JP2013119936A - ガイドローラー及びガスホルダー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガスホルダーにおいて昇降ピストンを昇降させるために、ガスホルダーの内壁に沿って転動する円筒状のガイドローラー10であって、このガイドローラー10の側面には、その回転軸11を中心とする同心円状の縞パターン20が設けられている。ガイドローラー10の磨耗状態を確認する際は、その側面に残されている縞パターン20の円の数を数えたり、縞パターン20の最外周の円の色を確認したりする。これにより、ガイドローラー10の磨耗量を容易に、且つ定量的に把握することができる。また、最外周の円が円形を保っているか否かを目視で確認する。これにより、ガイドローラー10における偏磨耗の有無を容易に把握することができる。
【選択図】図1
Description
そこで、この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ガイドローラーの磨耗状態を容易に、且つ定量的に把握できるようにしたガイドローラー及びガスホルダーを提供することを目的とする。
このような構成であれば、ガイドローラーの磨耗状態を確認する際に、同心円状の縞パターンを目視で確認することにより、その磨耗状態を容易に、且つ定量的に把握することができる。例えば、ガイドローラーの磨耗状態を確認する際に、その側面に残されている縞パターンの円の数を数えたり、縞パターンの最外周に位置する円(以下、最外周の円ともいう。)の色を確認したりする。これにより、ガイドローラーの磨耗量を容易に、且つ定量的に把握することができる。また、最外周の円が円形を保っているか否かを目視で確認する。これにより、ガイドローラーにおける偏磨耗の有無を容易に把握することができる。従って、ガイドローラーをその磨耗状態に応じて、適切なタイミングで交換することが可能である。
また、上記のガイドローラーにおいて、前記縞パターンを構成している複数の円の各々は、前記各々の内側又は外側で隣接する他の円との間に段差を有することを特徴とする。このような構成であれば、縞パターンを構成している複数の円の境界を、側面に設けられた段差で識別することができる。これにより、複数の円の各々を識別することが容易となる。
(1)第1実施形態
(1.1)構成
図1は、本発明の第1実施形態に係る乾式ガスホルダー100の構成例を示す概念図である。
図1に示す乾式ガスホルダー100は、例えば、高炉やコークス炉で発生したガスを燃料として有効活用するために、高炉等で発生した可燃性ガスを貯蔵する設備である。この乾式ガスホルダー100は、円柱状に形成されたガスホルダー本体1と、ガスホルダー本体1の内部に収容されたドーム状の天井部(以下、昇降ピストンという。)3と、昇降ピストン3の外周部(以下、ピストン外周部ともいう。)にピストンガーター5と、ピストンガーター5に軸支されてピストン外周部に配置されたガイドローラー10と、を備えている。この乾式ガスホルダーでは、ガスホルダー本体1の底部と昇降ピストン3との間が、可燃性ガスを貯蔵するガス室7となっている。
|r1−r2|=|r2−r3|=|r3−r4| …(i)
なお、上記の色分けは、塗装以外の方法で行ってもよい。例えば、ガイドローラー10の側面を部分的に焼入れして変色させることにより、各円21、22、23、24を色分けするようにしてもよい。
本発明の第1実施形態によれば、ガイドローラー10の磨耗状態を確認する際に、ガイドローラー10の側面に残されている縞パターン20の円の数を数えたり、縞パターン20の最外周に位置する円(即ち、最外周の円)の色を確認したりする。これにより、ガイドローラー10の磨耗量を容易に、且つ定量的に把握することができる。
従って、ガイドローラー10をその磨耗状態に応じて、適切なタイミングで交換することが可能である。
上記の第1実施形態では、縞パターン20を構成している複数の円の各々が色分けされている場合について説明した。しかしながら、本発明において、ガイドローラー10の構成例はこれに限定されるものではない。
図6に示すように、縞パターン20を構成している複数の円の各々は、色ではなく、線で区分されていてもよい。この線は、ガイドローラー10の側面に塗料を線状に塗布する、又は、焼入れすることにより形成することができる。
また、縞パターン20を構成している複数の円の各々は、色、線の他に、段差で区分されていてもよい。即ち、縞パターン20を構成している複数の円の各々は、各々の内側又は外側で隣接する他の円との間に段差を有していてもよい。
図8(a)及び(b)に示すように、第1の円21と第2の円22との境界、第2の円22と第3の円23との境界、第3の円23と第4の円24との間に、それぞれ凹部(溝部)31が形成されていてもよい。又は、図示しないが、この凹部31の代わりに凸部が形成されていてもよい。つまり、第1の円21と、第2の円22と、第3の円23及び第4の円24が、凹部31又は図示しない凸部で区分されていてもよい。凹部又は凸部の形成は、ガイドローラー10の側面を部分的に切削する(即ち、削り出す)ことにより形成することができる。
