆動を終了する駆動終了モジュールである。1245は駆動開始部1100によって連続した撮影が指定されたかどうかを判断する判定モジュールである。
まず最初に、駆動開始部1100によってX線検出器の駆動開始がなされ、駆動開始モジュール1210は、駆動開始部1100からの信号を受けX線検出器1110の駆動を開始する。X線検出器1110が安定するまで所定の駆動を行うが、X線入射準備報知モジュール1215は、駆動が安定するまでの間、報知部1130によりX線検出器1110が準備段階であることを報知する信号を発する。
X線入射可能報知モジュール1220は、X線検出器1110が蓄積可能状態になると報知部1130によりX線照射可能を報知する信号を発する。X線検出器1110が蓄積を終了するまで続けられる。X線像蓄積モジュール1225は、X線入射可能報知モジュール1220の前記信号と同時にX線検出器1110を蓄積状態にし、所定の時間この状態を保つ。所定の蓄積時間経過後、X線検出器1110は信号電荷の蓄積を終了する。蓄積終了後、X線入射不可報知モジュール1230は、X線検出器1110が蓄積不可状態であることを、報知部1130により報知する信号を発する。
信号電荷の蓄積が終了すると、補正画像取得モジュール1235は、蓄積信号電荷画像の補正のために、補正画像を取得する。補正画像を取得が終了すると、駆動終了モジュール1240はX線検出器110の駆動を終了する。
判定モジュール1245は駆動開始部1100によって連続した撮影が指定された場合、X線検出器1110の駆動を再び開始させる。連続した撮影が指定されなかった場合、X線検出器1110の電圧を落とし、スリープ状態(電源オフ状態)にする。
X線検出器1110のタイプによっては、X線像の蓄積を連続して行えない場合がある。例えば、蓄積電荷を読み出し駆動で完全にリセットできない検出器は、1度検出器を信号電荷の蓄積状態にした後、必ず検出器をスリープ状態にする必要がある。
以上図12に示したように、X線検出器1110がX線像の蓄積状態になるまでの準備段階でX線検出器1110が準備段階であることを識別可能な信号を発する撮影フローを備えることにより、1度の信号電荷の蓄積でスリープ状態にしなくてはならない検出器でも、X線発生装置と同期をとらない撮影を実現でき、X線撮影装置の携帯性が高まるという効果がある。
[他の実施形態]
本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(図7,10,12のフローに示す各モジュール)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
以上説明したように、本実施形態によれば、X線検出器の駆動状態を報知するのでX線検出器が蓄積状態であることを識別でき、その後、X線発生装置の照射ボタンが押されてX線が照射されるので、X線検出器とX線発生装置の同期を取る必要がなくなる。このことにより、撮影者は接続を気にすることなくX線検出器を持ち運び撮影できる効果がある。また、X線発生装置の照射ボタンが押されてX線を照射する際に、照射ボタンが押されてから、X線検出器を蓄積状態にするまでに必要な駆動にかかる時間により生ずるX線照射のディレイにより、被写体の動きによるボケ、例えば心臓の動きによる心臓周辺のボケ等をなくすことができる効果がある。
また、X線照射ができる信号の蓄積状態とX線照射ができない読み出し状態の両状態を報知することで、適切なX線画像が得られるという効果がある。また、X線の照射開始、照射終了を検知することで、X線照射に合わせてX線検出器の駆動を行うことができ、無駄な駆動をすることなく迅速に、正確にX線画像を取得できるという効果がある。また、X線照射検知部に使用する検出器とX線画像を取得するX線検出器を別々に備えることで、それぞれの役割に特化した検出器を使用することができ、性能および精度の良い機能をもたせることができるという効果がある。また、X線照射検知部に使用する検出器とX線画像を取得するX線検出器を別々に備えることで、それぞれの役割に特化した検出器を使用することができ、性能および精度の良い機能をもたせることができるという効果がある。また、補正のないX線画像は、暗電流によるオフセット電荷とX線による信号電荷の和から得られた画像である。暗電流によるオフセット電荷は蓄積時間により大きさがきまる。X線による信号電荷の蓄積時間と補正画像の蓄積時間が同じであれば、差分によりオフセット電荷のほとんどないX線画像を得ることができるという効果がある。
例えば、撮影者は患者の動きや呼吸を見ながらX線照射のボタンをオンするが、本実施形態のX線撮影装置によれば、音によりX線検出器の駆動状態を把握でき、患者の動きのみに集中して撮影ができるという効果がある。また、撮影者は患者の動きや呼吸を見ながらX線照射のボタンをオンするが、本実施形態のX線撮影装置によれば、振動源を手にもつことでX線検出器の駆動状態を把握でき、患者の動きのみに集中して撮影ができるという効果がある。
また、X線検出器の駆動状態をOPU等に表示する際に、有線で接続されておらず、X線撮影装置の携帯性が高まるという効果がある。撮影者は患者の動きや呼吸を見ながらX線照射のボタンをオンするが、本実施形態のX線撮影装置によれば、振動源を手にもつことでX線検出器の駆動状態を把握でき、患者の動きのみに集中して撮影ができるという効果がある。撮影者は患者の動きや呼吸を見ながらX線照射のボタンをオンするが、本実施形態のX線撮影装置によれば、X線検出器の筐体から発する光でX線検出器の駆動状態を把握でき、X線検出器の筐体に接している患者の動きを同時に見て撮影ができるという効果がある。X線照射のボタンのオンで、X線検出器の駆動開始をしていたが、本実施形態のX線撮影装置によれば、駆動開始部を押してX線検出器の駆動開始できるので、X線発生装置との同期がいらなくなり、X線撮影装置の携帯性が高まるという効果がある。
また、X線検出器はアイドリング駆動をすることで安定し、X線の照射と同時にアイドリング駆動をやめ蓄積状態に移ることができ、安定したX線画像を取得できるという効果がある。また、X線の照射終了を検知し、前記X線検出器の駆動を終了すること、無駄な駆動をすることがなく消費電力を減らすことができるという効果がある。また、1度蓄積状態にすると印加加電圧を降下し、画素中の蓄積電荷のリセット等が必要になり、連続したサイクルで蓄積状態にできないようなX線検出器でもX線発生装置と同期をとる必要がないという効果がある。また、X線検出器のX線照射可能状態である蓄積状態とX線照射不可状態である蓄積準備駆動状態の両状態を識別可能に報知することで、適切なX線画像が撮影できるという効果がある。また、X線検出器のX線照射可能状態である蓄積状態とX線照射不可状態である蓄積準備駆動状態の両状態を識別可能に報知することで、適切なX線画像が撮影できるという効果がある。
900は画素、905はX線を吸収した蛍光体の光を信号電荷として蓄積するフォトダイオード、907は蓄積された信号電荷を保持する蓄積電荷保持部、910はX線による増幅信号を転送する信号線、912は保持された信号電荷を増幅する増幅素子、915はフォトダイオード905へのバイアス電圧を提供する第1共通電位、920は増幅素子912への印加電圧を提供する第2共通電位、925は蓄積電荷保持部907の保持された信号電荷をリセットするための第3共通電位、930はフォトダイオード905の蓄積電荷を蓄積電荷保持部907へ転送するのを制御する第1制御、935は蓄積電荷保持部907の保持電荷のリセットを制御する第2制御、940は増幅素子912による増幅信号を信号線910へ転送するのを制御する第3制御、950は第1制御930によってオンオフされる第1スイッチ、955は第2制御935によってオンオフされる第2スイッチ、950は第3制御940によってオンオフされる第3スイッチである。