JP2013119981A - 火力配分装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】N個の火器2−1〜2−Nの中で、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器を特定し、有効度算出部19aにより算出された上記火器の有効度を下げる有効度見直し部19bを設け、射撃目標設定部19cが、有効度見直し部19bによる有効度の見直し処理が実施された後、N個の火器2−1〜2−Nの有効度の中で、自火器の有効度が最も高ければ、その目標を自火器の射撃目標に設定する。
【選択図】図1
Description
[ステップ1]
共有の火器保有情報に基づいて、目標の脅威度や部隊内の各火器の目標に対する有効度等を算出し、どの目標を部隊内のどの火器に割り当てるべきかを判定する。
[ステップ2]
ステップ1での判定結果が自火器に割り当てる旨を示していれば、目標を自火器の射撃目標に設定する。一方、判定結果が自火器に割り当てない旨を示していれば、目標を自火器の射撃目標に設定しない。
上記のような火力配分装置は以下の特許文献1に開示されているが、この特許文献1には、火力配分の処理対象である目標を複数のグループに分類し、各グループに応じた処理を行う火力配分装置が開示されている。
具体的には、図7に示すように、自火器への脅威度のレベルと、他火器への脅威度のレベルに応じて、目標を4つのグループに分類し、目標がどのグループに相当するかに応じて、目標を自火器の射撃目標に設定するか否かの決定が行われる。
図1はこの発明の実施の形態1による火力配分装置が適用される火器システムを示す構成図である。
図1において、ネットワーク1は例えば無線LANなどの伝送線路であり、ネットワーク1にはN個の火器2−1〜2−Nが接続されている。
火器2−1〜2−Nは、それぞれ図1に示すような火力配分装置3−1〜3−Nを搭載している。
火力配分装置3−1〜3−Nは互いに独立非同期で処理を実施する、すなわち、共有の火器保有情報に基づいて、それぞれのタイミングで、目標を自火器の射撃目標に設定するか否かを決定している。
ここで、目標は、自火器が搭載されている部隊にとって脅威となる物体であり、例えば、飛翔体や戦闘機などが該当する。
図2において、火器情報取得部11は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、自火器に関する火器情報(例えば、自火器の位置、射程、速力、弾種、目標割当可能数の上限、残弾数、防護対象の位置、保有センサの性能、保有センサの覆域など)を取得するとともに、目標への対処が完了しているか否か判定して、対処完了判定結果を生成する処理を実施する。なお、火器情報取得部11は火器情報取得手段を構成している。
火器情報記憶処理部12の記憶部12aは例えばRAMやハードディスクなどの記憶媒体で構成されており、火器情報取得部11により取得された自火器に関する火器情報を記憶するとともに、後述する情報受信部17により受信された他火器に関する火器情報を記憶する。
また、記憶部12aは後述する火力配分実行部19から出力された火力配分結果(自火器に割り当てた目標、自火器に割り当てていない目標に対する推定の割当先火器を示す情報)を記憶するとともに、情報受信部17により受信された他火器における火力配分結果を記憶する。
火器情報記憶処理部12の火器情報処理部12bは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、記憶部12aにより記憶されている自火器に関する火器情報が更新された場合、情報送信部16を介して、その火器情報を他火器に通知し、自火器に目標を割り当てる旨を示す火力配分結果が記憶部12aに記憶された場合、情報送信部16を介して、その火力配分結果を他火器に通知する処理を実施する。さらに、記憶部12aに記憶された情報を参照し、自火器に目標を割当てる火力配分結果を新たに記憶した場合、自火器にその目標の割当てを出力する。
目標情報取得部14は例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、センサ部13により生成された観測データを参照して、例えば、目標の観測時刻、位置、速度、大きさや種類などを示す目標情報を生成する処理を実施する。
なお、センサ部13及び目標情報取得部14から目標情報取得手段が構成されている。
目標情報記憶処理部15の記憶部15aは例えばRAMやハードディスクなどの記憶媒体で構成されており、目標情報取得部14により生成された自火器における目標情報及び火器情報取得部11により生成された自火器における対処完了判定結果を記憶するとともに、情報受信部17により受信された他火器における目標情報及び他火器における対処完了判定結果を記憶する。