また、上記のガイドローラー10において、その転動面(即ち、円筒の側面であり、ガスホルダー本体1の内壁に当接する面)には、全周に亘って溝部が設けられていてもよい。例えば、図10(a)及び(b)に示すように、ガイドローラー10の転動面には、複数本の溝部33が設けられていてもよい。これらの溝部33は転動面の全周に亘って設けられている。また、複数本の溝部33の各々は、転動面の幅方向(即ち、軸方向)において、他の溝部33と一定の距離だけ離れて配置されている。
なお、図10(a)及び(b)では、溝部33が円周方向に沿って直線状に配置されている場合を示しているが、これはあくまで一例である。本発明において、溝部33の形状は、任意に設定してよい。
なお、例えば図3、図4、図6、図8(a)、図9(a)、図10(a)では、縞パターン20を構成している複数の円の全てが、完全な円(即ち、途切れていない円)である場合を示した。しかしながら、これは本発明の一例である。本発明において、これら複数の円の少なくとも一部は、完全な円ではなく、円弧の一部が途切れていてもよい。
また、これら各円21、22、23、24の外周は、同心円の中心(即ち、回転軸11)から外側へむかって等間隔に並んでいる場合について説明したが、これも本発明の一例である。本発明において、各円21、22、23、24の外周は、等間隔に並んでいなくてもよい。例えば、下記の(ii)式が成立してもよい。
|r1−r2|≠|r2−r3|≠|r3−r4| …(ii)
このような構成であっても、ガイドローラー10の磨耗量を容易に、且つ定量的に把握することに貢献することができる。
上記の第1実施形態では、本発明のガイドローラー10を乾式ガスホルダーに適用する場合について説明した。しかしながら、本発明のガイドローラー10は乾式ガスホルダーではなく、有水式ガスホルダーに適用してもよい。
(2.1)構成
図11は、本発明の第2実施形態に係る有水式ガスホルダー200の構成例を示す概念図である。図11に示すように、有水式ガスホルダー200は、円形平板状に形成した底部51と、その底部51の外周部に円筒体を立設して内部に水封水53を貯える水槽55と、その水槽55の内部に貯えた水封水53で下部を水封し、内部に可燃性ガスを貯蔵する有頂円筒状のガス槽57と、ガス槽57の周囲に配置された基柱59と、ガス槽57の内部に可燃性ガスを供給し、又は排出するガス入出管61と、を備えている。
ガス槽57は、例えば、内槽57a、中槽57b、外槽57cの3個の円筒状槽からなるテレスコープ型ガス槽であり、可燃性ガスの供給によって内槽57aから順次上昇し、可燃性ガスの排出によって外槽57cから順次降下するようになっている。
本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。即ち、ガイドローラー10の磨耗量を容易に、且つ定量的に把握することができる。また、ガイドローラー10における偏磨耗の有無を容易に把握することができる。これにより、有水式ガスホルダー200においても、ガイドローラー10をその磨耗状態に応じて、適切なタイミングで交換することが可能である。
3 昇降ピストン
5 ピストンガーター
7 ガス室
10 ガイドローラー
11 回転軸
20 縞パターン
21 第1の円
22 第2の円
23 第3の円
24 第4の円
31 凹部
33 溝部
51 底部
53 水封水
55 水槽
57 ガス槽
57a 内槽
57b 中槽
57c 外槽
59 基柱
61 ガス入出管
100 乾式ガスホルダー
200 有水式ガスホルダー
Claims (6)
- ガスホルダーの天井部を昇降させるために、前記ガスホルダーの内壁に沿って転動する円筒状のガイドローラーであって、
当該ガイドローラーの側面には、当該ガイドローラーの回転軸を中心とする同心円状の縞パターンが設けられていることを特徴とするガイドローラー。 - 請求項1に記載のガイドローラーにおいて、
前記縞パターンを構成している複数の円の各々の外周は、前記同心円の中心から外側へむかって等間隔に並んでいることを特徴とするガイドローラー。 - 請求項1又は請求項2に記載されたガイドローラーにおいて、
前記縞パターンを構成している複数の円の各々は、前記各々の内側又は外側で隣接する他の円と異なる色を呈していることを特徴とするガイドローラー。 - 請求項1から請求項3の何れか一項に記載されたガイドローラーにおいて、
前記縞パターンを構成している複数の円の各々は、前記各々の内側又は外側で隣接する他の円との間に段差を有することを特徴とするガイドローラー。 - 請求項1から請求項4の何れか一項に記載されたガイドローラーにおいて、
当該ガイドローラーの転動面には、溝部が設けられていることを特徴とするガイドローラー。 - 請求項1から請求項5の何れか一項に記載されたガイドローラーと、
前記ガイドローラーが取り付けられた天井部と、を備えることを特徴とするガスホルダー。
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