目標情報記憶処理部15の目標情報処理部15bは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、記憶部15aにより記憶されている自火器における目標情報が更新された場合(自火器の保有するセンサの観測データを利用して目標情報を更新した場合)、情報送信部16を介して、その目標情報を他火器に通知し、目標への対処が完了している旨を示す対処完了判定結果が記憶部15aに記憶された場合、情報送信部16を介して、その対処完了判定結果を他火器に通知する処理を実施する。
情報受信部17は例えば無線機などから構成されており、他火器から送信される他火器に関する火器情報、火力配分結果、他火器における目標情報及び対処完了判定結果を受信する処理を実施する。
なお、情報送信部16及び情報受信部17から情報送受信手段が構成されている。
火力配分実行部19の有効度算出部19aは例えばCPUを実装している半導体集積回路、あるいは、ワンチップマイコンなどから構成されており、火器情報記憶処理部12の記憶部12aに記憶されている自火器に関する火器情報、他火器に関する火器情報、自火器における火力配分結果、他火器における火力配分結果や、目標情報記憶処理部15の記憶部15aに記憶されている自火器における目標情報、他火器における目標情報、自火器における対処完了判定結果、他火器における対処完了判定結果や、通信状況記憶部18に記憶されている通信状況を参照して、目標に対する自火器の有効度及び他火器の有効度を算出する処理を実施する。なお、有効度算出部19aは有効度算出手段を構成している。
即ち、有効度見直し部19bは火器2−1〜2−Nに関する火器情報に含まれている保有センサの覆域や保有センサの性能を示す情報に基づいて、火器2−1〜2−Nが、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器であるか否かを判定し、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器であれば、当該火器の有効度を通信の劣化状況に応じて下げる処理を実施する。
なお、有効度見直し部19bは有効度見直し手段を構成している。
また、射撃目標設定部19cは目標を自火器の射撃目標に設定するか否かを決定すると、その決定結果を示す火力配分結果を火器情報記憶処理部12の記憶部12aに出力する処理を実施する。
なお、射撃目標設定部19cは射撃目標設定手段を構成している。
火力配分装置がコンピュータで構成されている場合、火器情報取得部11、火器情報記憶処理部12、センサ部13、目標情報取得部14、目標情報記憶処理部15、情報送信部16、情報受信部17、通信状況記憶部18及び火力配分実行部19の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、当該コンピュータのCPUが当該メモリに格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図3はこの発明の実施の形態1による火力配分装置の火力配分実行部19の処理内容を示すフローチャートである。
N個の火器2−1〜2−Nは、互いに独立非同期で処理を実施し、共有の火器保有情報に基づいて、それぞれのタイミングで、目標を自火器の射撃目標に設定するか否かを決定する。
N個の火器2−1〜2−Nの処理内容は同一であるため、ここでは、火器2−1が自火器、火器2−2〜2−Nが他火器であるとして、火器2−1の処理内容を説明する。
また、ここでは説明の簡単化のため、1つの目標が存在するものとして説明するが、複数の目標が存在する場合、例えば、脅威度が高い目標の順番に下記の火力配分処理を行えばよい。
また、火器情報取得部11は、自火器である火器2−1において、既に目標への対処が完了しているか否か判定して対処完了判定結果を生成し、その対処完了判定結果を目標情報記憶処理部15の記憶部15aに格納する。
目標の探知処理や、目標の観測データを生成する処理自体は、公知の技術であるため詳細な説明を省略する。
目標情報取得部14は、センサ部13が目標の観測データを生成すると、その観測データを参照して、例えば、目標の観測時刻、位置、速度、大きさや種類などを示す目標情報を生成し、その目標情報を目標情報記憶処理部15の記憶部15aに格納する。
また、火器情報処理部12bは、後述する火力配分実行部19の射撃目標設定部19cが、自火器に目標を割り当てる旨を示す火力配分結果を記憶部12aに格納すると、その火力配分結果を情報送信部16に出力する。さらに、記憶部12aに記憶された情報を参照し、自火器に目標を割当てる火力配分結果を新たに記憶した場合、自火器にその目標の割当てを出力する。
また、目標情報処理部15bは、火器情報取得部11において目標への対処が完了している旨を示す対処完了判定結果が生成され、その対処完了判定結果が記憶部15aに記憶されると、その対処完了判定結果を情報送信部16に出力する。
情報受信部17は、他火器である火器2−2〜2−Nから送信される他火器に関する火器情報、火力配分結果、他火器における目標情報及び対処完了判定結果を受信する。
通信状況記憶部18は、情報受信部17による情報の受信時刻や、他火器である火器2−2〜2−Nから送信された情報等に含まれている送信時刻等に基づいて、他火器である火器2−2〜2−Nとの通信状況(通信の遮断や遅延等)を記憶する。
具体的には、例えば、以下に示すような指標を考慮して、目標に対する自火器の有効度及び他火器の有効度を算出する。
初弾発射待ち時間は、目標が火器の射撃目標に設定されてから、目標に対する火力の発射が可能になるまでの時間(目標に向けて発射する火力が火器の射程内で会合可能となるまでの時間)であり、初弾発射待ち時間が短い火器ほど、大きな有効度を算出する。
初弾発射待ち時間は、火器情報に含まれている火器の位置、射程、速力などの情報や、目標情報に含まれている目標の位置、速度、大きさなどの情報から算出することができる。
なお、初弾発射待ち時間を算出するに際して、火器の位置と目標の位置から、火器と目標間の距離を算出するが、その算出に用いる目標の位置は、例えば、自火器における目標情報が示す目標の位置と、他火器における目標情報が示す目標の位置との中間値を求めるなどして特定する。
ただし、算出に用いる目標の位置は、中間値に限るものではなく、例えば、保有センサの性能に応じた重みを目標情報に付けて算出するようにしてもよい。
撃墜確率は、火器が目標を撃墜できる確率であり、撃墜確率が高い火器ほど、大きな有効度を算出する。
撃墜確率は、火器情報に含まれている火器の位置、射程、速力、弾種などの情報や、目標情報に含まれている目標の位置、速度、大きさ、種類などの情報から算出することができる。
予測会合距離は、火力を発射する火器の位置と、目標と火力が会合する位置との距離であり、予測会合距離が長い火器ほど、大きな有効度を算出する。
予測会合距離は、火器情報に含まれている火器の位置、速力などの情報や、目標情報に含まれている目標の位置、速度などの情報から算出することができる。
最終弾発射限界時間は、目標が火器の射撃目標に設定されてから目標を射程内で撃墜できる最終時刻までの時間、または、目標が火器の射撃目標に設定されてから、目標が火器や防護対象に到達する前に、目標を撃墜できる最終時刻までの時間のうち、小さい方の時間である。最終弾発射限界時間が長い火器ほど、大きな有効度を算出する。
最終弾発射限界時間は、火器情報に含まれている火器の位置、射程、速力、防護対象の位置などの情報や、目標情報に含まれている目標の位置、速度、大きさなどの情報から算出することができる。
予測会合時刻は、目標と火力が会合する時刻であり、予測会合時刻が早い火器ほど、大きな有効度を算出する。
予測会合時刻は、火器情報に含まれている火器の位置、射程、速力などの情報や、目標情報に含まれている目標の位置、速度などの情報から算出することができる。
火力負荷は、目標の割当て数(火力誘導装置数等の武器リソースへの負荷状況)であり、火力負荷が低い火器ほど、大きな有効度を算出する。
火力負荷は、火器情報に含まれている目標の割当数及び目標割当可能数の上限などの情報から算出することができる。
即ち、有効度見直し部19bは、火器2−1〜2−Nに関する火器情報に含まれている保有センサの覆域や保有センサの性能を示す情報に基づいて、火器2−1〜2−Nが、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器であるか否かを判定するが、具体的には、目標が保有センサの覆域内に存在しているが、保有センサの性能が低い火器は、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器であると判定する(ステップST2)。
例えば、目標が保有センサの覆域内に存在している火器の中で、センサ性能が2位以下の火器を「保有センサの性能が低い火器」であると認定する。
なお、火器情報記憶処理部12の記憶部12aに記憶されている各火器の保有センサの性能は、予め定数値が設定されているものとする。また、順位付けにおいて、同点を許すものとする(同順位の火器が存在することを許すものとする)。
即ち、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器は、火器間の通信状況が劣化すると、他火器から送信される目標情報をリアルタイムに受信できないために、火器の有効度の算出精度が劣化するものと考えられる。
そこで、有効度見直し部19bは、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器を特定すると、当該火器の通信状況に応じて、当該火器の有効度を下げる有効度見直し処理を実施する(ステップST4)。
ここでは、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器を「ペナルティ対象火器」と称し、目標が保有センサの覆域内に存在している火器であって、保有センサの性能が1位である火器を「目標検出性能1位の火器」と称する。
このとき、ペナルティ対象火器が自火器であれば、「自火器と目標検出センサ性能1位の火器との通信状況の評価値」を算出する。
一方、ペナルティ対象火器が他火器であれば、「自火器と目標検出センサ性能1位の火器との通信状況の評価値」と、「自火器とペナルティ対象火器との通信状況の評価値」とを算出し、それらの評価値の中で、低い方の評価値を「ペナルティ対象火器と目標検出性能1位の火器との通信状況の評価値」として使用する。
ここで、火器Aは他火器である「目標検出性能1位の火器」や、他火器である「ペナルティ対象火器」に対応する。また、「火器Aからの次回受信予定時刻と現在時刻の差」は、自火器が火器Aと定期的にデータのやり取りを行っており、「火器Aから次にデータが届く予定時刻」が決まっている場合に利用される。
このとき、「火器Aからの次回受信予定時刻と現在時刻の差」が負の値となる場合は、その値を0として扱う。そして、届いたデータに送信時刻が付加されていない場合は、遮断のみを利用する。
例えば、この評価値は、通信状況記憶部18に記憶されている「自火器とペナルティ対象火器との通信状況(通信の遮断・遅延)」を参照し、目標検出性能1位の火器が他火器である場合と同様に、その通信の遮断・遅延が大きくなるほど、0〜1の範囲で値が小さくなる関数Fquality(下記の式(1)を参照)を用いて定量化する。
ここで、式(1)の火器Aは、他火器である「ペナルティ対象火器」に対応する。
一方、自火器の有効度が1位でなければ、目標が割り当てられると推定される他火器(有効度が1位である他火器)を示す火力配分結果を生成し、その火力配分結果を火器情報記憶処理部12の記憶部12aに格納する(ステップST7)。
即ち、目標情報を取得する通信状況の悪化時に、ペナルティが与えられた火器(目標検出センサ性能が低い火器、目標がセンサ覆域外である火器)に対して、目標が割り当てられる確率が減少するため、目標の撃墜失敗が減少する効果が得られる。
図4はこの発明の実施の形態2による火力配分装置の火力配分実行部19の処理内容を示すフローチャートである。
上記実施の形態1では、有効度見直し部19bが、目標が保有センサの覆域内に存在している火器の中で、センサ性能が2位以下の火器が、火器間での通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器であると判定するものを示したが、有効度見直し部19bが、目標を観測する際に使用する保有センサの目標検出精度を算出し、その目標検出精度と火器情報に含まれている保有センサの覆域及び性能を示す情報とに基づいて、火器間での通信状況が劣化して、他火器から送信される目標情報の受信が困難になり易い火器を特定するようにしてもよい(図4のステップST11)。
ここで、目標検出精度の算出例としては、以下の態様が考えられる。
(1)保有センサの性能が低くても、目標が近距離に存在する場合、高い値の目標検出精度が算出される
(2)保有センサの性能が高くても、目標が遠距離に存在する場合、低い値の目標検出精度が算出される
即ち、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器の特定精度が向上することで、火器に不要なペナルティが与えられなくなるため、より撃墜確率が高く、より予測会合時間が短い等の火器に目標を割り当てることができる効果を奏する。
図5はこの発明の実施の形態3による火力配分装置の火力配分実行部19の処理内容を示すフローチャートである。
上記実施の形態1,2では、有効度見直し部19bが、火器間の通信状況に応じて、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器の有効度を下げるものを示したが、有効度見直し部19bが、目標情報に含まれている目標の観測誤差範囲を示す情報、位置、速度、大きさ、種類から目標の予測存在誤差範囲を算出し、火器間の通信状況だけでなく、その予測存在誤差範囲と予め設定された目標撃墜可能範囲(目標撃墜可能範囲は、例えば、火力爆発時の影響範囲や、火力所有シーカの目標探知範囲等により算出される)も考慮して、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器の有効度を下げるようにしてもよい(図5のステップST11)。
図5のステップST21以外の処理は、上記実施の形態1,2と同様であるため、ステップST21の処理内容だけを説明する。
ただし、目標情報取得部14は、センサ部13により生成された観測データから目標情報を生成する際、その観測データには目標の観測誤差範囲を示す情報が含まれているものとして、その観測データから目標の観測誤差範囲を含む目標情報を生成する。
有効度見直し部19bは、目標検出性能1位の火器が他火器である場合、通信状況記憶部18に記憶されている自火器と目標検出センサ性能1位の火器との通信で発生している遅延の平均値、及び、目標情報記憶処理部15の記憶部15aに記憶されている目標の位置及び速度に基づいて、平均遅延時間後の目標の予測位置を算出する(図6(a)の白抜きの三角印を参照)。
有効度見直し部19bは、平均遅延時間後の目標の予測位置を算出すると、その予測位置と、目標情報記憶処理部15の記憶部15aに記憶されている目標の位置、速度、種類及び観測誤差範囲(図6(a)の丸印を参照)を示す情報とに基づいて、平均遅延時間の間に目標が旋回していることを考慮して、目標の予測存在誤差範囲を算出する(図6(a)の扇形状を参照)。
有効度見直し部19bは、平均遅延時間後の目標の予測位置を算出すると、その予測位置と、目標情報記憶処理部15の記憶部15aに記憶されている目標の位置、速度、種類及び観測誤差範囲を示す情報とに基づいて、平均遅延時間の間に目標が旋回していることを考慮して、目標の予測存在誤差範囲を算出する。
有効度見直し部19bは、目標撃墜可能範囲内に目標の予測存在誤差範囲が収まる場合、火器の有効度にペナルティを与えずに終了する。
一方、目標撃墜可能範囲内に目標の予測存在誤差範囲が収まらない場合、火器の有効度にペナルティを与える。
即ち、有効度見直し部19bは、下記の式(3)に示すように、目標撃墜可能範囲内に目標予測存在誤差範囲が収まらない面積の大きさに応じて、火器の有効度にペナルティを与える。
Claims (5)
- 目標を射撃する火器に関する火器情報を取得する火器情報取得手段と、目標を観測して、上記目標に関する目標情報を取得する目標情報取得手段と、上記火器情報取得手段により取得された自火器に関する火器情報及び上記目標情報取得手段により取得された目標情報を1以上の他火器に送信する一方、1以上の他火器から送信された他火器に関する火器情報及び目標情報を受信する情報送受信手段と、上記目標情報取得手段により取得された目標情報及び上記情報送受信手段により受信された目標情報と上記火器情報取得手段により取得された自火器に関する火器情報を用いて、上記目標に対する自火器の有効度を算出するとともに、上記目標情報取得手段により取得された目標情報及び上記情報送受信手段により受信された目標情報と上記情報送受信手段により受信された他火器に関する火器情報を用いて、上記目標に対する他火器の有効度を算出する有効度算出手段と、自火器及び1以上の他火器の中で、火器間での通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器を特定し、上記有効度算出手段により算出された上記火器の有効度を下げる有効度見直し手段と、上記有効度見直し手段による有効度の見直し処理が実施された後、自火器及び1以上の他火器の有効度の中で、自火器の有効度が最も高ければ、上記目標を自火器の射撃目標に設定する射撃目標設定手段とを備えた火力配分装置。
- 有効度見直し手段は、現在の火器間での通信状況に応じて、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器の有効度を下げることを特徴とする請求項1記載の火力配分装置。
- 有効度見直し手段は、目標を観測する際に使用するセンサの覆域を示す情報と、上記センサの性能を示す情報とが火器に関する火器情報に含まれている場合、上記センサの覆域と性能に基づいて、当該火器が、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器であるか否かを判定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の火力配分装置。
- 有効度見直し手段は、目標を観測する際に使用するセンサの目標検出精度を算出し、上記センサの覆域、性能及び目標検出精度に基づいて、当該火器が、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器であるか否かを判定することを特徴とする請求項3記載の火力配分装置。
- 有効度見直し手段は、目標の観測誤差範囲を示す情報が目標情報に含まれている場合、上記観測誤差範囲を用いて、目標の予測存在誤差範囲を算出し、上記予測存在誤差範囲と予め設定された目標撃墜可能範囲に応じて、通信状況の劣化に伴って目標情報が劣化し易い火器の有効度を下げることを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の火力配分装置。
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